JP3792121B2 - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用自動変速機の油圧制御装置、特に前進時および後退時に共に締結される係合要素B2への供給油圧を制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ある変速段を達成するのに係合が必要な係合要素とそれ以外の係合要素とが誤って同時に係合するインタロックを防止するため、何れかの係合要素を強制的に解放する切替弁が知られている。このような切替弁を備えた自動変速機の油圧制御装置として、特開2000−46163号公報に記載のものがある。
【0003】
この油圧制御装置は、第1〜第3の係合要素B2,C3,B1を持ち、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とが同時に係合した時、および第1の係合要素B2と第3の係合要素B1とが同時に係合した時にインタロック状態となる車両用自動変速機に用いられるものであって、第1の係合要素B2への供給油圧を調圧制御するB2圧制御バルブと、第2の係合要素C3への供給油圧を調圧制御するC3圧制御バルブと、第3の係合要素B1への供給油圧を調圧制御するB1圧制御バルブと、B2圧制御バルブとC3圧制御バルブを作動させる共通の信号油圧を発生するソレノイドバルブと、油圧源と第1〜第3の係合要素B2,C3,B1とを結ぶ油路中に跨がって設けられ、第1の係合要素B2と、第2,第3の係合要素C3,B1とに選択的に油圧を供給,排出するシーケンスバルブ(切替弁)とが設けられている。
【0004】
この油圧制御装置の場合、シーケンスバルブは第1の係合要素B2と第2および第3の係合要素C3,B1に同時に油圧が供給されるのを防止しているので、確実にインタロックを防止できる。また、第1の係合要素B2の作動域と、第2および第3の係合要素C3,B1の作動域とが干渉しないので、B2圧制御バルブとC3圧制御バルブとを同一のソレノイドバルブによって制御することが可能となり、ソレノイドバルブの個数を減らすことができる。
【0005】
図1は前述の公報に記載された係合要素B2の油圧制御装置を示す。
この油圧制御装置は、シーケンスバルブ15、B2圧制御バルブ21、シーケンスバルブ15を切替制御するためのソレノイドバルブSOL4、B2圧制御バルブ21を調圧制御するソレノイドバルブSOL3を備える。
シーケンスバルブ15は、スプリング15aによって左方へ付勢されたスプール15bを備えており、左端の信号ポート15cにはソレノイドバルブSOL4から信号圧PS4が入力される。ソレノイドバルブSOL4は、エンジンブレーキを必要とするLレンジ時、およびRレンジへの切換過渡時のみONされる。つまり、スプール15bはLレンジ時およびRレンジへの切換過渡時のみ右方へ切り替わる。Rレンジへの切換過渡時にシーケンスバルブ15が切り替わるのは、係合要素B2への油圧PB2を緩やかに立ち上げるためである。ポート15iにはB2圧制御バルブ21から調圧された油圧PB2が入力され、ポート15jは係合要素B2と接続されている。ポート15kはマニュアルバルブの後退油圧PR の出力ポートと接続されている。後退油圧PR はライン圧と同圧の全開油圧である。
なお、他のポートは本発明と直接関係がないので、説明を省略する。
【0006】
B2圧制御バルブ21は係合要素B2へ供給される油圧PB2を調圧するバルブであり、スプリング21aによって左方へ付勢されたスプール21bを有し、左端の信号ポート21cにはソレノイドバルブSOL3から信号圧が入力される。ポート21dはドレーンされており、ポート21eはシーケンスバルブ15を介して係合要素B2と接続されている。ポート21fにはライン圧PL が入力されており、スプリング21aを収容した右端ポート21gには出力圧PB2がスプール21bの内部を介してフィードバックされている。
【0007】
係合要素B2は、エンジンブレーキを作動させるLレンジと、後退のためのRレンジとにおいて締結される。すなわち、Lレンジでは、図1の(a)のように、ソレノイドバルブSOL4から信号圧PS4がシーケンスバルブ15のポート15cに入力されるため、スプール15bは右方へ移動し、ポート15i,15jが連通し、係合要素B2には調圧された油圧PB2が供給される。つまり、係合要素B2が係合され、エンジンブレーキを効果的に作用させることができる。また、Rレンジでは、ソレノイドバルブSOL4の信号圧PS4がドレーンされるので、スプール15bが左方へ移動し、ポート15j,15kが連通し、係合要素B2にはマニュアルバルブから全開油圧が供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両停止中において、シフトレバーを係合要素B2が締結している前進状態(例えばLレンジ)から素早くRレンジへ切り換えた時、Nレンジでの時間が短いので、係合要素B2の油圧が十分に排出されず、さらにシーケンスバルブ15の追従遅れのため、NレンジからRレンジへの切換初期に係合要素B2にマニュアルバルブから全開油圧がかかり、ショックが発生することがある。
