JP3005338B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP3005338B2
JP3005338B2 JP3244970A JP24497091A JP3005338B2 JP 3005338 B2 JP3005338 B2 JP 3005338B2 JP 3244970 A JP3244970 A JP 3244970A JP 24497091 A JP24497091 A JP 24497091A JP 3005338 B2 JP3005338 B2 JP 3005338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用の自動変速機
において油圧を制御するための装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来一般の自動変速機では、過大な変速
ショックを発生することなく変速を実行するために、一
方向クラッチを利用しているが、一方向クラッチによっ
てトルクを伝達している変速段ではエンジンブレーキを
効かせる際にその一方向クラッチと並列に設けた多板ク
ラッチや多板ブレーキなどの正逆両方向にトルクを伝達
することのできる摩擦係合装置を係合させている。
【0003】このエンジンブレーキ用摩擦係合装置に
は、例えばマニュアルバルブによって第2速(S)レン
ジやロー(L)レンジを選択することにより油圧を供給
し、またその際の変速ショックを低減するために、リニ
アソレノイドバルブなどによって調圧レベルを変えるこ
とのできるコーストモジュレータバルブを介して前記摩
擦係合装置に油圧を供給している。また例えば特開平3
−113161号公報に記載された発明では、エンジン
ブレーキの不要な変速段において、コーストモジュレー
タバルブをソレノイドバルブからの制御圧で動作させる
ことにより、エンジンブレーキ用摩擦係合装置への油圧
の供給を阻止するよう構成している。
【0004】さらにオートモードとマニュアルモードと
を選択することのできる自動変速機にあっては、マニュ
アルモードにおいて全ての変速段でエンジンブレーキを
効かせる必要があるため、基本的には、全ての変速段で
エンジブレーキ用摩擦係合装置に油圧を供給するよう油
圧回路を構成しておき、オートモードを選択した場合に
所定の変速段でエンジンブレーキ用摩擦係合装置への油
圧の供給をカットオフバルブで阻止するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した各自動変速機
では、ソレノイドバルブによってコーストモジュレータ
バルブやカットオフバルブを制御してエンジンブレーキ
を効かないようにしているので、そのソレノイドバルブ
もしくはコーストモジュレータバルブあるいはカットオ
フバルブがフェイルした場合、エンジンブレーキが不要
であるにも拘らず、エンジンブレーキ用摩擦係合装置に
油圧が供給され、これが係合してしまうおそれがあっ
た。
【0006】またオートモードとマニュアルモードとを
選択することのできる自動変速機では、SレンジやLレ
ンジにおいてエンジンブレーキを効かせる必要があるか
ら、これらのレンジにおいてエンジンブレーキ用摩擦係
合装置に油圧を供給することになる。しかしながらSレ
ンジでは第1速と第2速との間の変速が生じるにも拘ら
ず第1速においてエンジンブレーキが効いてしまう。
【0007】このように上記従来の自動変速機では、エ
ンジンブレーキの不要な変速段においてエンジンブレー
キ用摩擦係合装置が係合し、その結果、この摩擦係合装
置に常に油圧がかかり、その耐久性が低下するおそれが
あった。
【0008】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものでエンジンブレーキ用摩擦係合装置が不必要に係
合することを確実に防止することのできる制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、図1に示す手段を備えた構成とした
ことを特徴とするものである。すなわちこの発明は、車
両の走行状態に基づいて変速段が設定されるオートモー
ドと手動操作に基づいて変速段が設定されるマニュアル
モードとのうち選択されているモードに応じて、もしく
は設定可能な変速段が互いに異なる複数の走行レンジの
うち選択されている走行レンジに応じて、エンジンブレ
ーキ用摩擦係合装置1油圧を選択的に供給・遮断する第
1のバルブ2を備えた自動変速機3の制御装置におい
て、エンジンブレーキが不要な走行状態の際に前記エン
