JP2877275B2 - ダイレクトパワーシフトトランスミッション - Google Patents

ダイレクトパワーシフトトランスミッション

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JP2877275B2
JP2877275B2 JP4028331A JP2833192A JP2877275B2 JP 2877275 B2 JP2877275 B2 JP 2877275B2 JP 4028331 A JP4028331 A JP 4028331A JP 2833192 A JP2833192 A JP 2833192A JP 2877275 B2 JP2877275 B2 JP 2877275B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力軸端が機関の出力
軸に直結状態となり且つ複数組の遊星歯車機構を構成す
る回転要素に組み付けられた摩擦係合要素に対する係合
操作を油圧を介して選択的に行うことより、所望の変速
段を達成するようにしたダイレクトパワーシフトトラン
スミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】モータグレーダや自走式スクレーパ(モ
ータスクレーパ),ブルドーザ,車輪式トラクタショベル
(ホイールローダ)等の建設土木機械、或いは荷役機械
であるフォークリフトトラックやストラドルキャリヤ等
の産業車両に搭載される変速機は、本来の作業用の極微
低速領域から一般道路を走行するための通常の走行速度
までの変速領域をカバーする必要があるため、一般には
6段〜8段の変速段を前後進共に有している。
【0003】上述した建設土木機械や産業車両等に搭載
される変速機は、非常に多くの変速段を有するため、そ
のコンパクト化及び変速操作の容易性等を目的として、
特開昭62−255621号公報等で開示されたダイレ
クトパワーシフトトランスミッション(以下、これをD
PSと呼称する)が採用されている。このDPSは、入
力軸端がトルクコンバータ等の流体継手を介することな
く機関の出力軸に直結状態となった複数組の遊星歯車機
構を構成する回転要素にそれぞれクラッチやブレーキ等
の摩擦係合要素を組み付け、これら摩擦係合要素に対す
る選択的な圧油の給排を電気的に制御することにより、
遊星歯車機構の任意の回転要素を変速機入力軸に連結し
たり、或いは変速機ケーシングに対して固定し、運転者
の操作に基づいて選択される変速レバーの変速段位置に
対応して変速比の切替えを行うようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら建設土木機械や
産業車両等は特殊な作業を目的としているため、その運
転席回りには操舵ハンドルや変速レバーの他に非常に多
くの作業レバーやスイッチ類が配置されている。例え
ば、モータグレーダでは操舵ハンドルが設けられたステ
アリングコンソールには、ブレードやスカリファイヤ等
の操作を行うための作業レバーが十本前後も配置されて
おり、この他に運転席横に変速レバーや灯火類のスイッ
チ,各種計器類等が多数配置されている。
【0005】このため、これら作業レバーやスイッチ類
或いは変速レバー等の操作が極めて煩雑であり、このよ
うな建設土木機械や産業車両等を円滑に運転するには、
極めて高い熟練度が要求される。しかし、近年の熟練作
業員の高齢化、及び絶対数の減少等、諸般の事情を勘案
すると、可能な限り操作性を簡略化して熟練作業者なら
ずとも比較的容易にこれら建設土木機械や産業車両(以
下、これらを単に車両と総称する)を運転できるように
することが望ましい。
【0006】また、上述した変速機にあっては、運転者
の操作によって選択された変速レバーの変速段位置に対
応して切換わるようになっている。そのため、例えば、
機関の高速運転中に高速段から低速段に変速操作する
際、変速レバーによって複数段飛び越して変速操作する
と、機関の回転速度が危険速度を越えてしまうことがあ
り、このときに変速機のギアを破損してしまうという問
題があった。また、この変速操作によって急激なエンジ
ンブレーキがかかって乗員に大きなショックがくわわ
り、不快感を与えてしまうという問題があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述したような知見に基づ
き、車両の運転状態に応じて最適な変速段を自動的に選
択し得ると共に変速操作の安全性の向上を図ったダイレ
クトパワーシフトトランスミッションを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のダイレクトパワーシフトトランスミッショ
ンは、入力軸端が機関の出力軸に直結状態となった複数
組の遊星歯車機構と、これら遊星歯車機構を構成する回
転要素に組み付けられた複数の摩擦係合要素と、運転者
の操作により選択され且つ所望の変速段位置に切り換え
得る手動変速位置が設定された変速レバーと、前記車両
の走行状態を検出する走行状態検出手段と、この走行状
態検出手段及び前記変速レバーからの信号に基づき前記
摩擦係合要素に対する選択的な圧油の給排を行う油圧制
御手段と、該油圧制御手段を制御して所定の変速段を達
成し得る電子制御ユニットとを具えたダイレクトパワー
シフトトランスミッションにおいて、変速レバーによっ
て高速の変速段から低速の変速段へ飛び越し変速操作し
たときに前記油圧制御手段によって機関回転速度が安全
回転速度以下に低下した後に変速を行うようにしたこと
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】運転者の操作によって変速レバーが手動変速位
置に選択された場合、電子制御ユニットはこの手動変速
位置で運転者により指定された変速段が達成されるよう
に、これと対応する摩擦係合要素に対する選択的な圧油
の給排を制御し、この所定の変速段を達成する。
【0010】そして、高速の変速段から低速の変速段へ
飛び越し変速操作したときに機関回転速度が安全回転速
度以下に低下した後に変速を行うようにしたことで、急
激なシフトダウンは行われず、機関が危険速度を越える
ことはなく、また、急激なエンジンブレーキもかから
ず、乗員へのショックもない。
【0011】
【実施例】本発明によるDPSをモータグレーダに組み
込んで前後進共に8段とした一実施例における制御系の
概念を表す図1及び駆動系の概念を表す図2に示すよう
に、機関11のクランク軸12にダンパ13を介して連
結された変速機入力軸14には、後進用太陽歯車15と
前進用太陽歯車16とがそれぞれ一体的に設けられてお
り、後進用太陽歯車15と噛み合う後進用遊星歯車17
の後進用遊星キャリア18と変速機ケース19との間に
は、後進用クラッチ20が介装されている。又、前進用
太陽歯車16と噛み合う前進用遊星歯車21の前進用遊
星キャリア22には、後進用遊星歯車17と噛み合う後
進用内歯歯車23と駆動歯車24とがそれぞれ一体的に
設けられている。更に、前進用遊星歯車21と噛み合う
前進用内歯歯車25と前記変速機ケース19との間に