【0009】
次に、上記現象を説明するため、シフトレバーをL→N→Rの位置へ切り換えた場合のシーケンスバルブ15の動作を図1,図2に基づいて説明する。
図2には、ソレノイドバルブSOL4の入力信号、ソレノイドバルブSOL3の入力信号、および係合要素B2の油圧PB2の変化が図示されている。ここでは、ソレノイドバルブSOL4として入力信号がONの時に油圧を出力する常閉弁を、ソレノイドバルブSOL3として入力信号がOFFの時に油圧を出力する常開弁を用いた。
Lレンジでは、図1の(a)のように、ソレノイドバルブSOL4がON、ソレノイドバルブSOL3はOFFし、共に信号圧を発生している。そのため、B2圧制御バルブ21が発生する油圧PB2も全開油圧となり、係合要素B2は締結されている。
次に、シフトレバーをL→N→Rの位置へ切り換えると、Nレンジへ切り替わると同時に(図2の時刻t1)、図1の(b)のようにソレノイドバルブSOL4がOFFされ、信号圧PS4がドレーンされるので、スプリング15aのばね力によってスプール15bは左側へ移動する。この状態では、ポート15jはポート15iと遮断され、ポート15kと連通される。ポート15kは、上述のようにマニュアルバルブの後退油圧出力ポートと接続され、この時点では後退油圧出力ポートがドレーンされているので、係合要素B2の油圧もポート15kを介してドレーンされる。
NレンジからRレンジへの切り替わりに伴い(図2の時刻t2)、ソレノイドバルブSOL4が一時的にONされ、信号ポート15cに再び信号圧PS4が入力される。そのため、スプール15bも右側位置に切り替わろうとするが、信号圧PS4の立ち上がり遅れのため、図1の(c)のようにシーケンスバルブ15の追従が遅れる。特に、L→N→Rへの切り替わりが早い時(Nレンジ期間が非常に短い時)には、係合要素B2の油圧が完全に抜ける前に、マニュアルバルブから後退油圧PR がポート15k,15jを介して係合要素B2へ供給される。その結果、係合要素B2には残圧が残ることになる。
この残圧のために、次にシーケンスバルブ15が右側に切り替わって係合要素B2にB2圧制御バルブ21から油圧PB2が供給された時(図2の時刻t3)、係合要素B2が急係合し、ショックSが発生するという問題があった。
【0010】
このような問題に対処するため、例えばNレンジにおいて、ソレノイドバルブSOL4をOFFせずにON状態に維持する方法もあるが、この方法ではマニュアルバルブからの後退油圧PR の供給を遮断できるものの、NレンジからDレンジへ切り換えた時にショックが発生するという新たな問題が発生する。また、L→N→Rの切換時にタイマーによってN時間を人為的に長くする方法もあるが、これではR状態を確立するのに時間がかかるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、シフトレバーを前進位置から後退位置へ素早く切り換えたときに、シーケンスバルブ(切替弁)の追従が遅れて係合要素B2に全開油圧がかかっても、係合要素B2の急係合によるショックを防止できる車両用自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、エンジンブレーキを作動させる前進レンジおよび後退レンジで締結される第1の係合要素B2と、第1の係合要素が締結する前進レンジの変速段以外の変速段で締結される第2の係合要素C3とを持ち、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とが同時に係合した時にインタロック状態となる車両用自動変速機であって、第1の係合要素B2への供給油圧P B2 を調圧制御する電磁式油圧制御手段と、シフトレバーに連動して前進レンジおよび後退レンジで油路を切り替えるマニュアルバルブと、上記マニュアルバルブと第1,第2の係合要素B2,C3とを結ぶ油路中、および上記電磁式油圧制御手段と第1の係合要素B2とを結ぶ油路中に設けられ、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とに選択的に油圧を供給,排出する切替弁と、上記切替弁を2位置に切替移動させる信号油圧を発生するソレノイドバルブとを備え、上記切替弁は、係合要素B2への供給油圧を、上記電磁式油圧制御手段によって調圧された油圧PB2と、マニュアルバルブからの全開油圧PR とに選択的に切り換えるとともに、前進レンジで係合要素B2が締結しているときは、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置にあり、中立レンジでは、係合要素B2に全開油圧PR を供給する位置にあるものの、マニュアルバルブでドレーンされている状態にあり、中立レンジから後退レンジへの少なくとも過渡状態では、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置にある、車両用自動変速機の油圧制御装置において、上記係合要素B2が締結する前進レンジであって、かつ所定車速以下のとき、上記係合要素B2の油圧をドレーンさせる油圧解放手段を有することを特徴とする油圧制御装置を提供する。
