JP2007255647A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト、重量等を低減しつつ、コントロールバルブがオフ故障しても1速段のコースト時のエンジンブレーキが働くようにすること。
【解決手段】通電状態に応じてライン圧(PL圧、D圧、R圧)から制御油圧を生成するとともに前記制御油圧によって1速段と後進段で係合する係合要素(B2)の係合、非係合を制御するコントロールバルブSLを備える。コントロールバルブSLの排出ポートには、1速段のコースト制御時のみ減圧した油圧が供給され、かつ、後進段時にライン圧が供給されるように構成される。コントロールバルブSLは、通電、非通電を問わず、1速段のコースト制御時に減圧した油圧以上の油圧を出力し、かつ、後進段時であってコントロールバルブSLの排出ポートからライン圧(R圧)が供給されたときにライン圧(R圧)を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧源からの油を用いて電磁弁で係合要素の締結と開放とを同時に行う自動変速機の油圧制御装置に関し、特に、コスト、重量等を低減しつつ、コントロールバルブがオフ故障してもローコースト時のエンジンブレーキが働くようにすることができる自動変速機の油圧制御装置に関する。
近年、自動変速機の油圧制御装置においては、いわゆるクラッチツウクラッチ制御と呼ばれる、油圧源からの油を用いて直接電磁弁(リニヤソレノイドバルブ)で係合要素の締結と開放とを同時に行う方式により、スムーズかつ高レスポンスな変速フィーリングの実現が図られている。そのような自動変速機の油圧制御装置として、リニヤソレノイドバルブの通電量に応じてオイルポンプからの油圧を制御油圧に調整して出力する複数のコントロールバルブと、オンオフソレノイドバルブへの通電・非通電に応じて油圧の供給路を切換えることでコントロールバルブからの制御油圧が導入される摩擦係合要素を切換える複数のシフトバルブと、リニヤソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブへの通電を制御する電子制御部とを備え、複数の摩擦係合要素の係合・開放の組合せによって変速段を切換える自動変速機の油圧制御装置がある(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1(図2)では、1速段とリバースに使われる摩擦装置C5は、シフトバルブ(同文献の62)を通じて圧力比例制御バルブ(同文献の144)と連結可能な構成とされている。シフトバルブ(同文献の62)は、摩擦装置C3及びC5からの流体流れ、並びに、圧力比例制御バルブ144からの流体分配を制御する。圧力比例制御バルブ(同文献の144)は、摩擦装置C3及び摩擦装置C5を調整する。
特許文献2(図4)では、1速段とリバースに使われる第1ブレーキB1は、第2フェイルセイフバルブ(同文献の44)及びスイッチバルブ(同文献の40)を通じて第4圧力制御バルブ(同文献の32)と連結可能な構成とされている。第2フェイルセイフバルブ(同文献の44)は、第2クラッチC2と第2ブレーキB2とに供給される油圧の一部とライン圧とによって制御され、第4圧力制御バルブ(同文献の32)から供給される油圧を選択的に第1ブレーキB1に供給する。スイッチバルブ(同文献の40)は、第4圧力制御バルブ(同文献の32)から油圧の供給を受け、供給された油圧を選択的に第2フェイルセイフバルブ(同文献の44)に供給する。第4圧力制御バルブ(同文献の32)は、制御された油圧をスイッチバルブ(同文献の40)に供給する。
特許文献3(図4)では、1速段とリバースに使われる係合要素B−2(の油圧サーボ)は、切換弁(同文献の53)および高速段用切換弁(同文献の52)を通じてリニアソレノイド弁(同文献のSLC2)と連結可能な構成とされている。ただし、係合要素B−2は、Dレンジでコースト制御においてのみ使う。高速段用切換弁(同文献の52)は、オンオフソレノイド弁(同文献のSL1)信号圧の印加で切換わり、リニアソレノイド弁(同文献のSLC2)からの油圧を選択的に切換弁(同文献の53)に供給する。切換弁(同文献の53)は、オンオフソレノイド弁(同文献のSL2)信号圧の印加で切換わり、高速段用切換弁(同文献の52)からの油圧を選択的に係合要素B−2(の油圧サーボ)に供給する。リニアソレノイド弁(同文献のSLC2)は、制御された油圧を高速段用切換弁(同文献の52)に供給する。
特許文献4(図3)では、1速段とリバースに使われる第2のブレーキB−2は、ソレノイドバルブ(同文献の71〜74)とは連結されず、ローコーストにてスロットル圧に応じてアプライ圧を調圧するB2コントロールバルブ(同文献の59)と連結されている。
特開2001−12597号公報 特開2005−3191号公報 特開2005−140215号公報 特開2003−49937号公報
しかしながら、従来の自動変速機の油圧制御装置には、以下のような問題がある。
特許文献1では、パワートレーン(ギヤトレーン)において1−2OWC(ワンウェイクラッチ)がなく、圧力比例制御バルブ(同文献の144)がオフ故障すると、1速段発進やコースト時のエンジンブレーキが働かないという問題がある。特許文献2では、さらにリバース走行も不可能となる。なお、特許文献1、2のように1−2OWCを廃止すると、コスト、ATの軸方向長さ、重量の低減が可能であるが、その反面、走行性を考えると課題が残る。
特許文献3では、ギヤトレーンにおいて1−2OWC(同文献の図1のF−1)があり、従来の油圧制御のみ直圧制御化しているが、リバースもR圧にて締結ができるのでコースト時のエンジンブレーキが働かないという問題がある。
特許文献4では、ギヤトレーンにおいて1−2OWC(同文献の図1のF−2)があり、コースト時のみ従来の油圧制御と同じくB2コントロールバルブ(同文献の59)の出力圧にて締結しており、走行性は良いが、コスト、重量等に課題がある。
本発明の主な課題は、コスト、重量等を低減しつつ、コントロールバルブがオフ故障してもローコースト時のエンジンブレーキが働くようにすることである。
本発明の視点においては、複数の係合要素のうち一部の係合要素への油圧の供給と、その他の係合要素からの油圧の排出との組合せによって変速段が切換えられる自動変速機の油圧制御装置であって、通電状態に応じてライン圧から制御油圧を生成するとともに前記制御油圧によって1速段と後進段で係合する係合要素の係合、非係合を制御するコントロールバルブを備え、前記コントロールバルブの排出ポートには、1速段のコースト制御時のみ減圧した油圧が供給され、かつ、後進段時にライン圧が供給されるように構成されることを特徴とする。
本発明の前記自動変速機の油圧制御装置において、前記コントロールバルブは、通電、非通電を問わず、1速段のコースト制御時に前記減圧した油圧以上の油圧を出力し、かつ、後進段時であって前記コントロールバルブの前記排出ポートからライン圧が供給されたときにライン圧を出力するように構成されることが好ましい。
本発明の前記自動変速機の油圧制御装置において、1速段時のみライン圧が入力される1速段限定圧入力ポートと、後進段時のみライン圧が入力される後進段圧入力ポートと、前記コントロールバルブの前記排出ポートに向けて油圧を出力する出力ポートと、を有する減圧弁を備え、前記減圧弁は、1速段のコースト制御時のみ前記1速段限定圧入力ポートからのライン圧を減圧した圧を前記減圧弁の前記出力ポートから出力するように作動し、かつ、後進段時のみ前記減圧弁の前記後進段圧入力ポートからのライン圧を前記減圧弁の前記出力ポートから出力するように作動することが好ましい。
本発明の前記自動変速機の油圧制御装置において、前記減圧弁の前記出力ポートと前記コントロールバルブの前記排出ポートの間の油路に設けられるシフトバルブを備えることが好ましい。
なお、特許請求の範囲の請求項に付記した図面参照符号は、専ら理解を助けるためのものであって、本発明を図面の態様に限定することを意図するものではない。
