JP3354874B2 - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

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JP3354874B2 JP21253098A JP21253098A JP3354874B2 JP 3354874 B2 JP3354874 B2 JP 3354874B2 JP 21253098 A JP21253098 A JP 21253098A JP 21253098 A JP21253098 A JP 21253098A JP 3354874 B2 JP3354874 B2 JP 3354874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用自動変速機の
油圧制御装置、特に係合要素への供給油圧を制御するた
めの装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の係合要素を持ち、これら係
合要素へ油圧を供給することによって係合要素を選択的
に係合させ、複数の変速段を達成するようにした自動変
速機が知られている。この種の自動変速機では、係合要
素と油圧源とを結ぶ油路中に、信号ポートに入力される
油圧によって係合要素への供給油圧を調圧制御する油圧
制御弁を設けるとともに、車両の運転状態に応じてソレ
ノイド圧を発生するソレノイド弁を設け、ソレノイド圧
を油圧制御弁の信号ポートへ入力するものが一般的であ
る。
【0003】図10はその油圧制御装置の一例を示し、
100は係合要素であるクラッチ、110は油圧制御
弁、120はソレノイド弁である。油圧制御弁110
は、スプリング110aによって左方へ付勢されたスプ
ール110bを備えている。入力ポート110cにはラ
イン圧が入力され、出力ポート110dはクラッチ10
0と接続されている。左端の信号ポート110eにはソ
レノイド弁120が発生するソレノイド圧が入力され
る。なお、110fはドレーンポートである。クラッチ
100への出力圧はスプリング110aが収容された右
端ポート110gにフィードバックされており、出力圧
はソレノイド圧に比例した油圧に調圧される。
【0004】上記のような油圧制御装置の場合、図11
に示すように、油圧制御弁110を介してソレノイド圧
0〜P1 を所定のクラッチ圧0〜P2 へ増幅している。
ここで、P1 はソレノイド弁120の元圧であり、P2
は最大必要クラッチ容量を満たす油圧である。なお、図
11ではスプリング荷重を無視している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような油圧制御装置では、次のような問題が生じる。す
なわち、十分なトルク容量を確保するにはクラッチ圧は
2 まで必要であるが、変速制御時のクラッチ圧はP3
までで足りる場合には、ソレノイド圧P4 〜P1 の領域
が変速制御時に無意味になる。つまり、調圧領域0〜P
1 の中で、微妙な油圧制御を必要とする変速制御領域0
〜P4 が狭く、ソレノイド圧に対するクラッチ圧の増幅
度が大きくなり、クラッチ圧の制御精度を向上させるこ
とが難しいという欠点があった。
【0006】ところで、特開平5−215219号公報
には、所定の係合要素へ通じる供給油路に設けられて制
御元圧を減圧することにより所定圧に調圧する調圧弁
と、調圧弁の制御圧を制御するソレノイド弁とが設けら
れた自動変速機において、調圧精度を損なうことなく係
合要素に十分な締結圧を供給する油圧制御装置が提案さ
れている。この油圧制御装置は、所定の係合要素への油
圧を制御する調圧弁に対して、一端側の1つの信号ポー
トにソレノイド弁から制御圧を導入するとともに、調圧
弁の一端側の他の信号ポートに他の係合要素の供給油圧
を制御する他の調圧弁の出力油圧を導入したものであ
る。したがって、他の係合要素への油圧上昇にともなっ
て、上記所定の係合要素への油圧が急上昇し、ソレノイ
ド弁からの制御圧だけで締結する場合に比べて、より高
い圧で締結できる。
【0007】しかしながら、この油圧制御装置では、他
の係合要素が締結して初めて所定の係合要素の油圧も高
くなるため、単一の係合要素のみを締結,解放する場合
には所期の効果を発揮できない。また、所定の係合要素
の油圧を制御する調圧弁の切替点が、他の係合要素の油
圧を制御する調圧弁の影響を受けるので、切替点がバラ
