JPH07257632A - 任意に引き裂き開封可能なフィルム及びそれを用いた任意裂開可能な包装体並びにその包装体の使用方法 - Google Patents

任意に引き裂き開封可能なフィルム及びそれを用いた任意裂開可能な包装体並びにその包装体の使用方法

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JPH07257632A
JPH07257632A JP7262494A JP7262494A JPH07257632A JP H07257632 A JPH07257632 A JP H07257632A JP 7262494 A JP7262494 A JP 7262494A JP 7262494 A JP7262494 A JP 7262494A JP H07257632 A JPH07257632 A JP H07257632A
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film
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Shinji Ono
信治 小野
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
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Kanae Co Ltd
Teijin Ltd
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Kanae Co Ltd
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック製フィルムを用いた包装体の開
封に当たって,従来品の如く裂開希望部位にミシン目や
ハ−フカット溝,切り欠ぎ部等を設ける必要が無く,任
意の部位から,任意の方向に,単に指を当てて引き裂く
のみで容易に開封出来る包装体を目的とする。 【構成】 合成高分子製フィルムに,貫通した孔,又は
表面に傷を,無数に,全面に,不連続に,不規則に設け
ることにより,上記の目的を達せられる。このフィルム
を芯材とし,バリヤ性,被印刷性,溶(接・粘)着等を
有する他の機能フィルムを積層しても,任意に裂開出来
る性質は損なわれない。このようなフィルムを用いて,
種々の形状の包装体を作ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,食品,医薬品,トイレ
タリ商品等の粉末,顆粒,固形物,液状物の軟質包装に
高分子フィルムを使用する包装体において,任意の個所
から,任意の方向に引き裂き可能な構成としたフィルム
及びこれを用いた易開封軟質包装体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記の利用分野においては,従来から高
分子フィルムを用いた易開封包装体が多く用いられて来
た。それ等は使用時の便宜上の要請から,開封のし易さ
が重要な課題とされこれに関する多くの提案がなされて
いる。それ等の代表的な構成を示すと,例えば特開平5
−147660号公報及び実開平5−35673号公報
に開示されるように,引き裂きを欲する部位に,連続線
状,若しくは破線状の線状溝又は帯状破線を成形せし
め,その線に沿って力を加え,開封を容易にしたものが
ある。然し,このような構成を採る場合,開封部位はそ
の線に沿う一線又はその方向のみに限定される不便さと
製作工程上の繁雑さがあった。
【0003】これと似た発想による易開封包装体として
は実開昭63−94167号公報もある。この例の場合
も,切断線の加工法にレ−ザ−使用の限定はあるもの
の,積層フィルムを構成する,その一層に方向性のある
連続又は不連続な切断線(例えばミシン目又は溝)を設
け,この線に沿って引き裂くことを特徴としている。
