JP2756306B2 - 易開封性密封容器 - Google Patents

易開封性密封容器

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JP2756306B2 JP14885289A JP14885289A JP2756306B2 JP 2756306 B2 JP2756306 B2 JP 2756306B2 JP 14885289 A JP14885289 A JP 14885289A JP 14885289 A JP14885289 A JP 14885289A JP 2756306 B2 JP2756306 B2 JP 2756306B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フランジ部に蓋材を封着したカップ状包装
容器において、蓋を容易に開封することができる密封容
器に関する。
〔従来の技術〕 食品類の包装容器として、蓋を抵抗なく開けることが
できるイージーオープン式のプラスチック製密封容器が
汎用されている。
従来から行われている最も一般的なイージーオープン
方式は、蓋材のシール層を構成する樹脂の組成を変える
ことによって容器とのシール強度を適度(例えば600〜1
000g/15mm)に制御し、蓋材と容器とのシール界面をピ
ールして開封するものである。ところが、シール強度
は、シール条件、環境温度、内容物の付着等による影響
を受けやすく、往々にして強弱のバラツキを生じる。こ
のバラツキが弱い方に偏るとシール漏れを起こす危険性
を招き、逆に強い方に偏るとピール性が悪化して開封が
困難となる。しかし、これら現象のうちシール漏れは密
封容器としての致命的欠陥となるので、多くの場合イー
ジーオープン性を犠牲にしてもヒートシール条件を厳し
く設定してシールの安全性を確保する方法が選択されて
いる。
このような問題点を改善するために、シール層とそれ
に隣接する層のデラミネーションによって開封する方式
が開発されている。
この方式を採る場合には容器を多層シート材料で構成
することが必要で、例えばシール層にポリエチレン、シ
ール層と相対する隣接層にホモのポリプロピレン、バリ
ア層にエチレン酢酸ビニル共重合体けん化物またはポリ
塩化ビニリデン、そして最外層にホモのポリプロピレン
を配した多層シート材料を熱成形した容器が使用され
る。この容器のフランジ部にポリエチレンをシール層と
した蓋材を重ね合わせてヒートシールすることによって
密封容器に形成されることになるが、この際容器のシー
ル層と隣接層との層間剥離強度をヒートシールの強度よ
り低くなるように調整することが円滑なピール性を付与
するための重要な要件となる。このために必要な容器の
シール層と隣接層との層間剥離強度は、通常、200〜150
0gf/15mmの範囲、より好ましくは300〜1000gf/15mmに調
整することが好適とされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のうちバリア層を金属箔で置き換
えた冷間成形での容器形成が要求されるシート組成にお
いては、冷間成形時にシール層と隣接層との間に滑りを
生じて層間剥離強度が100gf/15mm以下まで急激に低下
し、蓋材とシールする前に層間が剥がれる現象が発生す
る問題点がある。
本発明はこのような問題点を解消する目的でなされた
もので、バリア層を金属箔としたシート材料を冷間成形
してイージーオープン性の密封容器を形成する場合に、
容器としてシール層と隣接層の層間剥離強度が常に200
〜1500gf/15mmの範囲に保持される組成の多層シートを
用いた易開封性の密封容器を提供するものである 〔課題を解決するための手段〕 上記の課題を解決するための提供される本発明の易開
封性密封容器は、密度0.95以上の高密度ポリエチレンか
らなるシール層、エチレン含量1〜10%のエチレン・プ
ロピレンランダムコポリマーからなる隣接層、厚さ50〜
200μmの金属箔からなるバリア層および最外層がポリ
プロピレンにより構成される多層シートを冷間成形した
容器のフランジ部と、少なくともシール層がポリエチレ
ンにより構成されている蓋材とをヒートシールしてなる
ことを構成的特徴とする。