ツキやすく、制御精度が出にくいという欠点がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、微妙な油圧制御
を必要とする領域を広く取り、制御精度を向上させると
ともに、高い締結油圧を確保することが可能な車両用自
動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、所定の係合要素と油圧源とを結ぶ油路中
に設けられ、信号ポートに入力される油圧によって係合
要素への供給油圧を調圧制御する油圧制御弁と、車両の
運転状態に応じてソレノイド圧を発生するソレノイド弁
とを備えた車両用自動変速機において、上記ソレノイド
弁と油圧制御弁の信号ポートとを結ぶ油路中に設けら
れ、一端側に上記ソレノイド圧が入力される信号ポート
を有し、上記ソレノイド圧が一定圧未満ではソレノイド
圧を油圧制御弁の信号ポートに供給する第1の位置にあ
り、上記ソレノイド圧が一定圧以上ではライン圧を油圧
制御弁の信号ポートに供給する第2の位置に切り替わる
切替弁を備えたことを特徴とする車両用自動変速機の油
圧制御装置を提供する。
【0010】ソレノイド圧が一定圧未満の時には、切替
弁はソレノイド圧を油圧制御弁の信号ポートに供給する
ので、ソレノイド圧に比例して係合要素の油圧を高精度
に調圧でき、ショックのない緩やかな係合を実現でき
る。また、ソレノイド圧が一定圧以上になると、切替弁
はライン圧を油圧制御弁の信号ポートに供給するので、
油圧制御弁はライン圧をそのまま係合要素に供給し、係
合要素を締結する。したがって、十分大きなトルク容量
を確保できる。このように、ソレノイド圧の無意味な区
間を小さくし、本来必要なソレノイド圧の調圧区間を広
げることにより、ソレノイド圧に対する係合要素油圧の
増幅度を小さくすることができる。そのため、ソレノイ
ド圧による係合要素油圧の制御精度を向上させることが
できる。また、切替弁は油圧制御弁の信号ポートに入力
される油圧をソレノイド圧とライン圧とに選択的に切り
替えるだけであるから、切替点が安定しており、バラツ
キが少ない。
【0011】請求項2のように、ライン圧を減圧してソ
レノイド弁の元圧である一定のソレノイドモジュレータ
圧を得るソレノイドモジュレータ弁を設け、切替弁の他
端側に切替弁を第1の位置方向へ付勢するべくソレノイ
ドモジュレータ圧が入力される信号ポートを設け、切替
弁を第2の位置方向へ付勢するスプリングを設けるのが
望ましい。もし、ソレノイドモジュレータ弁がドレーン
側にスティックを起こすと、ソレノイド圧もドレーンさ
れるので、油圧制御弁の信号ポートもドレーンされ、係
合要素が締結できなくなる可能性がある。これに対し、
上記のように切替弁の他端側へソレノイドモジュレータ
圧を入力し、これと対向する方向にスプリングを配置す
れば、ソレノイドモジュレータ弁がドレーン側にスティ
ックを起こしても、スプリング力によって切替弁が第2
の位置へ切り替わるので、油圧制御弁の信号ポートにラ
イン圧が作用し、係合要素を締結できる。
【0012】本発明は発進クラッチのように前進走行時
の第1速で締結される係合要素に適用するのが望まし
い。すなわち、発進クラッチは、大きなトルク容量を必
要とするとともに、発進過渡時にはショックを軽減する
ため微妙な油圧制御を必要とするからである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる車両用自動
変速機の一例を示す。この自動変速機は、トルクコンバ
ータ1、トルクコンバータ1を介してエンジン動力が伝
達される入力軸2、3個のクラッチC1〜C3、2個の
ブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨ
ウ型遊星歯車機構4、出力ギヤ5、出力軸7、差動装置
8などを備えている。
【0014】遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4a
と入力軸2とはC1クラッチを介して連結されており、
リヤサンギヤ4bと入力軸2とはC2クラッチを介して
連結されている。キャリヤ4cは中間軸3と連結され、
中間軸3はC3クラッチを介して入力軸2と連結されて
いる。また、キャリヤ4cはB2ブレーキとキャリヤ4
cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェ
イクラッチFとを介して変速機ケース6に連結されてい
る。キャリヤ4cは2種類のピニオンギヤ4d,4eを