【0013】
切替弁は、マニュアルバルブと第1,第2の係合要素B2,C3とを結ぶ油路中に設けられ、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とに選択的に油圧を供給,排出する。そのため、第1の係合要素B2に油圧が供給されている間は、第2の係合要素C3への油圧は排出され、逆に第2の係合要素C3に油圧が供給されている間は、第1の係合要素B2への油圧は排出される。したがって、インタロックを確実に防止できる。
【0014】
切替弁をソレノイドバルブで切替作動させることで、切替弁を任意の条件で作動させることができる。すなわち、前進レンジで係合要素B2が締結しているときは、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置にあり、中立レンジでは、係合要素B2に全開油圧PR を供給する位置にあるものの、マニュアルバルブでドレーンされている状態にあり、中立レンジから後退レンジへの少なくとも過渡状態では、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置に移動させることができる。
【0015】
上記のように切替弁は種々の機能を有するが、シフトレバーを前進レンジから後退レンジへ素早く切り換えたとき、切替弁の追従性の遅れのため、係合要素B2に全開油圧がかかり、係合要素B2の急係合によるショックが発生する可能性がある。しかし、前進の所定車速以下では、油圧解放手段によって係合要素B2の油圧を排出してあるので、前進レンジから後退レンジへ素早く切り換えて係合要素B2に一時的に全開油圧がかかったとしても、係合要素B2までの油路にオイルが満たされていない状態のため、係合要素B2の急係合によるショックを防止できる。
また、前進の所定車速以下で係合要素B2の油圧を排出しても、エンジンブレーキ性能などの他の性能に悪影響を及ぼさない。
なお、第1の係合要素B2への供給油圧を調圧制御する電磁式油圧制御手段としては、スプールバルブとソレノイドバルブとの組み合わせで構成することも可能であるし、ソレノイドバルブ単独で構成することもできる。
【0016】
請求項2のように、油圧解放手段を、車速を検出する手段と、現車速を所定車速と比較し、現車速が所定車速以下のときに上記油圧制御手段をドレーン位置へ制御する信号を出力するコントローラと、で構成するのがよい。
すなわち、油圧解放手段として格別な弁を設けてもよいが、油圧回路の大型化やコスト上昇を招く。これに対し、係合要素B2を調圧制御する油圧制御手段を電気的に制御するコントローラによって、前進時の所定車速以下において、係合要素B2の油圧を排出するように制御すれば、格別な弁や油路を付加する必要がなく、安価に構成できる。
【0017】
請求項3のように、上記所定車速は、車両が前進状態のときに後退レンジへの切換を許可する最高車速、すなわち、リバースインヒビット車速とするのがよい。このようにすれば、前進時に係合要素B2をできるだけ低速領域まで係合させることができ、エンジンブレーキを最大限に利用できる。なお、リバースインヒビット車速以下であれば、最早エンジンブレーキを作動させる必要がないので、係合要素B2を解放しても問題がない。
リバースインヒビット車速は、通常5〜7km/h程度である。
【0018】
【発明の実施の形態】
図3は本発明にかかる車両用自動変速機の一例を示す。
この自動変速機は、トルクコンバータ1、トルクコンバータ1を介してエンジン動力が伝達される入力軸2、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨウ型遊星歯車機構4、出力ギヤ5、出力軸7、差動装置8などを備えている。
【0019】
遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4aと入力軸2とはC1クラッチを介して連結されており、リヤサンギヤ4bと入力軸2とはC2クラッチを介して連結されている。キャリヤ4cは中間軸3と連結され、中間軸3はC3クラッチを介して入力軸2と連結されている。また、キャリヤ4cはB2ブレーキとキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェイクラッチFとを介して変速機ケース6に連結されている。キャリヤ4cは2種類のピニオンギヤ4d,4eを支持しており、フォワードサンギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、リヤサンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介してロングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dのみと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されている。出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接続されている。
