JPH06339655A - 流体塗布装置 - Google Patents

流体塗布装置

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JPH06339655A
JPH06339655A JP15440993A JP15440993A JPH06339655A JP H06339655 A JPH06339655 A JP H06339655A JP 15440993 A JP15440993 A JP 15440993A JP 15440993 A JP15440993 A JP 15440993A JP H06339655 A JPH06339655 A JP H06339655A
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JP
Japan
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coating
fluid
head
liquid
coating liquid
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Pending
Application number
JP15440993A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Hirata
満 平田
Yoshito Baba
義人 馬場
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HIRATA IND MACHINERIES
HIRATA KIKO KK
SHIPUREI FUAA EAST KK
Original Assignee
HIRATA IND MACHINERIES
HIRATA KIKO KK
SHIPUREI FUAA EAST KK
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Filing date
Publication date
Application filed by HIRATA IND MACHINERIES, HIRATA KIKO KK, SHIPUREI FUAA EAST KK filed Critical HIRATA IND MACHINERIES
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スロット型の流体塗布装置(スロット式粘液
噴出塗布装置)において、塗膜の膜厚を幅方向において
均一化する。 【構成】 分割ヘッドには、塗布液12を塗布ヘッド5
5内に供給する塗布液注入口105と、塗布液注入口1
05から注入された塗布液12を塗布ヘッド12の幅方
向に拡散させるための流体リザーバ104と、流体リザ
ーバ104の両端部から塗布液12を排出させるための
塗布液排出口106を設ける。また、分割ヘッド10
1,102間に挟まれたシム103の切欠状凹部112
によって分割ヘッド101,102間にスロット116
を形成する。塗布液注入口105から注入した塗布液1
2は流体リザーバ104内で幅方向に広がり、スロット
116で一定の膜厚に整えられて流出する。このとき、
塗布液排出口106から塗布液12を排出することによ
り、流体リザーバ104の両端部の圧力を下げ、塗膜の
膜厚を均一化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体塗布装置に関する。
具体的にいうと、本発明は、塗布対象物の表面に均一な
膜厚で流体を塗布するためのスロット型の流体塗布装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD)や半導体光
学素子、半導体素子、半導体集積回路、プリント配線基
板等の製造工程においては、フォトレジストや絶縁材
料、はんだレジスト等の各種塗布液を塗布対象物(例え
ば、ガラス基板や半導体ウエハ等)の表面に塗布し、数
ミクロン程度の非常に薄い塗膜を形成する必要がある。
例えば、液晶ディスプレイの製造工程においては、ガラ
ス基板の表面に、乾燥時の厚みが約1〜3ミクロンの均
一なフォトレジストをコーティングする必要がある。
【0003】このような場合、極めて均一な膜厚の塗膜
を形成する必要があり、しかも、高精度に膜厚を制御す
る必要があるため、従来においては、塗布装置としてス
ピンコ−タが一般に用いられている。
【0004】スピンコ−タを用いたスピンコート法は、
塗布対象物を一定の回転数で回転させながら基層の上に
塗布液を滴下し、遠心力によって塗布液を薄く延ばし、
