JP2010058839A - 易開封性ピロー包装袋 - Google Patents

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【課題】使用時に包装袋の開封がし易く、内容物が簡単に取出せて、使用後の廃棄処理がし易いバリア性を有する易開封性ピロー包装袋を提供することが課題である。
【解決手段】積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着された背シール部が裏面側に形成され、上端縁部を熱融着したトップシール部と下端縁部を熱融着したボトムシール部によって内容物収納部を設けたピロー包装袋であって、積層フィルムが、あらかじめ表面に微細な傷加工を行った延伸フィルム、バリアコート層、横裂き性フィルム、シーラントフィルムがこの順で積層された積層フィルムであることを特徴とする易開封性ピロー包装袋。
【選択図】図1

Description

本発明は、固形内容物を収納し、使用するときに容易に開封して内容物を取り出せる易開封性包装袋に関し、特にフィルムの流れ方向に対して垂直な方向に容易に開封できる、アルミニウム層を含まないでもバリア性を有する、易開封性ピロー包装袋に関する。
従来からピロー包装袋においては容易に開封するための種々の手段が施されている。例えば、カットテープ方式、リングカット方式、ダブルノッチ方式等の開封手段が挙げられる。カットテープ方式は、引き裂き用の糸やテープを開封部周縁に張りめぐらす方法である。しかし、この方式では引き裂ける場所があらかじめ決まっているので、個々の内容物を順々に取り出すために次々と引き裂く位置を変えるということはできない。また、カットテープ用の部材及び供給手段が必要である。
リングカット方式は、包装体の背貼り部に短いリボンを挿入し、その部分を加熱して密封したものをリボンから開封する方法であり、つまんだ包材を1周させることによりリボンをリング状に切り取って開封することができる。しかし、この方法でも上記課題がある。
ダブルノッチ方式は、背貼り部にノッチを2箇所設ける方法であり、その中間部をつまんで引張ることにより開封することができる。この方式によると、背貼り部における開封部分を、開封方向と逆方向に引張る力がはたらき、初期に大きい力が必要となる。また、ノッチがV字状に形成されている場合、その切りかすが内容物に混入するおそれもある。背シール部にノッチを入れてこの部分から引き裂くと袋が一周して切れ、開口できるようにしたものも多い。
しかし多くは一軸延伸したフィルムのみ、あるいはこれとアルミニウム箔あるいは未延伸フィルムとの複合フィルムを用いており、延伸方向とは異なる方向に裂けて行く場合が見られ切り口がきれいに開口しないケースがままあった。
この問題を解決する方法として、横一軸延伸したフィルムを延伸方向を一致させて2層以上積層した材料を用い背シール部を有し、該背シール部に開封用ノッチを入れた引き裂き容易な袋としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらこの考案ではバリア性を確保するためにアルミニウム箔を使用しているため、昨今の容器包装リサイクル法(正式名称「容器包装に係わる分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」)の施行に伴い、使用後の空袋の廃棄及びリサイクルを考えた時、アルミニウム箔を分離して廃棄せねばならず、使い勝手が良くないという問題が生じてきた。さらに、アルミニウム箔が透明でないため、「中身が見えない」「金属探知機が使えない」等の問題点もある。
袋を横方向にまっすぐ開口できるように、横方向に延伸した横一軸延伸フィルムを用いることが提案されている。(特許文献2)
また、袋のシール部分に微細な傷をつけて切れやすくし、シール部分であればどこからでもカットできるようにした袋や(特許文献3)、積層フィルムの一部(たとえば基材フィルム)のみに切り込みを入れた材料から形成された、ピロー包装袋の側縁などのシール部以外の場所からでも開封を可能とした袋が提案されている。(特許文献4)
柔軟なピロー包装袋に固形内容物を収納して封止し、使用するときに開封し易くするた
めに、包装袋の背シール部や片方のサイドシール部に、縦方向の貫通キズ加工をエンドレスに施したものがあった。(特許文献5)
ただし、このピロー包装袋の場合には、サイドシール部にキズ加工が施されているために、流通・保管時に、突起状のものに当たってフィルムが裂ける危険性が高かった。また、収納する縦方向の固形内容物に対して、横方向に包装袋を開封しなければ、中身が飛び出してしまう可能性があるが、包装袋に横方向への直線カット性がないため、サイドシール部のキズ加工部から横方向へ開封しようとしても、途中から縦方向へ引き裂かれてしまう等の問題があった。背シール部に片側しかキズ加工のないものは、背シール部でカットが止まりやすく、シリンジ等の内容物が取り出しにくくなる場合がある。