は、前進用クラッチ26が介装されている。
【0012】前記駆動歯車24に伝達歯車群27を介し
て噛み合う入力歯車28が一体的に設けられた第四遊星
キャリア29には、中間軸30に設けられた第四太陽歯
車31と噛み合う第四遊星歯車32及び第三遊星歯車3
3がそれぞれ回転自在に取り付けられており、前記第四
遊星歯車32と噛み合う第四内歯歯車34と変速機ケー
ス19との間には、4・8速ブレーキ35が介装されて
いる。前記第三遊星歯車33は、第四太陽歯車31に隣
接して中間軸30に設けられた第三太陽歯車36と、こ
の第三遊星歯車33を囲む第三内歯歯車37とにそれぞ
れ噛み合っており、第三内歯歯車37と変速機ケース1
9との間には、3・7速ブレーキ38が介装されてい
る。又、前記第三内歯歯車37が一体に形成された第二
遊星キャリア39には、前記第三太陽歯車36に隣接し
て中間軸30に設けられた第二太陽歯車40と噛み合う
第二遊星歯車41が回転自在に設けられており、この第
二遊星歯車41を囲んで当該第二遊星歯車41と噛み合
う第二内歯歯車42と変速機ケース19との間には、2
・6速ブレーキ43が介装されている。更に、前記第二
内歯歯車42が一体に形成された第一遊星キャリア44
には、前記第二太陽歯車40に隣接して中間軸30に設
けられた第一太陽歯車45と噛み合う第一遊星歯車46
が回転自在に設けられており、この第一遊星歯車46を
囲んで当該第一遊星歯車46と噛み合う第一内歯歯車4
7と変速機ケース19との間には、1・5速ブレーキ4
8が介装されている。
【0013】一方、出力傘歯車49が一体的に形成され
た変速機出力軸50には、高低切換用遊星キャリア51
が一体的に設けられており、この高低切換用遊星キャリ
ア51には、第一太陽歯車45に隣接して中間軸30に
設けられた高低切換用太陽歯車52と噛み合う高低切換
用遊星歯車53が回転自在に取り付けられている。又、
この高低切換用遊星歯車53を囲んでこの高低切換用遊
星歯車53と噛み合う高低切換用内歯歯車54と変速機
ケース19との間には、低速用ブレーキ55が介装され
ており、前記高低切換用遊星キャリア51と中間軸30
との間には、高速用ブレーキ56が介装されている。
【0014】摩擦係合要素である前記各クラッチ20,
26及びブレーキ35,38,43,48,55,56は、
それぞれ係合用ピストン装置やサーボ装置等を備えた油
圧機器で構成されており、これらの係合状態は、変速機
入力軸14の先端部に設けられたポンプ駆動用歯車57
と噛み合う伝達歯車58を有する油ポンプ59から供給
される圧油により、後述する油圧制御装置60を介して
切り換えられる。この場合、本実施例では図示しないキ
ャビン内に設けられた前後進切換レバー61の選択位置
と変速レバー62の位置と車両の運転状態とに基づき、
機関11の運転状態を制御する電子制御ユニット63か
らの指令によって、各クラッチ20,26及びブレーキ
35,38,43,48,55,56の係合状態が切り換え
られ、所定の変速段が達成されるようになっている。
【0015】つまり、変速操作が行われる場合には後進
用クラッチ20或いは前進用クラッチ26に供給されて
いた圧油の油圧を一時的に低下させ、これによって機関
11のクランク軸12から駆動歯車24への駆動力の伝
達を遮断し、次いでブレーキ35,38,43,48,5
5,56のうちの所望のブレーキの係合操作と開放操作
とを行って、所定の変速段を達成した後、後進用クラッ
チ20或いは前進用クラッチ26に対する供給油圧を再
び立ち上げ、機関11のクランク軸12の回転を徐々に
変速機出力軸50に伝達するようにしている。
【0016】このため、電子制御ユニット(以下、これ
をECUと呼称する)63には、上述した前後進切換レ
バー61の位置を検出する前後進切換スイッチ64から
の検出信号の他、機関11のクランク軸12の回転速度
を検出する機関回転速度センサ65からの検出信号と、
駆動歯車24の回転速度を検出するトランスファ回転速
度センサ66からの検出信号と、車両の走行速度に対応
した変速機出力軸50の回転速度を検出する車速センサ
67からの検出信号と、変速レバー62の位置を検出す
るシフトポジションセンサ68からの検出信号と、アク
セルペダル69の開度を検出するアクセル開度センサ7
0からの検出信号等が入力される。
【0017】本実施例における変速レバー62のセレク
トパターンを表す図3に示すように、変速レバー62の
選択可能な変速位置として、P(駐車),N(中立),D
(1速〜8速自動変速),5(1速〜6速自動変速),3
(1速〜4速自動変速)の他、手動操作によるアップシ
フト用のUP及びダウンシフト用のDWの二つの変速位置が
前記Dレンジを挾んでその左右に設定されている。
【0018】又、変速レバー62の上端部には自動変速
モードと手動変速モードとを切り換える変速モード切換
スイッチ71が取り付けられており、ECU63に接続
するこの変速モード切換スイッチ71を一回押すことに
よって変速モードが切り換わり、二回押すことによって
元の変速モードが選択されるようになっている。そし
て、変速モード切換スイッチ71を操作して手動変速モ
ードを選択した場合、Dレンジにて変速レバー62を前
記UP位置か或いはDW位置にずらすことにより、現在の変
速段に対してアップシフトとダウンシフトとが自由に切
り換えられるようになっている。しかし、変速モード切
換スイッチ71を操作して自動変速モードを選択してい
る場合には、変速レバー62をUP位置やDW位置にずらし
ても、アップシフトやダウンシフトがなされず、Dレン
ジの1速〜8速自動変速が保持される。
【0019】このような本実施例における変速レバー6
2の断面構造を表す図4及びそのV−V矢視断面構造を
表す図5に示すように、シフトポジションセンサ68が
取り付けられたセンサブラケット72には、手動変速用
枢軸73が一体的に接合され、この手動変速用枢軸73
の両端部は図示しないキャビン内に設けられた前後一対
の枢軸支持用ブラケット74,75の下端部にそれぞれ
回転自在に取り付けられている。そして、変速レバー6
2がDレンジに位置している場合に、この変速レバー6
2を前記UP位置及びDW位置に対応して手動変速用枢軸7
3を中心に左右に揺動させることができるようになって
いる。
【0020】前記変速レバー62の下端部は、手動変速
用枢軸73に対して直交するシフトポジションセンサ6
8のロータリ軸76に一体的に連結され、このロータリ
軸76を中心として前後にP,N,D,5,3の五つの旋回
位置を選択し得るようになっている。このため、変速レ
バー62の移動を案内する変速レバーケース77の上板
78には、NレンジとDレンジとをつなぐ中間部分を図
3に示す如き直角に曲げた開口部79が形成されてお
り、Dレンジの部分にはUP位置及びDW位置に対応する開
口部80がこれと直交するように形成されている。
【0021】前記手動変速用枢軸73の直下には、Dレ
ンジにおける変速レバー62の基準位置、即ち開口部7
9,80が交差する位置に変速レバー62が位置してい
ることを検出する基準位置センサ81が固定され、更に