支持しており、フォワードサンギヤ4aは軸長の長いロ
ングピニオン4dと噛み合い、リヤサンギヤ4bは軸長
の短いショートピニオン4eを介してロングピニオン4
dと噛み合っている。ロングピニオン4dのみと噛み合
うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されている。出力
ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接続されてい
る。
【0015】上記自動変速機は、クラッチC1,C2,
C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチF
の作動によって図2のように前進4段、後退1段の変速
段を実現している。図2において、●は油圧の作用状態
を示している。なお、B2ブレーキは後退時と第1速時
に係合するが、第1速時に係合するのはLレンジ時のみ
である。図2には、後述する第1〜第4ソレノイドバル
ブ(SOL1〜SOL4)22〜25の作動状態も示さ
れている。○は通電状態、×は非通電状態、△は一時的
な通電状態を示す。なお、この作動表は定常状態の作動
を示している。
【0016】図3は上記自動変速機に用いられる油圧制
御装置の一例を示す。上記油圧制御装置は、オイルポン
プ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ1
2、ソレノイドモジュレータバルブ13、シーケンスバ
ルブ15、フェイルセーフバルブ16、B1圧制御バル
ブ17、C2圧制御バルブ18、C2ロックバルブ1
9、C3圧制御バルブ20、B2圧制御バルブ21、第
1〜第4ソレノイドバルブ22〜25などで構成されて
いる。
【0017】第1ソレノイドバルブ22はB1ブレーキ
制御用であり、第2ソレノイドバルブ23はC2クラッ
チ制御用であり、第3ソレノイドバルブ24はC3クラ
ッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。その
理由は、B2ブレーキはD,2レンジでは作動せず、L
レンジのエンジンブレーキ制御とRレンジの過渡制御で
のみ使用されるので、Dレンジで作動されるC3クラッ
チと干渉しないからである。また、第4ソレノイドバル
ブ25はLレンジ(1速)時とRレンジの切換過渡時に
シーケンスバルブ15を切り換えるためのバルブであ
る。上記のように、第1〜第3ソレノイドバルブ22〜
24は微妙な油圧制御を行なうため、デューティ制御弁
またはリニアソレノイド弁を用い、第4ソレノイドバル
ブ25はON/OFF切換弁を用いればよい。
【0018】レギュレータバルブ11はオイルポンプ1
0の吐出圧を所定のライン圧PL に調圧するバルブであ
り、マニュアルバルブ12,ソレノイドモジュレータバ
ルブ13,B2圧制御バルブ21にライン圧PL を供給
している。レギュレータバルブ11は、図4に示すよう
にスプリング11aによって右方へ付勢されたスプール
11bを備えており、左端部にはスプール11bとは別
体のプラグ11cが設けられている。ポート11dには
オイルポンプ10の吐出圧が入力され、ポート11eは
オイルポンプ10の吸込み側に接続されている。右端の
ポート11fにはライン圧PL がフィードバックされて
いる。左端ポート11hには後退時(R)のみC1クラ
ッチ圧PC1が入力され、後退時のライン圧を前進時より
高く調圧している。
【0019】マニュアルバルブ12はシフトレバーの手
動操作に応じて、スプール12aがL,2,D,N,
R,Pの各レンジに切り換えられる。そして、入力ポー
ト12bから入力されたライン圧PL を前進用の出力ポ
ート12cまたは後退用の出力12dから選択的に出力
する。
【0020】ソレノイドモジュレータバルブ13はライ
ン圧を減圧して各ソレノイドバルブ22〜25に一定の
元圧を供給するバルブであり、図4に示すように、スプ
リング13aによって左方へ付勢されたスプール13b
を備えている。入力ポート13cにはレギュレータバル
ブ11からライン圧PL が入力されており、出力ポート
13dからソレノイドモジュレータ圧Psmが各ソレノイ
ドバルブ22〜25とC2ロックバルブ19の右端信号
ポート19cに出力される。なお、ポート13eはドレ
ーンポートである。出力圧Psmは左端ポート13fにフ
ィードバックされており、これによりソレノイドモジュ
レータ圧Psmはスプリング13aの荷重に対応した油圧
に調圧される。
