JPH07140132A - 試料液中の分析物の測定 - Google Patents

試料液中の分析物の測定

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JPH07140132A JP6068599A JP6859994A JPH07140132A JP H07140132 A JPH07140132 A JP H07140132A JP 6068599 A JP6068599 A JP 6068599A JP 6859994 A JP6859994 A JP 6859994A JP H07140132 A JPH07140132 A JP H07140132A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 吸着性キャリヤーを使用しないで、反応を均
一な液相中で行って試料液中の分析物を測定する方法を
提供すること。 【構成】 分析物を含む試料液が反応容器(これは、試
料液に易可溶性であり、かつ空間的に互いに分離されて
いる形態で測定反応を行うのに必要とされる少なくとも
2種の試薬を含む)に添加され、第一反応工程に意図さ
れている第一試薬が試料液に遅れないで可溶性である形
態であり、一方、第二反応工程に意図されている第二試
薬および、所望により、更に別の試薬が互いに分離さ
れ、また第一試薬から分離され、そして保護層により試
料液と直ちに接触することから保護されており、その保
護層は、それらが分析物を含む試料液とそれぞれの保護
層の下に配置された試薬の遅延接触を可能にするように
設計されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、幾つかの工程(これら
は時間の点で互いに分離されている)で進行する反応に
よる均一液相中の試料液中の分析物の測定方法およびこ
の方法を行うのに適した反応容器に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床診断薬中の或る種のパラメーターま
たは分析物の特別な検出のために、二つ以上の化学反応
を異なる工程(これらは時間の点で互いに分離されてい
る)で進行させることがしばしば必要である。この方法
で第二反応工程または更に別の反応工程に必要とされる
試薬は、第一反応工程中に反応混合物中に存在すべきで
はない。この操作は反応工程の特別な時間順の分断(chr
onological segmentation)を必要とする。
【0003】湿式化学自動分析装置の場合、このような
反応操作は異なる貯蔵びんからの異なる時間における試
薬の添加により実際に確保される(例えば、日立の自動
分析装置)。その他の普通の方法は試料溶液の移動を含
み、その試料溶液は、必要により、多孔質の吸着性試験
キャリヤーの種々の層または領域中で連続的に希釈また
は前処理され、その種々の層または領域はそれぞれ種々
の試薬を含む。この場合、反応の時間順の分離および調
節は反応溶液の吸引または流速により決定される。
【0004】多くの方法および組成物が治療ガレヌス製
剤から知られており、これらは作用の部位で活性な治療
物質の遅延放出をもたらす。一つの方法は、非常に特別
な化学条件(これらは作用の部位で見られるが、先に通
過される部位では見られない)下でのみ溶解し得る外層
が使用されることを特徴とする。別法では、所謂、錠剤
破裂剤(bursting agents) が使用される。この場合、錠
剤の内部は、実質的に不浸透性であるが、水浸透性の被
覆により囲まれている膨潤可能な物質で構成される。或
る時間後に、錠剤の内部が多くの水を吸収し、その結
果、膨潤圧力が被覆物を破裂し、次に内部に含まれた活
性物質が放出される。しかしながら、大きな不溶性フラ
グメントの発生のために、この原理は試料溶液中の分析
物の測定方法には適しない。
【0005】第三の方法において、活性物質は、拡散を
強く阻害する不溶性であるが、多孔質の物質、即ち、顕
微鏡的網状構造により囲まれている。このようにして、
その中に含まれた活性物質の放出が妨げられないが、多
少の程度に少なからず遅延され、これが長期間にわたっ
て活性物質の一様な遅い放出をもたらす。大きい不溶性
成分がこの方法で生じ、そして活性物質の一定である
が、非常に遅い放出速度が見られるので、この方法はま
た幾つかの時間順に分離した工程で進行する反応により
試料液中の分析物を測定するのに使用できない。
【0006】従来技術において、かなりの数の水溶性ポ
リマーがそれらの鎖長および極性側鎖基の数に応じて水
中に大なり、少なりの速度で溶解し得ることが、知られ
ている。ポリマーは所定の水温および攪拌効率で最終的
に完全に溶解するが、かなり異なる時間の期間がこれに
必要である。このような水溶性ポリマーの例は、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸等である。
