JPH0682218B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0682218B2
JPH0682218B2 JP20774686A JP20774686A JPH0682218B2 JP H0682218 B2 JPH0682218 B2 JP H0682218B2 JP 20774686 A JP20774686 A JP 20774686A JP 20774686 A JP20774686 A JP 20774686A JP H0682218 B2 JPH0682218 B2 JP H0682218B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真感光体、詳しくは特定の構造のジス
アゾ顔料よりなる有機光導電性物質を含有する感光層を
有する電子写真感光体に関する。
[従来の技術] これまで、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無
機光導電体を感光層に含有する電子写真感光体はよく知
られている。一方、例えばポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマ
ー、カルバゾール、アントラセン、ピラゾリン類、オキ
サジアゾール類、ヒドラゾン類などの低分子の有機光導
電体やフタロシアニン顔料、アゾ顔料、インジゴ染料、
チオインジゴ染料、スクエアリック酸メチン染料などの
有機光導電体が開発されてきた。さらに、例えば米国特
許第4123270号明細書、同4247614号明細書、同4251613
号明細書、同4256821号明細書などに開示されていると
おり、電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した感光層に
おける電荷発生物質として光導電性のジスアゾ顔料を用
いた電子写真感光体が知られている。
このような有機光導電体を用いた電子写真感光体はバイ
ンダーを適当に選択することにより浸漬コーティングに
よる塗工法を用いて生産できるため極めて生産性が高く
安価な感光体を提供でき、しかも適当な波長域に光導電
性を呈する有機顔料を選択できるという利点がある反
面、感度と繰返し使用に対する耐久性に難点があるた
め、これまで実用化されているものはごく僅かである。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は新規な有機光導電体を感光層に含有する
電子写真感光体を提供することにある。
さらに別の目的は実用的な高感度を有し、かつ繰返し使
用後も安定な帯電特性を示す電子写真感光体を提供する
ことにある。
[問題点を解決する手段、作用] 本発明は、導電性基体上に設けられた感光層に下記一般
式(1)で示されるジスアゾ顔料を光導電体として含有
することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
一般式 (式中、Aはフェノール性OH基を有するカップラー残基
または2−メチルインドレニン誘導体のカップラー残基
を示す。) 上記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料について説明
すると、Aのフェノール性OH基を有するカップラー残基
または2−メチルインドレニン誘導体のカップラー残基
は、例えば次の一般式(2)〜(8)のいずれかで示さ
れる基である。
(式中、Xはベンゼン環と縮合して多環芳香族環あるい
はヘテロ環を形成する残基を示し、R1およびR2は水素原
子、置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、
アリール基、ヘテロ環基、イミノ基を示し、またR1とR2
が結合する窒素原子と一緒に環状アミノ基を示し、R3
よびR4は置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル
基、アリール基を示し、Yは芳香族炭化水素の2価の基
あるいは窒素原子と共にヘテロ環を形成する2価の基を
示し、R5およびR6は水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、シアノ基あるいはニトロ基を示す。
上記定義において、アルキル基、アラルキル基、アリー
ル基およびアルコキシ基の例としては、アルキル基は例
えばメチル、エチル、プロピルなど、アラルキル基は例
えばベンジル、ナフチルメチルなど、アリール基は例え
ばフェニル、ジフェニル、ナフチル、アンスリルなど、
これらの基の置換基としては例えばハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、置換アミノ基(例えばジメチルアミ
ノ、ジフェニルアミノ、ジベンジルアミノなど)、アル
キル基、アルコキシ基などが挙げられる。
アルコキシ基は例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ
など、ヘテロ環基としてはジベンゾフラン、ベンズイミ
ダゾロン、ベンズチアゾール、チアゾール、ピリジンな
どが挙げられる。
またXのベンゼン環と共に多環芳香族環あるいはヘテロ
環を形成する残基としては例えばナフタレン環、アント
ラセン環、カルバゾール環、ベンズカルバゾール環、ジ
ベンゾフラン環、ベンゾナフトフラン環、ジフェニレン
サルファイド環などが挙げられる。
またYの2価の基としては例えばフェニレン基、ナフチ
レン基などが挙げられる。
以下、前記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料の代表
例を列挙する。
なお、前記一般式(1)におけるAのみが相違するの
で、例示はAのみを示すこととする。
これらのジスアゾ顔料は、1種または2種以上を組合せ
て用いることができる。
これらのジスアゾ顔料は、 例えば のジアミンを常法によりテトラゾ化し、次いで対応する
前記一般式(2)〜(8)で示されるカップラーをアル
カリの存在下にカップリングするか、または上記のジア
ミンのテトラゾニウム塩をホウフッ化塩あるいは塩化亜
鉛複塩などの形で一旦単離した後、適当な溶媒例えばN,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
の溶媒中でアルカリの存在下に前記一般式(2)〜
(8)で示されるカップラーとカップリングすることに
より容易に製造することができる。
例示ジスアゾ顔料(1)の合成例 500mlビーカーに水80ml、濃塩酸16.6ml(0.19モル)お
よび前記ジアミン7.3g(0.029モル)を入れ、氷水浴で
冷却しながら攪拌して液温を3℃とした。
次に亜硝酸ソーダ4.2g(0.061モル)を水7mlに溶した液
を、液温を3〜10℃の範囲にコントロールしながら10分
間で滴下し、滴下終了後同温度で更に30分間攪拌した。
反応液にカーボンを加え濾過してテトラゾ化液を得た。
次に2lビーカーに水700mlを入れ、苛性ソーダ21g(0.53
モル)を溶解した後、ナフトールAS(3−ヒドロキシ−
