JPH0674047B2

JPH0674047B2 - ステアリングホイール

Info

Publication number: JPH0674047B2
Application number: JP63186263A
Authority: JP
Inventors: 秀和城内
Original assignee: Nihon Plast Co Ltd
Current assignee: Nihon Plast Co Ltd
Priority date: 1988-07-26
Filing date: 1988-07-26
Publication date: 1994-09-21
Anticipated expiration: 2009-09-21
Also published as: JPH0234468A

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は、振動抑制装置を備えた自動車などのステアリ
ングホイールに関する。

（従来の技術）従来、たとえば特開昭62-149552号公報に記載されてい
るように、ボス上に固着された鉄板からなるベースプレ
ートと、このベースプレートの上方に配設された鋳鉄製
の錘体と、これらベースプレートおよび錘体間に介在さ
れて両者を連結するゴム製の支持脚とからなる振動抑制
装置を備えたステアリングホイールが知られている。そ
して、この従来のステアリングホイールにおいては、支
持脚または錘体の側方に突出するストッパをベースプレ
ートに一体に形成して、錘体の必要以上の振動を規制す
る構造が採られている。

しかし、この従来の構造では、振動抑制装置を構成する
ベースプレートにストッパを設けているため、振動抑制
装置の構造が複雑になる。さらに、支持脚にストッパが
当接する構造とした場合、鉄製のストッパとゴム製の支
持脚との干渉によりこの支持脚部の耐久性に問題が生
じ、また、錘体にストッパが当接する構造とした場合、
異音が発生する問題が生じる。

そこで、上記公報に記載されているように、たとえば、
鉄製のストッパ部を高分子弾性体からなる被覆層で被覆
する必要が生じるが、そうすると、複雑な加硫ゴム型が
必要になるなどの問題が生じる。

（発明が解決しようとする課題）上述のように、従来のステアリングホイールでは、振動
抑制装置の錘体の振動を規制するストッパを振動抑制装
置の鉄板からなるベースプレートに形成していたため、
振動抑制装置の構造が複雑になるとともに、振動抑制装
置のゴム製の支持脚部の破損を防止しかつ異音の発生を
防止するために、ストッパに弾性体からなる被覆層を設
ける必要が生じ、さらに構造が複雑化するなどの問題が
あった。

本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
で、構造が簡単で組立も容易な振動抑制装置を備えたス
テアリングホイールを提供することを目的とするもので
ある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）本発明のステアリングホイールは、ステアリングシャフ
ト16に固着されるボス17と、このボス17に固着された合
成樹脂からなる本体カバー21と、この本体カバー21内に
上記ボス17とともに配設された振動抑制装置41とを備
え、また、上記振動抑制装置41は、上記ボス17上に固着
されたベースプレート42と、このベースプレート42の上
方に配設された錘体43と、これらベースプレート42およ
び錘体43間に介在されて両者を連結する弾性を有する支
持脚44とからなり、さらに、上記本体カバー21に、上記
ベースプレート42の近傍を通って上記支持脚44の側方に
突出し上記錘体43の振動範囲を規制するとともに上記ベ
ースプレート42を水平方向で位置決めするストッパ34を
一体に形成したものである。

（作用）本発明のステアリングホイールでは、組立時、ボス17お
よび本体カバー21側に振動抑制装置41を組付けるとき、
この振動抑制装置41のベースプレート42を本体カバー21
と一体のストッパ34により位置決めする。また、使用時
には、エンジン作動中の振動や走行時の振動に対して、
ボス17に固着されたベースプレート42に弾性支持脚44を
介して連結された錘体43の慣性により、ステアリングホ
イールの振動が防止される。そして、支持脚44が弾性変
形してボス17および本体カバー21側に対し錘体43が相対
的に振動するが、その際、支持脚44の側方に突出した本
体カバー21のストッパ34が支持脚44あるいは錘体43に当
接することにより、この錘体43の必要以上の振動が規制
される。このとき、本体カバー21と一体のストッパ34は
合成樹脂からなっているから、支持脚44が当たっても、
この支持脚44の破損をきたすようなことはなく、また、
錘体43が当たった場合、異音の発生は小さい。