【0021】B1圧制御バルブ17は、B1ブレーキ圧
B1を制御する調圧バルブであり、図5に示すように、
スプリング17aによって左方へ付勢されたスプール1
7bを備えており、左端ポート17cには第1ソレノイ
ドバルブ22からソレノイド圧Ps1が入力されている。
ポート17dはドレーンポートである。出力ポート17
eはB1ブレーキと接続され、入力ポート17fは後述
するフェイルセーフバルブ16のポート16iと接続さ
れている。さらに、右端ポート17hには出力圧PB1
フィードバックされている。そのため、出力圧PB1はソ
レノイド圧Ps1に比例した油圧に調圧される。
【0022】フェイルセーフバルブ16は、Dレンジで
走行中、C2,C3クラッチおよびB1ブレーキが同時
に係合する多重噛み合い(インタロック)を防止するた
めのバルブである。具体的には、ソレノイドバルブ22
〜25の誤作動、電子制御回路の故障、各種バルブのス
ティックなどによって、3つの係合要素C2,C3,B
1に同時に油圧が供給されたとき、B1ブレーキの油圧
B1を抜くことで、強制的に3速状態としている。フェ
イルセーフバルブ16は、図5に示すようにスプリング
16aによって右方へ付勢されたスプール16bを備え
ており、通常時はスプール16bは図面上側に示すよう
に右側位置にあり、Rレンジへの切換過渡時およびイン
タロック時のみ図面下側に示すように左側へ切り替わ
る。右端ポート16cにはC3クラッチ圧Pc3またはR
レンジ圧PR が選択的に入力され、ポート16dにはC
2クラッチ圧PC2が入力され、ポート16eにはB1ブ
レーキ圧PB1が入力され、これら油圧によってスプール
16bが左方へ押される。スプリング16aを収容した
左端のポート16jには前進時のライン圧PD が常時入
力され、ポート16hにも前進時のライン圧PD がシー
ケンスバルブ15を介して入力されている。そのため、
これら油圧によってスプール16bは右方へ押される。
ポート16iはB1圧制御バルブ17の入力ポート17
fと接続されている。ポート16lはドレーンポートで
ある。なお、フェイルセーフバルブ16は、上記ポート
のほかに、図6にも示されるように、後退油圧つまりC
1クラッチ圧PC1が入力されるポート16f、B2圧制
御バルブ21のドレーンポート21dと接続されたポー
ト16g、ドレーンポート16kなどを備えている。
【0023】シーケンスバルブ15は、第2ソレノイド
バルブ23またはC2圧制御バルブ18の作動不良時に
第1速を保障する機能を有する。また、第3ソレノイド
バルブ24をC3クラッチとB2ブレーキの制御に兼用
するため、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ2
0の元圧を切り換える機能、後退レンジへの切換過渡時
にフェイルセーフバルブ16の右端ポート16cへRレ
ンジ圧PR を導く機能、B2ブレーキ圧を作用させる時
にB1ブレーキ圧とC3クラッチ圧の元圧をドレーンさ
せる機能などを有する。このバルブ15は、図6に示す
ように、スプリング15aによって左方へ付勢されたス
プール15bを備えており、左端の信号ポート15cに
入力される第4ソレノイドバルブ25のソレノイド圧P
S4によって右方へ切り替わる。つまり、スプール15b
は、図面下側に示すようにLレンジの1速時およびRレ
ンジへの切換過渡時のみ右方へ切り替わるものである。
ポート15dにはC2圧制御バルブ18からC2クラッ
チ圧PC2が入力され、ポート15eはC2クラッチと接
続されている。ポート15fにはマニュアルバルブ12
から前進時のライン圧PD が入力されている。ポート1
5gはフェイルセーフバルブ16のポート16hに接続
され、前進時のライン圧PD を出力している。ポート1
5hはドレーンポートである。ポート15iにはB2圧
制御バルブ21からB2ブレーキ圧PB2が入力され、ポ
ート15jはB2ブレーキと接続されている。ポート1
5kには後退時のライン圧PR が入力され、そのままC
1クラッチとも接続されている。ポート15lはフェイ
ルセーフバルブ16の右端ポート16cと接続され、ポ
ート15mはC3クラッチと接続されている。
【0024】B2圧制御バルブ21は、B2ブレーキ圧
B2を制御する調圧バルブであり、スプリング21aに
よって左方へ付勢されたスプール21bを備えている。
左端ポート21cには第3ソレノイドバルブ24からR
レンジ時にソレノイド圧PS3が入力されており、ポート
21dはフェイルセーフバルブ16のポート16gと接