【0004】これ等とは若干異なるが,実開昭63−4
2578号公報には,袋体の端部に多数の切り欠ぎ溝を
設け,袋体に使用する高分子フィルムが延伸加工をして
いる材料の場合には,引き裂きはこの溝から始まり,開
封される構成のものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】何れにしても,従来の
包装体では,引き裂き開封される部位及び方向がミシン
目,溝などに沿ってなされるよう限定される欠点があっ
た。然し内容物によっては包装体の任意の個所から任意
の方向に,かつ容易に開封出来ることが要請されること
がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の包装袋体に使
用するフィルムは,合成高分子製フィルムに貫通した孔
又は貫通していない傷を,フィルム全面に,かつ不連
続,不規則に設けたことを特徴としている。フィルム全
面に,かつ不規則、不連続に孔又は傷を設けておくと,
引き裂きたい任意の部分に指を当てて両方に引き裂くと
容易に開口することが出来,かつ方向性が無いから指を
当てて裂け目を誘導すると,任意の方向に開封すること
が出来ると言う,易開封包装体にとって極めて好都合な
特徴を見出した。
【0007】ここに貫通した孔とは,包装袋を構成すべ
きフィルムの表面から裏面まで貫いた状態の孔を言い,
孔の径は,0.1〜100μが望ましい。孔径がこれよ
り小さいと引き裂き時の効果が低く,かつ孔開け加工が
難しくなる。又100μより大きいと,内容物が粉状の
場合には,これが洩れる懸念があり,又包装体表面に他
の物を塗った場合,例えば印刷した場合に,インキが内
部に滲入し,内容物を汚染する可能性がある。又積層し
た場合に他のフィルム面を汚すことがある。
【0008】試用実験の結果0.1〜100μ程度の孔
径が好適で,又細孔の単位面積当りの数は,孔の大きさ
及びフィルムの種類によっても異なるが,1平方cm当
り100〜1000個で,不連続,不規則かつ無作為
に,全面に穿孔したものが好ましい。かつ,このような
孔径及び孔数を選ぶ場合,フィルム光沢が殆ど失われる
ことが無く,又印刷しても印刷色が不鮮明になることも
無い。又接着剤を塗布しても孔を通って,フィルムの反
対の面に滲み,他のフィルムとの接着性に支障を来すこ
とも起こらない。
【0009】穿孔又は傷付きフィルムの孔部又は傷を付
けて出来た凹部に他の樹脂で以て埋め,又は埋めない状
態何れにても本願は実施し得る。後記するようにインキ
や接粘着材がこの孔に滲入することがあっても本願に謂
う効果は損なわれない。例えば,特開平5−38788
号には,微細な貫通孔が多数,且つ一様に穿孔された高
分子フィルム(第1フィルム)と,この孔が埋没される
ように積層する接着材層を用いて他の高分子フィルム
(第2フィルム)を積層した積層フィルムが開示されて
いるが,このような構成を採用するフィルムを包装体に
使用して,「任意個所より,任意方向に自在に裂開可能
に使用する用途」については開示されていない。本願発
明は,孔明け又は傷付けフィルムが,このような特性を
有することを新しく見出し,これを包装体に使用する
時,易裂開性に著効がある事実の発見に基づいてなされ
るものである。このような特性による裂開は前記のよう
に,細孔又は傷を埋没しても,又はしなくても同様に効
果があるが,好ましくは埋没しない方が,より好適な性
能を示す。
【0010】本願発明における包装体用フィルムの使用
の態様としては,(イ)他の,フィルムを積層併用しな
いで,孔明けフィルム又は傷付けフィルムを単層で使用
する,或いは(ロ)該フィルムに他のフィルムを積層し
使用することが出来る。(ハ)一般に溶融又は軟化樹脂
は粘度が高いので,細孔径や積層の条件を選べば細孔内
に埋没,又は非埋没何れの積層フィルムも作ることが出
来る。このような何れの方法による場合も,任意点から
任意方向へ容易に引き裂き可能な包装体用原反フィルム
