JP2523193B2 - 車両のトラクションコントロ―ル装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロ―ル装置

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JP2523193B2
JP2523193B2 JP1300663A JP30066389A JP2523193B2 JP 2523193 B2 JP2523193 B2 JP 2523193B2 JP 1300663 A JP1300663 A JP 1300663A JP 30066389 A JP30066389 A JP 30066389A JP 2523193 B2 JP2523193 B2 JP 2523193B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車輪の駆動スリップを防止する自動変速機搭
載車のトラクションコントロール装置に関するものであ
る。
(従来の技術) 自動変速機は各種摩擦要素の作動油圧により対応変速
段を選択し、この変速段で車輪をエンジン駆動させるこ
とにより車両を走行させ、又油圧作動する摩擦要素の変
更により他の変速段への変速を行う。
ところでこの変速時変速機出力トルクは変速前後のギ
ヤ比段差に起因して第17図にΔTOで示す(アップシフト
変速の場合を示す)如くに変化し、これが高摩擦路では
変速ショックの原因となり、低摩擦路では車輪駆動スリ
ップの原因となる。よって、ΔTOを小さくするため一般
的には例えば日産自動車(株)昭和62年3月発行「RE4R
O1A型オートマチックトランスミッション整備要領書」
(A261CO6)中第I−23頁に記載の如く、摩擦要素の作
動油圧であるライン圧がエンジンスロットル開度TH(こ
れでエンジン出力トルク、つまり変速機入力トルクを推
定する)にマッチして第18図のように変化するようライ
ン圧ソレノイドのOFFデューティDLを決定する。
しかして、これによっても車輪の駆動スリップを完全
にはなくし得ず、特にスロットル開度THが大きい時は、
これに合せてライン圧(摩擦要素作動油圧)が高くされ
ることもあって、変速機出力トルクの絶対値自身が第17
図中TOで示すように路面摩擦係数に対して過大となるた
め、車輪の駆動スリップを生じ易い。
従来、特開昭61−85248号公報に記載の如く、駆動ス
リップ発生時車輪を適切に制御された自動ブレーキ液圧
により制御して駆動スリップを防止するトラクションコ
ントロール装置が提案されており、上記の駆動スリップ
はこのような装置によって防止することとなる。
(発明が解決しようとする課題) しかし従来は、自動ブレーキ液圧の制御速度が一定で
あり、実際的でない。例えば低摩擦路上で駆動スリップ
防止用のトラクションコントロールが既に実行されてい
る間に、自動変速機のアップシフト変速がなされ、この
ために駆動スリップが増大した時、駆動スリップの抑制
が十分でなく、トラクションコントロール性能の低下及
び操縦安定性の低下を生ずる。
それに対して特開平1−275249号公報には、アップシ
フト変速時トラクションコントロール用の自動ブレーキ
を高速で行わせる技術が示されているが、低摩擦路走行
時における変速時のΔTOに起因する車輪の駆動スリップ
は発生の仕方が自動変速機の摩擦要素作動油圧に応じて
種々異なり、当該技術によっても自動ブレーキ液圧の制
御速度が適切でなく、トラクションコントロール用の自
動ブレーキが過大になって減速感を生じたり、自動ブレ
ーキが不足して駆動スリップを十分抑制し得ないという
問題を生じていた。
本発明はこの事実に鑑み、自動変速機における摩擦要
素の作動油圧に応じて自動ブレーキによるトラクション
コントロール速度を変更することにより上述の問題を解
消することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的のため本発明トラクションコントロール装置
は第1図に概念を示す如く、 油圧作動される摩擦要素により決まる選択変速段で車
輪をエンジン駆動する自動変速機を具え、車輪を駆動ス
リップ発生時、適切に制御された自動ブレーキ液圧によ
り該車輪を制動して駆動スリップを防止するトラクショ
ンコントロール装置を設けた車両において、 前記摩擦要素の作動油圧を検出する摩擦要素作動圧検
出手段と、 この作動油圧に応じ前記自動ブレーキ液圧の制御速度
を変更する自動ブレーキ液圧制御速度変更手段とを具備
してなるものである。
(作 用) 自動変速機は摩擦要素を選択的に油圧作動されて対応
変速段に投入され、この変速段で車輪をエンジン駆動す
ることにより車両を走行させる。ここで車輪が駆動スリ
ップを生ずると、トラクションコントロール装置は自動
ブレーキ液圧を適切に制御してこれにより当該車輪を制
動し、駆動スリップを防止する。
ところでかかるトラクションコントロールに際し、自
動ブレーキ液圧制御速度変更手段は、摩擦要素作動圧検
出手段で検出した摩擦要素の作動油圧に応じ上記自動ブ
レーキ液圧を制御速度を変更する。よってこの制御速度
を、摩擦要素の作動油圧に左右される駆動スリップの発
生の仕方にマッチさせ得ることとなり、トラクションコ