【0007】フィルター系が欧州特許出願第0308232 号
公報に記載されており、これはウォーターフロント(wat
er front) を遅延する目的で水溶性ポリマーで含浸され
た膜を有する。米国特許第4,673,654 号は、2種の試薬
が試験に使用されるまでそれらを互いに分離して保つた
めに、第二試薬と一緒に不活性な水溶性物質の上の水溶
性ポリマーによるペルオキシダーゼ試験用試薬の被覆を
開示している。両試薬の連続して起こる放出の可能性は
開示されていない。
【0008】欧州特許公告第0253581 号明細書は、キャ
リヤーおよび第一の生理活性物質を含む第一試薬領域
と、第一の生理活性物質と相互作用し得る第二の生理活
性物質を含む第二試薬領域とを含む水溶液中の分析物の
測定用の分析要素を開示しており、この分析要素は、第
一試薬領域と第二試薬領域がその要素中で単層中に配置
されていること、かつ第二試薬領域が水溶性であり、そ
して水に自然に可溶性であるポリマー物質を含むことを
特徴とする。この要素の目的は、反応を互いに避けるた
めに、試験キャリヤーが使用されるまで2種の試薬を互
いに分離して保つことである。水性試料液の添加の際
に、ポリマーが溶解し、そして第二試薬が利用可能にな
る。この要素中で、水溶性ポリマーからの第二試薬の迅
速な放出が有利であると記載されている。特別な時間に
おける2種の試薬の連続して起こる放出が対照的に開示
されていない。幾つかの別個の領域中の試験キャリヤー
の構造は、貯蔵安定性の目的のためであるにすぎない。
試料との接触後120 秒未満で溶解するポリマーが使用さ
れることが好ましい。
【0009】生化学試薬を診断試験用の試験片に適用す
るための有機溶媒の使用がまた知られている。米国特許
第4,391,906 号は、とりわけ、有機溶媒としてTHF を含
むだけでなく、ポリビニルピロリドンのエタノール溶液
を含むグルコース用の試験片の製造における含浸溶液の
使用を記載している。有機溶媒の目的は、おそらく、含
浸溶液中の色素成分の溶解性を増大し、または乾燥を改
良するためである。
【0010】試験片の製造が米国特許第455,640 号に記
載されており、これは種々の含浸溶液中に連続的に浸漬
され、意図されている使用の前に種々の含浸溶液の試薬
の緊密な混合を防止するために中間の乾燥が行われる。
含浸溶液の一種は有機溶媒中で生成でき、またはそれは
第二含浸溶媒による処理中に第一含浸溶液の試薬の再溶
解を防止するために有機相と水相の懸濁液であってもよ
い。
【0011】しかしながら、上記の従来技術の方法は重
大な欠点を有する。こうして、既知の即時使用の試験要
素(これには、更に別の試薬が試料液と別に添加される
べきではなく、この試料液は必要により前希釈される)
は、幾つかの反応工程の調節を可能にしない。反応溶液
が種々の反応領域を連続して移動するクロマトグラフィ
ー測定方法において、吸着性物質が必須要素として必要
とされ、これは高度に組織化されており、それ故、種々
の試薬で複雑な方法で含浸されるべきであり、非常に複
雑な製造方法を必要とする。溶液が異なる層中を連続し
て移動する多層試験要素さえもが、非常に複雑であり、
こうして製造するのに複雑である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】試薬がキュベット型の
容器中に既に完全に存在するが、幾つかの時間順に分離
した工程で進行する反応を均一な液相中で行うことを可
能にする配置は、今まで知られていない。それ故、本発
明の目的は、時間の点で互いに分離されている幾つかの
工程で進行する反応により試料液中の分析物の測定方法
を可能にすることであり、この方法では従来技術の欠点
が少なくとも部分的に解消される。特に、反応が均一な
液相中で行うことができ、それにより、前記欠点を有す
る吸着性キャリヤーの使用を避けることができるような
方法が提供されるべきである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、時間の
点で互いに分離されている幾つかの工程で進行する反応
による試料液中の分析物の測定方法であって、分析物を
含む試料液が反応容器(これは、試料液に易可溶性であ
り、かつ空間的に互いに分離されている形態で測定反応
を行うのに必要とされる少なくとも2種の試薬を含む)
に添加され、第一反応工程に意図されている第一試薬が
試料液に遅れないで可溶性である形態であり、一方、第
二反応工程に意図されている第二試薬および、所望によ
り、更に別の試薬が互いに分離され、また第一試薬から
分離され、そして保護層により試料液と直ちに接触する
ことから保護されており、その保護層は、それらが分析
物を含む試料液とそれぞれの保護層の下に配置された試
薬の遅延接触を可能にするように設計されており、その
結果、分析物と試薬の反応が幾つかの工程(これらは時
間の点で互いに分離されている)で起こることができ、
