JP3075677B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
自動変速機の油圧制御装置Info
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- JP3075677B2 JP3075677B2 JP06295585A JP29558594A JP3075677B2 JP 3075677 B2 JP3075677 B2 JP 3075677B2 JP 06295585 A JP06295585 A JP 06295585A JP 29558594 A JP29558594 A JP 29558594A JP 3075677 B2 JP3075677 B2 JP 3075677B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の油圧制御装
置、特に4速以上の変速段を有し、1速時には解放さ
れ、2速で締結され、3速で解放され、さらに4速で締
結される係合要素を備えた自動変速機の油圧制御装置に
関するものである。
置、特に4速以上の変速段を有し、1速時には解放さ
れ、2速で締結され、3速で解放され、さらに4速で締
結される係合要素を備えた自動変速機の油圧制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、前進4速の変速段を有する自動変
速機として、例えば特開平4−131566号公報に記
載のものが知られている。この自動変速機は、図1に示
すように、トルクコンバータ1と、トルクコンバータ1
を介してエンジン動力が伝達される入力軸2と、3個の
クラッチC1 ,C2 ,C3 と、2個のブレーキb1 ,B
2 と、b1 ブレーキを締結,解放するサーボピストン3
と、ラビニヨウ型遊星歯車機構4と、ワンウエイクラッ
チOWC と、出力ギヤ5と、出力軸7と、差動装置8を備
えている。
速機として、例えば特開平4−131566号公報に記
載のものが知られている。この自動変速機は、図1に示
すように、トルクコンバータ1と、トルクコンバータ1
を介してエンジン動力が伝達される入力軸2と、3個の
クラッチC1 ,C2 ,C3 と、2個のブレーキb1 ,B
2 と、b1 ブレーキを締結,解放するサーボピストン3
と、ラビニヨウ型遊星歯車機構4と、ワンウエイクラッ
チOWC と、出力ギヤ5と、出力軸7と、差動装置8を備
えている。
【0003】遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4aと
入力軸2とはC1 クラッチを介して連結されており、リ
ヤサンギヤ4bと入力軸2とはC2 クラッチを介して連結
され、キャリヤ4cと入力軸2とはC3 クラッチおよび中
間軸9を介して連結されている。キャリヤ4cはB2 ブレ
ーキとキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許
容するワンウェイクラッチOWC とを介してケーシング等
の固定部材6に連結されている。上記キャリヤ4cは2種
類のプラネタリギヤ4d,4e を支持しており、フォワード
サンギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、
リヤサンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介し
てロングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン
4dのみと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合され
ている。出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接
続されている。
入力軸2とはC1 クラッチを介して連結されており、リ
ヤサンギヤ4bと入力軸2とはC2 クラッチを介して連結
され、キャリヤ4cと入力軸2とはC3 クラッチおよび中
間軸9を介して連結されている。キャリヤ4cはB2 ブレ
ーキとキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許
容するワンウェイクラッチOWC とを介してケーシング等
の固定部材6に連結されている。上記キャリヤ4cは2種
類のプラネタリギヤ4d,4e を支持しており、フォワード
サンギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、
リヤサンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介し
てロングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン
4dのみと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合され
ている。出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接
続されている。
【0004】上記動力伝達機構は、クラッチC1 ,
C2 ,C3 、ブレーキb1 ,B2 およびワンウェイクラ
ッチOWC の作動によって表1のように前進4段、後退1
段の変速段を実現している。次表において、○は作動状
態を示している。なお、B1 はサーボピストン3の締結
側油室、B1'はサーボピストン3の解放側油室を示して
おり、双方の油室B1 ,B1'に油圧が導かれた場合(3
速時)にはb1 ブレーキは解放される。
C2 ,C3 、ブレーキb1 ,B2 およびワンウェイクラ
ッチOWC の作動によって表1のように前進4段、後退1
段の変速段を実現している。次表において、○は作動状
態を示している。なお、B1 はサーボピストン3の締結
側油室、B1'はサーボピストン3の解放側油室を示して
おり、双方の油室B1 ,B1'に油圧が導かれた場合(3
速時)にはb1 ブレーキは解放される。
【0005】
【表1】
【0006】上記のように、1速時にはC2 クラッチの
みが締結され、2速時にはC2 クラッチとb1 ブレーキ
とが締結され、3速時には全てのクラッチC1 〜C3 が
締結されるとともにブレーキb1 ,B2 が解放され、4
速時にはC3 クラッチとb1ブレーキとが締結される。
みが締結され、2速時にはC2 クラッチとb1 ブレーキ
とが締結され、3速時には全てのクラッチC1 〜C3 が
締結されるとともにブレーキb1 ,B2 が解放され、4
速時にはC3 クラッチとb1ブレーキとが締結される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記自動変速機の場
合、b1 ブレーキを作動させるサーボピストン3の締結
側油室B1 は、1速時にはドレーンされ、2速〜4速で
は連続的に作動圧が供給される。そのため、図2のよう
に、締結側油室B1 は1-2 シフトバルブSVで切換制御
される。1速から2速へ変速する際、1-2 シフトバルブ
SVから締結側油室B1 に即座に油圧を供給すると、大
きな締結ショックを伴う。そのため、1-2 シフトバルブ
SVと締結側油室B1 とを結ぶ油路中には、1速→2速
時の締結側油室B1 の油圧立ち上がりを遅くし、かつ2
速→1速時の油圧立ち下がりを早めるため、オリフィス
Oと一方弁CVとを並列接続したワンウエイオリフィス
OWOが設けられている。また、ワンウエイオリフィス
OWOと締結側油室B1 との間には、アキュムレータA
Cが設けられ、b1 ブレーキの締結ショックを一層軽減
するよう工夫されている。
合、b1 ブレーキを作動させるサーボピストン3の締結
側油室B1 は、1速時にはドレーンされ、2速〜4速で
は連続的に作動圧が供給される。そのため、図2のよう
に、締結側油室B1 は1-2 シフトバルブSVで切換制御
される。1速から2速へ変速する際、1-2 シフトバルブ
SVから締結側油室B1 に即座に油圧を供給すると、大
きな締結ショックを伴う。そのため、1-2 シフトバルブ
SVと締結側油室B1 とを結ぶ油路中には、1速→2速
時の締結側油室B1 の油圧立ち上がりを遅くし、かつ2
速→1速時の油圧立ち下がりを早めるため、オリフィス
Oと一方弁CVとを並列接続したワンウエイオリフィス
OWOが設けられている。また、ワンウエイオリフィス
OWOと締結側油室B1 との間には、アキュムレータA
Cが設けられ、b1 ブレーキの締結ショックを一層軽減
するよう工夫されている。
【0008】ところが、上記のような油路構造の場合、
1-2 シフトバルブSVと締結側油室B1 との間には単一
の供給油路が設けられているに過ぎないため、3速→4
速時に締結側油室B1 に油圧を導く際、1速→2速時と
同様に油圧の立ち上がりが遅くなり、変速遅れが生じる
欠点がある。特に、3速と4速との変速比の差は、1速
と2速との変速比の差より小さいので、3速→4速時に
b1 ブレーキを即座に締結してもショックを伴う恐れが
なく、できるだけ変速を早く完結する方が変速機の特性
上望ましい。
1-2 シフトバルブSVと締結側油室B1 との間には単一
の供給油路が設けられているに過ぎないため、3速→4
