JPH0719326A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH0719326A
JPH0719326A JP5158844A JP15884493A JPH0719326A JP H0719326 A JPH0719326 A JP H0719326A JP 5158844 A JP5158844 A JP 5158844A JP 15884493 A JP15884493 A JP 15884493A JP H0719326 A JPH0719326 A JP H0719326A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Dレンジ摩擦締結要素の締結圧を電子制御す
る自動変速機の油圧制御装置において、Dレンジ時に締
結される摩擦締結要素への変速油圧制御応答に影響を与
えることなく、DレンジからNレンジへのセレクト時に
セレクトショックの防止を図ることにある。 【構成】 DレンジからNレンジへのセレクト操作時、
電子油圧制御弁fへの供給圧の抜けを遅延させる遅延手
段gを、電子油圧制御弁fの供給側に設けた。ここで、
電子油圧制御弁fの供給側とは、ドライブレンジ圧油路
bやドライブレンジ圧ドレーン油路hをいう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライブレンジで締結
される摩擦締結要素の締結圧を電子制御する自動変速機
の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先の特願平4−85347
号(平成4年4月7日出願)により、パワートレーンの
小型化やコントロールバルブの単純化のため、ワンウェ
イクラッチを廃止し、摩擦締結要素の締結圧を直接電子
油圧制御弁で制御する自動変速機の油圧制御装置を提案
した。
【0003】この先願(図6)には、1速で締結される
摩擦締結要素C1,B2のうち摩擦締結要素B2の電子
油圧制御弁7へはライン圧をマニュアルバルブ4を経過
することなく直接導くが、摩擦締結要素C1の電子油圧
制御弁15へはマニュアルバルブ4を経過し、Dレンジ
へのセレクト操作時のみに電子油圧制御弁15へDレン
ジ圧を供給している。そして、マニュアルバルブ4から
のDレンジ圧は、Dレンジ以外(例えばNレンジ)には
ドレーンされるため、電子油圧制御弁15が故障してい
ても電子油圧制御弁15への供給圧力が発生しない。
【0004】これにより、Dレンジ以外ではギア前進段
が作られなく、電子制御弁の故障時のフェールセーフを
実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
動変速機の油圧制御装置にあっては、DレンジからNレ
ンジへのセレクト操作時、Dレンジ圧が瞬時にマニュア
ルバルブ4からドレーンされるため、摩擦締結要素C1
の電子油圧制御弁15では油圧抜きの調節を行なうこと
ができないので、大きなD→Nセレクトショックが発生
してしまう場合がある。
【0006】これに対し、従来このような問題を解決す
るには、Dレンジ1速で締結される摩擦締結要素C1の
制御圧そのものをアキュムレータ等を用いて調節するの
が一般的である。
【0007】しかし、この場合には、Dレンジにて変速
時に摩擦締結要素C1への制御圧を電子油圧制御弁15
により作る時、制御圧油路にアキュムレータ等が存在す
ることにより油圧応答性が大幅に低下してしまう。この
結果、変速ショックが大きくなるという別の問題が発生
する。
【0008】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、その目的とするところは、Dレンジ摩擦
締結要素の締結圧を電子制御する自動変速機の油圧制御
装置において、Dレンジ時に締結される摩擦締結要素へ
の変速油圧制御応答に影響を与えることなく、Dレンジ
からNレンジへのセレクト時にセレクトショックの防止
を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の自動変速機の油圧制御装置では、Dレンジから
Nレンジへのセレクト操作時、電子油圧制御弁への供給
圧の抜けを遅延させる遅延手段を、電子油圧制御弁の供
給側に設けた。
【0010】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、ドライブレンジへのセレクト操作によりライン圧油
