JP7153219B2 - 袋 - Google Patents

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本発明は、内容物を収容する収容部を備えた袋に関する。
内容物を収容するための袋として、PETやナイロンなどのプラスチック材料を含むフィルム状の包装材料から構成された袋が用いられている。このような袋は、例えば特許文献1に記載されているように、包装材料の内面同士を熱溶着してシール部を形成することによって構成されている。この場合、内容物を収容するための収容部は、包装材料およびシール部によって囲われた空間として画成される。
包装材料から構成された袋には通常、袋を破断して袋を開封することを容易にするための開封手段が設けられている。例えば特許文献1においては、袋のサイドに、合掌シール帯の走行方向とは直角方向に引き裂き可能な開封手段を設けることが提案されている。
特開平11-227800号公報
使用者が開封手段に沿って袋を破断させると、袋に開口部が形成される。袋を一方の側縁から他方の側縁まで直線的に破断させることができれば、開口部の寸法が大きくなり、袋に収容されている内容物を取り出し易くなる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る開封手段を備えた袋を提供することを目的とする。
本発明は、第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有する袋であって、第1端縁と、前記第1端縁と第1方向において対向する第2端縁と、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びる一対の側縁と、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延び、前記表面側において前記包装材料が重ねられた合掌部と、前記第1端縁、前記第2端縁及び前記合掌部において前記包装材料の内面同士を接合するシール部と、を備え、前記表面は、前記合掌部によって互いに離間された第1表面および第2表面を含み、前記第1表面及び前記裏面に、前記一対の側縁のうち一方の側縁を跨ぐよう広がる第1易破断部が設けられ、前記第1易破断部から離間するとともに、前記第1表面及び前記合掌部のうち、前記第1方向に直交する第2方向に沿って見た場合に前記第1易破断部と重なる位置に、前記合掌部の基部を跨ぐよう広がる第2易破断部が設けられ、前記第1易破断部および前記第2易破断部は、少なくとも前記第1基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しない複数の部分貫通部を有する、袋である。
本発明による袋において、前記第1易破断部および前記第2易破断部は、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びていてもよい。
本発明は、第1基材層及びシーラント層を含み、互いに対向する一対の端部を少なくとも有する1枚の包装材料により形成され、表面及び裏面を有する袋であって、第1端縁と、前記第1端縁と第1方向において対向する第2端縁と、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びる一対の側縁と、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延び、前記表面側において前記包装材料の前記一対の端部が重ねられた合掌部と、前記第1端縁、前記第2端縁及び前記合掌部において前記包装材料の内面同士を接合するシール部と、を備え、前記包装材料の前記一対の端部のうち、一方の端部から他方の端部まで、前記第1方向に直交する第2方向に沿って延びる易破断部が設けられ、前記易破断部は、少なくとも前記第1基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しない複数の部分貫通部を有する、袋である。
本発明による袋において、前記第2方向における前記第1基材層の引張強度が、前記第1方向における前記第1基材層の引張強度よりも大きくてもよい。
本発明による袋において、前記第2方向における前記第1基材層の引張強度が、前記第1方向における前記第1基材層の引張強度の2.5倍以上であってもよい。
本発明による袋において、前記包装材料は、前記第1基材層よりも前記袋の外面側に位置し、紙を含む第2基材層を更に含み、前記部分貫通部は、少なくとも前記第1基材層及び前記第2基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しないよう構成されていてもよい。
本発明による袋において、前記包装材料は、前記第1基材層と前記シーラント層との間に位置する第1接着層を更に含み、前記部分貫通部の壁面において、前記第2基材層が、前記第1基材層よりも前記部分貫通部の中心側に位置していてもよい。
本発明による袋において、前記包装材料は、前記第1基材層と前記第2基材層との間に位置する第2接着層を更に含んでいてもよい。
本発明による袋において、前記部分貫通部の断面積が、前記第2基材層側から前記第1基材層側へ向かうにつれて増加していてもよい。
本発明による袋において、前記包装材料は、前記シーラント層上に位置する、接着剤を含む接着剤層を更に含み、前記接着剤層を介して前記シーラント層と隣接する層と、前記シーラント層との間の、15mm幅におけるラミネート強度は、5N以上であってもよい。
本発明による袋において、前記隣接する層は、前記第1基材層であってもよい。
本発明によれば、使用者が易破断部により袋を破断させ易い。このため、内容物の取り出し易さを向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態における袋を示す平面図である。 図1の袋をII-II方向から見た断面図である。 袋を構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 袋を構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 袋を構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 袋を構成する包装材料の層構成の一例を示す断面図である。 第1表面と裏面とが平行になるように袋を広げた状態を示す断面図である。 合掌部の第1面と袋の第1表面とが平行になるように袋の第2表面を折り曲げた状態を示す断面図である。 第1易破断部の一例を示す平面図である。 第2易破断部の一例を示す平面図である。 第1易破断部のその他の例を示す平面図である。 第2易破断部のその他の例を示す平面図である。 第1易破断部のその他の例を示す平面図である。 第2易破断部のその他の例を示す平面図である。 第1易破断部のその他の例を示す平面図である。 第2易破断部のその他の例を示す平面図である。 第1易破断部のその他の例を示す平面図である。 第2易破断部のその他の例を示す平面図である。 第1易破断部のその他の例を示す平面図である。 第2易破断部のその他の例を示す平面図である。 図6Aの易破断部をXII-XII方向から見た断面図である。 易破断部の部分貫通部を拡大して示す断面図である。 図1に示す袋を開封する様子を示す断面図である。 図1に示す袋を開封する様子を示す断面図である。 図1に示す袋が開封された状態を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態における袋の変形例を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態における袋を示す平面図である。 図17の袋をXVIII-XVIII方向から見た断面図である。 ラミネート強度の測定方法の一例を示す図である。 ラミネート強度の測定方法の一例を示す図である。 ラミネート強度を測定するために第1基材層とシーラント層とを引っ張る一対のつかみ具の間の間隔に対する引張応力の変化を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、図1乃至図15を参照して、本発明の第1の実施の形態の袋について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。

図1は、内容物19が収容された袋10を示す平面図である。また、図2は、図1の袋10をII-II方向から見た断面図である。袋10は、フィルム状の包装材料30の内面同士を部分的に接合することによって形成されている。袋10は、包装材料30によって構成された表面11及び裏面12を含む。このうち表面11は、後述する合掌部17によって互いに離間された第1表面11aおよび第2表面11bを含む。図2に示すように、表面11及び裏面12はいずれも、1枚の包装材料30を折り返すことによって構成されている。なお、図示はしないが、袋10を構成する包装材料30の枚数が1枚に限られることはなく、複数枚の包装材料30によって袋10が構成されていてもよい。