ジンブレーキ用摩擦係合装置1に対する油圧の供給が生
じるフェイル時に、前記第1のバルブ2を介した前記エ
ンジンブレーキ用摩擦係合装置1への油圧の供給を遮断
する第2のバルブ4を備えていることを特徴とするもの
である。
【0010】
【作用】この発明では、選択されているモードがオート
モードかマニュアルモードかに応じて、あるいは選択さ
れている走行レンジに応じてエンジンブレーキ用摩擦係
合装置1に対して選択的に油圧が供給され、所定のエン
ジンブレーキが効かされる。そのエンジンブレーキ用摩
擦係合装置1にする油圧の供給を遮断してエンジンブレ
ーキが効かせない場合、すなわちエンジンブレーキが不
要な走行状態であるにも拘わらず、第1のバルブ2を介
してエンジンブレーキ用摩擦係合装置1に油圧が供給さ
れる状態となるフェイルが生じた場合、第2のバルブ4
が、前記エンジンブレーキ用摩擦係合装置に到る油圧の
供給系路を遮断する。その結果、上記のフェイル時にエ
ンジンブレーキ用摩擦係合装置1が解放されて、不必要
にエンジンブレーキが効くことが回避される。
【0011】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明すると、図2はこの発明の一実施例を示すブロック図
であって、エンジンEに連結された自動変速機Aには変
速機構として、ロックアップクラッチ20を有するトル
クコンバータ21と、一組の遊星歯車機構を有する第2
変速部30と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進
段および後進段を設定する第1変速部40とが設けられ
ている。
【0012】第2変速部30は、ハイ・ローの二段の切
換えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ
31がトルクコンバータ21のタービンランナ22に連
結されており、またこのキャリヤ31とサンギヤ32と
の間にはクラッチC0 および一方向クラッチFo が相互
に並列の関係となるよう設けられ、さらにサンギヤ32
とハウジングHu との間にブレーキB0 が設けられてい
る。
【0013】第1変速部40の各遊星歯車機構における
サンギヤ41,42は、共通のサンギヤ軸43に設けら
れており、この第1変速部40の図における左側(フロ
ント側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ44と第2
変速部30におけるリングギヤ33との間に第1クラッ
チC1 が設けられ、また前記サンギヤ軸43と第2変速
部30のリングギヤ33との間に第2クラッチC2 が設
けられている。第1変速部40における図の左側の遊星
歯車機構のキャリヤ45と右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ46とが一体的に連結されるとともに、
これらのキャリヤ45とリングギヤ46とに出力軸47
が連結されている。
【0014】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸43の回転を止めるように、より具体
的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外周側に設
けられており、またサンギヤ軸43とハウジングHu と
の間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレーキB2 と
が直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯車機構に
おけるキャリヤ48とハウジングHu との間に第2一方
向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に配置され
ている。
【0015】上記の各クラッチC0 ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧回路50が設けられている。この油圧回路50
は、第1速ないし第4速の変速を実行するための第1お
よび第2のソレノイドバルブS1 ,S2 と、エンジンブ
レーキ用の第3ソレノイドバルブS3 と、その他の複数
のソレノイドバルブSi ,Sj とを備えている。これら
のソレノイドバルブS1,S2 ,S3 ,Si ,Sj のオ
ン・オフを制御するために電子制御装置(ECU)51
が設けられている。この電子制御装置51は、中央演算
素子および記憶素子ならびに入出力インターフェースを
主体とするものであり、前記ソレノイドバルブS1 ,S