塗布液の粘度や回転数等によって決まる膜厚の塗膜を塗
布対象物の表面に形成する方法である。
【0005】しかしながら、このようなスピンコート法
によれば、塗布対象物の一部にのみ選択的に塗布液を塗
布することができず、塗布対象物の全面に塗布すること
しかできなかった。また、塗布対象物の上に滴下した塗
布液のうち塗布対象物の表面に塗布されるのは数%に過
ぎず、残りの90数%の余剰の塗布液は塗布対象物から
排出される。しかも、この排出された塗布液は空気に触
れるため、回収して再利用することができず、塗布液の
浪費が激しいという問題があった。さらに、排出された
余剰の塗布液の清掃処理を要求されていた。また、スピ
ンコ−ト法によって塗布した場合、塗布対象物の表面ば
かりでなく、塗布対象物の端面(外周面)にも塗布液が
付着するため、乾燥後、塗布対象物の端面に付着した塗
膜が剥離し、剥離した塗膜が塗布対象物の表面に付着
し、後工程においてトラブルを発生させることがあり、
製品の歩留りを低下させる原因となっていた。また、そ
の歩留り低下を避けるには、塗布対象物の端面や裏面を
クリーニングしなければならず、そのための付加工程を
必要としていた。
【0006】このようなスピンコート法の欠点を解決す
る方法として、本発明の出願人はスロット型の流体塗布
装置(スロット式粘液噴出塗布装置)に着目し、その開
発と改良を進めている。図13に示すものは、本発明の
出願人が開発したスロット型の流体塗布装置の塗布ヘッ
ド201の構造を示す分解斜視図である。この塗布ヘッ
ド201は、内壁面に空洞状の流体リザーバ202を凹
設された第1の分割ヘッド203と平らな内壁面の第2
の分割ヘッド204との間にシム205を挟み込むこと
により、シム205の切欠状凹部206によって第1及
び第2の分割ヘッド203,204間にスロット207
を形成し、第1及び第2の分割ヘッド203,204同
志をボルト208によって締結させたものである。そし
て、第1の分割ヘッド203上面の塗布液注入口210
から流体リザーバ202内に塗布液を注入すると、塗布
液は流体リザーバ202内の全幅にわたって均一に拡散
し、さらに流体リザーバ202と連通しているスロット
207に流れてスロット207のギャップにより一定の
膜厚に整えられ、スロット207下端の開口部から塗布
対象物の表面に塗布される。
【0007】このようなスロット型の流体塗布装置によ
れば、過剰な塗布液を供給することなく、塗布ヘッドか
ら塗布対象物上の必要な領域へのみ塗布液を供給するこ
とができ、塗布液の歩留りを向上させて塗布液を節約す
ることができる。また、このため塗布対象物の側面に付
着した塗膜が剥離して塗布対象物の塗布面に付着したり
することも防止できる。さらに、塗布液を外気にさらす
ことなく塗布対象物へ塗布することができるクローズド
方式の流体塗布装置を製作することができる。また、塗
布ヘッドの清掃も簡単にできるといった利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな流体塗布装置にあっては、塗布ヘッド201の幅方
向にわたって塗膜が均一にならず、典型的な例として
は、中央部で膜厚が薄く、両端部で膜厚が厚くなるとい
う現象が発生していた。そこで、本発明の出願人が、こ
の原因を調べたところ、つぎのような理由によるもので
あると考えられた。すなわち、このような塗布ヘッド2
01においては、液圧によって第1及び第2の分割ヘッ
ド203,204とシム205との間の隙間から塗布液
が漏出するのを防止するため、ボルト208を強く締め
て第1及び第2の分割ヘッド203,204を強い力で
締結させている。スロット207の両端部では、シム2
05の脚片209が第1及び第2の分割ヘッド203,
204間に挟まっているためボルト208の締結力によ
ってスロット207のギャップ量が変化しないが、スロ
ット207の中央部では図14(a)に示すようにボル
ト208の締め過ぎや、締付け力のばらつき等により第
1ないし第2の分割ブロック203,204が撓み、ス
ロット207のギャップが小さくなる。スロット207
のギャップの小さい箇所では、圧力損失が発生し、圧力
が小さくなると塗布液の流量も低下するため、塗布量が
少なくなる。このため、図14(b)に示すように幅方
向の中央部で塗膜の膜厚が薄くなり、両端部で膜厚が厚
くなるという現象が発生する(スロット207のギャッ
プのばらつきで生じる圧力損失による影響が大きかっ
た。)。また、分割ヘッド203,204の内壁面の仕
上げのばらつき、シム205の板厚のばらつき等によっ
ても塗膜の膜厚の不均一が発生していると考えられた。