2−ナフトエ酸アニリド)16.2g(0.061モル)を添加し
て溶解した。このカップラー溶液を6℃に冷却し、液温
を6〜10℃にコントロールしながら上記のテトラゾ化液
を30分かけて攪拌下、滴下してその後室温で2時間攪拌
し、更に1晩放置した。反応液を濾過後水洗し、粗製顔
料19.7gを得た。
次に400mlのN,N−ジメチルホルムアミドで熱濾過を5回
繰り返した。その後、減圧熱乾燥により精製顔料18.6g
を得た。
収率は80%であった。
元素分析: 計算値(%) 実験値(%) C 71.90 71.86 H 3.90 3.88 N 12.22 12.20 以上合成例を示したが、一般式(1)で示される他のジ
スアゾ顔料も同様にして合成される。
前記一般式(1)で示されるジスアゾ顔料を含有する被
膜は、光導電性を示し、従って電子写真感光体の感光層
に用いることができる。
電子写真感光体は、導電性基体上に前記ジスアゾ顔料を
真空蒸着法により被膜形成するか、あるいは適当なバイ
ンダーに分散含有させて被膜形成することによって作成
される。
本発明の好ましい実施態様では感光層を電荷発生層と電
荷輸送層に機能分離した電子写真感光体における電荷発
生層として上記の光導電性被膜を使用することができ
る。
電荷発生層は十分な吸光分を得るためできる限り多くの
量の光導電物質を含有し、かつ発生した電荷キャリアー
の飛程を短くするため被膜、例えば5μ以下、好ましく
は0.01〜1μの膜厚の薄膜とすることが望ましい。
このことは入射光線の大部分が電荷発生層で吸収されて
多く電荷キャリアーを生成すること、さらに発生したキ
ャリアーを再結合や捕獲(トラップ)により失活するこ
となく電荷輸送層に注入する必要があることに起因して
いる。
電荷発生層は、例えば前記アゾ顔料を適当なバインダー
に分散させこれを基体の上に塗工することによって形成
でき、また真空蒸着装置により蒸着膜を形成することに
よって得ることができる。電荷発生層を塗工によって形
成する際に用い得るバインダーとしては広範な絶縁性樹
脂から選択でき、またポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの有機
光導電性ポリマーから選択できる。好ましくはポリビニ
ルブチラール、ポリアリレート(ビスフェノールAとフ
タル酸の縮重合体など)、ポリカーボネート、ポリエス
テル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリ
ジン、セルロース系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドンなどの絶縁性樹脂を挙げることができる。
電荷発生層中に含有する樹脂は、80重量%以下、好まし
くは40重量%以下が適している。
これらの樹脂を溶解する溶剤は、樹脂の種類によって異
なり、また後述の電荷輸送層や下引層を溶解しないもの
から選択することが好ましい。
具体的な有機溶剤としては、メタノール、エタノール、
イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
などのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレング
リコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メ
チル、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、塩
化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素、トリクロ
ルエチレンなどの脂肪属ハロゲン化炭化水素類あるいは
ベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノクロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類
などを用いることができる。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング
法などのコーティング法を用いて行なうことができる。
乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方法が
好ましい。加熱乾燥は、30〜200℃の温度で5分〜2時
間の範囲の時間で、静止または送風下で行なうことがで
きる。
電荷輸送層は、前述の電荷発生層と電気的に接続されて
おり、電界の存在下で電荷発生層から注入された電荷キ
ャリアーを受け取るとともに、これらの電荷キャリアー
を表面まで輸送できる機能を有している。この際、この
電荷輸送層は電荷発生層の上に積層されていてもよく、
またその下に積層されていてもよい。
電荷輸送層における電荷キャリアーを輸送する物質(以
下、電荷輸送物質という)は、前述の電荷発生層が感応
する電磁波の波長域に実質的に非感応性であることが好
ましい。ここでいう電磁波とはγ線、X線、紫外線、可
視光線、近赤外線、赤外線、遠赤外線などを包含する広
義の光線の定義を包含する。
電荷輸送層の光感応性波長域が電荷発生層のそれと一致
またはオーバーラップする時には、両者で発生した電荷
キャリアーが相互に捕獲し合い、結果的には感度の低下
の原因となる。
電荷輸送物質としては電子輸送性物質と正孔輸送性物質
があり、電子輸送性物質としてはクロルアニル、ブロモ
アニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメ
タン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7
−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−トリニト
ロ−9−ジシアノメチレンフルオレノン、2,4,5,7−テ
トラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トンなどの電子吸引性物質やこれら電子吸引性物質を高
分子化したものなどがある。
正孔輸送性物質としてはピレン、N−エチルカルバゾー
ル、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−
フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカル
バゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデ
ン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラ
ジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、N,
N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチ
ルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フェニルヒ
ドラゾン、p−ピロリジノベンズアルデヒド−N,N−ジ
