JPH06339657A - 流体塗布装置 - Google Patents

流体塗布装置

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JPH06339657A
JPH06339657A JP15441193A JP15441193A JPH06339657A JP H06339657 A JPH06339657 A JP H06339657A JP 15441193 A JP15441193 A JP 15441193A JP 15441193 A JP15441193 A JP 15441193A JP H06339657 A JPH06339657 A JP H06339657A
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Japan
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coating
head
fluid
coating head
slot
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Pending
Application number
JP15441193A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Hirata
満 平田
Yoshito Baba
義人 馬場
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HIRATA IND MACHINERIES
HIRATA KIKO KK
SHIPUREI FUAA EAST KK
Original Assignee
HIRATA IND MACHINERIES
HIRATA KIKO KK
SHIPUREI FUAA EAST KK
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Publication date
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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スロット型の流体塗布装置(スロット式粘液
噴出塗布装置)において、塗布ヘッドの乾燥を防止す
る。 【構成】 塗布ヘッド乾燥防止器91を、一対の回動ア
ーム92によって略180度回動自在に支持し、塗布ヘ
ッド乾燥防止器91の上面には塗布ヘッド55のノズル
口117を納めるための湿潤化溝94を凹設し、湿潤化
溝94の底面には1個ないし複数個の吹出し口95を設
ける。この吹出し口95からはシンナー等の有機溶剤1
2aの気化ガス12bが吹き出している。塗布ヘッド5
5の待機時には、塗布ヘッド55の下面を塗布ヘッド乾
燥防止器91によって覆い、ノズル口117を湿潤化溝
94内に納めて溶剤雰囲気中におく。塗布時には、塗布
ヘッド乾燥防止器91は180度反転して吹出し口95
を下方へ向けており、塗布液12を塗布された塗布対象
物11に気化ガス12bを吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体塗布装置に関する。
具体的にいうと、本発明は、塗布対象物の表面に均一な
膜厚で流体を塗布するためのスロット型の流体塗布装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(LCD)や半導体光
学素子、半導体素子、半導体集積回路、プリント配線基
板等の製造工程においては、フォトレジストや絶縁材
料、はんだレジスト等の各種塗布液を塗布対象物(例え
ば、ガラス基板や半導体ウエハ等)の表面に塗布し、数
ミクロン程度の非常に薄い塗膜を形成する必要がある。
例えば、液晶ディスプレイの製造工程においては、ガラ
ス基板の表面に、乾燥時の厚みが約1〜3ミクロンの均
一なフォトレジストをコーティングする必要がある。
【0003】このような場合、極めて均一な膜厚の塗膜
を形成する必要があり、しかも、高精度に膜厚を制御す
る必要があるため、従来においては、塗布装置としてス
ピンコ−タが一般に用いられている。
【0004】スピンコ−タを用いたスピンコート法は、