かつ分析物が均一液相中の反応の完結後に測定し得るこ
とを特徴とする分析物の測定方法により達成される。
【0014】本発明の方法は、乾燥形態の特別な試験に
必要な全ての試薬を含む反応容器中で行われる。反応容
器はキュベット型の試験キャリヤー(これは分析物の光
学測定を行うために少なくとも二つの光学上透明な面を
有することが好ましい)であることが好ましい。反応容
器は10μl 〜5mlの試料液、特に好ましくは20μl 〜2
mlの試料液を受容するように設計されていることが好ま
しい。
【0015】本発明の方法は、2工程または多工程の反
応が時間順に分離した部分反応で行われることを可能に
する。この方法において、第二の(または更に別の)試
薬が或る時間の期間中に反応溶液から制止される。何と
なれば、そうしないと、それぞれの先行する部分反応の
干渉が起こるからである。続いて、第二の(または更に
別の)反応工程を開始するために、第二の(または更に
別の)試薬が所望の時間に液体反応容積に放出される。
この方法において、保護層および/または操作の設計は
保護層の下に配置された試薬と試料液の接触の再現可能
で限定できる遅延を可能にすることが適当である。
【0016】本発明の方法における分析物の測定は、均
一液相中で行われ、即ち、溶解試薬と試料液が一様な反
応容積を形成し、そうしないと、これは未だ完全に溶解
されていない保護層の領域のみをおそらく含む。従来技
術と対照的に、液体は吸着性キャリヤー物質の網状構造
の繊維中に配置されない。本発明の方法に適した反応容
器の製造は、最初に試薬を反応容器の内面の一部に適用
し、そしてそれを乾燥することにより行われることが好
ましい。次に部分表面が保護層で被覆される。更に別の
試薬が、所望により、類似の方法で反応容器の内面に適
用され、乾燥され、そして更に別の保護層で被覆し得
る。最後の工程で、第一反応工程の試薬は反応容器の内
面に適用され、そして乾燥されることが好ましい。この
試薬は保護層で被覆されるべきではなく、それ故、試料
液に直ちに可溶性である形態である。
【0017】保護層で被覆された幾つかの試薬が使用さ
れる場合、個々の試薬は容器の内面の同じ部分にあるそ
の他の試薬の上に配置でき(そして保護層により互いに
分離され)、またはそれぞれが容器の内面の異なる部分
に配置される。後者の場合、試薬は異なる保護層により
試料液との接触から保護されることが必要であり、この
場合、個々の保護層は、次に、それらがそれらのそれぞ
れにつき意図されている時間に個々の試薬と試料液の接
触を可能にするように設計されるべきである。この目的
のために、保護層は、例えば、異なる物質から構成され
ていてもよく、または、一方、保護層は同じ物質から構
成され、それらの厚さのみを異にすることがまた可能で
ある。
【0018】本発明の方法の特に好ましい実施態様にお
いて、保護層は、それらが試料液の作用および/または
外部の物理化学的作用因子(physical/chemical agent
s)の作用により試料液に対し透過性にし得るように設
計される。こうして、例えば、保護層は試料液単独の作
用により試料液に対し透過性にしておくことが可能であ
る。このような保護層は、水溶性ポリマーを含むことが
好ましい。好適な水溶性ポリマーの例は、修飾セルロー
ス(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシ
エチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース)、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸また
はこれらの混合物である。特に好ましいポリマーはポリ
ビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールである。
【0019】水溶性ポリマーを使用する場合の保護層の
厚さは、必要とされる遅延期間、試薬層の厚さおよびポ
リマーの水溶解性に依存する。保護層の厚さは、通常、
0.1μm 〜500 μm の範囲である。本発明の方法の更に
別の実施態様において、保護層は、それらが外部の物理
化学的薬剤の付加的な効果のみにより透過性にし得るよ
うに設計される。このような外部の物理化学的作用因子
の例は、例えば、熱および/または放射線の使用であ
る。この実施態様において、保護層は光不安定性および
/または熱不安定性のポリマーを含むことが好ましい。
このような光不安定性および/または熱不安定性のポリ
マーの例は、電子部品の製造技術により公知であるポジ
型フォトレジストである(例えば、Henkes, “Photoche
mische Verfahren in der Technik", “Die Umschau"19
85, 2巻;Steppan ら, “Angew.Chem."94(1982), 471-
564 ;Shiraiら, Chemistry Express 3 (1988), 439-44