図1に示すように、袋10は、第1端縁13と、第1端縁13と第1方向D1において対向する第2端縁14と、第1端縁13から第2端縁14まで第1方向D1に沿って延びる一対の側縁15a、15bと、を備える。一対の側縁15a、15bのうち、側縁15aは、第1表面11a側に設けられており、側縁15bは、第2表面11b側に設けられている。第1方向D1は、フィルム状の包装材料30から袋10を作製する際の包装材料30の搬送方向であり、いわゆるMD(Machine Direction)である。図1に示す例において、第1端縁13及び第2端縁14は、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びており、このため袋10は矩形状の外形を有している。図示はしないが、第1端縁13及び第2端縁14は、第2方向D2に対して傾斜した方向に延びていてもよい。
図1及び図2に示すように、袋10は、第1端縁13から第2端縁14まで第1方向D1に沿って延び、包装材料30の互いに対向する一対の端部30a、30b同士が重ねられた合掌部17を備える。このように、袋10はいわゆるピロー袋である。合掌部17は、表面11側に位置する。言い換えると、本実施の形態においては、合掌部17が位置する側の面を表面11と称する。また、合掌部17は、袋10の表面11の第1表面11aに対向する第1面17aと、第1面17aの反対側に位置する第2面17bとを含む。すなわち、図2に示すように、合掌部17は、合掌部17の基部173を折り目として、合掌部17の第1面17aが袋10の第1表面11aと対向するように設けられており、合掌部17の先端部172が、一対の側縁15a、15bのうち側縁15aの方を向いている。なお、「基部」とは、合掌部17の第1面17aと、表面11の第1表面11aまたは第2表面11bと、の境界部分を意味する。
袋10は、フィルム状の包装材料30の内面同士を接合するシール部を備える。シール部は、第1端縁13に位置する第1端縁シール部131、第2端縁14に位置する第2端縁シール部141、及び、合掌部17に位置する合掌部シール部171を含む。なお、包装材料30の内面同士を接合して袋10を封止することができる限りにおいて、シール部を形成するための方法が特に限られることはない。例えば、加熱などによって包装材料30の一部を溶融させて、包装材料30の内面同士を溶着させることによって、シール部を形成してもよい。若しくは、接着剤などを用いて包装材料30の内面同士を接着することによって、シール部を形成してもよい。
上述したように、合掌部17には、合掌部シール部171が形成されている。図1に示すように、合掌部シール部171は、第1端縁シール部131から第2端縁シール部141に至るように第1方向D1に延びている。また、図2に示すように、合掌部シール部171は、第2方向D2において合掌部17の先端部172にまで広がっていてもよく、若しくは、図示はしないが、合掌部シール部171は、先端部172にまで広がっていなくてもよい。合掌部シール部171が第2方向D2において合掌部17の先端部172にまで広がっていない場合、合掌部17には、未シール部が形成される。また、合掌部シール部171は、第2方向D2において合掌部17の基部173にまで広がっていてもよく、若しくは、図示はしないが、合掌部シール部171は、基部173にまで広がっていなくてもよい。合掌部シール部171が第2方向D2において基部173にまで広がっていない場合、合掌部17には、未シール部が形成される。
また、図1および図2に示すように、袋10には、表面11及び裏面12のその他の部分に比べて破断し易くなるよう構成された易破断部20が設けられている。この易破断部20は、第1表面11a及び裏面12に設けられた第1易破断部21と、第1表面11a及び合掌部17の第1面17aに設けられた第2易破断部22と、を有する。
このうち、第1易破断部21は、図1および図2に示すように、一対の側縁15a、15bのうち側縁15aを跨ぐように広がっている。本実施の形態においては、第1易破断部21は、第1端縁13から第2端縁14まで第1方向D1に沿って延びている。このような第1易破断部21を袋10に設けることにより、使用者が袋10を破断させる際、破断が第1易破断部21に沿って生じ易くなる。
また、第2易破断部22は、第1易破断部21から離間するとともに、合掌部17の基部173を跨ぐように広がっている。また、この第2易破断部22は、少なくとも一部が第2方向D2において合掌部シール部171に重なるように形成されている。本実施の形態においては、第2易破断部22は、第1端縁13から第2端縁14まで第1方向D1に沿って延びている。このような第2易破断部22を袋10に設けることにより、使用者が袋10を破断させる際、合掌部17の基部173において、合掌部17の破断を開始することができ、合掌部17を破断させ易くすることができる。このような第1易破断部21と第2易破断部22とを有する易破断部20の構造については後述する。
なお、以下の説明において、第1方向D1のうち第2端縁14から第1端縁13に向かう方向のことを第11方向D11と称し、第1方向D1のうち第1端縁13から第2端縁14に向かう方向のことを第12方向D12とも称する。
内容物19は、例えば固形物である。内容物19は、食品や医薬品など、人が口にする固形物であってもよく、また、入浴剤など、人が口にしない固形物であってもよい。内容物19の具体例としては、板状のチョコレート、クッキー、せんべい、チーズ、ハムまたはソーセージ、文房具、玩具、カード等を挙げることができる。
(包装材料の層構成)
次に、袋10を構成する包装材料30の層構成について説明する。図3Aは、包装材料30の層構成の一例を示す断面図である。
包装材料30は、第1基材層31及びシーラント層32を少なくとも含む。包装材料30は、さらに他の層を備えていてもよい。他の層としては、印刷層や、酸素ガスや水蒸気などの透過を阻止するガスバリア層や、遮光性を付与するための遮光層や、機械的強度を付与するための支持体などが挙げられる。
以下、包装材料30の各層について説明する。
第1基材層31としては、例えばポリプロピレンや高密度ポリエチレンなどのポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルや、ナイロンなどのポリアミドなどの延伸プラスチックフィルムを用いることができる。
シーラント層32を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレンや、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMMA)や低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレンを用いることができる。シーラント層は無延伸であることが好ましい。シーラント層32の厚みは、例えば15μm以上且つ60μm以下である。シーラント層32は、単一の層で構成されていてもよいし、複数の層で構成されていてもよい。
印刷層33は、袋10に製品情報を示したり美感を付与したりするための印刷表示を含む。印刷表示としては、文字、数字、記号、図形、絵柄などを挙げることができる。
第2基材層35は、紙を少なくとも含む。紙の坪量は、例えば15g/m2以上且つ40g/m2以下である。
支持体としては、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの延伸ポリエステルフィルムや延伸ナイロンフィルムなどの延伸ポリアミドフィルムや延伸プロピレンフィルムなどの延伸ポリオレフィンフィルムなどが挙げられる。
ガスバリア層としては、アルミニウム箔などの金属箔や、蒸着層などが挙げられる。なお、蒸着層は、上述のようにシーラント層32に設けてもよいし、第1基材層31に設けてもよいし、支持体に設けてもよい。
蒸着層は、アルミニウムなどの金属の蒸着層からなる金属蒸着層であってもよく、酸化アルミニウムや酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層からなる透明蒸着層であってもよい。