フェニルヒドラゾン、1,3,4−トリメチルインドレニン
−ω−アルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−
ジエチルベンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾリ
ノン−2−ヒドラゾンなどのヒドラゾン類、2,5−ビス
−(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジ
アゾール、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノス
チリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾ
リン、1−[キノリル(2)]−2−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン、1−[6−メトキシ−ピリジル
(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピ
リジル(3)]−3−(pジエチルアミノスチリル)−
5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−
[レピジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−[ピリジル(2)]−3−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノ
フェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3−
(α−メチル−p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェ
ニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチ
ル−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、
1−フェニル−3−(α−ベンジル−p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、スピロピラゾリンなどのピラゾリン類、2−
(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノ
ベンズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−5−(2
−クロロフェニル)オキサゾールなどのオキサゾール系
化合物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジ
エチルアミノベンゾチアゾールなどのチアゾール系化合
物、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)
−フェニルメタンなどのトリアリールメタン系化合物、
1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェ
ニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメ
チルアミノ−2−メチルフェニル)エタンなどのポリア
リールアルカン類、トリフェニルアミン、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアン
トラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフ
ェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、
エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂などがあ
る。
この有機電荷輸送物質の他にセレン、セレン−テルル、
アモルファスシリコン、硫化カドミウムなどの無機材料
も用いることができる。
また、これらの電荷輸送物質は1種または2種以上組合
せて用いることができる。
電荷輸送物質に成膜性を有していないときには適当なバ
インダーを選択することによって被膜形成できる。バイ
ンダーとして使用できる樹脂は、例えばアクリル樹脂、
ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、
アクリロニトリル−ブタジエンコポリマー、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスルホン、ポ
リアクリルアミド、ポリアミド、塩素化ゴムなどの絶縁
性樹脂あるいはポリ−N−ビニルカルバゾールポリビニ
ルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機光導電性
ポリマーが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷キャリアーを輸送できる限界がある
ので、必要以上に膜厚を厚くすることができない。一般
的には5〜30μであるが、好ましい範囲は8〜20μであ
る。塗工によって電荷輸送層を形成する際には、前述し
たような適当なコーティング法を用いることができる。
このような電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からなる
感光層は、導電層を有する基体の上に設けられる。導電
層を有する基体としては、基体自体が導電性をもつも
の、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜
鉛、ステンレス、バナジウム、モリブデン、クロム、チ
タン、ニッケル、インジウム、金や白金などが用いられ
る。
その他にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジ
ウム、酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金などを真空
蒸着法によって被膜形成された層を有するプラスチック
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリ
フッ化エチレンなど)、導電性粒子(例えばカーボンブ
ラック、銀粒子など)を適当なバインダーとともにプラ
スチックの上に被覆した基体、導電性粒子をプラスチッ
クや紙に含侵した基体や導電性ポリマーを有するプラス
チックなどを用いることができる。
導電層と感光層の中間に、バリヤー機能と接着機能をも
つ下引層を設けることもできる。下引層はカゼイン、ポ
リビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−ア
クリル酸コポリマー、ポリアミド(ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチ
ル化ナイロンなど)、ポリウレタン、ゼラチン、酸化ア
ルミニウムなどによって形成できる。下引層の膜厚は0.
