JP2017202838A - 包装材、包装袋、及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】手切れ性に優れる包装材を提供すること。【解決手段】アルコール含有物用の包装材60は、基材層10、バリア層30、及びシーラント層50、をこの順で備える。シーラント層50は、バリア層30とは反対側の表面50aに格子状の凹凸構造を有する。表面50aを平面視したときに、凹凸構造のうちの凸部の一辺の長さが210μm以上であり、凸部の面積比率が50〜80%である。【選択図】図1

Description

本開示は、包装材、包装袋、及び包装体に関する。
アルコール含有物を包装する包装袋としては、基材層、バリア層、シーラント層を積層した包装材を、ヒートシールして作製される包装袋が知られている。アルコール含有物としては、外科医療において、消毒などのために脱脂綿にアルコールを含浸させた清浄綿等が挙げられる。このような清浄綿を包装する包装袋は、緊急の事態が発生した場合に備えて、良好な開封性を有することが求められる。
特許文献1では、薬液含浸綿を内包する包装袋において、最内層に配置される熱接着性樹脂層の表面に凹凸を形成することが提案されている。そして、熱接着性樹脂層の表面における凹凸の厚みに着目して、包装材の引き裂き性を改善することが試みられている。
特開2007−204143号公報
医療において用いられる、アルコールを含有する清浄綿のように、アルコール含有量が高い被包装物を包装する包装材は、被包装物のアルコール含有量の変動を抑制できることに加えて、手切れ性に優れること、すなわち、人手による切断が十分に円滑に進行することが求められる。
そこで、本発明は、一つの側面において、手切れ性に優れる包装材を提供することを目的とする。本発明は、別の側面において、手切れ性に優れる包装袋及び包装体を提供することを目的とする。
引き裂き性の評価の指標としては、JIS K 7128−1等に規定される引き裂き試験が知られている。このような引き裂き試験では、引き裂き力という定量的な評価値を得ることができる。一般的には、このようにして測定される引き裂き力が小さければ、引き裂き性が良好であるといえる。しかしながら、本発明者の検討によれば、単に引き裂き力を小さくしても、必ずしも手切れ性がいいとは限らず、引き裂き力が小さい場合であっても手切れ性が良くない場合があることが分かった。
その要因として、実際に人手で包装体を開放する際に引き裂く速度が、上述のような引き裂き試験における引き裂き速度と大きく異なる場合があることが挙げられる。このような知見を得て検討を重ねた結果、人手によって引き裂かれる場合の手切れ性を良好にするためには、凹凸構造における凸部の大きさを従来よりも大きくすることが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一つの側面において、アルコール含有物用の包装材であって、基材層、バリア層、及びシーラント層、をこの順で備えており、シーラント層は、バリア層側とは反対側の表面に格子状の凹凸構造を有しており、上記表面を平面視したときに、凹凸構造を構成する凸部の一辺の長さが210μm以上であり、凸部の面積比率が50〜80%である包装材を提供する。
シーラント層がこのような凹凸構造を有することによって、手切れ性に優れる包装材とすることができる。この要因は、以下のとおり推察される。包装材並びにこれを用いた包装袋及び包装体の引き裂きは、通常凸部を区画する溝状の凹部に沿って進行する。ここで、上記包装材は、凹凸構造を構成する凸部の大きさが従来よりも大きくなっている。このため、人手で引き裂く際に、凹部に沿って進行してきた裂け目の先端が凸部に衝突する回数を減らすことができる。
これによって、一旦、引き裂きが開始された後、その勢いが殆ど損なわれることなく円滑に引き裂きが進行することとなり、手切れ性を向上することができる。また、凸部の面積比率が所定の範囲にあることから、凹部からの切り裂きの開始及び凹部に沿った裂け目の進行が円滑になって手切れ性を向上することができる。すなわち、凹凸構造を構成する凸部の大きさを従来よりも大きくするとともに、凸部の面積比率を所定の範囲にすることによって、優れた手切れ性を実現することができる。
凹凸構造を構成する凹部の幅は20〜100μmであることが好ましい。これによって、引き裂き時における裂け目の進行を一層円滑にすることが可能となり、手切れ性を一層向上することができる。
凸部の上記一辺の長さは350μm以下であることが好ましい。これによって、切り開きの方向の変動が抑制され、一直線状に開封し易くなる。
アルコール含有物のアルコール含有量は50質量%以上であることが好ましい。このように、アルコール含有物のアルコール含有量が高くても、上記包装材は、アルコールの揮散を抑制することができる。
本発明は、別の側面において、積層フィルムを貼り合わせてなる包装袋であって、積層フィルムが上述の包装材を備える包装袋を提供する。この包装袋は、上述の包装材を備えることから手切れ性に優れる。
