JP5239440B2 - 易開封性ピロー包装袋 - Google Patents

易開封性ピロー包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP5239440B2
JP5239440B2 JP2008077880A JP2008077880A JP5239440B2 JP 5239440 B2 JP5239440 B2 JP 5239440B2 JP 2008077880 A JP2008077880 A JP 2008077880A JP 2008077880 A JP2008077880 A JP 2008077880A JP 5239440 B2 JP5239440 B2 JP 5239440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
packaging bag
pillow packaging
easy
cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008077880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009227325A (ja
Inventor
淳 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2008077880A priority Critical patent/JP5239440B2/ja
Publication of JP2009227325A publication Critical patent/JP2009227325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5239440B2 publication Critical patent/JP5239440B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Description

本発明は、医療品などの固形内容物を収納し、使用するときに、容易に開封して収納する内容物を取り出せる易カット性包装袋に関するものである。特にプレフィルドシリンジ等の包装材料に関し、易開封性に優れたピロー包装袋に関する。
従来、固形内容物を収納する容器としては、ブリスターパックが広く使用されていた。
この容器は、硬質プラスチック製の容器本体に固形内容物を収納し、使用するときに、開封し易くするために、イージーピール性の蓋材で容器本体を封止するものであった。また、柔軟なピロー包装袋に固形内容物を収納して封止し、使用するときに開封し易くするために、包装袋の背シール部や片方のサイドシール部に、縦方向の貫通キズ加工をエンドレスに施したものがあった。
しかしながら、前者のブリスターパックの場合には、包装材の容積が大きいため、使用した後に廃棄処理するときに、廃棄物が嵩張ると言う問題点があった。
また、後者のピロー包装袋の場合には、サイドシール部にキズ加工が施されているために、流通・保管時に、突起状のものに当たってフィルムが裂ける危険性が高かった。また、収納する縦方向の固形内容物に対して、横方向に包装袋を開封しなければ、中身が飛び出してしまう可能性があるが、包装袋に横方向への直線カット性がないため、サイドシール部のキズ加工部から横方向へ開封しようとしても、途中から縦方向へ引き裂かれてしまう等の問題があった。背シール部に片側しかキズ加工のないものは、背シール部でカットが止まりやすく、シリンジ等の内容物が取り出しにくくなる場合がある。
特開2006−205287号公報 特開2007−210633号公報
本発明は、上述の従来の固形内容物を収納する容器の問題点を解決しようとするものであり、使用時に包装袋の開封がし易く、内容物が簡単に取出せて、使用後の廃棄処理がし易い易開封性ピロー包装袋を提供することが課題である。
請求項1の発明は、積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着された背シール部が裏面側に形成され、上端縁部を熱融着したトップシール部と下端縁部を熱融着したボトムシール部によって内容物収納部を設けたピロー包装袋であって、積層フィルムが、外側の横裂き性基材フィルムと、内側の手切れ性フィルム及び最内側のシーラントフィルムとを貼り合わせた積層フィルムからなり、横長の微細キズ穴が、ピロー包装袋の左右両端に予定されている位置及び背シール部の左右側表面に予定されている位置の基材フィルムの4箇所に縦方向に連続して施されていることを特徴とする易開封性ピロー包装袋である。