この基準位置センサ81の左右両側には、Dレンジにお
ける変速レバー62のUP位置及びDW位置をそれぞれ検出
するアップシフトスイッチ82とダウンシフトスイッチ
83とが固定されている。又、手動変速用枢軸73の後
端部に一体的に固定された左右に延びるばね支持アーム
84の両端部と後端側の前記枢軸支持用ブラケット75
の上端部とは、左右一対の引っ張りコイルばね85を介
して連結されている。
【0022】従って、変速レバー62がDレンジに位置
している場合、運転者が変速レバー62に力を加えない
状態では、この変速レバー62は常に上述した基準位置
に保持されるようになっている。そして、運転者がこの
変速レバー62をUP位置或いはDW位置の何れかに操作す
ることにより、センサブラケット71と一体のベース板
86の左右両端部がアップシフトスイッチ82か或いは
ダウンシフトスイッチ83の何れかに当接し、変速モー
ド切換スイッチ71の操作の如何にかかわらず、一段の
アップシフト信号か或いはダウンシフト信号がECU6
3に出力される。そして、運転者がこの操作を複数回繰
り返すことにより、多段のアップシフト信号やダウンシ
フト信号を任意に出力することができる。
【0023】なお、本実施例ではこの変速レバー62の
側方に前後進切換スイッチ64を組み込んだ前後進切換
レバー61が設けられており、これに伴って前記変速レ
バーケース76の上板77には、前後進切換レバー61
の前後移動を案内する開口部87が形成され、この前後
進切換レバー61の位置をF(前進),N(中立),R
(後進)のうちの何れかに選択することにより、車両の
走行方向が前後に切り換えられるようになっている。
【0024】このようにして、車両の前後進を切り換え
る前後進切換レバー61を運転者が操作して車両の進行
方向を前後何れかに選択した状態で、変速レバー62を
Dレンジや5レンジ,3レンジの何れかに選定すること
により、所定の前進段か或いは後進段に切り換えること
ができるようになっている。各変速段に対してそれぞれ
クラッチ20,26及びブレーキ35,38,43,48,
55,56がどのように働くかについては、図6に示す
通りであり、図中の符号で○印は油圧作動によって係合
状態にあることを示す。
【0025】なお、本実施例では変速レバー62をPレ
ンジに保持して車両を駐車状態にする場合、この変速レ
バー62の操作に連動して駆動系の機械的な制動を行う
ため、変速レバー62の操作に連動する図示しないアク
チュエータを介して係合状態が切り換えられる機械式油
圧ブレーキ88が高低切換用遊星キャリア51と変速機
ケース19との間に介装されている。この機械式油圧ブ
レーキ88の係合状態を切り換えるアクチュエータは、
前記油圧制御装置60とは独立に変速レバー62の操作
に連動するようになっている。
【0026】上述した図6に示す各変速段を達成するた
め、変速機ケース19にはクラッチ20,26及びブレ
ーキ35,38,43,48,55,56に対する圧油の給
排を制御する油圧制御装置60が組み付けられている。
本実施例における油圧制御装置60の主要部の概略構造
を表す図7及び図8に示すように、本実施例の油圧制御
装置60は、油溜め601から前記油ポンプ59によって
吸い上げられる圧油を前記クラッチ20,26及びブレ
ーキ35,38,43,48,55,56の図示しないピス
トン装置或いはサーボ装置等に対し車両の運転状態に応
じて選択的に供給或いは回収し、これらクラッチ20,
26及びブレーキ35,38,43,48,55,56を選
択的に係合或いは解放させるためのものであり、これら
の基本的な構成や作用等については特開昭62−255
621号公報等で既に周知の通りである。従って、以下
に説明する本実施例以外の構成の油圧制御装置を採用す
ることも当然可能である。
【0027】即ち、油ポンプ59とシーケンス弁602と
を接続する油路603の途中には、この油路603内の油圧を
予め設定した所望の値(以下、これを高ライン圧と呼称
する)以下に調整するリリーフ弁604が調圧油路605を介
して接続している。
【0028】主ライン油路606及び主パイロット油路607
に接続する前記シーケンス弁602は、油路603から供給さ
れる高ライン圧を主ライン油路606に先立って主パイロ
ット油路607側に供給するためのものであり、この主ラ
イン油路606には圧力制御弁608と非通電時閉塞型のバイ
パス用電磁弁609を組み込んだ後述するバイパス弁610と
が接続している。又、圧力制御弁608を介して主ライン
油路606に連通する高ライン油路611には、それぞれ非通
電時閉塞型の中立用電磁弁612及び低速用電磁弁613を組
み込んだ高速・低速切換弁614が接続し、この高ライン
油路611の途中には減圧弁615が介装されている。
【0029】この減圧弁615に低ライン油路616を介して
接続するインチング弁617は、運転者の操作によって踏
み込まれるインチングペダル89(図1参照)の踏み込
み量に応じてクラッチ20,26のうちの係合状態にあ
る方の圧油を低下させ、いわゆる機関11の半クラッチ
状態を実現し得るものであり、前記減圧弁615は、高ラ
イン油路611側から供給される圧油を前記高ライン圧よ
りも予め設定した所望の値(以下、これを低ライン圧と
呼称する)に調整し、これを低ライン油路616側に供給
するものである。つまり、この減圧弁615によってブレ
ーキ35,38,43,48,55,56側よりも低圧の圧
油をクラッチ20,26側に供給し、変速の際のクラッ
チ20,26の係合タイミングをブレーキ35,38,4
3,48,55,56の係合タイミングよりも強制的に遅
らせ、変速ショックの緩和を企図している。
【0030】前進段或いは後進段をそれぞれ達成する二
つのクラッチ20,26に対して圧油の給排を制御し且
つ非通電時閉塞型の後進用電磁弁618が組み込まれた前
後進切換弁619と、前記インチング弁617とは、油路620
を介して相互に連通しており、前記ECU63には、イ
ンチングペダル89の開度を検出するインチング開度検
出センサ90からの検出信号も入力されるようになって
いる。又、前記油路620の途中とバイパス弁610とはバイ
パス油路621を介して接続している。
【0031】前記減圧弁615と高速・低速切換弁614との
間の高ライン油路611の途中と、3速・7速或いは1速
・5速の変速段をそれぞれ達成する二つのブレーキ3
8,48に対して圧油の給排を制御し且つそれぞれ非通
電時閉塞型の3・7速用電磁弁622及び1・5速用電磁
弁623が組み込まれた1・5速−3・7速切換弁624と
は、分岐高ライン油路625を介して相互に連通してお
り、この分岐高ライン油路625の途中には、4速・8速
或いは2速・6速の変速段をそれぞれ達成する二つのブ
レーキ35,43に対して圧油の給排を制御し且つそれ
ぞれ非通電時閉塞型の4・8速用電磁弁626及び2・6
速用電磁弁627を組み込んだ2・6速−4・8速切換弁6
28が介装されている。
【0032】これら高速・低速切換弁614,1・5速−3
・7速切換弁624,2・6速−4・8速切換弁628は、何