本発明は、さらに別の側面において、上記包装袋と、その中に収容される被包装物と、を備え、被包装物がアルコール含有物である包装体を提供する。このような包装体は、上述の包装材を有する包装体を備えることから手切れ性に優れる。
本発明は、一つの側面において、手切れ性に優れる包装材を提供することができる。本発明は、別の側面において、手切れ性に優れる包装袋及び包装体を提供することができる。
図1は、包装材の一実施形態を示す断面図である。 図2は、シーラント層の表面の一部を拡大して示す平面図である。 図3は、シーラント層の断面の一部を拡大して示す断面図である。 図4は、シーラント層を形成する方法の一例を示す図である。 図5は、包装袋及び包装体の一実施形態を示す正面図である。 図6は、包装袋の別の実施形態を示す斜視図である。
以下、場合により図面を参照して、幾つかの実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態は例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、一実施形態の包装材の模式断面図である。包装材60は、積層フィルムであり、基材層10、樹脂層20、バリア層30、及びシーラント層50をこの順に有する積層構造を備えている。
基材層10は、上質紙又は樹脂フィルム等で構成される。樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム;ポリスチレンフィルム;66−ナイロン等のポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィルム、並びに、ポリアクリロニトリルフィルム、及びポリイミドフィルム等のエンジニアリングプラスチックフィルム等が挙げられる。
上記樹脂フィルムの一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。基材層10は、同種のものを複数積層することによって構成されてもよい。樹脂フィルムは、延伸及び未延伸のどちらであってもよい。少なくとも一つの延伸フィルムと少なくとも一つの未延伸フィルムとが積層されているものであってもよい。基材層10は、二軸方向に任意に延伸されたフィルムを有することによって、機械強度及び寸法安定性を向上することができる。
基材層10は、手切れ性の向上の観点、及び製造コスト低減の観点から、上質紙又はポリオレフィンフィルムを有していてもよい。基材層10は、柔軟性向上と製造コスト低減の観点から、ポリエステルフィルムを有していてもよい。
基材層10の厚さは、特に制限されず、例えば、3〜50μmであってもよく、6〜30μmであってもよい。厚さは、用途又は求められる特性に応じて適宜調整される。基材層10は、フィラー、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、及び酸化防止剤等から選ばれる少なくとも一種の添加剤を含有してもよい。基材層10の表面は、薬品処理、溶剤処理、コロナ処理、プラズマ処理、及びオゾン処理から選ばれる少なくとも一つの処理が施されていてもよい。
基材層10とバリア層30との間に設けられる樹脂層20としては、ポリエチレン等のポリオレフィンで構成される層が挙げられる。また、樹脂層20は、例えば、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤、及びイソシアネート系接着剤などの接着剤で形成される層であってもよい。樹脂層20を設けることは必須ではなく、別の幾つかの実施形態では、樹脂層20はなくてもよい。この場合、基材層10とバリア層30とを直接密着させて包装材を構成してもよい。
バリア層30は、バリア性を有する層である。バリア層30としては、例えば、金属箔、無機物からなる蒸着フィルム、樹脂フィルム、及び樹脂フィルムに蒸着層を積層したもの等が挙げられる。具体的には、アルミニウム箔、アルミ蒸着フィルム、アルミニウム箔積層PETフィルム、シリカ等の無機蒸着フィルム、並びに、ナイロン系バリアフィルム及びエチレンビニルアルコール系のバリアフィルムなどの各種バリアフィルムが挙げられる。これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて有していてもよい。
バリア層30の厚みは特に限定されない。バリア層30がアルミニウム箔からなる場合、その厚みは例えば7〜9μmである。バリア層30が蒸着層からなる場合、その厚みは、例えば5〜100nmである。このように、バリア層30の材質、及び包装材60の用途に応じて、厚みは適宜調整される。バリア層30は、例えば、ドライラミネート法、押し出しラミネート法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、及びプラズマ気相成長法(CVD)等によって形成することができる。
包装材60は、バリア層30を備えるため、包装袋に用いた場合に、被包装物のアルコール含有量(エタノール含有量)が高くても、アルコール(エタノール)の揮散を十分に抑制することができる。また、酸素及び水蒸気等が包装袋内に侵入することを抑制することができる。これによって、被包装物の乾燥及び劣化を十分に抑制することができる。
