JPH0730723B2 - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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JPH0730723B2
JPH0730723B2 JP21418189A JP21418189A JPH0730723B2 JP H0730723 B2 JPH0730723 B2 JP H0730723B2 JP 21418189 A JP21418189 A JP 21418189A JP 21418189 A JP21418189 A JP 21418189A JP H0730723 B2 JPH0730723 B2 JP H0730723B2
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徹 岩田
晃清 村上
実 田村
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は低摩擦路上で車輪が駆動スリップ(ホイールス
ピン)するのを抑止するトラクションコントロール装置
に関するものである。
(従来の技術) この種装置は一般的に例えば特開昭61−85248号公報に
記載の如く、車輪の駆動スリップ発生時、当該駆動車輪
を制動したり、エンジン出力を減じて駆動スリップを防
止する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、自動変速機を介し車輪を駆動する車両におい
ては、自動変速機をストール状態にして、つまり運転者
が自動変速機を駆動伝達可能なレンジにし、ブレーキを
作動させた停車状態のままアクセルペダルの踏込みによ
りエンジン回転数を上昇させておき、このストール状態
よりブレーキを解除することにより高摩擦路上で急発進
を行うような操作を行うことがある。
かかるストール状態からの急発進時における車輪の駆動
スリップ発生も、低摩擦路上におけると同様のトラクシ
ョンコントロールを行わせたのでは、駆動車輪の制動や
エンジン出力の低減で加速不良を生じ、意図した急発進
が得られない。
本発明は、ストール状態からの急発進は高摩擦路で行う
ものであり、トラクションコントロールによらずとも、
車輪の駆動スリップは運転者がブレーキを解除した直後
の一瞬のみで直ちにおさまることから、ストール状態か
らの発進時はトラクションコントロールろ行わせないよ
うにし、これにより上述の問題を解消することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) この目的のため本発明トラクションコントロール装置は
第1図に概念を示す如く、 自動変速機を介して駆動される車輪の駆動スリップ発生
時、該駆動車輪を制御するか、車輪駆動力を減ずるかの
少なくとも一方により駆動スリップを抑制するようにし
たトラクションコトロール手段を具える車両において、 車速が微小設定値未満の停車状態を検知する停車検知手
段と、 アクセルペダル操作を検知するアクセル操作検知手段
と、 ブレーキペダル操作を検知するブレーキ操作検知手段
と、 エンジン回転数が、ストール発進の意思ありを示す設定
回転数以上であるのを検知する高エンジン回転数検知手
段と、 これら手段からの信号に応答し、前記の停車状態でアク
セルペダル操作およびブレーキペダル操作があって、且
つエンジン回転数が、ストール発進の意思ありを示す設
定回転数以上である時、前記トラクションコントロール
手段の作動を禁ずるトラクションコントロール禁止手段
とを具備してなるものである。
(作 用) 車輪は自動変速機を介し駆動されて車両を走行させる
が、車輪駆動力が路面摩擦力に対し過大になると、車輪
は駆動スリップを発生する。この駆動スリップ発生時ト
ラクションコントロール手段は、駆動車輪を制御する
か、車輪駆動力を減ずるかの少なくとも一方により駆動
スリップを抑制する。
一方で、車速が微小設定値未満の停車状態であるのを停
車検知手段が検知し、アクセル操作検知手段がアクセル
ペダル操作を検知し、ブレーキ操作検知手段がブレーキ
ペダル操作を検知し、加えてエンジン回転数が、ストー
ル発進の意思ありを示す設定回転数以上であるのを、高
エンジン回転数検知手段が検知すると、トラクションコ
ントロール禁止手段は、これら手段からの信号に応答
し、上記トラクションコントロール手段の作動を禁ず
る。よって、当該ストール状態からの発進時はトラクシ
ョンコントロールが実行されないこととなり、意図した
急発進がトラクションコントロールによる駆動輪制動や
駆動力低減で得られなくなるのを防止することができ
る。なお、かかる発進は高摩擦路上で行うものであり、
車輪の駆動スリップは発進後の一瞬のみで直ちにおさま
ることから、トラクションコントロールを禁じても何等
差支えない。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第2図は本発明トラクションコントロール装置の一実施
例を示すシステム図で1L,1Rは夫々左右従動輪(例えば
左右前輪)、2L,2Rは夫々左右駆動輪(例えば左右後
輪)を示す。車両は車輪2L,2Rを図示せざるエンジンに
より図示せざる自動機を介し駆動されることにより走行
し、エンジンはスロットルバルブ4により出力を加減さ
れるものとする。
スロットルバルブ4はステップモータ5により開閉し、
そのステップ数(スロットルバルブ4の開度)をトラク
