JPH0728064U - 通路閉鎖チューブ用積層材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 深絞り適性に優れ、肩部の樹脂材料との優れ
た接着性をもつ通路閉鎖チューブ積層材を提供するこ
と。 【構成】 金属箔１の両面に、接着剤層３を介して二軸
延伸ポリオレフィンフィルム２を積層してなる通路閉鎖
チューブ用積層材または金属箔の片面は接着剤層を介し
て二軸延伸ポリオレフィンフィルム、他の面は順次接着
剤層、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ナイ
ロンフィルム、接着剤層二軸延伸ポリオレフィンフィル
ムを積層してなる通路閉鎖チューブ用積層材。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はペースト状、練り歯磨、化粧品、食品及び医薬品などに使用される積 層チューブの肩部及び口部の通路閉鎖積層材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在、チューブ状容器としては金属チューブに替ってラミネートチューブが広 く用いられるようになった。チューブ容器の口部のシール方法としては金属チュ ーブでは図５に示すような金属の成形により、またラミネートチューブにおいて は図４に示すようなシール６の装着方式がとられているのが一般的である。後者 の装着方式では装着シール強度の大きい場合には開封性に劣り、またこの強度が 小さい場合には、この口部にて剥離を生じ、内容物の品質保護性が劣る欠点があ る。

【０００３】 そこで考案された方式として実公平１−２８０２６が代表的である。図３にそ の口部の概要図をあげたが、これに使用される積層材５としては優れた深絞り適 性と肩部の樹脂材料との優れた接着性が要求されてきた。 しかしながら現行では積層材に深絞りによる金属箔切れ、ピンホールが発生し 、十分満足する結果が得られていない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記した欠点をなくし、深絞り適性に優れ、肩部の樹脂材料との優れ た接着性を持つ通路閉鎖チューブ積層材を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は金属箔１の両面に接着剤層３を介して二軸延伸ポリオレフィンフィル ム２を積層してなることを特徴とする積層材と、金属箔の片面に二軸延伸ポリオ レフィン、他面に二軸延伸ポリエステルフィルムもしくは二軸延伸ナイロンフィ ルムを接着剤層を介して積層し、さらに二軸延伸ポリエステルフィルムもしくは 二軸延伸ナイロンフィルム側に接着剤層を介して二軸延伸ポリオレフィンフィル ムを積層してなる通路閉鎖チューブ用積層材をその要旨とするものである。以下 、本考案を詳細に説明する。

【０００６】 本考案の積層材の一例として図１に示したものは金属箔１として厚み２０〜６ ０μｍのアルミニウム箔、この箔の両面に積層される二軸延伸ポリオレフィンフ ィルム２としては厚み１５〜４０μｍの二軸延伸、ポリプロピレンフィルム、二 軸延伸高密度ポリエチレンフィルムもしくは二軸延伸線状低密度ポリエチレンフ ィルムが好適である。接着剤層３としては溶剤もしくは無溶剤型一液又は二液硬 化型ウレタン系接着剤が好ましい。

【０００７】 この図１に示した構成の積層材は、金属箔の両側を接着剤を介して二軸延伸フ ィルムによって固定し、深絞り時の金属箔の切れ・破れを防止し、肩部の樹脂材 料との優れた接着性を生む特性がある。 また図２に示した本考案の積層材は上記と同じ金属箔１の片面に上記と同じ二 軸延伸ポリオレフィンフィルム２を上記と同じ接着剤層３で積層し、さらにアル ミニウム箔の他面に厚さ１２〜２５μｍの二軸延伸ポリエステルフィルムもしく は二軸延伸ナイロンフィルム４を上記接着剤層３で積層し、さらにこの面上に上 記接着剤層３を介して上記二軸延伸ポリオレフィンフィルム２を積層する。

【０００８】 この図２に示した構成の積層材は図１に示したものに比較して二軸延伸ポリエ ステルあるいは二軸延伸ナイロンの積層により、さらに金属箔の切れ・破れの防 止効果が向上し、又、これらのフィルムがチューブ内面にくると耐内容物適性も 向上する特性がある。 本考案の積層材はいずれの面が口部樹脂材料に接してもよいが、好ましくは二 軸延伸ポリエステルもしくは二軸延伸ナイロンフィルム側が成形適性からチュー ブ内面にくることが好ましい。

【０００９】

【実施例】

次に実施例を挙げて本考案をさらに詳しく説明する。 実施例１ 図１は本考案を採用した閉鎖チューブ用積層材を示すものである。金属箔１と して厚み４０μｍの軟質アルミニウム箔に、二軸延伸ポリオレフィンフィルムと して厚み２５μｍの二軸延伸高密度ポリエチレンフィルム２を溶剤二液硬化型ウ レタン接着剤３を介して、箔の両面に積層した。この積層材をチューブ成形機に かけたところ、深絞り加工適性に優れ、箔の亀裂及びピンホールのない、また口 部樹脂材料との優れた接着性のある通路閉鎖チューブ用積層材が得られた。

【００１０】 実施例２ 同じく図２は本考案を採用した閉鎖チューブ用積層材を示すものである。 金属箔１として厚み４０μｍの軟質アルミニウム箔に溶剤二液硬化型ウレタン 接着剤３を介して、厚み２５μｍの二軸延伸高密度ポリエチレンフィルム２を積 層し、箔の他面に厚み１５μｍの二軸延伸ナイロンフィルム４を上記接着剤３を 介して積層した。さらにこの二軸延伸ナイロンフィルム４面上に上記接着剤３を 介して厚み２５μｍの二軸延伸高密度ポリエチレンフィルム２を積層した。 この積層材をチューブ成形機にかけたところ深絞り加工適性に優れ、箔の亀裂 及びピンホールのない、また口部樹脂材料との優れた接着性のある通路閉鎖チュ ーブ用積層材が得られた。

【００１１】

【考案の効果】

本考案はアルミニウム箔の両側に二軸延伸フィルムを積層することにより、チ ューブ成形時の優れた深絞り適性もつ積層材を提供し、成形時に生じるアルミニ ウム箔の亀裂、ピンホールの発生を防止する効果と、積層材の両表面層にポリオ レフィン層を積層することにより口部樹脂材料と接着性の優れた積層材を提供す るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の通路閉鎖チューブ用積層材の一例の断
面の模式図、

【図２】本考案の通路閉鎖チューブ用積層材の一例の断
面の模式図、

【図３】本考案の積層材の使用態様の説明図、

【図４】従来の通路閉鎖材の使用例の説明図、

【図５】金属チューブの口部の説明図。

【符号の説明】

１ 金属箔 ２ 二軸延伸ポリオレフィン層 ３ 接着剤層 ４ 二軸延伸ポリエステルまたは二軸延伸ナイロン層 ５ シール ６ 積層材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤田 昭司 埼玉県大宮市宮原町４−40−18 (72)考案者 首藤 紀夫 千葉県野田市吉春666−12 (72)考案者 中野 博樹 千葉県野田市桜台189−５

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属箔の両面に接着剤層を介して二軸延
   伸ポリオレフィンフィルムを積層してなることを特徴と
   する通路閉鎖チューブ用積層材。
2. 【請求項２】 金属箔の片面に、接着剤層を介して二軸
   延伸ポリオレフィンフィルム、他面に同じく接着剤層を
   介して二軸延伸ポリエステルフィルムまたは二軸延伸ナ
   イロンフィルムを積層し、更にその上に接着剤層を介し
   て二軸延伸ポリオレフィンフィルムを積層してなること
   を特徴とする通路閉鎖チューブ用積層材。