2 ,S3,Si ,Sj を制御するためのデータとして、
車速センサー52で検出した車速信号、エンジンEに取
付けてあるスロットル開度センサー53で検出したスロ
ットル開度信号、シフトレバー装置54から出力される
各種信号、パワーモードやエコノミーモードなどのシフ
トパターン選択スイッチ55から出力されるパターンセ
レクト信号、水温センサー56で検出されるエンジン水
温信号、フートブレーキスイッチ57やサイドブレーキ
スイッチ58から出力されるブレーキ信号等が入力され
ている。
【0016】上記の自動変速機Aは、オートモードとマ
ニュアルモードとを選択することができるよう構成され
ており、そのためにシフトレバー装置54は、図2に示
すように、パーキング(P)、リバース(R)、ニュー
トラル(N)、ドライブ(D)、第2速保持(S)、第
1速保持(L)の各レンジと、第1速ないし第4速のマ
ニュアルシフト位置とをシフトレバーによって選択で
き、第1速ないし第4速のマニュアルシフト位置は図に
示すようにH字形に配列され、これらの位置にはDレン
ジ位置からシフトレバーを移動させるようになってい
る。またPレンジないしLレンジにシフトすることに伴
って後述するマニュアルバルブを切換えるために、シフ
トレバー装置54と油圧制御回路50とがリンク機構
(図示せず)によって連結される一方、これらのレンジ
位置およびマニュアルシフト位置に応じた信号を電子制
御装置51に出力するようになっている。
【0017】上述した自動変速機Aでは、各摩擦係合装
置が図3に示すにように係合することにより、各変速段
が設定される。なお、図3において、○印はソレノイド
バルブについてはON、摩擦係合装置について係合を示
し、×印はソレノイドバルブについてはOFF、摩擦係
合装置については解放を示し、さらに△印は係合と解放
とのいずれかに適宜切換えられることを示す。さらに図
3でオートモードは「自動」、マニュアルモードは「手
動」と記してある。
【0018】上述した自動変速機Aはマニュアルモード
で第1速ないし第4速を設定することができ、その場
合、第1速と第2速とでは、オートモードとは異なり、
エンジンブレーキを効かせる必要がある。そのため前述
した油圧制御回路50には、図4および図5に示す油圧
回路が組込まれている。なお、図4および図5で丸で囲
んだ数字は、その数字を付した線同士が接続されている
ことを示す。
【0019】マニュアルバルブ100は、前記シフトレ
バー装置54によってスプール101を移動することに
より油圧の給排状態を切換えるものであって、プライマ
リーレギュレータバルブ(図示せず)で調圧されたライ
ン圧PL を供給するライン圧油路60が入力ポート10
2に接続されており、Dレンジではスプール101が図
示の位置にあって入力ポート102をDポート103に
連通させるようになっている。またSレンジではスプー
ル101が図の下側に移動して入力ポート102がDポ
ート103とSポート104とに連通し、Lレンジでは
スプール101が更に下側に移動して入力ポート102
がDポート103、Sポート104およびLポート10
5の三者に連通し、また反対にNレンジではスプール1
01が入力ポート102を閉じ、Rレンジでは入力ポー
ト102がRポート106に連通し、Pレンジでは入力
ポート102を閉じるとともに、他のポートをドレンポ
ートに連通するようになっている。
【0020】第1速と第2速との間の変速を行う 1-2シ
フトバルブ200は、四つのランドを有するスプール2
01とその一端部に配置したスプリング202とを備え
てお、スプリング202とは反対側の端部に形成した制
御ポート203が第2ソレノイドバルブS2 に接続さ
れ、第2ソレノイドバルブS2 がOFFのときに、ライ
ン圧油路61からストレーナ62およびオリフィス63
を介して供給されるライン圧PL が制御ポート203に
生じるようになっている。制御ポート203より図での
下側に、最上部のランドで開閉されるセカンドコースト
ポート204と、このセカンドコーストポート204と
ドレンポート205とに選択的に連通される第1ブレー
キポート206とが順に形成され、この第1ブレーキポ
ート206にセカンドコーストモジュレータバルブ64
を介して第1ブレーキB1 が接続されている。またドレ
ンポート205より図での下側に、マニュアルバルブ1
00のDポート103に接続したDポート207が形成
されており、このDポート207と他のドレンポート2
08とに選択的に連通される第2ブレーキポート209
に第2ブレーキB2 が接続されている。前記他のドレン
ポート208より図での下側に更に他のドレンポート2