ションコントロール中以外基本的には運転車が踏込むア
クセルペダル6の踏込量に対応したものにすべく制御回
路7により制御する。この目的のため、スロットルバル
ブ4の開度、つまりモータ5のステップ数を検出するス
ロットルセンサ8からの信号THを制御回路7にフィード
バックし、アクセルペダル6の踏込量Accを検出するア
クセルセンサ9からの信号を制御回路7に入力する。
制御回路7はマイクロコンピュータ10を具えると共に、
その入力側に関連してA/Dコンバータ11及びF/Vコンバー
タ12を、又出力側に関連してステップモータ5用の駆動
回路13及びD/Aコンバータ14を夫々設ける。A/Dコンバー
タ11はスロットル開度信号TH及びアクセル信号Accをア
ナログ−デジタル変換してマイクロコンピュータ10に入
力すると共に、F/Vコンバータ12により周波数−電圧変
換した電圧信号をデジタル信号に変換してマイクロコン
ピュータ10に入力する。
各車輪1L,1R,2L,2Rは、ブレーキペダル20の踏力に応じ
たブレーキマスターシリンダ21からの液圧PMにより作動
されるホイールシリンダ22L,22R,23L,23Rを具え、これ
らホイールシリンダの作動により対応車輪が個々に制動
されるものとする。しかして、駆動輪2L,2Rのブレーキ
液圧系には夫々トラクションコントロール用の液圧制御
弁24L,24Rを挿置する。これら液圧制御弁は夫々同仕
様、同構造のものとし、スプール25をばね26により図示
の左限位置に弾支し、プランジャ27をばね28により図示
の左限位置に弾支して構成する。
液圧制御弁24L,24Rは夫々、図示の常態でマスターシリ
ンダ側の入口ポート29への液圧PMをそのままホイールシ
リンダ側の出口ポート30より対応するホイールシリンダ
に出力し、スプール25の右行時プランジャ27によりポー
ト29,30間を遮断すると共にホイールシリンダへの液圧
を上昇させ、スプール25の右行停止時ホイールシリンダ
の上昇液圧を保持するものとする。
スプール25の上記右行及びその停止を室31内の圧力によ
り制御し、この圧力を夫々電磁弁40L,40Rにより個別に
制御する。これら電磁弁も同様のものとし、ソレノイド
41のOFF時(A)で示すポート間接続位置となって室31
をドレン回路42に通じると共にアキュムレータ43から遮
断し、ソレノイド41の小電流によるON時(B)で示すポ
ート間接続位置となって室31をドレン回路42及びアキュ
ムレータ43の双方から遮断し、ソレノイド41の大電流に
よるON時(C)で示すポート間接続位置となって室31を
ドレン回路42から遮断すると共にアキュムレータ43に通
じるものとする。
電磁弁40L,40Rの(A)位置で室31は無圧状態となって
スプール25を図示位置にし、電磁弁40L,40Rの(C)位
置で室31はアキュムレータ43の一定値Pcを供給されてス
プール25を図中右行させ、電磁弁40L,40Rの(B)位置
で室31は圧力の給排を中止されてスプール25をその時の
右行位置に保持する。
アキュムレータ43にはモータ44で駆動されるポンプ45か
らの油圧をチェック弁46を介して蓄圧し、アキュムレー
タ43の蓄圧値が一定値Pcになる時、これを検出してOFF
する圧力スイッチ47からの信号を受けて制御回路7がモ
ータ44(ポンプ45)を停止させるものとする。この目的
のため圧力スイッチ47からの信号はマイクロコンピュー
タ10に入力し、マイクロコンピュータ10からのモータ制
御信号はD/Aコンバータ14によりアナログ信号に変換し
てモータ44に供給する。
電磁弁40L,40Rのソレノイド41もマイクロコンピュータ1
0により駆動制御し、そのための制御信号をD/Aコンバー
タ14によりアナログ信号に変換してソレノイド41に供給
する。
各車輪1L,1R,2L,2Rに夫々関連して車輪回転センサ50L,5
0R,51L,51Rを設け、これらセンサは対応車輪の車輪速V
FL,VFR,VRL,VRRに対応した周波数のパルス信号を発し、
これらパルス信号をF/Vコンバータ12供給する。F/Vコン
バータ12には更にエンジン回転数Neを検出するセンサ52
からのパルス信号を供給する。F/Vコンバータ12は各パ
ルス信号をその周波数(車輪回転数及びエンジン回転
数)に対応した電圧に変換してA/Dコンバータ11に入力
し、A/Dコンバータ11はこれら電圧をデジタル信号に変
換してマイクロコンピュータ10に入力する。このマイク
ロコンピュータ10には更に、運転者が操作するブレーキ
ペダルやパーキングブレーキの操作時ONするブレーキス
イッチ53からの信号及び車輪1L,1R,2L,2Rの制動ロック
を防止するようアンチスキッド制御装置54が作動してい
ることを示す信号をも入力する。
又、駆動輪ホイールシリンダ23L,23Rの液圧、つまり駆
動輪ブレーキ液圧PBL,PBRを夫々検出する圧力センサ60
L,60Rを設け、これらからの信号をA/Dコンバータ11より
デジタル信号に変換してマイクロコンピュータ10に入力
する。
マイクロコンピュータ10は各種入力情報を元に第3図乃
至第6図の制御プログラムを実行して、スロットルバル
ブ4の通常の開度制御及びトラクションコントロール用
の開度制御を行うと共に、電磁弁ソレノイド41の位置制
御、つまり駆動車輪のトラクションコントロール用制動
制御を行い、更にポンプモータ44(油圧ポンプ45)の駆
動制御を行う。第3図乃至第5図は図示せざるオペレー
ティングシステムによりエンジン始動後一定周期ΔT
(例えばΔT=10msec)毎に定時割込み処理されるメイ