路aからのライン圧をドライブレンジ圧油路bに導くマ
ニュアルバルブcと、外部からの制御指令によりドライ
ブレンジ圧油路bからのドライブレンジ圧を調圧して摩
擦締結要素dへの制御圧油路eに導く電子油圧制御弁f
と、前記電子油圧制御弁fの供給側に設けられ、ドライ
ブレンジからニュートラルレンジへのセレクト操作時、
電子油圧制御弁fへの供給圧の抜けを遅延させる遅延手
段gと、を備えていることを特徴とする。
【0011】尚、前記遅延手段gとしては、直列配置の
オリフィス及びアキュムレータまたはオリフィスのみに
より構成しても良い。また、このオリフィスは、マニュ
アルバルブcと電子油圧制御弁fとの間のドライブレン
ジ圧油路bまたはマニュアルバルブcのドライブレンジ
圧ドレーン油路hに設けても良い。
【0012】
【作用】NレンジからDレンジへのセレクト時、ライン
圧油路aからのライン圧がマニュアルバルブcを介して
ドライブレンジ圧油路bに供給され、電子油圧制御弁f
ではこのドライブレンジ圧油路bの供給圧を基圧として
制御圧が作られ、この制御圧が制御圧油路eを介して摩
擦締結要素dに導かれ、発進時の摩擦締結要素dが締結
される。
【0013】この時、DレンジからNレンジへのセレク
ト時に用いられる遅延手段gは、電子油圧制御弁fの供
給側に設けられているため、電子油圧制御弁fからの制
御圧は応答遅れなく制御圧油路eを介して摩擦締結要素
dに供給されることになり、Dレンジ時に摩擦締結要素
dへの変速油圧制御応答性が確保される。
【0014】DレンジからNレンジへのセレクト時、ド
ライブレンジ圧油路bの油圧は、マニュアルバルブcを
介してドレーンされることになるが、電子油圧制御弁f
の供給側に遅延手段gが設けられていることで、電子油
圧制御弁fへの供給圧の抜けが遅延させられることにな
り、Dレンジ位置で締結されている摩擦締結要素dがN
レンジへのセレクト時に直ちに解放されることなく、締
結圧が一時的に保圧され、その後、ゆっくりと低下する
油圧の低下に伴って解放されることになる。
【0015】この電子油圧制御弁fへの供給圧抜け遅延
作用により、D→Nセレクトショックが軽減される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0017】(第1実施例)構成を説明する。図2は請
求項1,2,3記載の発明に相当する第1実施例の自動
変速機の油圧制御装置を示す全体概略図である。この第
1実施例装置は、前進6速後退1速を得るパワートレー
ンに適用されている。以下、ドライブレンジはDレン
ジ、リバースレンジはRレンジ、ニュートラルレンジは
Nレンジと略称する。
【0018】図2において、C1,C2,B1,B2,
B3は摩擦締結要素、1はマニュアルバルブ、2,3,
4,5,6は電子油圧制御弁、7,8,9はシャトルボ
ール弁、10はライン圧油路、11はDレンジ圧油路、
12はRレンジ圧油路、13,14,15,16,17
は制御圧油路、18はDレンジ圧ドレーン油路、19は
Rレンジ圧ドレーン油路、20はRレンジ圧遅延手段、
21はDレンジ圧ドレーン遅延手段(遅延手段gに相
当)である。
【0019】前記摩擦締結要素C1はDレンジの1速,
2速,3速,4速で締結されるフォワードクラッチ、摩
擦締結要素C2はDレンジの4速,5速,6速で締結さ
れるハイクラッチ、摩擦締結要素B1はDレンジの3
速,5速とRレンジで締結される3&5&リバースブレ
ーキ、摩擦締結要素B2はDレンジの2速,6速で締結
される2&6ブレーキ、摩擦締結要素B3はDレンジの
1速とRレンジで締結されるロー&リバースブレーキで
ある。
【0020】前記マニュアルバルブ1は、Nレンジから
Dレンジへのセレクト操作によりライン圧油路10から
のライン圧をDレンジ圧油路11に導き、Nレンジから
Rレンジへのセレクト操作によりライン圧油路10から
のライン圧をRレンジ圧油路12に導き、Dレンジから
Nレンジへのセレクト操作によりDレンジ圧油路11へ
の供給圧をDレンジ圧ドレーン油路18を介してドレー
ンし、RレンジからNレンジへのセレクト操作によりR
レンジ圧油路12への供給圧をRレンジ圧ドレーン油路
19を介してドレーンする。
【0021】前記電子油圧制御弁2,3,4,5,6
は、図外のATコントロールユニットからの制御指令に
より変速態様に応じた最適の制御圧を作り出し、各制御
圧油路13,14,15,16,17に送り出す減圧デ
ューテイソレノイド弁で、このうち電子油圧制御弁2,
