JP5277730B2 - パウチ容器及びこれに備えるフィルムシート - Google Patents
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Description
従来のパウチ容器を構成するフィルムシートとしては、例えば特許文献1のように、易引裂性を有する易引裂性フィルム層と、一方向に易引裂性を有する横方向性フィルム層(直線カットフィルム層)と、内容物に応じてガスバリア機能や印刷容易性などの所定の機能を有する基材フィルム層とを順次積層して接着したものがある。
なお、このような積層構造のフィルムシートの易引裂性は、基材フィルム層の厚さにも依存しており、この厚さが薄いほど所望の方向(一方向)に引き裂きやすい。
しなしながら、従来のパウチ容器において易引裂性を重視した場合には、基材フィルム層が薄く形成されることからフィルムシートの強度が弱くなるため、スタンディングパウチの自立性が得られない、また、加熱処理の際にパウチ容器が破袋する虞がある。
なお、レーザー加工等の2次加工を実施して開封部分に位置する基材フィルム層にミシン目線等を形成しておけば、基材フィルム層が厚く形成されていても、フィルムシートの易引裂性を確保することができる。しかしながら、ミシン目線の形成部分におけるフィルムシートの強度が低下するため、パウチ容器の加熱時・落下時に破袋する虞が生じる。さらに、パウチ容器の製造に新たな工程が加わると共にレーザー加工の装置も新たに必要となるため、製造コストが増加する虞もある。
また、この発明は、製造コストの増加を防止できる構成のフィルムシート及びこれを備えるパウチ容器を提供することを第2の目的とする。
また、上記構成のフィルムシートは、従来のようにレーザー加工等の2次加工を実施せずに、複数のフィルム層を積層して製造するだけで、フィルムシートの易引裂性及び強度を同時に確保できるため、その製造コストの増加を防止できる。
このように基材フィルム層を形成することで、前述した物性値を容易に得ることができる。
このように強化フィルム層の分子配向に関する物性値を基材フィルムと同様に設定することで、強化フィルム層の分子配向を直線カットフィルム層の引き裂き方向(一方向)に対してほぼ平行に設定することができるため、フィルムシートの機械的強度を補強しても、フィルムシートを一方向に引き裂いた際には、引き裂き部分を境目として当該フィルムシートを2つに分離できると共に、引き裂き部分にヒゲや又裂きが発生することを防止できる。
さらに、この発明に係るパウチ容器よれば、前述したように、これを構成するフィルムシートの強度を確保できるため、パウチ容器を加熱処理してもその破袋を防止することができる。
この場合には、前述したように、パウチ容器を構成するフィルムシートの強度を確保できるため、スタンディングパウチとしての自立性を十分に得ることができる。
また、フィルムシートやこれを備えるパウチ容器の製造コスト増加も防止できる。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパウチ容器1は、シート状に形成された一対の側面部材3,5及び底面部材7を備えており、自立性を有するスタンディングパウチとして構成されている。
すなわち、一対の側面部材3,5は互いに厚さ方向(Z軸方向)に重ねられており、さらに、一対の側面部材3,5の間に底面部材7が二つ折りの状態で介装されている。そして、パウチ容器1は、相互に対向する一対の側面部材3,5の面方向の外周部を溶着したシール部9Aと、相互に対向する各側面部材3,5及び底面部材7の外周部を溶着したシール部9B,9Cとを形成することで、これらシール部9A,9B,9Cによって囲まれた未シール部の間に食材等の内容物が充填されるように構成されている。
そして、このパウチ容器1は、底面部材7の平行辺7a部分と各側面部材3,5の底辺3a,5a部分とのシール部9Bを底部としたスタンディングパウチとして構成されている。
図3に示すフィルムシート11は、パウチ容器1の外装(表面層)をなす基材フィルム層13と、一方向のみに易引裂性を有する直線カットフィルム層15と、ガスバリア性フィルム層17と、シール部9A,9B,9Cを形成するためのシーラントフィルム層19とを順次積層し、これらフィルム層13,15,17,19の各間に不図示の接着剤を塗布してラミネートしたものである。なお、基材フィルム層13と直線カットフィルム層15との間には、印刷インキ層14が形成されている。