3 ;Shiraiら, Makromol.Chem. 190 (1989), 2099-2107
およびIto およびWillson, Polymer Eng.a.Sci. 23, (1
983), 1012-1017 を参照のこと)。しかしながら、従来
技術の周知のフォトレジストはしばしば本発明の方法に
関して制限して使用されるにすぎない。何となれば、ポ
リマー成分の幾つかが極限のpH条件下でのみ水溶性であ
り、または低い光収率を有するにすぎないからである。
【0020】本発明の方法に特に適する光不安定性ポリ
マーの例はトリアジンまたはペンタザジエンポリマーで
ある。このようなポリマーは、例えば、二官能の芳香族
またはヘテロ芳香族のアミノ化合物をジアゾ化により相
当するビス−ジアゾニウム塩に変換し、続いてこれを重
縮合反応でアミノ基を含む化合物と反応させてポリマー
を生成する方法により得ることができる。例えば、ビス
(アミノアリール)化合物、好ましくは一般式(III) の
ビス(アミノアリール)化合物が二官能の芳香族または
ヘテロ芳香族のアミノ化合物として使用し得る。
【0021】
【化1】
【0022】(式中、Xは化学結合、O、S、S-S 、S
O、SO2 、CO、CO-NH 、CS、N=N 、NH、N(アルキ
ル)、Y、COO 、SO2-NH、NH-Y-NH 、NH-CO-NH、NH-SO2
-NH または飽和もしくは不飽和の炭化水素基を表し、R
4 およびR5 は同じであり、または異なり、芳香族環の
1個または数個の置換基を表し、それぞれがH、C1-4
ルキル、C1-4アルコキシ、Y、CN、N(アルキル)2
ハロゲン、N=N-Y 、チオエーテル、-OY 、SO3H、CO2Hま
たはそれらの塩を表し、かつYは所望により置換されて
いてもよい芳香族または非芳香族の環式炭化水素基を表
す)このような化合物の特別な例は、例えば、ビス−
(4−アミノフェニル)−エーテル、3,3’−ジメト
キシベンジジン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、
4,4’−ジアミノスチルベン、4,4’−ジアミノス
チルベン−2,2’−ジスルホン酸またはビス−(4−
アミノフェニル)−アミンそしてまたモノ芳香族もしく
はヘテロ芳香族の二官能アミノ化合物である。下記の化
合物が、アミノ基を含む化合物として使用されることが
好ましい。 (a) 一般式(I) の二官能の一級または二級アミン R1-NH-Z-NH-R2 (I) (式中、Zは所望により置換されていてもよい非芳香族
炭化水素基またはポリマー残基を表し、R1 およびR2
は同じであり、または異なり、それぞれが水素、脂肪
族、不飽和および/または芳香族炭化水素基(これは所
望により置換されていてもよい)またはポリマー残基を
表す)、および/または (b) 一般式(II)の一級アミン H2N-R3 (II) (式中、R3 は水素、脂肪族、不飽和および/または芳
香族炭化水素基(これは所望により置換されていてもよ
い)またはポリマー残基を表す)。
【0023】二官能の一級または二級アミンがアミノ基
を含む化合物として使用される場合には、反応が適当な
条件下で行われる場合にトリアゼンポリマーを得ること
ができる。アンモニアまたは一級アミンがアミノ基を含
む化合物として使用される場合には、適当な反応条件が
選択される場合に重縮合反応によりペンタザジエンポリ
マーを得ることができる。
【0024】アミノ基を含む好ましい化合物の例は、
N,N’−ジメチルアミノヘキサメチレンジアミン、
2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ジメチルアミノエチルジアミンまたは
2,4,6−トリメチル−m−フェニレンジアミンであ
る。これに関して、アミノ基を含む好ましい化合物とし
てアミノ官能ポリマーを使用することがまた可能であ
る。好適なポリマーの好ましい例は、アミノ官能ポリエ
チレン、ポリ(アリル)アミン、ポリエーテル、ポリエ
チレンイミン、多糖またはポリペプチドを含む。アミノ
末端ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイ
ドまたはポリ−(エチレンプロピレン)オキサイドが特
に好ましい。
【0025】トリアゼンポリマーまたはペンタザジエン
ポリマーはまた、例えば、一官能の芳香族またはヘテロ
芳香族化合物をジアゾ化により相当するモノ−ジアゾニ
ウム塩に変換し、続いてこれを重縮合反応でアミノ官能
ポリマーと反応させる方法により製造し得る。水性媒体
中のポリマーの溶解性は、可溶性ポリマー(遊離アミノ
基を有する)がジアゾニウム塩との部分反応または完全
反応後に不溶性になり、こうして保護層の生成に適する
ように、ポリマーのアミノ基をモノ−ジアゾニウム塩と
反応させることにより改善し得る。トリアゼン基または