本発明において、容器のシール層に密度0.95以上の高
密度ポリエチレンを用い、その隣接層としてエチレン含
量1〜10%のエチレン・プロピレンランダムコポリマー
を適用することは重要で、シール層を構成するポリエチ
レンの密度が0.95未満であったり、隣接層を構成するエ
チレン・プロピレンランダムコポリマーのエチレン含量
が1〜10%の範囲を外れる成分組成では冷間成形後の層
間剥離強度が200〜1500gf/15mmの範囲に入らず、良好な
イージーオープン性の付与ができなくなる。また、隣接
層が従来組成のようにホモポリプロピレンあるいはエチ
レンとプロピレンのブロックコポリマーであっても層間
剥離強度が未達となる。
シール層の高密度ポリエチレンと隣接層のエチレン・
プロピレンランダムコポリマーは、共押出しによりシー
ト化される。
バリア層を形成する金属箔には、例えばアルミニウム
系、亜鉛系などで構成された厚さ50〜200μmのものが
用いられ、最外層のポリプロピレンとしては、ホモ、エ
チレンとのランダムもしくはブロック型コポリマーなど
を用途に応じて選択使用することができる。これらバリ
ア層および最外層は、順次ドライラミネートして隣接層
と積層化して容器形成用の多層シートとする。
なお、上記のシート化に当たっては、必要に応じ隣接
層とバリア層の間あるいはバリア層と最外層との間に例
えば無水マイレン酸変性ポリプロピレンのような接着層
を介在させることができる。
上記の多層シートは冷間成形法によって所望のカップ
形状に成形して容器とする。
蓋材は、容器のシート層と密着して強固に結合するシ
ール層を備える必要があり、少なくともそのシール層が
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチ
レン(MDPE)または高密度ポリエチレン(AHDPE)等で
構成されているフィルムを適用する。蓋材のフィルムは
単層であっても良いが、例えばアルミ箔、エチレン酢酸
ビニル共重合体けん化物のようなバリア性の隣接層を含
む多層フィルムをラミネートした材料で構成することが
望ましい。
容器と蓋材とは、容器フランジ部の上面(シール層)
に蓋材のシール層面を対向して重ね合わせ、熱圧シール
盤でヒートシールすることにより密封容器が形成され
る。形成される密封容器には、開封時、シール層の破断
を容易にするためにフランジ部に切り込みあるいは凹状
の線シール層を設置したり、シール部と非シール部の境
界部分に構成樹脂による瘤状の樹脂溜まりを形成する等
の加工を付与することができる。
〔作用〕
本作用によれば、容器のシール層と隣接層がそれぞれ
密度0.95以上の高密度ポリエチレンおよびエチレン含量
1〜10%のエチレン・プロピレンランダムコポリマーで
構成されているから、これと金属箔バリア層、ポリプロ
ピレン最外層を積層した多層シートを容器形状に冷間成
形した場合、シール層と隣接層の層間剥離強度は200〜1
500gf/15mmの範囲に調整保持される。この層間剥離強度
の範囲は、高シール条件によるのシール強度(通常、20
00gf/15mm以上)より低位にある。
したがって、容器のフランジ部と蓋材とをシール漏れ
が生じない条件でヒートシールした密封容器の開封は、
容器側のシール層と隣接層間から円滑に進行し、確実な
イージーオープン性が保証される。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 密度0.960の高密度ポリエチレンからなる厚さ20μm
のシール層1と、メルトインデックス(MI)1.5g/10mi
n、エチレン含量5%のエチレン・プロピレンランダム
コポリマーからなる厚さ180μmの隣接層2を共押出し
により成形し、この隣接層側に100μmのアルミニウム
箔からなるバリア層3およびメルトインデックス(MI)
1.5g/10minのホモポリプロピレンからなる厚さ200μm
の最外層4を順次にドライラミネートして全体の厚さが
500μmの第1図に示すような4層のシート5を成形し
た。ついで、多層シート5を冷間成形法により容器6に
成形した。成形後のシール層1と隣接層2との層間剥離
強度は630gf/15mmであった。
上記容器6のフランジ部7(シール層面)に、密度0.