基材フィルム層13としては、印刷インキ層14を容易に印刷可能な印刷容易性を有すると共に印刷インキ層14を外側から視認可能とする透明性を有することが好ましく、具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられる。
さらに、ガスバリア性フィルム層17としては、少なくともパウチ容器1内へのガスの侵入を防止するガスバリア性を有していればよく、例えばアルミニウム箔を採用することが好ましい。
また、シーラントフィルム層19としては、シール部9A,9B,9Cを形成するためのヒートシール性を有していればよいが、特にパウチ容器1内に食材が充填される場合には、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを採用することが特に好ましい。
なお、直線カットフィルム層15及びシーラントフィルム層19は、図3に示す積層構造のフィルムシート11と同様のものである。
また、強化フィルム層27において上述した物性値を得るためには、基材フィルム層13等と同様に、その材料となる基材フィルム(材料フィルム)からこの物性値を満たす部分を選択的に切り出して使用することが好ましい。具体的には、例えば強化フィルム層27の材料となる強化フィルム(材料フィルム)26のフィルムの流れ方向に直交する幅方向の中途部から切り出したもの、すなわち、強化フィルム26からその幅方向端部26bを切り落としたものを強化フィルム層27として使用すればよい。
なお、ノッチ30は、開封仮想線V1が通過するシール部に形成されていればよいため、例えばパウチ容器1の上部側に位置するシール部9Aに形成されていてもよい。また、開始箇所となる切り口の他の具体例としては、半円形、I字形などのノッチや、Y軸方向に延びるように形成されるスリットやミシン目なども挙げられる。
実施例のフィルムシートとして、以下の2つを取り上げる。
(実施例1)
実施例1のフィルムシートは、図3に示す積層構造のフィルムシート11であり、具体的には、以下のように製造される。
基材フィルム層13である厚さ12μmのPETフィルムに対し、印刷インキ層14であるウレタン系2液硬化型グラビアインキの裏刷りを実施する。そして、基材フィルム層13と共に印刷インキ層14を挟み込むように、基材フィルム層13上に直線カットフィルム層15である厚さ18μmのHDPEフィルム(電気化学工業(株)製の「カラリヤンYA2」)、ガスバリア性フィルム層17である厚さ7μmのアルミニウム箔、シーラントフィルム層19である厚さ60μmのCPPフィルム(東レフィルム加工(株)の「ZK100」)を順次重ねると共に、これら各フィルム層13,15,17,19の間にウレタン系2液硬化型接着剤(「三井化学ポリウレタン タケラックA505」)を塗布量4g/m2、乾燥状態で塗布し、ドライラミネートを実施することで実施例1のフィルムシート11が得られる。
なお、基材フィルム層13をなすPETフィルムの分子配向に関する物性値については、誘電率の最大値と最小値との差Δεが0.2となっており、誘電率の最大値方位角が20°となっている。
実施例2のフィルムシートは、図4に示す積層構造のフィルムシート21であり、具体的には、以下のように製造される。
透明蒸着フィルム層23である厚さ12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷(株)製、「GL−ARH−F」)に対し、印刷インキ層14であるウレタン系2液硬化型グラビアインキの裏刷りを実施する。そして、透明蒸着フィルム層23と共に印刷インキ層14を挟み込むように、透明蒸着フィルム層23上に直線カットフィルム層15である厚さ18μmの一軸延伸HDPEフィルム(電気化学工業(株)製の「カラリヤンYA2」)、強化フィルム層27である厚さ15μmの延伸NYフィルム(ユニチカ(株)製の「ONBC」)、シーラントフィルム層19である厚さ60μmのCPPフィルム(東レフィルム加工(株)の「ZK100」)を順次重ねると共に、これら各フィルム層23,15,27,19の間にウレタン系2液硬化型接着剤(「三井化学ポリウレタン タケラックA505」)を塗布量4g/m2、乾燥状態で塗布し、ドライラミネートを実施することで実施例2のフィルムシート21が得られる。
