JPH06347947A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

Info

Publication number
JPH06347947A
JPH06347947A JP16652293A JP16652293A JPH06347947A JP H06347947 A JPH06347947 A JP H06347947A JP 16652293 A JP16652293 A JP 16652293A JP 16652293 A JP16652293 A JP 16652293A JP H06347947 A JPH06347947 A JP H06347947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silver
acid
layer
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16652293A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Nishikawa
俊廣 西川
Hideaki Nomura
秀昭 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP16652293A priority Critical patent/JPH06347947A/ja
Publication of JPH06347947A publication Critical patent/JPH06347947A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速な脱銀が可能なハロゲン化銀カラー写真
感光材料を提供する。 【構成】 支持体上に、赤感性ハロゲン化銀乳剤層、緑
感性層ハロゲン化銀乳剤層、青感性ハロゲン化銀乳剤層
の少なくとも1層が設けられており、かつ支持体と感光
性乳剤層の間に挿入された着色ハレーション防止層を有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該ハレ
ーション防止層が、コロイド媒体に分布させた約0.02μ
m以下の厚さを有する銀小板を含有し、かつ感光性乳剤
層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が25
μm以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写
真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料およびその処理方法に関するものであり、さ
らに詳しくは脱銀性の改良されたハロゲン化銀カラー写
真感光材料およびその処理方法に関するものであり、こ
れにより処理時間の短縮化を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】一般に、カラー写真感光材料の処理の基本
工程は、発色現像工程と脱銀工程である。発色現像工程
では発色現像主薬により、露光されたハロゲン化銀が還
元されて銀を生じると共に、酸化された発色現像主薬は
カプラーと反応して色素画像を与える。ここに形成され
た銀は、引き続く脱銀工程において漂白剤により酸化さ
れ、さらに定着剤の作用を受けて可溶性の銀錯体に変化
し、溶解除去される。
【0004】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の撮影シ
ステムは、いわゆる”写るんです”に代表わされるレン
ズ付きフィルムの普及により、極めて便利になりいつで
も好きな時に手軽に写真が楽しめるようになった。ま
た、処理システムは、いわゆる迅速ミニラボシステムの
普及により、ネガの現像処理に限定すれば10分程度の
仕上げが可能になってきている。しかしながら、撮影シ
ステムの利便性の向上に比較し、ネガ処理の10分仕上
げということは、最終的にプリントを得るには、幾ら急
いでも15分程度かかり、顧客の立場を考慮すると、現
像の依頼、プリントの受取と2度写真店に足を運ぶ事を
強いていることになる。従って、更なる処理の迅速化は
極めて重要であり、特に処理時間の半分近くを占める脱
銀工程の短縮化は、大きな課題となっている。
【0005】カラー写真感光材料の脱銀工程において
は、処理の迅速化と環境汚染防止の観点から、第2鉄イ
オン錯塩(例えば、アミノポリカルボン酸第2鉄イオン
錯塩、特にエチレンジアミンテトラ酢酸鉄(III )錯
塩)を主体とした漂白処理処方が主に利用されている。
【0006】しかしながら、従来の方法では第2鉄イオ
ン錯塩は酸化力が比較的小さく漂白力が不十分なため、
これを漂白剤として用いたものは、塩臭化銀乳剤主体で
現像銀量の少ないプリント用感光材料を漂白処理もしく
は漂白定着処理する場合には、一応所望の目的を達する
ことができるが、沃臭化銀主体で現像銀量の多い高感度
のカラー写真感光材料、撮影用カラー反転感光材料、撮
影用カラーネガ感光材料を処理する場合には、漂白作用
が不十分で脱銀不良になったり、漂白するのに長時間を
要するという欠点を有していた。
【0007】本発明者等は、これら高感度のカラー写真
感光材料の脱銀不良の原因について研究を行い、支持体
上に隣接して塗設されているハレーション防止用の黒色
コロイド銀の存在、および特開昭58ー113930
号、同58ー113934号、同59ー119350号
の各公報に記載されている平板状乳剤を感光性乳剤層に
使用することが主要因であることを確認した。
【0008】ハレーション防止用のコロイド銀としては
黒色コロイド銀が、使用されてきている。(T.H.J
ames、The Theory of the Phot
ographic Process、4th Editi
on P.579参照) また最近公開された、特開平5
ー134358号公報には、厚さ0.02μm以下の銀小板
の調製方法が記載されており、銀被覆力の増加に伴い、
塗布銀量の低減が可能であることも記載されている。
【0009】本発明者等は、脱銀性改良の目的で、この
銀小板粒子を高感度カラー撮影材料のハレーション防止
層へ適用してみたが、脱銀時間の短縮化はこの技術の適
用だけでは不可能であることを確認した。このように、
従来ある技術だけでは、脱銀時間の短縮は不十分であ
り、この技術開発が強く求められていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第一
の目的は、迅速な脱銀が可能なハロゲン化銀カラー写真
感光材料を提供することであり、本発明の第2の目的
は、迅速な脱銀が可能なハロゲン化銀カラー写真感光材
料の処理方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、撮影用カ
ラー写真感光材料が脱銀不良になる原因について鋭意研
究を行い、上記諸目的は以下の手段で達成されることを
見いだした。 (1)支持体上に、赤感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性
層ハロゲン化銀乳剤層、青感性ハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられており、かつ支持体と感光性乳
剤層の間に挿入された着色ハレーション防止層を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該ハレーシ
ョン防止層が、コロイド媒体に分布させた約0.02μm以
下の厚さを有する銀小板を含有し、かつ感光性乳剤層を
有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が25μm
以下であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
光材料。
【0012】(2)ハロゲン化銀カラー写真感光材料を
発色現像後、漂白能を有する処理液で処理する方法にお
いて、該漂白能を有する処理液が、下記一般式(A)、
一般式(B)、一般式(C)または一般式(D)で表わ
される有機酸又はその塩の第二鉄錯塩から選ばれる少な
くとも1種を漂白剤として含有することを特徴とするハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(A)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、Rは水素原子またはヒドロキシ基
を表わし、nは1または2を表わし、xは1、2または
3を表わし、yは0、1または2を表わす。但しxとy
の合計は3である。) 一般式(B)
【0015】
【化9】
【0016】(式中、Y1 はアリーレン基又は二価の複
素環基を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。R
は置換基を表わす。nは0〜4の整数を表わす。nが2
〜4の整数を表わす場合にはRは同じであってもよく異
なっていてもよい。X1 は水素原子又は−L1 −A2
表わす。X2 は−L2 −A3 又は
【0017】
【化10】
【0018】を表わす。X3 は水素原子、ヒドロキシア
ルキル基又は−L4 −A4 を表わす。A1 及びA5 はそ
れぞれ水素原子、カルボキシ基、スルホ基、カルバモイ
ル基、アシルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、ス
ルファモイル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、−Z1 −L5 −COOH又は
【0019】
【化11】
【0020】を表わす。Z1 は酸素原子又は硫黄原子を
表わす。A2 はカルボキシ基、スルホ基、アルキルスル
ホンアミド基又はホスホノ基を表わす。A3 及びA4
それぞれカルボキシ基、スルホ基又はアルキルスルホン
アミド基を表わす。L2 、L4、L5 、L6 及びL7
それぞれアルキレン基を表わす。L1 及びL3 はそれぞ
れアルキレン基又はアリーレン基を表わす。W1 は二価
の連結基を表わす。) 一般式(C)
【0021】
【化12】
【0022】(式中、X4 はカルボキシ基、アルキルス
ルホンアミド基、−S−L10−A7 又は
【0023】
【化13】
【0024】を表わす。X5 及びX6 はそれぞれ水素原
子又は−L13−COOHを表わす。A7 は水素原子又は
カルボキシ基を表わす。A6 及びA8 はそれぞれ複素環
基、カルボキシ基、カルバモイル基、アシルアミノ基、
ヒドロキサム酸基又は−S−L14−COOHを表わし、
6 及びA8 は互いに結合して環を形成してもよい。a
及びbはそれぞれ0又は1を表わす。R1 及びR2 はそ
れぞれ水素原子、脂肪族基又は互いに結合してアリール
基若しくは複素環基を形成するのに必要な非金属原子群
を表わす。L8 、L9 、L10、L11、L12、L13及びL
14はそれぞれアルキレン基を表わす。但し、a=b=0
のときにA6 及びA8 が同時にカルボキシ基であること
はなく、また、X4 がカルボキシ基のときにA6 がカル
ボキシ基であることはない。) 一般式(D)
【0025】
【化14】
【0026】(式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
びR8 はそれぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒ
ドロキシ基を表わす。Eは炭素原子を含む二価の連結基
を表わす。M1 、M2 、M3 及びM4 はそれぞれ水素原
子又はカチオンを表わす。)
【0027】本発明は、1)一定時間内に脱銀が可能にな
るかは、漂白過程が律速であること、2)漂白を迅速にな
らしめるには漂白剤の拡散を速くすること、即ち漂白剤
の構造を規定する事、及び感光材料の膜厚を規定するこ
と、3)漂白不良を起こし易いハレーション防止層のコロ
イド銀の形状が重要であること、即ちコロイド銀の形状
を従来の塊状から厚みを規定し平板化をすることにより
反応する表面積を増加させ漂白反応速度を向上させるこ
と、を考慮することにより初めて可能になったものであ
る。これらを組み合わせることによる脱銀時間の短縮化
は、当初の予想をはるかに越えるものであった。また、
上記の組み合わせによりシアン色素のロイコ化(結果と
して復色不良)を生じ難くさせるという効果も見出し
た。
【0028】以下本発明の内容について詳細に説明す
る。本発明の膜厚とは、25℃、55%調湿下(2日
間)で測定した膜厚を意味する。膜厚は市販の膜厚計で
測定できる。該乳剤層を有する側の全親水性コロイド層
の膜厚の総和は薄くするほど本発明の効果は大きいが、
ゼラチン等のバインダー、カプラー及び分散溶媒などの
占める体積により限界があり、好ましくは5〜25μm
であり、さらに好ましくは8〜21μmであり、特に好
ましくは10〜18μmである。本発明のカラー写真感
光材料の現像液中での膨潤率は、漂白剤の拡散を早める
意味から2以上であることが好ましい。特に好ましくは
2.2以上4以下である。あまり大きくし過ぎると拡散
距離が長くなり漂白は遅れる場合がある。本発明におい
て、現像液中での膨潤率とは、現像液中での膨潤後の膜
厚(支持体に関して感光層を有する側の写真層の膜厚)
を乾燥膜厚で割った値をいう。現像液中での膨潤膜厚の
測定は、A.Green and G.I.P.Leve
nso氏A J.Phot.Sci.,20、205(1
972)に記載の方法で行うことができる。即ち38℃
に保温した現像液中における膨潤膜厚の平衡値からもと
めることができる。現像液としては、例えば実施例に記
載した処方を用いることが出来る。
【0029】本発明に関するハロゲン化銀カラー写真感
光材料は、少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層、およ
び支持体と感光性層との間に挿入された着色ハレーショ
ン防止層を有する。ハレーション防止層は、適当な親水
性バインダー、例えばゼラチン層が約0.02μm以下
の厚さを有する光吸収剤としての平板状の銀粒子(銀小
板)、いわゆるコロイド銀を含有する。ハレーション防
止層中の銀粒子中好ましくは50wt%以上、より好ま
しくは70wt%以上である。本発明の好ましい態様
は、ハレーション防止層中に、エッジ長さがその厚さの
少なくとも2倍の平均エッジ長さを有する平板粒子であ
るコロイド銀粒子を含有する。ここで厚さとは、より具
体的には、平行な平面間の最短距離をいう。また、エッ
ジ長さとは、より具体的には粒子を内接することが可能
な球の直径を意味する。コロイド銀粒子は、平均エッジ
長さが0.04μm以下であり、かつ厚さが0.005
〜0.02μmが好ましく、さらには平均エッジ長さが
0.02〜0.04μmであり、かつ厚さが0.005
〜0.012μmであることが本発明の効果を得る目的
からより好ましい。前記ハレーション防止層は好ましく
は、支持体と最下層感光性乳剤層との間に設けられる。
本発明の平板状の銀粒子の存在により、ハレーション防
止層1平方メートルあたり銀約200mgまでの塗布量
でより大きく厚い粒子を含む従来のコロイド銀ハレーシ
ョン防止層と比較して、優れた効果を得ることができ
る。本発明のハレーション防止層が含有する銀量は、脱
銀不良や画像の色濁りの点からも少ないほうが好まし
い。具体的には、ハレーション防止層1m2 あたり20
0mg以下、さらには50〜100mgの銀量が好まし
い。
【0030】本発明に用いられる感光材料に関するハレ
ーション防止層は、親水性コロイド層中に分散させた直
径約0.02μm以下のサイズの核を生成させ、核含有
分散体の溶液を銀イオン含有液と混合し、溶液中の核を