ンルーチンで、第6図はこのメインルーチン内において
決定されたステップモータ5の回転速度に対応する周期
で処理されるステップモータ駆動用のOCI(Output comp
are interrupt)割込み処理を示す。
第3図では先ずステップ101,102において、第1回目の
処理に限りマイクロコンピュータ10は内蔵RAM等のイニ
シャライズ(初期化)を行う。次のステップ103では、
車輪速VFR,VFL,VRL,VRRを読込み、これらを基にステッ
プ104で左右駆動輪2L,2Rのスリップ率SL,SRをSL=(VRL
−VFL)/VFL,SR=(VRR−VFR)/VFRにより求めた後、ス
テップ105で左右駆動輪2L,2Rのスリップ率変化速度
=SL−SL-1(但しSL-1は前回の左駆動輪スリップ率)及
=SR−SR-1(但し、SR-1は前回の右駆動輪スリッ
プ率)を求める。
ステップ106では、左右駆動輪スリップ率SL,SRのうち小
さい方をセレクトロースリップ率Smin、大きい方をセレ
クトハイスリップ率Smaxにセットする。次にステップ10
7において上記セレクトロースリップ率及びセレクトハ
イスリップ率のうち小さい方の値SminをK(例えば0.6
−0.9)の比率で重視するスリップ率の重み付け平均値S
avをSav=K×Smin+(1−K)×Smaxにより求めると
共に、その変化速度avをav=Sav−Sav-1(但しSav
-1は前回のスリップ率重み付け平均値)を求める。
ステップ108では、前2輪の平均速(車速)VF=(VFL
VFR)/2が5k/h未満の停車中か、5km/h以上の走行中かを
判別し、ステップ109ではブレーキスイッチ53がONの制
動中か、OFFの非制動中かを判断する。運転者がブレー
キを操作した制動状態での停車中であれば、ステップ11
0でエンジン回転数Ne及びアクセルペダル踏込量Accより
第8図(b)のテーブルデータを基に同図中斜線領域に
おける発進の意志有りを示す自動変速機のストール状態
か否かをチェックして、ストール状態ならストールフラ
グSTALFを1にセットし、ストール状態でなければSTALF
を0にリセットする。次のステップ111では、アンチス
キッド制御装置54が作動しているアンチスキッド制御中
か否かをチェックし、アンチキッド制御中でなければス
テップ112で、STALFによりストール状態か否かをチェッ
クする。ストール状態ならステップ113で後述のマップ
上げカウンタMAPUPCを0にリセットし、後述のスロット
ル開度マップMAPを0にリセットした後、制御を後述の
ステップ401に進めることで、実質上スロットル制御に
よるトラクションコントロールを禁止する。
一方、ステップ108〜112において、走行中と判断した
り、停車中でも運転者がブレーキを作動させていないと
判別したり、アンチスキッド制御中と判別したり、スト
ール状態でないと判別する場合制御をステップ151に進
める。
ステップ151では、上記のスリップ率平均値Savおよびそ
の変化速度avより、トラクションコントロール上好適
な第7図の如きスロットル開度制御域データを基に、ス
ロットル開度THをアクセルベダル6の踏込量Accに対応
した値に向け戻すべき(増大すべき)非制御域か、スロ
ットルバルブ4を急閉(スロットル開度THを急減)又は
緩閉(スロットル開度THを緩減)して車輪2L,2Rの駆動
スリップを防止すべき急閉域又は緩閉域からスロットル
開度THを不変に保つべき保持域かを、決定する。この決
定結果をステップ152〜154で判別し、非制御域ではステ
ップ201へ、緩閉域ではステップ301へ、急閉域ではステ
ップ351へ、又保持域ではステップ401へ夫々制御を進め
る。
非制御域ではステップ201〜206において、ステップ204
でクリアされ、ステップ203または205でインクリメント
(歩進)されるマップ上げカウンタMAPUPCが一定のリカ
バー時間TRを示す度に、つまりTR時間毎にステップ206
でスロットル開度マップMAPを前回マップ(MAP0)−1
として定めた後、制御をステップ401へ進める。マップM
APは第8図(a)の如く第0枚目から第19枚目迄の20種
類を設定し、上記のマップ上げはスロットルバルブ開度
をアクセルペダル踏込量Accに対応した値に増大させる
指令であることを意味する。
緩閉域のためステップ301へ制御が進んだ場合、先ずこ
のステップで前回どのスロットル制御域だったかをチェ
ックする。前回非制御域だった場合、以下の処理を1回
だけ行う。つまりステップ302で上記のマップ上げカウ
ンタMAPUPCをクリアし、次のステップ303,304で左又は
右の減圧フラグ及び左又は右の急減圧フラグが共に0か
否かを判別する。これらフラグは後述するように、対応
する左右駆動輪2L,2Rのトラクションコントロール用ブ
レーキ液圧の所定時間以上緩減圧状態及び所定時間以上
急減圧状態で0となり、少なくとも一方の駆動輪が急減
圧状態だったらステップ305においてマップ落ち数MAPDN
を1とし、それ以外ではステップ306においてMAPDN=2
をセットする。ステップ307では前回マップMAP0と後述
の如くにメモリしておいた所定時間前のマップ数PAMPと
の大きい方(スロットル開度の小さい方)をセレクトハ
イマップMAPMAXとしてセットし、ステップ308でこのセ
レクトハイマップMAPMAXをステップ305又は306において
定めた数MAPDNだけマップ落ちさせたもの(MAPMAX+MAP