【0009】本発明は本発明の出願人が得た上記知見に
基づいてなされたものであって、その目的とするところ
は、スロット型の流体塗布装置において、塗膜の膜厚を
幅方向において均一にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の流体塗布装置
は、塗布ヘッド内に流体を注入するための流体注入口
と、塗布ヘッド内に幅方向に沿って形成され、該流体注
入口から注入された流体を塗布ヘッドの幅方向に拡散さ
せるための空洞部と、該空洞部内の流体を一定の厚みに
して流出させるためのスロットとを備えた流体塗布装置
において、前記空洞部内の少なくとも一部に臨ませて流
体を排出させるための流体排出口を設けたことを特徴と
している。
【0011】また、上記流体塗布装置においては、前記
流体排出口からの流体排出量をそれぞれ可変もしくは半
固定できるようにしたことを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明の流体塗布装置にあっては、空洞部内の
少なくとも一部に臨ませて流体排出口を設けているの
で、流体排出口から流体を排出させることによって空洞
内の流体の圧力を部分的に低下させることができる。従
って、塗布対象物に塗布された流体の膜厚が厚くなる箇
所の液圧を下げるように流体排出口を設ければ、流体の
圧力を塗布ヘッドの幅方向にわたって均一にすることが
でき、塗布された流体の膜厚を均一にすることができ
る。
【0013】あるいは、流体排出口からの流体排出量を
調整することにより塗布ヘッドの幅方向にわたって膜厚
を変化させることができるので、計画的に所望の膜厚変
化を与えることもできる。
【0014】また、流体排出量は可変もしくは半固定に
できるので、流体膜厚をモニターしながら各流体排出量
を調整することができ、あるいは、ロット工程等の前に
流体排出量を調整し、塗布開始後には流体排出量を固定
するようにもできる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例による流体塗布装置
Aの外観を示す斜視図である。この流体塗布装置Aは、
扉3を有するキャビネット部2と装置本体1とからな
り、キャビネット部2内には塗布液を溜めたタンクやコ
ントローラが収納されており、装置本体1はキャビネッ
ト部2の上に設置されている。装置本体1は、主とし
て、塗布対象物を水平に送る送り機構部21と、送り機
構部21によって送られる塗布対象物の表面に塗布液を
コーティングする塗布機構部51と、塗布対象物の板厚
を塗布直前に計測する測定ヘッド81とから構成されて
いる。また、装置本体1の前面には表示パネルやダイア
ル、メータ、各種スイッチ等を集中させた操作部4が設
けられている。塗布液にはシンナー等の有機溶剤が含ま
れることが多いので、装置本体1の上方は開閉可能なカ
バー5によって覆うことができるようになっている。
【0016】上記送り機構部21は、ガラス基板のよう
な塗布対象物11を吸着して一定速度で水平に搬送する
ものであって、その構造を図2の断面図により詳細に説
明する。ベース22の上面には1対の平行なガイドレー
ル23が設けられ、テーブル24の下面に設けられた4
つのスライダー25がガイドレール23によってスライ
ド自在に支持されており、テーブル24はガイドレール
23に沿って滑らかに走行する。また、ベース22内の
中央部には、雄ねじシャフト26がガイドレール23と
平行に配設されており、雄ねじシャフト26の両端部は
アンギュラベアリング27を介してベース22に回転自
在に支持され、テーブル24の下面部分に固定された雌
ねじ管28と雄ねじシャフト26とを互いに螺合させて
ボールねじ機構を構成している。ベース22の端部には
サーボモータ29が固定されており、サーボモータ29
の出力軸は継手30を介して雄ねじシャフト26と連結
されている。従って、サーボモータ29によって雄ねじ
シャフト26を一定の回転数で回転させることによりテ
ーブル24をガイドレール23に沿って定速で移動させ
ることができる。なお、この実施例では、テーブル24
を移動させるための動力としてサーボモータ29を用い
たが、可燃性の塗布液を用いる場合には、エア機構等の
非電気的な手段によってテーブル24を移動させるよう
にしてもよい。
【0017】上記テーブル24は、多数の真空吸引孔3
1を穿孔された吸着盤32をテーブル本体33の上に載
置したものであって、吸着盤32とテーブル本体33と
の間にはバキュームチャンバ34が形成されている。し
かして、バキュームチャンバ34内のエアを排出してバ
キュームチャンバ34内を真空ないし負圧にすることに
より、吸着盤32の上に置かれたガラス基板等の塗布対