速時に締結側油室B1 に油圧を導く際、1速→2速時と
同様に油圧の立ち上がりが遅くなり、変速遅れが生じる
欠点がある。特に、3速と4速との変速比の差は、1速
と2速との変速比の差より小さいので、3速→4速時に
b1 ブレーキを即座に締結してもショックを伴う恐れが
なく、できるだけ変速を早く完結する方が変速機の特性
上望ましい。
【0009】そこで、本発明の目的は、b1 ブレーキの
締結を1速から2速への変速時より3速から4速への変
速時の方を早くし、変速ショックの軽減と変速遅れの解
消とを両立させることができる自動変速機の油圧制御装
置を提供することにある。
締結を1速から2速への変速時より3速から4速への変
速時の方を早くし、変速ショックの軽減と変速遅れの解
消とを両立させることができる自動変速機の油圧制御装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、4速以上の変速段を有し、1速時には解
放され、2速で締結され、3速で解放され、さらに4速
で締結される係合要素を備えた自動変速機において、締
結側油室と解放側油室とを有し、これら油室に油圧を供
給することにより、上記係合要素を締結,解放させる油
圧アクチュエータを備え、上記油圧アクチュエータは、
1速時には両方の油室の作動油が排油され、2速時には
締結側油室にのみ油圧が供給され、3速時には両方の油
室に油圧が供給され、4速時には締結側油室にのみ油圧
が供給されるよう構成され、1速時に締結側油室の作動
油を排油し、2速〜4速時に締結側油室に油圧を供給す
る第1のバルブが設けられ、第1のバルブと締結側油室
とを結ぶ油路中に、締結側油室への給油を制限しかつ締
結側油室からの排油を許容するワンウエイオリフィスが
設けられ、第1のバルブと締結側油室との間に、上記ワ
ンウエイオリフィスをバイパスするバイパス油路が設け
られ、このバイパス油路中に、少なくとも2速時には閉
じ4速時には連通させる第2のバルブが設けられている
ことを特徴とする。
め、本発明は、4速以上の変速段を有し、1速時には解
放され、2速で締結され、3速で解放され、さらに4速
で締結される係合要素を備えた自動変速機において、締
結側油室と解放側油室とを有し、これら油室に油圧を供
給することにより、上記係合要素を締結,解放させる油
圧アクチュエータを備え、上記油圧アクチュエータは、
1速時には両方の油室の作動油が排油され、2速時には
締結側油室にのみ油圧が供給され、3速時には両方の油
室に油圧が供給され、4速時には締結側油室にのみ油圧
が供給されるよう構成され、1速時に締結側油室の作動
油を排油し、2速〜4速時に締結側油室に油圧を供給す
る第1のバルブが設けられ、第1のバルブと締結側油室
とを結ぶ油路中に、締結側油室への給油を制限しかつ締
結側油室からの排油を許容するワンウエイオリフィスが
設けられ、第1のバルブと締結側油室との間に、上記ワ
ンウエイオリフィスをバイパスするバイパス油路が設け
られ、このバイパス油路中に、少なくとも2速時には閉
じ4速時には連通させる第2のバルブが設けられている
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】係合要素がb1 ブレーキである場合を想定して
その作動を説明すると、1速から2速への変速時、第1
のバルブが切り替わると、油圧がワンウエイオリフィス
を介して緩やかに油圧アクチュエータの締結側油室に導
かれる。そのため、b1ブレーキはゆっくりと締結さ
れ、変速ショックを軽減できる。2速から3速への変速
時、解放側油室にも油圧が導かれるので、b1 ブレーキ
は解放される。3速から4速への変速時、解放側油室の
油圧がドレーンされ、締結側油室へワンウエイオリフィ
スを介して油圧が供給される。これと同時に、第2のバ
ルブがバイパス油路を開くので、第1のバルブからバイ
パス油路を通って締結側油室へ油圧が即座に導かれる。
そのため、b1 クラッチは速やかに締結され、4速状態
となる。
その作動を説明すると、1速から2速への変速時、第1
のバルブが切り替わると、油圧がワンウエイオリフィス
を介して緩やかに油圧アクチュエータの締結側油室に導
かれる。そのため、b1ブレーキはゆっくりと締結さ
れ、変速ショックを軽減できる。2速から3速への変速
時、解放側油室にも油圧が導かれるので、b1 ブレーキ
は解放される。3速から4速への変速時、解放側油室の
油圧がドレーンされ、締結側油室へワンウエイオリフィ
スを介して油圧が供給される。これと同時に、第2のバ
ルブがバイパス油路を開くので、第1のバルブからバイ
パス油路を通って締結側油室へ油圧が即座に導かれる。