塗布対象物を一定の回転数で回転させながら基層の上に
塗布液を滴下し、遠心力によって塗布液を薄く延ばし、
塗布液の粘度や回転数等によって決まる膜厚の塗膜を塗
布対象物の表面に形成する方法である。
【0005】しかしながら、このようなスピンコート法
によれば、塗布対象物の一部にのみ選択的に塗布液を塗
布することができず、塗布対象物の全面に塗布すること
しかできなかった。また、塗布対象物の上に滴下した塗
布液のうち塗布対象物の表面に塗布されるのは数%に過
ぎず、残りの90数%の余剰の塗布液は塗布対象物から
排出される。しかも、この排出された塗布液は空気に触
れるため、回収して再利用することができず、塗布液の
浪費が激しいという問題があった。さらに、排出された
余剰の塗布液の清掃処理を要求されていた。また、スピ
ンコ−ト法によって塗布した場合、塗布対象物の表面ば
かりでなく、塗布対象物の端面(外周面)にも塗布液が
付着するため、乾燥後、塗布対象物の端面に付着した塗
膜が剥離し、剥離した塗膜が塗布対象物の表面に付着
し、後工程においてトラブルを発生させることがあり、
製品の歩留りを低下させる原因となっていた。また、そ
の歩留り低下を避けるためには、塗布対象物の端面や裏
面をクリーニングしなければならず、そのための付加工
程を必要としていた。
【0006】このようなスピンコート法の欠点を解決す
る方法として、本発明の出願人はスロット型の流体塗布
装置(スロット式粘液噴出塗布装置)に着目し、その開
発と改良を進めている。図11に示すものは、本発明の
出願人が開発したスロット型の流体塗布装置の塗布ヘッ
ド201の構造を示す断面図である。この塗布ヘッド2
01は、内壁面に空洞状の流体リザーバ202を凹設さ
れた第1の分割ヘッド203と平らな内壁面の第2の分
割ヘッド204との間にシム205を挟み込むことによ
り、シム205の切欠状凹部206によって第1及び第
2の分割ヘッド203,204間にスロット207を形
成し、第1及び第2の分割ヘッド203,204同志を
ボルトによって締結させたものである。そして、第1の
分割ヘッド203上面の塗布液注入口210から流体リ
ザーバ202内に塗布液12を注入すると、塗布液12
は流体リザーバ202内の全幅にわたって均一に拡散
し、さらに流体リザーバ202と連通しているスロット
207に流れてスロット207のギャップにより一定の
膜厚に整えられ、スロット207下端の開口部から塗布
対象物11の表面に塗布される。
【0007】このようなスロット型の流体塗布装置によ
れば、過剰な塗布液を供給することなく、塗布ヘッドか
ら塗布対象物上の必要な領域へのみ塗布液を供給するこ
とができ、塗布液の歩留りを向上させて塗布液を節約す
ることができる。また、このため塗布対象物の側面に付
着した塗膜が剥離して塗布対象物の塗布面に付着したり
することも防止できる。さらに、塗布液を外気にさらす
ことなく塗布対象物へ塗布することができるクローズド
方式の流体塗布装置を製作することができる。また、塗
布ヘッドの清掃も簡単にできるといった利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスロット型の流体塗布装置にあっては、塗布ヘッド
201を待機状態で長時間放置した場合には、スロット
207の開口部の流体は長時間空気と接触した状態に放
置されることになるので、その間に塗布液12が乾燥し
てスロット207内の塗布液12が固化していた。
【0009】塗布ヘッド201内の塗布液12が固化す
ると、スロット207の開口部が固化した塗布液12に
よって塞がれるため、塗布液12を塗布対象物11に塗
布しようとすると、塗布液12が塗布ヘッド201から
流出せず、塗布不能ないし塗布不良となる問題があっ
た。また、塗布液12を塗布できたとしても、塗布液1
2の固形分が塗布対象物11の表面に付着したり、ある
いは、塗布ヘッド201に付着している塗布液12の固
形分のために塗膜に縦縞が発生したりし、塗膜の品質を
大きく低下させる原因となっていた。さらに、塗布液1
2が固化乾燥してスロット207内が詰まり易いので、
繁雑に塗布ヘッド201を洗浄しなければならず、清掃
作業が面倒であった。
【0010】本発明は、叙上の従来例の欠点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、スロッ