銀でめっきし、所望の色相の粒子を得るようにそのめっ
きを終了させ、これにより得た粒子を支持体上に塗布し
てハレーション防止層を形成させることにより得られ
る。好ましくは、めっき工程が還元剤による銀塩の還元
により実施される。本発明のさらに具体的な態様に従っ
た特定の還元剤を用いる方法が他の問題を引き起こさな
い点で好ましい。また、本発明に関する感光材料は、下
記の具体的な態様に従って、ハレーション防止層中のコ
ロイド銀が、隣接する感光性層中に存在するハロゲン化
物による黄色型への転化が防止されていることが好まし
い。従来技術文献に記載されているハレーション防止層
の製造方法とは異なり、本発明は出発材料である核を極
めて小さなサイズの小板に二次元(平面)成長させる化
学増幅方法により、あらかじめ生成させた核上に銀を析
出させる。この工程は、核製造と増幅の二種類の工程に
分けられる。小さな銀核は、強還元剤を用いてゼラチン
中で硝酸銀を還元することにより製造することができ
る。核の増幅中、色彩は黄色から橙色、赤橙色、赤色、
紫色、青色へと変化する。これらの色彩のいずれかが、
増幅の程度、すなわち増幅浴中の出発核と銀量の比率を
制御することにより選択できる。この比率を高くするに
従いめっきされる銀量が増加し、色彩は橙色から青色へ
と変化する。また、増幅は、下記のように停止させるこ
とによって終了できる。
【0031】本発明におけるコロイド銀核は、銀溶液好
ましくは硝酸銀溶液を、還元剤を含む親水性コロイドマ
トリックス(例えばゼラチン水溶液)に添加することに
より生成される。核を含む親水性コロイドは、ゼラチン
が好ましいが、他の親水性のポリマーまたはアルカリ金
属脂肪酸塩を用いてもよい。還元剤にはホウ化水素カリ
ウムが好ましいが、他の強還元剤、例えば別の水素化
物、ジメチルアミンボラン、塩化第一すず、および第一
すずイオンを用いてもよい。核生成に用いられる硝酸銀
溶液は、還元剤を含むゼラチン水溶液に激しく撹拌しな
がら添加し、次に冷却して固めた。このとき、ホウ化水
素もしくは別の同じような還元剤による銀イオンの還元
は、非常に小さな金属核を与え、微細な金属小板を与え
る。得られた分散体をスクリーンを介して押し出し、ヌ
ードル状のゼラチン粒子核を生成させる。例えば50メ
ッシュステンレススクリーンを使用する場合、平均直径
約250〜300μmのゼラチンヌードルに直径5〜7
nmの核を分散させる。ゼラチンヌードルが大きな凝集
塊に膠着することを防ぐために、分散体をさらに水で希
釈して、水性相とは異なる固体ゼラチンマトリックス中
に核を分散させてもよい。
【0032】分散体ヌードルの製造は、水面下ヌードル
形成法およびテルプレートヌードル形成法のいずれの方
法を用いても可能である。このうち、水面下ヌードル形
成法は、なめらかで均一なヌードルを製造できる点で好
ましい。分散体中の核は、銀塩および亜硫酸塩錯生成剤
を含むめっき溶液と一緒に、モノスルホン酸ヒドロキシ
ノンもしくは同様の還元性化合物、例えばアスコルビン
酸ヒドロキシアミンの溶液で処理することにより増幅す
る。好ましくは、めっき溶液が、銀塩溶液を亜硫酸塩/
重亜硫酸塩溶液と混合し、次に混合した溶液を速やかに
分散体に添加することにより製造される。亜硫酸塩錯生
成溶液は、銀小板の成長を促進する試薬、例えば、酢酸
カルシウムのごときカルシウム塩を含有してもよい。増
幅は、銀を準安定非球体状に転化する。反応の進行は、
最初の黄色から、橙色、赤橙色、赤色、紫色、青色へと
変化し、生じた粒子の色彩変化によって確認される。増
幅を拡張して、緑色を生成することもできる。所望の色
彩で反応を停止するために、水で希釈、または反応体を
排除することにより反応を停止することができる。銀含
有ヌードルをナイロンメッシュパックを介するろ過もし
くは同様の手段により採集し、洗浄する。次にヌードル
を水中で安定化させ、つぎに溶融してろ過により精製す
る。これにより得た準安定化状態の銀は、保存が必要な
場合は冷却して貯蔵することができる。銀粒子が黄色で
ない場合、凝集した粒子は非球体であり、通常約0.0
2〜0.04μmの平均エッジ長さ、および約0.00
5〜0.02μm、好ましくは0.005〜0.012
μmの厚さを有する平板状粒子を多量に含む。このよう
な平板状粒子は通常、平均エッジ長さが粒子の厚さの2
倍以上となる。本発明において好ましくは、平均エッジ
長さが粒子の厚さの2〜15倍、より好ましくは2〜8
倍である。
【0033】本発明では、像様露光後の感光材料を発色
現像し、その後、漂白能を有する処理液で処理を行う。
ここで言う漂白能を有する処理液とは、漂白液及び漂白
定着液である。本発明の漂白能を有する処理液中の漂白
剤としては、公知の漂白剤が使用できる。好ましくは、
有機酸第二鉄錯塩であり、有機酸第二鉄錯塩を形成する
有機酸としては、エチレンジアミン四酢酸、1,3−ジ
アミノプロパン四酢酸、1,4−ブチレンジアミン四酢
酸、ジエチレンチオエーテルジアミン四酢酸、グリコー
ルエーテルジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、メ
チルイミノ二酢酸等のほか、より好ましくは、下記一般
式(A)、一般式(B)、一般式(C)及び/または一
般式(D)で表わされる有機酸が挙げられる。 一般式(A)
【0034】
【化15】
【0035】(式中Rは水素原子またはヒドロキシ基を
表わし、nは1または2を表わし、xは1、2または3
を表わし、yは0、1または2を表わす。但し、xとy
の合計は3である。) 一般式(B)
【0036】
【化16】
【0037】(式中、Y1 はアリーレン基又は二価の複
素環基を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。R
は置換基を表わす。nは0〜4の整数を表わす。nが2
〜4の整数を表わす場合にはRは同じであってもよく異
なっていてもよい。X1 は水素原子又は−L1 −A2
表わす。X2 は−L2 −A3 又は
【0038】
【化17】
【0039】を表わす。X3 は水素原子、ヒドロキシア
ルキル基又は−L4 −A4 を表わす。A1 及びA5 はそ
れぞれ水素原子、カルボキシ基、スルホ基、カルバモイ
ル基、アシルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、ス
ルファモイル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、−Z1 −L5 −COOH又は
【0040】
【化18】
【0041】を表わす。Z1 は酸素原子又は硫黄原子を
表わす。A2 はカルボキシ基、スルホ基、アルキルスル
ホンアミド基又はホスホノ基を表わす。A3 及びA4
それぞれカルボキシ基、スルホ基又はアルキルスルホン
アミド基を表わす。L2 、L4、L5 、L6 及びL7
それぞれアルキレン基を表わす。L1 及びL3 はそれぞ
れアルキレン基又はアリーレン基を表わす。W1 は二価
の連結基を表わす。) 一般式(C)
【0042】
【化19】
【0043】(式中、X4 はカルボキシ基、アルキルス
ルホンアミド基、−S−L10−A7 又は
【0044】
【化20】
【0045】を表わす。X5 及びX6 はそれぞれ水素原
子又は−L13−COOHを表わす。A7 は水素原子又は
カルボキシ基を表わす。A6 及びA8 はそれぞれ複素環
基、カルボキシ基、カルバモイル基、アシルアミノ基、
ヒドロキサム酸基又は−S−L14−COOHを表わし、
6 及びA8 は互いに結合して環を形成してもよい。a
及びbはそれぞれ0又は1を表わす。R1 及びR2 はそ
れぞれ水素原子、脂肪族基又は互いに結合してアリール
基若しくは複素環基を形成するのに必要な非金属原子群
を表わす。L8 、L9 、L10、L11、L12、L13及びL
14はそれぞれアルキレン基を表わす。但し、a=b=0
のときにA6 及びA8 が同時にカルボキシ基であること
はなく、また、X4 がカルボキシ基のときにA6 がカル
ボキシ基であることはない。) 尚、これらの有機酸は塩を形成していてもよく、その場
合のカチオンとしてはアルカリ金属(リチウム、ナトリ
ウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(マグネシウ
ム、カルシウム等)が好ましい。一分子中に存在するカ
チオンは同じであっても異なってもよい。
【0046】式中、Y1 は、アリーレン基又は二価の複
素環基を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。Y
1 で形成されるアリーレン基は、単環であってもさらに
芳香環や複素環と縮環していてもよいが、単環又は二環
のものが好ましい。Y1 で形成されるアリーレン基とし
ては、例えばフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ
る。Y1 で形成される二価の複素環基は、窒素原子、酸
素原子又は硫黄原子のうち少なくとも一つを含む3〜1
0員の飽和若しくは不飽和の二価の複素環基であり、単
環であってもさらに芳香環や複素環と縮環していてもよ
い。Y1 で形成される二価の複素環基としては、5〜6
員の不飽和の二価の複素環基が好ましい。二価の複素環
基としては、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール
環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアゾ
ール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、キノ
キサリン環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサゾ
ール環等において隣あった炭素原子にて二価になったも
のが挙げられ、ピロール環、イミダゾール環、ピリジン
環、トリアゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾ
ール環、キノキサリン環、テトラゾール環、チアゾール
環、オキサゾール環等において隣あった炭素原子にて二
価になったものが好ましい。Y1 は、フェニレン基を形
成する場合は特に好ましい。
【0047】Rの置換基としては、例えば、アルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、アリール基、アミノ基、アシルアミノ基、ス
ルホンアミド基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオ
キシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル
基、アシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ
基、スルホ基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリールオ
キシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アシルオ
キシ基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、複素環基等が挙
げられる。置換基としては、炭素原子を有する場合、総
炭素数(以下、C数という。)1〜10のものが好まし
く、より好ましくはC数1〜4のものである。
【0048】X1 としては−L1 −A2 が好ましい。X
3 としては−L4 −A4 が好ましい。X4 としては、カ
ルボキシ基又は「化13」が好ましく、特に「化13」
が好ましい。X5 及びX6 としては−L13−COOHが
好ましい。L1 〜L14のアルキレン基は、直鎖、分岐若
しくは環状でもよく、Rで挙げた如き置換基(好ましく
は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子)で置
換されていてもよい。好ましくは、C数1〜10のもの
であり、L1 〜L7 、L9〜L14としてはさらに好まし
くはメチレン基及びエチレン基であり、L8 としてはC
数2〜5のものである。L1 及びL3 のアリーレン基
は、単環であってもさらに芳香環や複素環と縮環してい
てもよく、Rで挙げた如き置換基(好ましくは、アルキ
ル基、アシルアミノ基、アルキルスルホンアミド基、ア
ルコキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アル
キルチオ基、スルホ基、ホスホノ基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、ニトロ基、カルボキシ基、ヒドロキ
シ基、ハロゲン原子、ヒドロキサム酸基)で置換されて
いてもよい。Y1 で形成されるアリーレン基としては、
例えばフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。ア
リーレン基としては、
【0049】
【化21】
【0050】がさらに好ましい。ここで、Y1 ’、R’
及びn’は、それぞれY1 、R及びnと同義である。
尚、L1 及びL3 としては、アルキレン基が好ましい。
3 、A1 及びA5 におけるヒドロキシアルキル基にお
けるアルキルは、直鎖、分岐若しくは環状であってもよ
く、また、置換基(好ましくは、カルボキシ基、ヒドロ
キシ基、ハロゲン原子)で置換されていてもよい。好ま
しくは、C数1〜10、さらに好ましくはC数1〜3の
ものである。ヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキ
シメチル、ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
1 、A5 、A6 及びA8 におけるカルバモイル基並び
にA1 及びA5 におけるスルファモイル基は、置換基
(好ましくは、アルキル基、アリール基、複素環基)で
置換されていてもよい。好ましくは、C数10以下、さ
らに好ましくはC数4以下のものである。カルバモイル
基としては、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、
N,N−ジメチルカルバモイル、N−(4−スルホフェ
ニル)カルバモイル等を挙げることができる。スルファ
モイル基としては、スルファモイル、N−メチルスルフ
ァモイル等を挙げることができる。A1 、A2 、A3
4 及びA5 におけるアルキルスルホンアミド基は、置
換基(好ましくは、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ハロ
ゲン原子)で置換されていてもよい。好ましくは、C数
1〜5、さらに好ましくはC数1〜3のものである。ア
ルキルスルホンアミド基としては、メタンスルホンアミ
ド、トリフルオロメタンスルホンアミド等が挙げられ
る。
【0051】A1 、A5 、A6 及びA7 におけるアシル
アミノ基は、置換基(好ましくは、アルキル基、アリー
ル基、複素環基、ハロゲン原子、カルボキシ基、ヒドロ
キシ基)で置換されていてもよい。好ましくは、C数1
〜10のアルキルアシルアミノ基、C数6〜10のアリ
ールアシルアミノ基、C数1〜10の複素環アシルアミ
ノ基であり、さらに好ましいのはC数1〜5のアルキル
アシルアミノ基である。アシルアミノ基としては、アセ
チルアミノ、ベンゾイルアミノ、t−ブタンアミド、ト
リフルオロアセチルアミノ等が挙げられる。A1 及びA
5 におけるアルコキシ基並びにアルキルチオ基は好まし
くは、C数1〜10、さらに好ましいのはC数1〜5の
ものであり、メトキシ、エトキシ、アチルチオ等が挙げ