本発明(請求項1−4)によれば、1速段のコースト時にコントロールバルブがオフ故障したとき、すなわち、排出ポートと出力ポートを連通した状態になっても減圧した圧力を出力ポートに出力できるので、エンジンブレーキを確実に働かせることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る自動変速機の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る自動変速機の油圧制御装置の要部の構成を模式的に示した油圧回路図である。図2は、本発明の実施形態1に係る自動変速機の油圧制御装置のコントロールバルブユニットの出力圧の電流依存性を示したグラフである。
図1を参照すると、自動変速機の油圧制御装置は、要部において、コントロールバルブユニットSLと、B2減圧弁20と、第2摩擦ブレーキB2と、を有する。
コントロールバルブユニットSLは、第2摩擦ブレーキB2用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、コントロールバルブユニットSLは、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよく、リニヤソレノイドバルブの代わりにデューティソレノイドバルブを用いてもよい。コントロールバルブユニットSLは、ライン圧(PL圧、D圧、又はR圧)を供給ポートから導入するとともに、通電量に応じて導入されたライン圧(PL圧、D圧、又はR圧)から制御油圧(SL圧)を生成してこれを出力ポートから第2摩擦ブレーキB2に向けて出力する。また、コントロールバルブユニットSLは、B2減圧弁20の出力圧(R圧又は1速段限定圧を減圧した圧)を排出ポートから導入するとともに、通電量に応じて導入されたB2減圧弁20の出力圧(R圧又は1速段限定圧を減圧した圧)から制御油圧(SL圧)を生成してこれを出力ポートから第2摩擦ブレーキB2に向けて出力する。コントロールバルブユニットSLは、非通電状態から電流値iまで一定の減圧した圧力を出力し、電流値i以上では通電電流が大きくなるにつれて大きくなるSL圧を出力するノーマルロー型(NL)である(図2参照)。なお、ノーマルハイ型(NH)の場合は、逆特性となり、電流がオフで本来の出力圧が出力され、コントロールバルブユニットSLが排出ポート側に固着しても減圧した圧力を出力できる。
ここで、PL圧は、マニュアルバルブ(図示せず)のシフト状態にかかわらないライン圧である。また、D圧は、Dレンジのときのみマニュアルバルブ(図示せず)から出力されるライン圧である。R圧は、Rレンジのときのみマニュアルバルブ(図示せず)から出力されるライン圧である。また、1速段限定圧は、前進1速段のときに限定される油圧(ライン圧、調整圧)である。
B2減圧弁20は、導入されたR圧又は1速段限定圧を減圧して出力する減圧弁であり、バルブボディ(図示せず)内に第1スプール20aと、第2スプール20bと、スプリング20cと、第1油圧室20dと、第2油圧室20eと、第3油圧室20fと、を有する。第1スプール20aは、バルブボディ(図示せず)内にてスライド可能に配されている。第2スプール20bは、バルブボディ(図示せず)内であって第1スプール20aとスプリング20cの間にてスライド可能に配されている。スプリング20cは、第3油圧室20f内に配され、第2スプール20bを第1油圧室20d側に付勢する。第1油圧室20dは、オリフィスを介してR圧が導入されることで第1スプール20aを第3油圧室20f側に押付けるように作用する油圧室である。第2油圧室20eは、B2減圧弁20の出力圧をオリフィスを介してフィードバックして第2スプール20bを第3油圧室20f側に押圧するように作用する油圧室である。第3油圧室20fは、スロットルソレノイドバルブ(図示せず)から出力されたスロットル圧(SLT圧)が導入されることで第2スプール20bを第1油圧室20d側に押付けるように作用する油圧室である。第2スプール20bは、第1油圧室20dの油圧による押圧力、又は、第2油圧室20eの油圧による押圧力が、スプリング20cの付勢力と第3油圧室20fの油圧による押圧力の合力よりも、高いときに第3油圧室20f側(×側)にスライドし、低いときに第1油圧室20d側(○側)にスライドする。
なお、B2減圧弁20をSLT圧にて制御して減圧した圧力を上下してもよいものとする。また、図1では、R圧が第1油圧室20eに入り、減圧弁を切換弁に変えて、R圧をコントロールバルブユニットSLの排出ポートに向けて出力しているが、オンオフソレノイドバルブとシフトバルブ等にて切換える手段があれば、R圧をドレーン油路に変更すればよい。また、1速段限定圧は、フェールバルブを用いてC2圧、C3圧、B1圧がかからない1速段のみでD圧を供給してもよいし、シフトパターンで供給してもよい。つまり、1速段以外ではB2減圧弁20からコントロールバルブユニットSLに油圧を供給しなければよい。
第2摩擦ブレーキB2は、1速段とリバースに使われる係合要素であり、コントロールバルブユニットSLの出力圧が入力されることで係合する。
実施形態1によれば、コントロールバルブユニットSLがオフ故障、すなわち、排出ポートと出力ポートを連通した状態であっても、減圧した圧力を出力ポートから出力して、第2摩擦ブレーキB2を係合させることができるので、ローコースト時にエンジンブレーキを確実に働かせることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の全体構成を示した概略図である。自動変速機の油圧制御装置は、自動変速機1と、油圧制御部3と、電子制御部4と、を備える。自動変速機1は、エンジン2の出力軸(図示せず)に接続されている。油圧制御部3は、自動変速機1の内部に組み込まれた油圧駆動式の係合要素(図示せず)への油圧を供給制御する。電子制御部4は、油圧制御部3内に備えられたソレノイド(図示せず)を駆動制御する。
電子制御部4は、マイクロコンピュータを備えていて、エンジン回転数センサ(Neセンサ)5、入力軸回転数センサ(Ntセンサ)6、出力軸回転数センサ(Noセンサ)7、開度センサ(θセンサ)8、及びポジションセンサ9のそれぞれと接続されている。エンジン回転数センサ(Neセンサ)5は、エンジン2の出力軸の回転数Neを検出する。入力軸回転数センサ(Ntセンサ)6は、自動変速機1の入力軸11の回転数Ntを検出する。出力軸回転数センサ(Noセンサ)7は、自動変速機1の出力軸12の回転数(当該車両の車速に相当する)Noを検出する。開度センサ(θセンサ)8は、エンジン2のスロットル開度(エンジン負荷に相当する)θを検出する。ポジションセンサ9は、運転者の操作によるセレクターレバーのポジション(走行レンジ)を検出する。電子制御部4は、センサ5〜9の出力に基づいて、コントロールバルブユニットSL1〜SL4、オンオフソレノイドバルブS1〜S3への通電を制御する。これにより、所要の変速段を達成する(図5参照)。
図4は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における自動変速機のスケルトン図である。自動変速機(図3の1)は、トルクコンバータ10と、入力軸11と、出力軸12と、第1列ダブルピニオンプラネタリギヤG1と、第2列シングルピニオンプラネタリギヤG2と、第3列シングルピニオンプラネタリギヤG3と、を備える。トルクコンバータ10は、エンジン(図3の2)の出力軸に連結されている。また、トルクコンバータ10は、流体の滑りによる動力伝達ロスを避けるため、その入力側のポンプインペラ10bと出力側のタービンランナ10aとを両者の回転差が小さいときに直結して動力を伝達するロックアップクラッチLUを備えている。入力軸11は、トルクコンバータ10の出力軸である。出力軸12は、差動装置(図示せず)を介して車軸に連結される。第1列ダブルピニオンプラネタリギヤG1、第2列シングルピニオンプラネタリギヤG2、及び第3列シングルピニオンプラネタリギヤG3は、入力軸11と連結する。自動変速機1は、複数(6つ)の摩擦係合要素としての第1摩擦クラッチC1と、第2摩擦クラッチC2と、第3摩擦クラッチC3と、第1摩擦ブレーキB1と、第2摩擦ブレーキB2と、ロックアップクラッチLUと、が組み込まれている。自動変速機1は、油圧制御部(図3の3)及び電子制御部(図3の4)により、第1〜第3摩擦クラッチC1〜C3、第1及び第2摩擦ブレーキB1、B2の係合・非係合が選択されることでその変速段及びシフトパターンが切換えられるようになっている。ロックアップクラッチLUは、油圧制御部(図3の3)及び電子制御部(図3の4)の制御により、前進段であってポンプインペラ10bとタービンランナ10aとの回転差が小さいときに係合する。第3列シングルピニオンプラネタリギヤG3においては、第2摩擦ブレーキB2に並列させてワンウェイクラッチOWCを設けてもよい。なお、第1〜第3摩擦クラッチC1〜C3、第1及び第2摩擦ブレーキB1、B2、並びにロックアップクラッチLUは、それぞれ油圧制御部3により高圧に設定されることで係合状態とされ、低圧に設定されることで非係合状態とされる。また、第2摩擦ブレーキB2は2つに分割したB2S、B2Lとしてもよい。