れも中立位置が設定された三位置切換弁の一種であり、
これらの図示しないスプールの両側には主パイロット油
路607からの圧油がそれぞれ作用し、前記変速用の各電
磁弁612,613,622,623,626,627に対する選択的な通電を
行うことにより、これらのスプールを中立位置からずら
してブレーキ35,38,43,48,55,56に対する
高ライン油路611及び分岐高ライン油路625からの高ライ
ン圧の給排を切り換えることができるようになってい
る。
【0033】なお、これら変速用の各電磁弁612,613,62
2,623,626,627及び後進用電磁弁618に対する通電状態と
各変速段との関係を図9に示すが、図中の〇印がこれら
各電磁弁612,613,618,622,623,626,627がそれぞれ通電
状態となっていることを表す。
【0034】本実施例におけるインチング弁617の部分
の拡大断面構造を表す図10及び図11に示すように、
上流側の低ライン油路616に連通する入口ポート629と、
下流側の油路620に連通する出口ポート630と、前記油溜
め601にそれぞれ接続する二つの排油ポートEX1,EX2とが
形成された弁体631には、制御スプール632と、筒状をな
すインチングスプール633とが摺動自在に嵌合されてお
り、外周面に入口ポート629と出口ポート630とを連通さ
せるか、或いは出口ポート630と排油ポートEX2とを連通
させる環状溝634が形成されたインチングスプール633内
には、インナスプール635が摺動自在に嵌合されてい
る。
【0035】前記弁体631と制御スプール632の一端面
(図中、左側の端面)とで仕切られた制御油室636に
は、高ライン圧の圧油が流れる主ライン油路606の途中
から分岐する制御油路637が連通しており、オリフィス6
38が設けられたこの制御油路637の途中には、インチン
グペダル89の踏み込み量に対応して当該制御油路637
内の油圧を低下させ得る非通電時閉塞型のインチング用
電磁弁639が介装されている。本実施例では、インチン
グペダル89の踏み込み量に比例してインチング用電磁
弁639に対する通電量のデューティ率を増大させるよう
にしており、このインチング用電磁弁639に対する通電
量のデューティ率と油路からクラッチ20,26側に供
給される油圧との関係は、図12に示すような特性を持
たせている。
【0036】このため、外周面が一方の排油ポートEX1
に臨む制御スプール632とインチングスプール633の一端
面との間には、高ライン圧よりも小さなばね力を有する
圧縮コイルばね640が介装されており、弁体631の他端側
(図中、右側)とインナスプール635との間にも、この
インナスプール635を制御スプール632の他端面に付勢す
る圧縮コイルばね641が介装されている。又、インナス
プール635の中央部には、弁体631の他端側とインチング
スプール633の他端側とで囲まれた調圧油室642に臨む油
穴643が形成されている。この油穴643の一端側にはイン
チングスプール633の一端側に形成された油穴644を介し
て前記排油ポートEX2に連通し得る排油用油穴645が形成
され、又、この油穴643の途中にはインチングスプール6
33の中央部に形成された環状溝634に臨む油穴646を介し
て前記入口ポート629か、或いは出口ポート630に連通し
得る調整用油穴647が形成されている。
【0037】従って、インチング用電磁弁639が非通電
状態で高ライン圧がそのまま制御油路637から制御油室6
36内に供給された状態では、図10に示すように制御ス
プール632がインチングスプール633と共に弁体631の右
側に付勢され、インナスプール635は圧縮コイルばね641
のばね力によって制御スプール632の他端面に付勢され
た状態となっている。この結果、上流側の低ライン油路
616に接続する入口ポート629と、下流側の油路620に接
続する出口ポート630とが環状溝634を介して連通状態に
あり、低ライン油路616からの低ライン圧が油路620及び
前後進切換弁619を介してクラッチ20,26側に供給さ
れる一方、調圧油室642内は油穴643及び排油用油穴645,
油穴644を介して排油ポートEX2に連通した状態となって
いる。
【0038】この状態から、運転者がインチングペダル
89を少し踏み込むと、インチング開度センサ90がそ
の開度を検出してこれと対応するデューティ率の通電量
がECU63からインチング用電磁弁639に供給され、
オリフィス638よりも下流側の制御油路637内の圧油が排
出されて制御油室636内の油圧が低下する。そして、圧
縮コイルばね640,641のばね力により、インナスプール6
35の他端側に形成した環状のばね受け部648がインチン
グスプール633の内周面に形成した段部649に当接するま
で、制御スプール632とインナスプール635とが移動す
る。この結果、調圧油室642が油穴643及び調整用油穴64
7,油穴646を介して入口ポート629に連通状態となり、低
ライン圧が調圧油室642内にも供給されるが、ここまで
の説明が図12におけるa〜bの領域の状態である。
【0039】ここから、更にインチングペダル89が踏
み込まれると、制御スプール632の一端面に付勢される
圧力よりも、インナスプール635の他端面に付勢される
圧力の方が高くなるため、この圧力バランスに応じてイ
ンチングスプール633も図11に示すように移動して図
12におけるc〜dの領域が達成される。この結果、イ
ンチングペダル89の踏み込み量の変化に応じてインチ
ングスプール633が入口ポート629を塞ぎ得る状態になる
と同時に環状溝634を介して出口ポート630と排油ポート
EX2とが連通し得る状態となり、この図11に示す状態
から更にインチングペダル89を踏み込むことにより、
クラッチ20,26側に供給されていた圧油が前後進切
換弁619及び油路620を介して排出される。このようにし
て、インチングペダル89の踏み込み量に応じた半クラ
ッチ状態からクラッチ20,26が完全に開放されるま
での状態が図12におけるc〜dの領域にて実現され
る。
【0040】なお、前記主ライン油路606とバイパス油
路621とを接続するバイパス弁610は、変速初期にのみ主
ライン油路606からの高ライン圧をバイパス油路621,油
路620及び前後進切換弁619を介してクラッチ20,26
側に供給するようにした二位置切換弁の一種であり、変
速操作に伴ってECU63により通電状態が一定時間保
持される非通電時閉塞型のバイパス用電磁弁609によ
り、図示しないスプールの一端に付勢されていた主ライ
ン油路606から分岐するパイロット圧が低下し、これに
伴って主ライン油路606とバイパス油路621とが連通する
ようになっている。
【0041】つまり、変速開始の信号によりクラッチ2
0,26に対する供給油圧を一時的に下げ、ブレーキ3
5,38,43,48,55,56に対する選択的な係合操
作と開放操作とを行った後、再び圧油をクラッチ20,
26側に供給してこれを係合させる際、バイパス用電磁
弁609が一定時間通電状態となり、主ライン油路606から
