JPH0710A - 水田用農作業機の昇降制御装置 - Google Patents

水田用農作業機の昇降制御装置

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Publication number
JPH0710A
JPH0710A JP5172396A JP17239693A JPH0710A JP H0710 A JPH0710 A JP H0710A JP 5172396 A JP5172396 A JP 5172396A JP 17239693 A JP17239693 A JP 17239693A JP H0710 A JPH0710 A JP H0710A
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JP
Japan
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link
planting
actuator
detecting
seedling
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Pending
Application number
JP5172396A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Naka
弘和 仲
Satoru Kato
哲 加藤
Manabu Namoto
学 名本
Shiro Asano
士郎 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0710A publication Critical patent/JPH0710A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伸縮可能なアクチュエータによって上下回動
させられる懸架リンクに植付部を装着した水田用農作業
機の昇降制御装置において、常に正確な昇降制御が行わ
れるようにする。 【構成】 作業機部分3とは独立的に表土面に追随して
上下動する接地体34と、アクチュエータ56の伸縮作
動部56bの動きに連動して上下回動する検出用リンク
70と、該検出用リンクに連結され前記接地体34の上
下動を検出する検出手段63と、該検出手段の検出結果
に基づいて前記アクチュエータ56を伸縮作動させる制
御バルブ66とを設け、制御入力と制御出力とを干渉さ
せずに昇降制御を行なってハンチングが生じないように
し、検出用リンク70と検出手段63の連結点70bの
軌跡を懸架リンク4と作業機部分3との連結点50b,
51bの軌跡に近似させることにより、作業機部分3の
昇降高さに関係なく常に適正な制御目標値が得られるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、田植機等の水田用農作
業機において作業機部分の昇降制御を司る昇降制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、水田用農作業機の一種である乗
用田植機は、耕盤上を走行する走行車体と、該走行車体
に上下に回動可能に設けた懸架リンクの先端側に装着さ
れる植付部(作業機部分)とからなり、油圧シリンダ
(アクチュエータ)によって懸架リンクを回動させるこ
とにより植付部を昇降させるようになっている。作業時
は、苗の植付深さを一定に維持するために、水田表土面
の高低変化に応じて植付部を昇降させる昇降制御を行
う。
【0003】この昇降制御を司る昇降制御装置は、従
来、次のように構成されていた。すなわち、植付部に設
けた整地用フロートによって植付部に対する表土面高さ
を検出し、このフロートの上下動に連動して油圧シリン
ダの制御バルブのスプールを出入させ、油圧シリンダを
伸縮作動させるようになっていた。この昇降制御によっ
て植付部が昇降すると、フロートの高さが変化し、それ
によってスプールが中立に戻り、油圧シリンダの作動が
停止した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】油圧シリンダと懸架リ
ンクの連結部分には緩衝用スプリングが介装されてお
り、油圧シリンダの制御出力が振動して植付部に伝わる
ので、上記の如く植付部の昇降動作がフロートのセンシ
ングに関与するようになっていると、植付部の昇降動作