ントロール用の自動ブレーキが過大となって減速感を生
じたり、自動ブレーキが不足して駆動スリップを十分抑
制しきれないという問題を解消することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第2図は本発明トラクショッンコントロール装置の一
実施例を示すシステム図で1L,1Rは夫々左右従動輪(例
えば左右前輪)、2L,2Rは夫々左右駆動輪(例えば左右
後輪)を示す。車両は車輪2L,2Rを図示せざるエンジン
によりコントロールユニット3付の自動変速機を介し駆
動されることにより走行し、エンジンはスロットルバル
ブ4により出力を加減され、又自動変速機はコントロー
ルユニット3からのOFFデューティDLに応じライン圧ソ
レノイドを駆動されて得られる第18図の如きライン圧に
より各種摩擦要素を選択的に油圧作動し対応変速段を選
択するものとする。
スロットルバルブ4はステップモータ5により開閉
し、そのステップ数(スロットルバルブ4の開度)をト
ラクションコントロール中以外基本的には運転者が踏込
むアクセルペダル6の踏込量に対応したものにすべく制
御回路7により制御する。この目的のため、スロットル
バルブ4の開度、つまりモータ5のステップ数を検出す
るスロットルセンサ8からの信号THを制御回路7にフィ
ードバックし、アクセルペダル6の踏込量ACCを検出す
るアクセルセンサ9からの信号を制御回路7に入力す
る。
制御回路7はマイクロコンピュータ10を具えると共
に、その入力側に関連してA/Dコンバータ11及びF/Vコン
バータ12を、又出力側に関連してステップモータ5用の
駆動回路13及びD/Aコンバータ14を夫々設ける。A/Dコン
バータ11はスロットル開度信号TH及びアクセル信号ACC
をアナログ−デジタル変換してマイクロコンピュータ10
に入力すると共に、F/Vコンバータ12により周波数−電
圧変換した電圧信号をデジタル信号に変換してマイクロ
コンピュータ10に入力し、マイクロコンピュータ10には
更に、コントロールユニット3からのライン圧制御に供
されたデューティDLを摩擦要素の作動油圧信号として入
力する。
各車輪1L,1R,2Rは、ブレーキペダル20の踏力に応じた
ブレーキマスターシリンダ21からの液圧PMにより作動さ
れるホイールシリンダ22L,22R,23L,23Rを具え、これら
ホイールシリンダの作動により対応車輪が個々に制動さ
れるものとする。しかして、駆動輪2L,2Rのブレーキ液
圧系には夫々トラクションコントロール用の液圧制御弁
24L,24Rを挿置する。これら液圧制御弁は夫々同仕様、
同構造のものとし、スプール25をばね26により図示の左
限位置に弾支し、プランジャ27をばね28により図示の左
限位置に弾支して構成する。
液圧制御弁24L,24Rは夫々、図示の常態でマスターシ
リンダ側の入口ポート29への液圧PMをそのままホイール
シリンダ側の出口ポート30より対応するホイールシリン
ダに出力し、スプール25の右行時プランジヤ27によりポ
ート29,30間を遮断すると共にホイールシリンダへの液
圧を上昇させ、スプール25の右行停止時ホイールシリン
ダの上昇液圧を保持するものとする。
スプール25の上記右行及びその停止を室31内の圧力に
より制御し、この圧力を夫々電磁弁40L,40Rにより個別
に制御する。これら電磁弁も同様のものとし、ソレノイ
ド41のOFF時(A)で示すポート間接続位置となって室3
1をドレン回路42に通じると共にアキュムレータ43から
遮断し、ソレノイド41の小電流によるON時(B)で示す
ポート間接続位置となって室31をドレン回路42及びアキ
ュムレータ43の双方から遮断し、ソレノイド41の大電流
によるON時(C)で示すポート間接続位置となって室31
をドレン回路42から遮断すると共にアキュムレータ43に
通じるものとする。
電磁弁40L,40Rの(A)位置で室31は無圧状態となっ
てスプール25を図示位置にし、電磁弁40L,40Rの(C)
位置で室31はアキュムレータ43の一定値Pcを供給されて
スプール25を図中右行させ、電磁弁40L,40Rの(B)位
置で室31は圧力の給排を中止されてスプール25をその時
の右行位置に保持する。
アキュムレータ43にはモータ44で駆動されるポンプ45
からの油圧をチェック弁46を介して蓄圧し、アキュムレ
ータ43の蓄圧値が一定値PCになる時、これを検出してOF
Fする圧力スイッチ47からの信号を受けて制御回路7が
モータ44(ポンプ45)を停止させるものとする。この目
的のため圧力スイッチ47からの信号はマイクロコンピュ
ータ10に入力し、マイクロコンピュータ10からのモータ
制御信号はD/Aコンバータ14によりアナログ信号に変換
してモーター44に供給する。
電磁弁40L,40Rのソレノイド41もマイクロコンピュー
タ10により駆動制御し、そのための制御信号をD/Aコン
バータ14によりアナログ信号に変換してソレノイド41に
供給する。
各車輪1L,1R,2L,2Rに夫々関連して車輪回転センサ50
L,50R,51L,51Rを設け、これらセンサは対応車輪の車輪
速VFL,VFR,VRL,VRRに対応した周波数のパルス信号を発
し、これらパルス信号をF/Vコンバータ12に供給する。F