続されている。また、ポート21eはシーケンスバルブ
15を介してB2ブレーキと接続され、Lレンジの1速
時およびRレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへ油圧
B2を供給する役割を持つ。ポート21fにはライン圧
L が入力されており、スプリング21aを収容した右
端ポート21gには出力圧PB2がフィードバックされて
いる。
【0025】上記ポート21dは、前進走行時にはフェ
イルセーフバルブ16を介してC1クラッチと接続され
ているので、ドレーンされている。また、左端ポート2
1cに入力される第3ソレノイドバルブ24のソレノイ
ド圧PS3もドレーンされているので、スプール21bは
図6の下側に示すように左端位置にある。そのため、B
2ブレーキへの油圧PB2もドレーンされる。
【0026】一方、P,NレンジからRレンジへの切換
過渡時には、第4ソレノイドバルブ25が一時的にON
されるので、シーケンスバルブ15が一時的に右側へ切
り替わり、フェイルセーフバルブ16の右端ポート16
cに高い後退油圧PR が入力されることで、フェイルセ
ーフバルブ16も一時的に左側へ切り替わり、B2圧制
御バルブ21のポート21dはドレーンされる。また、
左端ポート21cに第3ソレノイドバルブ24からソレ
ノイド圧PS3が入力されるので、スプール21bは図6
の上側に示す位置に保持され、その出力圧PB2はソレノ
イド圧PS3に比例しかつライン圧PL より低めの油圧に
調圧される。このようにB2圧制御バルブ21は、Rレ
ンジへの切換過渡時にB2ブレーキへの油圧PB2を緩や
かに立ち上げる、換言すればC1クラッチより締結を遅
らせることにより、切換ショックを軽減する機能を有し
ている。
【0027】C2圧制御バルブ18は本発明にかかる油
圧制御弁であり、C2クラッチ圧PC2を制御するための
バルブである。図7に示すようにスプリング18aによ
って左方へ付勢されたスプール18bを備えている。入
力ポート18cには前進時のライン圧PD が入力され、
出力ポート18dからC2クラッチ圧PC2が出力され
る。左端ポート(信号ポート)18eにはC2ロックバ
ルブ19を介して第2ソレノイドバルブ23のソレノイ
ド圧Ps2または前進時のライン圧PD が入力される。な
お、18fはドレーンポートである。出力圧PC2はスプ
リング18aが収容された右端ポート18gにフィード
バックされており、出力圧PC2はソレノイド圧Ps2に比
例した油圧に調圧される。
【0028】C2ロックバルブ19は本発明にかかる切
替弁であり、C2圧制御バルブ18の左端ポート18e
に対して、発進過渡時には第2ソレノイドバルブ23の
ソレノイド圧Ps2を供給し、走行中(1速〜3速)は最
大油圧PD を供給するよう切り換えるバルブである。こ
のロックバルブ19は、図7に示すようにスプリング1
9aによって右方へ付勢されたスプール19bを備え、
右端の信号ポート19cに入力されるソレノイドモジュ
レータ圧Psmによって左方へ押されている。入力ポート
19dには前進時のライン圧PD が入力され、出力ポー
ト19eはC2圧制御バルブ18の左端ポート18eと
接続されている。そして、左端の信号ポート19fおよ
び入力ポート19gには第2ソレノイドバルブ23のソ
レノイド圧Ps2が入力されている。
【0029】C3圧制御バルブ20は、C3クラッチ圧
C3を制御するためのバルブであり、図7のようにスプ
リング20aによって左方へ付勢されたスプール20b
を備えている。左端ポート20cは第3ソレノイドバル
ブ24と接続されており、そのソレノイド圧Ps3が入力
される。そのため、1,2速時にはスプール20bは図
7の下側位置、3,4速時にはスプール20bは図7の
上側位置となる。ポート20dはドレーンポート、ポー
ト20eはC3クラッチと接続された出力ポートであ
り、ポート20fには前進時のライン圧PD が入力され
る。スプリング20aを配置した右端ポート20gには
出力圧PC3がフィードバックされている。
【0030】次に、C2圧制御バルブ18,C2ロック
バルブ19および第2ソレノイドバルブ23の作動につ
いて説明する。発進開始時は、第2ソレノイドバルブ2
3のソレノイド圧Ps2がソレノイドモジュレータ圧Psm
より低いので、C2ロックバルブ19のスプール19b
は左側位置(第1の位置)にあり、ポート19g,19
eを介してC2圧制御バルブ18の信号ポート18eに