必要に応じて、上記の蒸着層の上にガスバリア性塗布膜を設けてもよい。ガスバリア性塗布膜は、酸素ガスおよび水蒸気などの透過を抑制する層として機能する塗膜である。ガスバリア性塗布膜は、一般式R1nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1~8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも一種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコ-ル系樹脂および/またはエチレン・ビニルアルコ-ル共重合体とを含有し、さらに、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合するガスバリア性組成物により得られる。
第1基材層31、シーラント層32、第2基材層35などを積層する方法としては、ドライラミネート法、押出しラミネート法などを挙げることができる。また、シーラント層32を積層する方法として、押出しコーティング法を挙げることができる。
ドライラミネート法においては、第1基材層31、シーラント層32、第2基材層35およびその他の層などを、接着剤を用いて貼り合わせる。この場合、第1接着層34や第2接着層36などの接着層は、接着剤を含む。接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物であるウレタン樹脂などを用いることができ、ポリオールとしては、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールなどを用いることができる。接着層が接着剤を含む場合、厚みは1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下である。
押出しラミネート法においては、第1基材層31、シーラント層32、第2基材層35およびその他の層などを、接着樹脂を用いて貼り合わせる。この場合、第1接着層34や第2接着層36などの接着層は、接着樹脂を含む。接着樹脂としては、シーラント層を構成する材料と同じものを用いることができる。なお、押出しラミネート法においては、接着樹脂が押出される側の層の上にアンカーコート剤層を設けてもよい。アンカーコート剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物であるウレタン樹脂やポリエチレンイミンなどを用いることができる。
押出しコーティング法においては、シーラント層32を構成する材料を、シーラント層を積層する層に向けて押し出す。なお、押出しコーティング法においては、シーラント層が積層される層の上にアンカーコート剤層を設けてもよい。アンカーコート剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物であるウレタン樹脂やポリエチレンイミンなどを用いることができる。
図3Aに示す例においては、第1基材層31が包装材料30の外面302を構成し、シーラント層32が包装材料30の内面301を構成している。また、包装材料30は、第1基材層31の例えば内面301側に設けられた印刷層33を更に含んでいてもよい。また、包装材料30は、第1基材層31とシーラント層32とを接着する第1接着層34を更に含んでいてもよい。さらに、包装材料30は、シーラント層32に設けられた蒸着層37を更に含んでいてもよい。図3Aに示すような、第1基材層31が外面302を構成する包装材料30の厚みは、例えば25μm以上且つ60μm以下である。
図3Bは、包装材料30の層構成のその他の例を示す断面図である。包装材料30は、第1基材層31よりも外面302側に位置する第2基材層35を更に含んでいてもよい。包装材料30が第2基材層35を含む場合、図3Bに示すように、印刷層33が第2基材層35の外面302側に設けられていてもよい。また、包装材料30は、第1基材層31と第2基材層35とを接着する第2接着層36を更に含んでいてもよい。さらに、包装材料30は、シーラント層32に設けられた蒸着層37を更に含んでいてもよい。図3Bに示すような、第1基材層31及びシーラント層32に加えて第2基材層35を更に含む包装材料30の厚みは、例えば35μm以上且つ100μm以下である。
図4Aは、包装材料30の層構成のその他の例を示す断面図である。包装材料30は、第1基材層31及びシーラント層32を少なくとも含み、シーラント層32に蒸着層37が設けられていない。図4Aに示す例においては、第1基材層31が包装材料30の外面302を構成し、シーラント層32が包装材料30の内面301を構成している。また、包装材料30は、第1基材層31の例えば内面301側に設けられた印刷層33を更に含んでいてもよい。また、包装材料30は、第1基材層31とシーラント層32とを接着する第1接着層34を更に含んでいてもよい。図4Aに示すような、第1基材層31が外面302を構成する包装材料30の厚みは、例えば25μm以上且つ60μm以下である。
図4Bは、包装材料30の層構成のその他の例を示す断面図である。包装材料30は、第1基材層31よりも外面302側に位置する第2基材層35を更に含んでいてもよい。包装材料30が第2基材層35を含む場合、図4Bに示すように、印刷層33が第2基材層35の外面302側に設けられていてもよい。また、包装材料30は、第1基材層31と第2基材層35とを接着する第2接着層36を更に含んでいてもよい。図4Bに示すような、第1基材層31及びシーラント層32に加えて第2基材層35を更に含む包装材料30の厚みは、例えば35μm以上且つ100μm以下である。
包装材料の第1の構成
第1の構成による包装材料30は、少なくとも、第1基材層31、蒸着層37が設けられたシーラント層32を含み、第1基材層31は好ましくは後述する横裂きフィルムであり、より好ましくは後述する易横裂きフィルムである。この第1の構成による包装材料30では、図3Aおよび図3Bに示す層構成が好ましく採用される。
本実施の形態による第1基材層31を構成するプラスチックフィルムは、一軸または二軸に延伸されていてもよい。この場合、第1基材層31は、好ましくは、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度よりも大きくなるよう延伸されている。これにより、第1基材層31が第2方向D2に沿って引き裂かれ易くなる。以下の説明において、第1基材層31などのプラスチックフィルムの特性のうち、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度より大きいという特性のことを、「横裂き」とも称する。また、プラスチックフィルムの特性のうち、第2方向D2における破断強度が第1方向D1における破断強度より小さくなるという特性のことを、「横裂き」とも称する。引張強度は、JIS K 7127に準拠して測定される。
第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の2.5倍以上であり、好ましくは3倍以上であり、より好ましくは4倍以上である。第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の2.5倍以上とすることにより、袋10の引き裂き性を向上させることができる。すなわち、本実施の形態のようにシーラント層32に蒸着層37を設ける場合、第1基材層31とシーラント層32との間のラミネート強度を所望の値まで大きくすることが困難な場合がある。このように、第1基材層31とシーラント層32との間のラミネート強度が低い場合、消費者が袋10を引き裂く際にシーラント層32を構成するプラスチックフィルムが第1基材層31を構成するプラスチックフィルムから剥離することがある。この場合、消費者が袋10に加える力が、第1基材層31を構成するプラスチックフィルムから剥離したシーラント層32を構成するプラスチックフィルムを伸ばす力として主に作用するので、袋10を引き裂くことが困難になってしまう。これに対して、第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の2.5倍以上とすることにより、消費者が袋10を引き裂く際にシーラント層32を構成するプラスチックフィルムの剥離が生じる程度の力が袋10に作用する前に、袋10を引き裂くことができる。このため、袋10の引き裂き性を向上させることができる。また、第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、例えば90MPa以上且つ500MPa以下である。第1基材層31の厚みは、例えば10μm以上且つ40μm以下である。