を得ることが出来る。
【0011】ここに細孔を設け又は傷付けるべき合成高
分子製のフィルム(Aと称す)の種類については,包装
袋の構成に適したものであれば特に制限は無いが,例示
すれば〔ポリプロピレン,ナイロン,ポリエチレン(H
DPE,架橋体含む),ポリエチレンテレフタレ−ト,
ポリ塩化ビニ−ル〕等の公知の合成高分子フィルムが適
当である。延伸配向性の有無は問わない。
【0012】又穿孔の方法については,物理的手段(例
えば突起物による穿孔等),電気的手段(例えば放電加
工,電子線やイオンビ−ム照射等),熱的手段(レ−ザ
−ビ−ム等),化学的手段(例えばフィルム製造時に微
粉を混練した後に化学薬品によって微粉を溶解除去する
方法等)等の手段から適宜採択される。(以下,このよ
うに全面に,不規則に穿孔したフィルムを,単に「穿孔
フィルム」と略称する。)
【0013】本願発明に使用出来る包装体用原反フィル
ムは,合成高分子製フィルムの表面に無数に,不規則に
傷を付けたものも使用出来る。この傷の深さは余りに浅
いとその効果薄く,又深きに過ぎるとフィルムの強度上
の問題が発生する。背面にまで達する必要は無いが,そ
の傷付け効果とフィルム強度を勘案して,平均してフィ
ルムの厚さの約1/2程度以上の深さの傷を付けておく
だけで良く,穿孔したフィルムの場合と同様任意の個所
に指を当てて左右に引くだけで容易に開口出来,又指の
誘導だけで任意の方向に開封することが出来る。この場
合のフィルムの材質も包装体構成に適した合成高分子製
フィルムであれば特に制限は無く,前記穿孔フィルムの
場合の例示(A)と同様である。
【0014】一般にフィルムの厚さ50〜80%の深さ
に,方向不規則に無数に傷を付けておくことが望まし
い。このようにハ−フカット状態に傷を付ける技術は高
分子材料の加工手段として常套的であり,前記の穿孔技
術の一部を援用できる他,表面に鋭利かつ凹凸のある
板,又は丸みを持った球状物で表面を摩擦する方法な
ど,又は型押しによる方法も,取り入れることが可能で
ある。〔以下,このように表面に傷を付けたフィルム
を,単に「傷付けフィルム」又は窄孔フィルムと同じく
(A)と略称する。〕
【0015】前記の穿孔フィルム又は傷付けフィルム
は,それぞれそのフィルム単独(Aのみ)で使用するこ
とも出来るが,これに他のフィルムを2層又は3層に積
層して補助的に使用することも出来る。例えば,より高
いバリヤ性を要求される用途やより高い強度を要求され
る包装袋用,或いはヒ−トシ−ル性を付加したい場合等
には,前記の穿孔フィルム又は傷付けフィルムを芯材と
して,これに適当な機能を有するフィルムを積層して,
使用することが行われる。
【0016】芯材フィルム(A)に積層される補助フィ
ルムとしては,バリヤ性を高める為には,〔ポリエチレ
ン(HDPE,LDPE,架橋体),ポリプロピレン,
ポリエチレンテレフタレ−ト,6ナイロン(無延伸,2
軸延伸),ポリイミド,エバ−ル,ポリビニ−ルアルコ
−ル,ポリ塩化ビニリデン〕等の合成高分子製フィルム
並びにアルミニウム箔等(B)との組合せが挙げられ
る。又包装体形成上の必要から溶着性が要求される場合
には,芯材フィルム(A)又は補助フィルム(B)との
積層シ−トに対して,〔低密度ポリエチレン,無延伸ポ
リプロピレン,アイオノマ−〕等の材料の低融点フィル
ム又は接(粘)着性フィルム(C)を更に積層する方法
が例示出来る。
【0017】上掲のフィルム(B)又は,及び(C)
は,〔穿孔又は傷付け〕加工を行った芯材フィルム
(A)に,必要に応じて積層して,易引裂性を保持しつ
つ,強度,バリヤ性,溶(接)着性を付与して,綜合的
に補完しつつ,本発明にかかる包装体用の原反を構成さ
せることが出来る。但し,フィルム(B)又は(C)は
材質的又はその厚さを選択して,芯材フィルム(A)よ
りも引き裂き強度を小さくすると,引き裂き開封時の作
業が円滑に行い得る。
【0018】これ等フィルムの積層は,溶着,接(粘)