中は両者が干渉し合い、正確な表土面高さを検出するこ
とができず、制御が不確定なものとなっていた。特に制
御量が大きい場合には、ハンチングが生じていた。本発
明の課題は、これらの点を解決し、常に正確な昇降制御
が行われるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は次のよ
うな構成とした。すなわち、本発明にかかる水田用農作
業機の昇降制御装置は、伸縮可能なアクチュエータによ
って上下回動させられる懸架リンクに作業機部分を装着
した水田用農作業機の昇降制御装置において、作業機部
分とは独立的に表土面に追随して上下動する接地体と、
前記アクチュエータの伸縮作動部の動きに連動して上下
回動する検出用リンクと、該検出用リンクに連結され前
記接地体の上下動を検出する検出手段と、該検出手段の
検出結果に基づいて前記アクチュエータを伸縮作動させ
る制御バルブとを設け、前記検出用リンクと前記検出手
段との連結点を、その軌跡が前記懸架リンクの作業機部
分連結点の軌跡に近似する位置に設定したことを特徴と
している。
【0006】
【作用】検出手段によって接地体の上下動を検出し、こ
の検出結果を制御目標値として制御バルブの出力制御を
行い、アクチュエータを伸縮作動させる。接地体は植付
部とは独立的に表土面に追随して上下動するので、制御
入力と制御出力とが干渉せず、常に安定した昇降制御が
行われ、ハンチングが生じない。また、検出用リンクと
検出手段との連結点の軌跡が懸架リンクの作業機部分連
結点の軌跡に近似しているので、接地体の上下動量と作
業機部分の昇降量とがほぼ一致し、作業機部分の昇降高
さに関係なく常に適正な制御目標値が得られ、正確な昇
降制御を行える。
【0007】
【実施例】図1乃至図8は本発明の1実施例をあらわし
ている。この乗用田植機1Aは、操縦席を備えた四輪走
行車体2と6条植の植付部3とからなり、走行車体2の
後部に設けた平行リンク式の懸架リンク4に植付部3が
装着されている。
【0008】走行車体2は、ミッションケース6と連結
フレーム7と縦フレーム8とで機体フレームが構成さ
れ、連結フレーム6の内側に設けたフロントデフケース
10から左右のフロントアクスルケース11,11が側
方に突出され、その先端部に設けた前輪支持ケース1
2,12に左右の前輪13,13がそれぞれ支持され、
また、縦フレーム8の後端部にリヤアクスルケース15
が固定して設けられ、その左右両端部に設けたギヤケー
ス16,16に後輪17,17が支持されている。エン
ジン20は縦フレーム8の中間部に設置したエンジン台
21の上に搭載されている。
【0009】エンジン20の上側はエンジンカバー23
で覆われており、その上に操縦席24が設置されてい
る。機体の前部を覆うフロントカバー25の上方には、
操縦席24の位置に対応させてステアリングハンドル2
6が設けられている。エンジンカバー23およびフロン
トカバー25の周囲は水平状のステップ27となってお
り、この上をオペレータが自由に歩行できるようになっ
ている。
【0010】植付部3は、植付部フレームを兼ねる伝動
ケース30を備え、該伝動ケースの上方に前側が上位と
なるよう傾斜した苗載台31が設けられ、また、伝動ケ
ース30の後端部に6組の植付装置32,…が設けられ
ている。苗載台31が左右方向に往復動しながら、台上
の苗を1株分づつ各植付装置32,…の苗取り位置に供
給し、所定の軌跡を描きながら作動する植付装置32の
植込杆32aが苗取り位置に供給された苗を水田面上に
植え付けてゆく。
【0011】植付部3の下部には、水田の表土面を整地
するためのセンターフロート34および左右一対のサイ
ドフロート35,35が設けられている。センターフロ
ート34は機体の左右中心に位置し、サイドフロート3
5,35は後輪17,17の真後部に位置している。
【0012】センターフロート34は次のように伝動ケ
ース30に取り付けられている。すなわち、センターフ
ロート34の前部上面に固着した取付部材37が前部支
持アーム38に拡縮リンク39を介して連結され、かつ
後部上面に固着した取付部材41が後部支持アーム42
の後端部に回動自在に支持させた回動アーム43に枢着
されている。したがって、センターフロート34は上下
方向の動きについて植付部3に対して完全に自由であ
り、常に水平な状態で表土面上を滑走する。
【0013】また、サイドフロート35は次のように伝
動ケース30に取り付けられている。すなわち、サイド