象物11の下面を吸着することができ、テーブル24と
共に塗布対象物11を定速送りすることができる。この
ときテーブル24は塗布対象物11を吸着することによ
り塗布対象物11の反りを矯正する効果もある。また、
テーブル24内には着脱ピンとアライメントピン(案内
ピン)〔いずれも図示せず〕が納められており、バキュ
ームチャンバ34内を常圧に開放した後、吸着盤32の
ピン突出し孔35から着脱ピンを突出させることによ
り、塗布対象物11の下面を押し上げ、塗布対象物11
をテーブル24から強制的に剥離することができる。
【0018】塗布機構部51は図1に示すように、塗布
対象物11の搬送経路を跨ぐようにして送り機構部21
の上方に設けられている。図3はこの塗布機構部51を
側面から詳細に示す図である。この塗布機構部51にお
いては、昇降ホルダー52によって上下スライド自在に
保持された1対の昇降ロッド53の上端間に塗布アーム
54が横架されており、塗布アーム54の前面もしくは
背面に塗布ヘッド55が固定されている。昇降ホルダー
52はベース22から側方へ張り出した棚部56に固定
されており、昇降ロッド53の真下にはエアシリンダ5
7が設置され、エアシリンダ57の出力軸58の上端面
が昇降ロッド53の下端面と対向している。60は昇降
ロッド53を覆うベローズである。従って、エアシリン
ダ57の出力軸58を上方へ突出させ、昇降ロッド53
の下端面を押し上げると、塗布アーム54と共に塗布ヘ
ッド55が上昇する。また、エアシリンダ57の出力軸
58を下方へ後退させると、塗布ヘッド55は自重によ
って出力軸58と共に下降する。
【0019】また、塗布ヘッド55もしくは塗布アーム
54の真下には、数値制御形のリニアアクチュエータ6
1が設置されている。このリニアアクチュエータ61
は、ジョイント62を介してサーボモータ、パルスモー
タ等のモータ63と接続されており、モータ63によっ
て底面の入力軸64を回転させると、上面のストッパー
ロッド65が上方へ突出する。しかも、このリニアアク
チュエータ61は内部にねじ機構を有していて、入力軸
64の回転数に比例した距離だけストッパーロッド65
が突出する。しかして、リニアアクチュエータ61のス
トッパーロッド65が突出すると、エアシリンダ57の
出力軸58を後退させて塗布ヘッド55を下降させたと
き、塗布ヘッド55もしくは塗布アーム54の下面がス
トッパーロッド65の上端に当接した瞬間、昇降ロッド
53の下端面がエアシリンダ57の出力軸58から離
れ、その位置で塗布ヘッド55がリニアアクチュエータ
61により支持され、位置決めされる。
【0020】上記リニアアクチュエータ61のストッパ
ーロッド65の突出距離は、測定ヘッド81の出力によ
って制御される。すなわち、測定ヘッド81が塗布対象
物11の板厚を計測すると、塗布ヘッド55と塗布対象
物11とのギャップが最適距離(例えば、数10ミクロ
ン〜数100ミクロン)となる位置に塗布ヘッド55を
支持及び位置決めするよう、リニアアクチュエータのス
トッパーロッド65の突出長が決められる。
【0021】また、塗布対象物11の板厚を検出するた
めの測定ヘッド81は、塗布アーム54と平行に配設さ
れた測定アーム82の中央部に設けられている。図示例
では、測定ヘッド81として非接触式で非電気的な測定
手段としてエアーマイクロメータを使用しているが、リ
ニアスケールでもよく、引火性でない塗布液を用いる場
合などには電気的なセンサを用いてもよく、また、塗布
対象物11によっては光学式センサや接触式のセンサ等
を用いても差し支えない。なお、91は塗布ヘッド55
の乾燥を防止するための乾燥防止器である。
【0022】図4には上記塗布ヘッド55の断面図を示
してあり、これは図12(b)に示したように中央部で
薄く、幅方向両端部で厚い膜厚の塗膜となるのを防止す
るための構造を有している。この塗布ヘッド55は、2
つの分割ヘッド101,102と1枚のシム103とか
ら構成されており、これらの内面側からの正面図及び分
解斜視図を図5及び図6に示している。一方の分割ヘッ
ド101の内壁面には、図5に示すように、左右にわた
って空洞状をした流体リザーバ104が設けられてい
る。リザ−バ104は、分割ヘッド101の内壁面から
内方へ向けて水平に凹設されており、分割ヘッド101
の上面から流体リザーバ104の中央部に向けて塗布液
注入口105が穿設されており、また、分割ヘッド10
1の上面から流体リザーバ104の両端部に向けて塗布
液排出口106が穿設されている。他方の分割ヘッド1
02は、内壁面の上端縁から位置決め用の突部107が
突設されており、この突部107を対向する分割ヘッド