着何れの手段でも製作出来るが,何れの場合も,芯材と
なるフィルムに穿孔又は傷付けを行っておくことによっ
て積層したフィルム全体も,任意個所より,任意方向に
容易に引き裂き可能な機能を失うことはない。
【0019】次に本発明に係る穿孔フィルム及び(又
は)該フィルム(A)に他のフィルム(B,C)を積層
したフィルムは,これを用いて軟質の包装袋を製作する
ことが出来る。図6−図9は,それ等の包装袋の例示で
ある。これ等包装袋において特徴とするところは,本発
明に係る〔全面穿孔フィルム又は全面傷付けフィルム〕
を単層又は積層して使用する場合,任意の個所から任意
の方向に容易に引き裂き,開封することが出来るので,
従来の包装袋のように,特定の個所に切れ目を入れた
り,特定の方向にミシン目やハ−フカット溝を設けた
り,開口部を予め設け,その上を密封シ−ルテ−プで覆
っておくような手段を,必ずしも行う必要がないことで
ある。勿論,これ等の手段を併用することも可能であ
る。
【0020】
【実施例】
(実施例1) 図1はポリエステルフィルム(厚さ12
μ)に無方向に多数穿孔したフィルム(A)の例図であ
る。(ロ)のように,フィルム全体に多数の穿孔を全面
に,不連続に,不規則に設けることにより,任意の個所
3付近及び引き裂き希望の線4に沿って,両指で左右に
開くように力を加えることによって,容易に破る(開
封)することが出来た。
【0021】(実施例2) 図2(ハ)は無延伸ナイロ
ンフィルム(厚さ15μ)に,無方向,かつ無数に,そ
の全面に,引っ掻き傷(平均深さ10μ)を設けた(フ
ィルムA´)の例図である。。(ニ)のように該フィル
ム表面全体に無方向に,不連続に多数の引っ掻き傷を設
けることにより,任意の個所13付近及び引き裂き希望
の線に沿って,両指で左右に開くように力を加えること
により,容易に任意の方向14に破る(開封)することが
出来た。
【0022】(実施例3) 図3(ホ)は図1に示す穿
孔フィルム(1)としてポリエステル(PET)を芯材
として用い,その下面にバリヤ性を有するフィルム(6
・エバ−ル)を,粘着剤層(5)を用いて積層したフィ
ルムを示す。(6)はバリヤ性があり,かつ印刷可能な
面を形成する。〔図5・ヌ〕
【0023】(実施例4) 図3(ヘ)はポリプロピレ
ン製窄孔フィルム(1)を芯材として,それにバリヤ性
があり,かつ低温溶着性のあるポリエチレン(LDP
E)を積層した例図である。このように積層したフィル
ムは,後記する各種形状の袋体を製作する時,低温溶着
可能であり,かつ任意点より,任意方向に裂開可能な特
性を有する包装体を製作することが出来る。
【0024】(実施例5) 図4(ト)は,ポリエステ
ル製傷付けフィルム(11)を芯材として,それにバリヤ
性があり,かつ低温融着性のある低温溶着性のあるサ−
リン(アイオノマ−:エチレンとアクリル酸共重合物:
Naイオン架橋低温軟化)フィルムを積層したフィルム
を示す。この組合せにより,ヒ−トシ−ル性,防湿性を
付与し得ると共に,任意に裂開可能な包装体を製作する
原反フィルムを得ることが出来る。
【0025】(実施例6,7,8,9,10) 図5
(チ,リ,ヌ,ル,オ)に,窄孔又は傷付けフィルム
(A)を芯材として,それにバリヤ性,印刷性等を付与
する為の機能性フィルム(B),及び製袋加工の為の溶
(接)着性を付与する為のフィルム(C)を,積層した
包装材製作用原反シ−トの組合せ例を示す。このような
各種の機能性フィルムを積層しても,任意個所より任意
方向への裂開特性は失われることはなかった。尚,芯材
フィルム(A),機能性フィルム(B)及び溶(接)着
性フィルム(C)の材料の具体的な組合せは芯材の容易
裂開性を損なわない限り,任意に選択することが出来,
前記の例示に拘束されない。
【0026】(実施例11) 上記実施例1〜10に示した
袋体製作用原反を適宜に裁断,要部を溶着して袋体を製
作することが出来る。本発明に謂う袋体の特徴は原反シ