請求項2の発明は、微細キズ穴が回転方向に対して横長の菱形底面を有する四角錐状の山が多数帯状に形成されている金属ロール刃を用いて形成され、かつ、金属ロール刃が、前記四角錐の底面の長手方向の角度が10〜90°、隣り合う山と山の間の回転方向のピッチが0.5〜1.2mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが0.5〜1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5〜45°、山の高さが0.1〜1.0mmに設定されている、粗面加工用の金属ロール刃であることを特徴とする請求項1に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項3の発明は、微細キズ穴の加工領域の幅が15mmから30mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項4の発明は、基材フィルムとして横裂き性のある一軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項5の発明は、シーラントフィルムが溶融押出し法により形成されたポリエチレンフィルムまたはドライラミネート法により基材に貼り合わされたポリエチレンフィルムのいずれかであり、厚さが20μmから30μmであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項6の発明は、ドライラミネート法により基材に貼り合わされたポリエチレンフィルムが易カット性ポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項5に記載の易開封性ピロー包装袋である。
請求項7の発明は、対象内容物がプレフィルドシリンジであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋である。
本発明のピロー袋によれば、ピロー袋の両端及び背シールの左右の側、すなわち背シールのシーラント同士が熱融着されている部分の両側の4箇所の基材に横方向に長い微細キズ穴加工が施されていることによって、ピロー袋の左右どちら側からも開封することが出来、背シール部分での横方向引き裂きに対する抵抗も少ないため背シールのカット乗り越えも可能になった。
これにより、横方向に直線的にカットできるため、縦方向に長い内容物(たとえばプレフィルドシリンジ等)をはさみ等の道具を使うことなしに、手早く簡単に取り出すことが可能になった。
横方向に長い微細キズ穴は積層フィルムの全層を貫通してはいないので、穴からの内容物収納部への異物混入などを防ぐことが出来る。また、突起状の物に当たってフィルムが裂けるなどの不具合の発生危険性が少ない。
本発明のピロー袋に使用するフィルムは、横方向に長い微細キズ穴加工を施した横裂き性のある一軸延伸ポリプロピレンフィルム、手切れ性フィルム、厚さ30μm以下のポリエチレンからなる積層フィルムであるので易カット性(開封性、直線カット性)が良好である。
本発明のピロー包装袋では、基材の印刷済みポリプロピレンフィルムのみに横方向に長い微細キズ穴加工を行っているが、シーラントのポリエチレン層の厚さが30μm以下の構成では、カット性に関してはとくに微細キズ加工を全層に貫通させたものと同等の性能が得られる。ただしシーラントのポリエチレン層の厚さが30μmより厚いとカット性は低下する。
本発明のピロー包装袋は、積層フィルムから作製されているため、容器本体が硬質プラスチックである従来のブリスターパックとは異なり、包装材の容積が小さいので使用後の廃棄処理がし易い。
次に、本発明の易開封性ピロー包装袋の実施の形態の一例について、図を用いて詳細に説明する。図1は本発明のピロー包装袋の一例の(a)断面模式図(b)背シール側から見た平面模式図である。図2は本発明のピロー包装袋の一例の微細キズ穴加工領域を示す展開模式図である。図3は本発明のピロー包装袋の一例の層構成の例を示す断面模式図である。図4は比較例のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図である。
図1に示す本発明のピロー包装袋1は、外側の横裂き性の基材フィルムと内側の易カット性のフィルム及び最内側のシーラントフィルムとを貼り合わせた積層フィルムからなるピロー包装袋であり、図2に示す基材フィルムの左側縁部C及び右側縁部Bの背シール部予定位置及び図1及び図2に示すピロー包装袋1の左側Aと右側Dの予定位置のそれぞれに、上端から下端に至る微細キズ穴加工を施し、ピロー包装袋の裏面側で、積層フィルムの左側縁部Cのシーラントフィルム面と右側縁部Bのシーラントフィルム面とを合わせて熱融着して背シール部2を形成し、上端縁部を熱融着してトップシール部3を形成し、下端縁部を熱融着してボトムシール部4を形成して内容物収納部を設けたものである。
本発明のピロー包装袋に使用する基材フィルムとしては、横裂き性のある横一軸延伸フィルム、例えば、厚み25μmの横裂き性の一軸延伸ポリプロピレンフィルムが代表的には用いられるが横裂き性のあるフィルムであれば包装材料としての特性を満たしている限り使用可能である。
本発明のピロー包装袋に使用する手切れ性のフィルムとしては例えば、厚み18μmの手切れ性がある横一軸延伸HDPEフィルムあるいは厚み14μmの手切れ性のあるポリエステルフィルムが代表的であるが、手切れ性のあるフィルムを使用する目的がキズ穴が開いてなくても開封性に悪影響を及ぼさないことにあるので包装材料としての必要な特性を満たしている限り種類は限定されない。
また、本発明のピロー包装袋に使用するシーラントフィルムとしては、厚みが20μmから30μmのポリエチレンフィルムが用いられる。シーラントフィルムは熱融着して内容物収納部を封止するという主目的の他に、開封時に横方向の引き裂きを補助するという機能も求められている。従って、この目的に適合するためには易カット性のポリエチレンフィルムが代表的には用いられるがフィルムの厚みが30μm以上であると易カット性が低下するために使用出来ず、逆に20μm以下であると熱融着の強度がばらつく場合が起こるので厚みはこの範囲であることが求められる。