DN)を今回マップMAPとし、スロットル開度の緩閉を指
令する。なお、ステップ309,310では上記のMAPが非制御
域から最初に緩閉域になった時に求めた初期マップMAPI
NI以下の時は、スロットル開度増大を指令することを意
味し、緩閉の意図に反することからMAP=MAPINIとす
る。
ステップ301で前回が緩閉域又は急閉域であると判断し
た場合、制御をそのままステップ401に進め、前回保持
域であった場合、ステップ311で前回マップMAP0を1だ
けマップ落ちさせたものを今回マップMAPとしてスロッ
トル開度減を指令した後に制御をステップ401に進め
る。
急閉域のため制御がステップ351へ進んだ場合、先ずこ
こで前回のスロットル開度制御域をチェックする。前回
非制御域であった場合、ステップ352〜360で前記ステッ
プ302〜310と同様の処理を行い、ステップ362でこの処
理により求めたマップに更に2を加えてスロットル開度
の急減を指令した後制御をステップ401へ進める。ステ
ップ351で前回から急閉域であったと判別する場合、制
御をそのままステップ401へ進め、前回緩閉域又は保持
域であった場合、ステップ361で前記ステップ311と同様
の処理を行った後制御をステップ401へ進める。
保持域のため(非制御域、緩増圧域、急増圧域用の処理
後及びストール状態用の処理後も同様)ステップ401に
制御が進む場合、ステップ401〜404で第8図(a)に示
す設定マップ数0〜19の範囲外にあるMAP値を近い方の
限界値0又は19にセットする。次のステップ405,406で
は左右減圧フラグが共に0でなく且つ左右急減圧フラグ
が共に0でない左右駆動輪2L,2Rのブレーキ液圧増圧状
態をチェックする。増圧状態でなければ(減圧状態な
ら)ステップ407で対応する所定時間TM前のスロットル
制御マップPMAPとしてスロットル緩閉及び急閉制御(ス
テップ307,357)に用い、増圧状態ならステップ408でTM
より長い所定時間TM′前のマップをPMAPとする。又次の
ステップ409では現在のマップMAPを前回マップMAP0とし
てメモリし、次回に備える。
第3図に示す以上の処理後、制御は第4図のステップ50
2に進み、ここでアクセルペダル踏込み量Acc、を読込
む。次のステップ503では、前記の通りに求めたマップM
APに対応する開度特性マッップに基づき、アクセルペダ
ル踏込量Accに応じたステップモータ5の目標ステップ
数STEPをマップ検索して決定する。
又ステップ504では、前記ステップ503によって決定され
たスロットルバルブ4の開度目標ステップSTEPと実際の
開度ステップ数THとの偏差Difを、 Dif=STEP−TH より算出する。さらにステップ505,506により上記の偏
差Difに基づいてステップモータ5のスピードの決定、
正転/逆転/保持の決定、更にはOCI割込み周期のセッ
ト、モータ回転方向に関するフラグセット等を行う。
ステップ525では前述のストールフラグSTALFからストー
ル状態か否かをチェックし、ストール状態でなければ制
御をステップ550に進め、ストール状態であればステッ
プ526で後述の無制御フラグ、低圧フラグ、緩減圧カウ
ンタ、急減圧カウンタ、緩増圧カウンタ、急増圧カウン
タ、昇格カウンタ及び保圧カウンタを夫々0にリセット
し、制御を第5図中ステップ693に進めて実質上駆動輪
制動によるトラクションコントロールを禁止する。つま
りステップ693は電磁弁40LをA位置にし、これにより減
圧制御弁24Lはスプール25の第2図中左行により左駆動
輪ブレーキ液圧をブレーキペダル操作にまかせ、駆動輪
の制動によるトラクションコントロールを禁止する。
ステップ550〜554では、左駆動輪ブレーキ液圧PBLが設
定値PH以上か、これ未満で微小設定値PL以上か、或いは
PL未満かを判別して、PBL≧PH時低圧フラグを1にセッ
トし、PL≦PBL<PH時低圧フラグを0にリセットし、PBL
<PL時無制御フラグを0にリセットする。
その後ステップ601〜693において、左駆動輪を以下の如
く適正速度でトラクションコントロール用に制動及び制
動解除する。ステップ601では第9図に対応するテーブ
ルデータを基に左駆動輪スリップ率SL及びその変化速度
から左駆動輪ブレーキ液圧を急増圧すべきか、緩増
圧すべきか、保圧すべきか、緩減圧すべきか、急減圧す
べきかを領域(エリア)判定する。第9図のテーブルデ
ータはトラクションコントロール上好適な左駆動輪ブレ
ーキ液圧の制御態様で、スリップ率11,12
エリア境界値)及びその変化速度SL(S21,O,S22はエリ
ア境界値)が高い程高速で増圧し、スリップ率SL及びそ
の変化速度が低い程高速で減圧すべきこととする。
なお第9図は、後述の右駆動輪ブレーキ液圧制御態様で
もあり、従って右駆動輪スリップ率SRおよびその変化速
も併記した。
上記の領域判定結果をステップ602〜605により判別し、
第5図の対応ステップに分岐させる。即ち、急増圧エリ
アならステップ611に、緩増圧エリアならステップ631
に、保圧エリアならステップ655に、緩減圧エリアなら
ステップ661に、又急減圧エリアならステップ681に夫々
制御を進める。
急増圧エリアのためステップ611が選択されると、先ず
ここで当該急増圧に関与しない緩減圧カウンタ、急減圧
カウンタ、緩増圧カウンタ、保圧カウンタおよび昇格カ
ウンタを夫々クリアする。次のステップ612で前回のエ
リアをチェックし、前回減圧エリアだった場合ステップ