実開昭60−136964号公報 実開昭61−164133号公報 特開昭61−142159号公報 特開平1−153459号公報 特開2007−210633号公報
本発明は、上述の従来の固形内容物を収納する容器の問題点を解決しようとするものであり、使用時に包装袋の開封がし易く、内容物が簡単に取出せて、使用後の廃棄処理がし易いバリア性を有する易開封性ピロー包装袋を提供することが課題である。
請求項1の発明は、積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着された背シール部が裏面側に形成され、上端縁部を熱融着したトップシール部と下端縁部を熱融着したボトムシール部によって内容物収納部を設けたピロー包装袋であって、
積層フィルムが、あらかじめ表面に微細な傷加工を行った延伸フィルム、バリアコート層、横裂き性フィルム、シーラントフィルムがこの順で積層された積層フィルムであることを特徴とする易開封性ピロー包装袋である。
請求項2の発明は、延伸フィルムとして厚さが8μmから30μmの延伸ポリエステルフィルム、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムのいずれかのフィルムを用いたことを特徴とする請求項1に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項3の発明は、バリアコート層が無機物とバリア性を有する樹脂との混合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項4の発明は、横裂き性フィルムが厚さ50μm未満の横一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項5の発明は、シーラントフィルムが溶融押出し法により形成された、またはドライラミネート法により基材に貼り合わされた低密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋である。
本発明の易開封性ピロー袋によれば、それを構成する積層フィルムがあらかじめ表面に微細な傷加工を行った延伸フィルムを含むことによって、従来のように開封のきっかけがシールエンドのノッチ等の特定の場所からだけではなく包装袋の側面の任意の位置から開
封を始めることが容易に可能であり、さらに構成に横裂き性フィルムを含むことによって横方向に開封を進めることが安定して出来る。
さらに構成する積層フィルムがバリアコート層を含むことによって表面の微細な傷加工によって低下したバリア性を向上させて内容物の保存性を確保することが出来る。これにより、バリア層としてアルミニウム箔を使用する従来の場合と比べて、透明であるにもかかわらず遜色のないバリア性を確保することが可能になり、包装内容物を見ることが出来てかつ金属探知機も使用可能な易開封性ピロー袋の提供が可能になった。
本発明の易開封性ピロー袋によれば、ピロー袋の左右どちら側からも開封することが出来、背シール部分での横方向引き裂きに対する抵抗も少ないため背シールのカット乗り越えも可能になった。これにより、横方向に直線的にカットできるため、縦方向に長い内容物をはさみ等の道具を使うことなしに、手早く簡単に取り出すことが可能になった。
請求項2の発明の易開封性ピロー包装袋は、延伸フィルムとして厚さが8μmから30μmの延伸ポリエステルフィルム、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムのいずれかのフィルムを用いることにより、微細なキズ加工を施した場合でも包装材としての強度を有し、印刷を含む製造時の熱と張力に耐えられる構成となっている。
請求項3の発明の易開封性ピロー包装袋では、バリアコート層が無機物とバリア性を有する樹脂との混合物からなることによって、積層フィルムの易開裂性を犠牲にすることなくバリア性を確保することが可能になった。
請求項4の発明の易開封性ピロー包装袋では、横裂き性フィルムが厚さ50μm未満の横一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムであることによって横裂き性フィルムの延伸方向への引き裂き抵抗を手で容易に引き裂ける強度以下に押さえることが出来る。
請求項5の発明の易開封性ピロー包装袋では、シーラントフィルムが溶融押出し法により形成された、またはドライラミネート法により基材に貼り合わされた低密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムのいずれかであることによって通常の直鎖状低密度ポリエチレンのシーラント層で見られるような、開封時にシーラント層だけが伸びてしまいきれいに開裂しないという状況に陥ることを防止できる。
以上のように、本発明によれば使用時に包装袋の開封がし易く、内容物が簡単に取出せて、使用後の廃棄処理がし易いバリア性を有する易開封性ピロー包装袋を提供することが出来る。