ト型の流体塗布装置において、塗布ヘッドの乾燥を防止
し、塗膜の品質を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の流体塗布装置
は、流体を注入するための流体注入口と、該流体注入口
から注入された流体を幅方向に拡散させるための空洞部
と、該空洞部内の流体を一定の厚みにして流出させるた
めのスロットとを塗布ヘッドに形成された流体塗布装置
において、塗布ヘッドの待機時に、塗布ヘッドのスロッ
ト開口部を湿潤させるための手段を備えたことを特徴と
している。
【0012】また、上記のスロット開口部を湿潤させる
手段としては、スロット開口部に前記流体もしくは溶剤
をガス状もしくは霧状にして吹き付けるものでもよく、
あるいは、スロット開口部を前記流体もしくは溶剤に浸
漬させるものでもよい。
【0013】
【作用】本発明にあっては、塗布ヘッドの待機時には、
スロット開口部を湿潤させているので、スロット開口部
において流体が乾燥するのを防止できる。従って、乾燥
によって流体の粘度等の物性が変化するのを防止し、塗
膜の品質を良好に維持することができる。
【0014】また、スロット開口部を湿潤させることに
よって長時間塗布ヘッドを待機状態に放置しておいて
も、スロット開口部で流体が固化するのを阻止すること
ができる。従って、固化した流体によってスロットが塞
がれ、塗布ヘッドが塗布不能になったり、塗布不良を生
じたりすることがなく、塗布ヘッドを常に良好な状態に
維持できる。また、流体の固化を防止できるので、塗布
時に流体の固形分が塗布対象物の表面に付着したり、流
体の固形分のために塗膜に縦縞等の欠点が発生したりす
るのを防止できる。この結果、長時間待機状態にあった
後でも良好な塗膜を形成することができる。
【0015】さらに、流体が塗布ヘッドのスロット部分
で固化しにくいので、塗布ヘッドの清掃作業も頻繁に行
なう必要がなくなる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例による流体塗布装置
Aの外観を示す斜視図である。この流体塗布装置Aは、
扉3を有するキャビネット部2と装置本体1とからな
り、キャビネット部2内には塗布液を溜めたタンクやコ
ントローラが収納されており、装置本体1はキャビネッ
ト部2の上に設置されている。装置本体1は、主とし
て、塗布対象物を水平に送る送り機構部21と、送り機
構部21によって送られる塗布対象物の表面に塗布液を
コーティングする塗布機構部51と、塗布対象物の板厚
を塗布直前に計測する測定ヘッド81とから構成されて
いる。また、装置本体1の前面には表示パネルやダイア
ル、メータ、各種スイッチ等を集中させた操作部4が設
けられている。装置本体1の上方は開閉可能なカバー5
によって覆うことができ、装置本体1内をほぼ一定の環
境に保っている。
【0017】送り機構部21は、ガラス基板のような塗
布対象物をテーブル24の上面に吸着して一定速度で水
平に搬送するものであって、ベース22の上面には1対
の平行なガイドレール23が設けられ、テーブル24の
下面に設けられた4つのスライダー25がガイドレール
23によってスライド自在に支持されている。このテー
ブル24は、ベース22に取り付けられたサーボモータ
等の駆動源29によってボールねじ機構(図示せず)を
駆動すると、ガイドレール23に沿って一定速度で滑ら
かに走行する。また、このテーブル24は、エアテーブ
ルとなっており、表面の真空吸引孔31から塗布対象物
の下面を吸着して固定し、テーブル24と共に塗布対象
物を定速送りする。また、テーブル24のピン突出し孔
35からは着脱ピン及びアライメントピン(案内ピン)
〔いずれも図示せず〕を突出させることができ、着脱ピ
ンによって塗布対象物をテーブル24から強制的に剥離
することができる。
【0018】塗布機構部51は図1に示すように、塗布
対象物の搬送経路を跨ぐようにして送り機構部21の上
方に設けられている。図2はこの塗布機構部51を側面
から詳細に示す図である。この塗布機構部51において
は、昇降ホルダー52によって上下スライド自在に保持
された1対の昇降ロッド53の上端間に塗布アーム54
が横架されており、塗布アーム54の前面もしくは背面
に塗布ヘッド55が取り付けられている。昇降ホルダー
52はベース22から側方へ張り出した棚部56に固定
