JP2012090444A - 車両の制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回生協調制御中にニュートラルレンジが選択された際のショックを抑制できる車両の制動制御装置を提供する。
【解決手段】 モータジェネレータMGおよび左右後輪RL,RR間に自動変速機ATを介在させ、車輪に摩擦制動トルクを付与するブレーキユニットBUと、モータジェネレータMGによる回生制動トルクと摩擦制動トルクとの和が車両の要求制動トルクとなるように回生制動トルクおよび摩擦制動トルクを制御する統合コントローラ10を備えた車両の制動制御装置において、統合コントローラ10は、自動変速機ATのマニュアルバルブからの油圧抜けが検出された場合、当該油圧抜けの速度に応じて回生制動トルクを低下させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の制動制御装置に関する。
特許文献1には、電動モータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させたハイブリッド車両において、回生制動トルクと摩擦制動トルクとの和が車両の要求制動トルクと一致するように両制動力を制御する、いわゆる回生協調制御に関する技術が開示されている。
特開2006−315488号公報
上記回生協調制御中にドライバが自動変速機のレンジポジションをドライブレンジからニュートラルレンジに切り替えた場合、自動変速機のマニュアルバルブから油圧が抜けることで自動変速機がトルク伝達不能となり、電動モータの回生制動トルクが駆動車輪に伝達されなくなるため、回生制動トルクの低下に応じて摩擦制動トルクを高める必要がある。
このとき、ニュートラルレンジが選択されると同時にモータトルクをゼロとすると、マニュアルバルブから作動油が抜けるまでには時間を要するため、残圧によりモータトルクが伝達され、ドライバの意図しないトルク変動により車両にショックが発生するという問題があった。
本発明の目的は、回生協調制御中にニュートラルレンジが選択された際のショックを抑制できる車両の制動制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、回生協調制御中に電動モータおよび駆動車輪間に介在させたトルク伝達手段からの油圧抜けが検出された場合、当該油圧抜けの速度に応じて回生制動トルクを低下させる。
よって、本発明では、油圧抜け速度に応じて回生制動トルクを低下させることで、マニュアルバルブの残圧による意図しないトルク変動を抑え、回生協調制御中にニュートラル制御が選択された際のショックを抑制できる。
後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。 統合コントローラ10の制御ブロック図である。 目標駆動力マップである。 目標充放電量マップである。 モードマップである。 統合コントローラ10の回生協調制御の制御ブロック図である。 統合コントローラ10で実行されるD→Nセレクト時かけ替え制御処理の流れを示すフローチャートである。 D→Nセレクト時における自動変速機ATの伝達可能トルク、回生実行トルク、目標回生制動トルクおよびホイルシリンダ圧のタイムチャートである。
以下、本発明のエンジン始動制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。
図1はエンジン始動制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータ(電動モータ)MGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪(駆動車輪)RLと、右後輪(駆動車輪)RRと、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
エンジンEは、例えばガソリンエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。なお、エンジン出力軸にはフライホイールFWが設けられている。
第1クラッチCL1は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装されたクラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により作動し、スリップ締結を含み締結・開放が制御される。具体的には、第1クラッチCL1は非制御時において、板ばねの付勢力によって完全締結しているノーマルクローズ型の乾式クラッチである。第1クラッチCL1の開放指令が出力されると、伝達トルク容量指令に応じた油圧がピストンに供給されてストロークし、ストローク量に応じた伝達トルク容量に設定される。所定以上のストロークが行われると、クラッチプレート間の接触が絶たれて開放する。また、ピストンにはクラッチ開放時のフリクションロスを軽減するために、クラッチプレートの接触が絶たれた後もさらにピストンに付与する油圧を高めて余分に所定量ストロークさせる。
一方、第1クラッチCL1が開放された状態から締結するときは、ピストンに付与する油圧を徐々に低くする。すると、ピストンがストロークを開始し、所定量ストロークしたときにクラッチプレートが当接し始める(ガタ詰めに相当)。ちなみに、クラッチプレートが当接したか否かはエンジン回転数Neが上昇を開始したか否かで判断できる。それ以後は、ピストンに作用する油圧を低くするほど高い伝達トルク容量となる。なお、実施例1ではノーマルクローズ型の乾式クラッチとしたが、ノーマルオープン型でもよいし、湿式クラッチでも良いし、多板であっても単板であっても構わない。
モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、図外のダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
第2クラッチCL2は、モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装されたクラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結を含み締結・開放が制御される。
自動変速機ATは、前進5速後退1速等の有段階の変速比を車速VSPやアクセル開度APO等に応じて自動的に切り換える変速機であり、第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、いくつかの摩擦締結要素を流用している。
そして、自動変速機ATの出力軸は、車両駆動軸としてのプロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。なお、前記第1クラッチCL1と第2クラッチCL2には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチを用いている。
このハイブリッド駆動系には、第1クラッチCL1の締結・開放状態に応じて3つの走行モードを有する。
第1走行モードは、第1クラッチCL1の開放状態で、モータジェネレータMGの動力のみを動力源として走行するモータ使用走行モードとしての電気自動車走行モード(以下、「EV走行モード」と略称する。)である。
第2走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モード(以下、「HEV走行モード」と略称する。)である。
第3走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で第2クラッチCL2をスリップ制御させ、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用スリップ走行モード(以下、「WSC走行モード」と略称する。)である。このモードは、特にバッテリSOCが低いときやエンジン水温が低いときに、クリープ走行を達成可能なモードである。なお、EV走行モードからHEV走行モードに遷移するときは、第1クラッチCL1を締結し、モータジェネレータMGのトルクを用いてエンジン始動を行う。
上記「HEV走行モード」には、「エンジン走行モード」と「モータアシスト走行モード」と「走行発電モード」との3つの走行モードを有する。
「エンジン走行モード」は、エンジンEのみを動力源として駆動輪RL,RRを動かす。「モータアシスト走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGの2つを動力源として駆動輪RL,RRを動かす。「走行発電モード」は、エンジンEを動力源として駆動輪RL,RRを動かすと同時に、モータジェネレータMGを発電機として機能させる。
定速運転時や加速運転時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる。また、減速運転時は、制動エネルギを回生してモータジェネレータMGにより発電し、バッテリ4の充電のために使用する。
また、さらなるモードとして、車両停止時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる発電モードを有する。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ(回生協調制御手段)10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、互いの情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne:エンジン回転数,Te:エンジントルク)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Ne等の情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm:モータジェネレータ回転数,Tm:モータジェネレータトルク)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態を表すバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。なお、第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18とドライバの操作するシフトレバーの位置に応じた信号を出力するインヒビタスイッチからの各センサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。なお、アクセル開度APOと車速VSPとインヒビタスイッチの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令を入力し、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる車両の要求制動トルクに対し回生制動トルクだけでは不足する場合、その不足分を摩擦制動トルクで補うように各輪のブレーキユニット(摩擦制動手段)BUを制御して摩擦制動トルクを出力させる。ブレーキユニットBUは、ホイルシリンダ圧に応じて車輪に摩擦制動トルクを付与する。