の高ライン圧が一時的にバイパス油路621,油路620を介
して前後進切換弁619からそのままクラッチ20,26側
に供給される。この結果、クラッチ20,26の係合が
実際に始まるまでのがた詰めに要する時間が短縮され、
変速終了までの時間を短くすることが可能となる。
【0042】従って、バイパス用電磁弁609に対する通
電時間は、クラッチ20,26側から変速開始に伴って
圧油を一時的に抜いた後、再び圧油を供給してこれを係
合させる場合、実際に係合が始まるまでのがた詰めに要
する時間に対応して設定すれば良い。
【0043】図7及びシーケンス弁602,圧力制御弁608,
減圧弁615の部分の拡大断面構造を表す図13に示すよ
うに、前記シーケンス弁602は油路603に接続する入口ポ
ート650と、主ライン油路606に接続する主出口ポート65
1と、主パイロット油路607に接続するパイロット出口ポ
ート652とが形成され且つ両端部にそれぞれ前記油溜め6
01に連通する排油ポートEX1,EX2を有する弁体653と、中
央部に環状溝654を形成したスプール655と、このスプー
ル655の一端側(図中、左側)に摺動自在に嵌合された
プラグ656と、スプール655と弁体653との間に介装され
てスプール655をプラグ656側に付勢する圧縮コイルばね
657とを具えたものである。スプール655とプラグ656と
で囲まれた油室658と環状溝654とは、油穴659を介して
連通状態となっている。
【0044】従って、油路603から入口ポート650に高ラ
イン圧が供給されない状態では、圧縮コイルばね657の
ばね力によって、図示する如くスプール655が弁体653の
一端側に押し付けられ、主出口ポート651がスプール655
で塞がれた状態となっている。ここで、油路603から入
口ポート650に高ライン圧が供給されると、環状溝654を
介して入口ポート650に連通状態にあるパイロット出口
ポート652から高ライン圧が主パイロット油路607に供給
され、この主パイロット油路607からのパイロット圧が
高速・低速切換弁614,前後進切換弁619,1・5速−3・
7速切換弁624,2・6速−4・8速切換弁628にそれぞ
れ作用する。
【0045】この状態から、更に高ライン圧の圧油がこ
のシーケンス弁602に供給されるに従い、油穴659から油
室658内にも高ライン圧が供給されてスプール655は圧縮
コイルばね657のばね力に抗し、次第に弁体653の他端側
(図中、右側)に移動する。この結果、環状溝654を介
して入口ポート650と主出口ポート651とが連通する一
方、パイロット出口ポート652がスプール655により塞が
れた状態となり、高ライン圧が主ライン油路606から圧
力制御弁608側に供給される。
【0046】なお、油室658内の圧油がスプール655とプ
ラグ656との隙間を通って一方の排油ポートEX1から排出
されると、圧縮コイルばね657のばね力によって再びス
プール655が押し戻され、入口ポート650とパイロット出
口ポート652とが連通状態となる。
【0047】前記圧力制御弁608は、変速時におけるブ
レーキ35,38,43,48,55,56及びクラッチ2
0,26に対する供給油圧を低圧から次第に高圧に漸増
させるためのものであり、主ライン油路606に接続する
入口ポート660及び高ライン油路611に接続する出口ポー
ト661及び前記油溜め601に連通する排油ポートEXを有
する弁体662と、これら入口ポート660及び出口ポート66
1に連通し得る環状溝663が中央部に形成されたスプール
664と、このスプール664よりも外径の太いピストン665
と、これらピストン665とスプール664との間に介装され
た圧縮コイルばね666とを具えたものである。又、スプ
ール664には、このスプール664の一端側に開口する油室
667が形成され、この油室667と環状溝663とは油穴668を
介して連通状態となっている。そして、弁体662の他端
側とピストン665とで仕切られた調圧室669は、途中にオ
リフィス670を設けた調圧油路671を介して高ライン油路
611に接続している。
【0048】ここで、変速操作の際に調圧油路671内の
圧油を急速に排出し、ピストン665を迅速に図13の状
態に戻し、高ライン油路611から供給される圧油の油圧
を最低の状態に移行させるため、調圧油路671から分岐
する排油路672の途中には、図示しないスプールの両側
に高ライン油路611及び調圧油路671からのパイロット圧
を作用させた切換弁673が介装されている。そして、調
圧油路671からのパイロット圧を導くパイロット油路674
の途中には、変速時における調圧油路671内の油圧の立
ち上がりをデューティ制御する非通電時閉塞型の電磁弁
675が設けられている。
【0049】従って、図13に示す状態において変速操
作が開始されると、ブレーキ35,38,43,48,5
5,56の係合状態にあるものから圧油が排出されるた
め、これに伴ってパイロット油路674と反対側のパイロ
ット圧が一時的に低下し、切換弁673の位置が切り換わ
って調圧室669の圧油が調圧油路671から排油路672を介
して排出される。これにより、ピストン665が弁体662の
他端側に迅速に変位し、油圧が低下した高ライン油路61
1を介して高ライン圧の圧油が主ライン油路606から供給
され始めるため、パイロット油路674と反対側のパイロ
ット圧が再び上昇し、切換弁673の位置が図7に示す元
の状態に切り換わる。そして、調圧油路671及び調圧室6
69の油圧が上昇し、ピストン665が圧縮コイルばね666の
ばね力に抗して弁体662の一端側に押圧され、クラッチ
20,26及びブレーキ35,38,43,48,55,56
に対する供給油圧が次第に上昇して行く。
【0050】この時、電磁弁675に対する通電状態をデ
ューティ制御することにより、クラッチ20,26及び
ブレーキ35,38,43,48,55,56に対する供給
油圧の上昇割合を緩やかに修正することが可能となり、
ショックのほとんどない変速操作を実現できる。
【0051】前記減圧弁615は、高ライン油路611を跨ぐ
貫通ポート676及び低ライン油路616に接続する出口ポー
ト677及び前記油溜め601に連通する排油ポートEXが形
成された弁体678と、この弁体678内を摺動し且つ貫通ポ
ート676と対向する環状溝679が外周面に形成されたスプ
ール680と、このスプール680を弁体678の一端側(図
中、左側)に付勢する圧縮コイルばね681とを具えたも
のである。そして、弁体678の一端側とスプール680との
間に形成された制御油室682には、圧力制御弁608とこの
減圧弁615との間の高ライン油路611から分岐する制御油
路683が連通している。又、弁体678の他端側とスプール
680との間には、スプール680の他端側に形成された油穴
684を介して前記出口ポート677と連通し得る調圧室685
が形成されている。
【0052】従って、図13に示す状態において高ライ
ン油路611及び制御油路683から貫通ポート676及び制御
油室682内に高ライン圧が供給されると、スプール680は