/Vコンバータ12は各パルス信号をその周波数(車輪回転
数)に対応した電圧に変換してA/Dコンバータ11に入力
し、A/Dコンバータ11はこれら電圧をデジタル信号に変
換してマイクロコンピュータ10に入力する。
又、駆動輪ホイールシリンダ23L,23Rの液圧、つまり
駆動輪ブレーキ液圧PBL,PBRを夫々検出する圧力センサ6
0L,60Rを設け、これからの信号をA/Dコンバータ11によ
りデジタル信号に変換してマイクロコンピュータ10に入
力する。
マイクロコンピュータ10は各種入力情報を元に第3図
乃至第6図の制御プログラムを実行して、スロットルバ
ルブ4の通常の開度制御及びトラクションコントロール
用の開度制御を行うと共に、電磁弁ソレノイド41の位置
制御、つまり駆動車輪トラクションコントロール用制動
制御を行い、更にポンプモータ44(油圧ポンプ45)の駆
動制御を行う。第3図乃至第5図は図示せざるオペレー
ティングシステムによりエンジン始動後一定周期ΔT
(例えばΔT=10msec)毎に定時割込み処理をされるメ
インルーチンで、第6図はこのメインルーチン内におい
て決定されたステップモータ5の回転速度に対応する周
期で処理されるステップモータ駆動用のOCI(Output c
ompare interrupt)割込み処理を示す。
第3図では先ずステップ101,102において、第1回目
の処理に限りマイクロコンピュータ10は内蔵RAM等のイ
ニシャライズ(初期化)を行う。次のステップ103で
は、車輪速VFR,VFL,VRL,VRRを読込み、これらを基にス
テップ104で左右駆動輪2L,2Rのスリップ率SL,SRをSL
(VRL−VFL)/VFL,SR=(VRR−VFR)/VFRにより求めた
後、ステップ105で左右駆動輪2L,2Rのスリップ率変化速
度SL=SL−SL-1(但しSL-1は前回の左駆動輪スリップ
率)及びSR=SR−SR-1(但し、SR-1は前回の右駆動輪ス
リップ率)を求める。
ステップ106では、左右駆動輪スリップ率SL,SRのうち
小さい方をセレクトロースリップ率Smin、大きい方をセ
レクトハイスリップ率Smaxにセットする。次にステップ
107において上記セレクトロースリップ率及びセレクト
ハイスリップ率のうち小さい方の値SminをK´(例えば
0.6−0.9)の比率で重視するスリップ率の重み付け平均
値SavをSav=K×Smin+(1−K)×Smaxにより求める
と共に、その変化速度avav=Sav−Sav-1(但しS
av-1は前回のスリップ率重み付け平均値)を求める。
ステップ151では、上記のスリップ率平均値Savおよび
その変化速度avより、トラクションコントロール上好
適な第7図の如きスロットル開度制御域データを基に、
スロットル開度THをアクセルベダル6の踏込量ACCに対
応した値に向け戻すべき(増大すべき)非制御域か、ス
ロットルバルブ4を急閉(スロットル開度THを急減)又
は緩閉(スロットル開度THを緩減)して車輪2L,2Rの駆
動スリップを防止すべき急閉域又は緩閉域かスロットル
開度THを不変に保つべき保持域かを、決定する。この決
定結果をステップ152〜154で判別し、非制御域ではステ
ップ201へ、緩閉域ではステップ301へ、急閉域ではステ
ップ351へ、又保持域ではステップ401へ夫々制御を進め
る。
非制御域ではステップ201〜206において、ステップ20
4でクリアされ、ステップ203または205でインクリメン
ト(歩進)されるマップ上げカウンタMAPUPCが一定のリ
カバー時間TRを示す度に、つまりTR時間毎にステップ20
6でスロットル開度マップMAPを前回マップ(MAPO)−1
として定めた後、制御をステップ401へ進める。マップM
APは第8図の如く第0枚目から第19枚目迄の20種類を設
定し、上記のマップ上げはスロットルバルブ開度をアク
セルペダル踏込量ACCに対応した値に増大させる指令で
あることを意味する。
緩閉域のためステップ301へ制御が進んだ場合、先ず
このステップで前回どのスロットル制御域だったかをチ
ェックする。前回非制御域だった場合、以下の処理を1
回だけ行う。つまりステップ302で上記のマップ上げカ
ウンタMAPUPCをクリアし、次のステップ303,304で左又
は右の減圧フラグ及び左又は右の急減圧フラグが共に0
か否かを判別する。これらフラグは後述するように、対
応する左右駆動輪2L,2Rのトラクションコントロール用
ブレーキ液圧の所定時間以上緩減圧状態及び所定時間以
上急減圧状態で0となり、少なくとも一方の駆動輪が急
減圧状態だったらステップ305においてマップ落ち数MAP
DNを1とし、それ以外ではステップ306においてMAPDN=
2をセットする。ステップ307では前回マップMAP0と後
術の如くにメモリしておいた所定時間前のマッ数PMAPと
の大きい方(スロットル開度の小さい方)をセレクトハ
イマップMAPMAXとしてセットし、ステップ308でこのセ
レクトハイマップMAPMAXをステップ305又は306において
定めた数MAPDNだけマップ落ちさせたもの(MAPMAX+MAP
DN)を今回マップMAPとし、スロットル開度の緩閉を指
令する。なお、ステップ309,310では上記のMAPが非制御