ペンタザジエン基が続いて光への暴露により開裂される
場合、ポリマーは再度溶解することができ、こうして保
護層が溶解する。
【0026】一官能の芳香族またはヘテロ芳香族のアミ
ノ化合物の例は、アニリンまたはベンゼン環で1個もし
くは数個の置換基で置換されたアニリン、例えば、3,
4,5−トリメトキシアニリンまたは対応する物質であ
る。アミノ官能ポリマーの好ましい例は、例えば、アミ
ノ基を含む前記のポリエチレン、ポリ(アリル)アミ
ン、ポリエーテル、ポリエチレンイミン、多糖またはポ
リペプチド、特にアミノ末端ポリエチレンポリプロピレ
ンオキサイド、またはポリ(エチレン−プロピレン)オ
キサイドである。
【0027】光不安定性ポリマーの保護層が使用される
場合、一種の試薬が反応容器、好ましくはキュベット型
の容器の内面の部分に適用され、そして乾燥されること
が好ましい。その後、この部分領域そしてまた試薬が適
当なポジ型フォトレジストで被覆される。このようにし
て、耐水性保護層を得ることができ、これは、適当な波
長の放射線への充分な暴露後に水溶性になり、濁った残
渣を生じないで水に溶解する。この下に配置された試薬
は、それにより試料液に接近できるようになり、そして
溶解される。この配置の特別な利点は、前反応時間が材
料の性質または複雑な試験条件とは独立に広い制限内で
非常に簡単に変化し得ることである。何となれば、試験
キャリヤーは第二部分反応において所望の開始時間で単
にランプで照射される必要があるからである。試料液と
直ちに接触する試薬が反応容器のその他の部分領域に適
用され、そして乾燥される。この実施態様の更に別の利
点は、試料液が第一試薬と混合される場合に、保護層の
早期の溶解の危険がなく、こうして試料液の可能な接触
の危険がないことである。何となれば、保護層が光への
暴露まで完全に水不溶性であるからである。所望によ
り、特定の試薬を含まない更に別の閉じた中間層が、反
応容器の第二試薬を含むベース層とポジ型フォトレジス
トからつくられた保護層の間に配置し得る。
【0028】両方の実施態様において、溶解速度論が通
常の場合であるように線形ではないが、S字形の特徴を
有するポリマーが特に好ましい。何となれば、それらは
溶解プロセスの開始時に保護層の保持効果を促進する
が、次に溶解プロセスの終了時に保護層の更に迅速な溶
解を生じるからである。驚くことに、本発明の方法は、
保護層により覆われた試薬の高度に再現可能な放出速度
論の達成を可能にする。保護層の下に配置された試薬が
利用可能である時間間隔は、一方で、層の厚さにより、
そして他方で、選択されたポリマーにより第一の好まし
い実施態様(水溶性ポリマー)で正確に決定でき、また
暴露の時間により第二の好ましい実施態様(ポジ型フォ
トレジスト)で正確に決定できる。
【0029】本発明の方法は、混合作用因子(mixing a
gent)の特定のスイッチ・オンまたはスイッチ・オフと
組み合わされることが特に好ましい。この場合、試料液
は、反応容器に添加された後に、第一試薬が試料と緊密
に混合されるまで混合作用因子により混合され、次に、
その混合作用因子は第二試薬の放出が所望される時まで
スイッチ・オフされ、続いて、第二試薬が適切に混合さ
れるまで混合作用因子が再度スイッチ・オンされる。所
望により、この操作は、更に別の保護層の下に配置され
る更に別の試薬につき同様に行い得る。1ml未満の反応
容積に関して特に好ましい混合作用因子は超音波であ
る。この場合、例えば、容器壁にしっかりと取り付けら
れている音波発生装置が使用し得る(例えば、米国特許
第4,930,898 号または欧州特許出願第0052322 号公報を
参照のこと)。その他に、その混合はまた、液体中に浸
漬された攪拌機(磁気攪拌棒、攪拌パドル)により、容
器を振とうすることにより、またはそれに空気の流れを
吹き込むことにより達成し得る(米国特許第 4,815,978
号を参照のこと) 。
【0030】混合作用因子の使用は、例えば、水溶性ポ
リマーを使用する場合に、第一反応工程の時間間隔を広
い制限内で変化させることができる。何となれば、巨視
的に静止している液体中では、拡散のみが水溶性ポリマ
ーの保護フィルム(これは表面で部分溶解される)の溶
解および混合に寄与するからである。この拡散は非常に
ごくわずかであり、それ故、フィルムの表面に必然的に
存在する高濃度のポリマー溶液の高粘度のために比較的
有効ではない。多少溶解し始めたばかりのフィルム表面
の高粘度は、下にあるフィルムを更に迅速な溶解から保
護する。しかしながら、この期間中に、フィルムは水を
吸収することにより膨潤し、その結果、その後の混合間
隔で、それは更に迅速に溶解され、そして均一に混合さ
れ得る。これは、特に有利な急な濃縮工程が第二反応パ
ートナーと試料液の接触につき達成されることを可能に
する。これは、第二反応工程の開始時の正確さが、例え
ば、偽終点試験の場合である分析結果の正確さに寄与す
る場合に特に有利である。