−トの特性から,任意個所から任意方向への任意の引き
裂き,開封が容易であることを特徴とする。従って,形
態的特徴としては,従来品に見られる格別の切り欠き
部,切り裂き用ハ−フカット溝や方向性のある線状ミシ
ン目,或いは分子配向性などに対する配慮は必ずしも必
要でない。然し併用しても本発明の効果を妨げない。図
6〜9に,本発明に係る全面窄孔フィルム,又は全面傷
付けフィルムを芯材とした原反フィルムから得られる袋
体の種類を例示する。
【0027】図6は,本発明に係る原反フィルム(穿孔
又は傷付けフィルムに低溶点フィルムを積層)を用いて
3方シ−ル包装体を製作した例図である。図中の交差斜
線部は溶封部を示す。原反フィルムには,窄孔フィルム
又は傷付けフィルムを用いている。(注,孔及び傷の記
号は省略,以下の図も同様とする。)(ワ)は袋体の外
見図,(カ)はQ−R軸の断面図である。任意の個所
(例えばX印部)から,任意の方向に自在に開封するこ
とが出来る。
【0028】(実施例12) 図7・ヨは,本発明に係る
穿孔又は傷付けフィルムに,低溶点,かつバリヤ性のあ
るサ−リン樹脂を内面にして,状袋状に上,下,縦方
向,3方シ−ルを行った通称ピロ−型包装体の例図であ
る。(タ)はST軸の断面図である。低温点樹脂を内面
にして袋を構成しているので,容易に局部(二重交差線
部)を加熱することにより袋体に溶着することが出来
る。袋体は,孔開け又は傷付け効果により,容易に任意
の個所(例えばX印部)方向に引き裂くことが出来る。
【0029】(実施例14) 図8は,本発明に係る穿孔
又は傷付けフィルムに,薄層アルミニウム箔を挟んで構
成した原反フィルムを内容物を入れて2枚重ね,要部を
加熱,四方を溶封して得られた包装体である。アルミニ
ウムを層成分に含んでも任意の個所,例えば平面部中央
から引き裂くことも出来るし,溶封した耳部を引き裂き
筒状に開封することも,任意に行い得た。医療用錠剤等
の包装に好適である。
【0030】(実施例15) 図9は,本発明に係る穿孔
フィルム又は傷付けフィルムに,低密ポリエチレンフィ
ルムを積層して得られた原反シ−トを,(レ)のように
折り畳んで,(タ)のように両側辺及び,(内容物を入
れた後)上辺を溶封して,袋状にしたスタンディング型
包装体である。全面に孔開け,傷付けした効果によっ
て,上辺部,側面部,底面部等,任意の個所例えばX印
部から容易に引き裂き開封することが出来る。
【0031】尚,例示の,長方形のみならず,これ以上
の多角形状,円形若しくは一部に凹状,凸状部を含む異
形状の包装体,シュリンク包装体,ロケット包装体(通
称・例えばソ−セ−ジ包装)等あらゆる形状の包装体に
適用して,同様の効果を有することが見出された。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る包装体は,以上のように,
フィルム全面に,多数の貫通孔又は表面に傷を無方向に
付したフィルムを単層又は積層したフィルム状で使用し
ているので,単に局部を両指で左右に引くことにより,
任意の個所から,任意の方向に,容易かつ自在に引き裂
き,開封することが出来る。上記該フィルムに,バリヤ
性や低温溶着性等を有するフィルムを積層したものは,
各種の任意の形状の袋体の製造に使用することが出来
る。積層するフィルムの特性,例えば引き裂き強度や溶
融特性或いは厚さ等を選ぶことにより,積層しても芯材
として用いた前記の孔開け,傷付けフィルムの特徴を失
うことなく,任意に開封することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る全面穿孔フィルムの概念図であ
る。図中(イ)はフィルムの側切断面を,(ロ)はフィ
ルムの裂開の状態を上面から見た拡大図をそれぞれ示
す。
【図2】本発明に係る表面全体に傷を付けた傷付けフィ
ルムの概念図である。図中(ハ)はフィルムの切断面
を,(ニ)はフィルムの拡大上面図を,それぞれ示す。