域から最初に緩閉域になった時に求めた初期マップMAPI
NI以下の時は、スロットル開度増大を指令することを意
味し、緩閉の意図に反することからMAP=MAPINIとす
る。
ステップ301で前回が緩閉域又は急閉域であると判断
した場合、制御をそのままステップに401に進め、前回
保持域であった場合、ステップ311で前回マップMAP0を
1だけマップ落ちさせたものを今回マップMAPとしてス
ロットル開度域を指令した後に制御ステップ401に進め
る。
急閉域のため制御がステップ351へ進んだ場合、先ず
ここで前回のスロットル開度制御域をチェックする。前
回非制御域であった場合、ステップ352〜360で前記ステ
ップ302〜310と同様の処理を行い、ステップ362でこの
処理により求めたマップに更に2を加えてスロットル開
度の急減を指令した後制御をステップ41へ進める。ステ
ップ351で前回から急閉域であったと判別する場合、制
御をそのままステップ401へ進め、前回緩閉域又は保持
域であった場合、ステップ361で前記ステップ311と同様
の処理を行った後制御をステップ401へ進める。
保持域のため(非制御域、緩増圧域、急増圧域用の処
理後も同様)ステップ401に制御が進む場合、ステップ4
01〜404で第8図に示す設定マップ数0〜19の範囲外に
あるMAP値を近い方の限界値0又は19にセットする。次
のステップ405,406では左右減圧フラグが共に0でなく
且つ左右急減圧フラグが共に0でない左右駆動輪2L,2R
のブレーキ液圧増圧状態をチェックする。増圧状態でな
ければ(減圧状態なら)ステップ407で対応する所定時
間TM前のスロットル制御マップをPMAPとしてスロットル
緩閉及び急閉制御(ステップ307,357)に用い、増圧状
態ならステップ408でTMより長い所定時間TM´前のマッ
プをPMAPとする。又次のステップ409では現在のマップM
APを前回マップMAP0としてメモリし、次回に備える。
第3図に示す以上の処理後、制御は第4図のステップ
502に進み、ここでアクセルペダル踏込み量ACCを読込
む。次のステップ503では、前記の通りに求めたマップM
APに対応する開度特性マップに基づき、アクセルペダル
踏込量ACCに応じたステップモータ5の目標ステップ数S
TEPをマップ検索して決定する。
又ステップ504では、前記ステップ503によって検定さ
れたスロットルバルブ4の開度目標ステップ数STEPと実
際の開度ステップ数THと偏差Difを、 Dif=STEP−TH により算出する。さらにステップ505,506により上記の
偏差Difに基づいてステップモータ5のスピードの決
定、正転/逆転/保持の決定、更にはOCI割込み周期の
セット、モータ回転方向に関するフラグセット等を行
う。
ステップ550〜554では、左駆動輪ブレーキ液圧PBL
設定値PH以上か、、これ未満で微小設定値PL以上か、或
いはPL未満かを判別して、PBL≧PH時低圧フラグを1に
セットし、PL≦PBL<PH時低圧フラグを0にリセット
し、PBL<PL時無制御フラグを0にリセットする。
その後ステップ601〜693において、左駆動輪を以下の
如く適正速度でトラクションコントロール用に制動及び
制動解除する。ステップ601では第9図に対応するテー
ブルデータを基に左駆動輪スリップ率SL及び変化速度
から左駆動輪ブレーキ液圧を急増圧すべきか、緩増圧
すべきか、保圧すべきか、緩減圧すべきか、急減圧すべ
きかを領域(エリア)判定する。第9図のテーブルデー
タはトラクションコントロール上好適な左駆動輪ブレー
キ液圧の制御態様で、スリップ率SL(S11,S12はエリア
境界値)及びその変化速度21,0,22はエリア
境界値)が高い程高速で増圧し、スリップ率SL及びその
変化速度が低い程高速で減圧すべきこととする。な
お第9図は、後述の右駆動輪ブレーキ液圧制御態様でも
あり、従って右駆動輪スリップ率SRおよびその変化速度
も併記した。
上記の領域判定結果をステップ602〜605により判別
し、第5図の対応ステップに分岐させる。即ち、急増圧
エリアならステップ611に、緩増圧エリアならステップ6
31に、保圧エリアならステップ655に、緩減圧エリアな
らステップ661に、又急減圧エリアならステップ681に夫
々制御を進める。
急増圧エリアのためステップ611が選択されると、先
ずここで当該急増圧に関与しない緩減圧カウンタ、急減
圧カウンタ、緩増圧カウンタ、保圧タウンタおよび昇格
カウンタを夫々クリアする。次のステップ612で前回の
エリアをチェックし、前回減圧エリアだった場合ステッ
プ614を通るループを1回のみ実行し、前回増圧又は保
圧エリアだった場合ステップ617を通るループを実行す
る。前者のループでは、先ずステップ614,613で減圧フ
ラグ及び急減圧フラグが0か否か、つまり所定時間以上
急減圧を行ったか否かをチェックする。前回急減圧状態
だったのであれば、急増圧より急速な初期増圧を実行し
て応答遅れをなくす必要があることからステップ615で
初期増圧カウンタをインクリメントする。その後ステッ
プ691で電磁弁40LをC位置にする。この電磁弁位置で液
立制御弁24Lはスプール25の第2図中右行により左駆動