フロート35にも上面の前後に取付部材37,41が固
着されており、前側の取付部材37はセンターフロート
34の場合と同様に拡縮リンク39を介して前部支持ア
ーム39に連結されているが、後側の取付部材41は後
部支持アーム42の後端部に直接枢着されている。した
がって、サイドフロート35は後部支持アーム42と取
付部材41の枢着点を支点としてフロートの前部が上下
に揺動するようになっている。
【0014】各フロートの後部支持アーム42,…が固
着されているパイプ45は伝動ケース30に回動自在に
支持されており、このパイプ45を植付深さ調節レバー
46を用いて回動させることにより、サイドフロート3
5,35の接地位置が変化させられ、苗の植付深さが変
わる。植付深さ調節レバー46を係止させておくレバー
ガイド47は複数の操作位置を有し、苗の植付深さを複
数段階に調節できるようになっている。
【0015】なお、サイドフロート35,35の底面は
フラットであるが、センターフロート34の底面は前部
に比べ後部が下側に凸の段状になっている。その段差は
約10mmである。このセンターフロート34の底面に段
差が設けられている訳は、センターフロート34が表土
面高さを検出するための接地体としての役割を有するこ
とに起因している。その作用については後述する。
【0016】懸架リンク4は、各左右一対のアッパリン
ク50,50とロワリンク51,51を備え、これらリ
ンクは、基部が走行車体3に設けたリンクベース52に
回動自在に支持され、先端部が連結枠53に連結されて
いる。そして、連結枠53の下部から後方に突出させた
ローリング軸54が伝動ケース30の軸受部に回転自在
に支承されている。アッパリンク50,50とロワリン
ク51,51は平行になっており、全体で平行リンク装
置として構成されている。
【0017】この懸架リンク4を駆動する油圧シリンダ
56は、シリンダ本体56a側が走行車体3の取付部材
56cに枢着され、ピストン56b側がアッパリンク5
0,50の中間部に連結されている。ピストンとアッパ
リンクの連結部は、ピストン56bの周囲にスプリング
ケース57を遊嵌させ、その内部にスプリングケースの
内端面57aとピストン56bに嵌着させたフランジ5
8によって位置規制させられたスプリング59を設け、
スプリングケース57の外周面に固着した連結軸60,
60をアッパリンク50,50に連結させた構造になっ
ている。したがって、アッパリンク50,50はスプリ
ング59を介してピストン56bに吊られた状態となっ
ている。
【0018】油圧シリンダ56を収縮させると、アッパ
リンク50,50が上下に回動し、それに追随してロワ
リンク51,51も上下に回動し、植付部3が一定姿勢
のまま昇降する。ピストン56bとアッパリンク50,
50の間に緩衝用スプリング59が介装されているの
で、植付部3の昇降動作が円滑に行われる。
【0019】植付部の昇降を制御する昇降制御装置62
は図5のように構成されている。すなわち、表土面高さ
の検出手段であるポテンショメータ63からの情報とス
トロークセンサ64からの情報をコントローラ64に入
力し、これら入力情報に基づいてコントローラ65から
油圧シリンダ56の制御バルブ66に出力信号を出すよ
うになっている。
【0020】ポテンショメータ63は、センターフロー
ト34の前側取付部材37に固定の横棒68から上向き
に突設した支持部材69の上端部に取り付けられてい
る。一方、走行車体3側には、リンクベース52に基部
を回動自在に支持させて表土面高さの検出用リンクであ
るセンサリンク70が設けられ、該センサリンクの先端
部とポテンショメータ63の検出アーム63aの先端部
とが第一連結ロッド71で連結されている。さらに、油
圧シリンダピストン56bの先端部にパイプ73が下方
に垂下させて取り付けられ、その下端部とセンサリンク
70の中間部が第二連結ロッド74で連結されている。
【0021】センサリンク70は、左右一方(図示例で
は左)のロワリンク51の外側に、アッパリンク50お
よびロワリンク51とほぼ平行に配置されている。セン
サリンク70の回動支点70aは側面視でロワリンク5
1の回動支点52aの近傍に位置し、センサリンク70
の回動支点70aからセンサリンク70と第一連結ロッ
ド71の連結点(以下、センシング点とする)70bま
での距離と、アッパおよびロワリンク50,51の回動
支点50a,51aから植付部連結点50b,51bま