その高ライン圧の受圧面積差により、圧縮コイルばね68
1のばね力に抗して弁体678の他端側へ移動し、貫通ポー
ト676と出口ポート677とが連通する。これにより、高ラ
イン油路611からの高ライン圧が低ライン油路616に供給
され、更にこの高ライン圧が油穴684から調圧室685内に
も供給される。
【0053】この時、排油ポートEXはスプール680で
塞がれた状態となっており、調圧室685の油圧と圧縮コ
イルばね681のばね力とで再びスプール680は弁体678の
一端側に押し戻される。この結果、調圧室685が排油ポ
ートEXと連通して低ライン油路616の油圧が低下す
る。このようにして、スプール680が弁体678内を往復動
し、低ライン油路616に供給される圧油が低ライン圧に
調圧される。
【0054】前記変速レバー62がPレンジに選択され
た場合、中立用電磁弁612のみが通電状態となり、全て
のブレーキ35,38,43,48,55,56から圧油が
排出され、前進用クラッチ26のみ係合可能な状態とな
る。しかし、この場合には高速・低速切換弁614と制御
油路683とを接続する油路686を介して制御油室682内の
圧油が排油されるため、減圧弁615のスプール680が図7
及び図13に示す状態となる。そして、前進用クラッチ
26に供給されていた圧油が油路620,インチング弁617,
低ライン油路616を介して減圧弁615の排油ポートEXか
ら排油され、結果として前進用クラッチ26も実質的に
開放状態となり、変速機入力軸14から駆動歯車24側
へは駆動力が伝達されない中立状態が実現される。一
方、このPレンジでは機械式油圧ブレーキ88が図示し
ないアクチュエータにより係合状態となり、変速機出力
軸50の回転を機械的に拘束している。
【0055】又、前記変速レバー62がNレンジに選択
された場合、Pレンジの場合と同様に、中立用電磁弁61
2のみが通電状態となり、全てのブレーキ35,38,4
3,48,55,56から圧油が排出され、前進用クラッ
チ26のみ係合可能な状態となるが、前進用クラッチ2
6も実質的に開放状態となり、変速機入力軸14から駆
動歯車24側へは駆動力が伝達されない中立状態が実現
される。この場合、当然のことながら機械式油圧ブレー
キ88は開放状態となっている。
【0056】前記変速レバー62がDレンジに選択され
た場合、ECU63は車速センサ67及びアクセル開度
センサ70からの検出信号に基づき、予めECU63内
に記憶されたROM中の図14に示す如きマップから現
在の運転状態に最適な変速段を読み取り、これが現在の
変速段と一致していない場合には、以下に説明する変速
操作を自動的に行う。この場合、現在の変速段は変速用
の各電磁弁612,613,618,622,623,626,627に対するEC
U63からの出力信号に基づき、このECU63内にて
算出される。
【0057】即ち、変速開始の信号が出力されると、こ
れに対応する変速用の各電磁弁612,613,618,622,623,62
6,627に対する通電状態が選択的に切り換えられる。こ
の場合、先にも述べたように切換弁673が一時的に排油
路672を開放して圧力制御608のピストン665を図中、右
側へ迅速に移動させるため、変速開始直後における高ラ
イン油路611の高ライン圧は最低状態にまで下がってお
り、この状態から高ライン圧が電磁弁675のデューティ
を伴って緩やかに立ち上がって行き、変速ショックのほ
とんどない滑らかな変速操作が行われる。
【0058】この時、高ライン圧の立ち上がりと並行し
てバイパス用電磁弁609により、バイパス弁610が一時的
に主ライン油路606とバイパス油路621とを連通させる。
この結果、高ライン圧が油路620から前後進切換弁619を
介してクラッチ20,26側に供給され、そのがた詰め
が迅速に行われて低ライン圧による係合操作が行われて
も、変速完了までの時間を短くすることができる。
【0059】なお、前記図14に示す変速マップはアク
セルペダル69の踏み込み量に対して低速側の変速段を
保持して機関11の駆動力を引き出すパワーモードのマ
ップであるが、本実施例ではこの他にアクセルペダル6
9の踏み込み量に対し高速側の変速段に移行し易くして
燃料の節約を可能とした図示しないエコノミーモードの
変速マップも有している。このため、図示しないキャビ
ン内には、パワーモードとエコノミーモードとの切り換
えを選択し得る燃費モード切換スイッチ91が設けら
れ、この燃費モード切換スイッチ91からの検出信号が
ECU63に出力されるようになっている。
【0060】この燃費モード切換スイッチ91により選
択された変速モードの情報は、キャビン内の図示しない
操舵コンソールに設けられた運転状態表示装置92に表
示されるが、この運転状態表示装置92には現在の変速
段位置や変速レバー62の位置の情報等も同時に表示さ
れるようになっている。
【0061】又、図14に示す変速マップから明らかな
ように、本実施例ではDレンジや5レンジでの自動変速
の際には、変速比が2速及び4速に非常に接近している
3速の変速段への変速操作がなされず、2速と4速との
間でいわゆる飛び越し変速が自動的に行われるようにな
っている。
【0062】前記変速レバー62がDレンジに選択され
ている自動変速モードの状態から変速モード切換スイッ
チ71を一回操作した場合、運転者が任意に希望する手
動の変速モードとなって、現在の変速段がそのまま保持
される。そして、変速レバー62を例えばUP位置に一回
操作すると、基準位置センサ81からの出力信号がオフ
となると共にアップシフトスイッチ82からの出力信号
がオンとなり、これに対応してECU63は変速段が一
つ繰り上がるアップシフトの変速操作を行うが、この変
速操作自体は、先に説明したDレンジでの変速操作の場
合と同じようにしてなされる。
【0063】なお、高速の変速段から低速の変速段に変
速する際、例えば8速から変速レバー62をDW位置に続
けて五回操作して3速への急激なダウンシフトを希望し
た場合、このまま変速を行うと機関回転速度が危険速度
を越える虞があるような場合には、機関回転速度が安全
な回転速度に低下するまで変速が開始されないようにな
っている。
【0064】図15(a)に本実施例における通常シフ
トダウン時の車速とアクセル開度との関係を表す変速マ
ップ、図15(b)に本実施例における強制シフトダウ
ン時の車速とアクセル開度との関係を表す変速マップを
示す。即ち、運転者が、例えば、自動変速モードでDレ
ンジの1速〜8速自動変速を選択し、車両が8速位置で
最高速で走行中の時において下位の変速段への自動変速
は、予め、ECU63内に記憶されたROM中の通常シ
フトダウンスケジュールマップ(図15(a)参照)に
基づいてアクセル開度と車速との関係から行っている。
また、ここで運転車が、前述したように、8速から変速
レバー62をDW位置に続けて複数回操作して急激なシフ
トダウンをしようとした場合、ECU63内に記憶され
たROM中の強制シフトダウンスケジュールマップ(図
15(b)参照)に基づいてアクセル開度と車速との関
係から所定の変速段まで素早く安全に行っている。従っ