第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の2.5倍以上であるプラスチックフィルムとしては、東レフィルム加工株式会社製の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:トレファンYT42)やデンカ株式会社製の一軸延伸ポリエチレンフィルム(商品名:カラリアンY)等が挙げられる。トレファンYT42は、引張強度がMD方向で30MPa、TD方向で330MPaであり、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の4.71倍である。また、カラリアンYは、引張強度がMD方向で30MPa、TD方向で200MPaであり、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の6.67倍である。なお、以下の記載では、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度の2.5倍以上であるプラスチックフィルムのことを、「易横裂きフィルム」とも称する。また、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度の2.5倍以上である二軸延伸プロピレンフィルムのことを「易横裂きOPP」とも称し、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度の2.5倍以上である一軸延伸ポリエチレンフィルムのことを「易横裂きPEF」とも称する。
第1の構成による包装材料30の層構成の具体例を以下に示す。「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料30の外面302を構成する層であり、右端の層が、包装材料30の内面301を構成する層である。
易横裂きOPP/接着剤層/金属蒸着層/CPP
「CPP」は、無延伸ポリプロピレンフィルムを意味する。
また、第1の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料30の外面302を構成する層であり、右端の層が、包装材料30の内面301を構成する層である。
印/紙/接着剤層/易横裂きOPP/接着剤層/金属蒸着層/CPP
「印」は、印刷表示を構成する印刷層を意味する。
また、第1の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料30の外面302を構成する層であり、右端の層が、包装材料30の内面301を構成する層である。
印/紙/接着剤層/易横裂きPEF/接着剤層/金属蒸着層/CPP
(包装材料の第2の構成)
第1の構成による包装材料30に替えて、第2の構成による包装材料30を用いてもよい。第2の構成による包装材料30は、少なくとも、第1基材層31、シーラント層32を含み、シーラント層32に蒸着層37が設けられていない。第1基材層31は、上述した横裂きフィルムや易横裂きフィルムであってもよく、横裂きや易横裂きの特性を有さないフィルムであってもよい。第2の構成による包装材料30は、シーラント層32に蒸着層37が設けられていないため、ラミネート強度を高くすることができる。この第2の構成による包装材料30では、図4Aおよび図4Bに示す層構成が好ましく採用される。
第2の構成による包装材料30においては、各第1接着層34および第2接着層36や、他の接着層として接着剤を含む接着剤層を用いる場合、例えば、各層間の、15mm幅におけるラミネート強度を、好ましくは5N以上に、より好ましくは6N以上にすることができる。シーラント層32に蒸着層37を設けない場合には、各層間のラミネート強度を例えば、5N以上に、より好ましくは6N以上にすることができる。この場合、例えば、シーラント層32上に位置する接着剤層を介してシーラント層32と隣接する層(例えば第1基材層31)と、シーラント層32との間の、15mm幅におけるラミネート強度は、例えば、5N以上に、より好ましくは6N以上にすることができる。また、第1基材層31と、シーラント層32との間に、接着剤層以外の層が介在する場合、各層間の15mm幅におけるラミネート強度は、例えば、5N以上に、より好ましくは6N以上にすることができる。すなわち、シーラント層32に蒸着層37を設けないことにより、接着剤層を介してシーラント層32と隣接する層と、シーラント層32との間のラミネート強度を大きくすることができる。各層間の、15mm幅におけるラミネート強度を5N以上にすることにより、袋10の引き裂き性を高めることができる。以下、引き裂き性について説明する。
一般に、シーラント層32を構成するプラスチックフィルムは、第1基材層31を構成するプラスチックフィルムに比べて引張弾性率が小さく、このため伸びやすい。ところで、各層間のラミネート強度が低い場合、消費者が袋10を引き裂く際にシーラント層32を構成するプラスチックフィルムが接着剤層を介してシーラント層32と隣接する層から剥離することがある。この場合、消費者が袋10に加える力が、シーラント層32を構成するプラスチックフィルムを伸ばす力として主に作用するので、袋10を引き裂くことが困難になってしまう。
第2の構成による包装材料30においては、接着剤層を介してシーラント層32と隣接する層と、シーラント層32との間のラミネート強度を高くすることにより、消費者が袋10を引き裂く時にシーラント層32を構成するプラスチックフィルムが接着剤層を介してシーラント層32と隣接する層(例えば第1基材層31)から剥離することを抑制することができる。このため、消費者が袋10に加える力が、第2の構成による包装材料30を直線的に引き裂くように作用し、袋10をスムーズに開封することができる。従って、優れた引き裂き性を実現することができる。
なお、ラミネート強度の測定方法については、後述する実施例において説明する。
第2の構成による包装材料30の層構成の具体例を以下に示す。「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料30の外面302を構成する層であり、右端の層が、包装材料30の内面301を構成する層である。
印/紙/接着剤層/PET/接着剤層/CPP
「PET」は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の具体例を以下に示す。
OPP/接着剤層/CPP
「OPP」は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
バリアPET/接着剤層/CPP
「バリアPET」は、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに無機酸化物の蒸着層とガスバリア性塗布膜とが設けられた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
紙/接着剤層/PET/接着剤層/CPP
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
紙/接着剤層/OPP/接着剤層/CPP
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
PET/接着剤層/アルミ/接着剤層/CPP
「アルミ」は、アルミニウム箔を意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
PET/接着剤層/VMPET/接着剤層/CPP
「VMPET」は、金属の蒸着層が設けられた、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
PET/接着剤層/ONY/接着剤層/CPP
「ONY」は、二軸延伸ナイロンフィルムを意味する。
第2の構成による包装材料30の層構成の他の具体例を以下に示す。
バリアPET/ONY/接着剤層/CPP
(易破断部の構造)
次に、易破断部20の構造について説明する。図5Aは、第1表面と裏面とが平行になるように袋を広げた状態を示す断面図であり、図5Bは、合掌部の第1面と袋の第1表面とが平行になるように袋の第2表面を折り曲げた状態を示す断面図である。図6Aは、図5Aの第1易破断部21をVIA方向から見た平面図であり、図6Bは、図5Bの第2易破断部22をVIB方向から見た平面図である。
易破断部20は、複数の部分貫通部201を有する。部分貫通部201は、少なくとも第1基材層31を貫通するとともにシーラント層32を貫通しないように包装材料30の外面302側に設けられた孔である。複数の部分貫通部201は、少なくとも第2方向D2に沿って並んでいる。また、図6A及び図6Bに示すように、第1方向D1においても複数の部分貫通部201が並んでいてもよい。
図5Aに示すように、第1表面11aと裏面12とが平行になるように袋を広げた状態において、第1易破断部21のうち、第1表面11aに設けられた部分の第2方向D2における幅W1、すなわち第2方向D2における部分貫通部201の存在範囲は、例えば5mm以上且つ15mm以下である。また、当該状態において、第1易破断部21のうち、袋10の裏面12に設けられた部分の第2方向D2における幅W2、すなわち第2方向D2における部分貫通部201の存在範囲は、例えば5mm以上且つ12mm以下である。