されており、昇降ロッド53の真下にはエアシリンダ5
7が設置され、エアシリンダ57の出力軸58の上端面
が昇降ロッド53の下端面と対向している。60は昇降
ロッド53を覆うベローズである。従って、エアシリン
ダ57の出力軸58を上方へ突出させ、昇降ロッド53
の下端面を押し上げると、塗布アーム54と共に塗布ヘ
ッド55が上昇する。また、エアシリンダ57の出力軸
58を下方へ後退させると、塗布ヘッド55は自重によ
って出力軸58と共に下降する。
【0019】また、塗布ヘッド55もしくは塗布アーム
54の真下には、数値制御形のリニアアクチュエータ6
1が設置されている。このリニアアクチュエータ61
は、ジョイント62を介してサーボモータ、パルスモー
タ等のモータ63と接続されており、モータ63によっ
て底面の入力軸64を回転させると、上面のストッパー
ロッド65が上方へ突出する。しかも、このリニアアク
チュエータ61は内部にねじ機構を有していて、入力軸
64の回転数に比例した距離だけストッパーロッド65
が突出する。しかして、リニアアクチュエータ61のス
トッパーロッド65が突出すると、エアシリンダ57の
出力軸58を後退させて塗布ヘッド55を下降させたと
き、塗布ヘッド55もしくは塗布アーム54の下面がス
トッパーロッド65の上端に当接した瞬間、昇降ロッド
53の下端面がエアシリンダ57の出力軸58から離
れ、その位置で塗布ヘッド55がリニアアクチュエータ
61により支持され、位置決めされる。
【0020】上記リニアアクチュエータ61のストッパ
ーロッド65の突出距離は、測定ヘッド81の出力によ
って制御される。すなわち、測定ヘッド81が塗布対象
物の板厚を計測すると、塗布ヘッド55と塗布対象物と
のギャップが最適距離(例えば、数10ミクロン〜数1
00ミクロン)となる位置に塗布ヘッド55を支持及び
位置決めするよう、リニアアクチュエータ61のストッ
パーロッド65の突出長が決められる。
【0021】また、塗布対象物の板厚を検出するための
測定ヘッド81は、塗布アーム54と平行に配設された
測定アーム82の中央部に設けられている。測定ヘッド
81としてはエアーマイクロメータのように非接触式で
非電気的な測定手段が好ましいが、リニアスケールも好
ましく、引火性でない塗布液を用いる場合などには電気
的なセンサを用いてもよく、また、塗布対象物によって
は光学式センサや接触式のセンサ等を用いても差し支え
ない。
【0022】図3に上記塗布ヘッド55の断面図を示
す。この塗布ヘッド55は、2つの分割ヘッド101,
102と1枚のシム103とから構成されており、これ
らの内面側からの正面図を図4に示す。一方の分割ヘッ
ド101の内壁面には、図4に示すように、左右にわた
って空洞状をした流体リザーバ104が設けられてい
る。リザ−バ104は、分割ヘッド101の内壁面から
内方へ向けて水平に凹設されており、分割ヘッド101
の上面から流体リザーバ104の中央部に向けて塗布液
注入口105が穿設されており、また、分割ヘッド10
1の上面から流体リザーバ104の両端部に向けて塗布
液排出口106が穿設されている。他方の分割ヘッド1
02は、内壁面の上端縁から位置決め用の突部107が
突設されており、この突部107を対向する分割ヘッド
101の上面に当設させることにより、塗布ヘッド55
の組立時に両分割ヘッド101,102同志を位置合わ
せできるようにしている。また、この分割ヘッド102
の内壁面は、通孔108を除いて平らに形成されてい
る。また、両分割ヘッド101,102の下面の内壁面
側の縁には左右全幅にわたって断面三角形状のテーパ部
109を突出させてあり、下面全体にポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂110をコ−テ
ィングしてある。シム103は、金属製の薄板であっ
て、両側端に脚片111を有していて脚片111間に切
欠状凹部112を形成されている。
【0023】内壁面間にシム103を挟み込むようにし
て両分割ヘッド101,102を組み合わせ、分割ヘッ
ド102及びシム103の通孔108,113に挿通さ
せたボルト114を分割ヘッド101のねじ孔115に
螺合させ、ボルト114を強く締め付けることによって
図3のような塗布ヘッド55が構成されている。こうし