3,4,5は、マニュアルバルブ1からのDレンジ圧あ
るいはRレンジ圧を入力圧とし、電子油圧制御弁6はラ
イン圧油路10からのライン圧を入力圧とする。
【0022】前記シャトルボール弁7は、電子油圧制御
弁4がDレンジ圧とRレンジ圧とを入力圧にするのにと
もないこれらの油路の連結部に設けられている。
【0023】前記Rレンジ圧遅延手段20は、Rレンジ
位置で締結される摩擦締結要素B1,B3の締結圧を作
り出す電子油圧制御弁4,6が全閉フェールの時に後退
走行を確保すると共に、セレクトショックを防止するよ
うに油圧の立ち上がりや油圧の抜きを滑らかに制御する
手段で、アキュムレータ20a,第1オリフィス20
b,第2オリフィス20c,第1チェック弁20c,第
2チェック弁20dを有して構成されていて、Rレンジ
時で制御圧油路15,17の少なくとも一方で油圧の発
生が無い時、シャトルボール弁8,9の切換作動により
油圧の上昇を遅らせたRレンジ圧を摩擦締結要素B1,
B3に供給し、電子油圧制御弁4,6の全閉フェール時
のフェールセーフを実現する。
【0024】前記Dレンジ圧ドレーン遅延手段21は、
DレンジからNレンジへのセレクト操作時、Dレンジ1
速で締結される摩擦締結要素C1の電子油圧制御弁2へ
の供給圧の抜けを遅延させる手段で、Dレンジ圧油路1
1に設けられたチェック弁21aと、該チェック弁21
aをバイパスする油路に設けられたオリフィス21b
と、該オリフィス21bとは直列配置のアキュムレータ
21cを有して構成されている。
【0025】次に、作用を説明する。
【0026】[各レンジ位置での各締結要素の締結作
動]自動変速機のパワートレーンの図示は省略するが、
前記各摩擦締結要素C1,C2,B1,B2,B3を図
3の締結論理表に示すように作動させることで、Dレン
ジ位置で前進6速の自動変速が達成される。
【0027】即ち、締結要素C1,B3の締結でDレン
ジ1速が達成され、締結要素C1,B2の締結でDレン
ジ2速が達成され、締結要素C1,B1の締結でDレン
ジ3速が達成され、締結要素C1,C2の締結でDレン
ジ4速が達成され、締結要素C2,B1の締結でDレン
ジ5速が達成され、締結要素C2,B2の締結でDレン
ジ6速が達成される。
【0028】また、Nレンジ位置では、低車速または停
止時に限って締結要素B3が締結される。さらに、締結
要素B1,B3の締結でRレンジが達成される。
【0029】[Nレンジ時]車両停止状態でのNレンジ
時には、摩擦締結要素B3の制御圧を作る電子油圧制御
弁6がライン圧を減圧して摩擦締結要素B3を締結す
る。
【0030】しかし、マニュアルバルブ1は図2に示す
ように、Dレンジ圧油路11とDレンジ圧ドレーン油路
18を連通し、Rレンジ圧油路12とRレンジ圧ドレー
ン油路19を連通する位置で、その他の摩擦締結要素C
1,C2,B1,B2の制御圧を作る電子油圧制御弁
2,3,4,5は、供給圧であるDレンジ圧,Rレンジ
圧が共にマニュアルバルブ1でドレーンされるため、摩
擦締結要素B3以外の摩擦締結要素C1,C2,B1,
B2は締結されることはなく、Nレンジを選択している
時に車両が前進や後退をすることがない。
【0031】[NレンジからDレンジへのセレクト時]
上記Nレンジ状態からDレンジ位置へセレクト操作する
と、Dレンジ圧油路11はマニュアルバルブ1によりラ
イン圧油路10に接続されるため、摩擦締結要素C1,
C2,B1,B2の制御圧を作る電子油圧制御弁2,
3,4,5を制御することで、摩擦締結要素B3以外の
摩擦締結要素C1,C2,B1,B2を締結することが
可能となる。
【0032】ここで、NレンジからDレンジへのセレク
ト時に締結される摩擦締結要素C1の制御圧を作り出す
電子油圧制御弁2の供給圧特性を見ると、チェック弁2
1aにより電子油圧制御弁2への供給方向にはオリフィ
ス21bを介さずに油圧供給が行なわれることで、アキ
ュムレータ21cにはごく短時間で油がチャージされ、
図4の実線特性に示すように、NレンジからDレンジへ
のセレクト直後から急激に立ち上がる供給圧特性を示
す。
【0033】したがって、電子油圧制御弁2により摩擦
締結要素C1への制御圧を作る時に供給圧による制限を
受けることなく油圧制御を行なうことができ、例えば、
図4の点線特性に示すように、摩擦締結要素C1への制
御圧を供給圧の減圧制御により制御することで、Nレン
ジからDレンジへのセレクト時にセレクトショックを防
止することができる。