て、このシフトダウン時に機関の回転速度が危険速度を
越えることはない。
【0065】一方、前述の実施例においては自動変速時
における強制シフトダウンについて説明したが、手動変
速時の場合も同様である。また、同様に、前後進切換レ
バー61を操作して車両の走行方向を切り換えるような
場合には、車速センサ67からの検出信号に基づき、車
両が完全に停止するまで変速操作がなされないようにな
っており、これはDレンジや5レンジ或いは3レンジを
選択した自動変速の場合でも同じである。
【0066】前記変速レバー62が5レンジに選択され
た場合、車速センサ67及びアクセル開度センサ70か
らの検出信号に基づき、図14或いは図示しないエコノ
ミーモードの変速マップに従って変速操作が自動的にな
されるが、この5レンジでは6速以上の高速段がすべて
6速の変速段にクリップされ、7速以上の高速段へは変
速しないようになっている。この場合にも、Dレンジと
同様に3速の変速段は選択されず、2速と4速との間で
飛び越し変速が自動的に行われる。
【0067】同様に、変速レバー62が3レンジに選択
された場合、上述した5レンジの場合と全く同様に、車
速センサ67及びアクセル開度センサ70からの検出信
号に基づき、図14或いは図示しないエコノミーモード
の変速マップに従って変速操作が自動的になされるが、
この3レンジでは4速以上の高速段がすべて4速の変速
段にクリップされ、5速以上の高速段へは変速しないよ
うになっている。この場合も、Dレンジや5レンジと同
様に3速の変速段は選択されず、2速と4速との間で飛
び越し変速が自動的に行われる。
【0068】このような変速操作の処理の流れを表す図
16に示すように、図示しないイグニッションキースイ
ッチのオン操作に伴い、まずS1のステップにて機関1
1の運転状態の制御や変速制御のための各種初期値をセ
ットし、S2のステップにて車速センサ67からの検出
信号に基づいて車速を算出する一方、アクセル開度セン
サ70からの検出信号に基づいてアクセル開度を算出す
る。
【0069】次いで、S3のステップにて前後進切換ス
イッチ61,シフトポジションセンサ68,燃費モード切
換スイッチ91の選択位置をそれぞれ検出し、高速・低
速切換弁614,前後進切換弁619,1・5速−3・7速切換
弁624,2・6速−4・8速切換弁628に対する出力信号
に基づいて現在の変速段をS4のステップにて算出す
る。
【0070】そして、S5のステップにてこれらの情報
を運転状態表示装置92に出力し、S6のステップにて
ECU63内での演算ミスや異常等を検出し、異常が発
見された場合にはこれを運転状態表示装置92に出力す
る。
【0071】しかる後、車速情報及びアクセル開度情報
と、燃費モード切換スイッチ91により選択された図1
4或いは図示しないエコノミーモードの変速マップとを
S7のステップにて比較し、シフトポジションセンサ6
8での変速レバー62の位置に対して理想的な変速タイ
ミングを算出する。そして、これをS8のステップにて
油圧制御装置60に出力し、所定の変速操作を行ってい
る。
【0072】以上のS1からS8までのステップを図示
しないイグニッションキースイッチがオフ状態となるま
で、本システムの制御サイクル毎(例えば、15ミリ秒
毎)に繰り返して行う。
【0073】なお、本実施例ではECU63が故障した
場合に強制的に手動変速操作を可能とする非常用電子制
御装置93が設けられており、この非常用電子制御装置
93にはECU63及び非常用電子制御装置93のうち
の何れか一方を作動させるための電源切換スイッチ94
と、前進2速及び中立及び後進2速の変速段を前後進切
り換えスイッチ及び変速レバー62の操作を行うことな
く実現し得る緊急脱出用のF2(前進2速),N(中
立),R2(後進2速)のポジションを選択し得るポジ
ション切換スイッチ95とがそれぞれ組み付けられてい
る。
【0074】従って、電源切換スイッチ94を操作して
ECU63の作動を選択した場合には、電源96とEC
U63とが電気的に接続される一方、非常用電子制御装
置93への給電が遮断され、上述した通常の変速操作が
可能となる。
【0075】ECU63が何らかの原因で正常に働かな
くなった場合、このECU63に異常が発生した旨、運
転情報表示装置92に表示されるので、運転者はこの情
報に基づいて電源切換スイッチ94を操作する。これに
より、非常用電子制御装置93の作動が選択されて電源
96と非常用電子制御装置93とが電気的に接続される
一方、ECU63への給電が遮断され、ポジション切換
スイッチ95の位置に対応する変速段が油圧制御装置6
0を介して達成される。
【0076】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明のダイレクトパワーシフトトランスミッショ
ンによれば、複数組の遊星歯車機構とこれら遊星歯車機
構を構成する回転要素に組み付けられた複数の摩擦係合
要素と手動変速位置及び自動変速位置とが設定された変
速レバーと走行状態検出手段とこの走行状態検出手段及
び変速レバーからの信号に基づき摩擦係合要素に対する
選択的な圧油の給排を行う油圧制御手段とこの油圧制御
手段を制御して所定の変速段を達成し得る電子制御ユニ
ットとを具え、変速レバーによって高速の変速段から低
速の変速段へ飛び越し変速操作したときに油圧制御手段
によって機関回転速度が安全回転速度以下に低下した後
に変速を行うようにしたので、変速機自体の改造をほと
んど行うことなく、基本的にはソフトの変更のみで手動
変速と自動変速とを任意に選択し得るDPSを実現する
ことができ、建設土木機械や産業車両等における運転者
の変速操作に伴う煩わしさを大幅に軽減することができ
る。また、高速から低速への変速段へ飛び越し操作をし
ても急激なシフトダウンは行われず、機関が危険速度を
越えることはなく、且つ、急激なエンジンブレーキもか
からず、乗員へのショックもなく、変速操作の安全性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるDPSを前後進とも8段としてモ
ータグレーダに搭載した一実施例の制御ブロック図であ
る。
【図2】本実施例における駆動系の概念図である。
【図3】本実施例における変速レバーのセレクトパター
ンを表す模式図である。
【図4】本実施例の変速レバーの部分の概略構造を表す
断面図である。
【図5】図4におけるV−V矢視断面図である。
【図6】本実施例における摩擦係合要素の係合状態と各
変速段との関係を表す作動エレメント図である。
【図7】図8と共に本実施例における油圧制御装置の一
例を表す油圧回路図である。
【図8】図7と共に本実施例における油圧制御装置の一
例を表す油圧回路図である。
【図9】本実施例における変速用の電磁弁の係合状態と
各変速段との関係を表す作動エレメント図である。
【図10】図11と共に本実施例におけるインチング弁
の部分の拡大断面を表す動作原理図である。
【図11】図10と共に本実施例におけるインチング弁
の部分の拡大断面を表す動作原理図である。