での距離とが等しく、かつセンサリンク70の回動支点
70aから第二連結ロッド74との連結点70cまでの
距離と、アッパリンク50の回動支点50aから連結軸
60までの距離とが等しくなっている。このため、アッ
パリンク50,50およびロワリンク51,51の植付
部連結部51b,52bの軌跡とセンサリンク70のセ
ンシング点70bの軌跡が形状的にほぼ合致する。
【0022】ポテンショメータ63の出力値V1 (θ)
は、検出アーム63aの中立位置θ 0 からの角度で表さ
れる(図6参照)。この値は接地体であるセンターフロ
ート34の上下動量を意味し、この値より表土面からピ
ストン56bの先端までの距離h1 が換算される。
【0023】ストロークセンサ64は、本体部64aが
右側の連結軸60に固着され、検出ロッド64bの先端
がピストン56bの先端に取り付けたブラケット76に
連結されている。
【0024】ストロークセンサ64の出力値V2 (l)
は、検出ロッド64bの伸び量で表され(図7参照)、
その値よりピストン56bの先端から連結軸60までの
距離h2 が換算される。
【0025】昇降制御は図8に示す順序で行われる。
【0026】まず、第1段階では、h1 の設定値H1
制御目標値として制御バルブ66の出力を決定する。具
体的には、ポテンショメータ63による実測値h1 とそ
の設定値H1 を比較し、(1)その差が不感帯(±Δh
1 )内にあるならば出力せず、(2)その差が不感帯の
上側にあるならば、油圧シリンダ56を短縮させる方向
に出力し、植付部3を下降させ、(3)その差が不感帯
の下側にあるならば、油圧シリンダ56を伸長させる方
向に出力し、植付部3を上昇させる。
【0027】H1 の値は前記植付深さ調節レバー46の
操作位置に連係して変更され、植付深さを浅くするとH
1 の値が大きくなり、植付深さを深くするとH1 の値が
小さくなる。
【0028】設定時間Tが経過したならば、第2段階と
して、制御目標値H1 の補正を行う。苗量の多少による
植付部3の重量変化によってスプリング59の伸縮度が
異なるので、その伸縮分を補正する必要があるのであ
る。まず設定時間T内のh2 の平均値Σh2 /Tを求
め、次に該平均値とh2 の設定値H2 を比較し、(1)
その差が不感帯(±Δh2 )内にあるならば、苗量がほ
ぼ平均的な状態であり、その場合はH1 はそのままに
し、(2)その差が不感帯の上側にあるならば、苗量が
少ない状態であり、その場合はH1 の値をやや小さく
(+α)して、不感帯を深植え側にシフトし、(3)そ
の差が不感帯の下側にあるならば、苗量が多い状態であ
り、その場合はH1 の値をやや大きく(−α)して、不
感帯を浅植え側にシフトする。
【0029】上記操作を繰り返し、植付部3が表土面か
ら常に一定の高さに保持されるよう制御する。接地体で
あるセンターフロート34が植付部3に対し自由に上下
動するため、植付部3が昇降しても、そのことがポテン
ショメータ63の検出結果に影響を与えることはない。
すなわち、制御入力と制御出力が完全に独立しているの
であり、両者の干渉がないため常に安定した制御が行わ
れ、ハンチングが生じない。
【0030】また、前記の如く、センサリンク70のセ
ンシング点70bの軌跡がアッパリンク50,50およ
びロワリンク51,51の植付部連結点51b,52b
の軌跡に近似しているので、センサリンク70のセンシ
ング点70bの上下動と植付部3の昇降とがほぼ一致
し、植付部3の昇降高さに関係なく常に適正な制御目標
値が得られ、正確な昇降制御が行われる。
【0031】さらに、センターフロート34の底面が段
状になっているため、表土が硬い場合はフロート底面の
後部だけが接地し、機体が前後傾斜しても、センターフ
ロート34が植付部3に対し一定姿勢に保たれ、表土面
の凹凸を正確に検出することができる。表土が柔らかい
場合は、フロート底面全体が接地するようになり、十分
な浮力が得られる。なお、表土が硬い場合、段差の分だ
け深植えになるが、段差は10mm程度であるので、十分
許容し得る範囲である。
【0032】
【改良例1】図9に示すように、ピストン56bとアッ
パリンク50の間にダンパ77を設けると、ストローク
センサ64がハンチング挙動するのを防止でき、苗量変
化による補正を正確に行えるようになる。
【0033】
【改良例2】図10および図11に示すように、センサ
リンク70と第1連結ロッド71の連結点Pをローリン