【0034】[DレンジからNレンジへのセレクト時]
通常、DレンジからNレンジへのセレクトは、車両停止
状態で行なわれるため、セレクト直前はDレンジ1速状
態で摩擦締結要素C1と摩擦締結要素B3とに油圧が供
給され、両摩擦締結要素C1,B3が締結状態にある。
【0035】この状態でDレンジからNレンジへのセレ
クト操作を行なうと、Dレンジ圧はマニュアルバルブ1
によりドレーンされることで瞬時に低下するが、電子油
圧制御弁2への供給圧は、チェック弁21aが油のドレ
ーン方向には閉じるため、アキュムレータ21cにチャ
ージされている油により電子油圧制御弁2への供給圧が
保圧されることになる。
【0036】つまり、アキュムレータ21c内の油をオ
リフィス21bを介して排出し終わるまで電子油圧制御
弁2への供給圧が保たれることになり、図5の実線特性
に示すように、アキュムレータ21cのスプリング特性
により徐々に油圧が低下する特性を示す。
【0037】この時、電子油圧制御弁2に最大圧指令を
出したままにしておくと、摩擦締結要素C1への制御圧
は、電子油圧制御弁2への供給圧と等しくなるため、ア
キュムレータ21cで決まる棚圧が実現され、急激な締
結力の低下が防止できる。すなわち、DレンジからNレ
ンジへのセレクトショックが低減されることになる。
【0038】次に、効果を説明する。
【0039】(1)摩擦締結要素C1,C2,B1,B
2,B3の締結圧を電子制御する自動変速機の油圧制御
装置において、DレンジからNレンジへのセレクト操作
時、電子油圧制御弁2への供給圧の抜けを遅延させるD
レンジ圧ドレーン遅延手段21を、電子油圧制御弁2の
供給側に設けたため、Dレンジ時に電子油圧制御弁2に
よる変速油圧制御応答に影響を与えることなく、Dレン
ジからNレンジへのセレクト時にセレクトショックの防
止を図ることができる。
【0040】ここで、例えば、電子油圧制御弁2と摩擦
締結要素C1とを連結する制御圧油路13に遅延手段を
設けた場合には、D→Nセレクトショックを防止するこ
とはできるものの、通常のDレンジ変速時における制御
指令に対し、この遅延手段が油圧の立ち上がり応答を遅
らせる要因となり、摩擦締結要素C1での油圧応答性を
損ない、変速ショックを悪化させることがある。このよ
うに、摩擦締結要素への油圧応答性は、変速性能に大き
く影響する。
【0041】(2)Dレンジ圧ドレーン遅延手段21
を、Dレンジ圧油路11に設けられたチェック弁21a
と、該チェック弁21aをバイパスする油路に設けられ
たオリフィス21bと、該オリフィス21bとは直列配
置のアキュムレータ21cを有して構成したため、D→
Nセレクト時に電子油圧制御弁2の供給圧特性が棚圧を
持つ油圧特性となり、セレクトショックの発生を効果的
に抑えることができる。
【0042】(3)Dレンジ圧ドレーン遅延手段21
を、Dレンジ1速で締結される摩擦締結要素C1の電子
油圧制御弁2の供給側にのみ設けたため、Dレンジ圧に
より締結される他の摩擦締結要素C2,B1,B2に対
し油圧制御に関して何ら影響を与えることがない。
【0043】(第2実施例)構成を説明する。図6は請
求項1,2,3記載の発明に相当する第2実施例の自動
変速機の油圧制御装置を示す全体概略図である。
【0044】上記第1実施例装置が電子油圧制御弁2へ
の供給圧のみをアキュムレータ21cで保圧する例であ
ったのに対し、この第2実施例装置は、Dレンジ圧全体
をアキュムレータ21cにより保圧するようにした例で
ある。
【0045】すなわち、マニュアルバルブ1から出た直
後のDレンジ圧油路11に、Dレンジ圧ドレーン遅延手
段21のチェック弁21aを設けた構成としている点で
構成的に第1実施例と異なる。尚、他の構成は第1実施
例と同様であるので説明を省略する。
【0046】次に、作用を説明する。
【0047】停止時、例えば、Dレンジ2速の摩擦締結
要素C1,B2を締結した状態からD→Nセレクト操作
を行なっても摩擦締結要素C1と摩擦締結要素B2の締
結圧は共に棚圧を持って徐々に低下し、急激な締結圧抜
けが防止されることで、D→Nセレクトショックを防止
することができる。
【0048】次に、効果を説明する。
【0049】第1実施例の効果に加え、上記のように、
Dレンジ圧で締結される摩擦締結要素C1,C2,B
1,B2の全ての供給圧をD→Nセレクト時に保圧でき
る構成としているため、1速と2速またはその他のギア
位置で発進できるモードに切り換えられる自動変速機に