なお、透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層をなす二軸延伸PETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.1であり、誘電率の最大値方位角は15°となっている。また、強化フィルム層27である延伸NYフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.1であり、誘電率の最大値方位角は10°となっている。
(参考例3)
参考例3のフィルムシートは、実施例1の基材フィルム層13をなすPETフィルムの配向に関する物性値のみが異なっており、その他の構成については実施例1と同様である。すなわち、参考例3におけるPETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.5であり、誘電率の最大値方位角は50°となっている。
参考例4のフィルムシートは、実施例2の透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層をなす二軸延伸PETフィルム、及び、強化フィルム層27をなす延伸NYフィルムの分子配向に関する物性値のみが異なっており、その他の構成については実施例2と同様である。すなわち、参考例4における二軸延伸PETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.5であり、誘電率の最大値方位角は50°となっている。また、延伸NYフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.3であり、誘電率の最大値方位角は50°となっている。
そして、これら参考例3,4のフィルムシートを構成する基材フィルム層13や透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層、強化フィルム層27は、各フィルム層の材料フィルムからそのフィルム方向の流れ方向に直交する幅方向の端部を切り出したものであり、これによって、上述した基材フィルム層13や透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層、強化フィルム層27の分子配向の物性値が得られている。
(比較例5)
図6に示すように、比較例5のフィルムシート31は、実施例1と同様の基材フィルム層13と、実施例2と同様の強化フィルム層27と、実施例1と同様のガスバリア性フィルム層17及びシーラントフィルム層19とを順次積層すると共に、基材フィルム層13と強化フィルム層27との間に印刷インキ層14を配して構成されるものである。このフィルムシート31は、具体的に以下のように製造される。
なお、基材フィルム層13であるPETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.2であり、誘電率の最大値方位角は20°となっている。また、強化フィルム層27である延伸NYフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.1であり、誘電率の最大値方位角は10°となっている。
図7に示すように、比較例6のフィルムシート41は、実施例2と同様の透明蒸着フィルム層23、強化フィルム層27及びシーラントフィルム層19とを順次積層すると共に、透明蒸着フィルム層23と強化フィルム層27との間に印刷インキ層14を配して構成されるものである。このフィルムシート41は、具体的に以下のように製造される。
透明蒸着フィルム層23である厚さ12μmの透明蒸着PETフィルム(凸版印刷(株)製、「GL−ARH−F」)に対し、印刷インキ層14であるウレタン系2液硬化型グラビアインキの裏刷りを実施する。そして、透明蒸着フィルム層23と共に印刷インキ層14を挟み込むように、透明蒸着フィルム層23上に強化フィルム層27である厚さ15μmの延伸NYフィルム(ユニチカ(株)製の「ONBC」)、シーラントフィルム層19である厚さ60μmのCPPフィルム(東レフィルム加工(株)の「ZK100」)を順次重ねると共に、これら各フィルム層23,27,19の間にウレタン系2液硬化型接着剤(「三井化学ポリウレタン タケラックA505」)を塗布量4g/m2、乾燥状態で塗布し、ドライラミネートを実施することで、比較例6のフィルムシート41が得られる。すなわち、この比較例6のフィルムシート41は、実施例2のフィルムシート21から直線カットフィルム層15を取り除いた構成となっている。