そのため、b1 クラッチは速やかに締結され、4速状態
となる。
【0012】第1のバルブとしては、1-2 シフトバルブ
を用いるのが望ましい。また、第2のバルブは、少なく
とも2速時にはバイパス油路を閉じ、4速時には連通さ
せるものであればよく、例えば2-3 シフトバルブを用い
ることができる。2-3 シフトバルブを用いた場合には、
格別のバルブを必要とせず、バイパス油路を設けるだけ
で済むとともに、3速時に既にバイパス油路が連通状態
であるため、4速時に速やかに締結側油室へ油圧を供給
できるという利点がある。
を用いるのが望ましい。また、第2のバルブは、少なく
とも2速時にはバイパス油路を閉じ、4速時には連通さ
せるものであればよく、例えば2-3 シフトバルブを用い
ることができる。2-3 シフトバルブを用いた場合には、
格別のバルブを必要とせず、バイパス油路を設けるだけ
で済むとともに、3速時に既にバイパス油路が連通状態
であるため、4速時に速やかに締結側油室へ油圧を供給
できるという利点がある。
【0013】
【実施例】図3は本発明にかかる油圧制御装置の一例を
示す。この油圧制御装置は、図1と同様に3個のクラッ
チC1 ,C2 ,C3 と2個のブレーキb1 ,B2 とを備
えた自動変速機に適用される。なお、図3では、トルク
コンバータにロックアップクラッチLUCを備えた点が
図1と異なる。上記油圧制御装置は、大略、オイルポン
プ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ス
ロットルバルブ13、1-2 シフトバルブ14、2-3 シフトバ
ルブ15、3-4 シフトバルブ16、ガバナバルブ17、スロッ
トルモジュレータバルブ18、4-2 タイミングバルブ19、
2-4 タイミングバルブ20、3-2 タイミングバルブ21、4-
3 タイミングバルブ22、2-3 タイミングバルブ23、3-4
タイミングバルブ24、サーボコントロールバルブ25、ロ
ックアッププレッシャコントロールバルブ26、ロックア
ップリレーバルブ27、ロックアップタイミングバルブ2
8、ロックアップシグナルバルブ29、b1 ブレーキ用ア
キュムレータ30、C2 クラッチ用アキュムレータ31、C
1 クラッチ用アキュムレータ32などで構成されている。
上記油圧制御装置において、b1 ブレーキの締結側油室
B1 への供給油路系以外の構成は本発明と直接関係がな
いので、ここでは詳しい説明は省略する。
示す。この油圧制御装置は、図1と同様に3個のクラッ
チC1 ,C2 ,C3 と2個のブレーキb1 ,B2 とを備
えた自動変速機に適用される。なお、図3では、トルク
コンバータにロックアップクラッチLUCを備えた点が
図1と異なる。上記油圧制御装置は、大略、オイルポン
プ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ス
ロットルバルブ13、1-2 シフトバルブ14、2-3 シフトバ
ルブ15、3-4 シフトバルブ16、ガバナバルブ17、スロッ
トルモジュレータバルブ18、4-2 タイミングバルブ19、
2-4 タイミングバルブ20、3-2 タイミングバルブ21、4-
3 タイミングバルブ22、2-3 タイミングバルブ23、3-4
タイミングバルブ24、サーボコントロールバルブ25、ロ
ックアッププレッシャコントロールバルブ26、ロックア
ップリレーバルブ27、ロックアップタイミングバルブ2
8、ロックアップシグナルバルブ29、b1 ブレーキ用ア
キュムレータ30、C2 クラッチ用アキュムレータ31、C
1 クラッチ用アキュムレータ32などで構成されている。
上記油圧制御装置において、b1 ブレーキの締結側油室
B1 への供給油路系以外の構成は本発明と直接関係がな
いので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0014】図4はb1 ブレーキの締結側油室B1 への
供給油路系の回路図である。図4において、1-2 シフト
バルブ14は車速とスロットル開度とに応じて締結側油室
B1 の油圧をON/OFF制御するバルブであり、1速
時には締結側油室B1 の油圧をドレーンさせ、2速〜4
速時にライン圧PL を供給する。このシフトバルブ14
は、スプール14a とこのスプール14a を右方へ付勢する
スプリング14bとを備えている。右端のポート14c には
ガバナバルブ17からガバナ圧PG が入力され、スプール
14a を左方へ付勢している。また、ポート14d,14e には
スロットルバルブ13からスロットル圧PT が入力され、