950の高密度ポリエチレン(HDPE)シール層8と接着剤
を介してアルミ箔、更にその上にポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリプロピレンの隣接層9をラミネー
ト成形した蓋材10のシール層面を重ね合わせ、温度180
℃、圧力10kg/cm2の条件でヒートシールして第2図の密
封容器を形成した。
この密封容器の蓋を開封したところ、第3図に示すよ
うに容器のシール層1と隣接層2との間から円滑にピー
ルが進み、極めて良好なイージーオープン性を示した。
実施例2 密度0.953の高密度ポリエチレンからなる厚さ20μm
のシール層、メルトインデックス(MI)1.5g/10minでエ
チレン含量5%のエチレン・プロピレンランダムコポリ
マーからなる厚さ180μmの隣接層および無水マイレン
酸変性ポリプロピレンからなる厚さ20μmの接着層を共
押出しし、その接着層側に厚さ100μmのアルミニウム
箔からなるバリア層、無水マイレン酸変性ポリプロピレ
ンからなる厚さ20μmの接着層とメルトインデックス
(MI)1.5g/10minのホモポリプロピレンとからなる厚さ
180μmの最外層を共押出ししたシートを順次ドライラ
ミネートして全体の厚さが500μmの6層シートを成形
した。このシートにおけるシール層と隣接層の層間剥離
強度は490gf/15mmであった。
上記シートを冷間成形で容器に成形し、実施例1と同
様にして形成した密封容器について蓋の開封をおこなっ
たところ、容器のシール層と隣接層との間で円滑にピー
ルし優れた易開封性が認められた。
比較例1〜2 実施例2における容器シートのシール層を密度0.943
の高密度ポリエチレンおよび密度0.932の中密度ポリエ
チレンに変えたほかは全て実施例2と同一の条件で密封
容器を形成した。この場合の容器のシール層と隣接層の
層間剥離強度は、それぞれ220gf/15mm、260gf/15mmと低
かった。
上記密封容器について蓋の開封テストをおこなった結
果、いずれの場合も円滑なイージーオープン性は得られ
なかった。
比較例3 実施例2の容器シートのうち、隣接層をメルトインデ
ックス(MI)1.5g/10minのホモポリプロピレンに変えた
ほかは全て実施例2と同一の条件で密封容器を形成し
た。この場合の容器シール層と隣接層の層間剥離強度は
70gf/15mmと極端に低く、円滑なイージーオープン性は
得られなかった。
比較例4 実施例2の容器シートのうち、隣接層をメルトインデ
ックス(MI)1.5g/10minのエチレン含量5%のエチレン
・プロピレンブロックコポリマーに変えたほかは全て実
施例2と同一の条件で密封容器を形成した。この場合の
容器シール層と隣接層の層間剥離強度は250g/15mmと低
く、円滑なイージーオープン性は得られなかった。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明の易開封性密封容器によれば、ピ
ール界面を形成する容器のシール層と隣接層の層間剥離
強度が容器と蓋材とのシール強度に比べて低く、かつ抵
抗のない円滑な剥離に必要な300〜1000gf/15mmの範囲に
あるから、安全なシール強度を保持しながら優れた易開
封性能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すもので、第1図は容器を構成
する多層シートの部分拡大断面図、第2図は密封容器の
断面略図、第3図は蓋の開封状態を示した部分断面略図
である。 1……容器のシール層、2……容器隣接層 3……バリア層、4……最外層 5……容器のシート、6……容器 8……蓋材のシール層、9……蓋材の隣接層 10……蓋材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.95以上の高密度ポリエチレンからな
    るシール層、エチレン含量1〜10%のエチレン・プロピ
    レンランダムコポリマーからなる隣接層、厚さ50〜200
    μmの金属箔からなるバリア層および最外層がポリプロ
    ピレンにより構成される多層シートを冷間成形した容器
    のフランジ部と、少なくともシール層がポリエチレンに
    より構成されている蓋材とをヒートシールしてなる易開
    封性密封容器。
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