【0020】
上記自動変速機は、クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの作動によって図4のように前進4段、後退1段の変速段を実現している。図4において、●は油圧の作用状態を示している。なお、B2ブレーキは後退時とLレンジの第1速時に係合する。
図4には、後述する第1〜第4ソレノイドバルブ(SOL1〜SOL4)22〜25の作動状態も示されている。○は通電状態、×は非通電状態、△は一時的な通電状態を示す。なお、この作動表は定常状態の作動を示している。
【0021】
図5は上記自動変速機に用いられる油圧制御装置の一例を示す。
上記油圧制御装置は、オイルポンプ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ソレノイドモジュレータバルブ13、シーケンスバルブ15、フェイルセーフバルブ16、B1圧制御バルブ17、C2圧制御バルブ18、C2ロックバルブ19、C3圧制御バルブ20、B2圧制御バルブ21、第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25などで構成されている。
【0022】
第1ソレノイドバルブ22はB1ブレーキ制御用であり、第2ソレノイドバルブ23はC2クラッチ制御用である。第3ソレノイドバルブ24はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。その理由は、B2ブレーキはD,2レンジでは作動せず、Lレンジのエンジンブレーキ制御とRレンジでのみ使用されるので、Dレンジで作動されるC3クラッチと干渉しないからである。また、第4ソレノイドバルブ25はLレンジ(1速)時とRレンジの切換過渡時にシーケンスバルブ15を切り換えるためのバルブである。上記のように、第1〜第3ソレノイドバルブ22〜24は微妙な油圧制御を行なうため、デューティ制御弁またはリニアソレノイドバルブを用い、第4ソレノイドバルブ25はON/OFF切換弁を用いるのが望ましい。
ソレノイドバルブ22〜25はコントローラ100(図10参照)によって制御される。
【0023】
レギュレータバルブ11はオイルポンプ10の吐出圧を所定のライン圧PL に調圧するバルブであり、マニュアルバルブ12,ソレノイドモジュレータバルブ13,B2圧制御バルブ21にライン圧PL を供給している。レギュレータバルブ11は、図6に示すようにスプリング11aによって右方へ付勢されたスプール11bを備えており、左端部にはスプール11bとは別体のプラグ11cが設けられている。ポート11dにはオイルポンプ10の吐出圧が入力され、ポート11eはオイルポンプ10の吸込み側に接続されている。右端のポート11fにはライン圧PL がフィードバックされている。左端ポート11hには後退時(R)のみC1クラッチ圧PC1が入力され、後退時のライン圧を前進時より高く調圧している。
【0024】
マニュアルバルブ12はシフトレバーの手動操作に応じて、スプール12aがL,2,D,N,R,Pの各レンジに切り換えられる。そして、入力ポート12bから入力されたライン圧PL を前進用の出力ポート12cまたは後退用の出力ポート12dから選択的に出力する。
【0025】
ソレノイドモジュレータバルブ13は各ソレノイドバルブ22〜25に一定の元圧を供給するバルブであり、図6に示すように、スプリング13aによって左方へ付勢されたスプール13bを備えている。入力ポート13cにはレギュレータバルブ11からライン圧PL が入力されており、出力ポート13dからソレノイドモジュレータ圧Psmが各ソレノイドバルブ22〜25とC2ロックバルブ19の右端信号ポート19cに出力される。なお、ポート13eはドレーンポートである。出力圧Psmは左端ポート13fにフィードバックされており、これによりソレノイドモジュレータ圧Psmはスプリング13aの荷重に対応した油圧に調圧される。
【0026】
B1圧制御バルブ17は、B1ブレーキ圧PB1を制御する調圧バルブであり、図7に示すように、スプリング17aによって左方へ付勢されたスプール17bを備えており、左端ポート17cには第1ソレノイドバルブ22から信号圧Ps1が入力されている。ポート17dはドレーンポートである。出力ポート17eはB1ブレーキと接続され、入力ポート17fは後述するフェイルセーフバルブ16のポート16iと接続されている。さらに、スプリング17aを収容した右端ポート17hには出力圧PB1がフィードバックされている。そのため、出力圧PB1は信号圧Ps1に比例した油圧に調圧される。
【0027】
フェイルセーフバルブ16は、Dレンジで走行中、C2,C3クラッチおよびB1ブレーキが同時に係合する多重噛み合い(インタロック)を防止するためのバルブである。具体的には、ソレノイドバルブ22〜25の誤作動、電子制御回路の故障、各種バルブのスティックなどによって、3つの係合要素C2,C3,B1に同時に油圧が供給されたとき、B1ブレーキの油圧PB1を抜くことで、強制的に3速状態としている。