614を通るループを1回のみ実行し、前回増圧又は保圧
エリアだった場合ステップ618を通るループを実行す
る。前者のループでは、先ずステップ614,613で減圧フ
ラグ及び急減圧フラグが0か否か、つまり所定時間以上
急減圧を行ったか否かをチェックする。前回急減圧状態
だったのであれば、急増圧より急速な初期増圧を実行し
て応答遅れをなくす必要があることからステップ615で
初期増圧カウンタをインクリメントする。その後ステッ
プ691で電磁弁40LをC位置にする。この電磁弁位置で液
圧制御弁24Lはスプール25の第2図中右行により左駆動
輪ブレーキ液圧を上昇させ、左駆動輪をトラクションコ
ントロール用に制動する。しかして、減圧フラグ=0又
は急減圧フラグ=0でなければ、上記の初期増圧が不要
であるからステップ616で急増圧カウンタをインクリメ
ントしてステップ691を実行する。
以後ステップ612はステップ618を選択するようになり、
ここでは減圧フラグを1にセットする。ステップ619,62
0は上記の初期増圧カウンタが4が0かをチェックする
が、ステップ615が実行されていればステップ619,620,6
21の経路を3回繰返しつつステップ691で増圧を繰返
し、次回にステップ619がステップ622,623、又はその後
ステップ619がステップ620,623を選択するようになる。
ステップ623では、急増圧カウンタが5か否かをチェッ
クし、ステップ624でこの急増圧力カウンタが0又は1
か否かをチェックする。ステップ616が実行されていな
ければステップ623,624,627の経路が2回繰返されてそ
の都度ステップ691の実行により増圧を行うが、ステッ
プ616が実行されていれば上記の経路が1回のみ選択さ
れてステップ691の実行により増圧を行う。その後はス
テップ624がステップ625を選択するようになり、急増圧
カウンタが5になる迄の3回だけステップ692の実行に
より、電磁弁40LをB位置にする。この電磁弁位置で液
圧制御弁24Lはスプール25を移動停止させて左駆動輪ブ
レーキ液圧をこの時の値に保圧する。以後、急増圧カウ
ンタが1,2の時増圧、3〜5の時保圧とするデューティ
(2/5のデューティ)に対応した速度で左駆動輪ブレー
キ液圧を急増圧することができる。
上記の急増圧作用を第11図乃至第13図につき説明する。
第11図(a)に示す如く減圧フラグ=1又は急減圧フラ
グ=1の状態で瞬時t1に減圧エリアから急増圧エリアに
切換わったとすると、瞬時t1迄は減圧フラグ=1に対応
して後述する如く50msecを1周期と10msecだけ減圧を行
う1/5デューティで緩減圧が行われている。瞬時t1にス
テップ614−616−691のループが1回選択され、次にス
テップ618−619−620−623−624−627−691のループが
1回選択され、その後ステップ618−619−620−623−62
4−625−692を含むループが3回選択されることで第11
図(a)中点線の如く2/5デューティで急増圧を行うこ
とができる。
第11図(b)に示す如く減圧フラグ=0及び急減圧フラ
グ=0の状態で瞬時t1に減圧エリアから急増圧エリアに
切換わったとすると、瞬時t1迄は減圧フラグ=0及び急
減圧フラグ=0に対応して後述する如くデューティ100
%の急減圧を継続している。瞬時t1にステップ614−613
−615−691のループが1回選択され、次いでステップ61
8−619−620−621−691のループが3回選択され、その
後ステップ618−619−622−623−624−627−691のルー
プが2回選択される結果、瞬時t1から4回分(ΔT×4
=40msec)の間急増圧より速い初期増圧を行って応答遅
れをなくし、その後第11(b)中点線で示す如く2回分
(ΔT×2=20msec)の増圧を行う。以後は前述したと
同様の2/5デューティによる急増圧を実行することがで
きる。
なお定常的には上述した処から明らかなように第12図
(a)に示す如き2/5デューティによる急増圧を行う。
緩増圧エリアのため第5図中ステップ631が選択される
と、先ずここで関係のない緩減圧カウンタ、急減圧カウ
ンタ、保圧カウンタ及び昇格カウンタを夫々クリアす
る。次のステップ632で前回のエリアをチェックし、前
回減圧エリアだった、場合ステップ634を含むループを
1回のみ実行し、前回増圧又は保圧エリアだった場合ス
テップ638を含むループを実行する。前者のループでは
ステップ634,633,635,636でステップ614,613,615,616に
おけると同様の処理を行うが、ステップ636ではステッ
プ616における急増圧カウンタに代え緩増圧カウンタを
インクリメントするものとする。又、ステップ638,639,
640,641,642でもステップ618,619,620,621,622同様の処
理を行う。但し、ステップ638では急減圧フラグを1に
セットする処理を追加する。
ステップ643,648では急増圧から緩増圧への切換時、当
該切換えに待ち時間を設定するため前記の急増圧カウン
タが5か、0か、これが以外かをチェックする。急増圧
カウンタが0,5以外の時、つまり急増圧の途中であれ
ば、ステップ649で急増圧カウンタをインクリメントし
つつ、ステップ692で保圧し、急増圧カウンタが5にな
った時はステップ644でこのカウンタをリセットした
後、又急増圧カウンタが0である時はそのままステップ
645,646,647,650,651による緩増圧制御を行う。この緩
増圧制御はステップ623,624,625,626,627による急増圧