統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチ伝達トルク容量TCL2(第2クラッチトルク)を検出する第2クラッチトルクセンサ23と、ブレーキ油圧センサ24とからの各センサ情報と、CAN通信線11を介して得られた情報と、を入力する。
また、統合コントローラ10は、エンジンコントローラ1への制御指令によるエンジンEの動作制御と、モータコントローラ2への制御指令によるモータジェネレータMGの動作制御と、第1クラッチコントローラ5への制御指令による第1クラッチCL1の締結・開放制御と、ATコントローラ7への制御指令による第2クラッチCL2の締結・開放制御と、を行う。
図2は、統合コントローラ10の制御ブロック図であり、統合コントローラ10は、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400と、変速制御部500と、を有する。
目標駆動力演算部100では、図3に示す目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
モード選択部200は、モードマップに基づいて目標モードを選択する。図5はモードマップを表す。モードマップ内には、EV走行モードと、WSC走行モードと、HEV走行モードとを有し、アクセル開度APOと車速VSPとから目標モードを演算する。但し、EV走行モードが選択されていたとしても、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEV走行モード」もしくは「WSC走行モード」を目標モードとする。
目標充放電演算部300では、図4に示す目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。また、目標充放電量マップには、EV走行モードを許可もしくは禁止するためのEVON線がSOC=50%に設定され、EVOFF線がSOC=35%に設定されている。
SOC≧50%のときは、図5のモードマップにおいてEV走行モード領域が出現する。モードマップ内に一度EV走行モード領域が出現すると、SOCが35%を下回るまでは、この領域は出現し続ける。
SOC<35%のときは、図5のモードマップにおいてEV走行モード領域が消滅する。モードマップ内からEV走行モード領域が消滅すると、SOCが50%に到達するまでは、この領域は消滅し続ける。
動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標モードと、車速VSPと、目標充放電電力tPとから、これらの動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標モータジェネレータトルクと目標第2クラッチ伝達トルク容量と自動変速機ATの目標変速段と第1クラッチCL1の伝達トルク容量指令である第1クラッチソレノイド電流指令を演算する。
変速制御部500では、シフトマップに示すシフトスケジュールに沿って、目標第2クラッチ伝達トルク容量と目標変速段を達成するように自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する。なお、シフトマップは、車速VSPとアクセル開度APOに基づいてあらかじめ目標変速段が設定されたものである。
次に、回生協調制御について説明する。
図6は、統合コントローラ10の回生協調制御の制御ブロック図である。
統合コントローラ10は、目標回生制動トルク演算部31と、回生実行トルク演算部32とを備える。
目標回生制動トルク演算部31は、選択処理部31aとレートリミット処理部31bとを有する。
選択処理部31aは、目標モータジェネレータトルクとレートリミット処理部31bから出力された目標回生制動トルクを入力し、回生協調制御中に自動変速機ATのレンジポジションがドライブレンジ(Dレンジ)からニュートラルレンジ(Nレンジ)に切り替えられた場合(以下、D→Nセレクト時)はレートリミット処理部31bから出力された目標回生制動トルクを選択してモータコントローラ2に出力し、それ以外の場合は目標モータジェネレータトルクを目標回生制動トルクとして選択し、モータコントローラ2に出力する。
レートリミット処理部31bは、選択処理部31aから出力された目標回生制動トルクの前回値(前回演算値)を所定の減少レート(>0)で減少させた目標回生制動トルクを出力する。ここで、レートリミット処理部31bの減少レートは、D→Nセレクト時において自動変速機ATのマニュアルバルブから油圧が抜ける際の油圧の抜け速度と、後述する目標摩擦制動トルクに対する実際の摩擦制動トルクの応答遅れとに応じて(実際の摩擦制動トルクの立ち上がり速度と一致する速度となるように)設定する。また、目標回生制動トルクは、自動変速機ATの伝達可能トルクを超えない値とする。なお、マニュアルバルブの油圧の抜け速度は、ブレーキユニットBUの諸元で決まるため、あらかじめ実験等により求めることができる。
回生実行トルク演算部32は、乗算器32aと選択処理部32bとレートリミット処理部32cとを有する。