また、図5Bに示すように、合掌部17の第1面17aと袋10の第1表面11aとが平行になるように袋10の第2表面11bを折り曲げた状態において、第2易破断部22のうち、合掌部17の第1面17aに設けられた部分の第2方向D2における幅W3、すなわち第2方向D2における部分貫通部201の存在範囲は、例えば5mm以上且つ15mm以下である。また、当該状態において、第2易破断部22のうち、袋10の第1表面11aに設けられた部分の第2方向D2における幅W4、すなわち第2方向D2における部分貫通部201の存在範囲は、例えば5mm以上且つ15mm以下である。
図6A及び図6Bに示す部分貫通部201は、例えば、やすりや切刃などの工具を用いて包装材料30を第1基材層31から加工することによって形成される。
次に、易破断部20のその他の例について説明する。図7A乃至図11Bは、易破断部20のその他の例を示す平面図である。このうち、図7A、図8A、図9A、図10A及び図11Aは、第1易破断部21のその他の例を示す平面図であり、図7B、図8B、図9B、図10B及び図11Bは、第2易破断部22のその他の例を示す平面図である。
部分貫通部201は、所定の方向に延びる形状を有していてもよい。例えば、図7A及び図7Bに示すように、部分貫通部201は、第2方向D2に沿って延びていてもよい。この場合、図7A及び図7Bに示すように、複数の部分貫通部201が、第2方向D2においては同一直線上に並び、第1方向D1においては千鳥状に並んでいてもよい。例えば、列L1において第2方向D2に並ぶ複数の部分貫通部201を第1方向D1から見た場合に、列L1の部分貫通部201が、列L1に隣接する列L2において第2方向D2に並ぶ複数の部分貫通部201の間の隙間に重なっていてもよい。図7A及び図7Bに示す部分貫通部201によれば、易破断部20において、第2方向D2に沿って破断を進行させやすくできる。
また、図8A及び図8Bに示すように、部分貫通部201は、第1方向D1に沿って延びていてもよい。この場合、複数の部分貫通部201が、第1方向D1においては同一直線上に並び、第2方向D2においては千鳥状に並んでいてもよい。例えば、列L1において第1方向D1に並ぶ複数の部分貫通部201を第2方向D2から見た場合に、列L1の部分貫通部201が、列L1に隣接する列L2において第1方向D1に並ぶ複数の部分貫通部201の間の隙間に重なっていてもよい。図8A及び図8Bに示す部分貫通部201によれば、例えば合掌部17の破断が合掌部17の基部173近傍に到達した際、合掌部17の基部173近傍を起点として袋10を破断させやすくすることができる。
また、図9A及び図9Bに示すように、部分貫通部201は、所定の方向に延びる第1部分貫通部201aと、第1部分貫通部201aとは異なる方向に延びる第2部分貫通部201bと、を含んでいてもよい。例えば、図9Aに示すように、第1易破断部21の第1部分貫通部201aは、側縁15aに向かうにつれて第1部分貫通部201aが第12方向D12へ変位するよう構成されている。一方、第1易破断部21の第2部分貫通部201bは、側縁15aに向かうにつれて第2部分貫通部201bが第11方向D11へ変位するよう構成されている。この場合、包装材料30を折り返して側縁15aを形成すると、第1表面11aに設けられた第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bが、裏面12に設けられた第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bと、それぞれ同一の方向に傾斜するようになる。これにより、後述するように、第2方向D2に沿って袋10の破断を進行させやすくできる。また、図9Bに示すように、第2易破断部22の第1部分貫通部201aは、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向に向かうにつれて第1部分貫通部201aが第12方向D12へ変位するよう構成されている。一方、第2易破断部22の第2部分貫通部201bは、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向に向かうにつれて第2部分貫通部201bが第11方向D11へ変位するよう構成されている。図9A及び図9Bに示すように、複数の第1部分貫通部201a及び複数の第2部分貫通部201bはそれぞれ、第2方向D2に沿って並んでいてもよい。また、第1方向D1においては、第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bが千鳥状に並んでいてもよい。例えば、第2方向D2に並ぶ複数の第1部分貫通部201aを第1方向D1から見た場合に、第1部分貫通部201aが、第2方向D2に並ぶ複数の第2部分貫通部201bの間の隙間に重なっていてもよい。また、第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bを第2方向D2から見た場合に両者が部分的に重なるよう、第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bが配置されていてもよい。図9A及び図9Bに示す第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bによれば、第1方向D1における破断経路の変位が、第11方向D11及び第12方向D12において交互に生じ、ジグザグ形状の破断経路が実現される。これにより、第2方向D2に沿って破断を進行させやすくできる。
また、図9A及び図9Bに示す例で説明した第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bは、図10A及び図10Bに示すように、第1方向D1において千鳥状以外の並び方で配置されていてもよい。例えば、図10A及び図10Bに示すように、第2方向D2に並ぶ複数の第1部分貫通部201aを第1方向D1から見た場合に、第1方向D1において隣接する第2部分貫通部201bに重なるよう、第1部分貫通部201aが配置されていてもよい。第2部分貫通部201bについても同様である。この場合であっても、図9A及び図9Bに示す例の場合と同様に、第1方向D1における破断経路の変位が、第11方向D11及び第12方向D12において交互に生じ、ジグザグ形状の破断経路が実現される。これにより、第2方向D2に沿って破断を進行させやすくできる。なお、この場合、図10Aに示すように、第1易破断部21において、第1部分貫通部201aの両端部のうち側縁15a側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち側縁15a側の端部とが連結していてもよい。若しくは、図示はしないが、第1易破断部21において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、側縁15a側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち側縁15a側の端部とが連結していなくてもよい。また、図10Bに示すように、第2易破断部22において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部とが連結していてもよい。若しくは、図示はしないが、第2易破断部22において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部とが連結していなくてもよい。