輪ブレーキ液圧を上昇させ、左駆動輪をトラクションコ
ントロール用に制動する。しかして、減圧フラグ=0又
は急減圧フラグ=0でなければ、上記の初期増圧が不要
であるからステップ616で急増圧カウンタをインクリメ
ントしてステップ691を実行する。
以後ステップ612はステップ617を選択するようにな
り、ここでは減圧フラグを1にセットする。次のステッ
プ618では第10図に対応するテーブルデータを基にライ
ン圧ソレノイドOFFデューティDL(ライン圧、すなわち
摩擦要素作動油圧)に対応した急増圧制御周期Trをルッ
クアップする。ステップ619,620では上記の初期増圧カ
ウンタが4か0をチェックするが、ステップ615が実行
されていればステップ619,620,621の経路を3回繰返し
つつステップ691で増圧を繰返し、次回にステップ619か
ステップ622,623、又その後のステップ619がステップ62
0,623を選択するようになる。ステップ623では、急増圧
カウンタがTrか否かをチェックし、ステップ624でこの
急増圧力カウンタが0又は1か否かをチェックする。ス
テップ616が実行されていなければステップ623,624,627
の経路が2回繰返されてその都度ステップ691の実行に
より増圧を行うが、ステップ616が実行されていれば上
記の経路が1回のみ選択されてステップ691の実行によ
り増圧を行う。その後はステップ624がステップ625を選
択するようになり、急増圧カウンタがTrになる迄のTr
2回だけステップ692の実行により、電磁弁40LをB位置
にする。この電磁弁位置で液圧制御弁24Lはスプール25
を移動停止させて左駆動輪ブレーキ液圧をこの時の値に
保圧する。以後、急増圧カウンタが1,2の時増圧、3〜T
rの時保圧とするデューティ(2/Trのデューティ)に対
応した速度で左駆動輪ブレーキ液圧を急増圧することが
できる。
上記の急増圧作用を第13図乃至第15図につき説明す
る。
第13図(a)に示す如く減圧フラグ=1又は急減圧フ
ラグ=1の状態で瞬時t1に減圧エリアから急増圧エリア
に切換わったとすると、瞬時t1迄は減圧フラグ=1に対
応して後述する如く50msecを1周期とし10msecだけ減圧
を行う1/5デューティで緩減圧が行われれいる。瞬時t1
にステップ614−616−691のループが1選択され、次に
ステップ618−619−620−623−624−627−691のループ
が1回選択され、その後ステップ618−619−620−623−
624−625−692を含むループが3回選択されることで第1
3図(a)中点線の如く2/5デューティで急増圧を行うこ
とができる。
第13図(b)に示す如く減圧フラグ=0及び急減圧フ
ラグ=0の状態で瞬時にt1に減圧エリアから急増圧エリ
アに切換わったとすると、瞬時t1迄は減圧フラグ=0及
び急減圧フラグ=0に対応して後述する如くデューティ
100%の急減圧を継続している。瞬時t1にステップ614−
613−615−691のループが1回選択され、次いでステッ
プ618−619−620−621−691のループが3回選択され、
その後ステップ618−619−622−623−624−627−691の
ループが2回選択される結果、瞬時t1から4回分(ΔT
×4=40msec)の間急増圧より速い初期増圧を行って応
答遅れをなくし、その後第13図(b)中点線で示す如く
2回分(ΔT×2=20msec)の増圧を行う。以後は前述
したと同様の2/5デューティによる急増圧を実行するこ
とができる。
なお定常的には上述した処から明らかなように第14図
(a)に如き2/Trデューティ(DL<20%に対応してTr
5である時を例示している)による急増圧を行う。とこ
ろで急増圧周期Trは第10図に示す如くライン圧(摩擦要
素作動油圧)が高いほど小さくされることから、この圧
力が高いほど急増圧デューティは増大されてトラクショ
ンコントロール用の自動ブレーキ液圧制御を高速で行う
こととなる。よってこの制御速度を、摩擦要素の作動油
圧に左右される駆動スリップの発生の仕方にマッチさせ
ることができ、自動ブレーキが過大になって減速感を生
じたり、自動ブレーキが不足して駆動スリップを十分抑
制しきれないという問題を解消し得る。
緩増圧エリアのため第5図中ステップ631が選択され
ると、先ずここで関係のない緩減圧カウンタ、急減圧カ
ウンタ、保圧カウンタ及び昇格カウンタを夫々クリアす
る。次のステップ632で前回のエリアをチェックし、前
回減圧エリアだった場合ステップ634を含むループを1
回のみ実行し、前回増圧又は保圧エリアだった場合ステ
ップ637を含むループを実行する。前者のループではス
テップ634,633,635,636でステップ614,613,615,616にお
けると同様の処理を行うが、ステップ636ではステップ6
16における急増圧カウンタに代え緩増圧カウンタをイン
クリメントするものとする。又、ステップ637,638,639,
640,641,642でもステップ617,618,619,620,621,622と同
様の処理を行う。但し、ステップ637では急減圧フラグ
を1にセットする処理を追加し、ステップ638では、第1
1図に対応するテーブルデータを基にライン圧ソレノイ