て組み立てられた塗布ヘッド55においては、シム10
3の切欠状凹部112によって分割ヘッド101,10
2の内壁面間に塗布液整形用のスロット116が形成さ
れ、スロット116の下端は塗布ヘッド55下面でノズ
ル口117として開口し、流体リザーバ104の開口は
スロット116の上端部に臨み、スロット116内部と
連通している。
【0024】しかして、塗布液注入口105から流体リ
ザーバ104内に塗布液を供給すると、塗布液は流体リ
ザーバ104内に充満して流体リザーバ104内の全幅
に広がる。さらに、塗布液は供給圧によって流体リザー
バ104からスロット116内へ流れ出し、スロット1
16で均一な膜厚に整えられて下端のノズル口117か
ら均一な膜厚の塗布液として流出し、塗布対象物の表面
に成膜される。ここで、塗布液12の流量と塗布対象物
11の送り速度との間には一定の関係があり、塗布対象
物11の送り速度は塗布液12の流量(吐出速度)より
も大きくなっている。このため、ノズル口117から吐
出された均一な膜厚の塗布液12は塗布対象物11の表
面へ塗布される際に薄く引き延され、スロット116で
付与された膜厚よりもさらに薄い膜厚の塗膜が塗布対象
物11の表面に形成される。
【0025】一方、流体リザーバ104内の塗布液の一
部は、塗布液排出口106から排出され、回収されてお
り、これによって流体リザーバ104内の両端部の液圧
を下げて塗膜の膜厚を幅方向にわたって均一化してい
る。
【0026】塗布ヘッド55の近傍に設けられている塗
布ヘッド乾燥防止器91の構造を図5に示す。この塗布
ヘッド乾燥防止器91は、一対の回動アーム92間に乾
燥防止用ビーム93を架設したものであって、乾燥防止
用ビーム93の上面には塗布ヘッド55のノズル口11
7を納めるための断面V字状をした湿潤化溝94が凹設
されており、湿潤化溝94の底面には1個ないし複数個
の吹出し口95が設けられている。この塗布ヘッド乾燥
防止器91は、回動アーム92の基端部を乾燥防止器支
持部96によって回動自在に支持されており、図6
(a)(b)に示すように塗布ヘッド乾燥防止器91は
略180度の角度で回動できるようになっている。ま
た、図6(a)(b)に示すように、塗布ヘッド乾燥防
止器91の各吹出し口95と密閉タンク97とはフレキ
シブルチューブ98によって接続されており、密閉タン
ク97内にはシンナー等の有機溶剤12aを溜めた容器
99が納められ、密閉タンク97内にはエアが送り込ま
れている。しかして、密閉タンク97内にエアを送り込
むと、容器内の有機溶剤12aから揮発した気化ガス1
2bがエアに乗って塗布ヘッド乾燥防止器91へ搬送さ
れ、吹出し口95から有機溶剤の気化ガス12bが吹出
されている。
【0027】図6(a)(b)は上記塗布ヘッド乾燥防
止器91の作用説明のための図であて、図6(a)は塗
布ヘッド55の待機時を示し、図6(b)は塗布ヘッド
55による塗布時のようすを示している。塗布ヘッド5
5の待機時においては、図6(a)に示すように塗布ヘ
ッド55の下面は塗布ヘッド乾燥防止器91によって覆
われており、ノズル口117は湿潤化溝94内に納まっ
ている。このとき、吹出し口95から吹出した有機溶剤
の気化ガス12bによって湿潤化溝94内に高濃度の溶
剤雰囲気が形成されているので、ノズル口117の乾燥
が防止される。従って、塗布ヘッド55のノズル口11
7において塗布液が乾燥したり、固化したりするのが防
止される。
【0028】また、図6(b)に示すように塗布ヘッド
55による塗布時には、塗布ヘッド乾燥防止器91が1
80度反転しており、吹出し口95が下方を向いてい
る。この状態では、塗布ヘッド乾燥防止器91によって
塗布ヘッド55の昇降が妨げられることがない。しか
も、下方を向いた吹出し口95からは下方へ向けて有機
溶剤の気化ガス12bが吹き出されているので、表面に
塗布液12を塗布された塗布対象物11が塗布ヘッド乾
燥防止器91の下方を通過する際に、塗布対象物11の
表面に有機溶剤の気化ガス12bが吹き付けられ、塗膜
のレベリングが良好となり、均一な塗膜を得ることがで
きる。
【0029】図7(a)(b)(c) は上記流体塗布装
置Aによる塗布動作を示す説明図である。塗布ヘッド5
5の待機時には、塗布ヘッド55は図6(a)に示すよ
うにノズル口117を塗布ヘッド乾燥防止器91によっ