（実施例）以下、本発明のステアリングホイールの一実施例を第１
図ないし第４図に基づいて説明する。

このステアリングホイールは、形状的には、第４図に示
すように、中央部のボス部11と、周辺部の円環状のリム
部12と、これらボス部11およびリム部12を連結するスポ
ーク部13とからなっている。上記ボス部11は、第１図な
いし第３図に示すように、ステアリングシャフト16に固
着される円筒形状の金属製のボス17を有しており、この
ボス17上にはぼ長方形状の金属製のボスプレート18が溶
接されている。さらに、上記ボス17の外周面にはスポー
ク芯金19が溶接されている。また、21は合成樹脂からな
る本体カバーで、この本体カバー21は、上面を開口した
函形状に形成されており、上記ボス部12およびスポーク
部13の外殻下部を構成するものである。さらに、上記本
体カバー21の上方にはホーンパッド22が上下動自在に支
持されている。

そして、上記ボス17の内部は、上記ステアリングシャフ
ト16の上端部がセレーション嵌合される貫通孔26となっ
ている。また、上記ボスプレート18には、上記ボス17の
上端部が嵌合される嵌合孔７が中央部に形成されている
とともに、固着片28が左右両側部に形成されており、こ
の固着片28にはねじ孔29がそれぞれ形成されている。ま
た、上記ボスプレート18の各角部近傍には、これら角部
と平行なほぼＬ字形状の挿通溝30がそれぞれ形成されて
いる。一方、上記本体カバー21の底面部には、上記ボス
17が貫通される貫通孔31が中央に形成されている。ま
た、この貫通孔31の左右両側に位置して、上記ボスプレ
ート18の固着片28が上方から接合されねじ32により固定
される筒状部33が上方へ突出させて一体に形成されてい
る。さらに、上記本体カバー21の内底面にはその貫通孔
31を囲んで、上記ボスプレート18の挿通溝30にそれぞれ
下方から挿通される平面視Ｌ字形のリブ状の４つのスト
ッパ34が上方へ突出させて一体に形成されている。

41は振動抑制装置で、この振動抑制装置41は、上記本体
カバー21内に位置して上記ボス17上に配設されるもので
ある。そして、この振動抑制装置41は、ほぼ長方形状の
金属製のベースプレート42と、このベースプレート42の
上方に配設されたほぼ長方形板状の金属製の錘体43と、
これらベースプレート42および錘体43間に介在されて両
者を一体的に連結する弾性体たとえばゴム製の複数の支
持脚44とからなっている。上記ベースプレート42は、各
角部が上記複数のストッパ34の内側に嵌合された状態で
上記ボスプレート18上に接合されるものであり、このボ
スプレート18の嵌合孔27に重合され上記ステアリングシ
ャフト16の上端部が貫通される貫通孔45を中央部に有し
ている。一方、上記錘体43の中央部には、上記ベースプ
レート42の貫通孔45に上方から対向する開口部46が形成
されている。また、上記支持脚44は、４角柱形状となっ
ており、上記ベースプレート42と錘体43との相対向する
面でかつそれらの角部より若干内側の位置に上下端面が
それぞれ固着されている。したがって、これら支持脚44
の側面の外側に上記Ｌ字状のストッパ34が近接対向して
いる。

そうして、組立にあたっては、まず、スポーク芯金19お
よびボスプレート18を溶接したボス17を本体カバー21の
貫通孔31に上方から貫通するとともに、本体カバー21の
ストッパ34をボスプレート18の挿通溝30に挿通させつ
つ、このボスプレート18の固着片28を本体カバー21の筒
状部33上に載せる。そして、この筒状部33に下方からね
じ32を挿通して固着片28のねじ孔29に螺着し、ボスプレ
ート18を本体カバー21に固定する。

つぎに、各ストッパ34の内側に振動抑制装置41のベース
プレート42の各角部を嵌合させつつ、このベースプレー
ト42をボスプレート18上に載せる。

つぎに、ボス17およびベースプレート42の貫通孔26,45
にステアリングシャフト16の上端部を下方から貫通し、
このステアリングシャフト16のベースプレート42から上
方へ突出した部分にワッシャ51を介してナット52を螺着
する。こうして、ステアリングシャフト16にボス17が固
定されるが、この状態で、ボスプレート18とワッシャ51
とにより振動抑制装置41のベースプレート42が挾着され
ることによって、このベースプレート42がボス17に対し
て固定される。