1〜5μ、好ましくは0.5〜3μが適当である。
導電層、電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した感光体
を使用する場合において電荷輸送物質が電子輸送性物質
からなるときは、電荷輸送層表面を正に帯電する必要が
あり、帯電後露光すると帯光部では電荷発生層において
生成した電子が電荷輸送層に注入され、その後表面に到
達して正電荷を中和し、表面電位の減衰が生じ未露光部
との間に静電コントラストが生じる。このようにしてで
きた静電潜像を負荷電性のトナーで現像すれば可視像が
得られる。これを直接定着するか、あるいはトナー像を
紙やプラスチックフィルムなどに転写後、現像し定着す
ることができる。また感光体上の静電潜像を転写紙の絶
縁層上に転写後現像し、定着する方法もとれる。現像剤
の種類や現像方法、定着方法は公知のものや公知の方法
のいずれを採用してもよく、特定のものに限定されるも
のではない。
一方電荷輸送物質が正孔輸送性物質からなる場合、電荷
輸送層表面を負に帯電する必要があり、帯電後、露光す
ると露光部では電荷発生層において生成した正孔が電荷
輸送層に注入され、その後表面に到達して負電荷を中和
し、表面電位の減衰が生じ未露光部との間に静電コント
ラストが生じる。現像時には電子輸送性物質を用いたと
きとは逆に正荷電性トナーを用いる必要がある。
さらに本発明の別の具体例として、前述の一般式(1)
で示されるアゾ顔料である有機光導電体を前述の電荷輸
送物質とともに同一層に含有させた電子写真感光体を挙
げることができる。
この際、電荷輸送物質としてポリビニルカルバゾールと
トリニトロフルオレノンからなる電荷移動錯化合物を用
いることができる。
この例の電子写真感光体は、前述の有機光導電体と電荷
移動錯化合物をテトラヒドロフランに溶解されたポリエ
ステル溶液中に分散させた後、被膜形成させて作成でき
る。
いずれの電子写真感光体においても、用いる顔料は一般
式(1)で示されるジスアゾ顔料から選ばれる少なくと
も1種類の顔料を含有し、必要に応じて光吸収の異なる
顔料を組合せて使用して感光体の感度を高めたり、パン
クロマチックな感光体を得るなどの目的で一般式(1)
で示されるジスアゾ顔料を2種類以上組合せたり、また
は公知の染料顔料から選ばれた電荷発生物質と組合せて
使用することも可能である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するの
みならず、レーザープリンターやCRTプリンターなどの
電子写真応用分野にも広く用いることができる。
[実施例] 実施例1 アルミ板上にカゼインのアンモニア水溶液(カゼイン1
1.2g、28%アンモニア水1g、水222ml)をマイヤーバー
で乾燥後の膜厚が1.0μとなるように塗布し、乾燥し
た。
次に、前記例示ジスアゾ顔料(8)の有機光導電体5g
を、エタノール95mlにブチラール樹脂(ブチラール化度
63モル%)2gを溶解した液に加え、アトライターで2時
間分散した。この分散液を先に形成したカゼイン層の上
に乾燥後の膜厚が0.5μとなるようにマイヤーバーで塗
布し、乾燥して電荷発生層を形成した。
次いで、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N−α
−ナフチル−N−フェニルヒドラゾンを5gとポリメチル
メタクリレート(数平均分子量10万)5gをベンゼン70ml
に溶解し、これを電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が12μ
となるようにマイヤーバーで塗布し、乾燥して電荷輸送
層を形成した。
このようにして作成した電子写真感光体を川口電気
(株)製、静電複写紙試験装置Model SP−428(ターン
テーブル)を森いてスタチック方式で−5KVでコロナ帯
電し、暗所で1秒間保持した後、照度2luxで露光し、帯
電特性を調べた。
帯電特性としては、表面電位(V0)と1秒間暗減衰させ
た時の電位を1/2に減衰するに必要な露光量(E1/2)を
測定した。
さらに、繰り返し使用した時の明部電位と暗部電位の変
動を測定するために、上記作成した電子写真感光体を−
5.6KVのコロナ帯電器、露光量5lux,secを有する露光光
学系、現像器、転写帯電器、除電露光光学系およびクリ
ーナーを備えた電子写真複写機のシリンダーに貼り付け
た。この複写機はシリンダーの駆動に伴い転写紙上に画
像が得られる構成になっている。
この複写機を用いて、初期の明部電位(VL)と暗部電位
(VD)および5,000回使用した後の明部電位(VL)と暗
部電位(VD)を測定した。この結果を示す。
V0:−600V、 E1/2:3.0lux,sec 実施例2〜15 実施例1で用いた例示アゾ顔料に代えて、下記の例示ジ
スアゾ顔料を用いた他は、全く実施例1と同様の方法で
電子写真感光体を作成した。
各感光体の帯電特性と耐久特性を実施例1と同様の方法
によって測定した。
結果を示す。
実施例16 実施例1で作成した電荷発生層の上に、2,4,7−トリニ
トロ−9−フルオレノン5gとポリ−4,4−ジオキシジフ
ェニル−2,2−プロパンカーボネート(分子量30万)5g
をテトラヒドロフラン70mlに溶解して調製した塗布液を
乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗布し、乾燥し
た。
こうして作成した電子写真感光体を実施例1と同様の方
法で帯電特性を測定した。このとき帯電は+とした。結
果を示す。
V0:+580V、 E1/2:4.8lux,sec、 初期 VD:+590V、VL:+40V 5千回耐久後 VD:+610V、VL:+70V 実施例17 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムのアル
ミ面上に膜厚1.0μのポリビニルアルコールの被膜を形
成した。
次に、実施例1で用いたジスアゾ顔料の分散液を先に形
成したポリビニルアルコール層上に、乾燥後の膜厚が0.