【0028】
フェイルセーフバルブ16には、図7に示すようにスプリング16aによって右方へ付勢されたスプール16bが設けられており、通常時はスプール16bは図面上側に示すように右側位置(第1の切替位置)にあり、Rレンジへの切換過渡時およびインタロック時のみ図面下側に示すように左側(第2の切替位置)へ切り替わる。右端ポート16cにはC3クラッチ圧Pc3またはRレンジ圧PR が選択的に入力され、ポート16dにはC2クラッチ圧PC2が入力され、ポート16eにはB1ブレーキ圧PB1が入力され、これら油圧によってスプール16bが左方へ押される。スプリング16aを収容した左端のポート16jには前進時のライン圧PD が常時入力され、ポート16hにも前進時のライン圧PD がシーケンスバルブ15を介して入力されている。そのため、これら油圧によってスプール16bは右方へ押される。ポート16iはB1圧制御バルブ17の入力ポート17fと接続されている。ポート16lはドレーンポートである。
なお、フェイルセーフバルブ16は、上記ポートのほかに、後退油圧つまりC1クラッチ圧PC1が入力されるポート16f、B2圧制御バルブ21のドレーンポート21dと接続されたポート16g、ドレーンポート16kなどを備えている。
【0029】
シーケンスバルブ15は本発明の切替弁であり、次のような機能を有する。すなわち、第3ソレノイドバルブ24をC3クラッチとB2ブレーキの制御に兼用するため、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ20の油路を切り換える機能、B2ブレーキ圧を作用させる時にB1ブレーキ圧とC3クラッチ圧の元圧をドレーンさせてインタロックを防止する機能、後退レンジではマニュアルバルブ12からRレンジ圧PR を直接B2ブレーキへ供給し、LレンジではB2圧制御バルブ21を介して調圧した油圧をB2ブレーキへ供給する機能、後退レンジへの切換過渡時にフェイルセーフバルブ16の右端ポート16cへRレンジ圧PR を導き、フェイルセーフバルブ16の作動不良を検出する機能、第2ソレノイドバルブ23またはC2圧制御バルブ18の作動不良時に第1速を保障する機能などを有する。
【0030】
このシーケンスバルブ15は、図7に示すように、スプリング15aによって左方へ付勢されたスプール15bを備えており、左端の信号ポート15cに入力される第4ソレノイドバルブ25の信号圧PS4によって右方へ切り替わる。つまり、スプール15bは、図面下側に示すようにLレンジ時およびRレンジへの切換過渡時のみ右方へ切り替わるものである。ポート15dにはC2圧制御バルブ18からC2クラッチ圧PC2が入力され、ポート15eはC2クラッチと接続されている。ポート15fにはマニュアルバルブ12から前進時のライン圧PD が入力されている。ポート15gはフェイルセーフバルブ16のポート16hに接続され、前進時のライン圧PD を出力している。ポート15hはドレーンポートである。ポート15iにはB2圧制御バルブ21からB2ブレーキ圧PB2が入力され、ポート15jはB2ブレーキと接続されている。ポート15kには後退時のライン圧PR が入力され、そのままC1クラッチとも接続されている。ポート15lはフェイルセーフバルブ16の右端ポート16cと接続され、ポート15mはC3クラッチと接続されている。
【0031】
B2圧制御バルブ21は、B2ブレーキ圧PB2を制御する調圧バルブであり、スプリング21aによって左方へ付勢されたスプール21bを備えている。左端ポート21cには第3ソレノイドバルブ24からLレンジ時およびRレンジ時に信号圧PS3が入力されており、ポート21dはフェイルセーフバルブ16のポート16gと接続されている。また、ポート21eはシーケンスバルブ15を介してB2ブレーキと接続され、Lレンジの1速時およびRレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへ油圧PB2を供給する役割を持つ。ポート21fにはライン圧PL が入力されており、スプリング21aを収容した右端ポート21gには出力圧PB2がフィードバックされている。
【0032】
上記ポート21dは、前進走行時にはフェイルセーフバルブ16を介してC1クラッチと接続されているので、ドレーンされている。また、Dレンジ走行時には、左端ポート21cに入力される第3ソレノイドバルブ24の信号圧PS3もドレーンされているので、スプール21bは図7の下側に示すように左端位置にある。そのため、B2ブレーキへの油圧PB2もドレーンされる。
【0033】
一方、P,NレンジからRレンジへの切換過渡時には、第4ソレノイドバルブ25が一時的にONされるので、シーケンスバルブ15が一時的に右側へ切り替わり、フェイルセーフバルブ16の右端ポート16cに高い後退油圧PR が入力されることで、フェイルセーフバルブ16も一時的に左側へ切り替わり、B2圧制御バルブ21のポート21dはドレーンされる。また、左端ポート21cに第3ソレノイドバルブ24から信号圧PS3が入力されるので、スプール21bは図7の上側に示す位置に保持され、その出力圧PB2は信号圧PS3に比例しかつライン圧PL より低めの油圧に調圧される。