【図12】本実施例におけるインチング弁に付設された
電磁弁のデューティ率とクラッチの係合油圧との関係を
表すグラフである。
【図13】本実施例におけるシーケンス弁及び圧力制御
弁及び減圧弁の部分の拡大抽出した断面図である。
【図14】本実施例におけるパワーモードでの車速とア
クセル開度と変速段との関係を表す変速マップである。
【図15】本実施例における通常及び強制シフトダウン
時の車速とアクセル開度との関係を表す変速マップであ
る。
【図16】本実施例における主要部分の処理の流れを表
すフローチャートである。
【符号の説明】
11は機関、12はクランク軸、13はダンパ、14は
変速機入力軸、15は後進用太陽歯車、16は前進用太
陽歯車、17は後進用遊星歯車、18は後進用遊星キャ
リア、19は変速機ケース、20は後進用クラッチ、2
1は前進用遊星歯車、22は前進用遊星キャリア、23
は後進用内歯歯車、24は駆動歯車、25は前進用内歯
歯車、26は前進用クラッチ、27は伝達歯車群、28
は入力歯車、29は第四遊星キャリア、30は中間軸、
31は第四太陽歯車、32は第四遊星歯車、33は第三
遊星歯車、34は第四内歯車、35は4・8速ブレー
キ、36は第三太陽歯車、37は第三内歯歯車、38は
3・7速ブレーキ、39は第二遊星キャリア、40は第
二太陽歯車、41は第二遊星歯車、42は第二内歯歯
車、43は2・6速ブレーキ、44は第一遊星キャリ
ア、45は第一太陽歯車、46は第一遊星歯車、47は
第一内歯歯車、48は1・5速ブレーキ、49は出力傘
歯車、50は変速機出力軸、51は高低切換用遊星キャ
リア、52は高低切換用太陽歯車、53は高低切換用遊
星歯車、54は高低切換用内歯歯車、55は低速用ブレ
ーキ、56は高速用ブレーキ、57はポンプ駆動用歯
車、58は伝達歯車、59は油ポンプ、60は油圧制御
装置、61は前後進切換レバー、62は変速レバー、6
3はECU(電子制御ユニット)、64は前後進切換ス
イッチ、65は機関回転速度センサ、66はトランスフ
ァ回転速度センサ、67は車速センサ、68はシフトポ
ジションセンサ、69はアクセルペダル、70はアクセ
ル開度センサ、71は変速モード切換スイッチ、72は
センサブラケット、73は手動変速用枢軸、74,75
は枢軸支持用ブラケット、76はロータリ軸、77は変
速レバーケース、78は上板、79,80は開口部、8
1は基準位置センサ、82はアップシフトスイッチ、8
3はダウンシフトスイッチ、84はばね支持アーム、8
5は引っ張りコイルばね、86はベース板、87は開口
部、88は機械式油圧ブレーキ、89はインチングペダ
ル、90はインチング開度センサ、91は燃費モード切
換スイッチ、92は運転状態表示装置、93は非常用電
子制御装置、94は電源切換スイッチ、95はポジショ
ン切換スイッチ、96は電源である。又、601は油溜
め、602はシーケンス弁、603は油路、604はリリーフ
弁、605は調圧油路、606は主ライン油路、607は主パイ
ロット油路、608は圧力制御弁、609はバイパス用電磁
弁、610はバイパス弁、611は高ライン油路、612は中立
用電磁弁、613は低速用電磁弁、614は高速・低速切換
弁、615は減圧弁、616は低ライン油路、617はインチン
グ弁、618は後進用電磁弁、619は前後進切換弁、620と
油路、621はバイパス油路、622は3・7速用電磁弁、62
3は1・5速用電磁弁、624は1・5速−3・7速切換
弁、625は分岐高ライン油路、626は4・8速用電磁弁、
627は2・6速用電磁弁、628は2・6速−4・8速切換
弁、629は入口ポート、630は出口ポート、631は弁体、E
X1,EX2は排油ポート、EXは排油ポート、632は制御ス
プール、633はインチングスプール、634は環状溝、635
はインナスプール、636は制御油室、637は制御油路、63
8はオリフィス、639はインチング用電磁弁、640は圧縮
コイルばね、641は圧縮コイルばね、642は調圧油室、64
3は油穴、644は油穴、645は排油用油穴、646は油穴、64
7は調整用油穴、648はばね受け部、649は段部、650は入
口ポート、651は主出口ポート、652はパイロット出口ポ
ート、653は弁体、654は環状溝、655はスプール、656は
プラグ、657は圧縮コイルばね、658は油室、659は油
穴、660は入口ポート、661は高ライン油路、662は弁
体、663は環状溝、664はスプール、665はピストン、666
は圧縮コイルばね、667は油室、668は油穴、669は調圧
室、670はオリフィス、671は調圧油路、672は排油路、6
73は切換弁、674はパイロット油路、675は電磁弁、676
は貫通ポート、677は出口ポート、678は弁体、679は環
状溝、680とスプール、681は圧縮コイルばね、682は制
御油室、683は制御油路、684は油穴、685は調圧室、686
は油路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 栄彦 神奈川県相模原市田名3000番地 エム・ エイチ・アイさがみハイテック株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭49−6621(JP,A) 特開 昭61−146638(JP,A) 実開 平3−5627(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸端が機関の出力軸に直結状態とな
    った複数組の遊星歯車機構と、これら遊星歯車機構を構
    成する回転要素に組み付けられた複数の摩擦係合要素
    と、運転者の操作により選択され且つ所望の変速段位置
    に切り換え得る手動変速位置が設定された変速レバー
    と、前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段
    と、この走行状態検出手段及び前記変速レバーからの信
    号に基づき前記摩擦係合要素に対する選択的な圧油の給
    排を行う油圧制御手段と、該油圧制御手段を制御して所
    定の変速段を達成し得る電子制御ユニットとを具えたダ
    イレクトパワーシフトトランスミッションにおいて、変
    速レバーによって高速の変速段から低速の変速段へ飛び
    越し変速操作したときに前記油圧制御手段によって機関
    回転速度が安全回転速度以下に低下した後に変速を行う
    ようにしたことを特徴とするダイレクトパワーシフトト
    ランスミッション。
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CN102252090B (zh) * 2011-06-09 2014-06-11 山推工程机械股份有限公司 一种履带式工程机械液力变矩器闭解锁装置及控制方法
CN102278464B (zh) * 2011-06-16 2014-07-30 山推工程机械股份有限公司 一种履带式工程机械液力自动换挡装置

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