図5は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における自動変速機の第1〜第3摩擦クラッチC1〜C3、第1及び第2摩擦ブレーキB1、B2の係合・非係合と、それに対応する変速段との関係を示す一覧図である。自動変速機(図3の1)は、リバースと、ニュートラルと、1速から4速のアンダードライブと、5速及び6速のオーバードライブとを有する前進6段後進1段の変速段を達成可能な変速機である。すなわち、第3摩擦クラッチC3及び第2摩擦ブレーキB2のみが係合されると、入力軸(図4の11)に対して出力軸(図4の12)の回転を逆転させて車両をリバース走行させるようになっている。また、第2摩擦ブレーキB2のみが係合されると、ニュートラルとなる。また、第1摩擦クラッチC1及び第2摩擦ブレーキB2のみが係合されると1速になる。第1摩擦クラッチC1および第1摩擦ブレーキB1のみが係合されると2速になる。第1及び第3摩擦クラッチC1、C3のみが係合されると3速になる。第1及び第2摩擦クラッチC1、C2のみが係合されると4速になる。第2及び第3摩擦クラッチC2、C3のみが係合されると5速になる。第2摩擦クラッチC2及び第1摩擦ブレーキB1のみが係合されると6速になる。なお、図5において、運転者による手動レバー(図示せず)の操作によって選択される走行レンジ(Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ)と変速段との基本的な関係についても併せ示している。
次に、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の構成及びその制御態様について図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の構成を模式的に示した部分油圧回路図である。実施形態2は、実施形態1を応用したものである。
油圧制御部3は、コントロールバルブユニットSL1〜SL5、SLUと、マニュアルバルブ21と、シフトバルブ22〜24と、オンオフソレノイドバルブS1〜S3と、B2減圧弁25と、D−Nアキュムレータ26と、N−Dアキュムレータ27と、N−Rアキュムレータ28と、油圧スイッチSW1〜SW4と、LUリレーバルブ29と、シャトル弁SB1、SB2と、を有する。
第1コントロールバルブユニットSL1は、第1摩擦クラッチC1用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、第1コントロールバルブユニットSL1は、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよい。第1コントロールバルブユニットSL1は、第2シフトバルブ23の第1切換油路23gの出力圧(D圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入された第2シフトバルブ23の第1切換油路23gの出力圧(D圧)から制御油圧を生成してこれを出力ポートから出力する。第1コントロールバルブユニットSL1は、第2シフトバルブ23の第1切換油路23gの出力圧(D圧)を供給ポートから導入し、かつ、第3シフトバルブ24の第4切換油路24hの出力圧(D圧)を排出ポートから導入したときに、通電、非通電を問わずにD圧を出力する。第1コントロールバルブユニットSL1の出力圧(SL1圧)は、第1摩擦クラッチC1及び第1油圧スイッチSW1に供給される。第1コントロールバルブユニットSL1は、非通電状態においてSL1圧を出力せず、通電状態においては通電電流が大きくなるにつれて大きくなるSL1圧を出力するノーマルロー型(NL)である。第1コントロールバルブユニットSL1は、非通電状態において出力ポートと排出ポートを連通する。
第2コントロールバルブユニットSL2は、第2摩擦クラッチC2用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、第2コントロールバルブユニットSL2は、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよい。第2コントロールバルブユニットSL2は、マニュアルバルブ21のD圧ポートの出力圧(D圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入されたマニュアルバルブ21のD圧ポートの出力圧(D圧)から制御油圧を生成してこれを出力ポートから出力する。第2コントロールバルブユニットSL2は、マニュアルバルブ21のD圧ポートの出力圧(D圧)を供給ポートから導入し、かつ、第1シフトバルブ22の第5切換油路22kの出力圧(D圧)を排出ポートから導入したときに、通電、非通電を問わずにD圧を出力する。第2コントロールバルブユニットSL2の出力圧(SL2圧)は、第2油圧スイッチSW2に供給され、かつ、○側のときの第1シフトバルブ22の第3切換油路22iを経て第2摩擦クラッチC2に供給される。第2コントロールバルブユニットSL2は、非通電状態において最大のSL2圧を出力し、通電状態においては通電電流が大きくなるにつれて小さくなるSL2圧を出力するノーマルハイ型(NH)である。第2コントロールバルブユニットSL2は、非通電状態において出力ポートと供給ポートを連通する。
第3コントロールバルブユニットSL3は、第3摩擦クラッチC3用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、第3コントロールバルブユニットSL3は、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよい。第3コントロールバルブユニットSL3は、第2シフトバルブ23の第3切換油路23iの出力圧(PL圧又はR圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入された第2シフトバルブ23の第3切換油路23iの出力圧(PL圧又はR圧)から制御油圧を生成してこれを出力ポートから出力する。第3コントロールバルブユニットSL3は、第2シフトバルブ23の第3切換油路23iの出力圧(PL圧又はR圧)を供給ポートから導入し、かつ、第3シフトバルブ24の第3切換油路24gの出力圧(D圧又はR圧)を排出ポートから導入したときに、通電、非通電を問わずにライン圧を出力する。第3コントロールバルブユニットSL3の出力圧(SL3圧)は、第3摩擦クラッチC3及び第3油圧スイッチSW3に供給される。第3コントロールバルブユニットSL3は、非通電状態において最大のSL3圧を出力し、通電状態においては通電電流が大きくなるにつれて小さくなるSL3圧を出力するノーマルハイ型(NH)である。第3コントロールバルブユニットSL3は、非通電状態において出力ポートと供給ポートを連通する。
第4コントロールバルブユニットSL4は、第1摩擦ブレーキB1用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、第4コントロールバルブユニットSL4は、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよい。第4コントロールバルブユニットSL4は、第3シフトバルブ24の第5切換油路24iの出力圧(D圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入された第3シフトバルブ24の第5切換油路24iの出力圧(D圧)から制御油圧(SL4圧)を生成してこれを出力する。SL4圧は、第1摩擦ブレーキB1及び第4油圧スイッチSW4に供給される。第4コントロールバルブユニットSL4は、非通電状態においてSL4圧を出力せず、通電状態においては通電電流が大きくなるにつれて大きくなるSL4圧を出力するノーマルロー型(NL)である。第4コントロールバルブユニットSL4は、非通電状態において出力ポートと排出ポート(EX)を連通する。