られる。A6 及びA8 における複素環基としては、窒素
原子、酸素原子又は硫黄原子のうち少なくとも一つを含
む3〜10員の飽和若しくは不飽和の二価の複素環基で
あり、単環であってもさらに芳香環や複素環と縮環して
いてもよい。複素環基としては、5〜6員の不飽和の複
素環基が好ましい。複素環基としては、ピロール環、イ
ミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラジン
環、ピリミジン環、トリアゾール環、チアジアゾール
環、オキサジアゾール環、キノキサリン環、テトラゾー
ル環、チアゾール環、オキサゾール環等が挙げられ、ピ
ロール環、イミダゾール環、ピリジン環、トリアゾール
環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、キノキサ
リン環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサゾール
環が好ましい。
【0052】A1 としては、カルボキシ基又は−Z1
5 −COOHが好ましく、カルボキシ基が特に好まし
い。A2 、A3 、A4 及びA5 としては、カルボキシ基
又はスルホ基が好ましく、カルボキシ基が特に好まし
い。A6 及びA8 としては、カルバモイル基、カルボキ
シ基又は複素環基が好ましく、カルボキシ基が特に好ま
しい。A7 としては、カルボキシ基が好ましい。W
1 は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、
二価の複素環基及び/又はそれらの組合せからなる基を
含む二価の連結基が好ましい。さらに好ましくは、一般
式(W)で表わされる。
【0053】
【化22】
【0054】(式中、W2 、W3 及びW5 はそれぞれア
ルキレン基を表わし、W4
【0055】
【化23】
【0056】を表わす。Y”、R”及びn”はそれぞれ
一般式(B)におけるY、R及びnと同義である。cは
0〜3の整数を表わし、d及びeはそれぞれ0又は1を
表わす。Xは−O−、−S−又は−N(R3 )−を表わ
す。R3 は水素原子、アルキル基(例えば、メチル、カ
ルボキシメチル、ヒドロキシメチル)又はアリール基
(例えば、フェニル、4−スルホフェニル)を表わ
す。) W1 としては、cが0であるものが好ましく、d及びe
が0であるものがさらに好ましい。尚、W1 のC数とし
ては、1〜20のものが好ましく、2〜10のものがさ
らに好ましく、2〜5のものが特に好ましい。W1 とし
ては、以下のものが挙げられる。
【0057】
【化24】
【0058】R1 及びR2 はそれぞれ水素原子、脂肪族
基又は互いに結合してアリール基若しくは複素環基を形
成するのに必要な非金属原子群を表わす。脂肪族基とし
ては、直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基やアルケニ
ル基であり、Rで挙げた如き置換基で置換されていても
よい。R1 とR2 が互いに結合して形成する複素環基と
しては、Y1 で挙げた二価の複素環基を挙げることがで
きる。R1 及びR2 で好ましいのは、互いに結合してア
リール基を形成する場合である。一般式(B)は好まし
くは、一般式(B−a)及び(B−b)である。
【0059】
【化25】
【0060】(式中、L1 、L2 、L3 、L4 、W1
R及びnは一般式(B)におけるそれぞれと同義であ
る。) 一般式(C)は好ましくは、一般式(C−a)、(C−
b)及び(C−c)である。
【0061】
【化26】
【0062】(式中、Z1 及びZ1 はそれぞれ複素環基
を表わし、Z3 及びZ4 はそれぞれアルキルスルホンア
ミド基又はカルバモイル基を表わす。Yc 、Rc 及びn
c はそれぞれ一般式(B)におけるY、R及びnと同義
である。L8 、L9 、L11、L12、L13及びbは一般式
(C)におけるそれぞれと同義である。) さらに、一般式(B−b)においては下記一般式(B−
b−1)が好ましく、一般式(C−c)においては下記
一般式(C−c−1)が好ましい。
【0063】
【化27】
【0064】(式中、L1 、L3 、L4 、W1 、R及び
nは一般式(B)におけるそれぞれと同義であり、
9 、L12及びL13は一般式(C)におけるそれぞれと
同義である。Yc 、Rc 及びnc はそれぞれ一般式
(B)におけるY、R及びnと同義である。) 一般式(D)
【0065】
【化28】
【0066】(式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
びR8 で表わされる脂肪族基は直鎖、分岐または環状の
アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基であり、
炭素数1ないし10のものが好ましい。脂肪族基として
はより好ましくはアルキル基であり、さらに炭素数1な
いし4のアルキル基が好ましく、特にメチル基、エチル
基が好ましい。R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8
で表わされる芳香族基としては、単環または2環のアリ
ール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基が挙げら
れ、フェニル基がより好ましい。R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 及びR8 で表わされる脂肪族基、芳香族基は置
換基を有していてもよく、例えばアルキル基(例えばメ
チル、エチル)、アラルキル基(例えばフェニルメチ
ル)、アルケニル基(例えばアリル)、アルキニル基、
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)、アリール
基(例えばフェニル、p−メチルフェニル)、アミノ基
(例えばジメチルアミノ)、アシルアミノ基(例えばア
セチルアミノ)、スルホニルアミノ基(例えばメタンス
ルホニルアミノ)、ウレイド基、ウレタン基、アリール
オキシ基(例えばフェニルオキシ)、スルファモイル
(例えばメチルスルファモイル)、カルバモイル基(例
えばカルバモイル、メチルカルバモイル)、アルキルチ
オ基(メチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニル
チオ)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル)、ス
ルフィニル基(例えばメタンスルフィニル)、ヒドロキ
シ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ
素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ホスホ
ノ基、アリールオキシカルボニル基(例えばフェニルオ
キシカルボニル)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾ
イル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカル
ボニル)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ)、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、ニトロ基、ヒドロキ
サム酸基などが挙げられ、可能な場合にはその解離体又
は塩であってもよい。上記置換基で炭素原子を有する場
合、好ましくは炭素数1ないし4のものである。R3
4 、R5 、R6 、R7 及びR8 として好ましくは水素
原子又はヒドロキシ基であり、水素原子がより好まし
い。
【0067】Eで表わされる二価の連結基は好ましくは
下記一般式(E)で表わすことができ、る。 一般式(E) −(E1 −D)m −(E2l − 式中、E1 及びE2 は同じであっても異なっていてもよ
く、炭素数2から8の直鎖又は分岐のアルキレン基(例
えばエチレン、プロピレン)、炭素数5から10のシク
ロアルキレン基(例えば1,2-シクロヘキシル)、炭素数
6から10のアリーレン基(例えばo-フェニレン)、炭
素数7から10のアラルキレン基(例えばo-キシレニ
ル)又はカルボニル基を表わす。Dは−O−、−S−、
−N(RW)−、二価の含窒素ヘテロ環基を表わす。R
W は水素原子又は−COOMa 、−PO3b 、Mc
−OHもしくは−SO3d で置換されてもよい炭素数
1から8のアルキル基(例えばメチル)もしくは炭素数
6から10のアリール基(例えばフェニル)を表わす。
a 、Mb 、Mc 及びMd はそれぞれ水素原子又はカチ
オンを表わす。カチオンとしては、アルカリ金属(例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アンモニウム
(例えば、アンモニウム、テトラエチルアンモニウム)
やピリジニウムなどを挙げることができる。Eで表わさ
れる連結基は置換基を有していてもよく、置換基として
は例えばR3 からR6 の置換基として挙げたものが適用
できる。二価の含窒素ヘテロ環基としてはヘテロ原子が
窒素である5又は6員環のものが好ましく、イミダゾリ
ル基の如きとなりあった炭素原子にてE1 及びE2 と連
結しているものがさらに好ましい。E1 及びE2 として
は炭素数2から4のアルキレン基が好ましい。mは0か
ら3の整数を表わし、mが2又は3の時にはE1 −Dは
同じであっても異なっていてもよい。mは0から2が好
ましく、0又は1がさらに好ましく、0が特に好まし
い。lは1から3の整数を表わし、lが2又は3のとき
にはE2は同じでも異なってもよい。lは好ましくは1
又は2である。
【0068】Eの具体例としては例えば以下のものが挙
げられる。
【0069】
【化29】
【0070】
【化30】
【0071】M1 、M2 、M3 及びM4 で表わされるカ
チオンとしては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナ
トリウム、カリウム)アンモニウム(例えば、アンモニ
ウム、テトラエチルアンモニウム)やピリジニウムなど
を挙げることができる。)
【0072】本発明で特に好ましい漂白剤は、一般式
(B−a)及び/または(B−b−1)で表わされる有
機酸若しくはその塩の第二鉄錯塩である。本発明におい
ては、漂白能を有する処理液中の有機酸第二鉄錯塩を形
成する有機酸は、単独で使用しても2種以上併用しても
よいが、有機酸第二鉄錯塩を形成する有機酸の30モル
%以上が、上記した一般式(A)〜(D)で表わされる
化合物で占められることが好ましく、より好ましくは5
0モル%以上、最も好ましくは80%以上を占めること
がよい。その結果、十分な脱銀性を得ることが出来るよ
うになった。以下に、一般式(A)〜(D)で示される
有機酸の具体例を示すが、本発明において好ましい漂白
剤としての有機酸第二鉄錯塩を形成する有機酸はこれら
に限定されるものではない。
【0073】
【化31】
【0074】
【化32】
【0075】
【化33】
【0076】
【化34】
【0077】
【化35】
【0078】
【化36】
【0079】
【化37】
【0080】
【化38】
【0081】
【化39】
【0082】
【化40】
【0083】
【化41】
【0084】
【化42】
【0085】
【化43】
【0086】
【化44】
【0087】
【化45】
【0088】
【化46】
【0089】前記一般式(A)で表わされる化合物につ
いては、生分解性の良い漂白剤を形成するキレート剤と
して欧州特許公開第0430000A1号公報や特開平
3−180842号公報に記載されている。前記一般式
(B)及び/又は(C)で表わされる化合物は、ジャー
ナル オブザ アメリカン ケミカル ソサイエティ、第8
0巻、800頁(1958)や、上野景平「キレート化
学」第5巻、第1章(南江堂、1975年刊)等の記載
を参考にして合成できる。前記一般式(D)で表わされ
る化合物は、特開昭63−199295号公報、特開平
3−173857号公報等の記載に準じて合成すること
が出来る。
【0090】本発明においては、漂白能を有する処理液
中の漂白剤として、上述した有機酸第二鉄錯塩に加え
て、無機酸化剤を漂白剤として併用してもよい。このよ
うな無機酸化剤としては過酸化水素や過硫酸塩、臭素酸
塩等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。本発明の漂白能を有する処理液における第二鉄錯
塩の濃度としては、0.003〜2.0モル/リットル
の範囲が適当であり、0.02〜1.0モル/リットル
の範囲が好ましく、より好ましくは、0.03〜0.5
0モル/リットルの範囲であるが、上述したような無機
酸化剤を併用する場合は、第二鉄錯塩の濃度としては
0.005〜0.030モル/リットルの範囲が好まし
い。なお、漂白能を有する処理液で有機酸第二鉄錯塩を
使用する場合、予め錯形成された錯塩として添加して溶
解し、調液しても良く、また、錯形成化合物である有機
酸又はその塩と第二鉄塩(例えば、硫酸第二鉄、塩化第
二鉄、臭化第二鉄、硝酸第二鉄、燐酸第二鉄、硝酸鉄
(III)、硫酸鉄(III)アンモニウムなど)とを共存させ
て漂白能を有する処理液中で錯塩を形成させてもよい。
錯形成化合物である有機酸は、第二鉄イオンとの錯形成
に必要とする量よりもやや過剰にしてもよく、過剰に添
加するときには通常0.01〜10%の範囲で過剰にす
ることが好ましい。
【0091】本発明による漂白能を有する処理液は漂白
剤として該第二鉄錯塩を含有する他、銀の酸化を促進す
る為の再ハロゲン化剤として、塩化物、臭化物、ヨウ化
物の如きハロゲン化物を加えるのが好ましい。また、ハ
ロゲン化物の代わりに難溶性銀塩を形成する有機性配位
子を加えてもよい。ハロゲン化物はアルカリ金属塩ある
いはアンモニウム塩、あるいはグアニジン、アミンなど
の塩として加える。具体的には臭化ナトリウム、臭化カ
リウム、臭化アンモニウム、塩化カリウム、塩酸グアニ
ジンなどがある。また、本発明の漂白能を有する処理液
中の再ハロゲン化剤(好ましくは、臭化カリウム、臭化
ナトリウム)としての臭化物イオン濃度は、好ましくは
1.8モル/リットル以下であり、より好ましくは0.
1モル/リットル以上1.6モル/リットル以下が望ま
しい。上述したように有機酸第二鉄錯塩と無機酸化剤を
漂白剤として併用する場合は、好ましくは50〜100
ミリモル/リットルの範囲である。また、腐食防止剤と
しては、硝酸塩を用いるのが好ましく、硝酸アンモニウ
ム、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどが用いられる。
その添加量は、0.01〜2.0モル/リットル、好ま
しくは0.05〜0.5モル/リットルである。本発明
の漂白液中の臭化物イオン濃度は、好ましくは1.8モ
ル/リットル以下であり、より好ましくは0.1〜1.
6モル/リットルの範囲が好ましい。また、上述したよ
うな無機酸化剤を併用する場合、臭化物イオンの濃度
は、好ましくは0.05〜0.10モル/リットルの範
囲である。本発明の漂白定着液中にも臭化物イオンを添
加してもよく、1.0モル/リットル以下の範囲が好ま
しい。
【0092】なお本発明においては、臭化物イオンの対
カチオンとして、アンモニウムイオンやナトリウムイオ
ン、カリウムイオンなどを用いることが出来る。この中
で、処理の迅速性を考慮するときはアンモニウムイオン
を使用することが好ましく、一方で、環境保全に重点を
おく場合は、実質上アンモニウムイオンを含まない方が
好ましい。なお本発明において、実質上アンモニウムイ
オンを含まないとは、アンモニウムイオンの濃度が0.