10が形成されており、このドレンポート210とロー
コーストポート211とに選択的に連通される第3ブレ
ーキポート212に第3ブレーキB3 が接続されてい
る。そしてスプリング202を配置してある最下端部に
ホールドポート213が形成されている。
【0021】第2速と第3速との間の変速を行う 2-3シ
フトバルブ300は、六つのランドを形成したスプール
301と、その一端部(図の下端部)に配置したスプリ
ング302とを有しており、スプリング302とは反対
側の端部に形成した制御ポート303が第1ソレノイド
バルブS1 に接続され、第1ソレノイドバルブS1 がO
FFのときに、前記マニュアルバルブ100のDポート
103からストレーナ65およびオリフィス66を介し
て供給されるライン圧PL が制御ポート303に生じる
ようになっている。
【0022】この 2-3シフトバルブ300には、図の上
から順に、第1ドレンポート304、ブレーキポート3
05、第1Dポート306が形成されており、そのブレ
ーキポート305が前記 1-2シフトバルブ200のセカ
ンドコーストポート204に接続されるとともに、この
ブレーキポート305を第1ドレンポート304と第1
Dポート306とに選択的に連通させるようになってい
る。上記のポートに続けて、ホールド出力ポート30
7、入力ポート308、クラッチポート309、第2ド
レンポート310が順に形成されており、第1ドレンポ
ート304とブレーキポート305とが連通していると
きに、第1Dポート306とホールド出力ポート30
7、入力ポート308とクラッチポート309とがそれ
ぞれ連通し、ブレーキポート305が第1Dポート30
6に連通しているときに、ホールド出力ポート307と
入力ポート308、クラッチポート309と第2ドレン
ポート310とがそれぞれ連通するようになっている。
さらに第2ドレンポート310に続けてブレーキポート
311、第2Dポート312が順に形成されており、ク
ラッチポート309が入力ポート308に連通している
ときに第2ドレンポート310がブレーキポート311
に連通し、また反対にクラッチポート309が第2ドレ
ンポート310に連通しているときにブレーキポート3
11と第2Dポート312とが連通するようになってい
る。さらにまたスプリング302を配置してある最下端
部にホールドポート313が形成されている。
【0023】そして前記クラッチポート309に第2ク
ラッチC2 が接続される一方、前記1-2シフトバルブ2
00のホールドポート213とこのクラッチポート30
9とが互いに接続されている。またブレーキポート31
1がローコーストモジュレータバルブ67を介して 1-2
シフトバルブ200のローコーストポート211に接続
されている。さらにホールドポート313がマニュアル
バルブ100のLポート105に接続され、Lレンジで
はスプール301を図の右半分に示すように押し上げた
位置に保持するようになっている。
【0024】ここでローコーストモジュレータバルブ6
7は、第3ブレーキB3 に供給する油圧を調圧してショ
ックを防止するとともに、ローコーストポート211に
至る油路を開閉するものであって、前述した他のソレノ
イドバルブのうち電子制御装置51によって制御される
第4ソレノイドバルブS4 から供給される制御圧によっ
てローコーストポート211に至る油路を開閉するよう
になっている。より具体的には、第4ソレノイドバルブ
S4 がOFFのときにローコーストモジュレータバルブ
67の制御ポートに油圧を発生させて前記油路を開か
せ、また反対にONのときに制御ポートから排圧して油
路を閉じさせるようになっている。
【0025】3-4シフトバルブ400は第2ソレノイド
バルブS2 および 2-3シフトバルブ300のホールド出
力ポート307から送られる油圧によって制御されて、
前述した第2変速部30の変速を実行するものであっ
て、四つのランドが形成されたスプール401とその一
端部に配置したスプリング402とを備えており、スプ
リング402とは反対側の端部に形成した制御ポート4
03が、前述した 1-2シフトバルブ200の制御ポート
203と同様に、第2ソレノイドバルブS2 に接続さ
れ、またスプリング402を配置してある端部に形成し
たホールドポート404が、 2-3シフトバルブ300に
おけるホールド出力ポート307に接続されている。そ
してこの3-4シフトバルブ400は、第2ソレノイドバ
ルブS2 がOFFとなっていて制御ポート403にライ
ン圧PL が作用している場合に、ライン圧油路61に接
続してある入力ポート405が、ブレーキB0 を接続し