第5コントロールバルブユニットSL5は、第2摩擦ブレーキB2用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、第5コントロールバルブユニットSL5は、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよく、リニヤソレノイドバルブの代わりにデューティソレノイドバルブを用いてもよい。第5コントロールバルブユニットSL5は、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kの出力圧(D圧又はR圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入された第2シフトバルブ23の第5切換油路23kの出力圧(D圧又はR圧)から制御油圧を生成してこれを出力ポートからオリフィスを通じて第2摩擦ブレーキB2に向けて出力する。また、第5コントロールバルブユニットSL5は、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kの出力圧(D圧)を供給ポートから導入し、かつ、第3シフトバルブ24の第7切換油路24kの出力圧(B2減圧弁25で1速段限定圧(D圧)を減圧した圧)を排出ポートから導入したときに、通電量に応じてB2減圧弁25の出力圧(1速段限定圧(D圧)を減圧した圧)以上の制御油圧を生成してこれを出力ポートからオリフィスを通じて第2摩擦ブレーキB2に向けて出力する。第5コントロールバルブユニットSL5は、非通電状態では最大のSL5圧力を出力し、非通電状態から電流値iまで通電電流が大きくなるにつれて小さくなるSL5圧(1速段限定圧(D圧)を減圧した圧以上の圧)を出力し、電流値i以上では一定の減圧したSL5圧(1速段限定圧(D圧)を減圧した圧)を出力するノーマルハイ型(NH)である。なお、ノーマルハイ型(NH)の場合は、逆特性となり、電流がオフで本来の出力圧が出力され、第5コントロールバルブユニットSLが排出ポート側に固着しても減圧した圧力を出力できる。
LUコントロールバルブユニットSLUは、ロックアップクラッチLU用のコントロールバルブユニットであり、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが一体となったものである。なお、LUコントロールバルブユニットSLUは、リニヤソレノイドバルブとコントロールバルブが分離した構成であってもよい。LUコントロールバルブユニットSLUは、第3シフトバルブ24の第2切換油路24fの出力圧(PL圧)を供給ポートから導入したときに、通電量に応じて導入された第3シフトバルブ24の第2切換油路24fの出力圧(PL圧)から制御油圧(SLU圧)を生成してこれを出力する。SLU圧は、ロックアップクラッチLU及びLUリレーバルブ29に供給される。LUコントロールバルブユニットSLUは、非通電状態においてSLU圧を出力せず、通電状態においては通電電流が大きくなるにつれて大きくなるSLU圧を出力するノーマルロー型(NL)である。LUコントロールバルブユニットSLUは、非通電状態において出力ポートと排出ポート(EX)を連通する。
マニュアルバルブ21は、手動レバー(マニュアルレバー;図示せず)の操作によって選択される走行レンジに連動した油圧回路の切換えを行う。マニュアルバルブ21は、手動レバーの操作に連動してケーシング内を摺動するスプール21aを備えている。マニュアルバルブ21は、DレンジのときにPL圧ポートから入力されたPL圧をD圧としてD圧ポートから出力し、RレンジのときにPL圧ポートから入力されたPL圧をR圧としてR圧ポートから出力する。マニュアルバルブ21のD圧ポートの出力圧(D圧)は、第2コントロールバルブユニットSL2の供給ポート、第1シフトバルブ22の第1切換油路22g、第1シャトル弁SB1、第2シフトバルブ23の第1切換油路23g、第4切換油路23j、第3シフトバルブ24の第5切換油路24iに供給される。マニュアルバルブ21のR圧ポートの出力圧(R圧)は、第1シフトバルブ22の第2切換油路22h、第1シャトル弁SB1、第2シフトバルブ23の第2油圧室23e、B2減圧弁25のR圧入力ポート、第1油圧室25d、第2シャトル弁SB2に供給される。
第1シフトバルブ22は、油路を切換える切換弁であり、バルブボディ(図示せず)内に第1スプール22aと、第2スプール22bと、スプリング22cと、第1油圧室22dと、第2油圧室22eと、第3油圧室22fと、を有する。第1スプール22aは、バルブボディ(図示せず)内にてスライド可能に配されている。第2スプール22bは、バルブボディ(図示せず)内であってスプリング22cの第1スプール22a側の反対側にてスライド可能に配されている。スプリング22cは、第2油圧室22e内に配され、第1スプール22aを第1油圧室22d側に付勢し、第2スプール22bを第3油圧室22f側に付勢する。第1油圧室22dは、第1オンオフソレノイドバルブS1からの信号圧が導入されることで第1スプール22aを第3油圧室22f側に押付けるように作用する油圧室である。第2油圧室22eは、排出ポート(EX)に連通する油圧室である。第3油圧室22fは、第2摩擦クラッチC2にかかる油圧(C2圧)が導入されることで第2スプール22bを第1油圧室22d側に押付けるように作用する油圧室である。第1スプール22aは、第1油圧室22dの油圧による押圧力が、スプリング22cの付勢力と第3油圧室22fの油圧による押圧力の合力よりも、高いときに第3油圧室22f側(「×」)にスライドし、低いときに第1油圧室22d側(「○」)にスライドする。第1シフトバルブ22は、「×」のときに第2シフトバルブ23の第1切換油路23g及び第2切換油路23h並びに第3シフトバルブ24の第4切換油路24hとマニュアルバルブ21のD圧ポートを連通させ、「○」のときに第2シフトバルブ23の第1切換油路23g及び第2切換油路23h並びに第3シフトバルブ24の第4切換油路24hと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第1切換油路22gを有する。また、第1シフトバルブ22は、「×」のときに第2シフトバルブ23の第3切換油路23iとマニュアルバルブ21のR圧ポートを連通させ、「○」のときに第2シフトバルブ23の第3切換油路23iと第3シフトバルブ24の第5切換油路24iおよび第4コントロールバルブユニットSL4の供給ポートを連通させるように切換える第2切換油路22hを有する。また、第1シフトバルブ22は、「○」のときに第2摩擦クラッチC2及び第3油圧室22fと第2コントロールバルブユニットSL2の出力ポートを連通させ、「×」のときに第2摩擦クラッチC2及び第3油圧室22fと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第3切換油路22iを有する。また、第1シフトバルブ22は、「×」のときに第2シフトバルブ23の第5切換油路23kと第1シャトル弁SB1を連通させ「○」のときに第2シフトバルブ23の第5切換油路23kと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第4切換油路22jを有する。また、第1シフトバルブ22は、「○」のときに第2コントロールバルブユニットSL2の排出ポートと第2シフトバルブ23の第4切換油路23j及び第2シャトル弁SB2を連通させ、「×」のときに第2コントロールバルブユニットSL2の排出ポートと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第5切換油路22kを有する。また、第1シフトバルブ22の第2切換油路22hと第2シフトバルブ23の第3切換油路23iの間の油路には、オリフィスおよびチェックボール弁を有する。また、第1シフトバルブ22の第4切換油路22jと第2シフトバルブ23の第5切換油路23kの間の油路には、オリフィスおよびチェックボール弁を有する。