次に、本発明の易開封性ピロー包装袋の実施の形態の一例について、図を用いて説明する。図1は本発明の易開封性ピロー包装袋の一例の(a)断面模式図(b)背シール側から見た平面模式図である。図2は本発明のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図であり、微細傷加工が延伸フィルムに対して貫通している場合を示す。図3は本発明のピロー包装袋の一例の層構成の例を示す断面模式図であり、微細傷加工が延伸フィルムに対して貫通していない場合を示す。
図1に示す本発明の易開封性ピロー包装袋(1)は、外側の微細傷加工延伸フィルム(B)と内側の横裂き性のフィルム及び最内側のシーラントフィルム(A)とを貼り合わせた積層フィルムからなる易開封性ピロー包装袋であり、ピロー包装袋の裏面側で、積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着して背シール部(2)を形成し、上端縁部を熱融着してトップシール部(3)を形成し、下端縁部を熱融着してボトムシール部(4)を形成して内容物収納部を設けたものである。
図2の積層フィルムの層構成は易開封性ピロー袋の外側から、インキ層(6)を施した傷加工済み延伸フィルム(5)とバリアコート層(7)横裂きフィルム(8)接着層(9)シーラント層(10)の順になっている。なお、必要に応じて施されるその他の接着層や表面処理については説明の簡略化のため図示を省略した。
図2の層構成と図3の層構成違いは傷加工(E)の深さが図2では延伸フィルム(5)インキ層(6)を貫通しているのに対して図3では貫通していない点である。バリアコート層(7)は通常横裂きフィルム(8)上に塗工するが、図3のように傷加工(E)の深さが延伸フィルム(5)を貫通していない場合にはインキ層(6)の表面に塗工することも可能である。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる傷加工済み延伸フィルム(5)の素材は製造時の熱や張力で変形しないものであれば特に制約はないが通常バリア性と強度および傷加工の適性の点からポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンが好ましい。
延伸フィルム(5)に施す傷加工は全面または一部にカットのきっかけになる「ミシン目加工」「微細傷加工」を印刷前および印刷後のいずれかに行う。市販の全面微細加工PETフィルム(例:ティアファン:東洋紡)等を用いても構わない。
延伸フィルム(5)の厚さは8μmから30μmの範囲であることが望ましい。厚さが8μm未満であると加工時に変形や切断が起こり、30μm以上であると傷加工が入りにくくカット性も悪くなり経済的でもない。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる積層フィルムのバリアコート層(7)を形成するバリアコート剤としては特には限定しないが、素材としては「雲母などの無機物」と「バリア性を有する樹脂(EVOH、液晶ポリマー、アクリル等)」を溶解・エマルジョン・ディスパージョン化したものを用いる。市販の混合水系コーティング剤(エコステージ:サカタインクス)等を用いても構わない。
基本的にコーティングは横裂き性フィルム(8)に行うが、延伸フィルム(5)の傷加工が図3に示すように貫通していなければ、延伸フィルムの傷加工反対面に塗工してもかまわない。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる積層フィルムに用いる横裂き性フィルム(8)としては、横方向へ大きく延伸をかけて製膜したフィルムで横方向へまっすぐ切れるフィルムを用いる。代表的なフィルムとしては高密度ポリエチレンベースの「電気化学工業:カラリヤン」ポリプロピレンベースの「東レフィルム加工:YT」等が挙げられる。傷を入れないでも表層フィルムにつられて切れる必要性があるので、厚さとしては50μm未満が望ましい。これ以上では切れなくなる可能性がある。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる積層フィルムに用いるシーラント層(10)としては、低密度ポリエチレンやポリプロピレンが望ましい。一般的な直鎖状低密度ポリエチレンは開封時にシーラントだけが伸びてしまい望ましくないが、横裂き性を付与するために無機物や異種の樹脂をブレンドしたものであればかまわない。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる積層フィルムに用いる延伸フィルム(5)への印刷は、グラビア印刷等の印刷方法で通常の印刷インキを用いて行う。このときに、印刷適性あるいはインキのフィルムへの接着性から必要な場合はコロナ処理あるいはアンカー