【0031】本発明の方法が熱不安定性保護層および/
または光不安定性保護層を用いて行われる場合でさえ
も、混合作用因子を使用することが好ましいことがあ
る。ポリマー物質を含む保護層が使用される場合、保護
層は少なくとも部分的な溶解により試料液に対し透過性
にされることが好ましい。保護層の実質的に完全な溶解
が起こることが特に好ましい。試薬の放出をもたらす保
護層の溶解に必要とされる時間は、10秒〜1時間の範囲
であることが好ましい。
【0032】分析物の測定を行うために、試薬の一種ま
たは試料液が分析物の測定を可能にする指示薬物質を含
むことが一般に適当である。分析物の測定は、光学的方
法(例えば、分光光度法)を使用して行われることが好
ましい。このために、少なくとも2つの光学上透明な
(即ち、光学測定を行うのに適した)面を有する適当な
キュベット型の反応容器(例えば、直径約5mmおよび高
さ2〜3mmを有する微小容器)を使用することが好まし
い。しかしながら、測定が、例えば、液体のメニスカス
および容器の底を通して上から行われる場合には、唯一
の光学上透明な面を有する反応容器を使用することがま
た可能である。
【0033】また、本発明は、時間の点で互いに分離さ
れている幾つかの工程で進行する反応による試料液中に
存在する分析物の測定用の反応容器であって、反応容器
が測定反応を行うのに必要とされる少なくとも2種の試
薬(これらは、試料液に易可溶性であり、かつ空間的に
互いに分離されている)を含み、第一反応工程に意図さ
れている第一試薬が試料液に遅れないで可溶性である形
態であり、一方、第二反応工程に意図されている第二試
薬および、所望により、更に別の試薬が互いに分離さ
れ、また第一試薬から分離され、そして保護層により試
料液と直ちに接触することから保護されており、その保
護層は、それらが分析物を含む試料液とそれぞれの保護
層の下に配置された試薬の時間遅延接触を可能にするよ
うに設計されており、その結果、分析物と試薬の反応が
幾つかの工程(これらは時間の点で互いに分離されてい
る)で起こることができることを特徴とする分析物の測
定用の反応容器に関する。
【0034】反応容器中の保護層は、それらが試料液の
作用および/または外部の物理化学的作用因子の作用に
より試料液に対し透過性にし得るように設計されること
が好ましい。本発明の反応容器の詳細な設計は方法の説
明に関して説明しておいた。本発明の反応容器の内面へ
の試薬および保護層の適用は、種々の方法、例えば、ピ
ペットによる滴下添加、種々の印刷方法による印刷、ド
クターブレードを使用する被覆そしてまた注入により行
い得る。
【0035】使用される試薬は水性試料液に可溶性であ
るべきであるので、保護層を形成するポリマーはその下
に配置される試薬がそれ自体可溶性ではない有機溶液か
ら適用されることが(たとえ、絶対に必要ではないとし
ても)特に好ましい。これは、試薬が保護層の適用によ
り部分溶解されることから防止し、また試薬に関してそ
れ程クリアー・カットではない放出工程をもたらす保護
層の下方領域に部分混合されることから防止する。
【0036】本発明を下記の実施例および図1〜5によ
り更に説明することが意図されている。
【0037】
【実施例】実施例1 異なる水溶性ポリマーの溶解速度論 指示薬として0.2 %の色素(アマランス)を含むそれぞ
れの水溶性ポリマーの水溶液の滴下添加続いて乾燥によ
り、丸いフィルムスポットを市販のセミミクロ吸収キュ
ベットの底に作製した。このフィルムを乾燥した後、水
500 μl を添加し、そして上から浸漬したスパチュラ攪
拌機を使用して連続的に混合した。吸光度を色素の適当
な波長(522nm) で時間の関数として同時に記録し、即
ち、最初にフィルム中に存在した溶液中の色素の濃度を
フィルムの溶解の指標として用いた。
【0038】実験を、異なるポリビニルピロリドン(PV
P) ポリマーおよびポリビニルアルコール(PVA) ポリマ
ーを用いて行った。結果を図1に示す。図1から、完全
放出までの遅延時間が異なるポリマーを選択することに
より広い制限内で変化し得ることがわかる。ポリビニル
ピロリドンPVP360に関する溶解曲線のS字形の形態が特
に重要である(曲線2)。
【0039】実験条件 ポリマーの濃度:4%のPVP または5%のPVA 色素: 0.2 %のアマランス 滴下容積: PVP の場合5μl またはPVA の場合3
μl 水溶液: 0.1 モル/lのNaPO4 緩衝液pH7 波長: 522nm 曲線1:PVP10 (シグマ(Sigma)10S/0001) 曲線2:PVP360(シグマ28F/0009) 曲線3:PVA3-88 (ヘキスト・モビオール(Hoechst Mow
iol)3-88) 曲線4:PVA8-88 (ヘキスト・モビオール8-88)実施例2 上塗りされた色素の放出速度論 フィルムの2 x 8mm の面積を溶液1(100 ミリモル/lの
リン酸ナトリウム緩衝液pH7中の5%のPVA4-88 (ヘキ