1モル/リットル以下の状態をさし、好ましくは0.0
8モル/リットル以下、より好ましくは0.01モル/
リットル以下、特に好ましくは全く存在しない状態を表
わす。アンモニウムイオンの濃度を上記の領域にするに
は、代わりのカチオン種としてアルカリ金属イオンが好
ましく、特に、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カ
リウムイオンが好ましいが、具体的には、漂白剤として
のアミノポリカルボン酸第二鉄錯塩のナトリウム塩やカ
リウム塩、漂白液中の再ハロゲン化剤としての臭化カリ
ウム、臭化ナトリウムの他、腐食防止剤としての硝酸カ
リウム、硝酸ナトリウム等が挙げられる。
【0093】一方、本発明の漂白能を有する処理液にお
いて、好ましいpHは3.2〜7.0であり、さらに
3.5〜6.5が好ましい。また、本発明の漂白定着液
において好ましいpHは3.0〜8.0、より好ましく
は4.0〜7.5である。漂白剤として使用する有機酸
第二鉄錯塩のpH5.0における酸化還元電位が200
mV未満の場合には、pH5.5以上6.5以下が特に
好ましく、200mV以上700mV以下の場合には、
pH4.0以上6.0未満が特に好ましい。酸化還元電
位については、トランスアクションズ・オブ・ファラデ
イ・ソサイエティ(Transaction of the Faraday Socie
ty) 、55巻(1959 年)、1312〜1313頁に記載されている
方法によって測定される。本発明の漂白能を有する処理
液を上記pHの範囲に調節するには、公知の有機酸を使
用することが出来る。本発明においては漂白能を有する
処理液中に、pKaが2.0〜5.5である有機酸を、
0.1モル/リットル〜1.2モル/リットル含んでも
よい。本発明におけるpKaは酸解離定数の逆数の対数
値を表わし、イオン強度0.1モル/リットル、25℃
で求められた値を示す。本発明で用いるpKaが2.0
〜5.5の有機酸は、一塩基酸であっても多塩基酸であ
ってもよい。多塩基酸の場合、そのpKaが上記の範囲
にあれば金属塩(例えばナトリウムやカリウム塩)とし
て使用できる。またpKaが上記の範囲にある有機酸は
2種以上混合使用することもできる。本発明に使用する
pKa2.0〜5.5の有機酸の好ましい具体例を挙げ
ると、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、モノブロモ酢酸、
グリコール酸、プロピオン酸、モノクロルプロピオン
酸、乳酸、ピルビン酸、アクリル酸、酪酸、イソ酪酸、
ピバル酸、アミノ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸等の、脂肪
族系一塩基性酸;アスパラギン、アラニン、アルギニ
ン、エチオニン、グリシン、グルタミン、システイン、
セリン、メチオニン、ロイシンなどのアミノ酸系化合
物;安息香酸およびクロロ、ヒドロキシ等のモノ置換安
息香酸、ニコチン酸等の芳香族系一塩基性酸;シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン
酸、フマル酸、オキサロ酢酸、グルタル酸、アジピン酸
等の脂肪族系二塩基性酸;アスパラギン酸、グルタミン
酸、シスチン、アスコルビン酸等のアミノ酸系二塩基性
酸;フタル酸、テレフタル酸等の、芳香族二塩基性酸;
クエン酸などの多塩基性酸など各種有機酸を列挙するこ
とが出来る。本発明ではこれらの中でもカルボキシ基を
有する一塩基性酸が好ましく、中でも酢酸及びグリコー
ル酸、乳酸の使用が好ましく、特に酢酸、グリコール酸
が好ましい。また、pH調整用に使用するアルカリ剤と
しては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム等が好ましい。
【0094】本発明の漂白能を有する処理液には、漂白
剤の他に特開平3−144446号公報(12)頁左上
欄10行〜左下欄19行目に記載の再ハロゲン化剤、p
H緩衝剤及び公知の添加剤、アミノポリカルボン酸類、
有機ホスホン酸類等使用できる。本発明の漂白能を有す
る処理液またはその前浴には、各種漂白促進剤を添加す
ることが出来る。このような漂白促進剤については、例
えば、米国特許第3,893,858号明細書、ドイツ
特許第1,290,812号明細書、英国特許第1,1
38,842号明細書、特開昭53−95630号公
報、リサーチ・ディスクロージャー第17129号(1
978年7月号)に記載のメルカプト基またはジスルフ
ィド基を有する化合物、特開昭50−140129号公
報に記載のチアゾリジン誘導体、米国特許第3,70
6,561号明細書に記載のチオ尿素誘導体、特開昭5
8−16235号公報に記載のヨウ化物、ドイツ特許第
2,748,430号明細書に記載のポリエチレンオキ
サイド類、特公昭45−8836号公報に記載のポリア
ミン化合物などを用いることが出来る。特に好ましくは
英国特許第1,138,842号明細書に記載のような
メルカプト化合物が好ましい。
【0095】また、本発明における漂白能を有する処理
液での処理時間は、10秒〜6分の範囲で設定される
が、迅速性を生かす点から、4分以内の時間に設定する
ことが好ましい。本発明の漂白能を有する処理液は、処
理に際し、エアレーションを実施することが特に好まし
い。エアレーションには当業界で公知の手段が使用で
き、漂白能を有する処理液中への、空気の吹き込みやエ
ゼクターを利用した空気の吸収などが実施できる。空気
の吹き込みに際しては、微細なポアを有する散気管を通
じて、液中に空気を放出させることが好ましい。このよ
うな散気管は、活性汚泥処理における曝気槽等に、広く
使用されている。エアレーションに関しては、イースト
マン・コダック社発行のZ−121、ユージング・プロ
セス・C−41第3版(1982年)、BL−1〜BL
−2頁に記載の事項を利用できる。 本発明の漂白能を
有する処理液を用いた処理においては、攪拌が強化され
ていることが好ましく、その実施には特開平3−338
47号公報の第8頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行
に記載の内容が、そのまま利用できる。特に、感光材料
の乳剤面に漂白能を有する処理液を吹き付ける、ジェッ
ト攪拌方式が好ましい。また、処理温度に特に制限はな
いが、好ましくは25〜60℃であり、特に好ましくは
35〜50℃である。 補充量は感光材料当り1m2
たり20〜1000mlに設定されるが、好ましくは、
30ml〜600mlである。
【0096】また、本発明の漂白能を有する処理液は、
処理に使用後のオーバーフロー液を回収し、成分を添加
して組成を修正した後、再利用することが出来る。この
ような使用方法は、通常、再生と呼ばれるが、本発明は
このよう再生も好ましくできる。再生の詳細に関して
は、富士写真フイルム株式会社発行の富士フイルム・プ
ロセシングマニュアル、フジカラーネガティブフィル
ム、CN−16処理(1990年8月改訂)第39頁〜
40頁に記載の事項が適用できる。漂白能を有する処理
液の再生に関しては上述したエアレーションの他、「写
真工学の基礎−銀塩写真編−」(日本写真学会編、コロ
ナ社発行、1979年刊」等に記載の方法が利用でき
る。具体的には、電解再生の他、臭素酸や、亜塩素酸、
臭素、臭素プレカーサー、過硫酸塩、過酸化水素、触媒
を利用した過酸化水素、亜臭素酸、オゾン等による漂白
液の再生方法が挙げられるが、これらに限定されるわけ
ではない。電解による再生においては、陰極及び陽極を
同一漂白浴に入れたり、あるいは隔膜を用いて陽極漕と
陰極漕を別浴にして再生したりするほか、やはり隔膜を
用いて、漂白液と現像液及びまたは定着液を同時に再生
処理したりすることもできる。
【0097】本発明の漂白能を有する処理液を調整する
ためのキットは、液体でも粉体でも良いが、アンモニウ
ム塩を排除した場合、ほとんどの原料が粉体で供給さ
れ、また吸湿性も少ないことから、粉体を作るのが容易
になる。上記再生用のキットは、廃液量削減の観点か
ら、余分な水を用いず、直接添加できることから、粉体
が好ましい。本発明においては、漂白能を有する処理液
に上記一般式(A)〜(D)で示される化合物のFe(II
I )錯塩を含有するが、それ以外に本発明の一般式
(A)〜(D)で示される化合物のMn(III )、Co(II
I )、Rh(II)、Rh(III )、Au(II)、Au(III )又
はCe(IV)錯塩を含有してもよい。また、Fe(III )錯
塩を含めたこれら重金属錯塩は、漂白処理組成物のほか
補力液、減力液、調色液といった黒白フィルム等の後処
理の処理組成物としても使用できる。
【0098】本発明のカラー写真感光材料は、感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層中、または非感光性
層の少なくとも一層中に下記一般式(I)または(II)
で表わされる繰り返し単位を含む重合体を含有すること
が好ましい。 一般式(I)
【0099】
【化47】 式中R1 は水素原子又はアルキル基を表わし、Qは下記
1)〜4)から成る群より選ばれるいずれか一つの基を
表わす。
【0100】
【化48】
【0101】1)においてqは2〜4の整数を表わす。 2)においてR2 及びR3 は各々水素原子又はアルキル
基を表わす。 3)においてZ1 はラクタム環、オキサゾリドン環又は
ピリドン環を形成するのに要する原子群を表わし、Aは
単なる結合手、−CO−基又は−CO−B−(CH2
k −基を表わす。ここでBは−O−基又は−NR4 −基
(R4 は水素原子又はアルキル基を表わす)を表わし、
kは1〜6の整数を表わす。) 4)において、Aは3)におけると同義、Dは単なる結
合手、−O−基又はNR5 −基を表わし、m及びnは各
々1〜6の整数でm+n=4〜7の関係を満たす数を表
わす。ここでR5 は水素原子、アルキル基又は−CO−
6 基(R6 はアルキル基)を表わす。
【0102】
【化49】
【0103】式中Eは−COR21、−COOR22、−C
ONHR23、−CONHCOR24または−SO2
25(R21、R22、R23、R24およびR25はそれぞれ置換
または非置換のアルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基または水素原子を表わす。)を表わし、Gは炭素数
2ないし5個のアルキレン基を表わす。
【0104】本発明の一般式(I)の繰り返し単位を有
する重合体の使用量は、その種類や使用する平板粒子な
どの諸条件に合せて適宜変更すべきものであるが、本発
明の一般式(I)の繰り返し単位を有する重合体を保護
コロイドや結合剤として使用する場合の量よりは少ない
量の範囲で本発明で意図した効果が得られる。本発明の
重合体の中に含まれる一般式(I)で表わされる繰り返
し単位の占める重量に換算して、感光材料全体の銀1モ
ル当り0.02g〜10gであり、特に0.02g〜7
g、さらには0.1g〜5gの範囲が好ましい。本発明
の一般式(I)の繰り返し単位を有する重合体について
さらに詳しく説明する。本発明に使用される重合体の一
般式(I)で表わされる繰り返し単位を含有するものの
中でも好ましいのは、R1 が水素原子、Qが次のi)〜
iii)のいずれかを表わす場合である。
【0105】
【化50】
【0106】一般式(I)によって表わされる繰り返し
単位を有する重合体は、単独重合体のみならず共重合体
であっても良い。すなわち次の一般式(IA)で表わさ
れる単量体の単独重合もしくは二つ以上の単量体の間の
共重合またはこれと付加重合し得るエチレン性不飽和化
合物との共重合により得られる重合体である。
【0107】
【化51】
【0108】一般式(IA)で示される単量体の具体例
としては、たとえばN−ビニルサクシンイミド、N−ビ
ニルグルタルイミド、N−ビニルアジピミド、N−ビニ
ルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミ
ド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−エチル
−N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルプ
ロピオンアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピ
ペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニ
ルオキサゾリドン、N−アクリロイルピロリドン、N−
アクリロイルオキシエチルピロリドン、N−アクリロイ
ルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタ
クリロイルモルホリン、N−β−モルホリノエチルアク
リルアミド、N−ビニルモルホリン、N−ビニル−2−
ピリドンがある。このうち、好ましいものは、例えばN
−ビニルサクシンイミド、N−ビニルグルタルイミド、
N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−エチル−N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルピペリドン、N−ビニルオキサゾリドンなどであ
る。特に好ましいものは、N−メチル−N−ビニルアセ
トアミド、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルオキ
サゾリドンである。
【0109】一般式(IA)の単量体とともに共重合体
をつくる付加重合性エチレン性不飽和化合物にはたとえ
ば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合
物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ビニル異節
環化合物、スチレン類、マレイン酸エステル類、フマル
酸エステル類、イタコン酸エステル類、クロトン酸エス
テル類、オレフィン類がある。
【0110】それらの具体例は、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−クロ
ロエチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレー
ト、N−(β−ジメチルアミノエチル)アクリレート、
ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
フェニルアクリレート:メチルメタクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、
n−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、3−スルホプロピルメタクリレート:アリルブチ
ルエーテル、アリルフェニルエーテル:メチルビニルエ
ーテル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニル
エーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、(2
−ジメチルアミノエチル)ビニルエーテル、ビニルフェ
ニルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N−(1,1−ジメチル−3−オキサブチル)アク
リルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシ
ブチル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、アクリロイルヒドラジン、N−メトキシメチルメ
タクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ヒドロ
キシブチル)メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチル
アクリルアミド):ビニルピリジン、N−ビニルイミダ
ゾール、N−ビニルカルバゾール、ビニルチオフェン:
スチレン、クロルメチルスチレン、p−アセトキシスチ
レン、p−メチルスチレン:p−ビニル安息香酸、p−
ビニル安息香酸メチル:クロトンアミド、クロトン酸ブ
チル、グリセリンモノクロトネート:メチルビニルケト
ン、フェニルビニルケトン:エチレン、プロピレン、1
−ブタン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1−ヘ
キセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン:イタコン酸
メチル、イタコン酸エチル、イタコン酸ジエチル、:ソ
ルビン酸メチル、マレイン酸エチル、マレイン酸ブチ
ル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸オクチル:フマル
酸エチル、フマル酸ジブチル、フマル酸オクチル:ハロ
ゲン化オレフィン類、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、イソプレン:不飽和ニトリル類、たとえば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルがあり、必要に応
じて2種以上用いることもできる。
【0111】それらのうち生成重合体の親水性などの点
から好ましいのは、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルアク
リレート、スルホプロピルアクリレート、アクリルアミ
ド、ジメチルアクリルアミド、2−アクリロイルアミノ
−2−メチルプロパンスルホン酸、ヒドロキシエチルア
クリルアミド、メタクリルアミド、メチルビニルエーテ
ル、スチレンスルホン酸ソーダ、N−ビニル−3,5−
ジメチルトリアゾール、無水マレイン酸などである。一
般式(I)で表わされる繰返し単位を有する共重合体の
組成比については、とくに制限はないが、一般式(I)
で表わされる成分が10〜100モル%であることが好
ましく、特に好ましくは同成分が50〜100モル%で
ある。これらの一般式(I)で表わされる繰返し単位を
有する重合体または共重合体の合成には、英国特許第
1,211,039号、特公昭47−29195号、特
開昭48−76593号、同48−92022号、特開
昭49−21134号、同49−120634号、英国
特許第961,395号、米国特許第3,227,67
2号、同3,290,417号、同3,262,919
号、同3,245,932号、同2,681,987
号、同3,230,275号、ジョン、シー、ペトロプ
ーロス(John C.Petropoulos et
al)著:「オフィシァル、ダイジェスト」(Off
icial Digest)、33巻、719〜736
頁(1961)、村橋俊介ら編「合成高分子」、巻、
246〜290頁、巻、1〜108頁などに記載の方
法を参考にして行なうことができる。目的に応じて、重
合開始剤、濃度、重合温度、反応時間などを幅広く、か
つ、容易に変更できることはいうまでもない。
【0112】たとえば、重合は、一般に20〜180
℃、好ましくは40〜120℃で重合すべき単量体に対
し通常0.05〜5重量%のラジカル重合開始剤を用い
て行なわれる。開始剤としては、アゾビス化合物、パー
オキサイド、ハイドロパーオキサイド、レドックス触媒
など、たとえば、過硫酸カリウム、tert−ブチルパ
ーオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビスシアノ吉草
酸、2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン塩酸
塩)がある。本発明に用いられる前記重合体の分子量は
通常約2千以上である。好ましくは8,000〜70
0,000程度のものが用いられる。しかしこれらの値