てあるブレーキポート406に連通し、また反対に制御
ポート403から排圧されている場合あるいはホールド
ポート404に油圧が作用している場合に入力ポート4
05が、クラッチC0 を接続してあるクラッチポート4
07に連通するようになっている。
【0026】そしてマニュアルバルブ100のDポート
103に第1クラッチC1 が接続されるとともに、この
第1クラッチC1 から 2-3シフトバルブ300の第1お
よび第2のDポート306,312に至る油路68の途
中に、マニュアルモードでの第1速と第2速とでエンジ
ンブレーキを効かせるため、換言すればオートモードで
の第1速と第2速とでのエンジンブレーキを阻止するた
めのコーストブレーキカットオフバルブ500が設けら
れている。これは、第1クラッチC1 に接続してあるク
ラッチポート501と 2-3シフトバルブ300の第1お
よび第2のDポート306,312に接続してあるブレ
ーキポート502とを選択的に連通させるものであっ
て、スプリング503によって一方向に押圧されたスプ
ール504を有するとともに、スプリング503を配置
した端部に形成されているホールドポート505がマニ
ュアルバルブ100のSポート104に接続され、また
これとは反対側の端部に形成した制御ポート506が第
3ソレノイドバルブS3 に接続されている。そしてこの
第3ソノイドバルブS3 は、第1クラッチC1 と制御ポ
ート506とをストレーナ69およびオリフィス70を
介して接続している油路71に介装され、OFF状態で
ドレンポートを閉じて制御ポート506にライン圧PL
を生じさせ、ON状態でドレンポートを開いて制御ポー
ト506から排圧するようになっている。
【0027】上記の各ソレノイドバルブS1 ,S2 ,S
3 が図3に示すようにONもしくはOFFとされるの
で、 1-2シフトバルブ200では、第1速で右半分に示
すようにスプール201が押し下げられ、それ以外の前
進段ではスプール201が図の左半分に示すように押し
上げられ、また 2-3シフトバルブ300では、第1速お
よび第2速で図の右半分に示すようにスプール301が
押し上げられ、第3速および第4速ではスプール301
が図の左半分に示すように押し下げられ、さらに3-4シ
フトバルブ400では、第1速ないし第3速でスプール
401が図の右半分に示すように押し上げられ、第4速
で図の左半分に示すように押し下げられる。その結果、
各摩擦係合装置が図3に示すように係合あるいは解放さ
れて各変速段が設定される。
【0028】上記の第4ソレノイドバルブS4 およびロ
ーコーストモジュレータバルブ67は、エンジンブレー
キ用摩擦係合装置である第3ブレーキB3 への油圧の給
排を制御するものであり、これは以下のように制御され
る。
【0029】まず第1の例は、オートモードのDレンジ
において第3ソレノイドバルブS3もしくはコーストブ
レーキカットオフバルブ500がフェイルした場合に、
ローコーストモジュレータバルブ67が第3ブレーキB
3 への油圧の供給を阻止する制御である。すなわち第3
ソレノイドバルブS3 がON状態でフェイルしてコース
トブレーキカットオフバルブ500の制御ポート506
から排圧することができなくなると、そのクラッチポー
ト501とブレーキポート502とが連通し、したがっ
てDレンジを選択している状態では、油路68を介して
2-3シフトバルブ300の第1Dポート306と第2D
ポート312とにライン圧が供給される。第1速が設定
されている場合、 2-3シフトバルブ300のスプール3
01は図5において右半分に示す位置にあるから、第2
Dポート312がブレーキポート311に連通し、ロー
コーストモジュレータバルブ67にライン圧が供給され
る。一方、 1-2シフトバルブ200のスプール201は
図4において右半分に示す位置にあって、ローコースト
ポート211と第3ブレーキポート212とが連通して
いるから、ローコーストポート211に油圧が供給され
れば、第3ブレーキB3 が係合し、Dレンジの第1速で
あるにも拘らずエンジンブレーキが効いてしまうことに
なる。そこで上述した電子制御装置51は、入力された
信号に基づいて、オートモードであること、Dレンジが
選択されていること、第1速が設定されていること、第
3ソレノイドバルブS3 もしくはコーストブレーキカッ
トオフバルブ500がフェイルしていることを検出した
場合、第4ソレノイドバルブS4 をONにしてローコー
ストモジュレータバルブ67の制御ポートから排圧し、
1-2シフトバルブ200のコーストポート211に至る
油路をローコーストモジュレータバルブ67によって閉