包装材60は、バリア層30とシーラント層50との間に、アンカーコート層を有しないことが好ましい。アルコールによってアンカーコート層が変質することを抑制することができる。バリア層30とシーラント層50は、直接接していることが好ましい。
シーラント層50は、熱によって溶融し融着し得る樹脂で構成される。そのような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−プロピレン共重合体などが挙げられる。これらのいずれか1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シーラント層50は、樹脂組成物を押し出しラミネーションによって製膜しながらバリア層30の上に積層することができる。シーラント層50の厚みは、例えば10〜100μmであってもよく、15〜50μmであってもよい。ここでいう厚みは、凹凸構造における凸部52の高さを基準に測定される値である。
包装材60は、上述の各層の間に一つ又は複数の別の中間層を備えていてもよい。この中間層としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムが例示される。
図2は、包装材60におけるシーラント層50のバリア層30側とは反対側の表面50aの一部を上面視して示す図である。図3は、図2のIII−III線に沿って切断したときのシーラント層50の断面図である。図2及び図3に示されるように、シーラント層は、表面50aに格子状の凹凸構造を有する。格子状の凹凸構造は、網目状に形成されている溝からなる凹部54と、凹部54で区画され、凹部54の底部を基準として高さhを有する凸部52で構成される。
凹凸構造は、表面50aを平面視したときに、網目状の凹部54と、凹部54で区画される長方形形状の凸部52とを有する。網目状の凹部54は、第1の方向に沿って延在する複数の溝54aと、第1の方向に直交する第2の方向に沿って延在する複数の溝54bで構成される。溝54aと溝54bは互いに直交している。複数ある溝54aは、第2の方向に沿って所定の間隔で並んでおり、複数ある溝54bは、第1の方向に沿って所定の間隔で並んでいる。
本実施形態の凸部52は長方形形状を有しているが、凸部52は長方形に限定されず、正方形であってもよいし、長方形又は正方形の角が面取りされた略矩形形状であってもよい。面取りされた形状である場合は、当該形状に対して面取り部分を補充した矩形を描いて各辺の長さを求めることができる。
シーラント層50が表面50aに凹凸構造を備えることによって、包装材60を用いた包装袋の手切れ性を良好にすることができる。これは、包装袋を引き裂く際に、引き裂きの先端が凹部54に沿って円滑に進行することによるものである。また、凸部52を有することによって、被包装物がアルコール含有量の高いアルコール含有物であっても、アルコールの揮散を十分に抑制することができる。
表面50aにおける凸部52の面積比率は50〜80%である。これによって、凹部54からの切り裂きの開始及び凹部54に沿った裂け目の進行が円滑になって手切れ性を向上することができる。また、凸部52の面積比率を高くすることによって、アルコールの揮散を抑制することができる。このような観点から、上記面積比率の下限は好ましくは65%である。一方、表面50aにおける凹部54の面積比率は例えば20〜50%であってもよく、20〜35%であってもよい。凸部52及び凹部54の面積比率は、図2に示すように表面50aを平面視したときに、シーラント層50の表面50aの全体の面積に対する凸部52の合計面積の比率及び凹部54の合計面積の比率として求められる。
図2に示される凸部52の辺a及び辺bの長さは、両方ともに210μm以上である。このように凸部52の一辺の長さを大きくすることによって、包装材60を人手で引き裂く際に、凹部54に沿って進行してきた裂け目の先端が凸部52に衝突する回数を減らすことができる。これによって、一旦、引き裂きが開始された後、その勢いが殆ど損なわれることなく円滑に引き裂きが進行することとなり、手切れ性を向上することができる。このような観点から、辺a及び辺bの長さは、両方ともに250μm以上であってもよい。凸部52の角は面取りが施されていてもよい。
図2に示すように、表面50aを平面視した場合の凸部52及び凹部54の配向方向は特に限定されない。図2に示すように、斜めに配向していてもよいし、図2の上下方向(左右方向)に配向していてもよい。格子状の凹凸構造は、例えば、周面に所定のパターンを有する冷却ロールを用いた押し出しラミネート法によって形成される。
図2に示される凸部52の辺a及び辺bの長さは、好ましくは350μm以下である。これによって、切り開きの方向の変動が抑制され、一直線状に開封し易くなる。辺a(長辺)に対する辺b(短辺)の長さの比(b/a)は、切り開きの方向による手切れ性のばらつきを十分に低減する観点から、好ましくは0.6以上であり、より好ましくは0.8以上である。