基材フィルムへの印刷は、グラビア印刷等の通常の印刷方法でポリオレフィンフィルム用の通常の印刷インキを用いて行う。このときに、印刷適性あるいはインキのフィルムへの接着性から必要な場合はコロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
基材フィルムへの微細キズ穴加工は、印刷された基材フィルムをスリットする際に、スリット後のフィルムの両端に位置する部分及びピロー袋にした時の袋の左右両端に位置する領域に縦方向に連続して施すことが出来る。
このときの微細キズ穴加工領域の位置はピロー袋になったときに図1の(a)と(b)に示した位置に来るように、印刷された基材フィルムの段階では図2のA,B,C,Dに示したような位置である。図2に示したA,B,C,Dの各加工領域の幅は必要な位置に微細キズ穴の加工領域が必ず来るためには加工精度から見て15mm以上は必要であり、また、不要な位置に微細キズ穴加工がされている事によって起きる輸送中の破袋等を避け
るためには30mm以下であることが必要である。
この微細キズ穴加工は印刷された基材フィルムの開封予定位置(ピロー袋の左右両端及び背シール部の左右側側面)に、回転方向に対して横長の菱形底面を有する四角錐状の山が多数帯状に形成されている金属ロール刃を用いて行われる。
この金属ロール刃としては、四角錐の底面の長手方向の角度が10〜90°、隣り合う山と山の間の回転方向のピッチが0.5〜1.2mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが0.5〜1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5〜45°、山の高さが0.1〜1.0mmに設定されている金属ロール刃が好ましく使用出来る。このような金属ロール刃を有する金属ロールは放電加工により容易に作成することが出来る。
この微細キズ穴加工は印刷された基材フィルムの印刷と同時に行うのが最も効率的である。印刷された基材フィルムに微細キズ穴加工を行った状態を図3の断面模式図の基材5及びインキ6の部分に示した。
次に、印刷およびキズ穴加工した基材フイルムと手切れ性フィルムをドライラミネートする。
ドライラミネートに用いる接着剤としては、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂およびこれらの変性物、または、混合物からなる周知のドライラミネーション用接着剤を挙げることができる。接着性の点から必要な場合にはコロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
ドライラミネートの方法としては、印刷された基材フィルムの印刷面にグラビアコーティング等の通常の装置で接着剤を塗工して熱風乾燥した後に手切れ性フィルムと重ねてニップロールを通してから巻き取るという方法もあるが、この方法では基材フィルムの微細穴加工をされた部分から接着剤が浸みだすことによるロール等への接着剤の付着や巻取りでのブロッキング等の危険が避けられない。
そこで、本発明のピロー包装袋の製造においては、手切れ性フィルムの片面に接着剤を塗工して熱風乾燥した後に印刷された基材フィルムの印刷面と重ねてニップロールを通してから巻き取るという方法が望ましい。このようにすることで微細キズ加工穴からの接着剤の浸み出しブロッキング等が効果的に防止出来る。
本発明のピロー包装袋に用いる積層体のシーラント層は、2つの方法で手切れ性フィルムの面に積層出来る。一つは手切れ性フィルムの面にポリエチレン樹脂を押出し加工によって積層する方法であり、もう一つはドライラミネートで易カット性のポリエチレンフィルムを積層する方法である。
図3にこの二つの方法で作成した本発明のピロー包装袋の積層フィルムの層構成を示す断面の模式図を示した。
図3<1>には手切れ性フィルムの面にポリエチレン樹脂を押出し加工によって積層する方法で作成した積層フィルムの断面を示した。基材である横裂き性ポリプロピレンフィルム5に絵柄印刷のインキ6の層まで微細キズ穴Eが開いている状態で手切れ性フィルム
8がドライラミネート接着剤7を介して基材の絵柄印刷面に積層されている。この積層体の手切れ性フィルム面にポリエチレンを押出して押出しポリエチレン層9を形成した状態の断面が図に示されている。この押出し加工は通常のエクストルーダーで行うことが出来、押出すポリエチレン樹脂はシーラントとして用いられる周知の樹脂が使用できる。
接着性の点から必要な場合には手切れ性フィルム面に、コロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
この場合のポリエチレン層9の厚さは前述の理由で、シーラント層の厚さが一定値を超えると易カット性が低下するという制限があるために30μmを超えることが出来ない。
図3<2>には手切れ性フィルムの面にドライラミネートで易カット性のポリエチレンフィルムを積層する方法で作成した積層フィルムの断面を示した。基材である横裂き性ポリプロピレンフィルム5に絵柄印刷のインキ6の層まで微細キズ穴Eが開いている状態で手切れ性フィルム8がドライラミネート接着剤7を介して基材の絵柄印刷面に積層されている。この積層体の手切れ性フィルム面にドライラミネート接着剤11を介して易カット性ポリエチレンフィルム10が積層されている状態の断面が図に示されている。