乗算器32aは、モータジェネレータトルクと自動変速機ATのギア比とを入力し、両者を掛け合わせた値を回生実行トルクとして選択処理部32bに出力する。
選択処理部32bは、乗算器32aから出力された回生実行トルクとレートリミット処理部32cから出力された回生実行トルクとを入力し、D→Nセレクト時はレートリミット処理部32cから出力された回生実行トルク(プロペラシャフトPSに出力される回生制動トルク)を選択してブレーキコントローラ9に出力し、それ以外の場合は乗算器32aから出力された回生実行トルクを選択してブレーキコントローラ9に出力する。
レートリミット処理部32cは、選択処理部32bから出力された回生実行トルクの前回値を所定の減少レート(>0)で減少させた回生制動トルクを出力する。ここで、レートリミット処理部32cの減少レートは、D→Nセレクト時において自動変速機ATのマニュアルバルブから油圧が抜ける際の油圧の抜け速度に応じ、かつ、レートリミット処理部31bの減少レートよりも大きな値に設定する。
モータコントローラ2は、目標回生制動トルク演算部31から出力された目標回生制動トルクが得られるようにモータジェネレータMGを制御する。
ブレーキコントローラ9は、回生実行トルク演算部32から出力された回生実行トルクに基づき、ディファレンシャルDFのギア比やタイヤ径等を考慮して回生実行トルク(左右後輪RL,RRに出力される回生制動トルク)を算出する。そして、ブレーキストロークBSから求まる車両の要求制動トルクから算出した回生実行トルクを減算して目標摩擦制動トルクを求め、目標摩擦制動トルクが得られるように各輪のブレーキユニットBUを制御する。
[D→Nセレクト時かけ替え制御処理]
図7は、統合コントローラ10で実行されるD→Nセレクト時かけ替え制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、インヒビタスイッチからの信号に基づき、レンジポジションがDレンジからNレンジへ切り替えられたか否かを判定し、YESの場合にはステップS2へ進み、NOの場合には制御を終了する。ステップS1は、自動変速機ATのマニュアルバルブからの油圧抜けを検出する油圧抜け検出手段である。
ステップS2では、目標回生制動トルクがゼロ以外であるか否か、すなわち、目標モータジェネレータトルクが負であるか否かを判定し、YESの場合にはステップS3へ進み、NOの場合には本制御を終了する。
ステップS3では、選択処理部31aにおいて、レートリミット処理部31bから出力された目標回生制動トルクを選択することで目標回生制動トルクをランプでゼロに近づける。
ステップS4では、選択処理部32bにおいて、レートリミット処理部32cから出力された回生実行トルクを選択することで回生実行トルクをランプでゼロに近づける。
次に、作用を説明する。
[D→Nセレクト時かけ替え制御作用]
電動モータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させたハイブリッド車両では、回生協調制御中にレンジポジションがドライブレンジからニュートラルレンジに切り替えられると、自動変速機のマニュアルバルブから油圧が抜けることで自動変速機がトルク伝達不能となり、電動モータの回生制動トルクが駆動車輪に伝達されなくなるため、回生制動トルクの低下に応じて摩擦制動トルクを高める必要がある。ここで、目標摩擦制動トルクは、車両の要求制動トルクから実際に車輪に作用する回生制動トルクを減じて求めるが、当該実回生制動トルクを求めるためには、モータジェネレータトルクと自動変速機の実際のギア比(実際にトルクを伝達している比率であって、単に自動変速機の入出力回転数の比率ではない。)の情報が必要となる。
ところが、マニュアルバルブから油圧が抜けている最中は実際のギア比を推定できないため、実回生制動トルクを算出できず、目標摩擦制動トルクを生成できない。
そこで、例えば、ドライブレンジからニュートラルレンジへの切り替えと同時にモータトルクをゼロとすることが考えられるが、この場合、マニュアルバルブから作動油が抜けるまでには時間を要するため、残圧によりトルクが伝達され、トルク変動により車両にショック(減速度の変動)が発生する。
一方、目標回生制動トルクをゆっくりゼロに近づけると、油圧が完全に抜けた後も回生制動トルクが出力されている場合は、その回生制動トルクを自動変速機が伝達できず、クラッチとしては解放された状態になるので、入力回転が低下しHEV走行モード時にはエンストを招き、EV走行モード時には入力回転数が逆回転してしまう、という問題が生じる。さらに、回生制動トルクが抜けるとタイミングと、摩擦制動トルクが増加するタイミングがずれると、ショックが発生する。
これに対し、実施例1では、D→Nセレクト時、目標回生制動トルクの減少レートをマニュアルバルブの油圧抜け速度に応じて設定している。
図8は、D→Nセレクト時における自動変速機ATの伝達可能トルク、回生実行トルク、目標回生制動トルクおよびホイルシリンダ圧のタイムチャートであり、図8に示すように、目標回生制動トルクは、自動変速機ATの伝達可能トルク未満の値であって、当該伝達可能トルクの低下に追従して低下している。
これにより、油圧抜け時のマニュアルバルブの残圧による意図しないトルク変動が抑えられ、回生協調制御中におけるD→Nセレクト時のショックを抑制できる。