じさせる。その結果、第3ブレーキB3 には油圧が供給
されないので、第3ブレーキB3 を解放状態に維持し、
第1速でエンジンブレーキが効くことを防止することが
できる。
【0030】図6は上述した制御のルーチンを示すフロ
ーチャートであって、ステップ1で各信号の入力処理を
行った後、Dレンジが選択されているか否か(ステップ
2)、オートモードか否か(ステップ3)、第1速か否
か(ステップ4)、第3ソレノイドバルブS3 がONか
否か(ステップ5)を順次判断し、これらのいずれの判
断結果も“イエス”であれば、第3ソレノイドバルブS
3がON状態でフェイルしたことになるので、ローコー
ストモジュレータバルブ67によって第3ブレーキB3
に対する油圧の供給をカットする(ステップ6)。これ
は上記の例では、第4ソレノイドバルブS4 をONにす
ることによって行われる。なお、ステップ2ないしステ
ップ5のいずれかの判断結果が“ノー”であれば、リタ
ーンする。
【0031】第4ソレノイドバルブS4 およびローコー
ストモジュレータバルブ67による第3ブレーキB3 の
解放制御の他の例は、Dレンジのマニュアルモードにお
ける第1速での解放制御である。
【0032】マニュアルモードにおいては、基本的に
は、全ての変速段でエンジンブレーキを効かせることが
必要であり、そのためオートモードのDレンジでエンジ
ンブレーキを効かせない第1速および第2速について
は、マニュアルモードにおいて第3ソレノイドバルブS
3 をONにすることにより、コーストブレーキカットオ
フバルブ500を介して 2-3シフトバルブ300の各D
ポート306,312にライン圧を供給し、第1速の場
合にはこれらの 2-3シフトバルブ300および 1-2シフ
トバルブ200を経て第3ブレーキB3 にライン圧を供
給してこれを係合させ、また第2速では、第1ブレーキ
B1 にライン圧を供給してこれを係合させ、これらの変
速段でエンジンブレーキを効かせることとしている。し
かしながら第2速と第1速との間の変速は、第1ブレー
キB1 と第3ブレーキB3 との係合・解放の切換えを伴
う変速となるため、車速やスロットル開度などの走行条
件によっては変速ショックが大きくなったり、エンジン
回転数が急激に増大したりするおそれがあり、そこでこ
のような不都合が生じるおそれがある場合、すなわち電
子制御装置51による判断結果に基づいて、第4ソレノ
イドバルブS4 がONとされ、Dレンジのマニュアルモ
ードにおける第1速で、ローコーストモジュレータバル
ブ67が油路を閉じて第3ブレーキB3 への油圧の供給
を遮断する。なお、上記のような不都合の生じるおそれ
がない場合には、第3ブレーキB3へ油圧が供給され、
第1速でエンジンブレーキを効かせる。したがってこの
ような制御を行うことにより、変速ショックが低減さ
れ、また第3ブレーキB3に過大な負荷のかかることが
防止される。
【0033】第4ソレノイドバルブS4 およびローコー
ストモジュレータバルブ67による第3ブレーキB3 の
解放制御の第3の例は、Sレンジにおける解放制御であ
る。
【0034】図4に示すようにSレンジを選択している
状態では、マニュアルバルブ100のSポート104か
らコーストブレーキカットオフバルブ500のホールド
ポート505にライン圧が供給され、そのスプール50
4は制御ポート506での油圧の有無に関係なく図4に
おける左半分の状態に維持される。これはエンジンブレ
ーキレンジであるSレンジにおいて第3ソレノイドバル
ブS3 がたとえフェイルしてもエンジンブレーキを確実
に効かせるようにする所謂フェイルセーフのためであ
る。その結果、Sレンジにおいてローコストブレーキカ
ットオフバルブ500が 2-3シフトバルブ300のDポ
ート306,312に油圧を供給する状態になることに
より、前述したように、ローコーストモジュレータバル
ブ67が油路を遮断しないかぎり、第2速のみならず第
1速においてもエンジンブレーキが効いてしまう。しか
しながらSレンジは、本来、第2速以上でエンジンブレ
ーキを効かせるレンジであり、第1速でエンジンブレー
キを効かせるレンジとしてLレンジが設けられているの
で、Sレンジの第1速でエンジンブレーキが効いてしま
うと運転者に違和感を与え、あるいは変速ショックが悪
化したと感じ取られることがある。そこで上述した電子
制御装置51は、Sレンジが選択されたことおよび第1
速が設定されることを検出すると、第4ソレノイドバル
ブS4 をONにしてローコーストモジュレータバルブ6
7の制御ポートから排圧することにより、ローコースト
モジュレータバルブ67によって 1-2シフトバルブ20