凹部54の幅c,幅dは、好ましくは20〜100μmであり、より好ましくは25〜80μmである。これによって、引き裂き時における裂け目の進行を一層円滑にすることが可能となり、手切れ性を一層向上することができる。凹部54の幅cに対する幅dの比は、引き裂き方向による手切れ性のばらつきを抑制する観点から、好ましくは0.4〜3であり、より好ましくは0.5〜2である。凹凸構造を構成する複数の凸部52及び複数の凹部54の大きさは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
図3に示される凸部52の高さhは、例えば10〜50μmである。図3に示される凸部52の側壁は、図3の上下方向に沿って延在しているが、斜めになっていてもよい。すなわち、凸部52は図3に示すような断面でみたときに、台形状を呈していてもよい。
図4は、格子状の凹凸構造を有する表面50aを有するシーラント層50を形成する方法の一例を示す図である。基材層10の一方面上に樹脂層20を介してバリア層30が積層された積層体40が、周面同士が対向するように配置されたゴムロール72と冷却ロール74の間に導入される。図4に示すように、ゴムロール72は時計回りに回転しており、冷却ロール74は反時計回りに回転している。積層体40は、バリア層30を上方に向けた状態でゴムロール72の周面に沿って移動し、ゴムロール72と冷却ロール74の間に導入される。
ゴムロール72と冷却ロール74の間には、上方に配置された押出機70から溶融した樹脂71が供給される。積層体40と樹脂71は、ゴムロール72と冷却ロール74の間において挟まれて押圧されるとともに冷却され、積層体40のバリア層30上にシーラント層50が形成される。冷却ロール74の周面76には、所定のパターンが形成されている。このため、シーラント層50の表面50aには当該パターンが転写されて、格子状の凹凸構造が形成される。このようにして、フィルム状の包装材60を得ることができる。
図5は、上述の包装材を用いて形成される包装袋の一実施形態を示す平面図である。包装袋100は、一対の積層フィルム同士を貼り合わせて構成される。積層フィルムとして、上述の包装材60を用いることができる。すなわち、包装袋100は、フィルム状の略矩形の一対の包装材60の周縁を貼り合わせてなるシール部101と、シール部101によって一対の包装材60の間に形成される収容部102とを備える。
すなわち、包装袋100は、側端部、下端部及び上端部がシール部101によってシールされている。包装袋100は、シール部101に包囲された非シール部(シート部)に、アルコール含有物等の被包装物が収容される収容部102を備える。なお、下端部のシール部101は、被包装物を収容部102に充填した後にシールしてもよい。
一対の包装材60は、図1に示すシーラント層50の表面50a同士が対向するように重ね合わせられている。一対のフィルム状の包装材60は、シール部101において接着剤によって接着されていてもよい。
被包装物であるアルコール含有物は、例えば、アルコール清浄綿である。アルコール含有物のアルコール含有量は、50質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよい。アルコールは、例えばエタノールである。
包装袋100を構成する一対の包装材60が、同じ層構成を備えることは必須ではなく、例えば、一対の包装材60が、互いに材質の異なるバリア層30を備えていてもよい。
包装袋100は、開封手段120を備えていてもよい。開封手段は、側端部のシール部101に形成される傷痕群からなる一対の易開封加工部124と、一対の易開封加工部124の間に切り開きの軌道となるハーフカット線121を有する。ハーフカット線121は、レーザーを用いて形成することができる。易開封加工部124は、傷痕群に限定されず、V字状、U字状又はI字状等のノッチであってもよい。
包装材60を用いて包装袋100及び包装体200を製造する手順を以下に説明する。一対の包装材60を準備する。包装材60のシーラント層50同士を対向させ、シーラント層同士を接着する。これによって、上端部及び側端部にシール部101を形成して、シール部101でコの字状に包囲された非シール部を形成する。このようにして、図6に示すような上端部のみ(又は下端部のみ)がシールされていない包装袋110が得られる。包装袋は、幾つかの実施形態において、図6に示すように一部の周縁がシールされていなくてもよい。
次に、未シール状態にある上端部(又は下端部)から被包装物を充填する。その後、上端部(又は下端部)において包装材60同士を接着して、上端部(又は下端部)にもシール部101を形成する。このようにして、包装袋100とその中に収容された被包装物とを備える包装体200を製造することができる。
以上、幾つかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、包装材は、任意の層又は薄膜を備えていてもよい。包装袋の形状は、四方袋に限定されず、例えば、二方袋、三方袋又は合掌袋でもよい。