このようにボス17および本体カバー21側に振動抑制装置
41を組付けるとき、ベースプレート42がストッパ34によ
り水平方向に位置決めされるので、組付けやすい。

また、上記ステアリングホイールの使用時には、自動車
のエンジン作動による振動や走行に伴う振動があって
も、ボス17に固着されたベースプレート42に弾性のある
支持脚44を介して連結された錘体43の慣性により、ステ
アリングホイールの振動が防止される。そして、支持脚
44が弾性変形してボス17および本体カバー21側に対し錘
体43が相対的に振動するが、その際、支持脚44の側方に
突出したストッパ34が支持脚44に当接することにより、
錘体43の振動範囲が規制され、この錘体43の必要以上の
振動が抑制される。

このとき、複数のＬ字形状のストッパ34は全体として４
方から支持脚44に対向しているので、錘体43の振動がい
かなる方向のものであっても、確実にこの錘体43の振動
が規制される。また、本体カバー21と一体のストッパ34
は合成樹脂からなっているので、ゴム製の支持脚44に当
たっても、この支持脚44が破損をきたすようなことはな
い。

そして、上記構成によれば、振動抑制装置41以外の本体
カバー21にストッパ34を一体に形成したので、とくに振
動抑制装置41の形状、構造が単純になるとともに、ステ
アリングホイール全体としても、構造が簡単になる。ま
た、上述のようにストッパ34は合成樹脂からなっている
ので、このストッパ34に弾性体からなる被覆層を設ける
ような必要がなく、構造をさらに簡単にできるととも
に、製造も容易なものとなる。

第５図は本発明の他の実施例を示すもので、この実施例
では、本体カバー21から突出したストッパ34を支持脚44
の側方からさらに錘体43の側方まで延ばし、この錘体43
の側面の各角部に外側から近接対向させている。

そして、この実施例においては、ストッパ34に錘体34が
当接することにより、この錘体43の必要以上の振動が規
制される。このとき、本体カバー21と一体のストッパ34
は合成樹脂からなっているので、金属製の錘体43が当た
っても、異音の発生は小さい。また、必要に応じて、錘
体43の外周を支持脚44の成形時同時にゴムで被覆する場
合でも、振動抑制装置41が単純構造であるので、成形し
やすい。

第６図および第７図は本発明のさらに他の実施例を示す
もので、この実施例では、先の実施例のように、ボスプ
レート18に形成された挿通溝30にストッパ34を挿通する
のではなく、ベースプレート42とボスプレート18とをほ
ぼ同じ大きさにして、このボスプレート18の側面角部の
外側を本体カバー21から突出した複数のＬ字形状のスト
ッパ34の内側に嵌合させている。

〔発明の効果〕

本発明によれば、振動抑制装置がボスとともに内蔵され
る合成樹脂からなる本体カバーに、振動抑制装置のベー
スプレートの近傍を通って弾性支持脚の側方に突出し錘
体の振動範囲を規制するとともにベースプレートを位置
決めするストッパを一体に形成したので、金属製のベー
スプレートにストッパを形成した場合とは異なり、とく
に振動抑制装置の構造が簡単になるとともに、支持脚の
破損や異音の発生を防止するためにストッパに弾性被覆
層を設けるような必要がなく、より一層構造を簡単にで
き、製造性も向上する。また、ストッパによりベースプ
レートを位置決めできるので、振動抑制装置のボスおよ
び本体カバー側への組付けが容易になり、しかも、振動
範囲規制用のストッパが位置決めを兼ねているので、無
駄のない構成とできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のステアリングホイールの一実施例を示
すボス部の断面図、第２図はそのボス部の分解斜視図、
第３図はそのボス部の斜視図、第４図はステアリングホ
イール全体の平面図、第５図は本発明の他の実施例を示
すボス部の断面図、第６図は本発明のさらに他の実施例
を示すボス部の断面図、第７図はそのボス部の斜視図で
ある。 16……ステアリングシャフト、17……ボス、21……本体
カバー、34……ストッパ、41……振動抑制装置、42……
ベースプレート、43……錘体、44……支持脚。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ステアリングシャフトに固着されるボス
と、このボスに固着された合成樹脂からなる本体カバー
と、この本体カバー内に上記ボスとともに配設された振
動抑制装置とを備え、上記振動抑制装置は、上記ボス上に固着されたベースプ
レートと、このベースプレートの上方に配設された錘体
と、これらベースプレートおよび錘体間に介在されて両
者を連結する弾性を有する支持脚とからなるステアリン
グホイールにおいて、上記本体カバーに、上記ベースプレートの近傍を通って
上記支持脚の側方に突出し上記錘体の振動範囲を規制す
るとともに上記ベースプレートを水平方向で位置決めす
るストッパを一体に形成したことを特徴とするステアリングホイール。