0のコーストポート211に至る油路を閉じ、すなわち
第3ブレーキB3 への油圧の供給を遮断し、これを解放
状態に維持する。すなわちエンジンブレーキが効くこと
を防ぐことができる。したがって上記の 1-2シフトバル
ブ200がこの発明における第1のバルブに相当し、ま
たローコーストモジュレータバルブ67がこの発明にお
ける第2のバルブに相当し、さらに第3ブレーキB3 が
この発明におけるエンジンブレーキ用摩擦係合装置に相
当している。
【0035】上述した3つの制御例における第3ソレノ
イドバルブS3 と第4ソレノイドバルブS4 のON・O
FF、第1ブレーキB1 および第3ブレーキB3 の係合
・解放の各状態を表にして示せば、図7のとおりであ
る。なお図7でオートモードは「自動」、マニュアルモ
ードは「手動」と記してある。
【0036】なお、上記の実施例では、第1速ないし第
4速のマニュアルシフトポジションをH字形に配置した
シフトレバー装置を採用した例について説明したが、マ
ニュアルシフトは一段づつアップシフトもしくはダウン
シフトさせて行ってもよく、その場合、シフト方向を
「+」(プラス)および「−」(マイナス)で表示した
シフトレバー装置を用いることもできる。
【0037】また上記の実施例では、ローコーストモジ
ュレータバルブ67を制御するソレノイドバルブとして
第4ソレノイドバルブS4 を用いたが、このソレノイド
バルブとしてはアキュームレータコントロールバルブ用
のリニアソレノイドバルブなどの既存のもので兼用する
こともできる。
【0038】さらにこの発明は図2にスケルトン図で示
す歯車列以外の歯車列を有する自動変速機、あるいは図
4および図5に示す油圧回路以外の油圧回路を有する自
動変速機を対象とする制御装置にも適用することができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の制御装置によれば、エンジンブレーキ用摩擦係合装置
への油圧の給排を制御する第1のバルブおよびこれを制
御する第1のソレノイドバルブがフェイルした場合を含
めて、エンジンブレーキ用摩擦係合装置が不必要に係合
することを確実に防止することができるので、その摩擦
係合装置の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】その前進レンジでの作動状態を示す図表であ
る。
【図4】その油圧回路の一部を示す油圧回路図である。
【図5】その油圧回路の他の部分を示す油圧回路図であ
る。
【図6】第3ソレノイドバルブのフェイルを検出する制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第3ソレノイドバルブおよび第4ソレノイドバ
ルブならびに第1ブレーキ、第3ブレーキの状態をDレ
ンジオートモード、Dレンジマニュアルモード、Sレン
ジについて一覧表形式で示す図表である。
【符号の説明】
1 エンジンブレーキ用摩擦係合装置 2 第1のバルブ自動変速機第2のバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 孝幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 犬塚 武 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 服部 雅士 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−199764(JP,A) 特開 昭62−61839(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行状態に基づいて変速段が設定
    されるオートモードと手動操作に基づいて変速段が設定
    されるマニュアルモードとのうち選択されているモード
    に応じて、もしくは設定可能な変速段が互いに異なる複
    数の走行レンジのうち選択されている走行レンジに応じ
    て、エンジンブレーキ用摩擦係合装置に油圧を選択的に
    供給・遮断する第1のバルブを備えた自動変速機の制御
    装置において、 エンジンブレーキが不要な走行状態の際に前記エンジン
    ブレーキ用摩擦係合装置に対する油圧の供給が生じるフ
    ェイル時に、前記第1のバルブを介した前記エンジンブ
    レーキ用摩擦係合装置への油圧の供給を遮断する第2の
    バルブを備えていることを特徴とする 自動変速機の制御
    装置。
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