は本発明の効果をうるための臨界的なものではない。
【0113】本発明に用いられる一般式(I)で表わさ
れる繰返し単位を有する代表的な重合体の具体例には、
次のようなものがある。 (1)ポリ(N−ビニルピロリドン) (2)ポリ(N−ビニルオキサゾリドン) (3)ポリ(N−ビニルサクシンイミド) (4)ポリ(N−ビニルグルタルイミド) (5)ポリ(N−ビニルピペリドン) (6)ポリ(N−ビニル−ε−カプロラクタム) (7)ポリ(N−メチル−N−ビニルアセトアミド) (8)ポリ(N−エチル−N−ビニルアセトアミド) (9)ポリ(N−ビニルアセトアミド) (10)ビニルアルコール−N−ビニルアセトアミド共重
合体(モル比30:70) (11)ビニルアルコール−N−ビニルピロリドン共重合
体(モル比20:80) (12)ビニルアルコール−N−ビニルピロリドン共重合
体(モル比30:70) (13)N−ビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合
体(モル比70:30) (14)N−ビニルピロリドン−2−ヒドロキシエチルア
クリレート共重合体(モル比70:30) (15)N−ビニルピロリドン−アクリル酸共重合体(モ
ル比90:10) (16)N−ビニルピロリドン−N−ビニル−3,5−ジ
メチルトリアゾール共重合体(モル比50:50) (17)N−ビニルピロリドン−2−メトキシエチルアク
リレート共重合体(モル比70:30) (18)N−ビニルピペリドン−2−メチルビニルエーテ
ル共重合体(モル比90:10) (19)N−ビニルオキサゾリドン−ビニルアルコール共
重合体(モル比65:35) (20)N−ビニルオキサゾリドン−アクリル酸共重合体
(モル比80:20) (21)N−ビニルピロリドン−N−ビニルピペリドン−
2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(モル比4
0:30:30) (22)ビニルアルコール−ビニルアセテート−N−ビニ
ル−2−ピリドン共重合体(モル比70:25:5) (23)N−ビニルピロリドン−2−ヒドロキシエチルア
クリレート−ビニルアセテート共重合体(モル比70:
20:10) (24)N−ビニルピロリドン−ビニルアルコール−ビニ
ルプロピオネート−スチレンスルホン酸ソーダ共重合体
(モル比40:40:5:15) (25)N−ビニルピロリドン−アクリルアミド共重合体
(モル比60:40) (26)N−ビニルピロリドン−2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸共重合体(モル比75:2
5) (27)N−ビニルピペリドン−アクリルアミド共重合体
(モル比60:40) (28)N−ビニルオキサゾリドン−N−(2−ヒドロキ
シエチル)アクリルアミド共重合体(モル比70:3
0) (29)N−ビニルピロリドン−N−ビニルモルホリン−
アクリルアミド共重合体(モル比50:20:30) (30)N−ビニルサクシンイミド−N−ビニル−ε−カ
プロラクタム−アクリルアミド共重合体(モル比40:
20:40) (31)N−ビニルオキサゾリドン−アクリルアミド−ア
クリル酸共重合体(モル比60:20:20) (32)N−ビニルピロリドン−アクリルアミド−ビニル
アセテート−アクリル酸共重合体(モル比60:20:
10:10) (33)N−ビニルピロリドン−ジメチルアクリルアミド
共重合体(モル比70:30) 本発明に使用される重合体の下記一般式(II)で表わさ
れる繰り返し単位を含有するものについて説明する。
【0114】
【化52】
【0115】式中Eは−COR21、−COOR22、−C
ONHR23、−CONHCOR24、または−SO2 25
{R21、R22、R23、R24およびR25はそれぞれ置換あ
るいは非置換のアルキル基(例えばメチル、エチル、イ
ソブチル、オクタデシル、モノクロルメチル、ヒドロキ
シエチル)、アリール基(例えばフェニル、トリル、ナ
フチル)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル、
シクロヘキシル、ハロゲン置換シクロヘキシル)、また
は水素原子を表わす。}を表わし、Gは炭素数2ないし
5個からなるアルキレン基(例えばエチレン、プロピレ
ン、イソプロピレン)を表わす。上記一般式(II)で示
される繰り返し単位を有する重合体は、たとえば下記一
般式(IIB)によって示されるエンド(endo)イミ
ノ環状化合物の少なくとも一つの開環重合によって得ら
れる単独重合体もしくは共重合体、または前記エンド−
イミノ環状化合物の少なくとも一つとガンマープロピオ
ラクトン、プロパンサルトン等との交互共重合体、また
はエチレンイミドの開環重合によって得られる重合体、
またはエチレンイミンを開環重合させることによって得
られる重合体に酸無水物(例えば無水酢酸、無水プロピ
オン酸、無水コハク酸、無水フタル酸)、酸ハロゲン化
物(例えばアセチルクロライド、イソ酪酸クロライド、
ラウリン酸クロライド、ベンジルクロライド、メタンス
ルホン酸クロライド)、塩化蟻酸エステル(例えばクロ
ル蟻酸メチル、クロル蟻酸エチル、クロル蟻酸ドデシ
ル)、イソシアナート(例えばエチルイソシアナート、
ヘキシルイソシアナート、フェニルイソシアナート)を
反応させて得られる重合体等をあげることができる。
【0116】
【化53】
【0117】式中、Rはそれぞれ置換または非置換のア
ルキル基(例えばメチル、エチル、イソブチル、オクタ
デシル、モノクロルメチル、アセトアセチル)、アリー
ル基(例えばフェニル、トリル、ナフチル)、シクロア
ルキル基(例えばシクロプロピル、シクロヘキシル、ハ
ロゲン置換シクロヘキシル)、または水素原子を表わ
し、Zは炭素数2ないし5個からなるアルキレン基(例
えばエチレン、プロピレン、イソプロピレン)を表わ
す。本発明に係る一般式(II)の繰り返し単位を有する
重合体が共重合体の場合には、一般式(II)によって示
される成分を5モル%以上含んでいることが好ましく1
0モル%以上含んでいると特に好ましい結果を得ること
ができる。
【0118】本発明に係る一般式(II)の繰り返し単位
を有する重合体は、種々の方法によって得ることができ
る。たとえば米国特許第3,483,141号、あるい
はジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス誌(J.P
olymer Sci.)パートA−1、第6巻57頁
〜62頁(1968)、あるいはジャーナル・オブ・ポ
リマー・サイエンス・ポリマー・レターズ誌(J.Po
lymer Sci.Polymer Letter
s)第5巻871頁879頁(1967)あるいは特開
昭47−42987号公報などには前記エンド・イミノ
環状化合物とカチオン重合触媒(たとえばジメチル硫
酸、パラトルエンスルホン酸メチル、ヨウ化メチル、塩
化第2スズ、トリフッ素化ホーソ・エーテラート)とを
溶媒を用いることなく、あるいは必要ならば適切な溶媒
(たとえばアセトニトリル、ニトロベンゼン、ジメチル
フォルムアミド)に溶解し、50℃ないし180℃、好
ましくは60℃ないし120℃で6時間ないし48時間
加熱することによって、本発明に係る重合体が得られる
との記載がある。また、エンド・イミノ環状化合物とガ
ンマープロピオラクトンまたはプロパンサルトン等との
共重合体を得るには、マクロモレキュールズ誌(Mac
romolecules)第5巻354頁〜358頁、
あるいは三枝武夫、池田弘治、平柳滋敏らによる第19
回高分子研究発表会(於神戸、1973年)における発
表等を参考にして得ることができる。またエチレンイミ
ドの開環重合による本発明に係る重合体を得る方法は、
たとえば工業化学雑誌第58巻123頁〜126頁(1
955)に記載されている。
【0119】またエチレンイミンを重合して得られるポ
リエチレンイミンに酸無水物、酸ハロゲン化物、クロル
蟻酸エステル、イソシアナートを反応させることによっ
て本発明に係る重合体を得るには公知の方法を用いるこ
とができる。たとえばポリエチレンイミンを適当な溶
媒、(たとえば水、ピリジン、ジメチルフォルムアミ
ド)に溶解し、それぞれ相当な酸無水物、酸塩化物、ク
ロル蟻酸エステル、イソシアナートを、必要ならば冷却
下に添加、反応させることによって得ることができる。
本発明に係る一般式(II)の繰り返し単位を有する重合
体の重合度は10〜10,000のものが好ましいが特
に好ましくは50ないし500程度のものである。しか
し、これらの値は本発明の効果を得るための臨界的なも
のではない。本発明にかかる一般式(II)の繰り返し単
位を有する重合体の具体的な例として以下具体的に例示
するがむろん、これに限られるものではない。
【0120】
【化54】
【0121】
【化55】
【0122】
【化56】
【0123】
【化57】
【0124】
【化58】
【0125】
【化59】
【0126】
【化60】
【0127】
【化61】
【0128】
【化62】
【0129】
【化63】
【0130】感光性ハロゲン化銀乳剤層への本発明に係
る一般式(II)の繰り返し単位を有する重合体の添加量
は任意に選択することができるがハロゲン化銀1モルあ
たり、1gないし500gが好ましく、特に5gないし
300gが好ましい。また非感光性補助層への添加量は
特に制限はないが隣接する乳剤層のハロゲン化銀1モル
あたり1gないし1000gが好ましく、10gないし
500gが特に好ましい。また本発明に係る重合体は水
溶性のものが好ましいが、水に溶けにくい場合は水と混
和する有機溶媒(例えばメタノール、アセトン、ジオキ
サン、ジメチルホルムアミド)に溶解して添加すること
ができるし、またある場合には水に混和しない有機溶媒
(例えばエチルアセテート、ブチルアセテート、ジブチ
ルフタレート、N,N−ジエチルドデカンアミド)に溶
解し、水中分散物(オイルプロテクト分散物)を調整し
たのち、添加することもできる。
【0131】本発明に係る一般式(I)または(II)の
繰り返し単位を有する重合体を添加する時期は感光性乳
剤層の場合、通常は乳剤の化学熟成終了後、塗布までの
間に行なわれる。場合によっては化学熟成の途中または
化学熟成の開始以前の時期に行なわれる。すなわちハロ
ゲン化銀乳剤粒子形成過程において、銀塩溶液の添加中
でも、添加後から化学熟成開始までの間でも、化学熟成
の途中でもよい。また非感光性補助層への添加の場合は
塗布液調製中でも調製後でもいずれの時期でもよい。非
感光性とは、カラー写真感光材料に対する階調再現露光
量の最大値よりも100倍以上の露光に対して感応しな
いことをいう。本願発明の重合体は、乳剤層に添加する
方がその脱銀促進作用は大きく好ましいが、場合によっ
ては、乳剤の写真作用に弊害をもたらす。従って、重合
体の一部を非感光性補助層にも分配することが好まし
い。この場合、支持体により近い非感光性補助層に分配
量を多くすることにより、支持体により近く脱銀の遅れ
やすい乳剤層への効果を高めることが好ましい。
【0132】本発明のカラー写真感光材料には、漂白促
進剤放出化合物を用いることが好ましい。本発明におい
て用いられる漂白促進剤放出化合物は好ましくは一般式
(III )で表わされる。 一般式(III ) A−(L1)k −Z 式中、Aは現像薬酸化体との反応により(L1)k −Zと
の結合が開裂する基を、L1 はAとの結合が開裂した後
Zとの結合が開裂する基を、kは0または1の整数を表
わし、Zは漂白促進剤を表わす。
【0133】以下に一般式(III )で表わされる化合物
について詳しく説明する。一般式(III )においてAは
芳香族第1級アミン現像薬酸化体とのカップリング反応
により(L1)k −Zを離脱し得るカプラー残基または現
像薬酸化体とのレドックス反応の後(L1)k −Zを離脱
し得る還元剤残基を表わす。Aがカプラー残基を表わす
とき、イエローカプラー残基(例えば開鎖ケトメチレン
型)、マゼンタカプラー残基(5−ピラゾロン型、ピラ
ゾロイミダゾール型、ピラゾロトリアゾール型など)、
シアンカプラー残基(フェノール型、ナフトール型な
ど)、および無呈色カプラー残基(インダノン型、アセ
トフェノン型など)が挙げられる。また、米国特許第
4,315,070号、同4,183,752号、同
3,961,959号または第4,171,223号に
記載のヘテロ環型のカプラー残基であってもよい。Aの
好ましい例は下記一般式(Cp−1)、(Cp−2)、
(Cp−3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−
6)、(Cp−7)、(Cp−8)、(Cp−9)また
は、(Cp−10)で表わされるカプラー残基であると
きである。これらのカプラーはカップリング速度が大き
く好ましい。
【0134】
【化64】
【0135】
【化65】
【0136】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、(L1)k −Zとの結合位置を表わ
す。上式においてR51,R52, 53, 54, 55,
56, 57, 58, 59, 60 , 61, 62またはR63
耐拡散基を含む場合、それは炭素数の総数が8ないし4
0、好ましくは10ないし30になるように選択され、
それ以外の場合、炭素数の総数は15以下が好ましい。
ビス型、テロマー型またはポリマー型のカプラーの場合
には上記の置換基のいずれかが二価基を表わし、繰り返
し単位などを連結する。この場合には炭素数の範囲は規
定外であってもよい。
【0137】以下にR51〜R63、aおよびbについて詳
しく説明する。R51はアルキル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアミノ基を
表わす。R52及びR53はそれぞれアルキル基、アリール
基または複素環基を表わす。R54はアルキル基、アリー
ル基、複素環基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホ
ンアミド基、アシル基、ウレイド基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基またはシアノ基を表わす。R55はアルキル基、アリー
ル基または複素環基を表わす。R56及びR57はそれぞれ
54と同じ意味の基、水素原子、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファ
モイル基またはアルコキシカルボニル基を表わす。R58
はR51と同じ意味を表わす。R59はR54と同じ意味の基
またはハロゲン原子を表わす。aは0〜3の整数を表わ
す。aが複数のとき複数のR59は同じでも異なっていて
もよい。また隣接する2個のR59が互いに結合して環状
構造を形成していてもよい。R61はR51と同じ意味の基
を表わす。R62は水素原子を除くR59と同じ意味の基を
表わす。R63は水素原子を除くR59と同じ意味の基、ニ
トロ基、カルボキシル基またはスルホ基を表わす。bは
0〜4の整数を表わす。bが複数のとき複数個のR63
同じでも異なっていてもよい。Aがカプラー残基を表わ
すとき、Aは好ましくはマゼンタカプラー残基またはシ
アンカプラー残基であり特に好ましくはシアンカプラー
残基〔さらに好ましくは一般式(Cp−8)で表わされ
るカプラー残基〕である。さらに一般式(Cp−8)で
表わされるシアンカプラー残基のうち、下記一般式(C
p−11)で表わされるシアンカプラー残基が最も好ま
しい。
【0138】
【化66】
【0139】一般式(Cp−11)においてR64は炭素
原子数8〜36(好ましくは10〜30)のアルキル
基、炭素原子数6〜36(好ましくは10〜30)のア
リール基または炭素原子数6〜36(好ましくは10〜
30)の複素環基を表わし、R65は水素原子、炭素原子
数1〜36(好ましくは2〜18)のカルボンアミド
基、炭素原子数1〜36(好ましくは1〜18)のスル
ホンアミド基または炭素原子数2〜36(好ましくは2
〜18)のアルコキシカルボニルアミノ基を表わす。一
般式(Cp−11)におけるR64としてはアルキル基ま
たはアリール基が好ましく、特にアルキル基が好まし
い。同じくR65としては水素原子またはアルコキシカル
ボニルアミノ基が好ましく、特にアルコキシカルボニル
アミノ基が好ましい。
【0140】一般式(III )におけるAが還元剤残基を
表わすとき、例としてハイドロキノン類、ナフトハイド
ロキノン類、カテコール類、ピロガロール類、アミノフ
ェノール類、o−及びp−スルホンアミドフェノール類
またはヒドラジン類が挙げられる。Aの好ましい例は下
記一般式(R−1)、(R−2)、(R−3)、(R−
4)、(R−5)または(R−6)で表わされる。
【0141】
【化67】
【0142】上式における自由結合手は(L1)k −Zと
の結合位置を表わす。上式においてR71、R72、R73
たはR74が耐拡散性基を含む場合、それは炭素原子数の
総和が8〜50、好ましくは10〜40になるように選
択され、それ以外の場合、炭素原子数の総和は12以下
が好ましい。ビス型、テトラキス型、テロマー状、オリ
ゴマー状またはポリマー状のカプラーの場合には上記の
置換基のいずれかによって互いに結合する。この場合に
は前記炭素原子数の規定外となってもよい。以下に
71、R72、R73、R74及びc、d、eについて詳しく
説明する。R71及びR72はそれぞれ水素原子または現像
液中の成分(例えば水酸イオン、ヒドロキシルアミン、
亜硫酸イオン、現像薬)の作用によってOとの結合が開
裂する基(例えばアセチル、トリフルオロアセチル、ク
ロロアセチル、メチルスルホニル、2−シアノエチル)
を表わす。R73はアルキル基、アリール基、複素環基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、カルボン
アミド基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、スルホニルオキシ基、アシルオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、ヒドロキシル基、イミド
基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基またはス
ルホ基を表わす。R74は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、複素環基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基またはスルファモイル基を表わす。cは1〜3
の整数を表わす。dは1〜5の整数を表わす。eは1〜
5の整数を表わす。ここで、c、dまたはeが複数のと
き、複数のR73は同じでも異なっていてもよい。また隣
接するR73が互いに結合して環状構造を形成していても
よい。Aが還元剤残基を表わすとき、Aは好ましくは一
般式(R−1)または(R−2)で表わされる基であ
る。
【0143】一般式(Cp−1)〜(Cp−10)及び
(R−1)〜(R−6)の説明において、アルキル基と
は炭素原子数1〜50、好ましくは1〜36の飽和また
は不飽和、鎖状または環状、直鎖または分岐、置換また
は無置換の脂肪族炭化水素基である。代表的な例として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、(t)−ブチル、(i)−ブチル、(t)−アミ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、
オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、デシ
ル、ドデシル、ヘキサデシル、またはオクタデシルが挙
げられる。また、アリール基とは置換もしくは無置換の
縮環されていてもよいフェニル基を表わす。代表例とし
て、フェニル、1−ナフチル、4−ビフェニリル、4−
t−オクチルフェニル、3−テトラデシルフェニル、4