グ軸54の中心軸上に配置しておくと、植付部3が昇降
やローリングしても、センサリンク70のセンシング点
(この場合Pとなる)が植付部3の中心からずれないの
で、ポテンショメータ63の検出結果が安定する。図中
の78はセンサリンク70と第一連結ロッド71を結ぶ
連結部材である。
【0034】
【別実施例】図12乃至図18は上記例1Aとは異なる
構成の乗用田植機をあらわしている。
【0035】この田植機1Bも、油圧シリンダ56によ
って上下動させる平行リンク式の懸架リンク4に植付部
3が装着されている。さらに、この田植機1Bは、植付
部3をローリングさせるローリング機構を有する。ロー
リング機構は、連結枠53の背面部に扇形ギヤ80を設
け、その上端部をスプリング81,81を介して左右の
苗載台支持フレーム82,82に連係させ、扇形ギヤ8
0に噛合させたピニオン83をモータ84で回転させる
ように構成されている。
【0036】整地用フロートとして中央に1個のセンタ
ーフロート34と左右一対のサイドフロート35,35
を有するが、この田植機1Bは、表土面のセンシングを
サイドフロート35,35で行うようになっている。サ
イドフロート35の取付部は、図14に示す構造をして
いる。
【0037】パイプ86に一体に取り付けた取付アーム
87(1,2)の後端部に上下方向の長穴87aが形成
されており、サイドフロート35の後部上面に固着した
取付部材88に支架されている横軸89がこの長穴87
aに遊嵌している。さらに、取付アーム87(1,2)
の外側面に支持アーム90(1,2)が回動自在に取り
付けられており、その後端部に横軸89の左右両端部が
連結されている。したがって、サイドフロート35は、
支持アーム90(1,2)によって支持され、長穴87
aの範囲内で上下動可能となっている。
【0038】また、パイプ86には表土面高さセンシン
グ用のポテンショメータ92が固定して取り付けられて
いる。該ポテンショメータの検出軸92aに取り付けた
検出アーム93の先端部が前記横軸89に連結され、ポ
テンショメータ92にはサイドフロート35の上下動量
が検出される。
【0039】一方の支持アーム90(1)は、荷重スプ
リング95によって下向きに回動する方向に付勢されて
いる。このため、サイドフロート35が表土面に押し付
けられた状態となり、サイドフロート35が表土面変化
に追随して上下動する。荷重スプリング95の張力は、
感度調節レバー96によって表土面の硬軟度合いに応じ
て調節可能である。
【0040】この田植機の制御装置97は、図15に示
すように、左右のサイドフロート35(L,R)に設け
たポテンショメータ92(L,R)の入力信号をコント
ローラ98に入力し、その入力情報に基づいて、昇降用
制御バルブ66とローリング用制御モータ84に出力信
号を出すように構成されている。
【0041】昇降制御は図16に示す順序で行う。ま
ず、左右ポテンショメータ92(L,R)の検出値S
L,SRの平均値hを求め、次にこの平均値hとその設
定値Hを比較し、(1)平均値hが不感帯(±Δh)内
にあるならば出力せず、(2)平均値hが不感帯の上側
にあるならば、油圧シリンダ56を短縮させる方向に出
力し、植付部3を下降させ、(3)平均値hが不感帯の
下側にあるならば、油圧シリンダ56を伸長させる方向
に出力し、植付部3を上昇させる。
【0042】また、ローリング制御は図17に示す順序
で行う。まず、左右ポテンショメータ92(L,R)の
検出値SL,SRを求め、その検出値が所定の設定荷重
以上である場合だけ制御を行うようにする。検出値S
L,SRが設定荷重以上であるならば、検出値SL,S
Rの差dを算出し、差dとその設定値Dと比較し、
(1)差dが不感帯(±Δd)内にあるならば出力せ
ず、(2)差dが不感帯外で、SL値の方がSR値より
も小さければ、モータ84を正転させて、植付部3を右
回りにローリングさせ、(3)差dが不感帯外でSL値
の方がSR値よりも大きければ、モータ84を逆転させ
て、植付部3を左回りにローリングさせる。
【0043】このローリング制御の際に、図18に示す
ようなハンチング時に生じる特異電圧をキャッチしたな
らば、検出信号のこの特異電圧部分をカットして制御を
切るように構成しておくと、ハンチングを防止できる。
【0044】あるいは、特異電圧をキャッチしたなら
ば、ローリング制御の不感帯幅を適当に変化させ、特異
電圧をハンチングゾーンから外すように構成してもよ