第2シフトバルブ23は、油路を切換える切換弁であり、バルブボディ(図示せず)内に第1スプール23aと、第2スプール23bと、スプリング23cと、第1油圧室23dと、第2油圧室23eと、第3油圧室23fと、を有する。第1スプール23aは、バルブボディ(図示せず)内にてスライド可能に配されている。第2スプール23bは、バルブボディ(図示せず)内であってスプリング23cの第1スプール23a側の反対側にてスライド可能に配されている。スプリング23cは、第2油圧室23e内に配され、第1スプール23aを第1油圧室23d側に付勢し、第2スプール23bを第3油圧室23f側に付勢する。第1油圧室23dは、第2オンオフソレノイドバルブS2からの信号圧が導入されることで第1スプール23aを第3油圧室23f側に押付けるように作用する油圧室である。第2油圧室23eは、マニュアルバルブ21のR圧ポートのR圧が入力されることで第1スプール23aを第1油圧室23d側に押付け、第2スプール23bを第3油圧室23f側に押付けるように作用する油圧室である。第3油圧室23fは、第5コントロールバルブユニットSL5からの油圧が導入されることで第2スプール23bを第1油圧室23d側に押付けるように作用する油圧室である。第1スプール23aは、第1油圧室23dの油圧による押圧力が、スプリング23cの付勢力と第2油圧室23eの油圧による押圧力、又は、第3油圧室23fの油圧による押圧力の合力よりも、高いときに第3油圧室23f側(「×」)にスライドし、低いときに第1油圧室23d側(「○」)にスライドする。第2シフトバルブ23は、「×」のときに第1コントロールバルブユニットSL1の供給ポート及びD−Nアキュムレータ26と第1シフトバルブ22の第1切換油路22g及び第3シフトバルブ24の第4切換油路24hを連通させ、「○」のときに第1コントロールバルブユニットSL1の供給ポート及びD−Nアキュムレータ26とマニュアルバルブ21のD圧ポートを連通させるように切換える第1切換油路23gを有する。また、第2シフトバルブ23は、「○」のときに第3シフトバルブ24の第6切換油路24jと第1シフトバルブ22の第1切換油路22g及び第3シフトバルブ24の第4切換油路24hを連通させ、「×」のときに第3シフトバルブ24の第6切換油路24jと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第2切換油路23hを有する。また、第2シフトバルブ23は、「×」のときに第3コントロールバルブユニットSL3の供給ポートと第3シフトバルブ24の第1切換油路24eを連通させ、「○」のとき第3コントロールバルブユニットSL3の供給ポートと第1シフトバルブ22の第2切換油路22hを連通させるように切換える第3切換油路23iを有する。また、第2シフトバルブ23は、「×」のときに第1シフトバルブ22の第5切換油路22k及び第2シャトル弁SB2とマニュアルバルブ21のD圧ポートを連通させ、「○」のときに第1シフトバルブ22の第5切換油路22k及び第2シャトル弁SB2と排出ポート(EX)を連通させるように切換える第4切換油路23jを有する。また、第2シフトバルブ23は、「○」のときに第5コントロールバルブユニットSL5の供給ポートと第1シフトバルブ22の第4切換油路22jを連通させ、「×」のときに第5コントロールバルブユニットSL5の供給ポートと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第5切換油路23kを有する。また、第2シフトバルブ23の第1切換油路23gとマニュアルバルブ21のD圧ポートの間の油路には、オリフィスおよびチェックボール弁を有する。
第3シフトバルブ24は、油路を切換える切換弁であり、バルブボディ(図示せず)内にスプール24aと、スプリング24bと、第1油圧室24cと、第2油圧室24dと、を有する。スプール24aは、バルブボディ(図示せず)内にてスライド可能に配されている。スプリング24bは、第2油圧室24d内に配され、スプール24aを第1油圧室24c側に付勢する。第1油圧室24cは、第3オンオフソレノイドバルブS3からの信号圧が導入されることでスプール24aを第2油圧室24d側に押付けるように作用する油圧室である。第2油圧室24dは、排出ポート(EX)に通ずる油圧室である。スプール24aは、第1油圧室24cの油圧による押圧力が、スプリング24bの付勢力よりも、高いときに第2油圧室24d側(「×」)にスライドし、低いときに第1油圧室24c側(「○」)にスライドする。第3シフトバルブ24は、「×」のときに第2シフトバルブ23の第3切換油路23iとPL圧ポートを連通させ、「○」のときに第2シフトバルブ23の第3切換油路23iと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第1切換油路24eを有する。第3シフトバルブ24は、「×」のときにLUコントロールバルブユニットSLUの供給ポートと排出ポート(EX)を連通させ、「○」のときにLUコントロールバルブユニットSLUの供給ポートとPL圧ポートを連通させるように切換える第2切換油路24fを有する。また、第3シフトバルブ24は、「×」のときに第3コントロールバルブユニットSL3の排出ポート及びN−Rアキュムレータ28と第2シャトル弁SB2を連通させ、「○」のときに第3コントロールバルブユニットSL3の排出ポート及びN−Rアキュムレータ28と排出ポート(EX)を連通させるように切換える第3切換油路24gを有する。また、第3シフトバルブ24は、「×」のときに第1コントロールバルブユニットSL1の排出ポート及びN−Dアキュムレータ27と第2シフトバルブ23の第1切換油路23g及び第2切換油路23h、第1シフトバルブ22の第1切換油路22gを連通させ、「○」のときに第1コントロールバルブユニットSL1の排出ポート及びN−Dアキュムレータ27と排出ポート(EX)を連通させるように切換える第4切換油路24hを有する。また、第3シフトバルブ24は、「○」のときに第4コントロールバルブユニットSL4の供給ポート、及び第1シフトバルブ22の第2切換油路22hとマニュアルバルブ21のD圧ポートを連通させ、「×」のときに第4コントロールバルブユニットSL4の供給ポート、及び第1シフトバルブ22の第2切換油路22hと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第5切換油路24iを有する。また、第3シフトバルブ24は、「×」のときにB2減圧弁25の1速段限定圧入力ポートと第2シフトバルブ23の第2切換油路23hを連通させ、「○」のときにB2減圧弁25の1速段限定圧入力ポートと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第6切換油路24jを有する。また、第3シフトバルブ24は、「×」のときに第5コントロールバルブユニットSL5の排出ポートとB2減圧弁25の出力ポート及び第2油圧室25eを連通させ、「○」のときに第5コントロールバルブユニットSL5の排出ポートと排出ポート(EX)を連通させるように切換える第7切換油路24kを有する。また、第3シフトバルブ24の第3切換油路24gと第3コントロールバルブユニットSL3の排出ポートの間の油路には、オリフィスおよびチェックボール弁を有する。また、第3シフトバルブ24の第4切換油路24hと第1コントロールバルブユニットSL1の排出ポートの間の油路には、オリフィスおよびチェックボール弁を有する。
第1オンオフソレノイドバルブS1は、通電・非通電の切換えに応じて第1シフトバルブ22の第1スプール22aの作動状態を切換える。第1オンオフソレノイドバルブS1は、非通電状態で信号圧を第1シフトバルブ22に供給し、通電状態で信号圧を第1シフトバルブ22に供給しないノーマルハイ型(NH)である。