101の上面に当設させることにより、塗布ヘッド55
の組立時に両分割ヘッド101,102同志を位置合わ
せできるようにしている。また、この分割ヘッド102
の内壁面は、通孔108を除いて平らに形成されてい
る。また、両分割ヘッド101,102の下面の内壁面
側の縁には左右全幅にわたって断面三角形状のテーパ部
109を突出させてあり、下面全体にポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂110をコ−テ
ィングしてある。シム103は、金属製の薄板であっ
て、両側端に脚片111を有していて脚片111間に切
欠状凹部112を形成されている。
【0023】しかして、図6に示すように、内壁面間に
シム103を挟み込むようにして両分割ヘッド101,
102を組み合わせ、分割ヘッド102及びシム103
の通孔108,113に挿通させたボルト114を分割
ヘッド101のねじ孔115に螺合させ、ボルト114
を強く締め付けることによって図4のような塗布ヘッド
55が構成されている。こうして組み立てられた塗布ヘ
ッド55においては、シム103の切欠状凹部112に
よって分割ヘッド101,102の内壁面間に塗布液整
形用のスロット116が形成され、スロット116の下
端は塗布ヘッド55下面でノズル口117として開口
し、流体リザーバ104の開口はスロット116の上端
部に臨み、スロット116内部と連通している。
【0024】このような塗布ヘッド55においては、板
厚の異なるシム103と交換することによりスロット1
16のギャップを変化させることができるので、塗膜の
膜厚を調整することができる。また、切欠状凹部112
の幅の異なるシム103と交換することによりスロット
116の幅を変化させることができるので、塗膜の塗布
幅を調整できる。
【0025】図7は上記塗布ヘッド55に塗布液12を
供給するための塗布液供給手段を示す図である。塗布液
12は気密型のタンク119内に溜められており、塗布
ヘッド55の塗布液注入口105とタンク119内下部
との間は液供給パイプ121によって接続されており、
液供給パイプ121には開閉弁122と流量調整バルブ
123が設けられている。あるいは、流量調整バルブ1
23に代えて、ポンプ120の排気側にエアーレギュレ
ータ124を設けてもよい。タンク119内はポンプ1
20によって加圧されているので、開閉弁122を開閉
することにより、塗布を開始させ、あるいは、停止させ
ることができる。また、塗布液12の塗布ヘッド55へ
の供給量は、流量調整バルブ123もしくはエアーレギ
ュレータ124によって調整することができる。しかし
て、開閉弁122を開成すると、タンク119内の塗布
液12が塗布液注入口105から流体リザーバ104内
に供給され、塗布液12が流体リザーバ104内に充満
して流体リザーバ104内の全幅に広がる。さらに、塗
布液12は供給圧によって流体リザーバ104からスロ
ット116内へ流れ出し、スロット116で均一な膜厚
に整えられて下端のノズル口117から均一な膜厚の塗
布液12として流出し、塗布対象物11の表面に成膜さ
れる。ここで、塗布液12の流量と塗布対象物11の送
り速度との間には一定の関係があり、塗布対象物11の
送り速度は塗布液12の流量(吐出速度)よりも大きく
なっている。このため、ノズル口117から吐出された
均一な膜厚の塗布液12は塗布対象物11の表面へ塗布
される際に薄く引き延され、スロット116で付与され
た膜厚よりもさらに薄い膜厚の塗膜が塗布対象物11の
表面に形成される。
【0026】なお、各分割ヘッド101,102の内壁
面は平滑仕上げとしてもよいが、塗布液12の粘性が低
い場合には、一方もしくは両方の分割ヘッド101,1
02の内壁面のスロット116となる部分を粗面加工し
てもよい。
【0027】また、塗布ヘッド55の塗布液排出口10
6は、液排出パイプ127により回収用タンク128に
接続されており、液排出パイプ127には開閉弁125
及び流量調整バルブ126が設けられている。しかし
て、開閉弁125を開くと、塗布液排出口106から流
体リザーバ104内の塗布液12が強制的に排出され、
流体リザーバ104から排出された塗布液12は回収用
タンク128内に回収される。また、塗布液12の排出
速度は流量調整バルブ126によって調整することがで
きる。これによって、図8(a)に示すように、流体リ
ザーバ104内の両端部における塗布液12の液圧が低
くなるので、スロット116の中央部で圧力損失が発生
することによって実質的に液圧の分布はほぼ均一とな
り、塗布液排出口106からの塗布液12の排出速度を
調整することにより、塗布ヘッド55から塗布対象物1