スト・モビオール4-88) 、1%のポリエチレングリコー
ル(PEG)400、0.1 %のトリトン(Triton)X-100 、1%の
パテント・ブルー)で覆った。この溶液1は、乾燥後に
水に殆ど自然に可溶性であるフィルムを形成した。続い
て、溶液2(シクロヘキサノール中20%のPVP360、0.1
%のPEG400) の厚さ200 μm の均一な層を、手で保持し
たドクターブレードを使用してフィルムの大面積に適用
し、これは、乾燥後に下層中の色素の溶解に対して遅延
効果を有する均一なフィルム被覆物を再度形成する。4
x 10mmの面積を箔から打ち抜き、セミミクロキュベット
の底に置いた。次に実験操作は実施例1と同様であり、
即ち、溶液中の色素濃度を連続的に攪拌しながら光度測
定により測定した。測定波長は640nm であった。
【0040】この実験の結果を図2に示す。曲線1は、
3回繰り返された上記の実験を示す。曲線2は、溶液2
の被覆層が省略される場合の実験の結果を比較として示
す。この場合、その溶解は実際に自然に起こる。曲線2
の実験の開始時の吸光度の増加は、実質的に、キュベッ
ト容積を1回混合するのに必要とされる時間のみによる
ものである。
【0041】実施例3 溶解速度論に対する保護層の厚さの影響 この実験を、実施例2に記載されたようにして行った。
溶液2の固形分のみを変化させ、これは、乾燥後に、そ
の溶液が適用される場合に一定の層の厚さのために乾燥
フィルムの層の厚さに相当する変化を生じる。
【0042】図3は、保持時間が層の厚さにより変化し
得ることを明らかに示す。 曲線1: 10%のPVP360、1%のPEG400 曲線2: 17%のPVP360、1.7 %のPEG400 曲線3: 20%のPVP360、2%のPEG400実施例4 二つの不連続の攪拌間隔による溶解速度論 攪拌機を1秒から5秒までスイッチを入れ、次にスイッ
チを切り、125 秒(図4、曲線1)または155 秒(図
4、曲線2)から再度スイッチを入れることを唯一異に
して、実験を実施例3、曲線2のようにして行った。攪
拌機のスイッチを切ることにより、全遅延間隔中の色素
の放出をほぼ完全に防止することが可能であるが、同時
に、放出のかなり大きい急上昇が得られる。このように
して、遅延間隔を広い制限内で変化することが可能であ
る。
【0043】実施例5 膵臓α−アミラーゼ試験 酵素的着色試験を行って膵臓α−アミラーゼ(ベーリン
ガー・マンハイム(Boehringer Mannheim)GmbH 、注文番
号1105 477) を測定した。この試験において、試料液
(血清)中にほぼ同じ比率で存在する唾液α−アミラー
ゼを2種の特異的抗体との反応により前反応で抑制す
る。この場合、これらの抗体の結合は、α−アミラーゼ
の基質が溶液中に同時に存在しない場合にのみ有効であ
る、即ち、迅速に起こることが重要である。何となれ
ば、これは抗体結合を競合的に阻害するからである。そ
の結果として、基質の添加または放出を遅延することが
必要である。
【0044】基質の溶液(19ミリモル/lの4,6−エチ
リデン−G7PNP 、105 ミリモル/lのHepes 緩衝液pH7.1
、52.5ミリモル/lのNaCl、10.5ミリモル/lのMgCl2)を
最初に反応容器(キュベット)の底に滴下して添加し、
乾燥させた。次にプロパノール中PVP360の5%溶液70μ
l をキュベットに添加し、再度乾燥させた。その結果、
キュベットの全内面、即ち光学ウィンドーをPVP フィル
ムで被覆した。続いて、試験操作に必要な残りの物質を
適当な溶液(例えば、29U/mlのα−グリコシダーゼ、44
μg/mlの阻害性モノクローナル抗体、105 ミリモル/lの
Hepes 緩衝液pH7.1 、52.5ミリモル/lのNaCl、10.5ミリ
モル/lのMgCl2)中でキュベットの底に順に滴下して添加
し、乾燥させた。前希釈した試料液70μl を、このよう
にして調製されたキュベットに添加し、5秒間攪拌し、
次に180 秒から330 秒まで再度攪拌した。α−アミラー
ゼによる基質変換を415nm の測定波長で光度測定により
同時に監視した。反応の最初の5秒中に、保護層により
覆われなかった全ての物質(α−グリコシダーゼ、抗
体)を溶解し、そして前反応が開始した。180 秒までの
シグナルの増加は、保護層のわずかな膨潤のためであ
り、こうして光学ウィンドーに配置されたPVP フィルム
の光学的性質の付随の変化のためである(試薬を用いな
い比較実験)。第二の混合間隔中に、既に部分的に膨潤
されたフィルムが完全に混合され、こうして基質を溶解
する。続いて、α−アミラーゼにより触媒作用された基
質の開裂が進行し得た。
【0045】試験原理:
【0046】
【化2】
【0047】この実験の結果を図5に示す。曲線1で
は、唾液アミラーゼ(2000U/l) の純粋製剤を試料として
使用した。最早、活性を何ら観察することができない。