適用することができるというメリットがある。
【0050】(第3実施例)構成を説明する。
【0051】図7は請求項1,2,3記載の発明に相当
する第3実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す全体
概略図である。
【0052】上記第1実施例装置ではDレンジ圧ドレー
ン遅延手段21にアキュムレータ21cを使用したのに
対し、第3実施例装置はこのアキュムレータ21cを使
用せずオリフィス21bのみで遅延回路を構成した例で
ある。尚、他の構成は第1実施例と同様であるので説明
を省略する。
【0053】次に、作用を説明する。
【0054】この第3実施例装置では、アキュムレータ
21cを使用していないことにより、D→Nセレクト時
に電子油圧制御弁2の供給圧特性として棚圧特性は得ら
れないものの、オリフィス21bによる流出規制作用に
よりゆっくりと供給圧が低下する特性が得られる。そし
て、摩擦締結要素C1のピストン支持剛性やピストン室
ケーシング剛性が低い場合には、この方法においても十
分にD→Nセレクトショクの低減効果を得ることができ
る。
【0055】効果としては、第1実施例の(1),
(3)の効果に加え、アキュムレータ21cを使用しな
いため、構成が簡単で安価である。
【0056】(第4実施例)構成を説明する。
【0057】図8は請求項1,2,3記載の発明に相当
する第4実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す全体
概略図である。
【0058】上記第1〜第3実施例装置ではDレンジ圧
ドレーン遅延手段21のオリフィス21bをマニュアル
バルブ1と電子油圧制御弁2等との間のDレンジ圧油路
11に設けたのに対し、この第4実施例装置はDレンジ
圧ドレーン遅延手段21のオリフィス21bをDレンジ
圧ドレーン油路18に設けた例である。尚、他の構成は
第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0059】次に、作用を説明する。
【0060】この第4実施例装置では、N→Dセレクト
時、ライン圧油路10とDレンジ圧油路11が接続さ
れ、この時、Dレンジ圧ドレーン遅延手段21のオリフ
ィス21bがDレンジ圧ドレーン油路18に設けられて
いるため、Dレンジ圧ドレーン遅延手段21が何ら油圧
の遅れ要素となることなく、例えば、摩擦締結要素C1
の電子油圧制御弁2の供給圧もN→Dセレクトと同時に
そのままライン圧レベルまで急上昇する特性を示し、D
レンジ時の油圧制御応答性が確保される。
【0061】D→Nセレクト時には、オリフィス21b
によりDレンジ圧のドレーン流量が規制されることで、
D→Nセレクト後、Dレンジ圧が徐々に低下する特性を
示し、摩擦締結要素C1等を締結している油圧もDレン
ジ圧と等しくなるので、D→Nセレクトショックを軽減
することができる。
【0062】効果としては、第1実施例の(1)の効果
と、第2実施例の2速発進AT適用効果に加え、Dレン
ジ圧油路11にDレンジ圧ドレーン遅延手段21を設け
る場合の様にDレンジ時の油圧制御応答性の確保のため
のチェック弁21aを使用しなくてよいため、構成がき
わめて簡単で安価である。
【0063】(第5実施例)構成を説明する。
【0064】図9は請求項1,2,3記載の発明に相当
する第5実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す全体
概略図である。
【0065】上記第4実施例装置のDレンジ圧ドレーン
遅延手段21がオリフィス21bのみを使用した手段で
あるのに対し、この第5実施例装置は、Dレンジ圧ドレ
ーン遅延手段21を、Dレンジ圧ドレーン油路18に設
けたオリフィス21bと、Dレンジ圧油路11に設けた
アキュムレータ21cとにより構成した例である。尚、
他の構成は第1実施例と同様であるので説明を省略す
る。
【0066】次に、作用を説明する。
【0067】この第5実施例装置では、N→Dセレクト
時、ライン圧油路10とDレンジ圧油路11が接続さ
れ、この時、アキュムレータ21cがDレンジ圧油路1
1に設けられているため、図4に示す摩擦締結要素C1
の電子油圧制御弁2の供給圧特性と同様の特性により電
子油圧制御弁2の供給圧が上昇し、Dレンジ時の油圧制
御応答性が確保される。
【0068】D→Nセレクト時には、アキュムレータ2
1cにより棚圧特性が作られ、かつ、オリフィス21b