い。
【0045】さらに、特異電圧をキャッチしたならば、
ローリング制御の設定基準をずらせることにより、特異
電圧をハンチングゾーンから外すように構成してもよ
い。
【0046】
【別実施例の改良例】図19乃至図21に示すように、
表土面の硬さを検出する硬軟センサ101を設け、該硬
軟センサの検出結果に基づいて荷重スプリング95の張
力を調節するようになっている。硬軟センサ101はサ
イドフロート35の外側に設けておくのが良く、また、
左右のサイドフロート35(L,R)にそれぞれ設けて
おくのが良い。このように構成すると、サイドフロート
35,52の接地圧が常に適正に維持されるので、制御
精度が向上する。
【0047】
【補足説明】乗用田植機には予備苗を載せておく予備苗
枠が必要に応じて設けられるが、この予備苗枠を以下に
示すように構成しておくと便利である。
【0048】図22および図23に示す予備苗枠110
A,110Aは、機体の側部に位置する支持軸111,
111回りに旋回可能な支持リンク112,112に取
り付けられ、支持軸111,111を中心として水平面
内で回動させられるようになっている。畦上の台車11
3等から予備苗枠110A,110Aに苗Nを積み込む
時は、予備苗枠110A,110Aを(1)もしくは
(2)の位置へ回動させる。苗載台31に苗Nを補給す
る時は、予備苗枠110A,110Aを(3)の位置へ
回動させる。苗補給位置(3)に位置決めストッパ11
4を設けておくと、苗載台31に対する予備苗枠110
A,110Aの位置決めを容易に行える。
【0049】なお、予備苗枠110Aを支持する支持リ
ンクを、図24または図25に示すように平行リンク1
16,117で構成してもよい。
【0050】図26および図27に示す予備苗枠110
B,110Bは、操縦席24の幅分だけ開けた位置
(2)で固定させることができるようになっている。運
転時には予備苗枠110B,110Bを(2)の位置に
固定しておく。そして、苗補給時には、操縦席24の背
もたれ24aを前に倒し、予備苗枠110B,110B
を(3)の位置まで回動させる。このようにすると、操
縦席24を苗載台31に接近して設けられるので、機体
の全長を短縮することが可能となる。
【0051】図28乃至図29に示す予備苗枠110
C,110Cは、前後方向に回動自在な平行リンク式の
支持リンク116,116に取り付けられ、機体の上方
を通って苗積込位置(1)と苗補給位置(2)の間を移
動させるようになっている。本構成は、苗積込位置
(1)および苗補給位置(2)における予備苗枠110
Cの高さ調節が容易に行える。
【0052】以上の各予備苗枠110A,110B,1
10Cは、苗載面110aを図30のように2段もしく
はそれ以上の複数段に形成しておいてもよい。その場
合、いずれの段の苗載面110aからも苗補給が容易に
行えるよう、図31に示すように苗載台31のガイド板
31aを上下に回動できるようにしておくとよい。
【0053】図32乃至図33に示す予備苗枠110
D,110Dは、平面視で櫛状をしており、水平面内で
旋回可能な支持リンク118,118に上下に回動自在
に取り付けられ、油圧シリンダ119,119によって
上下回動させるようになっている。油圧シリンダ11
9,119を操作する操作レバー120が操縦席24の
近傍に設けられている。予備苗枠110Dを上下回動さ
せることにより、台車113上の苗箱Nをすくい上げた
り、保持している空箱を地面に落とすことができる。ま
た、苗箱を予備苗枠110Dに固定した状態で予備苗枠
110Dを下向きにすれば、苗だけを苗載台31に補給
することもできる。
【0054】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる水
田用農作業機の昇降制御装置は、制御入力と制御出力と
が干渉せず、ハンチングの生じない安定した昇降制御が
行われるとともに、作業機部分の昇降高さに関係なく常
に適正な制御目標値が得られ、正確な昇降制御を行える
ようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である乗用田植機の全体側面
図である。
【図2】図1に示す乗用田植機の要部の側面図である。
【図3】図1に示す乗用田植機の要部の平面図である。
【図4】図1に示す乗用田植機の要部の背面図である。
【図5】昇降制御装置のブロック図である。
【図6】ポテンショメータの動作説明図である。