また、図9A乃至図10Bに示す例で説明した第1部分貫通部201aは、図11A及び図11Bに示すように、例えば、第2方向D2に並ぶ複数の第1部分貫通部201aを第1方向D1から見た場合に、第2方向D2において隣接する2つの第1部分貫通部201aが互いに重なるよう、配置されていてもよい。第2部分貫通部201bについても同様である。図11A及び図11Bに示す第1部分貫通部201a及び第2部分貫通部201bによれば、一の第1部分貫通部201aおよび一の第2部分貫通部201bの破断が終了する前に、当該一の第1部分貫通部201aおよび当該一の第2部分貫通部201bに第2方向D2において隣接する第1部分貫通部201aおよび第2部分貫通部201bの破断が始まるため、第1方向D1に破断が進行することを抑制することができる。このため、易破断部20において、第2方向D2に沿って効果的に破断を進行させやすくできる。なお、この場合、図11Aに示すように、第1易破断部21において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、側縁15a側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、側縁15a側の端部とが連結していなくてもよい。若しくは、図示はしないが、第1易破断部21において、図10Aと同様に、第1部分貫通部201aの両端部のうち、側縁15a側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、側縁15a側の端部とが連結していてもよい。また、図11Bに示すように、第2易破断部22において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部とが連結していなくてもよい。若しくは、図示はしないが、図10Bと同様に、第2易破断部22において、第1部分貫通部201aの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部と、第2部分貫通部201bの両端部のうち、合掌部17の先端部172から基部173に向かう方向側の端部とが連結していてもよい。
なお、易破断部20は、図6A乃至図11Bに示す例で説明した構造を組み合わせて適用してもよい。例えば、第2易破断部22において、合掌部17の第1面17aには、図7Bに示す例で説明した部分貫通部201を形成し、表面11の第1表面11aには、図8Bに示す例で説明した部分貫通部201を形成してもよい。
図12は、図6Aの易破断部20をXII-XII方向から見た断面図である。図12に示す例において、包装材料30は、上述の図3Bに示す層構成を有する。この場合、部分貫通部201は、例えば、印刷層33、第2基材層35、第2接着層36、第1基材層31を貫通するが、第1接着層34、蒸着層37、シーラント層32を貫通しない。
図12に示す部分貫通部201が設けられた包装材料30を製造する方法の第1の例について説明する。まず、印刷層33が設けられた第2基材層35と、第1基材層31とを第2接着層36を介して貼り合わせて積層体38を作製する。続いて、切刃を備えたロータリーダイロールなどを用いて積層体38を加工して、積層体38に貫通孔を形成する。その後、貫通孔が形成された積層体38に接着剤を塗布して乾燥させて第1接着層34を形成し、第1接着層34を介して積層体38と、蒸着層37が設けられたシーラント層32とを貼り合わせる。このようにして、積層体38を構成していた印刷層33、第2基材層35、第2接着層36、第1基材層31を貫通するが、第1接着層34、蒸着層37、シーラント層32を貫通しない部分貫通部201が設けられた包装材料30を得ることができる。
部分貫通部201の断面構造について更に詳細に説明する。図13は、部分貫通部201の一例を拡大して示す断面図である。図13に示す部分貫通部201は、第1基材層31及び第2基材層35を含む積層体38に第2基材層35側から切刃を入れた場合に形成される孔の一例である。この場合、切刃が第1基材層31よりも先に第2基材層35に接触するため、図13に示すように、部分貫通部201の壁面202において、第2基材層35が、第1基材層31よりも部分貫通部201の中心側に位置している。
以下、部分貫通部201の壁面202において、第2基材層35が第1基材層31よりも部分貫通部201の中心側に位置することの利点について説明する。第1基材層31及び第2基材層35を含むとともに貫通孔(部分貫通部201)が形成された積層体38に接着剤を塗布する際、接着剤が積層体38の貫通孔を通って外面302側に漏れ出てしまうことが考えられる。ここで、図12及び図13に示す貫通孔(部分貫通部201)が設けられた積層体38によれば、部分貫通部201の壁面202に位置する、紙を含む第2基材層35が、接着剤を吸収することができる。このため、接着剤が外面302側に漏れ出てしまうことを抑制することができる。
第1基材層31及び第2基材層35を含む積層体38に第2基材層35側から切刃を入れる場合、図13に示すように、部分貫通部201の第1基材層31側の縁部が内面301側へ隆起することがある。この場合、図13に示すように、包装材料30の内面301にも隆起部303が現れることがある。
図13に示すように、部分貫通部201の断面積は、第2基材層35側から第1基材層31側へ向かうにつれて増加していてもよい。このような断面形状は、例えば、第1基材層31及び第2基材層35を含む積層体38に第2基材層35側から切刃を入れる方法を利用して部分貫通部201を形成する場合に現れることがある。
なお、図示はしないが、第1基材層31及び第2基材層35を含む積層体38に第1基材層31側から切刃を入れる方法を利用して部分貫通部201を形成してもよい。
次に、図12に示す部分貫通部201が設けられた包装材料30を製造する方法の第2の例について説明する。例えば、まず積層体38及び積層体38に貼り合わされたシーラント層32を有する包装材料30を準備し、続いて、包装材料30の外面302側から包装材料30にレーザー光を照射する。これにより、包装材料30に部分貫通部201を形成することができる。
レーザー加工法を利用する場合、好ましくは、包装材料30は、例えば金属蒸着層などの、レーザー光によって破壊されないストッパ層を含む。この場合、部分貫通部201は、ストッパ層よりも外面302側の層を貫通するがストッパ層及びストッパ層よりも内面301側の層を貫通しない孔として包装材料30に形成される。このため、例えばシーラント層32の外面302側に金属蒸着層などのストッパ層を設けることにより、少なくとも第1基材層31を貫通するがシーラント層32を貫通しない部分貫通部201を形成することができる。
袋の開封方法
次に、上述の袋10を開封する方法について、図14A乃至図15を参照して説明する。
まず、使用者は、側縁15aと第1端縁13との間の角部18を摘んで、第1易破断部21を起点として袋10の破断を開始する。続いて、使用者は、例えば角部18を側縁15b側へ引っ張る。ここで本実施の形態においては、上述のように、第1基材層31の第2方向D2における引張強度が、第1方向D1における引張強度の2.5倍以上になっており、横裂きの特性を有している。このため、図14Aに示すように、袋10の破断を第2方向D2に沿って直線的に進行ささせることができる。
次に、使用者が、例えば角部18を側縁15b側へ更に引っ張り続けると、袋10の破断が合掌部17の基部173に到達する。ところで、合掌部17においては、上述したように、包装材料30が重ねられている。このため、表面11及び裏面12のその他の部分に比べて破断し難くなっている。ここで本実施の形態においては、上述のように、第2方向D2に沿って見た場合に、第1易破断部21と重なる位置に、合掌部17の基部173を跨ぐように広がる第2易破断部22が設けられている。これにより、合掌部17の基部173において、合掌部17の破断を開始することができ、図14Bに示すように、袋10の破断を第2方向D2に沿って直線的に進行させることができる。このため、図15に示すように、側縁15aから側縁15bまで広がる開口部25を袋10に形成することができる。これにより、袋10の破断が直線的に進行せず、側縁15aから側縁15bに到達するよりも前に袋10の破断が第1端縁13または第2端縁14で途絶えてしまう場合に比べて、内容物19の取り出し易さを向上させることができる。
なお、上述した各実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した各実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(変形例)
図16は、本実施の形態の変形例に係る袋10を示す平面図である。図16に示すように、第1易破断部21が、第1端縁13から第2端縁14までの一部の領域において、側縁15aを跨ぐように設けられていてもよい。また、第2易破断部22が、第1端縁13から第2端縁14までの一部の領域において、合掌部17の基部173を跨ぐように設けられていてもよい。この場合、第2易破断部22は、第1表面11a及び合掌部17の第1面17aのうち、第2方向D2に沿って見た場合に第1易破断部21と重なる位置に設けられる。また、この場合、第1易破断部21および第2易破断部22は、第1方向D1における内容物19の外縁191よりも少なくとも部分的に外側に位置していてもよい。また、第1易破断部21および第2易破断部22は、第1方向D1における内容物19の外縁191よりも少なくとも部分的に内側に位置していてもよい。図16に示す例において、第1易破断部21および第2易破断部22は、平面視において、第1方向D1における内容物19の外縁191を跨ぐように広がっている。なお、「外側」とは、平面視における袋10の中心から遠ざかる側を意味し、「内側」とは、平面視における袋10の中心に近づく側を意味する。この場合においても、第1易破断部21に沿って袋10を破断させることができるとともに、使用者が袋10を破断させる際、合掌部17の基部173において、合掌部17の破断を開始することができ、袋10の破断を第2方向D2に沿って直線的に進行させることができる。