1の表面に塗布される塗膜の膜厚を図8(b)に示すよ
うに幅方向にわたって均一にすることができる。
【0028】図9(a)(b)(c) は上記流体塗布装
置Aによる塗布動作を示す説明図である。まず、ローデ
ィング装置(図示せず)によって塗布対象物11がテー
ブル24上に供給されると、塗布対象物11はテーブル
24に吸着され、テーブル24の上面に固定される。図
9(a)に示すように、テーブル24に固定された塗布
対象物11が送り機構部21によって測定ヘッド81の
下方へ送られてくると、測定ヘッド81によって塗布対
象物11の板厚(あるいは、板厚のばらつき)が計測さ
れる。板厚が計測されると、塗布ヘッド55の下降位置
が決められ、塗布ヘッド55を当該位置に停止させるた
めのストッパーロッド65の突出長が演算される。つい
で、リニアアクチュエータ61のストッパーロッド65
が演算量だけ突出すると共に、エアシリンダ57の出力
軸58が引っ込んで塗布ヘッド55が下降し、下降した
塗布ヘッド55がストッパーロッド65によって静止さ
せられ、図9(b)に示すように、塗布ヘッド55のノ
ズル口117が塗布対象物11の表面と微小距離を隔て
て対向する位置で位置決めされる。塗布対象物11の塗
布開始点がノズル口117に達すると、両開閉弁12
2,125を開いて流体リザーバ104内に塗布液12
を供給すると同時に流体リザーバ104内の塗布液12
の一部を塗布液排出口106から回収し、スロット11
6により一定の膜厚に整えられた塗布液12をノズル口
117から流出させ、定速で送られている塗布対象物1
1の表面に塗布液12をコーティングする。このとき、
塗布液12は塗布対象物11の全面に塗布することもで
きるが、塗布対象物11の一部に部分的に塗布すること
もでき、また、連続的に塗布できるだけでなく、断続的
に塗布することもできる。こうして、塗布終了すると、
図9(c)に示すように、再び塗布ヘッド55がエアシ
リンダ57によって上昇させられ、テーブル24上の塗
布対象物11は着脱ピンによってテーブル24から剥離
され、アンローディング装置(図示せず)によって搬出
される。
【0029】なお、上記実施例では、塗布液排出口10
6からの各塗布液排出量を塗布開始前に調整し、塗布中
は固定したままにする半固定方式について説明したが、
塗布対象物11への塗布工程において、塗布された塗膜
の厚みを膜厚検出手段(図示せず)によって検出しなが
ら、膜厚検出手段の出力を流量調整バルブ123もしく
はエアーレギュレータ124へフィードバックさせ、均
一な膜厚が得られるようリアルタイムで塗膜の膜厚を調
整するようにしてもよい。
【0030】図10(a)(b)に示すものは上記流体
塗布装置Aによる塗膜の膜厚制御方法の別な例を示す図
である。この例では、塗布液排出口106からの排出速
度を調整することによりスロット116内の液圧を例え
ば図10(a)に示すように調整し、塗布対象物11に
塗布された塗布液12の膜厚が図10(b)に示すよう
に一方で薄く、他方で厚くなるようにしている。例え
ば、上部で濃く下部で薄く遮光フィルタを形成した自動
車用のウインド・ガラスを製造する場合、遮光フィルタ
用の塗料を図10(b)のような膜厚変化を持たせてガ
ラス板の表面に塗布すれば、容易に製造することができ
る。もちろん、これ以外の膜厚変化を持つ塗膜を形成す
ることもできることは言うまでもない。
【0031】図11に示すものは本発明の別な実施例に
よる流体塗布装置における塗布ヘッド55の構造を示す
断面図、図12はその分割ヘッド101,102及びシ
ム103の内面側から見た正面図である。この塗布ヘッ
ド55にあっては、一方の分割ヘッド102の内壁面に
流体リザーバ104を設けてある。また、他方の分割ヘ
ッド101に塗布液注入口105及び塗布液排出口10
6を設けてあり、塗布液注入口105の先端を流体リザ
ーバ104の中央部に対向させて開口させ、塗布液排出
口106の先端を流体リザーバ104の両端部に対向さ
せて設けてある。
【0032】しかして、分割ヘッド101の塗布液注入
口105から注入された塗布液12は、対向する分割ヘ
ッド102の流体リザーバ104内に供給され、流体リ
ザーバ104内で幅方向に拡散されてスロット116へ
流れ出る。また、流体リザーバ104の両端部の塗布液
12は塗布液排出口106から排出され、両端部におけ
る塗布液12の液圧を低減され、塗膜の膜厚を均一化さ
れる。
【0033】また、このような塗布ヘッド55の構造に
よれば、塗布幅の変更時には、シム103だけでなく、
分割ヘッド102も流体リザーバ104の幅の異なるも
のと簡単に交換することができる。