実施例及び比較例を参照して本発明の内容をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面上に、押し出しラミネート法によって、ポリエチレン層を介してバリア層となる厚み7μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製、厚さ:7μm)を積層して積層体を得た。
図4に示すような冷却ロールとこれに対向するように配置されたゴムロールとを有する押し出しラミネート用の装置を準備した。冷却ロールの周面には、所定の凹凸パターンを有する刷版を設けた。上記装置を用い、押し出しラミネート法で、積層体のアルミニウム箔の表面上に溶融したEMAA(エチレン−メタクリル酸共重合体)を押し出しながら貼り合わせた。このとき、EMAAと冷却ロールに設けた刷版が接触するようにして押し出しラミネートを行った。
これによって、EMAAに刷版の凹凸パターンが転写され、表面に格子状の凹凸構造を有するEMAAからなるシーラント層が形成された。このようにして、基材層、樹脂層、バリア層、及びシーラント層がこの順で積層されてなる包装材を作製した。包装材におけるシーラント層の表面を走査型電子顕微鏡で観察し、図2に示すような観察画像において、凸部の辺a,辺b、及び、凹部の幅c,幅dを測定した。測定結果は表1に示すとおりであった。また、図3に示す凸部の高さhは20〜25μmであった。
市販の引裂試験装置(株式会社島津製作所製、商品名:島津オートグラフAGS−X)を用い、JIS K 7128−1に準拠して、作製した包装材の引き裂き力を測定した。このとき、引き裂き速度は200mm/分とした。また、作製した包装材を人手で引き裂いて、手切れ性の官能評価を行った。評価基準は以下のとおりとした。引き裂き力及び官能評価の結果は、表1に示すとおりであった。
A:引っ掛かりが感じられず、極めて円滑に切断を進行させることができた。
B:わずかに引っ掛かりが感じられたが、円滑に切断を進行させることができた。
C:引っ掛かりが感じられ、A,Bよりも切断の円滑性の点で劣っていた。
(実施例2〜8,比較例1〜3)
冷却ロールの周面に貼り付けるレーザー刷版の凹凸パターンの形状を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、包装材を作製し、評価を行った。なお、比較例3では、凹凸パターンを有しないマットタイプの冷却ロールを用いて包装材を作製した。
Figure 2017202838
表1に示すとおり、実施例1〜8の包装材は、引き裂き力が0.6〜0.8Nの範囲であり、比較例2,3よりも小さいことが確認された。また、実施例1〜6の包装材は、引き裂き力が小さいだけではなく、官能評価の結果もB以上で良好であった。このことから、手切れ性にも優れることが確認された。一方、比較例1の包装材は、引き裂き力が小さかったものの、官能評価の結果がCであり、実施例1〜8よりも手切れ性に劣ることが確認された。
手切れ性に優れる包装材、包装袋及び包装体が提供される。
10…基材層、20…樹脂層、30…バリア層、40…積層体、50…シーラント層、52…凸部、54…凹部、60…包装材、100…包装袋、101…シール部、102…収容部、110…包装袋、120…開封手段、121…ハーフカット線、124…易開封加工部、200…包装体。

Claims (6)

  1. アルコール含有物用の包装材であって、
    基材層、バリア層、及びシーラント層、をこの順で備えており、
    前記シーラント層は、前記バリア層側とは反対側の表面に格子状の凹凸構造を有しており、
    前記表面を平面視したときに、前記凹凸構造を構成する凸部の一辺の長さが210μm以上であり、前記凸部の面積比率が50〜80%である包装材。
  2. 前記凹凸構造を構成する凹部の幅が20〜100μmである、請求項1に記載の包装材。
  3. 前記凸部の前記一辺の長さが350μm以下である、請求項1又は2に記載の包装材。
  4. 前記アルコール含有物のアルコール含有量が50質量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材。
  5. 積層フィルムを貼り合わせてなる包装袋であって、
    前記積層フィルムが請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材を備える包装袋。
  6. 請求項5に記載の包装袋と、前記包装袋の中に収容される被包装物と、を備え、
    前記被包装物がアルコール含有物である包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020049837A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 大日本印刷株式会社 植物由来ポリエチレンを含むシーラント層を有する手切り開封包装体用の積層体

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