て覆われており、ノズル口117の乾燥を防止されてい
る。まず、ローディング装置(図示せず)によって塗布
対象物11がテーブル24上に供給されると、塗布対象
物11はテーブル24に吸着され、テーブル24の上面
に固定される。図7(a)に示すように、テーブル24
に固定された塗布対象物11が送り機構部21によって
測定ヘッド81の下方へ送られてくると、測定ヘッド8
1によって塗布対象物11の板厚(あるいは、板厚のば
らつき)が計測される。板厚が計測されると、塗布ヘッ
ド55の下降位置が決められ、塗布ヘッド55を当該位
置に停止させるためのストッパーロッド65の突出長が
演算される。このとき塗布ヘッド乾燥防止器91が図6
(b)に示すように180度反転する。ついで、リニア
アクチュエータ61のストッパーロッド65が演算量だ
け突出すると共に、エアシリンダ57の出力軸58が引
っ込んで塗布ヘッド55が下降し、下降した塗布ヘッド
55がストッパーロッド65によって静止させられ、図
7(b)に示すように、塗布ヘッド55のノズル口11
7が塗布対象物11の表面と微小距離を隔てて対向する
位置で位置決めされる。塗布対象物11の塗布開始点が
ノズル口117に達すると、流体リザーバ104内に塗
布液12を供給すると同時に流体リザーバ104内の塗
布液12の一部を塗布液排出口106から回収し、スロ
ット116により一定の膜厚に整えられた塗布液12を
ノズル口117から流出させ、定速で送られている塗布
対象物11の表面に塗布液12をコーティングする。こ
のとき、塗布ヘッド乾燥防止器91の吹出し口95から
シンナー等の有機溶剤の気化ガス12bが塗布直後の塗
膜の上に吹き付けられるので、レベリングの良好な塗膜
が得られる。こうして、塗布終了すると、図7(c)に
示すように、再び塗布ヘッド55がエアシリンダ57に
よって上昇させられ、塗布ヘッド55のノズル口117
は再び図6(a)のように塗布ヘッド乾燥防止器91に
よって覆われる。一方、テーブル24上の塗布対象物1
1は着脱ピンによってテーブル24から剥離され、アン
ローディング装置(図示せず)によって搬出される。
【0030】図8は塗布ヘッド乾燥防止器91の他例を
示す一部破断した側面図である。これは、図9に示すよ
うな浸漬用容器100内に塗布液12もしくは有機溶剤
12aを溜めたものであって、適当な移動機構によって
図8に破線で示すように待機位置にある塗布ヘッド55
の下面と塗布ヘッド55の昇降経路から外れた位置との
間で移動できるようにしたものである。この塗布ヘッド
乾燥防止器91にあっては、図8に示すように、塗布ヘ
ッド55のノズル口117を浸漬用容器100内の塗布
液12もしくは有機溶剤12aに浸漬させることによ
り、ノズル口117の乾燥を防止している。また、塗布
動作時には、塗布ヘッド55の下降を妨げないように、
塗布ヘッド55の下方から外れた位置へ移動させられ
る。
【0031】図10は塗布ヘッド乾燥防止器91のさら
に他例を示す一部破断した側面図である。この塗布ヘッ
ド乾燥防止器91は、図10に示したような塗布液12
もしくは有機溶剤12aを溜めた浸漬用容器100をテ
ーブル24の前端面に固定したものである。塗布ヘッド
55の待機時には、塗布ヘッド55が下降してノズル口
117が浸漬用容器100内の塗布液12ないし有機溶
剤12aに浸漬されて乾燥を防止されている。塗布時に
は、一旦塗布ヘッド55は上昇して浸漬用容器100か
ら離れ、下降して測定ヘッド81の出力によって決めら
れた高さまで再び下降し、塗布対象物11の表面に塗布
液12を塗布する。塗布が終了し、テーブル24が再び
元の位置に戻ると、測定ヘッド55が下降してノズル口
117が浸漬用容器100内の塗布液12ないし有機溶
剤12aに浸漬される。
【0032】なお、本発明による流体塗布装置において
は、塗布対象物の種類は特に限定されるものでなく、特
に表面が平滑なものに限らず、銅パターン配線を形成さ
れたプリント配線基板などの塗布対象物であっても本発
明の流体塗布装置を用いることができる。塗布する流体
の種類も液体に限るものでなく、スラリー、液体エマル
ジョンなど流動性を有するものであれば差し支えない。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、スロット開口部を湿潤
させることにより流体が乾燥するのを防止できるので、