ドライラミネートに用いる接着剤としては、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系の樹脂およびこれらの変性物、または、混合物からなる周知のドライラミネーション用接着剤を挙げることができる。
ドライラミネートの方法としては、手切れ性フィルム8又は易カット性ポリエチレンフィルム10の面にグラビアコーティング等の通常の装置で接着剤を塗工して熱風乾燥した後に手切れ性フィルム面と易カット性ポリエチレンフィルムとを重ねてニップロールを通してから巻き取るという通常の方法で行うことが出来る。接着性の点から必要な場合にはコロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
この場合の易カット性ポリエチレンフィルム10の厚さは前述の理由で、シーラント層の厚さが一定値を超えると易カット性が低下するという制限があるために30μmを超えることが出来ない。
また、易カット性のポリエチレンフィルムを押出し加工によるポリエチレン樹脂で手切れ性フィルムの面に積層することも可能である。
図4の<1>には手切れ性フィルムの面に易カット性のポリエチレンフィルムを押出し加工によるポリエチレン樹脂で積層する方法で作成した積層フィルムの断面を示した。基材である横裂き性ポリプロピレンフィルム5に絵柄印刷のインキ6の層まで微細キズ穴Eが開いている状態で手切れ性フィルム8がドライラミネート接着剤7を介して基材の絵柄印刷面に積層されている。この積層体の手切れ性フィルム面にポリエチレンを押出して押出しポリエチレン層12を介して易カット性ポリエチレンフィルム10を積層した状態の断面が図に示されている。
この押出しラミネート加工は通常のエクストルーダーで行うことが出来、押出すポリエチレン樹脂は通常ラミネートに用いられる樹脂が使用できる。
接着性の点から必要な場合には手切れ性フィルム面に、コロナ処理あるいはアンカーコート等の周知のフィルム表面処理を併用することも可能である。
この方法では押出し加工によるポリエチレン樹脂層と易カット性のポリエチレンフィルムの合計した厚さは、本発明の効果である易カット性を期待するためには、シーラント層
の厚さが一定値を超えると易カット性が低下するという制限があるために30μmを超えることが出来ないので作業上の安定性から見て困難な場合が起こる。
図4の<1>は易カット性ポリエチレンフィルム10として厚さ30μmのものを使用して厚さ15μmの押出しポリエチレン層12を介して手切れ性フィルム8にラミネートした場合の積層フィルムの断面を示している。
以下、本発明の易開封性ピロー包装袋の実施形態の一つを具体的な実施例で説明する。
<実施例>
厚さ25μmの横裂き延伸ポリプロピレンフィルムYT42(東レフィルム加工)に文字・絵柄印刷を行い、オフラインでスリット機にて幅15mmの金属ロール刃にて指定位置4箇所に微細キズ穴をあけた。金属ロール刃は四角錐の底面の長手方向の角度が10°、隣り合う山と山の間の回転方向のピッチが1mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5°、山の高さが0.5mmの金属ロール刃を用いた。
手切れ性がある厚さ18μmの横一軸延伸HDPEフィルムカラリヤンYA2(電気化学工業)にポリエステル系二液ドライラミ接着剤を塗布(乾燥塗布量3g/m2)し、オーブンで溶剤を揮散させた後、微細キズ穴加工された横裂き延伸ポリプロピレンフィルムYT42(東レフィルム加工)の文字・絵柄印刷面に貼り合わせて積層フィルムを得た。
さらに同様のドライラミネート法にて、前記積層フィルムの横一軸延伸HDPEフィルムカラリヤンYA2(電気化学工業)面にポリエステル系二液ドライラミ接着剤を塗布し、厚さ30μmの易カット性ポリエチレンフィルムL143(アイセロ化学)を貼り合せ、積層フィルムを得た。
次に、この積層フィルムを用いて、横ピロー包装機にて背シールをした後、ボトム
シール、プレフィルドシリンジ(内容物)充填、トップシールの順でヒートシールして、図3の<2>に断面を示すような、本発明の易開封性ピロー包装袋を用いた包装体を得た。
<比較例1>
実施例1と同様に厚さ25μmの横裂き延伸ポリプロピレンフィルムYT42(東レフィルム加工)に、文字・絵柄印刷を行い、オフラインで幅15mmの金属ロール刃にて指定位置4箇所に微細キズ穴をあけ、手切れ性がある厚さ18μmの横一軸延伸HDPEフィルムカラリヤンYA2(電気化学工業)と貼り合わせて積層フィルムを得た。次に、エクストルーダーにてポリエチレン樹脂を15μm厚さに押出し厚さ30μmの易カット性ポリエチレンフィルムL143(アイセロ化学)を貼り合せて積層フィルムを得た。
次に、この積層フィルムを用いて、横ピロー包装機にて背シールをした後、ボトム
シール、プレフィルドシリンジ(内容物)充填、トップシールの順でヒートシールして、図4の<1>に断面を示すようなピロー包装袋を用いた包装体を得た。
<比較例2>
厚さ25μmの横裂き延伸ポリプロピレンフィルムYT42(東レフィルム加工)に文字・絵柄印刷を行い、手切れ性がある厚さ18μmの横一軸延伸HDPEフィルムカラリヤンYA2(電気化学工業)にポリエステル系二液ドライラミ接着剤を塗布(乾燥塗布量3g/m2)し、オーブンで溶剤を揮散させた後、横裂き延伸ポリプロピレンフィルムYT42(東レフィルム加工)の文字・絵柄印刷面に貼り合わせて積層フィルムを得た。