5μとなるようにマイヤーバーで塗布し、乾燥して電荷
発生層を形成した。
次いで1−[キノリル(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリンを5gとポリアリレート(ビスフェノールAと
テレフタル酸−イソフタル酸の縮重合体)5gをテトラヒ
ドロフラン70mlに溶解した液を電荷発生層の上に乾燥後
の膜厚が10μとなるように塗布し、乾燥して電荷輸送層
を形成した。
こうして作成した電子写真感光体について帯電特性およ
び耐久特性を実施例1と同様の方法で測定した。結果を
示す。
V0:−600V、 E1/2:3.2lux,sec、 初期 VD:−600V、VL:−35V 5千回耐久後 VD:−620V、VL:−60V 実施例18 厚さ100μのアルミ板上にカゼインのアンモニア水溶液
を塗布し、乾燥して膜厚1.0μの下引層を形成した。
次に、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン5gとポリ
−N−ビニルカルバゾール(数平均分子量30万)5gをテ
トラヒドロフラン70mlに溶解して電荷移動錯化合物を調
製した。
この電荷移動錯化合物と前記例示ジスアゾ顔料(24)の
光導電体1gを、ポリエステル(商品名バイロン、東洋紡
(株)製)5gをテトラヒドロフラン70mlに溶解した液に
加え、分散した。
この分散液を下引層の上に乾燥後の膜厚が12μとなるよ
うに塗布し、乾燥した。
こうして作成した電子写真感光体の帯電特性を実施例1
と同様の方法で測定した。
但し、帯電極性は+とした。結果を示す。
V0:+595V、 E1/2:4.8lux,sec、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に設けられた感光層に下記一
    般式(1)で示されるジスアゾ顔料を光導電体として含
    有することを特徴とする電子写真感光体。 一般式 (式中、Aはフェノール性OH基を有するカップラー残基
    または2−メチルインドレニン誘導体のカップラー残基
    を示す。)
  2. 【請求項2】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、Xはベンゼン環と縮合して多環芳香族環あるい
    はヘテロ環を形成する残基を示し、R1およびR2は水素原
    子、置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、
    アリール基、ヘテロ環基、イミノ基を示し、またR1とR2
    が結合する窒素原子と共に環状アミノ基を示す、)で示
    される特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、R3は置換基を有してもよいアルキル基、アラル
    キル基あるいはアリール基を示す、)で示される特許請
    求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、R4は置換基を有してもよいアルキル基、アラル
    キル基あるいはアリール基を示す、)で示される特許請
    求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、Yは芳香族炭化水素の2価の基あるいは窒素原
    子と共にヘテロ環を形成する2価の基を示す、)で示さ
    れる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、Yは芳香族炭化水素の2価の基あるいは窒素原
    子と共にヘテロ環を形成する2価の基を示す、)で示さ
    れる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、R5は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、シアノ基あるいはニトロ基を示す、)で示
    される特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】一般式(1)においてAが、 一般式 (式中、R6は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、シアノ基あるいはニトロ基を示す、)で示
    される特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層とか
    らなる積層型感光層であり、該電荷発生層に前記一般式
    (1)で示されるジスアゾ顔料を含有する特許請求の範
    囲第1項記載の電子写真感光体。
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