スプール14a を右方へ付勢している。ポート14f はマニ
ュアルバルブ12からライン圧PL が入力された入力ポー
ト、ポート14g は出力ポート、ポート14h はドレーンポ
ートであり、スプール14aの切り替わりにより、出力ポ
ート14g は入力ポート14f とドレーンポート14h とに選
択的に連通する。
供給油路系の回路図である。図4において、1-2 シフト
バルブ14は車速とスロットル開度とに応じて締結側油室
B1 の油圧をON/OFF制御するバルブであり、1速
時には締結側油室B1 の油圧をドレーンさせ、2速〜4
速時にライン圧PL を供給する。このシフトバルブ14
は、スプール14a とこのスプール14a を右方へ付勢する
スプリング14bとを備えている。右端のポート14c には
ガバナバルブ17からガバナ圧PG が入力され、スプール
14a を左方へ付勢している。また、ポート14d,14e には
スロットルバルブ13からスロットル圧PT が入力され、
スプール14a を右方へ付勢している。ポート14f はマニ
ュアルバルブ12からライン圧PL が入力された入力ポー
ト、ポート14g は出力ポート、ポート14h はドレーンポ
ートであり、スプール14aの切り替わりにより、出力ポ
ート14g は入力ポート14f とドレーンポート14h とに選
択的に連通する。
【0015】1-2 シフトバルブ14の出力ポート14g は、
油路40を介して締結側油室B1 と接続されている。この
油路40には、オリフィス41a と一方弁41b とを並列接続
したワンウエイオリフィス41が設けられている。上記一
方弁41b は締結側油室B1 からの排油のみを許容するも
のであり、そのためワンウエイオリフィス41は、締結側
油室B1 への給油を制限しかつ締結側油室B1 からの排
油を許容する。ワンウエイオリフィス41の下流側(締結
側油室B1 側)にはb1 ブレーキ用アキュムレータ30が
接続されている。アキュムレータ30の第1の油室30a に
は、ピストン30b を付勢するスプリング30c が収容さ
れ、この油室30a が締結側油室B1 と接続されている。
ピストン30b を反対方向に付勢する第2の油室30d には
ライン圧PL が入力され、第3の油室30e はドレーンさ
れている。
油路40を介して締結側油室B1 と接続されている。この
油路40には、オリフィス41a と一方弁41b とを並列接続
したワンウエイオリフィス41が設けられている。上記一
方弁41b は締結側油室B1 からの排油のみを許容するも
のであり、そのためワンウエイオリフィス41は、締結側
油室B1 への給油を制限しかつ締結側油室B1 からの排
油を許容する。ワンウエイオリフィス41の下流側(締結
側油室B1 側)にはb1 ブレーキ用アキュムレータ30が
接続されている。アキュムレータ30の第1の油室30a に
は、ピストン30b を付勢するスプリング30c が収容さ
れ、この油室30a が締結側油室B1 と接続されている。
ピストン30b を反対方向に付勢する第2の油室30d には
ライン圧PL が入力され、第3の油室30e はドレーンさ
れている。
【0016】1-2 シフトバルブ14と締結側油室B1 との
間には、上記ワンウエイオリフィス41をバイパスするバ
イパス油路42が接続され、このバイパス油路42の途中に
は、2-3 シフトバルブ15が設けられている。2-3 シフト
バルブ15は車速とスロットル開度とに応じてC3 クラッ
チをON/OFF制御するバルブであり、1速,2速時
にはC3 クラッチを解放し、3速,4速時にはC3 クラ
ッチを締結する。このシフトバルブ15はスプリング15b
によって右方へ付勢されたスプール15a を備えており、
右端のポート15c にはガバナバルブ17からガバナ圧PG
が入力され、スプール15a を左方へ付勢している。ま
た、ポート15d には所定スロットル開度までは一定圧で
それ以上のスロットル開度ではスロットル圧PT と同圧
のスロットルモジュレータ圧PTMが入力され、ポート15
e にはスロットルバルブ13からスロットル圧PT が入力
されている。ポート15f にはキックダウン時のみスロッ
トル圧PT と同圧となるキックダウン圧PK が入力さ
れ、ポート15g には2レンジ時のみライン圧PL (2)
が入力され、これら油圧によりスプール15a を右方へ付
勢している。入力ポート15h は1-2 シフトバルブ14の出
力ポート14g と接続され、出力ポート15i はバイパス油
路42を介してC3 クラッチと締結側油室B1 とに接続さ
れている。なお、ポート15j はドレーンポートである。