【0034】なお、本発明による流体塗布装置は、上記
実施例に限定されるものでなく、上記実施例以外にも種
々の実施例が可能である。例えば、上記実施例では、水
平に搬送されている塗布対象物の上面に塗布液を塗布す
る構造としているが、塗布対象物の下面側や側面側に塗
布ヘッドを配置し、塗布対象物の下面や側面に塗布液を
塗布するようにしてもよい。また、塗布対象物の両面に
それぞれ塗布ヘッドを配置し、塗布対象物の例えば上面
及び下面に同時に塗布液を塗布するようにしても差し支
えない。また塗布対象物の種類も特に限定されるもので
なく、特に表面が平滑なものに限らず、銅パターン配線
を形成されたプリント配線基板などの塗布対象物であっ
ても本発明の流体塗布装置を用いることができる。塗布
する流体の種類も液体に限るものでなく、スラリー、粉
体、液体エマルジョンなど流動性を有するものであれば
差し支えない。
【0035】塗布ヘッドに設ける塗布液排出口の位置及
び個数も上記実施例にように流体リザーバの両端部に限
らず、流体リザーバの形状等に合わせて最適な位置を例
えば実験的に決めることもでき、リザーバの中央部やス
ロットの直上部分などでも差し支えない。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、流体排出口から流体を
排出させることによって空洞内の流体の圧力を部分的に
低下させることができるので、塗布対象物に塗布された
流体の膜厚が厚くなる箇所の液圧を下げることができ、
流体の圧力を塗布ヘッドの幅方向にわたって均一にし、
塗布された流体の膜厚を均一にすることができる。
【0037】あるいは、流体排出口からの流体排出量を
調整することにより塗布ヘッドの幅方向にわたって膜厚
を変化させることができるので、計画的に所望の膜厚変
化を与えることもできる。
【0038】また、流体排出量は可変もしくは半固定に
できるので、流体膜厚をモニターしながら各流体排出量
を調整することができ、あるいは、ロット工程等の前に
流体排出量を調整し、塗布開始後には流体排出量を固定
するようにもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による流体塗布装置を示す外
観斜視図である。
【図2】同上の流体塗布装置における送り機構部を示す
断面図である。
【図3】同上の流体塗布装置における塗布機構部及び測
定ヘッドを示す側面図である。
【図4】同上の塗布機構部における塗布ヘッドの断面図
である。
【図5】同上の塗布ヘッドの各構成部品を示す正面図で
ある。
【図6】同上の塗布ヘッドの分解斜視図である。
【図7】同上の塗布ヘッドに塗布液を供給する手段を示
す概略図である。
【図8】(a)(b)は同上の塗布機構部の作用説明図
である。
【図9】(a)(b)(c)は同上の流体塗布装置の動
作説明図である。
【図10】(a)(b)は塗布液の膜厚制御方法の別な
例を示す図である。
【図11】本発明の別な実施例における塗布ヘッドを示
す断面図である。
【図12】同上の塗布ヘッドの各構成部品を示す正面図
である。
【図13】従来のスロット型の流体塗布装置における塗
布ヘッドを示す分解斜視図である。
【図14】(a)は同上の塗布ヘッドをスロットの位置
で水平に断面した概略断面図、(b)はその塗布ヘッド
によって塗布された塗膜の幅方向における膜厚の変化を
示す図である。
【符号の説明】
55 塗布ヘッド 101 分割ヘッド 102 分割ヘッド 103 シム 104 流体リザーバ(空洞部) 105 塗布液注入口(流体注入口) 106 塗布液排出口(流体排出口) 116 スロット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布ヘッド内に流体を注入するための流
    体注入口と、塗布ヘッド内に幅方向に沿って形成され、
    該流体注入口から注入された流体を塗布ヘッドの幅方向
    に拡散させるための空洞部と、該空洞部内の流体を一定
    の厚みにして流出させるためのスロットとを備えた流体
    塗布装置において、 前記空洞部内の少なくとも一部に臨ませて流体を排出さ
    せるための流体排出口を設けたことを特徴とする流体塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 前記流体排出口からの流体排出量をそれ
    ぞれ可変もしくは半固定できるようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載の流体塗布装置。
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