このようにB2圧制御バルブ21は、Rレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへの油圧PB2を緩やかに立ち上げる、換言すればC1クラッチより締結を遅らせることにより、切換ショックを軽減する機能を有している。
【0034】
C2圧制御バルブ18はC2クラッチ圧PC2を制御するためのバルブであり、図8に示すようにスプリング18aによって左方へ付勢されたスプール18bを備えている。入力ポート18cには前進時のライン圧PD が入力され、出力ポート18dからC2クラッチ圧PC2が出力される。左端ポート18eにはC2ロックバルブ19を介して第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2または前進時のライン圧PD が入力される。なお、18fはドレーンポートである。出力圧PC2はスプリング18aが収容された右端ポート18gにフィードバックされており、出力圧PC2は信号圧Ps2に比例した油圧に調圧される。
【0035】
C2ロックバルブ19は、C2圧制御バルブ18の左端ポート18eに対して、発進過渡時には第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2を供給し、走行中(1速〜3速)は最大油圧PD を供給するよう切り換えるバルブである。このロックバルブ19は、図8に示すようにスプリング19aによって右方へ付勢されたスプール19bを備え、右端の信号ポート19cに入力されるソレノイドモジュレータ圧Psmによって左方へ押されている。入力ポート19dには前進時のライン圧PD が入力され、出力ポート19eはC2圧制御バルブ18の左端ポート18eと接続されている。そして、左側の2つのポート19f,19gには第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2が入力されている。
【0036】
発進開始時は、第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2がソレノイドモジュレータ圧Psmより低いので、スプール19bは左側位置にあり、ポート19g,19eを介してC2圧制御バルブ18の左端ポート18eに信号圧Ps2を供給してC2クラッチを滑り制御し、緩やかに発進する。一方、発進を完了して走行状態に移行すると、Ps2=Psmとなるので、スプール19bはスプリング19aによって右側位置へ切り替わり、前進時のライン圧PD をC2圧制御バルブ18の左端ポート18eに供給してC2クラッチを確実に締結する。さらに、4速状態になると、第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2がドレーンされるので、スプール19bは左側位置となり、ポート19g,19eを介してC2圧制御バルブ18の左端ポート18eがドレーンされ、C2クラッチは解放される。
【0037】
C3圧制御バルブ20は、C3クラッチ圧PC3を制御するためのバルブであり、図8のようにスプリング20aによって左方へ付勢されたスプール20bを備えている。左端ポート20cは第3ソレノイドバルブ24と接続されており、その信号圧Ps3が入力される。そのため、1,2速時にはスプール20bは図8の下側位置、3,4速時にはスプール20bは図8の上側位置となる。ポート20dはドレーンポート、ポート20eはC3クラッチと接続された出力ポートであり、ポート20fには前進時のライン圧PD が入力される。スプリング20aを配置した右端ポート20gには出力圧PC3がフィードバックされている。
【0038】
ここで、シーケンスバルブ15の作動について、図9を参照して説明する。
レギュレータバルブ11から出力された油圧は、マニュアルバルブ12とB2圧制御バルブ21とに供給され、マニュアルバルブ12から出力された前進油圧P D と後退油圧P R はそれぞれの油路を介してシーケンスバルブ15へ供給される。また、B2圧制御バルブ21で調圧された油圧P B2 も個別の油路を介してシーケンスバルブ15へ供給される。前進油圧P D はシーケンスバルブ15を介してC3圧制御バルブ20へ供給され、C3圧制御バルブ20で調圧されてC3クラッチへ供給される。B2ブレーキへは、シーケンスバルブ15を介して、マニュアルバルブ12から出力された後退油圧P R と、B2圧制御バルブ21で調圧された油圧P B2 とが選択的に供給される。
【0039】