(第2の実施の形態)
上述の第1の実施の形態においては、易破断部20が、第1表面11a及び裏面12に設けられた第1易破断部21と、第1易破断部21から離間するとともに、第1表面11a及び合掌部17の第1面17aに設けられた第2易破断部22と、を有する構成について示したが、本発明の範囲はこれに限られない。図17は、第2の実施の形態に係る袋を示す平面図であり、図18は、図17の袋をXVIII-XVIII方向から見た断面図である。図17及び図18に示す第2の実施の形態においては、易破断部20が、包装材料30の一対の端部30a、30bのうち、一方の端部30aから他方の端部30bまで、第2方向D2に沿って延びる点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図15に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図17及び図18において、図1乃至図15に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図17及び図18に示すように、易破断部20が、包装材料30の一方の端部30aから他方の端部30bまで、第2方向D2に沿って延びるように設けられている。この場合においても、第1易破断部21に沿って袋10を破断させることができるとともに、使用者が袋10を破断させる際、合掌部17の基部173において、合掌部17の破断を開始することができ、袋10の破断を第2方向D2に沿って直線的に進行させることができる。なお、図18に示すように、易破断部20は、第2方向D2において合掌部17の先端部172にまで広がっていてもよく、若しくは、図示はしないが、易破断部20は、先端部172にまで広がっていなくてもよい。また、易破断部20のうち、第1の実施の形態において説明した部分貫通部201の第2方向D2に沿った配列ピッチは、2mm以下であることが好ましい。これにより、袋10の破断を第2方向D2に沿って連続的に進行させることが容易になる。また、本実施の形態においては、易破断部20が、包装材料30の一方の端部30aから他方の端部30bまで、第2方向D2に延びているため、包装材料30を構成する第1基材層31が横裂きの特性を有していなくてもよい。すなわち、第1基材層31を構成するプラスチックフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度が、第1方向D1における引張強度以下でもよい。なお、包装材料30を構成する第1基材層31が横裂きや易横裂きの特性を有していてもよい。また、本実施の形態による包装材料30は、上述した第1の構成および第2の構成による包装材料30を使用することができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
第1基材層31として、上述の第1基材層31の構成で説明した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東レフィルム加工株式会社製、トレファンYT42、厚さ25μm)を準備した。この際、二軸延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の約4.71倍であった。なお、引張強度は、JIS K 7127に準拠して測定した。
また、第2基材層35として、上述の第2基材層35の構成で説明した坪量23g/m2の紙を準備した。続いて、紙のうち袋10を構成する際に外面側に位置する面に、グラビア印刷により印刷層33を形成した。
さらに、紙及び二軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネート法により積層して図12に示す積層体38を作製した。続いて、切刃を備えたロータリーダイロールを用いて積層体38を加工して、積層体38に貫通孔(部分貫通部201)を形成した。
また、シーラント層32として、上述のシーラント層32の構成で説明した無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)を準備した。続いて、無延伸ポリプロピレンフィルムのうち袋10を構成する際に外面側に位置する面に、蒸着層37として、厚さ500Åのアルミニウムの蒸着層を形成した。このようにして、蒸着層が外面側に形成された無延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
続いて、無延伸ポリプロピレンフィルム及び積層体38をドライラミネート法により積層して、図3Bに示す包装材料30を作製した。この包装材料30の層構成は、以下のように表現される。
印/紙/接着剤層/易横裂きOPP/接着剤層/蒸着層/CPP
「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料の外面を構成する層であり、右端の層が、包装材料の内面を構成する層である。
「印」は、印刷層を意味する。「易横裂きOPP」は、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度の2.5倍以上である二軸延伸プロピレンフィルムを意味する。「CPP」は、無延伸ポリプロピレンフィルムを意味する。
紙と二軸延伸ポリプロピレンフィルムとの間の接着剤層は、2液硬化型接着剤(ロックペイント(株)製、主剤:RU-40、硬化剤:H-4)を含む。二軸延伸ポリプロピレンフィルムと無延伸ポリプロピレンフィルムとの間の接着剤層は、2液硬化型接着剤(ロックペイント(株)製、主剤:RU-40、硬化剤:H-4)を含む。
<袋の製造>
次に、得られた包装材料30のシーラント層32同士をヒートシールして、図1および図17に示す袋10を作製した。
(実施例2)
第1基材層31として、一軸延伸ポリエチレンフィルム(デンカ株式会社製、カラリアンY、厚さ18μm)を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料30および袋10を作製した。この際、一軸延伸ポリエチレンフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の約6.67倍であった。
実施例2における包装材料30の層構成は、以下のように表現される。
印/紙/接着剤層/易横裂きPEF/接着剤層/蒸着層/CPP
「易横裂きPEF」は、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度の2.5倍以上である一軸延伸ポリエチレンフィルムを意味する。
(実施例3)
第1基材層31として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製、E5202)を用いたこと、シーラント層32として、無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡社製、P-1128)を用いたこと、シーラント層32のうち袋10を構成する際に外面側に位置する面に、蒸着層37を形成しなかったこと以外は、実施例1の場合と同様にして、図4Bに示す包装材料30を作製した。
実施例3における包装材料30の層構成は、以下のように表現される。
印/紙/接着剤層/PET/接着剤層/CPP
「PET」は、ポリエチレンテレフタレートフィルムを意味する。
<ラミネート強度の評価>
続いて、第1基材層31とシーラント層32との間のラミネート強度を測定した。測定器としては、A&D製のテンシロン万能材料試験機RTC-1310を用いた。具体的には、まず、包装材料30を切り出して、図19に示すように、第1基材層31とシーラント層32とを長辺方向において15mm剥離させた矩形状の試験片70を準備した。試験片70の幅(短辺の長さ)は15mmとした。その後、図20に示すように、第1基材層31及びシーラント層32のうち既に剥離されている部分をそれぞれ、測定器のつかみ具71及びつかみ具72で把持した。また、つかみ具71、72をそれぞれ、第1基材層31とシーラント層32とがまだ積層されている部分の面方向に対して直交する方向において互いに逆向きに、50mm/分の速度で引っ張り、安定領域(図21参照)における引張応力の平均値を測定した。引っ張りを開始する際の、つかみ具71、72間の間隔Sは30mmとし、引っ張りを終了する際の、つかみ具71、72間の間隔Sは60mmとした。図21は、つかみ具71、72間の間隔Sに対する引張応力の変化を示す図である。図21に示すように、間隔Sに対する引張応力の変化は、第1領域を経て、第1領域よりも変化率の小さい第2領域(安定領域)に入る。