コート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
延伸フィルムへの微細傷加工は、印刷された延伸フィルムをスリットする際に施すことが出来る。この微細傷加工は印刷された延伸フィルムの印刷と同時に行うのが最も効率的である。
次に、印刷および微細傷加工した延伸フィルム(5)(6)とバリアコート層(7)を塗工した横裂きフィルム(8)をドライラミネートする。
ドライラミネートに用いる接着剤としては、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂およびこれらの変性物、または、混合物からなる周知のドライラミネーション用接着剤を挙げることができる。接着性の点から必要な場合にはコロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
ドライラミネートの方法としては、印刷された延伸フィルムの印刷面(6)にグラビアコーティング等の通常の装置で接着剤を塗工して熱風乾燥した後にバリアコート層(7)を施した横裂きフィルム(8)と重ねてニップロールを通してから巻き取るという方法もあるが、この方法では延伸フィルムの微細傷加工をされた部分から接着剤が浸みだすことによるロール等への接着剤の付着や巻取りでのブロッキング等の危険が避けられない。
そこで、本発明の易開封性ピロー包装袋の製造においては、横裂きフィルムのバリアコート層面に接着剤を塗工して熱風乾燥した後に印刷された延伸フィルムの印刷面と重ねてニップロールを通してから巻き取るという方法が望ましい。このようにすることで微細傷加工部分からの接着剤の浸み出しブロッキング等が効果的に防止出来る。
本発明の易開封性ピロー包装袋に用いる積層フィルムのシーラント層(10)は、2つの方法で横裂き性フィルムのバリアコート面に積層出来る。一つは横裂き性フィルムのバリアコート面にシーラント樹脂を通常のエクストルーダーでの押出し加工によって積層する方法であり、もう一つはドライラミネートでシーラントフィルムを積層する方法である。接着性の点から必要な場合には横裂きフィルム面に、コロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
ドライラミネートの方法としては通常の方法で行うことが出来る。接着性の点から必要な場合にはコロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
<実施例1>
厚さ12μmの印刷済の延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、表面から貫通する微細傷加工を全面に行った。
また横裂きフィルムとして横一軸延伸高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム(カラリヤンY:電気化学工業)18μmに、バリア剤として有機成分のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)と無機材との混合水系コーティング剤(エコステージ:サカタインクス)を全面に1g/m2塗工し、微細傷加工をした上記延伸PETフィルムとドライラミネート法により貼り合わせた。
さらに横裂きフィルム面にシーラント層として厚さ50μmのHDPEフィルムをドラ
イラミネート法により貼り合せて評価用積層フィルムを作成した。
次に、この積層フィルムを用いて、ピロー包装機にて背シールをした後、ボトムシール、内容物充填、トップシールの順でヒートシールして、図1の(a)に断面を示すような幅50mm×長さ100mmのピロー包装袋を用いた包装体を得た。この包装袋の開封性およびバリア性を評価した。
<実施例2>
厚さ12μmの印刷済の延伸PETフィルムに、表面から貫通する微細傷加工を全面に行った。
また横裂きフィルムである横一軸延伸HDPEフィルム(カラリヤンY:電気化学工業)18μmに、バリア剤として有機成分のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)と無機材との混合水系コーティング剤(エコステージ:サカタインクス)を全面に1g/m2塗工した。
微細傷加工をした上記延伸PETフィルムにアンカー塗工をしながら上記横裂きフィルムとさらにシーラント層として厚さ50μmのHDPEフィルムを15μmサンドラミ加工により貼り合わせて評価用積層フィルムを作成した。
実施例1と同様に、上記積層フィルムを幅50mm×長さ100mmのピロー袋に製袋して開封性およびバリア性を評価した。
<実施例3>
厚さ16μmの表面微細傷加工PETフィルム(ティアファイン:東洋紡)に印刷を行い、全面にバリアコート剤(エコステージ)を1g/m2塗工し、厚さ18μmの横裂きフィルム(カラリヤンY)とドライラミネート法により貼り合せた。