によりDレンジ圧のドレーン流量が規制されることで、
D→Nセレクト後、Dレンジ圧が棚圧を持つ特性により
徐々に低下し、摩擦締結要素C1等を締結している油圧
もこの油圧特性と等しくなるので、D→Nセレクトショ
ックを有効に軽減することができる。
【0069】効果としては、第4実施例の効果に加え、
D→Nセレクトショックを効果的に軽減することができ
る。
【0070】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0071】例えば、実施例では、遅延手段として、オ
リフィスとアキュムレータまたはオリフィスのみを用い
た例を示したが、D→Nセレクト時にDレンジ圧をショ
ックを軽減するのに最適な油圧低下特性により制御する
制御弁を用いるような手段であっても良い。
【0072】また、オリフィス21bによる遅延手段を
マニュアルバルブ1内のNレンジ位置でのDレンジ圧ド
レーン路に内蔵するような構造としても良い。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、Dレンジ摩擦締結要素の締結圧を電子制御する自動
変速機の油圧制御装置において、DレンジからNレンジ
へのセレクト操作時、電子油圧制御弁への供給圧の抜け
を遅延させる遅延手段を、電子油圧制御弁の供給側に設
けたため、Dレンジ時に締結される摩擦締結要素への変
速油圧制御応答に影響を与えることなく、Dレンジから
Nレンジへのセレクト時にセレクトショックの防止を図
ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明自動変速機の油圧制御装置のクレーム対
応図である。
【図2】第1実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す
全体概略図である。
【図3】第1実施例装置の変速締結論理表を示す図であ
る。
【図4】第1実施例装置でのN→Dセレクト時の電子油
圧制御弁2への供給圧特性図及び摩擦締結要素C1の制
御圧特性図である。
【図5】第1実施例装置でのD→Nセレクト時の電子油
圧制御弁2への供給圧特性図である。
【図6】第2実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す
全体概略図である。
【図7】第3実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す
全体概略図である。
【図8】第4実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す
全体概略図である。
【図9】第5実施例の自動変速機の油圧制御装置を示す
全体概略図である。
【符号の説明】
a ライン圧油路 b ドライブレンジ圧油路 c マニュアルバルブ d 摩擦締結要素 e 制御圧油路 f 電子油圧制御弁 g 遅延手段 h ドライブレンジ圧ドレーン油路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライブレンジへのセレクト操作により
    ライン圧油路からのライン圧をドライブレンジ圧油路に
    導くマニュアルバルブと、 外部からの制御指令によりドライブレンジ圧油路からの
    ドライブレンジ圧を調圧して摩擦締結要素への制御圧油
    路に導く電子油圧制御弁と、 前記電子油圧制御弁の供給側に設けられ、ドライブレン
    ジからニュートラルレンジへのセレクト操作時、電子油
    圧制御弁への供給圧の抜けを遅延させる遅延手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装
    置において、 前記遅延手段は、直列配置のオリフィス及びアキュムレ
    ータまたはオリフィスのみにより構成されていることを
    特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自動変速機の油圧制御装
    置において、 前記オリフィスは、マニュアルバルブと電子油圧制御弁
    との間のドライブレンジ圧油路またはマニュアルバルブ
    のドライブレンジ圧ドレーン油路に設けられていること
    を特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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