5個の試験片70について、安定領域における引張応力の平均値を測定し、その平均値を第1基材層31とシーラント層32との間のラミネート強度とした。測定時の環境は、温度23℃、相対湿度50%とした。結果、15mm幅におけるラミネート強度は6.7Nであった。
<袋の製造>
また、得られた包装材料30のシーラント層32同士をヒートシールして、図1および図17に示す袋を作製した。
(比較例)
第1基材層として、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、P2161、厚さ25μm)を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、包装材料および袋を作製した。この際、二軸延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、第2方向D2における引張強度は、第1方向D1における引張強度の約2.33倍であった。
比較例における包装材料の層構成は、以下のように表現される。
印/紙/接着剤層/横裂きOPP/接着剤層/蒸着層/CPP
「横裂きOPP」は、第2方向D2における引張強度が第1方向D1における引張強度よりも大きく、2.5倍未満である二軸延伸プロピレンフィルムを意味する。
<開封試験>
上記で得られた袋に板状のチョコレートを入れた後、シールして密封した。そして、密封した袋を、図14A乃至図15において説明した方法により開封し、開封性を評価した。評価結果を表1に示す。
(評価基準)
○:袋の破断が第2方向D2に沿って直線的に進行し、一対の側縁間に広がる開口部を袋に形成することができた。
×:袋の破断が直線的に進行せず、側縁に到達するよりも前に袋の破断が第1端縁または第2端縁で途絶えてしまったか、あるいは袋を引き裂くことが困難であった。
上記の開封試験の結果を表1に示した。評価結果は表1に示す通り、第2方向D2における第1基材層の引張強度が、第1方向D1における第1基材層の引張強度の約2.33倍であった比較例においては、図1および図17に示す形態の袋において、袋の破断が直線的に進行せず、側縁に到達するよりも前に袋の破断が第1端縁または第2端縁で途絶えてしまった。これに対して、第2方向D2における第1基材層の引張強度が、第1方向D1における第1基材層の引張強度の2.5倍以上である実施例1及び実施例2においては、図1および図17に示す形態の袋において、袋の破断が第2方向D2に沿って直線的に進行し、一対の側縁間に広がる開口部を袋に形成することができた。
また、第1基材層31とシーラント層32との間のラミネート強度が、6.7Nである実施例3においては、図1および図17に示す形態の袋において、袋10をスムーズに開封することができた。このため、袋の破断が第2方向D2に沿って直線的に進行し、一対の側縁間に広がる開口部を袋に形成することができた。
Figure 0007153219000001
なお、上述した各実施の形態および変形例を説明してきたが、当然に、各実施の形態および変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 袋
11 表面
12 裏面
13 第1端縁
131 第1端縁シール部
14 第2端縁
141 第2端縁シール部
15 側縁
17 合掌部
171 合掌部シール部
172 先端部
173 基部
20 易破断部
201 部分貫通部
202 壁面
30 包装材料
31 第1基材層
32 シーラント層
34 第1接着層
35 第2基材層

Claims (10)

  1. 第1基材層及びシーラント層を含む包装材料により形成され、表面及び裏面を有する袋であって、
    第1端縁と、
    前記第1端縁と第1方向において対向する第2端縁と、
    前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びる一対の側縁と、
    前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延び、前記表面側において前記包装材料が重ねられた合掌部と、
    前記第1端縁、前記第2端縁及び前記合掌部において前記包装材料の内面同士を接合するシール部と、を備え、
    前記表面は、前記合掌部によって互いに離間された第1表面および第2表面を含み、
    前記第1表面及び前記裏面に、前記一対の側縁のうち一方の側縁を跨ぐよう広がる第1易破断部が設けられ、
    前記第1易破断部から離間するとともに、前記第1表面及び前記合掌部のうち、前記第1方向に直交する第2方向に沿って見た場合に前記第1易破断部と重なる位置に、前記合掌部の基部を跨ぐよう広がる第2易破断部が設けられ、
    前記第1易破断部および前記第2易破断部は、少なくとも前記第1基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しない複数の部分貫通部を有し、
    前記包装材料は、前記第1基材層よりも前記袋の外面側に位置し、紙を含む第2基材層と、前記第1基材層と前記シーラント層との間に位置する第1接着層と、前記第1基材層と前記第2基材層との間に位置する第2接着層とを更に含み、
    前記部分貫通部の壁面において、前記第2基材層が、少なくとも前記第2接着層の端面を覆っている 、袋。
  2. 前記第1易破断部および前記第2易破断部は、前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びる、請求項1に記載の袋。
  3. 第1基材層及びシーラント層を含み、互いに対向する一対の端部を少なくとも有する1枚の包装材料により形成され、表面及び裏面を有する袋であって、
    第1端縁と、
    前記第1端縁と第1方向において対向する第2端縁と、
    前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延びる一対の側縁と、
    前記第1端縁から前記第2端縁まで前記第1方向に沿って延び、前記表面側において前記包装材料の前記一対の端部が重ねられた合掌部と、
    前記第1端縁、前記第2端縁及び前記合掌部において前記包装材料の内面同士を接合するシール部と、を備え、
    前記包装材料の前記一対の端部のうち、一方の端部から他方の端部まで、前記第1方向に直交する第2方向に沿って延びる易破断部が設けられ、
    前記易破断部は、少なくとも前記第1基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しない複数の部分貫通部を有し、
    前記包装材料は、前記第1基材層よりも前記袋の外面側に位置し、紙を含む第2基材層と、前記第1基材層と前記シーラント層との間に位置する第1接着層と、前記第1基材層と前記第2基材層との間に位置する第2接着層とを更に含み、
    前記部分貫通部の壁面において、前記第2基材層が、少なくとも前記第2接着層の端面を覆っている 、袋。
  4. 前記第2方向における前記第1基材層の引張強度が、前記第1方向における前記第1基材層よりも大きい、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の袋。
  5. 前記第2方向における前記第1基材層の引張強度が、前記第1方向における前記第1基材層の引張強度の2.5倍以上である、請求項4に記載の袋。
  6. 記部分貫通部は、少なくとも前記第1基材層及び前記第2基材層を貫通するとともに前記シーラント層を貫通しないよう構成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の袋。
  7. 記部分貫通部の壁面において、前記第2基材層が、前記第1基材層よりも前記部分貫通部の中心側に位置している、請求項6に記載の袋。
  8. 前記部分貫通部の断面積が、前記第2基材層側から前記第1基材層側へ向かうにつれて増加している、請求項6または7に記載の袋。
  9. 前記包装材料は、前記シーラント層上に位置する、接着剤を含む接着剤層を更に含み、
    前記接着剤層を介して前記シーラント層と隣接する層と、前記シーラント層との間の、15mm幅におけるラミネート強度は、5N以上である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の袋。
  10. 前記隣接する層は、前記第1基材層である、請求項に記載の袋。
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