シーケンスバルブ15はB2ブレーキの供給油路と、C3クラッチの供給油路を選択的に切り替える機能を有するので、一方に油圧が供給された時には他方は確実に排出(ドレーン)される。したがって、B2ブレーキとC3クラッチの同時係合は起こりえず、インタロックを防止できる。また、シーケンスバルブ15がB2ブレーキの供給油路とC3クラッチの供給油路を切り替えるとともに、B2ブレーキとC3クラッチの作動域が異なるので、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ20への信号油圧を発生するソレノイドバルブ24を1個で兼用することができる。したがって、ソレノイドバルブの個数を減らすことができる。
【0040】
また、シーケンスバルブ15はC3圧制御バルブ20より上流側、つまりマニュアルバルブ12側に設けられているので、C3圧制御バルブ20をC3クラッチに近づけることができる。つまり、C3圧制御バルブ20からC3クラッチへの油路を短くできるので、C3クラッチの油圧の応答性を高めることができる。特に、C3クラッチは前進走行時に頻繁に締結・解放が繰り返される係合要素であるから、応答性を高めることによって変速ショックを軽減することができる。
【0041】
次に、シフトレバーをL→N→Rへ素早く切り換えた時、B2ブレーキの急係合によるショックを防止する作動について、図1,図2を参照して説明する。
シーケンスバルブ15および第4ソレノイドバルブ(SOL4)25の動作は図1に示したものと同様である。ただし、コントローラ100によって制御される第3ソレノイドバルブ(SOL3)24およびB2圧制御バルブ21の動作が異なる。
コントローラ100には、図9に示すように車速センサ101から車速信号、シフトポジションセンサ102からシフト位置、スロットル開度センサ103からスロットル開度などの各種運転信号が入力され、予め設定された変速パターンにしたがってソレノイドバルブ22〜25を制御している。
従来の制御では、図2に実線で示すように、Lレンジでは第3ソレノイドバルブ24がOFF状態であり、NレンジでONしている。つまり、Lレンジでは常に信号圧を出力しており、Nレンジでドレーンとなる。これに対し、本発明では、図2に一点鎖線で示すように、Lレンジの低速領域では、第3ソレノイドバルブ24をONとし、信号圧をドレーンさせてB2ブレーキへの供給油路をドレーン状態としてある。
そのため、L→N→Rへ素早く切り換えた時、シーケンスバルブ15の追従遅れのために、B2ブレーキに一時的に全開油圧がかかっても(図1の(c)参照)、それまでの段階でB2ブレーキおよびその供給油路がドレーン状態であるから、B2ブレーキに残圧が残らない。そのため、次にシーケンスバルブ15が右側に切り替わって係合要素B2に油圧PB2が供給された時(図2の時刻t3)、係合要素B2が急係合せず、ショックSが発生することがない。
【0042】
図10に第3ソレノイドバルブ(SOL3)24の制御方法の一例を示す。
制御がスタートすると、まずLレンジであるか否かを判定する(ステップS1)。Lレンジ以外であれば、本制御と関係がないので、リターンする。
次に、車速Vを設定車速V0 と比較する(ステップS2)。この設定車速としては、リバースインヒビタ車速(例えば7km/h)に設定すればよい。
現車速が設定車速V0 より高い場合には、従前どおり第3ソレノイドバルブ24をOFF状態とし(ステップS3)、B2ブレーキを締結して、エンジンブレーキを有効に作動させることができる。
一方、現車速が設定車速V0 以下の場合には、前進走行中であってもRレンジへ切替可能であるため、第3ソレノイドバルブ24をON状態とし(ステップS4)、B2ブレーキの油圧を排出しておく。このように低速状態でB2ブレーキを事前に解放しておくことで、もしL→N→Rへ素早く切り換えても、B2ブレーキの係合ショックが発生しないようにしている。ただし、B2ブレーキを解放すれば、エンジンブレーキが作動しなくなるが、このような低速状態であれば、エンジンブレーキを作動させる必要がない。
【0043】
本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例では、コントローラ100による制御によって、Lレンジの低速領域においてB2ブレーキを解放状態としたが、これに限るものではなく、B2ブレーキを解放するための格別のバルブを設けてもよい。
また、上記実施例ではB2ブレーキがLレンジとRレンジにおいて締結するようにしたが、スポーツモードのDレンジを備えた自動変速機の場合には、L以外にスポーツモードのDレンジの1速時に締結するようにしてもよい。いずれの場合も、エンジンブレーキを作動させることができる。
また、上記実施例ではR時にB2圧制御バルブ21を介さずにB2ブレーキに油圧を供給するため、B2圧制御バルブ21をシーケンスバルブ15より上流側、に設けたが、シーケンスバルブ15より下流側に設けてもよい。ただ、実施例のような構成にすれば、第3ソレノイドバルブ24の作動時間を短くできるので、望ましい。
さらに、上記実施例では、第1の係合要素B2への供給油圧を調圧制御するB2圧制御バルブ21と、第2の係合要素C3への供給油圧を調圧制御するC3圧制御バルブ20とを共通のソレノイドバルブ(SOL3)24によって制御し、ソレノイドバルブの個数を減らすようにしたが、B2圧制御バルブとC3圧制御バルブとを個別のソレノイドバルブでそれぞれ制御してもよい。