【図3】(ホ)は,本発明に係る全面穿孔フィルムに接
(粘)着を用いて,バリヤ性フィルムを積層した状態
を,同図(ヘ)は低溶点フィルムを,積層した状態を示
す概念図である。
【図4】(ト)は,本発明に係る全面傷付けフィルム
に,低溶点フィルム層を積層した状態の断面を示す概念
図である。
【図5】(チ)〜(オ)は,窄孔又は傷付けフィルム
に,各機能性フィルムを積層した代表的構成例を示す。
尚括弧内は材料名並びに厚さ等の一例を例示したもので
ある。
【図6】(ワ)は,本発明に係るフィルムを用いて製作
した三方シ−ル袋体の斜視外見図を,(カ)は上記
(ワ)のQ−R断面を示す。但しX印は裂開可能な任意
の部位を示す。
【図7】(ヨ)は,本発明に係るフィルムを用いて製作
した通称ピロ−型三方シ−ル袋体の斜視外見図を,
(タ)は,上図のS−T断面を示す。
【図8】(レ)は,本発明に係るフィルムを用いて製作
した四方シ−ル袋体の上面図を,(ソ)は,上図中のU
−V断面を示す。
【図9】(ツ)は,本発明に係る,立位にて据置可能な
三方シ−ル袋体の斜視外見図を,(ネ)は上図中Y面に
おける断面(内容物収納前),及び(ナ)は(ネ)に内
容物を収納して,上部を封じた状態を示す。
【符号の説明】
1 全面穿孔フィルム 2 貫通孔 3 引き裂き開始点 4 引き裂き線 5 接(粘)着剤層 6 バリヤ性フィルム(エバ−ル,サラン,蒸着層,A
L箔) 7,8 低溶点フィルム(積層) 11 全面傷付けフィルム 12 傷 13 引き裂き開始点 14 引き裂き線 15 低溶点フィルム(積層)(LDPE,CPP,EV
A,アイオノマ−) 21 印刷層(インキ) M−N,Q−R,S−T,U−V,Y:断面部位指示記
号 AL:アルミニウム箔層 ← → 引き裂き力の加わる方向指示 X 引き裂き開始部位の例示(任意個所)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成高分子製のフィルムに,貫通した孔
    を,全面に,かつ不連続,不規則に設け,任意の個所か
    ら任意の方向に引き裂き開封可能にしたフィルム。
  2. 【請求項2】 合成高分子製のフィルムに,背面にまで
    達しない傷を,全面に,かつ不規則に設け,任意の個所
    から任意の方向に引き裂き開封可能にしたフィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のフィルムを基
    材,若しくは芯材とし,これに他のフィルムを積層した
    構成からなる,任意方向に引き裂き可能にしたフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1,2,3に謂うフィルムを用い
    て構成された,任意の個所から,任意の方向に,引き裂
    き開封を可能とした包装体。
  5. 【請求項5】 包装体が3方シ−ル包装体,4方シ−ル
    包装体,多角形包装体,ピロ−型包装体,スティック型
    包装体,ロケット型包装体,シュリンク型包装体であ
    る,請求項4に謂う包装体。
  6. 【請求項6】 合成高分子製フィルムに貫通した孔を,
    全面に,かつ不連続,不規則に設けたフィルムを,基材
    若しくは芯材とし,これに他のフィルムを積層した構成
    からなる積層フィルムを用い,形成されたる包装体を,
    任意の個所から,任意の方向に開封する包装体の使用方
    法。
  7. 【請求項7】 合成高分子製フィルムに,背面にまで達
    しない傷を,全面に,かつ不連続,不規則に設けたフィ
    ルムを,基材若しくは芯材とし,これを単独,又はこれ
    に他のフィルムを積層したフィルムを用い,形成された
    る包装体を,任意の個所から,任意の方向に開封する包
    装体の使用方法。
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