第2オンオフソレノイドバルブS2は、通電・非通電の切換えに応じて第2シフトバルブ23の第1スプール23aの作動状態を切換える。第2オンオフソレノイドバルブS2は、非通電状態で信号圧を第2シフトバルブ23に供給し、通電状態で信号圧を第2シフトバルブ23に供給しないノーマルハイ型(NH)である。
第3オンオフソレノイドバルブS3は、通電・非通電の切換えに応じて第3シフトバルブ24のスプール24aの作動状態を切換える。第3オンオフソレノイドバルブS3は、非通電状態で信号圧を第3シフトバルブ24に供給し、通電状態で信号圧を第3シフトバルブ24に供給しないノーマルハイ型(NH)である。
B2減圧弁25は、導入されたR圧又は1速段限定圧を減圧して出力する減圧弁であり、バルブボディ(図示せず)内に第1スプール25aと、第2スプール25bと、スプリング25cと、第1油圧室25dと、第2油圧室25eと、第3油圧室25fと、を有する。第1スプール25aは、バルブボディ(図示せず)内にてスライド可能に配されている。第2スプール25bは、バルブボディ(図示せず)内であって第1スプール25aとスプリング25cの間にてスライド可能に配されている。スプリング25cは、第3油圧室25f内に配され、第2スプール25bを第1油圧室25d側に付勢する。第1油圧室25dは、オリフィスを介してR圧が導入されることで第1スプール25aを第3油圧室25f側に押付けるように作用する油圧室である。第2油圧室25eは、B2減圧弁25の出力圧をオリフィスを介してフィードバックして第2スプール25bを第3油圧室25f側に押圧するように作用する油圧室である。第3油圧室25fは、スロットルソレノイドバルブ(図示せず)から出力されたスロットル圧(SLT圧)が導入されることで第2スプール25bを第2油圧室25e側に押付けるように作用する油圧室である。第2スプール25bは、第1油圧室25dの油圧による押圧力、又は、第2油圧室25eの油圧による押圧力が、スプリング25cの付勢力と第3油圧室25fの油圧による押圧力の合力よりも、高いときに第3油圧室25f側(×側)にスライドし、低いときに第1油圧室25d側(○側)にスライドする。B2減圧弁25は、「○」側に近づくことにより1速段限定圧入力ポートからの油圧を多くして出力ポートから出力し、「×」側に近づくことによりR圧入力ポートからの油圧を多くして出力ポートから出力する。また、B2減圧弁25は、R圧入力ポートからR圧が入力されているときは減圧弁から切換弁に変わり、「×」側になることで出力ポートからR圧を出力する。
D−Nアキュムレータ26は、第1コントロールバルブユニットSL1の供給ポートと第2シフトバルブ23の第1切換油路23gの間の油路に設けられるとともに、DレンジからNレンジにしたときの油圧ショックを緩衝する装置である。N−Dアキュムレータ27は、第1コントロールバルブユニットSL1の排出ポートと第3シフトバルブ24の第4切換油路24hの間の油路に設けられるとともに、NレンジからDレンジにしたときの油圧ショックを緩衝する装置である。N−Rアキュムレータ28は、第3コントロールバルブユニットSL3の排出ポートと第3シフトバルブ24の第3切換油路24gの間の油路に設けられるとともに、NレンジからRレンジにしたときの油圧ショックを緩衝する装置である。
第1油圧スイッチSW1は、第1コントロールバルブユニットSL1の出力圧を受けることによりONになる油圧スイッチである。第2油圧スイッチSW2は、第2コントロールバルブユニットSL2の出力圧を受けることによりONになる油圧スイッチである。第3油圧スイッチSW3は、第3コントロールバルブユニットSL3の出力圧を受けることによりONになる油圧スイッチである。第4油圧スイッチSW4は、第4コントロールバルブユニットSL4の出力圧を受けることによりONになる油圧スイッチである。
LUリレーバルブ29は、LUコントロールバルブユニットSLUの出力圧を受けることにより油路を切換える切換弁である。
第1シャトル弁SB1は、マニュアルバルブ21からのD圧およびR圧が入力され、D圧がR圧よりも高いときに第1シフトバルブ22の第4切換油路22jにD圧を供給し、R圧がD圧よりも高いときに第1シフトバルブ22の第4切換油路22jにR圧を供給する弁である。
第2シャトル弁SB2は、マニュアルバルブ21からのR圧、及び第2シフトバルブ23の第4切換油路23jの出力圧(D圧)が入力され、第2シフトバルブ23の第4切換油路23jの出力圧(D圧)がR圧よりも高いときに第3シフトバルブ24の第3切換油路24gに第2シフトバルブ23の第4切換油路23jの出力圧(D圧)を供給し、R圧が第2シフトバルブ23の第4切換油路23jの出力圧(D圧)よりも高いときに第3シフトバルブ24の第3切換油路24gにR圧を供給する弁である。
次に、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の制御状態に応じて設定されるシフトパターンとの関係について説明する。図7は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の制御状態に応じて設定される各種走行レンジでのシフトパターンとの関係を示す一覧図である。
図7において、「D」はDレンジにあることを示しており、「R」はRレンジにあることを示している。また、「D」欄の横側の細部の数字は前進の変速段数を示している。「ON/OFF SOL(NH)」欄のS1、S2、S3の下側において、「通」は対応するNH型のオンオフソレノイドバルブが通電状態であることを示しており、「非」は対応するNH型のオンオフソレノイドバルブが非通電状態であることを示している。
また、「SL1(NL)」は、NL型の第1コントロールバルブユニットSL1にて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SL2(NH)」は、NH型の第2コントロールバルブユニットSL2にて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SL3(NH)」は、NH型の第3コントロールバルブユニットSL3にて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SL4(NL)」は、NL型の第4コントロールバルブユニットSL4にて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SL5(NH)」は、NH型の第5コントロールバルブユニットSL5にて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SLU(NL)」は、NL型のLUコントロールバルブユニットSLUにて制御可能な摩擦係合要素を示している。「SL1↑」、「SL2↑」、「SL3↑」、「SL5↑」は、対応するコントロールバルブユニットからのライン圧によって係合する摩擦係合要素を示している。「SL5(NH)≧減圧」は、NH型の第5コントロールバルブユニットSL5にて制御可能な摩擦係合要素であって、1速段限定圧(D圧)を減圧した圧以上の油圧によって係合する摩擦係合要素を示している。
また、「全SL断線時」は、SL1〜SL5およびSLUの全てが断線したときの状態である。「N(B2)」は、第2摩擦ブレーキB2のみが係合したニュートラルを示している。「N(C1)」は、第1摩擦ブレーキC1のみが係合したニュートラルを示している。「N(C2)」は、第2摩擦クラッチC2のみが係合したニュートラルを示している。
なお、図7はSL5をNH型としたものであるが、SL5をNL型とする場合は図8のようになる。
以下、SL5が関連する動作について図面を用いて説明する。図9〜12は、本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の動作を説明するための部分油圧回路図である。
(1速段固定モード)
図9を参照すると、1速段固定モードでは、マニュアルバルブ21がDレンジ、S1(NH)が非通電、S2(NH)が通電、S3(NH)が非通電、第1シフトバルブ22が×側、第2シフトバルブ23が○側、第3シフトバルブ24が×側、B2減圧弁25が減圧状態(○側)、SL1(NL)が非通電又は通電、SL2(NH)が非通電、SL3(NH)が非通電、SL4(NL)が非通電、SL5(NH)が非通電又は通電、SLU(NL)が非通電となっている。この状態で、SL5(NH)の供給ポートには、D圧が第1シャトル弁SB1、第1シフトバルブ22の第4切換油路22j、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kを経て供給される。一方、SL5(NH)の排出ポートには、D圧が第1シフトバルブ22の第1切換油路22g、第2シフトバルブ23の第2切換油路23h、第3シフトバルブ24の第6切換油路24jを経てB2減圧弁25の1速段限定圧入力ポートに入力され、B2減圧弁25で減圧された圧がB2減圧弁25の出力ポート、第3シフトバルブ24の第7切換油路24kを経て供給される。これにより、SL5の出力圧は、非通電、通電を問わず、0となることなく減圧した圧以上となり、オリフィスを経て第2摩擦ブレーキB2に供給されて第2摩擦ブレーキB2が係合することになる。また、SL1(NL)の供給ポートには、D圧がオリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第1切換油路23gを経て供給される。一方、SL1(NL)の排出ポートには、D圧が第1シフトバルブ22の第1切換油路22g、第3シフトバルブ24の第4切換油路24h、オリフィスを経て供給される。これにより、SL1の出力圧は、非通電、通電を問わず、ライン圧となり、第1摩擦クラッチC1に供給されて第1摩擦クラッチC1が係合する。これによって、1速段を達成する。なお、この状態でSL1〜SL5およびSLUの全てが断線したとしても1速段を維持することができる。
(1−2変速モード)
図10を参照すると、1−2変速モードでは、マニュアルバルブ21がDレンジ、S1(NH)が非通電、S2(NH)が通電、S3(NH)が通電、第1シフトバルブ22が×側、第2シフトバルブ23が○側、第3シフトバルブ24が○側、B2減圧弁25が非作動(○側)、SL1(NL)が非通電又は通電、SL2(NH)が非通電、SL3(NH)が非通電、SL4(NL)が非通電又は通電、SL5(NH)が非通電又は通電、SLU(NL)が非通電となっている。この状態で、SL1(NL)の供給ポートには、D圧がオリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第1切換油路23gを経て供給される。一方、SL1(NL)の排出ポートは、第3シフトバルブ24の第4切換油路24hを通じて排出ポート(EX)に連通している。これにより、SL1(NL)の出力圧は、通電状態のときに第1摩擦クラッチC1に供給されて第1摩擦クラッチC1が係合する。また、SL4(NL)の供給ポートには、D圧が第3シフトバルブ24の第5切換油路24iを経て供給される。一方、SL4(NL)の排出ポートは、排出ポート(EX)に連通している。これにより、SL4(NL)の出力圧は、通電状態のときに第1摩擦ブレーキB1に供給されて第1摩擦ブレーキB1が係合する。また、SL5(NH)の供給ポートには、D圧が第1シャトル弁SB1、第1シフトバルブ22の第4切換油路22j、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kを経て供給される。一方、SL5(NH)の排出ポートは、第3シフトバルブ24の第7切換油路24kを通じて排出ポート(EX)に連通している。これにより、SL5(NH)の出力圧は、非通電状態(又は供給ポートを遮断しない通電状態)のときに第2摩擦ブレーキB2に供給されて第2摩擦ブレーキB2が係合する。なお、B2減圧弁25の1速段限定圧入力ポートは、第3シフトバルブ24の第6切換油路24jを通じて排出ポート(EX)に連通しており、B2減圧弁25の出力ポートは、第3シフトバルブ24の第7切換油路24kにて遮断されている。これによって、SL1(NL)を通電、SL4(NL)を非通電、SL5(NH)を非通電(又は供給ポートを遮断しない通電)とすることで1速段を達成する。また、SL1(NL)を通電、SL4(NL)を通電、SL5(NH)を通電(供給ポートを遮断する通電)とすることで2速段を達成する。また、SL1(NL)を非通電、SL4(NL)を非通電、SL5(NH)を通電(供給ポートを遮断する通電)とすることでニュートラルとなる。したがって、SL1、SL4、SL5にて1−2変速、N制御、N−D変速の制御が可能となる。なお、この状態でSL1〜SL5およびSLUの全てが断線したときは第2摩擦ブレーキB2のみが係合したニュートラルN(B2)となる。
なお、Dレンジにおいて上記「1速段固定モード」及び「1−2変速モード」以外のモードは、SL5(NH)の供給ポート及び排出ポートともに油圧が供給されないので、SL5(NH)に関係なく、第2摩擦ブレーキB2が締結されることがない。
(後進段(1)モード)
図11を参照すると、後進段(1)モードでは、マニュアルバルブ21がRレンジ、S1(NH)が非通電、S2(NH)が通電/非通電、S3(NH)が非通電、第1シフトバルブ22が×側、第2シフトバルブ23が○側、第3シフトバルブ24が×側、B2減圧弁25が切換状態(×側)、SL1(NL)が非通電、SL2(NH)が非通電、SL3(NH)が非通電又は通電、SL4(NL)が非通電、SL5(NH)が非通電又は通電、SLU(NL)が非通電となっている。なお、第2シフトバルブ23の第2油圧室23eにはR圧が入力されているので、第2シフトバルブ23はS2(NH)が通電/非通電に関係なく○側となる。この状態で、SL3(NH)の供給ポートには、R圧が第1シフトバルブ22の第2切換油路22h、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第3切換油路23iを経て供給される。一方、SL3(NH)の排出ポートには、R圧が第2シャトル弁SB2、第3シフトバルブ24の第3切換油路24g、オリフィスを経て供給される。これにより、SL3(NH)の出力圧は、非通電、通電を問わず、ライン圧となり、第3摩擦クラッチC3に供給されて第3摩擦クラッチC3が係合する。また、SL5(NH)の供給ポートには、R圧が第1シャトル弁SB1、第1シフトバルブ22の第4切換油路22j、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kを経て供給される。一方、SL5(NH)の排出ポートには、R圧がB2減圧弁25、第3シフトバルブ24の第7切換油路24kを経て供給される。これにより、SL5(NH)の出力圧は、非通電、通電を問わず、ライン圧となり、オリフィスを経て第2摩擦ブレーキB2に供給されて第2摩擦ブレーキB2が係合することになる。これによって、後進段を達成する。なお、この状態でSL1〜SL5およびSLUの全てが断線したとしても後進段を維持することができる。
(後進段(2)モード)
図12を参照すると、後進段(2)モードでは、マニュアルバルブ21がRレンジ、S1(NH)が非通電、S2(NH)が通電/非通電、S3(NH)が通電、第1シフトバルブ22が×側、第2シフトバルブ23が○側、第3シフトバルブ24が○側、B2減圧弁25が切換状態、SL1が非通電、SL2が非通電、SL3が非通電又は通電、SL4が非通電、SL5が非通電又は通電、SLUが非通電となっている。なお、第2シフトバルブ23の第2油圧室23eにはR圧が入力されているので、第2シフトバルブ23はS2(NH)が通電/非通電に関係なく○側となる。この状態で、SL3(NH)の供給ポートには、R圧が第1シフトバルブ22の第2切換油路22h、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第3切換油路23iを経て供給される。一方、SL3(NH)の排出ポートは、第3シフトバルブ24の第3切換油路24gを通じて排出ポート(EX)に連通している。これにより、SL3(NH)の出力圧は、非通電状態(又は供給ポートを遮断しない通電状態)のときに第3摩擦クラッチC3に供給されて第3摩擦クラッチC3が係合する。また、SL5(NH)の供給ポートには、R圧が第1シャトル弁SB1、第1シフトバルブ22の第4切換油路22j、オリフィス、チェックボール弁、第2シフトバルブ23の第5切換油路23kを経て供給される。一方、SL5(NH)の排出ポートは、第3シフトバルブ24の第6切換油路24kを通じて排出ポート(EX)と連通している。これにより、SL5(NH)の出力圧は、非通電状態(又は供給ポートを遮断しない通電状態)のときにオリフィスを経て第2摩擦ブレーキB2に供給されて第2摩擦ブレーキB2が係合することになる。なお、B2減圧弁25にはR圧入力ポートからR圧が入力されているが、B2減圧弁25の出力ポートが第3シフトバルブ24の第7切換油路24kにて遮断されている。これによって、SL3(NH)を非通電(又は供給ポートを遮断しない通電)、SL5(NH)を非通電(又は供給ポートを遮断しない通電)とすることで後進段を達成する。なお、この状態でSL1〜SL5およびSLUの全てが断線したとしても後進段を維持することができる。
実施形態2によれば、実施形態1と同様な効果を奏するとともに、S1が非通電、S2が通電、S3が非通電のパターンのみ、B2減圧弁25の1速段限定圧入力ポートにD圧が供給されるので、このときにSL5(NH)がオフ故障してもB2減圧弁25にてコースト制御が可能であり、コーストから駆動に変わっても、S1(NH)が非通電、S2(NH)が通電、S3(NH)が非通電のパターンにてSL5(NH)が正常ならばトルク容量を確保することができる。
なお、実施形態2ではSL5(NH)が関連する動作について説明したが、本発明を適用し、車両走行性が向上するのであれば、他の係合要素やギヤトレーン、油圧制御装置に適用することを除外するものではない。
本発明の実施形態1に係る自動変速機の油圧制御装置の要部の構成を模式的に示した油圧回路図である。 本発明の実施形態1に係る自動変速機の油圧制御装置のコントロールバルブユニットの出力圧の電流依存性を示したグラフである。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の全体構成を示した概略図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における自動変速機のスケルトン図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における自動変速機の第1〜第3摩擦クラッチC1〜C3、第1及び第2摩擦ブレーキB1、B2の係合・非係合と、それに対応する変速段との関係を示す一覧図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の構成を模式的に示した部分油圧回路図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の制御状態に応じて設定される各種走行レンジでのシフトパターンとの関係を示す一覧図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置における油圧制御部の変形例の制御状態に応じて設定される各種走行レンジでのシフトパターンとの関係を示す一覧図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の1速段固定モードの動作を説明するための部分油圧回路図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の1−2変速モードの動作を説明するための部分油圧回路図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の後進段(1)モードの動作を説明するための部分油圧回路図である。 本発明の実施形態2に係る自動変速機の油圧制御装置の後進段(2)モードの動作を説明するための部分油圧回路図である。
符号の説明
1 自動変速機
2 エンジン
3 油圧制御部
4 電子制御部
5 エンジン回転数センサ
6 入力軸回転数センサ
7 出力軸回転数センサ
8 開度センサ
9 ポジションセンサ
10 トルクコンバータ
10a タービンランナ
10b ポンプインペラ
11 入力軸
12 出力軸
20 B2減圧弁
20a 第1スプール
20b 第2スプール
20c スプリング
20d 第1油圧室
20e 第2油圧室
20f 第3油圧室
21 マニュアルバルブ
21a スプール
22 第1シフトバルブ
22a 第1スプール
22b 第2スプール
22c スプリング
22d 第1油圧室
22e 第2油圧室
22f 第3油圧室
22g 第1切換油路
22h 第2切換油路
22i 第3切換油路
22j 第4切換油路
22k 第5切換油路
23 第2シフトバルブ
23a 第1スプール
23b 第2スプール
23c スプリング
23d 第1油圧室
23e 第2油圧室
23f 第3油圧室
23g 第1切換油路
23h 第2切換油路
23i 第3切換油路
23j 第4切換油路
23k 第5切換油路
24 第3シフトバルブ
24a スプール
24b スプリング
24c 第1油圧室
24d 第2油圧室
24e 第1切換油路
24f 第2切換油路
24g 第3切換油路
24h 第4切換油路
24i 第5切換油路
24j 第6切換油路
24k 第7切換油路
25 B2減圧弁(減圧弁)
25a 第1スプール
25b 第2スプール
25c スプリング
25d 第1油圧室
25e 第2油圧室
25f 第3油圧室
26 D−Nアキュムレータ
27 N−Dアキュムレータ
28 N−Rアキュムレータ
29 LUリレーバルブ
SL コントロールバルブユニット(コントロールバルブ)
SL1 第1コントロールバルブユニット
SL2 第2コントロールバルブユニット
SL3 第3コントロールバルブユニット
SL4 第4コントロールバルブユニット
SL5 第5コントロールバルブユニット
SLU LUコントロールバルブユニット
S1 第1オンオフソレノイドバルブ
S2 第2オンオフソレノイドバルブ
S3 第3オンオフソレノイドバルブ
SW1 第1油圧スイッチ
SW2 第2油圧スイッチ
SW3 第3油圧スイッチ
SW4 第4油圧スイッチ
SB1 第1シャトル弁
SB2 第2シャトル弁

Claims (4)

  1. 複数の係合要素のうち一部の係合要素への油圧の供給と、その他の係合要素からの油圧の排出との組合せによって変速段が切換えられる自動変速機の油圧制御装置であって、
    通電状態に応じてライン圧から制御油圧を生成するとともに前記制御油圧によって1速段と後進段で係合する係合要素(B2)の係合、非係合を制御するコントロールバルブ(SL、SL5)を備え、
    前記コントロールバルブの排出ポートには、1速段のコースト制御時のみ減圧した油圧が供給され、かつ、後進段時にライン圧が供給されるように構成されることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記コントロールバルブ(SL、SL5)は、通電、非通電を問わず、1速段のコースト制御時に前記減圧した油圧以上の油圧を出力し、かつ、後進段時であって前記コントロールバルブの前記排出ポートからライン圧が供給されたときにライン圧を出力するように構成されることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 1速段時のみライン圧が入力される1速段限定圧入力ポートと、後進段時のみライン圧が入力される後進段圧入力ポートと、前記コントロールバルブの前記排出ポートに向けて油圧を出力する出力ポートと、を有する減圧弁(25)を備え、
    前記減圧弁は、1速段のコースト制御時のみ前記1速段限定圧入力ポートからのライン圧を減圧した圧を前記減圧弁の前記出力ポートから出力するように作動し、かつ、後進段時のみ前記減圧弁の前記後進段圧入力ポートからのライン圧を前記減圧弁の前記出力ポートから出力するように作動することを特徴とする請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記減圧弁の前記出力ポートと前記コントロールバルブの前記排出ポートの間の油路に設けられるシフトバルブ(24)を備えることを特徴とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。
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