−ドデシルオキシフェニル、2−クロロフェニル、ぺン
タフルオロフェニルがある。また複素環基とは炭素原子
数1〜36、好ましくは1〜18の、少なくとも1個の
N、SもしくはOから選ばれるヘテロ原子を環内に含
む、3〜8員(好ましくは5〜7員)の縮環されていて
も置換されていてもよい複素環基を表わす。代表例とし
て2−ピリジル、4−ピリジル、4−ピリミジル、4−
キノリル、2−チエニル、2−フリル、1−ピラゾリ
ル、1−イミダゾリル、1,3,4−チアジアゾール−
2−イルがある。
【0144】一般式(III )において、L1 は好ましく
は以下のものが挙げられる。 (1) ヘミアセタールの開裂反応を利用する基 例えば米国特許第4,146,396号、特開昭60−
249148号および同60−249149号に記載さ
れている基。 (2) 分子内求核置換反応を利用して開裂反応を起こさせ
る基 例えば米国特許第4,248,292号に記載のあるタ
イミング基が挙げられる。 (3) 共役系に沿った電子移動反応を利用して開裂反応を
起こさせる基。 例えば米国特許第4,409,323号、同第4,42
1,845号、特開昭57−188035号、同58−
98728号、同58−209736号、同58−20
9737号、同58−209738号等に記載されてい
る基。 (4) エステルの加水分解による開裂反応を利用する基。 例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のあ
る連結基。 (5) イミノケタールの開裂反応を利用する基。 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連
結基。L1 としては(2) または(3) で示される基が好ま
しい。kは0または1の整数を表わすが、k=0すなわ
ちAとZとが直接結合する化合物が好ましい。以下にL
1 の具体例を示す。ただし、*はAとの結合位置を、*
*はZとの結合位置をそれぞれ示す。
【0145】
【化68】
【0146】一般式(III )においてZで表わされる基
は(L1)k またはAとの結合が開裂して後、現像銀の漂
白または漂白定着を促進し、結果的に脱銀を促進する漂
白促進剤残基であり、詳しくは公知の漂白促進剤残基が
挙げられる。例えば米国特許第3,893,858号明
細書、英国特許第1138842号明細書、特開昭53
−141623号公報に記載されている如き種々のメル
カプト化合物、特開昭53−95630号公報に記載さ
れている如きジスルフィド結合を有する化合物、特公昭
53−9854号公報に記載されている如きチアゾリジ
ン誘導体、特開昭53−94927号公報に記載されて
いる如きイソチオ尿素誘導体、特公昭45−8506号
公報、特公昭49−26586号公報に記載されている
如きチオ尿素誘導体、特開昭49−42349号公報に
記載されている如きチオアミド化合物、特開昭55−2
6506号公報に記載されている如きジチオカルバミン
酸塩類、米国特許第45−52834号明細書に記載さ
れている如きアリーレンジアミン化合物等である。これ
らの化合物は、分子中に含まれる置換可能なヘテロ原子
において、一般式(III )におけるA−(L1)k −と結
合するのが好ましい例である。Zで表わされる基は好ま
しくは下記一般式(BA−1)、(BA−2)または
(BA−3)で表わされる基である。
【0147】
【化69】
【0148】式中*印はA−(L1)k −と結合する位置
を表わし、R31は炭素数1〜8好ましくは1〜5の2価
の脂肪族基を表わし、R32はR31と同じ意味の基、炭素
6〜10の2価の芳香族基または3員ないし8員環、好
ましくは5員もしくは6員環の2価の複素環基を表わ
し、X1 は−O−、−S−、−COO−、−SO2 −、
−N(R33)−、−N(R33)−CO−、−N(R33
−SO2 −、−S−CO−、−CO−、−N(R33)−
COO−、−N=C(R33)−、−N(R33)−CO−
(NR34)−または−N(R33)−SO2 −N(R34
−を表わし、X2は炭素数6〜10の芳香族基を表わ
し、X3 はSと結合する少なくとも1個の炭素原子を環
内に有する3員ないし8員環の、好ましくは5員または
6員環の複素環基を表わし、Y1 はカルボキシル基もし
くはその塩、スルホ基もしくはその塩、ヒドロキシル
基、ホスホン酸基もしくはその塩、アミノ基(炭素数1
〜4の脂肪族基で置換されてもよい)、−NHSO2
35もしくは−SO2 NH−R35基を表わし(ここで塩
とはナトリウム塩、カリウム塩もしくはアンモニウム塩
などを意味する)、Y2 はY1 で説明したのと同じ意味
の基もしくは水素原子を表わし、rは0または1を表わ
し、iは0ないし4の整数を表わし、jは1ないし4の
整数を表わしkは0ないし4の整数を表わす。但し、j
個のY1 はR31−{(X1)r −R32i およびX2
{(X1)r −R32i の置換可能な位置において結合
し、k個のY1 はX3 −{(X1)r −R32i の置換可
能な位置において結合し、kおよびjが複数のとき各々
kおよびj個のY1 は同じものまたは異なるものを表わ
し、iが複数のときi個の(X1)r −R32は同じものま
たは異なるものを表わす。ここでR33、R34およびR35
は各々水素原子または炭素数1〜8、好ましくは1〜5
の脂肪族基を表わす。R31ないしR35は脂肪族基を表わ
すとき鎖状もしくは環状、直鎖もしくは分岐、飽和もし
くは不飽和、置換もしくは無置換のいずれであってもよ
い。無置換が好ましいが、置換基としては例えばハロゲ
ン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ
基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基)などが挙げられる。X2 で表わされる芳香族基お
よびR32が芳香族基を表わすときの芳香族基は置換基を
有してもよい。例えば、前記脂肪族基置換基として列挙
したものが挙げられる。X3 で表わされる複素環基およ
びR32が複素環基を表わすときの複素環基はヘテロ原子
として酸素原子、イオウ原子もしくは窒素原子を有する
飽和もしくは不飽和、置換もしくは無置換の複素環基で
ある。例えばピリジン環、イミダゾール環、ピペリジン
環、オキシラン環、スルホラン環、イミダゾリジン環、
チアゼピン環、ピラゾール環、トリアゾール環、チアジ
アゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、オキ
サゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、
ピリミジン環、ピリダジン環などが挙げられる。置換基
としては前記脂肪族基置換基として列挙したものなどが
挙げられる。一般式(BA−1)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。
【0149】
【化70】
【0150】一般式(BA−2)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。
【0151】
【化71】
【0152】一般式(BA−3)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。
【0153】
【化72】
【0154】
【化73】
【0155】次に本発明に好ましく用いられる漂白促進
剤を放出する化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0156】
【化74】
【0157】
【化75】
【0158】
【化76】
【0159】
【化77】
【0160】
【化78】
【0161】
【化79】
【0162】
【化80】
【0163】
【化81】
【0164】その他、リサーチ・ディスクロージャーIt
em No.24241号、同11449号、特開昭61−2
01247号、同63−106749号、同63−12
1843号、同63−121844号に記載された化合
物も同様に用いられる。また、本発明に用いられる漂白
促進剤放出化合物は、上記の特許明細書の記載に基づい
て容易に合成することができる。一般式(III )の化合
物の添加量は化合物の構造により異なるが好ましくは同
一層もしくは隣接層に存在する銀1モルあたり1×10
-5から1モル、特に好ましくは1×10-4から0.5モ
ルである。
【0165】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層のそ
れぞれ少なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲ
ン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特に
制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質的
に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン
化銀乳剤層から成る感色性層を少なくとも1つ有するハ
ロゲン化銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、
緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感
光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から
順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置され
る。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、
また同一感色性層中に異なる感光性層が挾まれたような
設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間
および最上層、最下層には各層の中間層等の非感光性層
を設けてもよい。該中間層には、特開昭61−4374
8号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含ま
れていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含
んでいてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロ
ゲン化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あ
るいは英国特許第923,045号に記載されるように
高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用い
ることができる。通常は、支持体に向かって順次感光度
が低くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン
乳剤層の間には非感光性層が設けられていてもよい。ま
た、特開昭57−112751号、同62−20035
0号、同62−206541号、62−206543号
等に記載されているように支持体より離れた側に低感度
乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよ
い。具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青
感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度
緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)/の
順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、
またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設
置することができる。また特公昭55−34932号公
報に記載されているように、支持体から最も遠い側から
青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列するこ
ともできる。また特開昭56−25738号、同62−
63936号明細書に記載されているように、支持体か
ら最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RH
の順に配列することもできる。また特公昭49−154
95号公報に記載されているように上層を最も感光度の
高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度
のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の
低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感
光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成され
る配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層か
ら構成される場合でも、特開昭59−202464号明
細書に記載されているように、同一感色性層中において
支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/
低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、高感度
乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度
乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層などの順に配置さ
れていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如
く配列を変えてもよい。色再現性を改良するために、米
国特許第4,663,271号、同第4,705,74
4号、同第4,707,436号、特開昭62−160
448号、同63−89850号の明細書に記載の、B
L、GL、RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる
重層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは
近接して配置することが好ましい。上記のように、それ
ぞれの感光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選
択することができる。
【0166】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モル%
以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もし
くはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%
から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もし
くはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒
子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶
を有するもの、球状、板状のような規則的な結晶形を有
するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるい
はそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約
0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μm
に至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単
分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写
真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(R
D)No.17643(1978年12月)、22〜23
頁、“I.乳剤製造(Emulsion prepar
ation and types)”、および同No.1
8716(1979年11月)648頁、同No.307
105(1989年11月)、863〜865頁、およ
びグラフキデ著「写真の物理と化学」、ポールモンテル
社刊(P.Glafkides,Chemie etP
hisique Photographique,Pa
ul Montel,1967)、ダフィン著「写真乳
剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F.Duffi
n,Photographic Emulsion C
hemistry(Focal Press,196
6))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フ
ォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al.,Making and Coating P
hotographic Emulsion,Foca
l Press,1964)などに記載された方法を用
いて調製することができる。
【0167】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutof
f, Photographic Science and Engineering)、第14
巻、248〜257頁(1970年);米国特許第4,
434,226号、同4,414,310号、同4,4
33,048号、同4,439,520号及び英国特許
第2,112,157号などに記載の方法により簡単に
調製することができる。結晶構造は一様なものでも、内
部と外部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよ
く、層状構造をなしていてもよい、また、エピタキシャ
ル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されて
いてもよく、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲ
ン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また種々
の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は
潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内
部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜
像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤である
ことが必要である。内部潜像型のうち、特開昭63−2
64740号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤で
あってもよい。このコア/シェル型内部潜像型乳剤の調
製方法は、特開昭59−133542号に記載されてい
る。この乳剤のシェルの厚みは、現像処理等によって異
なるが、3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に
好ましい。
【0168】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo.17643、同No.18716および同No.