2速時にはポート15g に入力されるライン圧PL (2)
はスプール15a の連通穴を介して左端のスプリング室15
k にも入力されるので、2レンジでは常に2速状態を維
持する。
間には、上記ワンウエイオリフィス41をバイパスするバ
イパス油路42が接続され、このバイパス油路42の途中に
は、2-3 シフトバルブ15が設けられている。2-3 シフト
バルブ15は車速とスロットル開度とに応じてC3 クラッ
チをON/OFF制御するバルブであり、1速,2速時
にはC3 クラッチを解放し、3速,4速時にはC3 クラ
ッチを締結する。このシフトバルブ15はスプリング15b
によって右方へ付勢されたスプール15a を備えており、
右端のポート15c にはガバナバルブ17からガバナ圧PG
が入力され、スプール15a を左方へ付勢している。ま
た、ポート15d には所定スロットル開度までは一定圧で
それ以上のスロットル開度ではスロットル圧PT と同圧
のスロットルモジュレータ圧PTMが入力され、ポート15
e にはスロットルバルブ13からスロットル圧PT が入力
されている。ポート15f にはキックダウン時のみスロッ
トル圧PT と同圧となるキックダウン圧PK が入力さ
れ、ポート15g には2レンジ時のみライン圧PL (2)
が入力され、これら油圧によりスプール15a を右方へ付
勢している。入力ポート15h は1-2 シフトバルブ14の出
力ポート14g と接続され、出力ポート15i はバイパス油
路42を介してC3 クラッチと締結側油室B1 とに接続さ
れている。なお、ポート15j はドレーンポートである。
2速時にはポート15g に入力されるライン圧PL (2)
はスプール15a の連通穴を介して左端のスプリング室15
k にも入力されるので、2レンジでは常に2速状態を維
持する。
【0017】なお、2-3 シフトバルブ15と締結側油室B
1 とを結ぶバイパス油路42の途中であって、かつC3 ク
ラッチへの供給油路43との分岐点より下流側には、オリ
フィス44と一方弁45とが直列に接続されている。この一
方弁45は締結側油室B1 への給油のみを許容する弁であ
り、2速時のように締結側油室B1 の油圧がONした状
態でバイパス油路42の油圧が抜けた場合でも、締結側油
室B1 の油圧が抜けるのを防止している。なお、オリフ
ィス44は、オリフィス41a との相関関係により、油路40
と42の流量設定を行うためのものであり、その開度は任
意に設定でき、省略することも可能である。
1 とを結ぶバイパス油路42の途中であって、かつC3 ク
ラッチへの供給油路43との分岐点より下流側には、オリ
フィス44と一方弁45とが直列に接続されている。この一
方弁45は締結側油室B1 への給油のみを許容する弁であ
り、2速時のように締結側油室B1 の油圧がONした状
態でバイパス油路42の油圧が抜けた場合でも、締結側油
室B1 の油圧が抜けるのを防止している。なお、オリフ
ィス44は、オリフィス41a との相関関係により、油路40
と42の流量設定を行うためのものであり、その開度は任
意に設定でき、省略することも可能である。
【0018】ここで、図4の油圧回路の作動について説
明する。1速時には、1-2 シフトバルブ14と2-3 シフト
バルブ15のスプール14a,15a は共に右側に位置してい
る。そのため、締結側油室B1 およびC3 クラッチの油
圧は共にドレーンされている。2速状態になると、1-2
シフトバルブ14のスプール14a は左側に切り替わり、出
力ポート14g からライン圧PL が出力される。この油圧
は、油路40を介して締結側油室B1 へ供給されるが、油
路40の途中にはオリフィス41a とアキュムレータ30とが
設けられているため、締結側油室B1 の油圧の立ち上が
りが緩やかとなり、b1 ブレーキはゆっくりと締結され
る。そのため、変速ショックを軽減できる。なお、2-3
シフトバルブ15のスプール15a は依然として右側に位置
しているため、パイパス油路42はドレーンされている。
締結側油室B1 の油圧は一方弁45によってバイパス油路
45へ抜けることがない。
明する。1速時には、1-2 シフトバルブ14と2-3 シフト
バルブ15のスプール14a,15a は共に右側に位置してい
る。そのため、締結側油室B1 およびC3 クラッチの油
圧は共にドレーンされている。2速状態になると、1-2
シフトバルブ14のスプール14a は左側に切り替わり、出
力ポート14g からライン圧PL が出力される。この油圧
は、油路40を介して締結側油室B1 へ供給されるが、油
路40の途中にはオリフィス41a とアキュムレータ30とが