乾燥によって流体の粘度等の物性が変化するのを防止
し、塗膜の品質を良好に維持することができる。
【0034】また、長時間塗布ヘッドを待機状態に放置
しておいても、スロット開口部で流体が固化するのを阻
止することができるので、固化した流体によってスロッ
トが塞がれ、塗布ヘッドが塗布不能になったり、塗布不
良を生じたりすることがなく、塗布ヘッドを常に良好な
状態に維持できる。さらに、流体の固化を防止できるの
で、塗布時に流体の固形分が塗布対象物の表面に付着し
たり、流体の固形分のために塗膜に縦縞等の欠点が発生
したりするのを防止できる。この結果、長時間待機状態
にあった後でも良好な塗膜を形成することができる。
【0035】さらに、流体が塗布ヘッドのスロット部分
で固化しにくいので、塗布ヘッドの洗浄作業も頻繁に行
なう必要が無くなり、清掃作業の労力が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による流体塗布装置を示す外
観斜視図である。
【図2】同上の流体塗布装置における塗布機構部及び測
定ヘッドを示す側面図である。
【図3】同上の塗布機構部における塗布ヘッドの断面図
である。
【図4】同上の塗布ヘッドの各構成部品を示す正面図で
ある。
【図5】同上の流体塗布装置における塗布ヘッド乾燥防
止器の斜視図である。
【図6】(a)(b)は同上の塗布ヘッド乾燥防止器の
使用状態を説明する図である。
【図7】(a)(b)(c)は同上の流体塗布装置の動
作説明図である。
【図8】本発明の別な実施例における塗布ヘッド乾燥防
止器を示す一部破断した概略側面図である。
【図9】同上の浸漬用容器を示す斜視図である。
【図10】本発明のさらに別な実施例におけるヘッド乾
燥防止器を示す一部破断した概略側面図である。
【図11】従来の流体塗布装置における塗布ヘッドとそ
の塗布動作を示す概略断面図である。
【符号の説明】
55 塗布ヘッド 91 塗布ヘッド乾燥防止器(塗布ヘッドを湿潤させ
る手段) 94 湿潤化溝 95 吹出し口 100 浸漬用容器 104 流体リザーバ(空洞部) 105 塗布液注入口(流体注入口) 116 スロット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を注入するための流体注入口と、該
    流体注入口から注入された流体を幅方向に拡散させるた
    めの空洞部と、該空洞部内の流体を一定の厚みにして流
    出させるためのスロットとを塗布ヘッドに形成された流
    体塗布装置において、 塗布ヘッドの待機時に、塗布ヘッドのスロット開口部を
    湿潤させるための手段を備えたことを特徴とする流体塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 前記塗布ヘッドのスロット開口部に前記
    流体もしくは溶剤をガス状もしくは霧状にして吹き付け
    ることを特徴とする請求項1に記載の流体塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布ヘッドのスロット開口部を前記
    流体もしくは溶剤に浸漬させることを特徴とする請求項
    1に記載の流体塗布装置。
JP15441193A 1993-05-31 1993-05-31 流体塗布装置 Pending JPH06339657A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020175A1 (en) * 2000-09-04 2002-03-14 Cps Color Group Oy Apparatus for preventing drying of nozzle in fluid dispensing device
JP2002177849A (ja) * 2000-12-15 2002-06-25 Dainippon Printing Co Ltd 塗工装置
US6592936B2 (en) 1997-09-27 2003-07-15 Tdk Corporation Spin coating method and coating apparatus

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Effective date: 19991019