抗体による阻害が完全であった。比較実験(曲線2)
は、これが、物質の放出が前反応期間中に起こる場合で
はないことを示す。この場合、2000U/l の唾液アミラー
ゼを360 秒後に再度添加し、これは、図に見られるよう
に、充分に活性である。何となれば、それは基質の存在
のために抗体により最早充分に阻害されないからであ
る。曲線3は、膵臓α−アミラーゼ(2000U/l) の純粋な
製剤が使用される場合の反応時間の経過を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】水溶性のポリビニルピロリドンポリマーおよび
ポリビニルアルコールポリマーの溶解速度論を示す。
【図2】水溶性ポリマーで上塗りされた色素の放出速度
論を示す。
【図3】保持時間に関する保護層の厚さの影響を示す。
【図4】二つの不連続の攪拌間隔による溶解速度論を示
す。
【図5】本発明の方法が行われる場合の膵臓α−アミラ
ーゼ試験の結果を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間の点で互いに分離されている幾つか
    の工程で進行する反応による試料液中の分析物の測定方
    法であって、 分析物を含む試料液が反応容器(これは、試料液に易可
    溶性であり、かつ空間的に互いに分離されている形態で
    測定反応を行うのに必要とされる少なくとも2種の試薬
    を含む)に添加され、第一反応工程に意図されている第
    一試薬が試料液に遅れないで可溶性である形態であり、
    一方、第二反応工程に意図されている第二試薬および、
    所望により、更に別の試薬が互いに分離され、また第一
    試薬から分離され、そして保護層により試料液と直ちに
    接触することから保護されており、その保護層は、それ
    らが分析物を含む試料液とそれぞれの保護層の下に配置
    された試薬の遅延接触を可能にするように設計されてお
    り、その結果、分析物と試薬の反応が幾つかの工程(こ
    れらは時間の点で互いに分離されている)で起こること
    ができ、かつ分析物が均一液相中の反応の完結後に測定
    し得ることを特徴とする分析物の測定方法。
  2. 【請求項2】 保護層は、それらが試料液の作用および
    /または外部の物理化学的薬剤の作用により試料液に対
    し透過性にし得るように設計されている請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 保護層が水溶性ポリマーを含む請求項2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 外部の物理化学的作用因子の作用が熱お
    よび/または放射線の適用を含む請求項2または3に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 試料液が、反応容器への添加後に、第一
    試薬が試料と緊密に混合されるまで混合作用因子により
    混合され、その混合作用因子は第二試薬の放出が所望さ
    れる時間までにスイッチ・オフされ、その混合作用因子
    は、第二試薬が適当に混合されるまで再度スイッチ・オ
    ンされ、そして、所望により、その操作が更に別の試薬
    につき同様に行われる請求項1〜4の一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 時間の点で互いに分離されている幾つか
    の工程で進行する反応による試料液中に存在する分析物
    の測定用の反応容器であって、 反応容器が測定反応を行うのに必要とされる少なくとも
    2種の試薬(これらは試料液に易可溶性であり、かつ空
    間的に互いに分離されている)を含み、第一反応工程に
    意図されている第一試薬が試料液に遅れないで可溶性で
    ある形態であり、一方、第二反応工程に意図されている
    第二試薬および、所望により、更に別の試薬が互いに分
    離され、また第一試薬から分離され、そして保護層によ
    り試料液と直ちに接触することから保護されており、そ
    の保護層は、それらが分析物を含む試料液とそれぞれの
    保護層の下に配置された試薬の遅延接触を可能にするよ
    うに設計されており、その結果、分析物と試薬の反応が
    幾つかの工程(これらは時間の点で互いに分離されてい
    る)で起こることができることを特徴とする分析物の測
    定用の反応容器。
  7. 【請求項7】 保護層は、それらが試料液の作用および
    /または外部の物理化学的作用因子の作用により試料液
    に対し透過性にし得るように設計されている請求項6に
    記載の反応容器。
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