ドOFFデューティDL(ライン圧、即ち摩擦要素作動油
圧)に対応した緩増圧制御周期TSをルックアップする。
ステップ643,648では急増圧から緩増圧への切換時、
当該切換えに待ち時間を設定するため前記の急増圧カウ
ンタが前記したTrか、0か、これら以外かをチェックす
る。急増圧カウンタが0,Tr以外の時、つまり急増圧の途
中であれば、ステップ649で急増圧カウンタをインクリ
メントしつつ、ステップ692で保圧し、急増圧カウンタ
がTrになった時はステップ644でこのカウンタをリセッ
トした後、又急増圧カウンタが0である時はそのままス
テップ645,646,647,650,651による緩増圧制御を行う。
この緩増圧制御はステップ623,624,625626,627による急
増圧制御と同じものであるが、ステップ623に対応する
ステップ645で用いる緩増圧周期TSが第11図に示す如く
第10図の急増圧周期Trと同じものであるため、又ステッ
プ624に対応するステップ646で緩増圧カウンタが0の時
のみ増圧を実行させるため、急増圧時より小さな1/TS
ューティで緩増圧することができる。
上記緩増圧の作用を第13図乃至第15図につき説明す
る。
第13図(a),(b)の瞬時t1以後、減圧から増圧へ
の切換えは急増圧時と同様に行われるが、上記の通りデ
ューティが小さいため、これら図中実線で示す如く増圧
時間が10msecに短縮され、緩増圧を可能にする。
なお定常的には上述した処から明らかなように第14図
(b)に示す如き1/TSデューティによる緩増圧を行う。
ところで緩増圧周期はTSは第11図に示す如くライン圧
(摩擦要素作動油圧)が高いほど小さくされることか
ら、この圧力が高いほど緩増圧デューティは増大されて
トラクションコントロール用の自動ブレーキ液圧制御を
高速で行うこととなる。よってこの制御速度を、摩擦要
素の作動油圧に左右される駆動スリップの発生の仕方に
マッチさせることができ、自動ブレーキが過大になって
減速感を生じたり、自動ブレーキが不足して駆動スリッ
プを十分抑制しきれないという問題を解消し得る。
又第15図(a)に示す如く瞬時t1に緩増圧エリアから
急増圧エリアに切換わった場合は、直ちに急増圧が開始
されるも、同図(b)に示す如く瞬時t1に急増圧エリア
から緩増圧エリアに切換わった場合は、ステップ643,64
4,648,649,692を含むループによる待ち時間Δtだけ緩
増圧の開始を遅らせて不要な制動を防止することができ
る。
保圧エリアため第5図中ステップ655が選択される
と、先ずここで初期増圧カウンタ、急増圧カウンタ及び
緩増圧カウンタを夫々クリアし、その後、ステップ656
〜658で保圧カウンタが0〜9を示す間、つまりΔt×1
0=100msecの時間中ステップ692で電磁弁40LをB位置に
保ち、次の1サイクル時間中(Δt×1=10msec中)ス
テップ691で電磁弁40LをC位置に保つ。これにより左駆
動輪ブレーキ液圧を、液漏れ分を補充しながら要求通り
この時の値に保圧することができる。
緩減圧エリアのため第5図中ステップ661が選択され
ると、先ずここで緩増圧カウンタ、急増圧カウンタ、保
圧カウンタ及び初期増圧カウンタを夫々クリアする。次
のステップ662では減圧フラグが0か否かにより左駆動
輪ブレーキ液圧PBLがPH未満の低い値か否かをチェック
する。ブレーキ液圧PBLが低い場合、つまり減圧を行う
と通常の減圧速度ではこのブレーキ液圧が0kgf/cm2にな
って、次の増圧サイクルが0kgf/cm2からのものとなるた
めに制動音を生じたり、車体の前後振動を生じてしまう
ような場合、ステップ663で緩減圧周期TSLを長い7にセ
ットし、ブレーキ液圧PBLがPH以上の高い値である場
合、ステップ664緩減圧周期TSLを短かい5にセットする
ことにより、以下の緩減圧の速度制御を行う。
即ち、ステップ665で緩減圧カウンタが上記の如くに
セットした緩減圧周期TSL(7又は5)に達したか否か
をチェックする。この緩減圧カウンタは、ステップ666
で無制御フラグが1と判別する限りにおいて、つまり第
4図中ステップ553,554に示した如く左駆動輪ブレーキ
液圧PBLが微小設定値PL以上のため、そのPBL<PHでの減
圧速度制御が必要な限りにおいて選択されるステップ67
3又は674でインクリメントされ、このインクリメントに
より設定減圧周期TSLに達する時ステップ675で0にリセ
ットされるものとする。又、緩減圧カウンタがTSLに達
する度にステップ676で昇格カウンタをインクリメント
すると共に、ステップ674の実行後ステップ693で電磁弁
40LをA位置にする。この電磁弁位置で液圧制御弁24Lは
スプール25の第2図中左行により左駆動輪ブレーキ液圧
を減圧し、左駆動輪のスピン抑制後における再加速を可
能ならしめる。
緩減圧カウンタがTSLに達する迄の間は、ステップ666
で無制御フラグ=1と判別する限りにおいて、ステップ
667における低圧フラグ(左駆動輪ブレーキ液圧)の判
別結果に応じた頻度でステップ693の実行によりブレー
キ液圧を減圧する。即ち、ステップ667でブレーキ液圧
が高い(PBL≧PH)と判別する時は、ステップ672で昇格
カウンタに関係なく緩減圧カウンタが0〜3である間ス