307105に記載されており、その該当箇所を後掲の
表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性ハロゲン
化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組
成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる
2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用すること
ができる。米国特許第4,082,553号に記載の粒
子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国特許第4,
626,498号、特開昭59−214852号に記載
の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイド銀
を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的に非
感光性の親水性コロイド層に好ましく使用できる。粒子
内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀乳剤とは、感
光材料の未露光部および露光部を問わず一様に(非像様
に)現像が可能となるハロゲン化銀乳剤のことをいう。
粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子の調
製法は、米国特許第4,626,498号、特開昭59
−214852号に記載されている。粒子内部がかぶら
されたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成
するハロゲン化銀は、同一のハロゲン組成をもつもので
も異なるハロゲン組成をもつものでもよい。粒子内部ま
たは表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、
塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いるこ
とができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の
粒子サイズには特別な限定はないが、平均粒子サイズと
して0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μ
mが好ましい。また、粒子形状については特に限定はな
く、規則的な粒子でもよく、また、多分散乳剤でもよい
が、単分散(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少
なくとも95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を
有するもの)であることが好ましい。
【0169】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀
および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃
化銀を0.5〜10モル%含有するものである。微粒子
ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平
均値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜
2μmがより好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の
感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。この場
合、ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される必
要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これを
塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾール
系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくは
メルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安定
剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン
化銀粒子含有層に、コロイド銀を好ましく含有させるこ
とができる。本発明の感光材料の塗布銀量は、8.0g
/m2 以下が好ましく、6.0g/m2 以下が最も好ま
しい。
【0170】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866 頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄〜 866 〜868 頁 強色増感剤 649 頁右欄 4.増白剤 24頁 647 頁右欄 868 頁 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649 頁右欄 868 〜870 頁 安定剤 6.光吸収剤、 25〜26頁 649 頁右欄〜 873 頁 フィルター染料、 650 頁左欄 紫外線吸収剤 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650 頁左欄〜 872 頁 右欄 8.色素画像安定剤 25頁 650 頁左欄 872 頁 9.硬膜剤 26頁 651 頁左欄 874 〜875 頁 10.バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650 頁右欄 876 頁 12.塗布助剤、 26〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 13.スタチック 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 14.マット剤 878 〜879 頁
【0171】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許4,411,98
7号や同第4,435,503号に記載されたホルムア
ルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に
添加することが好ましい。本発明の感光材料に、米国特
許4,740,454号、同第4,788,132号、
特開昭62−18539号、特開平1−283551号
に記載のメルカプト化合物を含有させることが好まし
い。本発明の感光材料に、特開平1−106052号に
記載の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係
にかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそ
れらの前駆体を放出する化合物を含有させることが好ま
しい。本発明の感光材料に、国際公開WO88/047
94号、特表平1−502912号に記載された方法で
分散された染料またはEP317,308A号、米国特
許4,420,555号、特開平1−259358号に
記載の染料を含有させることが好ましい。本発明には種
々のカラーカプラーを使用することができ、その具体例
は前出のリサーチ・ディスクロージャーNo.1764
3、VII −C〜G、および同No.307105、VII −
C〜Gに記載された特許に記載されている。イエローカ
プラーとしては、例えば米国特許第3,933,501
号、同第4,022,620号、同第4,326,02
4号、同第4,401,752号、同第4,248,9
61号、特公昭58−10739号、英国特許第1,4
25,020号、同第1,476,760号、米国特許
第3,973,968号、同第4,314,023号、
同第4,511,649号、欧州特許第249,473
A号、等に記載のものが好ましい。
【0172】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897
号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,06
1,432号、同第3,725,067号、リサーチ・
ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24230(1984年6月)、特開昭
60−43659号、同61−72238号、同60−
35730号、同55−118034号、同60−18
5951号、米国特許第4,500,630号、同第
4,540,654号、同第4,556,630号、国
際公開WO88/04795号等に記載のものが特に好
ましい。シアンカプラーとしては、フェノール系及びナ
フトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,05
2,212号、同第4,146,396号、同第4,2
28,233号、同第4,296,200号、同第2,
369,929号、同第2,801,171号、同第
2,772,162号、同第2,895,826号、同
第3,772,002号、同第3,758,308号、
同第4,334,011号、同第4,327,173
号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許第
121,365A号、同第249,453A号、米国特
許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,775,616号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号等に記載のものが
好ましい。さらに、特開昭64−553号、同64−5
54号、同64−555号、同64−556に記載のピ
ラゾロアゾール系カプラーや、米国特許第4,818,
672号に記載のイミダゾール系カプラーも使用するこ
とができる。ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第3,451,820号、同第4,08
0,211号、同第4,367,282号、同第4,4
09,320号、同第4,576,910号、英国特許
2,102,137号、欧州特許第341,188A号
等に記載されている。
【0173】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
第2,125,570号、欧州特許第96,570号、
西独特許(公開)第3,234,533号に記載のもの
が好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.
17643のVII −G項、同No.307105のVII −
G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−
39413号、米国特許第4,004,929号、同第
4,138,258号、英国特許第1,146,368
号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,77
4,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反
応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基と
して有するカプラーを用いることも好ましい。カップリ
ングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物もま
た本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出する
DIRカプラーは、前述のRD17643、VII −F項
及び同No.307105、VII −F項に記載された特
許、特開昭57−151944号、同57−15423
4号、同60−184248号、同63−37346
号、同63−37350号、米国特許4,248,96
2号、同4,782,012号に記載されたものが好ま
しい。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放
出するカプラーとしては、英国特許第2,097,14
0号、同第2,131,188号、特開昭59−157
638号、同59−170840号に記載のものが好ま
しい。また、特開昭60−107029号、同60−2
52340号、特開平1−44940号、同1−456
87号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応によ
り、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放
出する化合物も好ましい。
【0174】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第
4,555,477号等に記載のリガンド放出カプラ
ー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放
出するカプラー、米国特許第4,774,181号に記
載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0175】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類(例えばジブチル
フタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス
(2,4−ジ−t−アミルフェニル)フタレート、ビス
(2,4−ジ−t−アミルフェニル)イソフタレート、
ビス(1,1−ジ−エチルプロピル)フタレート)、リ
ン酸またはホスホン酸のエステル類(例えばトリフェニ
ルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチ
ルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロヘキシ
ルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェー
ト、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチルホ
スフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ−2
−エチルヘキシルフェニルホスホネート)、安息香酸エ
ステル類(例えば2−エチルヘキシルベンゾエート、ド
デシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロ
キシベンゾエート)、アミド類(例えばN,N−ジエチ
ルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、
N−テトラデシルピロリドン)、アルコール類またはフ
ェノール類(例えばイソステアリルアルコール、2,4
−ジ−tert−アミルフェノール)、脂肪族カルボン
酸エステル類(ビス(2−エチルヘキシル)セバケー
ト、ジオクチルアゼレート、グリセロールトリブチレー
ト、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレー
ト)、アニリン誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキ
シ−5−tert−オクチルアニリン)、炭化水素類
(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフ
タレン)などが挙げられる。また補助溶剤としては、沸
点が約30℃以上、好ましくは50℃以上約160℃以
下の有機溶剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテー
ト、ジメチルホルムアミドどが挙げられる。ラテックス
分散法の工程、効果および含浸用のラテックスの具体例
は、米国特許第4,199,363号、西独特許出願
(OLS)第2,541,274号および同第2,54
1,230号などに記載されている。
【0176】本発明のカラー感光材料中には、フェネチ
ルアルコールや特開昭63−257747号、同62−
272248号、および特開平1−80941号に記載
の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチ
ル、p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−ク
ロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシエ
タノール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール
等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ま
しい。本発明は種々のカラー感光材料に適用することが
できる。一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、
スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カ
ラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペ
ーパーなどを代表例として挙げることができる。本発明
にかかわるカラー感光材料としては、代表的には撮影用
カラー感光材料である。ここで塗布銀量としては代表的
には3〜10g/m2 、好ましくは4〜7g/m2 であ
る。本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述
のRD.No.17643の28頁、同No.18716の
647頁右欄から648頁左欄、および同No.3071
05の879頁に記載されている。支持体としては、好
ましくは、トリアセテート支持体(TAC),ポリエス
テル支持体などを挙げることができる。本発明の感光材
料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜膨潤
速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより
好ましい。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2
日)で測定した膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当
該技術分野において公知の手法に従って測定することが
できる。例えばエー・グリーン(A.Green)らに
よりフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジ
ニアリング(Photogr.Sci.Eng.)、1
9巻、2号、124〜129頁に記載の型のスエロメー
ター(膨潤計)を使用することにより測定でき、T1/2
は発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達す
る最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1
/2に到達するまでの時間と定義する。膜膨潤速度T
1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加える
こと、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって
調整することができる。本発明の感光材料は、乳剤層を
有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μ
mの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けること
が好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フィ
ルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤等を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤
率は2.5〜6.0が好ましい。本発明のハロゲン化銀
カラー写真感光材料は、特公平2−32615号、実公
平3−39784号などに記載されているレンズ付きフ
イルムユニットに適用した場合に、より効果を発現しや
すく有効である。
【0177】本発明に使用される発色現像液は、特開平
3−33847号公報の第9頁、左上欄の第6行〜第1
1頁右下欄の第6行に記載の内容のものである。具体的
には、富士写真フイルム株式会社製のカラーネガフィル
ム用処理剤、CN−16やCN−16X、CN−16
Q、CN−16FAの発色現像液及び発色現像補充液、
或は、イーストマン・コダック社製のカラーネガフィル
ム用処理剤、C−41、C−41B、C−41RAの発
色現像液が好ましく使用できる。
【0178】本発明のカラー現像液中のカラー現像主薬
は、公知の芳香族第一級アミンカラー現像主薬を使用で
きる。好ましいカラー現像主薬はp−フェニレンジアミ
ン誘導体であり、代表例を以下に示すがこれらに限定さ
れるものではない。 D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 2−メチル−N,N−ジエチル−p−フェニレ
ンジアミン D−3 4−[N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミノ]アニリン D−4 2−メチル−4−[N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アミノ]アニリン D−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
[β−(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン D−7 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メ
トキシエチルアニリン D−8 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(4−ヒドロキシブチル)アニリン D−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(3−ヒドロキシプロピル)アニリン また、特開平4−443号に記載されている下記一般式
(I)で表される化合物の具体例としても挙げられてい
る。本発明においては、D−4、D−8、D−9が好ま
しい。
【0179】本発明のカラー現像液には、前記芳香族第
一級アミンカラー現像主薬を直接保恒する化合物とし
て、特開昭63−5341号、同63−106655号
あるいは特開平4−144446号に記載の各種ヒドロ
キシルアミン類、特開昭63−43138号に記載のヒ
ドロキサム酸類、同63−146041号に記載のヒド
ラジン類やヒドラジド類、同63−44657および同
63−58443号に記載のフエノール類、同63−4
4656号に記載のα−ヒドロキシケトン類やα−アミ
ノケトン類、同63−36244号記載の各種糖類など
を含有することができる。また、上記化合物と併用し