さらに同様のドライラミネート法にて、前記積層フィルムの横一軸延伸HDPEフィルムカラリヤンYA2(電気化学工業)面にポリエステル系二液ドライラミ接着剤を塗布し、厚さ30μmの易カット性ポリエチレンフィルムL143(アイセロ化学)を貼り合せ、積層フィルムを得た。
次に、幅15mmの金属ロール刃にて指定位置4箇所に微細キズ穴をあけた。金属ロール刃は四角錐の底面の長手方向の角度が10°、隣り合う山と山の間の回転方向のピッチが1mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5°、山の高さが0.5mmの金属ロール刃を用いた。
次に、この積層フィルムを用いて、横ピロー包装機にて背シールをした後、ボトム
シール、プレフィルドシリンジ(内容物)充填、トップシールの順でヒートシールして、図4の<2>に断面を示すようなピロー包装袋を用いた包装体を得た。
<評価>
上記の実施例および比較例の包装体について易カット性・開封性・異物混入の可能性について実際に開封して比較評価を行った。評価の表現は、○良好:△やや不良:×不良
実施例 :易カット性○ 開封性 ○ 異物混入 ○
比較例1:易カット性△ 開封性 △ 異物混入 ○
比較例2:易カット性○ 開封性 ○ 異物混入 △
この結果、実施例のピロー包装袋を用いた包装体はピロー袋の左右どちら側からも開封することが出来、背シール部分での横方向引き裂きに対する抵抗も少ないため背シールのカット乗り越えも可能になり易カット性と開封性に優れる。
比較例1のピロー包装袋を用いた包装体ではシーラント層の厚さが45μmと実施例よりも厚く、30μmを越えているので易カット性と開封性が実施例に比べて劣っている。比較例2のピロー包装袋を用いた包装体では微細なキズ穴が積層フィルムの全層を貫通しているので易カット性と開封性は実施例とほぼ同等であったが、穴からの内容物収納部への異物混入などが懸念される結果となった。
本発明のピロー包装袋(a)断面模式図(b)背シール側から見た平面模式図 本発明のピロー包装袋の一例のキズ穴加工領域を示す基材面から見た平面模式図 本発明のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図 比較例のピロー包装袋の一例の層構成を示す断面模式図
符号の説明
1…ピロー包装袋
2…背シール部
3…トップシール部
4…ボトムシール部
5…横裂き性ポリプロピレンフィルム
6…インキ
7…ドライラミネート接着剤
8…手切れ性フィルム
9…押出しポリエチレン
10…易カット性ポリエチレンフィルム
11…ドライラミネート接着剤
12…押出しポリエチレン
A…微細キズ穴加工領域
B…微細キズ穴加工領域(背シールの倒す面側)
C…微細キズ穴加工領域(背シールの倒される面側)
D…微細キズ穴加工領域
E…微細キズ穴(断面)

Claims (7)

  1. 積層フィルムの左側縁部のシーラントフィルム面と右側縁部のシーラントフィルム面とを合わせて熱融着された背シール部が裏面側に形成され、
    上端縁部を熱融着したトップシール部と下端縁部を熱融着したボトムシール部によって内容物収納部を設けたピロー包装袋であって、
    積層フィルムが横裂き性ある一軸延伸ポリプロピレンフィルムを基材フィルムとし
    前記基材フィルムに手切れ性フィルム及び最内側の易カット性ポリエチレンフィルムからなるシーラントフィルムとを積層してなり、横長の微細キズ穴が、ピロー包装袋の左右両端及び背シール部の左右側表面から背シール部近傍に至るまでの基材フィルムの4箇所に縦方向に連続して施されていることを特徴とする易開封性ピロー包装袋。
  2. 微細キズ穴が回転方向に対して横長の菱形底面を有する四角錐状の山が多数帯状に形成されている金属ロール刃を用いて形成され、かつ、金属ロール刃が、前記四角錐の底面の長手方向の角度が10〜90°、隣り合う山と山の間の回転方向のピッチが0.5〜1.2mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが0.5〜1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5〜45°、山の高さが0.1〜1.0mmに設定されている、粗面加工用の金属ロール刃であることを特徴とする請求項1に記載の易開封性ピロー包装袋。
  3. 縦方向に連続して施されている微細キズ穴の加工領域の幅が15mmから30mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の易開封性ピロー包装袋。
  4. シーラントフィルム厚さが20μmから30μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。
  5. 前記手切れ性フィルムが横一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。
  6. 前記金属ロール刃は四角錐の底面の長手方向の角度が10°、隣り合う山と山の間の回転ピッチが1mm、隣り合う山と山の間の斜め方向のピッチが1.2mm、斜め方向の傾斜角が回転方向と垂直方向に対して5°、山の高さが0.5mmであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。
  7. 対象内容物がプレフィルドシリンジであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の易開封性ピロー包装袋。