テップ693による減圧を、又緩減圧カウンタが4〜T
SL(TSLは今ステップ664で5にセットされている)であ
る間ステップ692による保圧を実行させ、3/TSL=3/5の
デューティに対応した通常の速度でブレーキ液圧を減圧
する。
ステップ667でブレーキ液圧PBLが低い(PBL<PH)と
判別する場合、ステップ668で昇格カウンタが3未満と
判別する初期においては、ステップ670の判別結果に基
づき、緩減圧カウンタが0〜1である間ステップ693に
よる減圧を、又緩減圧カウンタが2〜TSL(TSLは今ステ
ップ663で7にセットされている)である間ステップ692
による保圧を実行させ、1/TSL=1/7のデューティに対応
した極く低速でブレーキ液圧PBLを減圧する。その後ス
テップ669の判別により昇格カウンタが6になる迄の中
期においては、ステップ671の判別結果に基づき、緩減
圧カウンタが0〜2である間ステップ693による減圧
を、又緩減圧カウンタが3〜TSL(3〜7)である間ス
テップ692による保圧を実行させ、2/TSL=2/7のデュー
ティに対応した若干速い速度でブレーキ液圧を減圧す
る。次に、昇格カウンタが6になった後においては、ス
テップ672の判別結果に基づき、緩減圧カウンタが0〜
3である間ステップ693による減圧を、又緩減圧カウン
タが4〜TSL(4〜7)である間ステップ692による保圧
を実行させ、3/TSL=3/7のデューティに対応した一層速
い速度、しかし通常の速度よりは遅い速度でブレーキ圧
を減圧する。
ステップ662,667でブレーキ液圧PBLがPH未満の低い値
であると判別した場合、つまり通常の緩減圧速度(前記
した通り3/5デューティに対応した速度)で減圧する
と、ブレーキ液圧が0kgf/cm2となって次の増圧サイクル
が0kgf/cm2からの増圧を余儀なくされ、前記の不都合を
生ずる場合の上記緩減圧作用を示すと第14図(c)の如
くになる。即ち、昇格カウンタが0〜2の初期において
は、TSL=70msecの周期中10msecだけ減圧がなされ、昇
格カウンタが3〜5の中期においてはTSL=70msecの周
期中20msecだけなされ、昇格カウンタが6以上のその後
はTSL=70msecの周期中30msecだけ減圧がなされる。こ
のように減圧を通常より遅くすることにより、ブレーキ
液圧PBLが低くても、当該減圧サイクルでこのブレーキ
液圧が0kgf/cm2まで低下されてしまうのを防止すること
ができる。これにより次の増圧サイクルが0kgf/cm2から
のものとなるようなことはなくなり、これが原因で駆動
輪の制動音が生じたり、車体の上下振動が生ずるのを防
止することができる。そして、減圧速度を緩減圧エリア
にある間徐々に速くすることで、減圧遅れが生ずるのを
防止することができる。
なお、ステップ666で無制御フラグが0であると判別
した場合、つまり上記の減圧速度制御が不要である程に
ブレーキ液圧PBLが低い場合は、無条件にステップ693を
実行させ続けることで、ブレーキ液圧を除去することと
する。
急減圧エリアのため第5図中ステップ681が選択され
ると、先ずここで緩増圧カウンタ、急増圧カウンタ、保
圧カウンタ及び初期増圧カウンタを夫々クリアする。そ
して、制御をそのままステップ693に進め、第14図
(d)の如くデューティ100%により要求通り急減圧を
行わせる。
以上の左駆動輪ブレーキ液圧(制動)制御(ステップ
550〜693)と同様の制御がステップ695,696で右駆動輪
に対しても実行され、同駆動林のホイールスピンも同様
に防止される。なおステップ695は第4図ステップ601に
対応するが、同図中ステップ550〜554に相当する処理を
も含むものとし、又ステップ696はステップ602〜693の
制御内容に対応するものである。
その後は、ステップ701〜703において油圧ポンプ45の
駆動制御を以下の如くに行う。ステップ701では圧力ス
イッチ47がONか否かを、つまりアキュムレータ43の圧力
PCが所定値に達しているか否かをチェックする。圧力ス
イッチ47は第12図の如くアキュムレータ内圧PCがP1以下
に低下する時ONし、P2以上に上昇する時OFFするヒステ
リス特性を持つ。圧力スイッチ47のON時ステップ702で
モータ44のONによりポンプ45を駆動してアキュムレータ
内圧PCを高め、圧力スイッチ47のOFF時ステップ703でモ
ータ44のOFFによりポンプ45を停止してエキュムレータ
内圧PCの上昇を停止する。よって、アキュムレータ43内
には定時所定の圧力PCが蓄圧され、前記トラクションコ
ントロール用のブレーキ液圧上昇制御を行うことができ
る。
次に、第6図のスロットルバルブ開閉用OCI割り込み
フローチャートの説明を行う。このプログラムは第4図
中ステップ505で決定したステップモータ速度が得られ
るような周期で繰返し実行され、先ずステップ800で第
4図中ステップ506の実行結果からステップモータ5を
正転すべきか、逆転すべきか、現在位置に維持すべきか
を判別する。正転すべきならステップ801でステップモ
ータ5の1段階正転を、又逆転すべきならステップ802
でステップモータ5の1段階逆転をセットし、保持すべ
きならステップ801,802をスキップする。そして、ステ