なお、透明蒸着フィルム層23である透明蒸着PETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.1であり、誘電率の最大値方位角は15°となっている。また、強化フィルム層27である延伸NYフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.1であり、誘電率の最大値方位角は10°となっている。
図8に示すように、比較例7のフィルムシート51は、比較例5のフィルムシート31を製造した後、シール部9A,9B,9Cを形成してパウチ容器1を製造する際に、レーザー加工によりパウチ容器1の開封部分となるフィルムシート51に直線状のミシン目線56を形成したものである。ここで、ミシン目線56は、基材フィルム層13から強化フィルム層27まで到達する深さを有し、平面視での長さ及び間隔が1mmの破線状の溝として形成されている。
なお、基材フィルム層13であるPETフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.5であり、誘電率の最大値方位角は50°となっている。また、強化フィルム層27である延伸NYフィルムの誘電率の最大値と最小値との差Δεは0.3であり、誘電率の最大値方位角は50°となっている。
さらに、落下強度の試験は、蒸留水の入ったパウチ容器1をレトルト殺菌(121℃×30分)し、さらに4℃で24時間保管した後、高さ1mから10回連続で落下し、蒸留水の漏れや破袋の発生を確認して行われる。
また、追加コストの評価は、従来のレトルト食品に使用するレトルトパウチの製造工程と比較して、新たな装置が必要であるか否かであり、表1中では、新たな装置が不要である場合を「○」、新たな装置が必要な場合を「×」で示している。
一方、実施例1,2及び参考例3,4のフィルムシート11,21は直線カットフィルム層15を備えているため、また、比較例7のフィルムシート51にはミシン目線56が形成されているため、パウチ容器1を袋体と切れ端とに分離することができる。
実施例1,2のフィルムシート11,21においてヒゲや又裂きが生じない理由としては、直線カットフィルム層15を備えることに加え、基材フィルム層13、透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層、及び、強化フィルム層27の分子配向に関する物性値について、誘電率の差Δεを0.3以下、かつ、誘電率の最大値方位角を±40°以下に設定することで、基材フィルム層13、透明蒸着フィルム層23の基材フィルム層、及び、強化フィルム層27の分子配向がフィルムの流れ方向にほぼ直交する、すなわち、直線カットフィルム層15の引き裂き方向(Y軸方向)にほぼ平行することが挙げられ、その結果として、引き裂きの際に基材フィルム層13や透明蒸着フィルム層23、強化フィルム層27と直線カットフィルム層15との間で剥離が発生しないことが考えられる。
そして、比較例7のフィルムシート51では、ミシン目線56を形成することで良好な開封性が得られており、フィルムシート51の積層構造や基材フィルム層13及び強化フィルム層27の分子配向に関する物性値は開封性に影響していないと考えられる。
これに対し、実施例1,2、参考例3,4及び比較例5,6のフィルムシート11,21,31,41は複数のフィルム層を単純に積層して構成されているため、臭気に異常は見られない。
これに対し、実施例1,2、参考例3,4及び比較例5,6のフィルムシート11,21,31,41では、内容物の漏れや破袋が発生しない。これは、基材フィルム層13や透明蒸着フィルム層23、強化フィルム層27によってフィルムシート11,21,31,41の強度が確保されているためである。すなわち、実施例1,2、参考例3,4のフィルムシート11,21,31,41は、パウチ容器1としての強度を十分に備えていることが分かる。
これに対し、実施例1,2、参考例3,4及び比較例5,6のフィルムシート11,21,31,41では、従来のレトルトパウチと同様の製造工程によってパウチ容器1を製造できるため、その製造コスト増加を防止することができる。
さらに、パウチ容器1においては易引裂性が確保されているため、厚さ方向に重ねられた一対の側面部材3,5及び底面部材7を同時かつ容易に引き裂くことができ、特に底面部材7の折り目10部分を容易に引き裂くことができる。