【図7】ストロークセンサの動作説明図である。
【図8】昇降制御のフローチャートである。
【図9】改良例1の要部の背面図である。
【図10】改良例2の要部の側面図である。
【図11】改良例2の要部の背面図である。
【図12】別実施例の要部の側面図である。
【図13】別実施例の要部の正面図である。
【図14】別実施例の要部の斜視図である。
【図15】制御装置のブロック図である。
【図16】昇降制御のフローチャートである。
【図17】ローリング制御のフローチャートである。
【図18】センシング電圧の図である。
【図19】別実施例の改良例の要部の側面図である。
【図20】別実施例の改良例の要部の背面図である。
【図21】別実施例の改良例の要部の斜視図である。
【図22】予備苗枠Aを施した乗用田植機の平面図であ
る。
【図23】予備苗枠Aを施した乗用田植機の側面図であ
る。
【図24】予備苗枠Aの変形例1を施した乗用田植機の
平面図である。
【図25】予備苗枠Aの変形例2を施した乗用田植機の
平面図である。
【図26】予備苗枠Bを施した乗用田植機の平面図であ
る。
【図27】予備苗枠Bを施した乗用田植機の側面図であ
る。
【図28】予備苗枠Cを施した乗用田植機の平面図であ
る。
【図29】予備苗枠Cを施した乗用田植機の側面図であ
る。
【図30】予備苗枠の側面図である。
【図31】苗載台の側面図である。
【図32】予備苗枠Dを施した乗用田植機の平面図であ
る。
【図33】予備苗枠Dを施した乗用田植機の側面図であ
る。
【符号の説明】
1A 乗用田植機(水田用農作業機) 2 走行車体 3 植付部(作業機部分) 4 懸架リンク 34 センターフロート(接地体) 50b,51b 懸架リンクと作業機部分の連結点 56 油圧シリンダ(アクチュエータ) 59 緩衝用スプリング 62 昇降制御装置 66 制御バルブ 63 ポテンショセンサ(検出手段) 70 センサリンク(検出用リンク) 70b 検出用リンクと検出手段の連結点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 士郎 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮可能なアクチュエータによって上下
    回動させられる懸架リンクに作業機部分を装着した水田
    用農作業機の昇降制御装置において、作業機部分とは独
    立的に表土面に追随して上下動する接地体と、前記アク
    チュエータの伸縮作動部の動きに連動して上下回動する
    検出用リンクと、該検出用リンクに連結され前記接地体
    の上下動を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果
    に基づいて前記アクチュエータを伸縮作動させる制御バ
    ルブとを設け、前記検出用リンクと前記検出手段との連
    結点を、その軌跡が前記懸架リンクの作業機部分連結点
    の軌跡に近似する位置に設定したことを特徴とする水田
    用農作業機の昇降制御装置。
JP5172396A 1993-06-17 1993-06-17 水田用農作業機の昇降制御装置 Pending JPH0710A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9593481B2 (en) 2012-06-09 2017-03-14 Dirtt Environmental Solutions, Ltd. Wall-mounted devices, systems, and methods for selectively positioning objects
US11261600B2 (en) 2017-05-19 2022-03-01 Dirtt Environmental Solutions Ltd. Systems and methods for selectively positioning wall-mounted devices
US11957242B2 (en) 2019-03-20 2024-04-16 Dirtt Environmental Solutions Ltd. Height adjusting and leveling worksurface cantilever

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