設けられているため、締結側油室B1 の油圧の立ち上が
りが緩やかとなり、b1 ブレーキはゆっくりと締結され
る。そのため、変速ショックを軽減できる。なお、2-3
シフトバルブ15のスプール15a は依然として右側に位置
しているため、パイパス油路42はドレーンされている。
締結側油室B1 の油圧は一方弁45によってバイパス油路
45へ抜けることがない。
【0019】3速状態になると、2-3 シフトバルブ15の
スプール15a も左側に切り替わる。そのため、油路40だ
けでなくバイパス油路42をも介して油圧が締結側油室B
1 に供給されるが、解放側油室B1 ’にもサーボコント
ロールバルブ25を介してライン圧PL が入力される。両
方の油室B1 ,B1 ’に同時に油圧が供給された場合に
は、サーボピストン3の油室B1 ,B1 ’の受圧面積差
および解放側油室B1’に内装されたスプリング(図1
参照)のため、サーボピストン3は解放側へ付勢され、
b1 ブレーキは解放される。
スプール15a も左側に切り替わる。そのため、油路40だ
けでなくバイパス油路42をも介して油圧が締結側油室B
1 に供給されるが、解放側油室B1 ’にもサーボコント
ロールバルブ25を介してライン圧PL が入力される。両
方の油室B1 ,B1 ’に同時に油圧が供給された場合に
は、サーボピストン3の油室B1 ,B1 ’の受圧面積差
および解放側油室B1’に内装されたスプリング(図1
参照)のため、サーボピストン3は解放側へ付勢され、
b1 ブレーキは解放される。
【0020】4速状態になると、解放側油室B1 ’がド
レーンされるので、締結側油室B1へは油路40とバイパ
ス油路42とを介して油圧が供給される。特に、油路40に
は開度の小さいオリフィス41a が設けられているため、
流量が少ないのに対し、バイパス油路42に設けられたオ
リフィス44の開度は大きいので、バイパス油路42を通っ
て締結側油室B1 に速やかに油圧が供給される。そのた
め、b1 ブレーキは速やかに締結され、4速状態とな
る。その結果、3速→4速時の変速遅れを防止できる。
レーンされるので、締結側油室B1へは油路40とバイパ
ス油路42とを介して油圧が供給される。特に、油路40に
は開度の小さいオリフィス41a が設けられているため、
流量が少ないのに対し、バイパス油路42に設けられたオ
リフィス44の開度は大きいので、バイパス油路42を通っ
て締結側油室B1 に速やかに油圧が供給される。そのた
め、b1 ブレーキは速やかに締結され、4速状態とな
る。その結果、3速→4速時の変速遅れを防止できる。
【0021】上記実施例では前進4速の変速段を有する
自動変速機について説明したが、これ以上の変速段を有
する自動変速機にも本発明は適用できる。また、第2の
バルブとして2-3 シフトバルブ15を利用したが、格別の
切換バルブを用いることも可能である。実施例の場合に
は、第2のバルブとして既存の2-3 シフトバルブを兼用
できるとともに、バイパス通路42の大部分をC3 クラッ
チ油路で兼用できるので、油路構造を簡素化できる利点
がある。ワンウエイオリフィス41としては、実施例のよ
うにオリフィス41a と一方弁41b とを並列接続したもの
に限らない。
自動変速機について説明したが、これ以上の変速段を有
する自動変速機にも本発明は適用できる。また、第2の
バルブとして2-3 シフトバルブ15を利用したが、格別の
切換バルブを用いることも可能である。実施例の場合に
は、第2のバルブとして既存の2-3 シフトバルブを兼用
できるとともに、バイパス通路42の大部分をC3 クラッ
チ油路で兼用できるので、油路構造を簡素化できる利点
がある。ワンウエイオリフィス41としては、実施例のよ
うにオリフィス41a と一方弁41b とを並列接続したもの
に限らない。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、1速時に締結側油室の作動油を排油し、2速〜
4速時に締結側油室に油圧を供給する第1のバルブを設
け、この第1のバルブと締結側油室との間に、締結側油
室への給油を制限しかつ締結側油室からの排油を許容す
るワンウエイオリフィスを設けたので、1速から2速へ
の変速時に、締結側油室の油圧は緩やかに立ち上がり、
変速ショックを軽減できる。また、上記ワンウエイオリ
フィスをバイパスするバイパス油路を設け、このバイパ
ス油路中に、少なくとも2速時には閉じ4速時には連通
させる第2のバルブを設けたので、3速から4速への変
速時にはバイパス油路を介して締結側油室には速やかに
油圧が供給され、変速遅れを防止できる。