ップ803でモータ駆動信号をステップモータ5へ出力
し、スロットルバルブ4を第4図中ステップ503での演
算結果に対応した開度となす。
以下第16図の動作例に基づき駆動輪制動制御によるト
ラクションコントロールを説明する。この動作例では左
右駆動輪が同期して同程度にホイールスピンし、両駆動
輪を同時に同様に制動制御したこととして説明を展開す
る。
瞬時t1迄はスリップ率SL(SR)がS11未満で且つその
変化速度)が0と21との間にあって第9図
から明らかなように緩減圧エリアにある。よって両駆動
輪のブレーキ液圧は前記作用によりゆっくり減圧され、
これら駆動輪の制動力を漸減する。瞬時t1〜t2間はスリ
ップ率がS11及びS12間の値で、その変化速度が0と21
との間であって第9図から明らかなように緩増圧エリア
にある。よって両駆動輪のブレーキ液圧は前記作用によ
りゆっくり増圧され、これら駆動輪の制動力を漸増す
る。瞬時t2〜t3間は、スリップ率がS11,S12間の値でそ
の変化速度が21以上か、スリップ率がS12以上でその
変化速度が正であるため、第9図から明らかなように急
増圧エリアにある。よって両駆動輪のブレーキ液圧は前
記作用により急増圧され、これら駆動輪の制御力を急増
する。瞬時t3〜t4間は、スリップ率がS12以上でその変
化速度が0と22との間の値であって第9図から明らかな
ように緩増圧エリアにあり、両駆動輪の制御力を漸増さ
せる。瞬時t4〜t5間は、スリップ率がS11およびS12間の
値であり且つその変化速度が0及び22間であって第9
図から明らかなように保圧エリアにある。よって、両駆
動輪のブレーキ液圧は前記作用により瞬時t4の値に保圧
され、これら駆動輪の制動力を保持しておく。
瞬時t5以後も第9図に基づく同様の領域判定により、
判定結果に応じた両駆動輪のブレーキ液圧制御がなさ
れ、瞬時t5〜t6間は保圧、瞬時t6〜t7間は緩増圧、瞬時
t7〜t8間は保圧、瞬時t8以後は緩減圧が夫々実行され
る。
(発明の効果) かくして本発明トラクションコントロール装置は上述
の如く、自動変速機における摩擦要素の作動油圧(図示
例ではライン圧ソレノイドOFFデューティDL)に応じト
ラクションコントロール用自動ブレーキ液圧の制御速度
(図示例では増圧周期TR,TS)を例えば第10図及び第11
図の如くに変更する構成としたから、トラクションコン
トロール用自動ブレーキ液圧の制御速度を駆動スリップ
の発生の仕方にマッチさせることができ、自動ブレーキ
の過不足をなくしてこれにともなう不都合を回避するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明トラクションコントロール装置の概念
図、 第2図は本発明装置の一実施例を示すシステム図、 第3図乃至第6図は同例におけるマイクロコンピュータ
の制御プログラムを示すフローチャート、 第7図は同例において用いるトラクションコントロール
用のスロットル開度制御マップ図、 第8図は同例において用いたアクセルペダル踏込量に対
するスロットルバルブ開度のマップ図、 第9図は同例において用いた駆動輪ブレーキ液圧制御の
領域マップ図、 第10図及び第11図は夫々急増圧制御周期及び緩増圧制御
周期の特性図、 第12図は第2図におけるポンプのON,OFF線図、 第13図乃至第15図は夫々第2図の装置における電磁弁駆
動デューティの波形図、 第16図は自動ブレーキによるトラクションコントロール
の動作タイムチャート、 第17図は自動変速機の変速時における変速機出力トルク
の時系列変化を示すタイムチャート、 第18図は自動変速機のライン圧変化特性図である。 1L,1R……従動輪、2L,2R……駆動輪 3……自動変速機コントロールユニット 4……スロットルバルブ 5……スチップモータ、6……アクセルペダル 8……スロットルセンサ、9……アクセルセンサ 10……マイクロコンピュータ 11……A/Dコンバータ、12……F/Vコンバータ 13……モータ駆動回路、14……D/Aコンバータ 20……ブレーキペダル 21……ブレーキマスターシリンダ 22L,2R,23L,23R……ホイールシリンダ 24L,24R……液圧制御弁、40L,40R……電磁弁 43……アキュムレータ、45……ポンプ 47……圧力スイッチ 50L,50R,51L,51R……車輪回転センサ 60L,60R……圧力センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧作動される摩擦要素により決まる選択
    変速段で車輪をエンジン駆動する自動変速機を具え、車
    輪の駆動スリップ発生時、適切に制御された自動ブレー
    キ液圧により該車輪を制動して駆動スリップを防止する
    トラクションコントロール装置を設けた車両において、 前記摩擦要素の作動油圧を検出する摩擦要素作動圧検出
    手段と、 この作動油圧に応じ前記自動ブレーキ液圧の制御速度を
    変更する自動ブレーキ液圧制御速度変更手段とを具備し
    てなることを特徴とする車両のトラクションコントロー
    ル装置。
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