印刷済の上記表面微細傷加工PETフィルムにアンカーコートをしながら上記横裂きフィルムとHDPE15μmでサンドラミ加工により貼り合わせた。
さらに横裂きフィルムにシーラント層として厚さ50μmのHDPEをドライラミネート法により貼り合せて評価用積層フィルムを作成した。
実施例1と同様に、上記積層フィルムを幅50mm×長さ100mmのピロー袋に製袋して開封性およびバリア性を評価した。
<比較例1>
厚さ12μmの透明アルミナ蒸着PETフィルム(GL−AEC:凸版印刷)に非蒸着面側から全面微細傷加工を行い印刷してから、厚さ18μmの横裂きフィルム(カラリヤンY)とドライラミネート法により貼り合せた。
さらに上記横裂きフィルム面に厚さ50μmのLDPEをドライラミネート法により貼り合せて評価用積層フィルムを作成した。
実施例1と同様に、上記積層フィルムを幅50mm×長さ100mmのピロー袋にして開封性およびバリア性を評価した。
<比較例2>
厚さ12μmの透明アルミナ蒸着PETフィルム(GL−AEC:凸版印刷)に印刷してから、厚さ18μmの横裂きフィルム(カラリヤンY)とドライラミネート法により貼り合せた。
さらに上記横裂きフィルム面にLDPE50μmをドライラミネート法により貼り合せて評価用積層フィルムを作成した。
実施例1と同様に、上記積層フィルムを幅50mm×長さ100mmのピロー袋にして開封性およびバリア性を評価した。
<評価>
上記の実施例および比較例の包装体について横裂き性・バリア性を比較評価した。
横裂き性評価方法:試作ピロー袋を実際に横向きに開封して問題なく開封出来るかどう
か評価した。
バリア性評価方法:評価用積層フィルムを100mm×100mmにカットして酸素透
過度を測定した。JIS K7126−1987で規定されている
方法に従って酸素透過度を測定した。この測定は、温度が20℃で
あり相対湿度が65%の環境中でModern Control社
製のOxtran2/21を使用して行った。結果の単位はml/
2/day/MPa
結果を表1に示す。評価の表現は、◎○良好:×不良
Figure 2010058839
この結果、延伸フィルムに微細傷加工を施し、バリアコート剤を塗工した横裂きフィルムとラミネートした積層フィルムを使用することにより、バリア性と横裂き開封性を併せ持った易開封性ピロー包装袋を実現することが出来た。
実施例の易開封性ピロー包装袋を用いた包装体はピロー袋の左右どちら側からも開封することが出来、背シール部分での横方向引き裂きに対する抵抗も少ないため背シールのカット乗り越えも可能になり易カット性と開封性に優れている。
本発明のピロー包装袋(a)断面模式図(b)背シール側から見た平面模式図 本発明のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図 本発明のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図
符号の説明
1…ピロー包装袋
2…背シール部
3…トップシール部
4…ボトムシール部
5…傷加工済み延伸フィルム
6…インキ
7…バリアコート層
8…横裂きフィルム
9…接着層(ドライラミネート用接着剤またはSPE)
10…シーラント層
A…ピロー包装袋内面側
B…ピロー包装袋外面側
E…傷加工(断面)

Claims (5)

  1. 積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着された背シール部が裏面側に形成され、上端縁部を熱融着したトップシール部と下端縁部を熱融着したボトムシール部によって内容物収納部を設けたピロー包装袋であって、
    積層フィルムが、あらかじめ表面に微細な傷加工を行った延伸フィルム、バリアコート層、横裂き性フィルム、シーラントフィルムがこの順で積層された積層フィルムであることを特徴とする易開封性ピロー包装袋。
  2. 延伸フィルムとして厚さが8μmから30μmの延伸ポリエステルフィルム、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムのいずれかのフィルムを用いたことを特徴とする請求項1に記載の易開封性ピロー包装袋。
  3. バリアコート層が無機物とバリア性を有する樹脂との混合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載の易開封性ピロー包装袋。
  4. 横裂き性フィルムが厚さ50μm未満の横一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。
  5. シーラントフィルムが溶融押出し法により形成された、またはドライラミネート法により基材に貼り合わされた低密度ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。

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