制御と同じものであるが、ステップ624に対応するステ
ップで緩増圧カウンタが0の時のみ増圧を実行させるた
め、急増圧時より小さな1/5デューティで緩増圧するこ
とができる。
上記緩増圧の作用を第11図乃至第13図につき説明する。
第11図(a),(b)の瞬時t1以後、減圧から増圧への
切換えは急増圧時と同様に行われるが、上記の通りデュ
ーティが小さいため、これら図中実線で示す如く増圧時
間が10msecに短縮され、緩増圧を可能にする。
なお定常的には上述した処から明らかなように第12図
(b)に示す如き1/5デューティによる緩増圧を行う。
又第13図(a)に示す如く瞬時t1に緩増圧エリアから急
増圧エリアに切換わった場合は、直ちに急増圧が開始さ
れるも、同図(b)に示す如く瞬時t1に急増圧エリアか
ら緩増圧エリアに切換わった場合は、ステップ643,644,
648,649,692を含むループによる待ち時間Δtだけ緩増
圧の開始を遅らせて不要な制動を防止することができ
る。
保圧エリアのため第5図中ステップ655が選択される
と、先ずここで初期増圧カウンタ、急増圧カウンタ及び
緩増圧カウンタを夫々クリアし、その後、ステップ656
〜658で保圧カウンタが0〜9を示す間、つまりΔt×1
0=100msecの時間中ステップ692で電磁弁40LをB位置に
保ち、次の1サイクル時間中(Δt×1=10msec中)ス
テップ691で電磁弁40LをC位置に保つ。これにより左駆
動輪ブレーキ液圧を、液漏れ分を補充しながら要求通り
この時の値に保圧することができる。
緩減圧エリアのため第5図中ステップ61が選択される
と、先ずここで緩増圧カウンタ、急増圧カウンタ、保圧
カウンタ及び初期増圧カウンタを夫々クリアする。次の
ステップ622では減圧フラグが0か否かにより左駆動輪
ブレーキ液圧PBLがPH未満の低い値か否かをチェックす
る。ブレーキ液圧PBLが低い場合、つまり減圧を行うと
通常の減圧速度ではこのブレーキ液圧が0kgf/cm2になっ
て、前記の不都合を生じてしまうような場合、ステップ
663で緩減圧周期TSL長い7にセットし、ブレーキ液圧P
BLがPH以上の高い値である場合、ステップ664で緩減圧
周期TSLを短かい5にセットすることにより、以下の緩
減圧の速度制御を行う。
即ち、ステップ665で緩減圧カウンタが上記の如くにセ
ットした緩減圧周囲TSL(7又は5)に達したか否かを
チェックする。この緩減圧カウンタは、ステップ666で
無制御フラグが1と判別する限りにおいて、つまり第4
図中ステップ553,554に示した如く左駆動輪ブレーキ液
圧PBLが微小設定値PL以上のため、そのPBL<PHでの減圧
速度制御が必要な限りにおいて選択されるステップ673
又は674でインクリメントされ、このインクリメントに
より設定減圧周期TSLに達する時ステップ675で0にリセ
ットされるものとする。又、緩減圧カウンタがTSLに達
する度にステップ676で昇格カウンタをインクリメント
すると共に、ステップ674の実行後ステップ693で電磁弁
40LをA位置にする。この電磁弁位置で減圧制御弁24Lは
スプール25の第2図中左行により左駆動輪ブレーキ液圧
を減圧し、左駆動輪のスピン抑制後における再加速を可
能ならしめる。
緩減圧カウンタンがTSLに達する迄の間は、ステップ666
で無制御フラグ=1と判別する限りにおいて、ステップ
667における低圧フラグ(左駆動輪ブレーキ液圧)の判
別結果に応じた頻度でステップ693の実行によりブレー
キ液圧を減圧する。即ち、ステップ667でブレーキ液圧
が高い(PBL≧PH)と判別する時は、ステップ672で昇格
カウンタに関係なく緩減圧カウンタが0〜3である間ス
テップ693による減圧を、又緩減圧カウンタが4〜T
SL(TSLは今ステップ664で5にセットされている)であ
る間ステップ692による保圧を実行させ、3/TSL=3/5の
デューティに対応した通常の速度でブレーキ液圧を減圧
する。
ステップ667でブレーキ液圧PBLが低い(PBL<PH)と判
別する場合、ステップ668で昇格カウンタが3未満と判
別する初期においては、ステップ670の判別結果に基づ
き、緩減圧カウンタが0〜1である間ステップ693によ
る減圧を、又緩減圧カウンタが2〜TSL(TSLは今ステッ
プ663で7にセットされている)である間ステップ692に
よる保圧を実行させ、1/TSL=1/7のデューティに対応し
た極く低速でブレーキ液圧PBLを減圧する。その後ステ
ップ669の判別により昇格カウンタ6になる迄の中期に
おいては、ステップ671の判別結果に基づき、緩減圧カ
ウンタが0〜2である間ステップ693による減圧を、又
緩減圧カウンタが3〜TSL(3〜7)である間ステップ6
92による保圧を実行させ、2/TSL=2/7のデューティに対
応した若干速い速度でブレーキ液圧を減圧する。次に、
昇格カウンタが6になった後においては、ステップ672
の判別結果に基づき、緩減圧カウンタが0〜3である間
ステップ693による減圧を、又緩減圧カウンタが4〜TSL
(4〜7)である間ステップ692による保圧を実行さ
せ、3/TSL=3/7のデューティに対応した一層速い速度、
しかし通常の速度よりは遅い速度でブレーキ液圧を減圧
する。
ステップ662,667でブレーキ液圧PBLがPH未満の低い値で
あると判別した場合、つまり通常の緩減圧速度(前記し
た通り3/5デューティに対応した速度)で減圧すると、
ブレーキ液圧が0kgf/cm2となって次の増圧サイクルが0k