ソレノイド圧Ps2を供給してC2クラッチをすべり制御
し、緩やかに発進することができる。一方、発進を完了
して走行状態に移行すると、Ps2=Psmとなるので、ス
プール19bはスプリング19aによって右側位置(第
2の位置)へ切り替わり、前進時のライン圧PD をC2
圧制御バルブ18の信号ポート18eに供給してC2ク
ラッチを確実に締結する。さらに、4速状態になると、
第2ソレノイドバルブ23のソレノイド圧Ps2がドレー
ンされるので、スプール19bは左側位置となり、ポー
ト19g,19eを介してC2圧制御バルブ18の信号
ポート18eがドレーンされ、C2クラッチは解放され
る。
【0031】図8はソレノイド圧Ps2とC2クラッチ圧
C2との関係を示す図である。図11と同様に、P1
(=Psm)は第2ソレノイドバルブ23の元圧、P2
(=PD )は最大必要クラッチ容量を満たす油圧、P3
は変速制御に必要なクラッチ圧である。なお、スプリン
グ荷重は無視している。図8から明らかなように、C2
ロックバルブ19はソレノイド圧Ps2=P5 の点で切り
替わり、Ps2<P5 では、ソレノイド圧Ps2をC2圧制
御バルブ18の信号ポート18eに供給し、Ps2≧P5
になると、最大油圧であるライン圧PD をC2圧制御バ
ルブ18の信号ポート18eに供給する。そのため、C
2圧制御バルブ18のスプール18bは強制的に右方へ
移動せられ、クラッチ圧PC2は最大油圧P2 まで即座に
上昇する。つまり、信号ポート18eの受圧面積と右端
ポート18gの受圧面積との比率、つまりソレノイド圧
s2に対するクラッチ圧PC2の増幅度を従来(図11参
照)に比べて小さくしても、クラッチ圧PC2を最大油圧
2 まで容易に上昇させることができるので、変速制御
域(0〜P5 )を広く確保でき、高い精度でクラッチ圧
C2を制御することができる。このように、微妙な油圧
制御と、大きな締結圧とを同時に達成できるので、上記
の油圧制御装置を発進クラッチであるC2クラッチの油
圧制御に適用すると、効果が大きい。また、クラッチ圧
C2の切替点(P3 )の油圧がソレノイド圧Ps2のみで一
義的に決定されるので、切替点のバラツキが少なく、制
御精度が一層向上する。
【0032】ところで、ソレノイドモジュレータ圧Psm
を発生するソレノイドモジュレータバルブ13が万一ド
レーン側にスティックを起こすと、ソレノイドモジュレ
ータ圧Psmがドレーンされ、ソレノイド圧Ps2もドレー
ンされる。そのため、C2圧制御バルブ18の信号ポー
ト18eもドレーンされ、C2クラッチが締結できなく
なる可能性がある。つまり、走行不能になる恐れがあ
る。これに対し、上記のようにC2ロックバルブ19の
一端側にスプリング19aを配置するとともにソレノイ
ド圧Ps2を導き、他端側にソレノイドモジュレータ圧P
smを導けば、ソレノイドモジュレータ圧Psmがドレーン
された時、スプリング力によってC2ロックバルブ19
のスプール19bが右側に切り替わるので、ポート19
d,19eを介してC2圧制御バルブ18の信号ポート
18eにライン圧PD を作用させることができる。つま
り、C2クラッチを確実に締結でき、走行不能になる恐
れがない。なお、C2クラッチの締結時に多少のショッ
クが発生するが、このショックによってソレノイドモジ
ュレータバルブ13がスティックを起こしたことを認識
することも可能である。
【0033】図9は本発明の油圧制御装置の第2実施例
を示す。この実施例では、C2ロックバルブ19がスプ
リング19hによって左方へ付勢されたスプール19i
を備え、左端の信号ポート19jに入力されるソレノイ
ド圧Ps2によって右方へ押されている。第1入力ポート
19kには前進時のライン圧PD が入力され、第2入力
ポート19lにはソレノイド圧Ps2が入力されている。
出力ポート19mはC2圧制御バルブ18の信号ポート
18eと接続されている。なお、スプリング19hが収
容された右端室19nはドレーンされている。
【0034】この実施例では、ソレノイド圧Ps2がスプ
リング19hの荷重に対応した所定圧P5 未満では、ス
プール19iが左側位置にあり、ポート19l,19m
を介してソレノイドPs2がC2圧制御バルブ18の信号
ポート18eに供給される。そのため、C2クラッチは
すべり制御される。一方、ソレノイド圧Ps2が所定圧P
5 以上になると、スプール19iが右側位置に切り替わ
り、最大油圧であるライン圧PD をC2圧制御バルブ1
8の信号ポート18eに供給する。その結果、C2クラ