実施例1では、ブレーキユニットBUに与える目標摩擦制動トルクを決める回生実行トルクの減少レートを、モータジェネレータMGに与える目標回生制動トルクの減少レートよりも高くしている。ここで、仮に両者を同一の減少レートとした場合、油圧制御される摩擦制動トルクは回生制動トルクに対して応答性が低いため、回生制動トルクの低下に対して摩擦制動トルクの立ち上がりに遅れが生じ、要求制動トルクに対して実際の制動トルクが不足する。そこで、回生実行トルクの減少レートを目標回生制動トルクの減少レートよりも高くすることで、摩擦制動トルクを早期に立ち上げることができ、ドライバの意図しないトルク変動によりショックが発生するのを抑制できる。
さらに、実施例1では、ブレーキユニットBUによる実際の摩擦制動トルクの立ち上がり速度と一致する速度で回生制動トルクを低下させているため、回生制動トルクと摩擦制動トルクとの和を要求制動トルクに合致させることができるため、ドライバの意図しないトルク変動によりショックが発生するのを抑制できる。
実施例1の車両の制動制御装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) モータジェネレータMGおよび左右後輪RL,RR間に、油圧によりトルク伝達可能なトルク伝達手段(自動変速機AT)を介在させ、車輪に摩擦制動トルクを付与するブレーキユニットBUと、モータジェネレータMGによる回生制動トルクと摩擦制動トルクとの和が車両の要求制動トルクとなるように回生制動トルクおよび摩擦制動トルクを制御する統合コントローラ10を備えた車両の制動制御装置において、トルク伝達手段からの油圧抜けを検出する油圧抜け検出手段(ステップS1)を設け、統合コントローラ10は、回生協調制御中に油圧抜けが検出された場合、当該油圧抜けの速度に応じて回生制動トルクを低下させる。
これにより、油圧抜け時のマニュアルバルブの残圧による意図しないトルク変動が抑えられ、回生協調制御中におけるD→Nセレクト時のショックを抑制できる。
(2) 統合コントローラ10は、回生実行トルクの減少レートを、目標回生制動トルクの減少レートよりも高くしているため、回生制動トルクの低下に対して遅れなく摩擦制動トルクを立ち上げることができ、ドライバの意図しないトルク変動によりショックが発生するのを抑制できる。
(3) 統合コントローラ10は、実際の摩擦制動トルクの立ち上がり速度と一致する速度で回生制動トルクを低下させるため、回生制動トルクと摩擦制動トルクとの和を要求制動トルクに合致させることができ、ドライバの意図しないトルク変動によりショックが発生するのを抑制できる。
(4) 油圧抜け検出手段は、自動変速機ATのレンジポジションがドライブレンジからニュートラルレンジに切り替えられたとき、油圧抜けと判定するため、新たなセンサを追加することなく油抜けを検出できる。
(他の実施例)
以上、本発明に係る車両の制動制御装置を、実施例に基づいて説明したが、上記構成に限られず本発明の範囲を逸脱しない範囲で他の構成を取り得る。例えば、実施例ではFR型のハイブリッド車両について説明したが、モータジェネレータおよび駆動車輪間にトルク伝達手段を介在させたものであれば、FF型のハイブリッド車両であっても、電気自動車であってもよい。
第2クラッチは自動変速機内に既存する変速摩擦要素ではなく、専用のものを新設してもよい。この場合、第2クラッチは自動変速機の入力軸とモータ/ジェネレータ軸との間に設けたり、自動変速機の出力軸と後輪駆動系との間に設けたりすることができる。
BU ブレーキユニット(摩擦制動手段)
MG モータジェネレータ(電動モータ)
RL,RR 左右後輪(駆動車輪)
10 統合コントローラ(回生協調制御手段)
S1 油圧抜け検出手段

Claims (4)

  1. 電動モータおよび駆動車輪間に、油圧によりトルク伝達可能なトルク伝達手段を介在させ、
    車輪に摩擦制動トルクを付与する摩擦制動手段と、
    前記電動モータによる回生制動トルクと前記摩擦制動トルクとの和が車両の要求制動トルクとなるように前記回生制動トルクおよび前記摩擦制動トルクを制御する回生協調制御手段を備えた車両の制動制御装置において、
    前記トルク伝達手段からの油圧抜けを検出する油圧抜け検出手段を設け、
    前記回生協調制御手段は、前記回生協調制御中に前記油圧抜けが検出された場合、当該油圧抜けの速度に応じて前記回生制動トルクを低下させることを特徴とする車両の制動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制動制御装置において、
    前記回生協調制御手段は、前記摩擦制動手段に与える前記摩擦制動トルクの目標値の増加速度を、前記電動モータに与える前記回生制動トルクの目標値の低下速度よりも高くすることを特徴とする車両の制動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両の制動制御装置において、
    前記回生協調制御手段は、実際の摩擦制動トルクの立ち上がり速度と一致する速度で前記回生制動トルクを低下させることを特徴とする車両の制動制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両の制動制御装置において、
    前記トルク伝達手段は自動変速機であり、
    前記油圧抜け検出手段は、前記自動変速機のレンジポジションがドライブレンジからニュートラルレンジに切り替えられたとき、前記油圧抜けと判定することを特徴とする車両の制動制御装置。
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