gf/cm2からの増圧を余儀なくされ、前記の不都合を生ず
る場合の上記緩減圧作用を示すと第12図(c)の如くに
なる。即ち、昇格カウンタが0〜2の初期においては、
TSL=70msecの周期中10msecだけ減圧がなされ、昇格カ
ウンタが3〜5の中期においてはTSL=70msecの周期中2
0msecだけ減圧がなされ、昇格カウンタが6以上のその
後はTSL=70msecの周期中30msecだけ減圧がなされる。
このように減圧速度を通常より遅くすることにより、ブ
レーキ液圧PBLが低くても、当該減圧サイクルでこのブ
レーキ液圧が0kgf/cm2まで低下されてしまうのを防止す
ることができる。これにより次の増圧サイクルが0kgf/c
m2からのものとなるようなことはなくなり、これが原因
で駆動輪の騒動音が生じたり、車体の上下振動が生ずる
のを防止することができる。そして、減圧速度を緩減圧
エリアにある間徐々に速くすることで、減圧遅れが生ず
るのを防止することができる。
なお、ステップ666で無制御フラグが0であると判別し
た場合、つまり上記の減圧速度制御が不要である程にブ
レーキ液圧PBLが低い場合は、無条件にステップ693を実
行させ続けることで、ブレーキ液圧を速かに除去するこ
ととする。
急減圧エリアのため第5図中ステップ681が選択される
と、先ずここで緩増圧カウンタ、急増圧カウンタ、保圧
カウンタ及び初期増圧カウンタを夫々クリアする。そし
て、制御をそのままステップ693に進め、第12図(d)
の如くデューティ100%により要求通り急減圧を行わせ
る。
以上の左駆動輪ブレーキ液圧(制動)制御(ステップ55
0〜693)と同様の制御がステップ695,696で右駆動輪に
対しても実行され、同駆動輪のホイールスピンも同様に
防止される。なおステップ695は第4図中ステップ601に
対応するが、同図中ステップ550〜554に相当する処理を
も含むものとし、又ステップ696はステップ602〜693の
制御内容に対応するものである。
その後は、ステップ701〜703において油圧ポンプ45の駆
動制御を以下の如くに行う。ステップ701では圧力スイ
ッチ47がONか否かを、つまりアキュムレータ43の圧力Pc
が所定値に達しているか否かをチェックする。圧力スイ
ッチ47は第10図の如くアキュムレータ内圧PcがP1以下に
低下する時ONし、P2以上に上昇する時OFFするヒステリ
シス特性を持つ。圧力スイッチ47のON時ステップ702で
モータ44のONによりポンプ45を駆動してアキュムレータ
内圧Pcを高め、圧力スイッチ47のOFF時ステップ703でモ
ータ44のOFFによりポンプ45を停止してアキュムレータ
内圧Pcの上昇を停止する。よって、アキュムレータ43内
には常時所定の圧力Pcが蓄圧され、前記トラクションコ
ントロール用のブレーキ液圧上昇制御を行うことができ
る。
次に、第6図のスロットルバルブ開閉用OCI割り込みフ
ローチャートの説明を行う。このプログラムは第4図中
ステップ505で決定したステップモータ速度が得られう
ような周期で繰返し実行される。先ずステップ800で第
4図中ステップ506の実行結果からステップモータ5を
正転すべきか、逆転すべきか、現在位置に維持すべきか
を判別する。正転すべきならステップ801でステップモ
ータ5の1段回正転を、又逆転すべきならステップ802
でステップモータ5の1段回逆転をセットし、保持すべ
きならステップ801,802をスキップする。そして、ステ
ップ803でモータ駆動信号をステップモータ5へ出力
し、スロットルバルブ4を第4図中ステップ503での演
算結果に対応した開度となす。
以下第14図の動作例に基づき本発明の駆動輪制動制御に
よるトラクションコントロールを説明する。この動作例
では左右駆動輪が同期して同程度にホイールスピンし、
両駆動輪を同時に同様に制動制御したこととして説明を
展開する。
瞬時t1迄はスリップ率SL(SR)がS11未満で且つその変
化速度)が0と21との間にあって第9図か
ら明らかなように緩減圧エリアにある。よって両駆動輪
のブレーキ液圧は前記作用によりゆっくり減圧され、こ
れら駆動輪の制動力を漸減する。瞬時t1〜t2間はスリッ
プ率がS11及びS12間の値で、その変化速度が0と21
の間であって第9図から明らかなように緩増圧エリアに
ある。よって両駆動輪のブレーキ減圧は前記作用により
ゆっくり増圧され、これら駆動輪の制動力を漸増する。
瞬時t2〜t3間は、スリップ率がS11,S12間の値でその変
化速度が21以上か、スリップ率がS12以上でその変化
速度が正であるため、第9図から明らかなように急増圧
エリアにある。よって両駆動輪のブレーキ液圧は前記作
用により急増圧され、これら駆動輪の制動力を急増す
る。瞬時t3〜t4間は、スリップ率がS12以上でその変化
速度が0と22との間の値であって第9図から明らかな
ように緩増圧エリアにあり、両駆動輪の制動力を漸増さ
せる。瞬時t4〜t5間は、スリップ率がS11およびS12間の
値であり且つその変化速度が0及びS22間であって第9
図から明らかなように保圧エリアにある。よって、両駆
動輪のブレーキ液圧は前記作用により瞬時t4の値に保圧
され、これら駆動輪の制動力を保持しておく。
瞬時t5以後も第9図に基づく同様の領域判定により、判
定結果に応じた両駆動輪のブレーキ液圧制御がなされ、
瞬時t5〜t6間は保圧、瞬時t6〜t7間は緩増圧、瞬時t7
t8間は保圧、瞬時t8以後は緩減圧が夫々実行される。
よって、第9図に対応した駆動輪ブレーキ液圧制御によ