よれば、1速時に締結側油室の作動油を排油し、2速〜
4速時に締結側油室に油圧を供給する第1のバルブを設
け、この第1のバルブと締結側油室との間に、締結側油
室への給油を制限しかつ締結側油室からの排油を許容す
るワンウエイオリフィスを設けたので、1速から2速へ
の変速時に、締結側油室の油圧は緩やかに立ち上がり、
変速ショックを軽減できる。また、上記ワンウエイオリ
フィスをバイパスするバイパス油路を設け、このバイパ
ス油路中に、少なくとも2速時には閉じ4速時には連通
させる第2のバルブを設けたので、3速から4速への変
速時にはバイパス油路を介して締結側油室には速やかに
油圧が供給され、変速遅れを防止できる。
【図1】一般的な前進4速の自動変速機の概略機構図で
ある。
ある。
【図2】従来のb1 ブレーキ用サーボピストンの締結側
油室への供給油路系の回路図である。
油室への供給油路系の回路図である。
【図3】本発明にかかる自動変速機の油圧制御装置の一
例の全体回路図である。
例の全体回路図である。
【図4】図3の油圧制御装置のうちの締結側油室B1 の
供給油路系の回路図である。
供給油路系の回路図である。
b1 ブレーキ(係合要素) 3 サーボピストン(油圧アクチュエータ) B1 締結側油室 B1 ’ 解放側油室 14 1-2 シフトバルブ(第1のバルブ) 15 2-3 シフトバルブ(第2のバルブ) 40 油路 41 ワンウエイオリフィス 42 バイパス油路 45 一方弁
Claims (1)
- 【請求項1】4速以上の変速段を有し、1速時には解放
され、2速で締結され、3速で解放され、さらに4速で
締結される係合要素を備えた自動変速機において、 締結側油室と解放側油室とを有し、これら油室に油圧を
供給することにより、上記係合要素を締結,解放させる
油圧アクチュエータを備え、 上記油圧アクチュエータは、1速時には両方の油室の作
動油が排油され、2速時には締結側油室にのみ油圧が供
給され、3速時には両方の油室に油圧が供給され、4速
時には締結側油室にのみ油圧が供給されるよう構成さ
れ、 1速時に締結側油室の作動油を排油し、2速〜4速時に
締結側油室に油圧を供給する第1のバルブが設けられ、 第1のバルブと締結側油室とを結ぶ油路中に、締結側油
室への給油を制限しかつ締結側油室からの排油を許容す
るワンウエイオリフィスが設けられ、 第1のバルブと締結側油室との間に、上記ワンウエイオ
リフィスをバイパスするバイパス油路が設けられ、 このバイパス油路中に、少なくとも2速時には閉じ4速
時には連通させる第2のバルブが設けられていることを
特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06295585A JP3075677B2 (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06295585A JP3075677B2 (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08135780A JPH08135780A (ja) | 1996-05-31 |
JP3075677B2 true JP3075677B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=17822539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06295585A Expired - Fee Related JP3075677B2 (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075677B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2767738B1 (de) * | 2013-02-19 | 2019-07-17 | Dana Rexroth Transmission Systems S.r.l. | Hydraulische Steueranordnung, Getriebe damit und Verfahren zur Vorbefüllung |
-
1994
- 1994-11-04 JP JP06295585A patent/JP3075677B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08135780A (ja) | 1996-05-31 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |