JPH05203022A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
自動変速機の油圧制御装置Info
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- JPH05203022A JPH05203022A JP3560892A JP3560892A JPH05203022A JP H05203022 A JPH05203022 A JP H05203022A JP 3560892 A JP3560892 A JP 3560892A JP 3560892 A JP3560892 A JP 3560892A JP H05203022 A JPH05203022 A JP H05203022A
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- clutch
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 摩擦締結要素の締結作動や開放作動の応答性
を高め得るような自動変速機の油圧制御装置を提供す
る。 【構成】 自動変速機の油圧回路において、クラッチK
0とブレーキB0への油圧供給を切り換えるシフトバル
ブ90Aと、クラッチK0と並列接続したリニアソレノ
イド弁100と、クラッチK0へ予圧を供給する為の予
圧回路102と、クラッチK0に供給される予圧の異常
上昇を防止するリリーフ弁130、クラッチK0が開放
状態の時に油路141を油路98Bに開き且つ油路14
2を油路143に開くシフトバルブ140とを設けた。
を高め得るような自動変速機の油圧制御装置を提供す
る。 【構成】 自動変速機の油圧回路において、クラッチK
0とブレーキB0への油圧供給を切り換えるシフトバル
ブ90Aと、クラッチK0と並列接続したリニアソレノ
イド弁100と、クラッチK0へ予圧を供給する為の予
圧回路102と、クラッチK0に供給される予圧の異常
上昇を防止するリリーフ弁130、クラッチK0が開放
状態の時に油路141を油路98Bに開き且つ油路14
2を油路143に開くシフトバルブ140とを設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
装置に関し、特に摩擦締結要素の締結作動の応答性を高
めたものに関する。
装置に関し、特に摩擦締結要素の締結作動の応答性を高
めたものに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用の自動変速機の油圧回路に関し
て、摩擦締結要素への作動圧供給油路にはシフトバルブ
が介装され、このシフトバルブにより作動圧供給油路を
切り換えることで、作動圧の供給と開放とを行うように
構成してあり、更に摩擦締結要素の作動圧を精密に制御
する必要のある場合には、作動圧供給油路のうちシフト
バルブから摩擦締結要素へ至る部分に、作動圧調圧手段
としてのリニアソレノイド弁を直列接続することも多
い。
て、摩擦締結要素への作動圧供給油路にはシフトバルブ
が介装され、このシフトバルブにより作動圧供給油路を
切り換えることで、作動圧の供給と開放とを行うように
構成してあり、更に摩擦締結要素の作動圧を精密に制御
する必要のある場合には、作動圧供給油路のうちシフト
バルブから摩擦締結要素へ至る部分に、作動圧調圧手段
としてのリニアソレノイド弁を直列接続することも多
い。
【0003】ところで、最近では主変速機とこれに接続
された副変速機とを備え、前進5段、後進1段の変速段
を実現したものが提案され、実用化されつつある。この
主変速機と副変速機とを備えた自動変速機において、主
変速機と副変速機とを同時に切り換える場合の変速制御
が大変難しく、両変速機の摩擦締結要素の締結・開放の
切り換えつまり締結圧・解除圧を適切に制御しないと変
速ショックが発生する。特開昭60−4950号公報に
は、主変速機の変速開始を副変速機よりも先行させ、且
つ主変速機と副変速機の変速終了タイミングを同期させ
て変速ショックを防止する技術が開示されている。
された副変速機とを備え、前進5段、後進1段の変速段
を実現したものが提案され、実用化されつつある。この
主変速機と副変速機とを備えた自動変速機において、主
変速機と副変速機とを同時に切り換える場合の変速制御
が大変難しく、両変速機の摩擦締結要素の締結・開放の
切り換えつまり締結圧・解除圧を適切に制御しないと変
速ショックが発生する。特開昭60−4950号公報に
は、主変速機の変速開始を副変速機よりも先行させ、且
つ主変速機と副変速機の変速終了タイミングを同期させ
て変速ショックを防止する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動変速機の従来の油
圧回路においては、前記リニアソレノイド弁を作動圧供
給油路に直列接続していたため、このリニアソレノイド
弁内油路の抵抗の分だけ応答性が低下するという問題が
ある。また、シフトバルブは、作動圧供給位置とドレン
位置とに択一的に切り換えられる構造であるため、摩擦
締結要素に作動圧を供給していないときに、摩擦締結要
素の油室の油圧は、ドレン圧まで低下してしまうことか
ら、締結作動時に締結圧まで昇圧するのに時間がかか
り、締結作動の応答性を十分に高めることが困難である
という問題がある。
圧回路においては、前記リニアソレノイド弁を作動圧供
給油路に直列接続していたため、このリニアソレノイド
弁内油路の抵抗の分だけ応答性が低下するという問題が
ある。また、シフトバルブは、作動圧供給位置とドレン
位置とに択一的に切り換えられる構造であるため、摩擦
締結要素に作動圧を供給していないときに、摩擦締結要
素の油室の油圧は、ドレン圧まで低下してしまうことか
ら、締結作動時に締結圧まで昇圧するのに時間がかか
り、締結作動の応答性を十分に高めることが困難である
という問題がある。
【0005】更に、主副両変速機を備えた自動変速機で
は、急速なアクセルペダルの踏込みなどに応答して急速
に主副両変速機を同時変速するような場合に、主変速機
の摩擦締結要素を切り換える短時間(約0.2秒程度)
の間に、副変速機の摩擦締結要素を確実に切り換える必
要があるため、副変速機の摩擦締結要素の締結作動の応
答性を十分に高めることが必要であるが、従来の油圧回
路では、これを実現することは不可能である。本発明の
目的は、摩擦締結要素の締結作動時や開放作動時の応答
性を高め得るような自動変速機の油圧制御装置を提供す
ることである。
は、急速なアクセルペダルの踏込みなどに応答して急速
に主副両変速機を同時変速するような場合に、主変速機
の摩擦締結要素を切り換える短時間(約0.2秒程度)
の間に、副変速機の摩擦締結要素を確実に切り換える必
要があるため、副変速機の摩擦締結要素の締結作動の応
答性を十分に高めることが必要であるが、従来の油圧回
路では、これを実現することは不可能である。本発明の
目的は、摩擦締結要素の締結作動時や開放作動時の応答
性を高め得るような自動変速機の油圧制御装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る自動変速
機の油圧制御装置は、自動変速機の油圧回路において、
摩擦締結要素への作動圧供給油路のうちのシフトバルブ
下流位置に、前記摩擦締結要素と並列状態で作動圧調圧
手段を設けたことを特徴とするものである。
機の油圧制御装置は、自動変速機の油圧回路において、
摩擦締結要素への作動圧供給油路のうちのシフトバルブ
下流位置に、前記摩擦締結要素と並列状態で作動圧調圧
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0007】請求項2に係る自動変速機の油圧制御装置
は、請求項1の装置において、前記摩擦締結要素への作
動圧供給油路をシフトバルブで遮断したときに、その摩
擦締結要素に別途予圧を供給する予圧供給手段を設けた
ことを特徴とするものである。
は、請求項1の装置において、前記摩擦締結要素への作
動圧供給油路をシフトバルブで遮断したときに、その摩
擦締結要素に別途予圧を供給する予圧供給手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0008】請求項3に係る自動変速機の油圧制御装置
は、請求項2の装置において、前記予圧供給手段から供
給される供給圧が所定圧以上になったときに、油圧上昇
を制限するリリーフ手段を設けたことを特徴とするもの
である。
は、請求項2の装置において、前記予圧供給手段から供
給される供給圧が所定圧以上になったときに、油圧上昇
を制限するリリーフ手段を設けたことを特徴とするもの
である。
【0009】請求項4に係る自動変速機の油圧制御装置
は、請求項1、2、3の何れか1項に記載の装置におい
て、前記自動変速機が主変速機とこれに接続された副変
速機とを備え、前記摩擦締結要素が主副両変速機の同時
変速時の切り換えに関わる要素であることを特徴とする
ものである。
は、請求項1、2、3の何れか1項に記載の装置におい
て、前記自動変速機が主変速機とこれに接続された副変
速機とを備え、前記摩擦締結要素が主副両変速機の同時
変速時の切り換えに関わる要素であることを特徴とする
ものである。
【0010】
【作用】請求項1に係る自動変速機の油圧制御装置にお
いては、自動変速機の油圧回路において、摩擦締結要素
への作動圧供給油路のうちのシフトバルブ下流位置に、
前記摩擦締結要素と並列状態で作動圧調圧手段を設けた
ので、摩擦締結要素の締結作動時や開放作動時に、作動
圧調圧手段の抵抗が作用することがないから、締結作動
や開放作動の応答性を向上できる。
いては、自動変速機の油圧回路において、摩擦締結要素
への作動圧供給油路のうちのシフトバルブ下流位置に、
前記摩擦締結要素と並列状態で作動圧調圧手段を設けた
ので、摩擦締結要素の締結作動時や開放作動時に、作動
圧調圧手段の抵抗が作用することがないから、締結作動
や開放作動の応答性を向上できる。
【0011】請求項2に係る自動変速機の油圧制御装置
においては、請求項1と同様の作用が得られるうえ、前
記摩擦締結要素への作動圧供給油路をシフトバルブで遮
断したときに、予圧供給手段により、摩擦締結要素に別
途予圧を供給しておき、締結作動時の応答性を高めるこ
とが出来る。
においては、請求項1と同様の作用が得られるうえ、前
記摩擦締結要素への作動圧供給油路をシフトバルブで遮
断したときに、予圧供給手段により、摩擦締結要素に別
途予圧を供給しておき、締結作動時の応答性を高めるこ
とが出来る。
【0012】請求項3に係る自動変速機の油圧制御装置
においては、請求項2と同様の作用が得られるうえ、前
記予圧供給手段から供給される供給圧が所定圧以上にな
ったときに、リリーフ手段が油圧上昇を制限するので、
前記予圧供給手段の誤動作により摩擦締結要素が誤って
締結作動するのを確実に防止できる。
においては、請求項2と同様の作用が得られるうえ、前
記予圧供給手段から供給される供給圧が所定圧以上にな
ったときに、リリーフ手段が油圧上昇を制限するので、
前記予圧供給手段の誤動作により摩擦締結要素が誤って
締結作動するのを確実に防止できる。
【0013】請求項4に係る自動変速機の油圧制御装置
においては、請求項1、2、3の何れか1項と同様の作
用が得られるうえ、前記自動変速機が主変速機とこれに
接続された副変速機とを備え、前記摩擦締結要素が主副
両変速機の同時変速時の切り換えに関わる要素であるの
で、主副両変速機の同時変速の応答性を向上できる。
においては、請求項1、2、3の何れか1項と同様の作
用が得られるうえ、前記自動変速機が主変速機とこれに
接続された副変速機とを備え、前記摩擦締結要素が主副
両変速機の同時変速時の切り換えに関わる要素であるの
で、主副両変速機の同時変速の応答性を向上できる。
【0014】
【発明の効果】前記作用の項で説明したように、本発明
によれば次の効果が得られる。請求項1に係る自動変速
機の油圧制御装置によれば、前記摩擦締結要素と並列状
態で作動圧調圧手段を設けたことにより、摩擦締結要素
の締結作動時や開放作動時に、作動圧調圧手段の抵抗が
作用することがないから、締結作動や開放作動の応答性
を向上できる。
によれば次の効果が得られる。請求項1に係る自動変速
機の油圧制御装置によれば、前記摩擦締結要素と並列状
態で作動圧調圧手段を設けたことにより、摩擦締結要素
の締結作動時や開放作動時に、作動圧調圧手段の抵抗が
作用することがないから、締結作動や開放作動の応答性
を向上できる。
【0015】請求項2に係る自動変速機の油圧制御装置
によれば、請求項1と同様の効果が得られるうえ、予圧
供給手段を設けたことにより、摩擦締結要素に別途予圧
を供給しておき、締結作動時の応答性を高めることが出
来る。
によれば、請求項1と同様の効果が得られるうえ、予圧
供給手段を設けたことにより、摩擦締結要素に別途予圧
を供給しておき、締結作動時の応答性を高めることが出
来る。
【0016】請求項3に係る自動変速機の油圧制御装置
によれば、請求項2と同様の効果が得られるうえ、リリ
ーフ手段を設けたことにより、予圧供給手段からの供給
圧が所定圧以上になるのを防止して、前記予圧供給手段
の誤動作により摩擦締結要素が誤って締結作動するのを
確実に防止できる。
によれば、請求項2と同様の効果が得られるうえ、リリ
ーフ手段を設けたことにより、予圧供給手段からの供給
圧が所定圧以上になるのを防止して、前記予圧供給手段
の誤動作により摩擦締結要素が誤って締結作動するのを
確実に防止できる。
【0017】請求項4に係る自動変速機の油圧制御装置
によれば、請求項1、2、3の何れか1項と同様の効果
が得られるうえ、前記摩擦締結要素が主副両変速機の同
時変速時の切り換えに関わる要素であるので、主副両変
速機の同時変速の応答性を向上できる。
によれば、請求項1、2、3の何れか1項と同様の効果
が得られるうえ、前記摩擦締結要素が主副両変速機の同
時変速時の切り換えに関わる要素であるので、主副両変
速機の同時変速の応答性を向上できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。図1に図示のように、エンジン1の出力は、
トルクコンバータ2と主変速機3と副変速機4とからな
る自動変速機ATを介して駆動輪へ伝達される。図2に
図示のように、トルクコンバータ2は、エンジン出力軸
1aに結合されたポンプ20と、ポンプ20に対向状に
配設されたタービン21と、ポンプ20とタービン21
間に配設されたステータ22とを備えている。このステ
ータ22は、一方向クラッチ23を介して、自動変速機
ATのケース5に一体化された固定軸24上を回転する
ように構成してある。前記一方向クラッチ23は、ステ
ータ22がポンプ20と同一方向へ回転するのを許容
し、その逆方向への回転を禁止するものである。
説明する。図1に図示のように、エンジン1の出力は、
トルクコンバータ2と主変速機3と副変速機4とからな
る自動変速機ATを介して駆動輪へ伝達される。図2に
図示のように、トルクコンバータ2は、エンジン出力軸
1aに結合されたポンプ20と、ポンプ20に対向状に
配設されたタービン21と、ポンプ20とタービン21
間に配設されたステータ22とを備えている。このステ
ータ22は、一方向クラッチ23を介して、自動変速機
ATのケース5に一体化された固定軸24上を回転する
ように構成してある。前記一方向クラッチ23は、ステ
ータ22がポンプ20と同一方向へ回転するのを許容
し、その逆方向への回転を禁止するものである。
【0019】前記タービン21にはトルクコンバータ2
の出力軸2aが結合され、この出力軸2aとポンプ20
との間にはロックアップクラッチ25が設けられてい
る。ロックアップクラッチ25は、トルクコンバータ2
内を循環する作動油の油圧により常時クラッチ締結方向
(ロックアップ方向)に付勢され、同時に外部から供給
される開放用油圧により開放状態に保持され、この開放
用油圧をドレンすることでエンジン出力軸1aとコンバ
ータ出力軸2aとが直結状にロックアップされるように
構成してある。
の出力軸2aが結合され、この出力軸2aとポンプ20
との間にはロックアップクラッチ25が設けられてい
る。ロックアップクラッチ25は、トルクコンバータ2
内を循環する作動油の油圧により常時クラッチ締結方向
(ロックアップ方向)に付勢され、同時に外部から供給
される開放用油圧により開放状態に保持され、この開放
用油圧をドレンすることでエンジン出力軸1aとコンバ
ータ出力軸2aとが直結状にロックアップされるように
構成してある。
【0020】前記主変速機3について説明すると、主変
速機3は、前段遊星歯車機構3Aと後段遊星歯車機構3
Bとを備えており、前段遊星歯車機構3Aは、サンギヤ
32とピニオンギヤ31とリングギヤ30の3つのギヤ
要素と、プラネタリキャリヤ34とで構成してあり、後
段遊星歯車機構3Bは、サンギヤ37とピニオンギヤ3
6とリングギヤ35の3つのギヤ要素と、プラネタリキ
ャリヤ38とで構成してある。前記キャリヤ34とリン
グギヤ35とが結合され、またリングギヤ30とキャリ
ヤ38とが結合され、キャリヤ38は、主変速機3の出
力軸3aに結合されている。
速機3は、前段遊星歯車機構3Aと後段遊星歯車機構3
Bとを備えており、前段遊星歯車機構3Aは、サンギヤ
32とピニオンギヤ31とリングギヤ30の3つのギヤ
要素と、プラネタリキャリヤ34とで構成してあり、後
段遊星歯車機構3Bは、サンギヤ37とピニオンギヤ3
6とリングギヤ35の3つのギヤ要素と、プラネタリキ
ャリヤ38とで構成してある。前記キャリヤ34とリン
グギヤ35とが結合され、またリングギヤ30とキャリ
ヤ38とが結合され、キャリヤ38は、主変速機3の出
力軸3aに結合されている。
【0021】前記コンバータ出力軸2aは、第1クラッ
チK1を介してサンギヤ32と結合されるとともに第2
クラッチK2を介してサンギヤ37と結合されている。
前記主変速機3には、ケース5に固定された3つのブレ
ーキ、第1ブレーキB1(コーストブレーキ)と、第2
ブレーキB2(コーストブレーキ)と、第3ブレーキB
3とを備えており、摩擦締結要素であるブレーキB1、
B2、B3及びクラッチK1、K2の締結・開放状態の
組み合わせによって前進3段、後進1段の変速段を達成
し得るように構成され、これら以外に、一方向クラッチ
OWC1、OWC2も設けられている。
チK1を介してサンギヤ32と結合されるとともに第2
クラッチK2を介してサンギヤ37と結合されている。
前記主変速機3には、ケース5に固定された3つのブレ
ーキ、第1ブレーキB1(コーストブレーキ)と、第2
ブレーキB2(コーストブレーキ)と、第3ブレーキB
3とを備えており、摩擦締結要素であるブレーキB1、
B2、B3及びクラッチK1、K2の締結・開放状態の
組み合わせによって前進3段、後進1段の変速段を達成
し得るように構成され、これら以外に、一方向クラッチ
OWC1、OWC2も設けられている。
【0022】前記副変速機4について説明すると、副変
速機5は、サンギヤ40とピニオンギヤ41とリングギ
ヤ42の3つのギヤ要素と、プラネタリキャリヤ43と
からなる遊星歯車機構で構成され、リングギヤ42は副
変速機4の入力軸4aに結合され、この入力軸4aは主
変速機3の出力軸3aにギヤ44を介して結合され、ま
たキャリヤ43は副変速機4の出力軸4bに結合されて
いる。副変速機4は、ケース5に固定されたブレーキB
0を備え、クラッチK0を介してサンギヤ40とリング
ギヤ42とが結合されており、摩擦締結要素であるブレ
ーキB0とクラッチK0の締結・開放状態の組み合わせ
によって高速段(H)と低速段(L)とを達成し得るよ
うに構成され、これら以外に、一方向クラッチOWC0
も設けられている。
速機5は、サンギヤ40とピニオンギヤ41とリングギ
ヤ42の3つのギヤ要素と、プラネタリキャリヤ43と
からなる遊星歯車機構で構成され、リングギヤ42は副
変速機4の入力軸4aに結合され、この入力軸4aは主
変速機3の出力軸3aにギヤ44を介して結合され、ま
たキャリヤ43は副変速機4の出力軸4bに結合されて
いる。副変速機4は、ケース5に固定されたブレーキB
0を備え、クラッチK0を介してサンギヤ40とリング
ギヤ42とが結合されており、摩擦締結要素であるブレ
ーキB0とクラッチK0の締結・開放状態の組み合わせ
によって高速段(H)と低速段(L)とを達成し得るよ
うに構成され、これら以外に、一方向クラッチOWC0
も設けられている。
【0023】前記自動変速機ATは、ブレーキB1、B
2、B3、B0およびクラッチK1、K2、K0の締結
・開放状態の組み合わせによって、図3に示すように、
後進1段以外に、前進5段の変速態様を達成可能であ
り、図中○印は締結作動を示す。また、前記前進5段の
変速態様と、主変速機3および副変速機4の変速段と、
ギヤ比との関係は例えば図4に示す通りである。
2、B3、B0およびクラッチK1、K2、K0の締結
・開放状態の組み合わせによって、図3に示すように、
後進1段以外に、前進5段の変速態様を達成可能であ
り、図中○印は締結作動を示す。また、前記前進5段の
変速態様と、主変速機3および副変速機4の変速段と、
ギヤ比との関係は例えば図4に示す通りである。
【0024】次に、前記自動変速機ATの油圧回路の構
成について説明する。図5、図6に図示のように、オイ
ルポンプ(図示略)で発生したライン圧PL は、ライン
圧油路57からマニュアルバルブ50に供給されるが、
このマニュアルバルブ50は、シフトレバーに連結され
ていて、シフトレバーの操作により、ニュートラル位置
(N)、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、
ドライブ位置(D)に切り換え可能であり、これらの位
置に対応するドレン圧、ドレン圧、Rレンジ圧、Dレン
ジ圧、(但し、これらレンジ圧の圧力自体は、ライン圧
PL に等しい)を夫々対応するポートへ供給するように
構成してある。
成について説明する。図5、図6に図示のように、オイ
ルポンプ(図示略)で発生したライン圧PL は、ライン
圧油路57からマニュアルバルブ50に供給されるが、
このマニュアルバルブ50は、シフトレバーに連結され
ていて、シフトレバーの操作により、ニュートラル位置
(N)、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、
ドライブ位置(D)に切り換え可能であり、これらの位
置に対応するドレン圧、ドレン圧、Rレンジ圧、Dレン
ジ圧、(但し、これらレンジ圧の圧力自体は、ライン圧
PL に等しい)を夫々対応するポートへ供給するように
構成してある。
【0025】前記主変速機3の摩擦締結要素であるブレ
ーキB1、B2、B3およびクラッチK1、K2の油圧
系について説明すると、図5に図示のように、3つのシ
フトバルブ51、52、53と2つの圧力制御バルブ5
4、55とが設けられ、各シフトバルブ51、52、5
3において、スプールに4つのランドが形成され、スプ
ールはスプリング58により左方へ付勢されており、左
端部の油室56はON/OFF型ソレノイド弁SOL A、
SOL B、SOL Cを介してライン圧PL が供給され、これ
らソレノイド弁がONのときには油室56の油圧がドレ
ンされて、シフトバルブ51、52、53は夫々の上半
部に図示の位置となりまたこれらソレノイド弁がOFF
のときには油室56にライン圧PL が供給されて夫々の
下半部に図示の位置となる。
ーキB1、B2、B3およびクラッチK1、K2の油圧
系について説明すると、図5に図示のように、3つのシ
フトバルブ51、52、53と2つの圧力制御バルブ5
4、55とが設けられ、各シフトバルブ51、52、5
3において、スプールに4つのランドが形成され、スプ
ールはスプリング58により左方へ付勢されており、左
端部の油室56はON/OFF型ソレノイド弁SOL A、
SOL B、SOL Cを介してライン圧PL が供給され、これ
らソレノイド弁がONのときには油室56の油圧がドレ
ンされて、シフトバルブ51、52、53は夫々の上半
部に図示の位置となりまたこれらソレノイド弁がOFF
のときには油室56にライン圧PL が供給されて夫々の
下半部に図示の位置となる。
【0026】前記ブレーキB1には、Dレンジ圧油路6
0から、シフトバルブ52、油路61、シフトバルブ5
3、油路62を介してDレンジ圧を供給可能である。前
記ブレーキB2には、Dレンジ圧油路60から、シフト
バルブ52、油路64、シフトバルブ51、油路65、
シフトバルブ53、油路66を介してDレンジ圧を供給
可能であり、また、ブレーキB2には、Rレンジ圧油路
68から、シフトバルブ51、油路69、シフトバルブ
53、油路66を介してRレンジ圧を供給可能である。
前記ブレーキB3には、Dレンジ圧油路60から、シフ
トバルブ51、油路70、圧力制御バルブ55、油路7
1を介してDレンジ圧を供給可能である。前記クラッチ
K1には、ライン圧油路57から、シフトバルブ52、
油路72、シフトバルブ53、油路73、圧力制御バル
ブ54、油路74を介してライン圧PL を供給可能であ
る。前記クラッチK2には、Dレンジ圧油路60から、
油路75を介してDレンジ圧を供給可能である。但し、
図中、符号77、78はオリフィス、×印はドレンポー
トである。
0から、シフトバルブ52、油路61、シフトバルブ5
3、油路62を介してDレンジ圧を供給可能である。前
記ブレーキB2には、Dレンジ圧油路60から、シフト
バルブ52、油路64、シフトバルブ51、油路65、
シフトバルブ53、油路66を介してDレンジ圧を供給
可能であり、また、ブレーキB2には、Rレンジ圧油路
68から、シフトバルブ51、油路69、シフトバルブ
53、油路66を介してRレンジ圧を供給可能である。
前記ブレーキB3には、Dレンジ圧油路60から、シフ
トバルブ51、油路70、圧力制御バルブ55、油路7
1を介してDレンジ圧を供給可能である。前記クラッチ
K1には、ライン圧油路57から、シフトバルブ52、
油路72、シフトバルブ53、油路73、圧力制御バル
ブ54、油路74を介してライン圧PL を供給可能であ
る。前記クラッチK2には、Dレンジ圧油路60から、
油路75を介してDレンジ圧を供給可能である。但し、
図中、符号77、78はオリフィス、×印はドレンポー
トである。
【0027】更に、前記油路62、66、75には、エ
ンジントルクに対応するモジュレータ圧PM を受けるア
キュムレータ63、67、76が夫々接続されている。
前記各圧力制御バルブ54、55において、スプールに
は2つのランドが形成され、スプールはスプリング80
により左方へ付勢され、また左端の油室82はオリフィ
ス83を有する油路85を介して出力ポート84に接続
され、スプリング80を収容した油室81にはRed圧
(一定圧)をリニアソレノイド弁86で調圧した制御圧
PC が油路87を介して供給され、この制御圧PC によ
り出力ポート84の油圧(ブレーキB3やクラッチK1
へ供給する油圧)を制御するように構成してある。但
し、前記圧力制御バルブ54、55は、夫々の入力ポー
トに油圧が供給された時には圧力制御した油圧を出力ポ
ート84に供給し、また夫々の入力ポートの油圧がドレ
ンされた時には出力ポート84の油圧もドレンさせるよ
うに構成してある。
ンジントルクに対応するモジュレータ圧PM を受けるア
キュムレータ63、67、76が夫々接続されている。
前記各圧力制御バルブ54、55において、スプールに
は2つのランドが形成され、スプールはスプリング80
により左方へ付勢され、また左端の油室82はオリフィ
ス83を有する油路85を介して出力ポート84に接続
され、スプリング80を収容した油室81にはRed圧
(一定圧)をリニアソレノイド弁86で調圧した制御圧
PC が油路87を介して供給され、この制御圧PC によ
り出力ポート84の油圧(ブレーキB3やクラッチK1
へ供給する油圧)を制御するように構成してある。但
し、前記圧力制御バルブ54、55は、夫々の入力ポー
トに油圧が供給された時には圧力制御した油圧を出力ポ
ート84に供給し、また夫々の入力ポートの油圧がドレ
ンされた時には出力ポート84の油圧もドレンさせるよ
うに構成してある。
【0028】前記副変速機4の摩擦締結要素であるブレ
ーキB0とクラッチK0の油圧系について説明すると、
図6に図示のように、前記シフトバルブ51、52、5
3と略同様の構成のシフトバルブ90が設けられ、シフ
トバルブ90において、スプールはスプリング92によ
り左方へ付勢されまたスプリング収容室はドレンされ、
また左端の油室93にはON/OFF型のソレノイドバ
ルブSOL Dを介してライン圧PL を供給可能に構成して
ある。
ーキB0とクラッチK0の油圧系について説明すると、
図6に図示のように、前記シフトバルブ51、52、5
3と略同様の構成のシフトバルブ90が設けられ、シフ
トバルブ90において、スプールはスプリング92によ
り左方へ付勢されまたスプリング収容室はドレンされ、
また左端の油室93にはON/OFF型のソレノイドバ
ルブSOL Dを介してライン圧PL を供給可能に構成して
ある。
【0029】前記ブレーキB0には、ソレノイドバルブ
SOL DをOFFにした状態で、ライン圧油路57から、
シフトバルブ90、油路95を介してライン圧PL を供
給可能である。クラッチK0には、ソレノイドバルブSO
L DをONにした状態で、ライン圧油路57から、シフ
トバルブ90、油路98、油路99を介してライン圧P
L を供給可能である。更に、油路98から分岐した油路
101にはリニアソレノイド弁100(作動圧調圧手段
に相当する)が、クラッチK0と並列状態となるように
接続されている。また、シフトバルブ90のポートのう
ち、ソレノイドバルブSOL DをOFFにした状態で、油
路98に開かれるポート104には、予圧回路102
(予圧供給手段に相当する)が油路103を介して接続
されている。
SOL DをOFFにした状態で、ライン圧油路57から、
シフトバルブ90、油路95を介してライン圧PL を供
給可能である。クラッチK0には、ソレノイドバルブSO
L DをONにした状態で、ライン圧油路57から、シフ
トバルブ90、油路98、油路99を介してライン圧P
L を供給可能である。更に、油路98から分岐した油路
101にはリニアソレノイド弁100(作動圧調圧手段
に相当する)が、クラッチK0と並列状態となるように
接続されている。また、シフトバルブ90のポートのう
ち、ソレノイドバルブSOL DをOFFにした状態で、油
路98に開かれるポート104には、予圧回路102
(予圧供給手段に相当する)が油路103を介して接続
されている。
【0030】前記リニアソレノイド弁100は、それに
供給される駆動パルス信号又は駆動電流の大きさに応じ
てスプールが移動してドレンポートへのドレン油量を調
節することにより、油路101、99の油圧を駆動パル
ス信号又は駆動電流に対応した油圧に設定するように構
成してある。前記予圧回路102は、ライン圧PL を受
けて所定の予圧(クラッチK0が締結開始直前の油圧、
つまりクラッチスプリングのセット荷重に相当油圧又は
これよりも僅かに低い油圧)に減圧しポート104へ供
給するように構成してある。前記予圧回路102を設け
るのは、クラッチK0が開放状態にあるときに、予圧回
路102からクラッチK0に前記予圧を供給して、クラ
ッチK0を締結直前の状態に維持し、クラッチの締結時
に極めて高い応答性でもって即座にクラッチK0を締結
させる為である。但し、クラッチK0の締結が開放され
る時には、油路98と油路103とが連通して予圧回路
102のドレンポート105から、作動油の一部がドレ
ンされて、クラッチK0の油圧が前記予圧まで急速に低
下するように構成してある。
供給される駆動パルス信号又は駆動電流の大きさに応じ
てスプールが移動してドレンポートへのドレン油量を調
節することにより、油路101、99の油圧を駆動パル
ス信号又は駆動電流に対応した油圧に設定するように構
成してある。前記予圧回路102は、ライン圧PL を受
けて所定の予圧(クラッチK0が締結開始直前の油圧、
つまりクラッチスプリングのセット荷重に相当油圧又は
これよりも僅かに低い油圧)に減圧しポート104へ供
給するように構成してある。前記予圧回路102を設け
るのは、クラッチK0が開放状態にあるときに、予圧回
路102からクラッチK0に前記予圧を供給して、クラ
ッチK0を締結直前の状態に維持し、クラッチの締結時
に極めて高い応答性でもって即座にクラッチK0を締結
させる為である。但し、クラッチK0の締結が開放され
る時には、油路98と油路103とが連通して予圧回路
102のドレンポート105から、作動油の一部がドレ
ンされて、クラッチK0の油圧が前記予圧まで急速に低
下するように構成してある。
【0031】尚、図中符号91はブレーキB0からの油
圧を排出する為のドレンポートに設けたオリフィスであ
り、図中×印はドレンポートであり、前記油路95には
前記モジュレータ圧PM を受けるアキュムレータ96が
接続されている。前記自動変速機ATに関するレンジ及
び変速段と、シフトバルブ51、52、53、90、の
位置つまりソレノイド弁SOL A〜SOL DのON、OFF
のソレノイドパターンと、摩擦締結要素(K1、K2、
B1、B2、B3、K0、B0)の締結パターンとの関
係は、図7に図示の通りである。
圧を排出する為のドレンポートに設けたオリフィスであ
り、図中×印はドレンポートであり、前記油路95には
前記モジュレータ圧PM を受けるアキュムレータ96が
接続されている。前記自動変速機ATに関するレンジ及
び変速段と、シフトバルブ51、52、53、90、の
位置つまりソレノイド弁SOL A〜SOL DのON、OFF
のソレノイドパターンと、摩擦締結要素(K1、K2、
B1、B2、B3、K0、B0)の締結パターンとの関
係は、図7に図示の通りである。
【0032】次に、前記自動変速機ATを制御する為の
制御系について説明する。図8に示すように、自動変速
機ATを制御するコントロールユニット120に対し
て、入力信号として、タービン出力軸2aの回転速度を
検出する第1センサ110の検出信号と、主変速機3の
出力軸3aの回転速度を検出する第2センサ111の検
出信号と、副変速機4の出力軸4bの回転速度を検出す
る第3センサ112の検出信号と、シフトレバー113
に設けられた複数のスイッチで検出される各レンジに対
応するシフト信号と、エンジン1のスロットルバルブの
開度を検出するスロットル開度センサ114からのスロ
ットル開度信号TVOと、車速センサ115からの車速
信号SDと、その他ブレーキスイッチなどからの検出信
号が入力される。前記第1〜第3センサ110〜112
は、例えば電磁ピックアップ式のセンサであり、図2に
図示してある。
制御系について説明する。図8に示すように、自動変速
機ATを制御するコントロールユニット120に対し
て、入力信号として、タービン出力軸2aの回転速度を
検出する第1センサ110の検出信号と、主変速機3の
出力軸3aの回転速度を検出する第2センサ111の検
出信号と、副変速機4の出力軸4bの回転速度を検出す
る第3センサ112の検出信号と、シフトレバー113
に設けられた複数のスイッチで検出される各レンジに対
応するシフト信号と、エンジン1のスロットルバルブの
開度を検出するスロットル開度センサ114からのスロ
ットル開度信号TVOと、車速センサ115からの車速
信号SDと、その他ブレーキスイッチなどからの検出信
号が入力される。前記第1〜第3センサ110〜112
は、例えば電磁ピックアップ式のセンサであり、図2に
図示してある。
【0033】前記コントロールユニット120から、ソ
レノイドバルブSOL A〜SOL Dに対して駆動信号が出力
されるとともにリニアソレノイド弁86、100、11
6に対して駆動パルス信号又は駆動電流が出力される。
但し、リニアソレノイド弁116は、前記モジュレータ
圧を調整する為のものである。このコントロールユニッ
ト120は、入力信号を必要に応じてA/D変換するA
/D変換器、複数の波形整形回路、入力出力インターフ
ェース、マイクロコンピュータ、複数の駆動回路などを
備えており、前記マイクロコンピュータのROMには、
車速とスロットル開度とをパラメータとする一般的な変
速マップ、種々の入力信号と変速マップとに基づく変速
制御の制御プログラム(但し、レンジや変速段と対応さ
せた前記ソレノイドパターンを含む)などが予め入力格
納されている。
レノイドバルブSOL A〜SOL Dに対して駆動信号が出力
されるとともにリニアソレノイド弁86、100、11
6に対して駆動パルス信号又は駆動電流が出力される。
但し、リニアソレノイド弁116は、前記モジュレータ
圧を調整する為のものである。このコントロールユニッ
ト120は、入力信号を必要に応じてA/D変換するA
/D変換器、複数の波形整形回路、入力出力インターフ
ェース、マイクロコンピュータ、複数の駆動回路などを
備えており、前記マイクロコンピュータのROMには、
車速とスロットル開度とをパラメータとする一般的な変
速マップ、種々の入力信号と変速マップとに基づく変速
制御の制御プログラム(但し、レンジや変速段と対応さ
せた前記ソレノイドパターンを含む)などが予め入力格
納されている。
【0034】前記自動変速機ATを制御する制御技術に
ついて、前記コントロールユニット120には、各変速
段の切り換え用に、変速進行目標値が、主変速機3のギ
ヤ比進度と、副変速機4のギヤ比進度とをパラメータと
して、予め設定されて制御プログラムに格納してあり、
変速時には、両ギヤ比進度を実時間でで演算し、変速進
行目標値の特性線に沿って変速が進行するようにフィー
ドバック制御する。但し、変速制御自体は本願と直接関
係ないので、その説明を省略する。
ついて、前記コントロールユニット120には、各変速
段の切り換え用に、変速進行目標値が、主変速機3のギ
ヤ比進度と、副変速機4のギヤ比進度とをパラメータと
して、予め設定されて制御プログラムに格納してあり、
変速時には、両ギヤ比進度を実時間でで演算し、変速進
行目標値の特性線に沿って変速が進行するようにフィー
ドバック制御する。但し、変速制御自体は本願と直接関
係ないので、その説明を省略する。
【0035】次に、本願の特徴的構成である前記副変速
機4の油圧系の作用について説明すると、前記リニアソ
レノイド弁100をクラッチK0への油圧供給油路98
に並列接続したので、クラッチK0の締結作動時や開放
作動時にリニアソレノイド弁100内の油路の抵抗が作
用しなくなるから、クラッチK0の締結・開放の応答性
が格段に向上する。しかも、前記予圧回路102を設
け、クラッチK0が締結解除状態のときにクラッチK0
に予圧を供給して、クラッチK0を締結直前の状態に維
持するので、クラッチK0の締結作動の応答性も格段に
向上することになる。特に、主変速機3と副変速機4と
を同時に切り換える場合(2−3変速時や3−2変速時
など)、主変速機3の変速時間内に副変速機4のクラッ
チK0を締結する必要があるが、前記のようにクラッチ
K0の締結作動の応答性を高めることで、ドライバーか
ら要求される急速な変速に対応可能となり、変速ショッ
クも緩和される。
機4の油圧系の作用について説明すると、前記リニアソ
レノイド弁100をクラッチK0への油圧供給油路98
に並列接続したので、クラッチK0の締結作動時や開放
作動時にリニアソレノイド弁100内の油路の抵抗が作
用しなくなるから、クラッチK0の締結・開放の応答性
が格段に向上する。しかも、前記予圧回路102を設
け、クラッチK0が締結解除状態のときにクラッチK0
に予圧を供給して、クラッチK0を締結直前の状態に維
持するので、クラッチK0の締結作動の応答性も格段に
向上することになる。特に、主変速機3と副変速機4と
を同時に切り換える場合(2−3変速時や3−2変速時
など)、主変速機3の変速時間内に副変速機4のクラッ
チK0を締結する必要があるが、前記のようにクラッチ
K0の締結作動の応答性を高めることで、ドライバーか
ら要求される急速な変速に対応可能となり、変速ショッ
クも緩和される。
【0036】ここで、前記実施例を次のように部分的に
変更することも有り得る。 〔1〕 図9に図示のように、前記予圧回路102の異
常時に、誤動作によりクラッチK0が締結作動するのを
防止する為、前記予圧回路102からポート104へ至
る油路103から分岐した油路131にリリーフ弁13
0が接続されている。このリリーフ弁130は、スプー
ルをスプリング132で左方へ付勢し、スプールの左端
の油室133へフィードバック油路134を介して油路
131の油圧を導入し、油路103、106の油圧が、
前記予圧と等しい所定の設定圧、又はこれより僅かに高
く且つクラッチK0の締結開始圧以下の所定の設定圧ま
で上昇したときに、スプールが右方へ移動して油路13
1をドレンポート135に開くように構成してある。
尚、前記図6に図示のものと同様のものに同一符号を付
して説明を省略する。従って、クラッチK0が開放状態
にあるときにクラッチの油圧が前記設定圧以上に上昇す
るのを確実に防止することができる。
変更することも有り得る。 〔1〕 図9に図示のように、前記予圧回路102の異
常時に、誤動作によりクラッチK0が締結作動するのを
防止する為、前記予圧回路102からポート104へ至
る油路103から分岐した油路131にリリーフ弁13
0が接続されている。このリリーフ弁130は、スプー
ルをスプリング132で左方へ付勢し、スプールの左端
の油室133へフィードバック油路134を介して油路
131の油圧を導入し、油路103、106の油圧が、
前記予圧と等しい所定の設定圧、又はこれより僅かに高
く且つクラッチK0の締結開始圧以下の所定の設定圧ま
で上昇したときに、スプールが右方へ移動して油路13
1をドレンポート135に開くように構成してある。
尚、前記図6に図示のものと同様のものに同一符号を付
して説明を省略する。従って、クラッチK0が開放状態
にあるときにクラッチの油圧が前記設定圧以上に上昇す
るのを確実に防止することができる。
【0037】〔2〕 図10に図示のように、前記と略
同様のシフトバルブ90Aと、このシフトバルブ90A
からクラッチK0への供給油路に介装されたシフトバル
ブ140と、前記同様の予圧回路102と、前記同様の
リリーフバルブ130とが設けられ、前記ライン圧PL
の油路57から、ソレノイドバルブSOL DがONのとき
に、シフトバルブ90A、油路98A、シフトバルブ1
40、油路98B、油路99を介して、クラッチK0へ
ライン圧PL を供給可能で、また油路57から、ソレノ
イドバルブSOL DがOFFのときに、シフトバルブ90
A、油路95を介してブレーキB0へライン圧PL を供
給可能に構成してある。但し、前記シフトバルブ90A
において、前記ポート104に相当するポート104A
はドレンポートに構成されている。
同様のシフトバルブ90Aと、このシフトバルブ90A
からクラッチK0への供給油路に介装されたシフトバル
ブ140と、前記同様の予圧回路102と、前記同様の
リリーフバルブ130とが設けられ、前記ライン圧PL
の油路57から、ソレノイドバルブSOL DがONのとき
に、シフトバルブ90A、油路98A、シフトバルブ1
40、油路98B、油路99を介して、クラッチK0へ
ライン圧PL を供給可能で、また油路57から、ソレノ
イドバルブSOL DがOFFのときに、シフトバルブ90
A、油路95を介してブレーキB0へライン圧PL を供
給可能に構成してある。但し、前記シフトバルブ90A
において、前記ポート104に相当するポート104A
はドレンポートに構成されている。
【0038】前記油路57からライン圧PL を受ける予
圧回路102Aは、油路141によりシフトバルブ14
0に接続され、また、シフトバルブ140において、そ
のスプールはスプリングで左方へ付勢され、スプールの
左端の油室にはソレノイドバルブSOL Eからの油圧が供
給され、ソレノイドバルブSOL EがONのとき、シフト
バルブ140は上半部に示す状態となり、またソレノイ
ドバルブSOL EがOFFのとき、シフトバルブ140は
下半部に示す状態となる。前記ソレノイドバルブSOL D
をOFFにしてクラッチK0を開放状態にしているとき
には、シフトバルブ140のソレノイドバルブSOL Eが
ONに設定されて、油路141と油路98Bとが連通
し、予圧回路102からの前記同様の予圧がクラッチK
0へ供給される。
圧回路102Aは、油路141によりシフトバルブ14
0に接続され、また、シフトバルブ140において、そ
のスプールはスプリングで左方へ付勢され、スプールの
左端の油室にはソレノイドバルブSOL Eからの油圧が供
給され、ソレノイドバルブSOL EがONのとき、シフト
バルブ140は上半部に示す状態となり、またソレノイ
ドバルブSOL EがOFFのとき、シフトバルブ140は
下半部に示す状態となる。前記ソレノイドバルブSOL D
をOFFにしてクラッチK0を開放状態にしているとき
には、シフトバルブ140のソレノイドバルブSOL Eが
ONに設定されて、油路141と油路98Bとが連通
し、予圧回路102からの前記同様の予圧がクラッチK
0へ供給される。
【0039】また、クラッチK0へ供給している予圧の
異常上昇時に、リリーフさせる為に、リリーフバルブ1
30が設けられ、このリリーフバルブ130は油路14
3によりシフトバルブ140に接続され、また油路99
から分岐した油路142がシフトバルブ140に接続さ
れ、ソレノイドバルブSOL EをONに設定してクラッチ
K0へ予圧を供給しているときに、油路142と油路1
43とが連通するように構成してある。尚、前記実施例
と同様に、油路99から分岐した油路101にリニアソ
レノイド弁100が接続されており、その他前記実施例
と同様のものに同一符号を付して説明を省略する。
異常上昇時に、リリーフさせる為に、リリーフバルブ1
30が設けられ、このリリーフバルブ130は油路14
3によりシフトバルブ140に接続され、また油路99
から分岐した油路142がシフトバルブ140に接続さ
れ、ソレノイドバルブSOL EをONに設定してクラッチ
K0へ予圧を供給しているときに、油路142と油路1
43とが連通するように構成してある。尚、前記実施例
と同様に、油路99から分岐した油路101にリニアソ
レノイド弁100が接続されており、その他前記実施例
と同様のものに同一符号を付して説明を省略する。
【0040】以上説明した油圧系の作用について説明す
ると、クラッチK0の締結を開放する際、ソレノイドバ
ルブSOL DをOFFに切り換え後、所定の短時間遅らし
てソレノイドバルブSOL EをONに切り換えるように制
御するものとする。その結果、クラッチK0の開放時に
は、クラッチK0の油圧が油路99、98B、98Aを
介して、シフトバルブ90Aのドレンポート104Aへ
ドレンされるが、その後ソレノイドバルブSOL EをON
に切り換えると、予圧回路105からクラッチK0へ予
圧が供給されるとともに、油路99は油路142と油路
143を介してリリーフ弁130に接続される。それ
故、前記同様にクラッチK0の締結作動の応答性を格段
に向上させることができ、またクラッチK0の予圧が前
記設定圧まで異常上昇すると、リリーフ弁130からリ
リーフされるから、クラッチK0が締結状態に誤動作す
ることがない。
ると、クラッチK0の締結を開放する際、ソレノイドバ
ルブSOL DをOFFに切り換え後、所定の短時間遅らし
てソレノイドバルブSOL EをONに切り換えるように制
御するものとする。その結果、クラッチK0の開放時に
は、クラッチK0の油圧が油路99、98B、98Aを
介して、シフトバルブ90Aのドレンポート104Aへ
ドレンされるが、その後ソレノイドバルブSOL EをON
に切り換えると、予圧回路105からクラッチK0へ予
圧が供給されるとともに、油路99は油路142と油路
143を介してリリーフ弁130に接続される。それ
故、前記同様にクラッチK0の締結作動の応答性を格段
に向上させることができ、またクラッチK0の予圧が前
記設定圧まで異常上昇すると、リリーフ弁130からリ
リーフされるから、クラッチK0が締結状態に誤動作す
ることがない。
【0041】尚、前記実施例では、クラッチK0への油
圧供給系に予圧回路とリリーフ弁を設けた場合について
説明したが、クラッチK0以外のクラッチやブレーキの
油圧供給系に予圧回路やリリーフ弁を設けることも出来
るし、また、本発明は、主副両変速機3、4を備えた自
動変速機に限らず、通常の1組の変速機を備えた自動変
速機の油圧回路にも同様に適用し得ることは言うまでも
ない。
圧供給系に予圧回路とリリーフ弁を設けた場合について
説明したが、クラッチK0以外のクラッチやブレーキの
油圧供給系に予圧回路やリリーフ弁を設けることも出来
るし、また、本発明は、主副両変速機3、4を備えた自
動変速機に限らず、通常の1組の変速機を備えた自動変
速機の油圧回路にも同様に適用し得ることは言うまでも
ない。
【図1】エンジンに接続した自動変速機の全体構成図で
ある。
ある。
【図2】前記自動変速機の機械的構成の全体構成図であ
る。
る。
【図3】前記自動変速機の変速段と締結パターンの関係
を示す図表である。
を示す図表である。
【図4】前記自動変速機の変速段と主、副変速機の変速
段とギヤ比を示す図表である。
段とギヤ比を示す図表である。
【図5】前記自動変速機の主変速機の為の油圧回路図で
ある。
ある。
【図6】前記自動変速機の副変速機の為の油圧回路図で
ある。
ある。
【図7】前記自動変速機のレンジや変速段と締結パター
ンとソレノイドパターンの関係を示す図表である。
ンとソレノイドパターンの関係を示す図表である。
【図8】前記自動変速機の制御系の構成図である。
【図9】変形例に係る図6相当図である。
【図10】変形に係る図6相当図である。
AT 自動変速機 3 主変速機 4 副変速機 K0 クラッチ B0 ブレーキ 90、90A シフトバルブ 100 リニアソレノイド弁(作動圧調圧手段) 102 予圧回路(予圧供給手段) 130 リリーフ弁(リリーフ手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 英彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 溝部 龍利 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 自動変速機の油圧回路において、 摩擦締結要素への作動圧供給油路のうちのシフトバルブ
下流位置に、前記摩擦締結要素と並列状態で作動圧調圧
手段を設けたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装
置。 - 【請求項2】 前記摩擦締結要素への作動圧供給油路を
シフトバルブで遮断したときに、その摩擦締結要素に別
途予圧を供給する予圧供給手段を設けたことを特徴とす
る請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項3】 前記予圧供給手段から供給される供給圧
が所定圧以上になったときに、油圧上昇を制限するリリ
ーフ手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の自
動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項4】 前記自動変速機が主変速機とこれに接続
された副変速機とを備え、前記摩擦締結要素が主副両変
速機の同時変速時の切り換えに関わる要素であることを
特徴とする請求項1、2、3の何れか1項に記載の自動
変速機の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3560892A JPH05203022A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3560892A JPH05203022A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05203022A true JPH05203022A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=12446552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3560892A Pending JPH05203022A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 自動変速機の油圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05203022A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002266995A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-18 | Aisin Aw Co Ltd | 自動変速機の油圧制御装置 |
JP2008190668A (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-21 | Toyota Motor Corp | 車両用自動変速機の油圧制御装置 |
WO2011142269A1 (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-17 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP3560892A patent/JPH05203022A/ja active Pending
Cited By (5)
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CN102834651A (zh) * | 2010-05-12 | 2012-12-19 | 本田技研工业株式会社 | 自动变速器的液压控制装置 |
JP5465325B2 (ja) * | 2010-05-12 | 2014-04-09 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速機の油圧制御装置 |
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