JP2008077880A 2008-03-25 2008-03-25 易開封性ピロー包装袋 Active JP5239440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008077880A JP5239440B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 易開封性ピロー包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008077880A JP5239440B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 易開封性ピロー包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009227325A JP2009227325A (ja) 2009-10-08
JP5239440B2 true JP5239440B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=41243206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008077880A Active JP5239440B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 易開封性ピロー包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5239440B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5385110B2 (ja) * 2009-12-03 2014-01-08 旭化成ケミカルズ株式会社 易開封性密封包装体

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0617537Y2 (ja) * 1989-12-29 1994-05-11 岡田紙工株式会社 複合包装材料
JPH07257632A (ja) * 1994-03-16 1995-10-09 Teijin Ltd 任意に引き裂き開封可能なフィルム及びそれを用いた任意裂開可能な包装体並びにその包装体の使用方法
JP3338261B2 (ja) * 1995-12-08 2002-10-28 株式会社細川洋行 包装袋
JP3883664B2 (ja) * 1997-09-09 2007-02-21 大日本印刷株式会社 包装袋
JP2005013469A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Kaito Kagaku Kogyo Kk プレフィルドシリンジ用包装材
JP2006205287A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Toppan Printing Co Ltd 粗面加工用の金属ロール刃

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009227325A (ja) 2009-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20110138342A (ko) 다층 적층 개봉 용이 포장체
JP4712324B2 (ja) 易開封性包装体
JP5659824B2 (ja) 包装袋
JP6303596B2 (ja) 包装体及びその製造方法
JP5151555B2 (ja) 剥離フィルムを有する包装袋
JP5239440B2 (ja) 易開封性ピロー包装袋
JP7166749B2 (ja) 包装袋
TWI309625B (ja)
JP2013049474A (ja) イージーピール性包装袋
JP5374978B2 (ja) 易開封性ピロー包装袋
JP2002225955A (ja) 電子レンジ加熱用パウチ
JP7153219B2 (ja)
JP2008201422A (ja) 易開封性を有するバリア包装袋及びラミネートフィルム
JP6926670B2 (ja)
JP5277730B2 (ja) パウチ容器及びこれに備えるフィルムシート
JP3482854B2 (ja) ブリスタートレー用フィルム及びブリスタートレー及びブリスターパック
WO2022230588A1 (ja) 複合フィルム、包装袋、蓋材、蓋付き容器、及び複合フィルムの製造方法
JP4196724B2 (ja) トレー状容器用蓋材
JP4196723B2 (ja) トレー状容器用蓋材
JP5974468B2 (ja) 部分開封蓋材およびそれを用いた粉粒体収納用包装体
JPH1120072A (ja) 易カット性積層フィルム包材
JP2002127334A (ja) 易剥離性積層体およびその製造方法
JP6828285B2 (ja) 蓋材
JP2017202838A (ja) 包装材、包装袋、及び包装体
JP2022170658A (ja) 複合フィルム、包装袋、蓋材、蓋付き容器、及び複合フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5239440

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250