りトラクションコントロールが行われ、駆動輪の駆動ス
トリップを防止することができる。しかし第9図の制御
態様はスリップ率及びその変化速度に応じブレーキ液圧
の増圧、減圧速度を決定することから、大きな駆動スリ
ップや急な駆動スリップを生ずる状況のもとでは、スリ
ップの発生に見合うよう駆動輪の制動速度を速めてトラ
クションコントロール性能の低下を防止したり、制動に
よる駆動スリップの収まりが速いことに合わせて制動解
除速度も速くし、不要な制動を防止することができる。
又逆に駆動スリップが小さく、しかもゆっくり発生する
ような状況のもとでは、スリップの発生に見合うよう制
動速度を遅くして不要な制動を防止したり、制動による
駆動スリップの収まりが遅いことに合わせて制動解除速
度も遅くてトラクションコントロール性能の低下を防止
することができる。
ところで前述したように、自動変速機をストール状態と
すると、第15図中瞬時t1以後に見られる如くフラグSTAL
Fを1にセットしてスロットル開度制御及び駆動輪の制
動によるトラクションコントロールを禁止することか
ら、瞬時t2でブレーキを解除して行う急発進時、駆動輪
速VRL,VRRが従動輪速VFL,VFRから一瞬離れて駆動スリッ
プを生ずるが、この駆動スリップは高摩擦路の故をもっ
て直ちにおさまり、要求通りの急発進を可能にすること
ができる。
(発明の効果) かくして本発明トラクションコントロール装置は上述の
如く、停車状態でアクセル操作とブレーキ操作を同時に
行い、且つエンジン回転数を設定値以上にしたストール
状態からの発進時トラクションロールを禁ずる構成とし
たため、意図する急発進がトラクションコントロールに
よって得られなくなるのを防止することができる。
しかも、ストール発進を上記4条件により検知するか
ら、この検知が正確で、ストール発進でもないのにトラ
クションコントロールを禁じたり、ストール発進なのに
トラクションコントロールが実行されるといった弊害を
なくし得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明トラクションコントロール装置の概念
図、 第2図は本発明装置の一実施例を示すシステム図、 第3図乃至第6図は同例におけるマイクロコンピュータ
の制御プログラムを示すフローチャート、 第7図は同列において用いるトラクションロール用のス
ロットル開度制御マップ図、 第8図(a)はストール領域を示す線図、 同図(b)は同例において用いたアクセルペダル踏込量
に対するスロットルバルブ開度のマップ図、 第9図は同例において用いた駆動輪ブレーキ液圧制御の
領域マップ図、 第10図は第2図におけるポンプのON,OFF線図、 第11図乃至第13図は夫々第2図の装置における電磁弁駆
動デューティーの波形図、 第14図は本発明装置によるトラクションコントロールの
動作タイムチャート、 第15図は夫々ストール状態からの発進を示す動作タイム
チャートである。 1L,1R……従動輪、2L,2R……駆動輪 4……スロットルバルブ、5……ステップモータ 6……アクセルペダル、8……スロットルセンサ 9……アクセルセンサ、10……マイクロコンピュータ 11……A/Dコンバータ、12……F/Vコンバータ 13……モータ駆動回路、14……D/Aコンバータ 20……ブレーキペダル、21……ブレーキマスターシリン
ダ 22L,22R,23L,23R……ホイールシリンダ 24L,24R……液圧制御弁、40L,40R……電磁弁 43……アキュムレータ、45……ポンプ 47……圧力スイッチ、50L,50R,51L,51R……車輪回転セ
ンサ 52……エンジン回転センサ、53……ブレーキスイッチ 54……アンチスキッド制御装置、60L,60R……圧力セン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−178743(JP,A) 特開 昭61−121129(JP,A) 特開 昭64−28039(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機を介して駆動される車輪の駆動
    スリップ発生時、該駆動車輪を制御するか、車輪駆動力
    を減ずるかの少なくとも一方により駆動スリップを抑制
    するようにしたトラクションコトロール手段を具える車
    両において、 車速が微小設定値未満の停車状態を検知する停車検知手
    段と、 アクセルペダル操作を検知するアクセル操作検知手段
    と、 ブレーキペダル操作を検知するブレーキ操作検知手段
    と、 エンジン回転数が、ストール発進の意思ありを示す設定
    回転数以上であるのを検知する高エンジン回転数検知手
    段と、 これら手段からの信号に応答し、前記の停車状態でアク
    セルペダル操作およびブレーキペダル操作があって、且
    つエンジン回転数が、ストール発進の意思ありを示す設
    定回転数以上である時、前記トラクションコントロール
    手段の作動を禁ずるトラクションコントロール禁止手段
    とを具備してなることを特徴とする車両のトラクション
    コントロール装置。
JP21418189A 1989-08-22 1989-08-22 車両のトラクションコントロール装置 Expired - Lifetime JPH0730723B2 (ja)

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