また、比較例7のようにレーザー加工等の2次加工を実施せずに、複数のフィルム層を積層して製造するだけで、フィルムシート11,21の易引裂性及び強度を同時に確保できるため、フィルムシート11,21やパウチ容器1の製造コストの増加も防止できる。
すなわち、直線カットフィルム層15の引き裂き方向は、底面部材7の折り目10に直交するとしたが、例えば折り目10に対して斜めに交差していてもよいし、例えば折り目10に平行していてもよい。さらに、直線カットフィルム層15の引き裂き方向は、例えばフィルムの流れ方向(X軸方向)と同一方向となるように設定されてもよい。
これらの場合、開封仮想線V1は、引き裂き方向と同様に折り目10に対して斜めに交差していてもよいが、少なくとも引き裂き方向に延びると共にいずれかのシール部9A,9B,9C及び未シール部に跨って通っていれば、例えば折り目10に対して交差しないように形成されていてもよい。したがって、開封仮想線V1は、例えば一対の側面部材3,5のみを引き裂くように設定されてもよいし、一対の側面部材3,5及び底面部材7の両方を引き裂くように設定されてもよい。
さらに、フィルムシート11,21は、基材フィルム層13とシーラントフィルム層19との間に配されてパウチ容器1の用途に応じた機能を有する中間層を備えていてもよい。さらに、この中間層としては、上記実施形態のようにガスバリア性フィルム層17や強化フィルム層27のいずれか一方だけを採用してもよいし、ガスバリア性フィルム層17及び強化フィルム層27の両方を採用してもよい。
また、パウチ容器1は、上記実施形態に記載されたサイズのものに限らず、少なくとも複数のフィルムシートからパウチ容器1を製造する製袋機で製袋可能なサイズであればよく、例えばフィルムの流れ方向に長い形状であってもよい。
3,5 側面部材
7 底面部材
9A,9B,9C シール部
10 折り目
12 基材フィルム(材料フィルム)
11,21 フィルムシート
13 基材フィルム層
15 直線カットフィルム層
17 ガスバリア性フィルム層
19 シーラントフィルム層
23 透明蒸着フィルム層
27 強化フィルム層
Claims (7)
- 基材フィルム層と、一方向のみに易引裂性を有する直線カットフィルム層と、シーラントフィルム層とを順次積層してなり、
前記基材フィルム層の分子配向に関する物性値として、その誘電率の最大値と最小値との差Δεを0.3以下とし、誘電率の最大値方位角を−40°以上+40°以下とすることを特徴とするフィルムシート。 - 前記直線カットフィルム層の引き裂き方向が、フィルムの流れ方向に直交する方向に設定され、
前記基材フィルム層として、その材料となる基材フィルムから前記物性値を満たす部分を選択的に切り出して使用することを特徴とする請求項1に記載のフィルムシート。 - 前記直線カットフィルム層と前記シーラントフィルム層との間に、機械的強度を補強するための強化フィルム層が設けられ、
当該強化フィルム層の分子配向に関する物性値として、その誘電率の最大値と最小値との差Δεを0.3以下とし、誘電率の最大値方位角を−40°以上+40°以下とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィルムシート。 - 前記基材フィルム層と前記シーラントフィルム層との間に、ガスバリア性フィルム層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のフィルムシート。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフィルムシートを厚さ方向に複数重ねると共に、複数のフィルムシートの面方向の外周部を溶着したシール部を形成することで、当該シール部によって囲まれた未シール部の間に内容物が充填されるように構成され、
複数のフィルムシートを構成する複数の直線カットフィルム層の引き裂き方向が互いに一致していることを特徴とするパウチ容器。 - 前記複数のフィルムシートが、厚さ方向に重ねられる一対の側面部材、及び、当該一対の側面部材の間に二つ折りの状態で介装される底面部材をなし、
各側面部材と底面部材とのシール部を底部としたスタンディングパウチとして構成されることを特徴とする請求項5に記載のパウチ容器。 - 前記直線カットフィルム層の引き裂き方向が、前記底面部材の折り目に直交することを特徴とする請求項6に記載のパウチ容器。
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