本発明は、3個のクラッチC1〜C3と2個のブレーキB1,B2を有する自動変速機にに限るものではなく、少なくとも2個以上の係合要素を持つ自動変速機であれば適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、切替弁をマニュアルバルブと第1,第2の係合要素とを結ぶ油路中に設けたので、第1の係合要素に油圧が供給されている間は、第2の係合要素への油圧は排出され、逆に第2の係合要素に油圧が供給されている間は、第1の係合要素への油圧は排出される。したがって、インタロックを確実に防止できる。
また、シフトレバーを前進位置から後退位置へ素早く切り換えたときに、シーケンスバルブの追従が遅れて係合要素B2に全開油圧がかかっても、係合要素B2の供給油路は油圧解放手段によってドレーン状態にあるので、次に係合要素B2に油圧が供給された時、急係合によるショックを防止できる
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の自動変速機に用いられるシーケンスバルブの動作を示す図である。
【図2】従来のソレノイドバルブと係合要素B2の油圧変化を示す図である。
【図3】本発明における車両用自動変速機の一例の概略機構図である。
【図4】図3の自動変速機の各係合要素およびソレノイドバルブの作動表である。
【図5】図3に示す自動変速機の油圧制御装置の全体回路図である。
【図6】図5の油圧制御装置におけるレギュレータバルブ,マニュアルバルブおよびソレノイドモジュレータバルブの回路図である。
【図7】図5の油圧制御装置におけるB1圧制御バルブ、フェイルセーフバルブ,シーケンスバルブおよびB2圧制御バルブの回路図である。
【図8】図5の油圧制御装置におけるC2圧制御バルブ,C2ロックバルブおよびC3圧制御バルブの回路図である。
【図9】本発明の主要部を示す概略回路図である。
【図10】コントローラによる第3ソレノイドバルブの作動を示すフロー図である。
【符号の説明】
B2 ブレーキ(第1の係合要素)
C3 クラッチ(第2の係合要素)
15 シーケンスバルブ(切替弁)
20 C3圧制御バルブ
21 B2圧制御バルブ
24 第3ソレノイドバルブ
25 第4ソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)
100 コントローラ
101 車速センサ
Claims (3)
- エンジンブレーキを作動させる前進レンジおよび後退レンジで締結される第1の係合要素B2と、第1の係合要素が締結する前進レンジの変速段以外の変速段で締結される第2の係合要素C3とを持ち、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とが同時に係合した時にインタロック状態となる車両用自動変速機であって、
第1の係合要素B2への供給油圧P B2 を調圧制御する電磁式油圧制御手段と、
シフトレバーに連動して前進レンジおよび後退レンジで油路を切り替えるマニュアルバルブと、
上記マニュアルバルブと第1,第2の係合要素B2,C3とを結ぶ油路中、および上記電磁式油圧制御手段と第1の係合要素B2とを結ぶ油路中に設けられ、第1の係合要素B2と第2の係合要素C3とに選択的に油圧を供給,排出する切替弁と、
上記切替弁を2位置に切替移動させる信号油圧を発生するソレノイドバルブとを備え、
上記切替弁は、係合要素B2への供給油圧を、上記電磁式油圧制御手段によって調圧された油圧PB2と、マニュアルバルブからの全開油圧PR とに選択的に切り換えるとともに、
前進レンジで係合要素B2が締結しているときは、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置にあり、
中立レンジでは、係合要素B2に全開油圧PR を供給する位置にあるものの、マニュアルバルブでドレーンされている状態にあり、
中立レンジから後退レンジへの少なくとも過渡状態では、係合要素B2に調圧された油圧PB2を供給する位置にある、車両用自動変速機の油圧制御装置において、
上記係合要素B2が締結する前進レンジであって、かつ所定車速以下のとき、上記係合要素B2の油圧をドレーンさせる油圧解放手段を有することを特徴とする油圧制御装置。 - 上記油圧解放手段は、車速を検出する手段と、現車速を所定車速と比較し、現車速が所定車速以下のときに上記電磁式油圧制御手段をドレーン位置へ制御する信号を出力するコントローラと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の油圧制御装置。
- 上記所定車速は、車両が前進状態のときに後退レンジへの切換を許可する最高車速であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用自動変速機の油圧制御装置。
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