ッチは締結される。ソレノイド圧とクラッチ圧との関係
は図8と同様である。
【0035】本発明は上記実施例に限定されるものでは
ない。上記実施例では、3個のクラッチC1〜C3と2
個のブレーキB1,B2を有する自動変速機について説
明したが、これに限るものではなく、種々の係合要素を
持つ自動変速機に適用可能である。そして、本発明の油
圧制御装置は、発進クラッチ以外の他の係合要素にも適
用可能である。また、油圧制御弁18の構造は図7,図
9に記載のものに限らず、一端側に入力される信号圧に
よって出力圧を比例的に調圧できるものであればよく、
種々変更可能である。本発明におけるソレノイドバルブ
としては、デューティソレノイドバルブやリニアソレノ
イドバルブなど公知のソレノイドバルブを用いることが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ソレノイド圧が一定圧未満の時にはソレノイド
圧を油圧制御弁の信号ポートに供給し、ソレノイド圧が
一定圧以上になると、ライン圧を油圧制御弁の信号ポー
トに供給する切替弁を設けたので、係合要素のショック
のない係合と、十分大きなトルク容量の確保とを実現で
きる。また、ソレノイド圧の無意味な区間を小さくし、
本来必要なソレノイド圧の調圧区間を広げることができ
るので、ソレノイド圧による係合要素油圧の制御精度を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における車両用自動変速機の一例の概略
機構図である。
【図2】図1の自動変速機の各係合要素およびソレノイ
ドバルブの作動表である。
【図3】図1に示す自動変速機の油圧制御装置の全体回
路図である。
【図4】図3の油圧制御装置におけるレギュレータバル
ブ,マニュアルバルブおよびソレノイドモジュレータバ
ルブの回路図である。
【図5】図3の油圧制御装置におけるB1圧制御バルブ
およびフェイルセーフバルブの回路図である。
【図6】図3の油圧制御装置におけるフェイルセーフバ
ルブ,シーケンスバルブおよびB2圧制御バルブの回路
図である。
【図7】図3の油圧制御装置におけるC2圧制御バル
ブ,C2ロックバルブおよびC3圧制御バルブの回路図
である。
【図8】第2ソレノイド圧とC2クラッチ圧との関係を
示す図である。
【図9】本発明にかかる油圧制御装置の第2実施例の回
路図である。
【図10】従来のクラッチの油圧制御装置の回路図であ
る。
【図11】従来の油圧制御装置のソレノイド圧とクラッ
チ圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
C2 クラッチ(係合要素) 13 ソレノイドモジュレータバルブ 18 C2圧制御バルブ(油圧制御弁) 18e 信号ポート 19 C2ロックバルブ(切替弁) 19f 信号ポート 23 ソレノイドバルブ(ソレノイド弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の係合要素と油圧源とを結ぶ油路中に
    設けられ、信号ポートに入力される油圧によって係合要
    素への供給油圧を調圧制御する油圧制御弁と、車両の運
    転状態に応じてソレノイド圧を発生するソレノイド弁と
    を備えた車両用自動変速機において、上記ソレノイド弁
    と油圧制御弁の信号ポートとを結ぶ油路中に設けられ、
    一端側に上記ソレノイド圧が入力される信号ポートを有
    し、上記ソレノイド圧が一定圧未満ではソレノイド圧を
    油圧制御弁の信号ポートに供給する第1の位置にあり、
    上記ソレノイド圧が一定圧以上ではライン圧を油圧制御
    弁の信号ポートに供給する第2の位置に切り替わる切替
    弁を備えたことを特徴とする車両用自動変速機の油圧制
    御装置。
  2. 【請求項2】ライン圧を減圧して上記ソレノイド弁の元
    圧である一定のソレノイドモジュレータ圧を得るソレノ
    イドモジュレータ弁が設けられ、上記切替弁の他端側に
    は、切替弁を第1の位置方向へ付勢するべく上記ソレノ
    イドモジュレータ圧が入力される信号ポートが設けら
    れ、上記切替弁を第2の位置方向へ付勢するスプリング
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車
    両用自動変速機の油圧制御装置。
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