て、特開昭63−4235号、同63−24254号、
同63−21647号、同63−146040号、同6
3−27841号および同63−25654号等に記載
のモノアミン類、同63−30845号、同63−14
640号、同63−43139号等に記載のジアミン
類、同63−21647号、同63−26655号およ
び同63−44655号に記載のポリアミン類、同63
−53551号に記載のニトロキシラジカル類、同63
−43140号及び同63−53549号に記載のアル
コール類、同63−56654号に記載のオキシム類お
よび同63−239447号に記載の3級アミン類を使
用することができる。その他保恒剤として、特開昭57
−44148号および同57−53749号に記載の各
種金属類、同59−180588号に記載のサリチル酸
類、同54−3582号に記載のアルカノールアミン
類、同56−94349号に記載のポリエチレンイミン
類、米国特許第3,746,544号に記載の芳香族ポ
リヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。
特に好ましい保恒剤としては、特開平3−144446
号の一般式(I)で表されるヒドロキシルアミン類であ
り、中でもスルホ基やカルボキシ基を有する化合物が好
ましい。
【0180】その他本発明のカラー現像液には、上記特
開平3−144446号公報に記載の各種添加剤を使用
できる。例えば、pHを保持するための緩衝剤としては
同公報(9)頁右上欄6行〜左下欄1行目の炭酸類、リ
ン酸類、ホウ酸類、ヒドロキシ安息香酸類などが挙げら
れる。キレート剤としては同頁左下欄2行〜右下欄18
行目の各種アミノポリカルボン酸類、ホスホン酸類、ス
ルホン酸類で好ましくはエチレンジアミン四酢酸、トリ
エチレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノプロパノ
ール四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジ
アミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホ
スホン酸)、カテコール−3,5−ジスルホン酸が良
い。現像促進剤としては同公報(9)頁左下欄19行目
から同公報(10)頁右上欄7行目に記載の各種添加剤
が挙げられる。カブリ防止剤としては同公報(10)頁
右上欄8行〜左下欄5行目に記載のハロゲン化イオン、
有機カブリ防止剤が挙げられる。また、必要に応じてア
ルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボ
ン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加して
もよい。
【0181】また本発明のカラー現像液を用いて自動現
像機で処理を行う際、カラー現像液が空気と接触する面
積(開口面積)はできるだけ小さい方が好ましい。例え
ば、開口面積(cm2 )を現像液の体積(cm3 )で割
った値を開口率とすると、開口率は0.01cm-1以下が好
ましく、0.005 cm-1以下がより好ましい。カラー現像
液は再生して使用することができる。カラー現像液の再
生とは、使用済みの現像液をアニオン交換樹脂や電気透
析を行ったり、あるいは再生剤と呼ばれる処理薬品を加
えることによりカラー現像液の活性を上げ、再びカラー
現像液として使用することである。この場合、再生率
(補充液中のオーバーフロー液の割合)は、50%以上
が好ましく、特に70%以上が好ましい。カラー現像液
再生を用いた処理としては、カラー現像液のオーバーフ
ロー液を再生後、補充液とする。カラー現像液の再生の
方法としては、アニオン交換樹脂を用いるの好ましい。
特に好ましいアニオン交換樹脂の組成及び樹脂の再生方
法に関しては、三菱化成工業(株)発行のダイアイオン
・マニュアル(I)(1986年第14版)に記載のも
のをあげることができる。また、アニオン交換樹脂のな
かでは特開平2−952号や特開平1−281152号
に記載された組成の樹脂が好ましい。
【0182】本発明において、漂白能を有する処理液で
処理された感光材料は、定着または漂白定着処理され
る。このような、定着液または漂白定着液には同じく特
開平3−33847号公報第6頁右下欄第16行〜第8
頁左上欄代15行に記載のものが好ましい。漂白、漂白
定着と定着を含む脱銀工程としては、具体的に次のもの
が挙げられる。 漂白−定着 漂白−水洗−定着 漂白−漂白定着 漂白−水洗−漂白定着 漂白−漂白定着−定着 漂白定着 定着、漂白定着液に含まれる定着剤としては、チオ硫酸
ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニ
ウムナトリウム、チオ硫酸カリウムのようなチオ硫酸
塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウ
ム、チオシアン酸カリウムのようなチオシアン酸塩(ロ
ダン塩)チオ尿素、チオエーテル等を用いることが出来
る。
【0183】定着剤としてチオ硫酸塩を単独で使用する
場合は定着液、漂白定着液1リットル当たり、0.3〜
3モル、好ましくは0.5〜2モル程度であり、チオシ
アン酸塩を単独で使用する場合には1〜4モル程度であ
る。一般に併用する場合も含めて、定着剤の量は、定着
液または漂白定着液1リットル当たり、0.3〜5モ
ル、好ましくは0.5〜3.5モルとすればよい。但し
併用する場合は合計量で上記範囲とすればよい。その
他、チオ硫酸塩と併用することが出来るチオシアン酸塩
以外の化合物としては、チオ尿素、チオエーテル(例え
ば3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール)等を挙
げることが出来る。また、漂白定着液に定着剤として一
般に使用されているチオ硫酸アンモニウムの場合にも、
同様であるが、公知の他の定着剤、例えば、メソイオン
系化合物、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の
沃化物、ハイポ等に置き換えてもよい。
【0184】定着液または漂白定着液には、保恒剤とし
ての亜硫酸塩(例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸アンモニウム)及び、ヒドロキシルアミン、
ヒドラジン、アセトアルデヒド化合物の重亜硫酸塩付加
物(例えばアセトアルデヒド重亜硫酸ナトリウム)など
を含有させることが出来る。さらに、各種の蛍光増白剤
や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、
メタノール等の有機溶剤を含有させることが出来るが、
特に保恒剤としては特開昭60−283881号公報に
記載のスルフィン酸化合物を用いることが望ましい。
【0185】さらに定着液及び/又は漂白定着液には処
理液の安定化の目的で各種アミノポリカルボン酸類や、
有機ホスホン酸類等のキレート剤の添加が好ましい。好
ましいキレート剤としては、1−ヒドロキシエチリデン
−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,
N’,N’−テトラキス(メチレンホスホン酸)、ニト
リロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、1,2−プロピレンジアミン四酢酸をあげ
ることができる。この中でも、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸及びエチレンジアミン四酢酸
が特に好ましい。
【0186】定着液または漂白定着液のpHとしては、
5〜9が好ましく、さらには5.5〜8が好ましい。定
着液及び/又は漂白定着液はpH調節するため、または
緩衝剤としてpKaが6.0〜9.0の範囲の化合物を
含有させることが好ましい。これらの化合物としてはイ
ミダゾール化合物が好ましい。イミダゾール化合物と
は、イミダゾール及びその誘導体を表し、イミダゾール
の好ましい置換基としては、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子
等を挙げることができる。また、アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基は、更にアミノ基、ニトロ基、ハロ
ゲン原子等で置換されていてもよい。イミダゾールの置
換基の好ましい総炭素数は1〜6であり、最も好ましい
置換基はメチル基である。
【0187】以下に、イミダゾール化合物の具体例とし
ては、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メ
チルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−(2
−ヒドロキシエチル)−イミダゾール、2−エチルイミ
ダゾール、2−ビニルイミダゾール、4−プロピルイミ
ダゾール、4−(2−アミノエチル)イミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−クロロイミダゾー
ルが挙げられる。これらの内、好ましい化合物はイミダ
ゾール、2−メチル−イミダゾール、4−メチル−イミ
ダゾールであり、最も好ましい化合物はイミダゾールで
ある。これらイミダゾール化合物は0.01モル/リッ
トル以上含有させることが好ましく、より好ましくは
0.1〜10モル/リットルであり、特に好ましくは
0.2〜3モル/リットルである。
【0188】本発明の処理において補充方式を採用する
場合の定着液または漂白定着液の補充量としては感光材
料1m2 あたり30〜3000mlが好ましいが、より
好ましくは40〜1800mlである。漂白定着液の補
充は漂白定着補充液として補充してもよいし、特開昭6
1−143755号や特開平3−213853号記載の
ように漂白液と定着液のオーバーフロー液を使用して行
ってもよい。本発明において漂白能を有する処理液は、
処理に際し、エアレーションを実施することが好まし
い。エアレーションには当業界で公知の手段が使用で
き、漂白液中への空気の吹き込みやエゼクターを利用し
た空気の吸収などが実施できる。空気の吹き込みに際し
ては、微細なポアを有する散気管を通じて、液中に空気
を放出させることが好ましい。このような散気管は、活
性汚泥処理における曝気槽等に、広く使用されている。
エアレーションに関してはイーストマン・コダック社発
行のZ−121、ユージング・プロセス・C−41第3
版(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項
を利用できる。
【0189】定着工程において、漂白、漂白定着と同時
に攪拌が強化されていることが好ましく、具体的には前
記のジェット攪拌方式が最も好ましい。本発明において
定着液及び/又は漂白定着液は公知の方法で銀回収を行
うことができ、このような銀回収を施した再生液を使用
することができる。銀回収法としては、電気分解法(仏
国特許第2299667号記載)、沈澱法(特開昭52
−73037号、独国特許第2331220号記載)、
イオン交換法(特開昭51−17114号、独国特許第
2548237号記載)及び金属置換法(英国特許第1
353805号記載)等が有効である。これらの銀回収
法はタンク液中からインラインで行うと迅速処理適性が
更に良好となるため好ましい。本発明の漂白液及び/又
は漂白定着液での処理に於いては、撹拌が強化されてい
ることが好ましく、その実施には特開平3−33847
号公報の第8頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行に記
載の内容が、そのまま利用できる。その中でも特に感光
材料の乳剤面に漂白液を吹き付けるジェット撹拌方式が
好ましい。本発明において漂白、漂白定着、定着の組合
せよりなる脱銀工程の全処理時間の合計は、好ましくは
20秒〜3分、さらに好ましくは30秒〜2分である。ま
た、処理温度は30〜60℃、好ましくは35〜55℃
である。
【0190】定着液及び/又は漂白定着液での処理工程
の後には、通常、水洗処理工程を行う。定着能を有する
処理液で処理後、実質的な水洗を行わず、安定液を用い
た安定化処理を行う簡便な処理方法を用いることもでき
る。水洗工程に用いられる水洗水及び安定化工程に用い
られる安定液には処理後の感光材料の乾燥時の水滴ムラ
を防止するため、種々の界面活性剤を含有することがで
きる。中でもノニオン性界面活性剤を用いるのが好まし
く、特にアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物
が好ましい。アルキルフェノールとしては特にオクチ
ル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノールが好まし
く、またエチレンオキサイドの付加モル数としては特に
8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高いシリコン系
界面活性剤を用いることも好ましい。
【0191】水洗水及び安定液中には、水アカの発生や
処理後の感光材料に発生するカビの防止のために、種々
の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させることもでき
る。また水洗水及び安定液中には、各種キレート剤を含
有させることが好ましい。好ましいキレート剤として
は、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N’−テト
ラメチレンホスホン酸などの有機ホスホン酸、あるい
は、欧州特許345172A1に記載の無水マレイン酸
ポリマーの加水分解物などをあげることができる。ま
た、前記の定着液や漂白定着液に含有することができる
保恒剤を水洗水及び安定液に含有させることも好まし
い。
【0192】安定化工程で用いる安定液としては、色素
画像を安定化させる処理液、例えば、有機酸やpH3〜
6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えば、ホルマリ
ンやグルタルアルデヒド)を含有した液などを用いるこ
とができる。安定液には、水洗水に添加できる化合物を
全て含有することができ、その他に必要に応じて塩化ア
ンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウム化合
物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜
剤、米国特許4786583号に記載のアルカノールア
ミンなどを用いることができる。
【0193】本発明においては、安定液には上述の色素
画像の安定化剤としてのホルムアルデヒドを実質的に含
有しないことが好ましい。実質的にホルムアルデヒドを
含有しないとは、遊離のホルムアルデヒド及びその水和
物の合計が安定液1リットル当り0.003モル以下を
表す。この様な安定液を用いることにより、処理時のホ
ルムアルデヒド蒸気の飛散を抑制できる。この場合、マ
ゼンタ色素の安定化の目的で、ホルムアルデヒド代替化
合物を安定液もしくは、漂白液あるいはその前浴(例え
ば調製浴)に存在させることが好ましい。
【0194】ホルムアルデヒド代替化合物として好まし
い化合物はヘキサメチレンテトラミンおよびその誘導
体、ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物、N−メチロール
化合物及びアゾリルメチルアミン化合物などである。こ
れらの好ましい化合物は、マゼンタ色素の安定化の他
に、経時によるイエローステインの発生を抑止する。
【0195】ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導体
としては「バイルシュタインズ・ハンドブック・デア・
オルガニッシェン・ヘミー」(Beilsteins Handbuch der
Organishen Chemie) の第II増補編26巻P.200−P.
212に記載されている化合物が使用できるが、特に、
ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。また、ホルムア
ルデヒド重亜硫酸付加物としてはホルムアルデヒド重亜
硫酸ナトリウムが好ましい。
【0196】N−メチロール化合物としては、特にピラ
ゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物、トリ
アゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物、ウ
ラゾールおよびその誘導体のN−メチロール化合物が好
ましい。これらのN−メチロール化合物の具体例として
は、1−ヒドロキシメチルピラゾール、1−ヒドロキシ
メチル−2−メチルピラゾール、1−ヒドロキシメチル
−2、4−ジメチルピラゾール、1−ヒドロキシメチル
−1,2,4−トリアゾール、1−ヒドロキシメチルウ
ラゾール等が挙げられる。これらの内、特に好ましいの
は、1−ヒドロキシメチルピラゾール及び1−ヒドロキ
シメチル−1,2,4−トリアゾールである。上記のN
−メチロール化合物は、メチロール基のついていないア
ミン化合物とホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒ
ドとを反応させることによって、容易に合成できる。上
記のN−メチロール化合物を用いる場合、処理液中にメ
チロール基のついていないアミン化合物を共存させるこ
とが好ましく、N−メチロール化合物の0.2〜10倍
モル濃度の共存が好ましい。
【0197】アゾリルメチルアミン化合物としては、
1、4ービス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメ
チル)ピペラジンや1、4−ビス(ピラゾール−1−イ
ルメチル)ピペラジンが挙げられ、1,2,4−トリア
ゾールやピラゾールの如きアゾールとの併用(特願平3
−159918号に記載)が、画像安定性が高く、且つ
ホルムアルデヒド蒸気圧が少なく、特に好ましい。上記
ホルムアルデヒド代替化合物の好ましい添加量は処理液
1リットル当り0.003〜0.2モル、好ましくは
0.005〜0.05モルである。これらのホルムアル
デヒド代替化合物は、浴中で2種以上を併用して用いて
もよい。
【0198】安定液のpHとしては、6〜9が好まし
く、6.5〜8.2が更に好ましい。水洗工程や安定化
工程は、多段向流方式が好ましく、段数としては2〜4
段が好ましい。補充量としては単位面積当り前浴からの
持込量の1〜50倍、好ましくは1〜30倍、より好ま
しくは1〜10倍である。本発明において実施される水
洗及び安定工程に関しては、同じく特開平3−3384
7号公報第11頁右下欄第9行〜第12頁右上欄第19
行に記載の内容を好ましく実施することが出来る。
【0199】これらの水洗工程や安定化工程に用いられ
る水としては、水道水が使用できるが、イオン交換樹脂
などによつてCa、Mgイオン濃度を5mg/リットル以
下に脱イオン処理した水、ハロゲン、紫外線殺菌灯等よ
り殺菌された水を使用するのが好ましい。また、水洗工
程または安定化工程のオーバーフロー液は前浴である定
着能を有する浴に流入させる方法を用いることにより、
廃液量を低減させることができるので好ましい。
【0200】本発明の処理においては、蒸発による濃縮
を補正するために、適当量の水または補正液ないし処理
補充液を補充することが好ましい。水補充を行う具体的
方法としては、特に制限はないが、中でも特開平1−2
54959号、同1−254960号公報記載の、漂白
槽とは別のモニター水槽を設置し、モニター水槽内の水
の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂白槽における水
の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例して漂白槽に水を
補充する方法や特願平2−46743号、同2−477
77号、同2−47778号、同2−47779号、同
2−117972号明細書記載の液レベルセンサーやオ
ーバーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好まし
い。また、各処理液の蒸発分を補正するための水は、水
道水を用いてもよいが、上記の水洗工程に好ましく使用
される脱イオン処理した水、殺菌された水とするのがよ
い。
【0201】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、さらに詳細
に説明するが、本発明は、これらに限定されるものでは
無い。 実施例1
【0202】I.ハレーション防止層用約0.02μmまで
の厚さを有する銀小板の調製 ゼラチン112gに、蒸留水3.488Kgを添加した
混合物を約50℃で加熱してゼラチンを溶解し、これに
酢酸カルシウム4.0gおよびホウ化水素カリウム2.
0gを添加した。その直後に溶解した6.0g/l硝酸
銀水溶液1リットルを急速に撹拌した状態で添加した。
次に、最終重量が5.0Kgになるように蒸留水を添加
した。ここで得た生成物をゲル化温度付近まで冷却し、
さらに小さな穴を通過させて冷却した水の中へ入れるこ
とで微細なヌードルを形成した。
【0203】蒸留水81gにモノスルホン酸ヒドロキノ
ンカリウム6.5およびKCl0.29gを添加した溶
液を、ホウ化水素還元銀核650gに添加した。ヌード
ルスラリーは約6℃まで冷却した。
【0204】蒸留水122gに亜硫酸ナトリウム1 1
9.5gおよび重亜硫酸ナトリウム0.98gを溶解し
た溶液a、および蒸留水122gに硝酸銀9.75gを
溶解した溶液bを調製した。溶液aと溶液bを混合して
撹拌し、白色沈澱(可溶性銀塩)を形成させ、次いで直
ちにこの混合物を急速に撹拌しながらヌードルスラリー
に添加した。温度を10℃下ですべての可溶性銀塩が核
の上で還元されるまで約80分間増幅を進行させた。得
られた青色スラリー粒子をナイロンメッシュパック中で
水道水で約30分洗浄して脱塩を行った。ゲルスラリー
に分散、洗浄した青色銀が溶融時に1.5重量%の濃度
の銀分散体になるように、生成物の重量が412gにな
るまで水を切った。このようにして得られたコロイド銀
を透過型電子顕微鏡により形状を確認したところ、エッ
ジ長さ約0.02〜0.03μmおよび厚さ約0.007 μmの平板
状銀粒子であった。
【0205】II.ハレーション防止層用黒色コロイド銀
の調製 10%ゼラチン水溶液1000gに2gの無水炭酸ソー
ダを加え、45℃に保温した。これに10%硝酸銀水溶
液500ccを添加し、35gの無水亜硫酸ソーダと2
5gのハイドロキノンを含む水溶液1000ccを10
分間かけて添加した。添加終了後10分間放置した後、
1規定の硫酸約100ccを加え、pHを5.0に調整
した。得られたコロイド銀ゾルを冷却皿に流し込み、十
分ゲル化させた後、ヌードル状に裁断して冷水で水洗
し、脱塩を行ないコロイド銀分散物を得た。得られた銀
粒子は、直径約0.04μm塊状であった。以上の様にして
得られたハレーション防止用のコロイド銀ゲルを、トリ
アセチルセルロース支持体上に、各々180mg/m2
(銀塗布量として)の濃度で塗布した。被覆力を、ステ
ータスAフィルターを備えた透過様式のX式写真濃度計
(X−Rite Photographic Densi
tometer)で測定した。各々の光学濃度の結果を
以下に示す。
【0206】 色彩 平板状銀粒子(本発明) 黒色コロイド銀(比較) 青色 1.08 0.60 緑色 1.34 0.65 赤色 1.63 0.65
【0207】本発明に使用する平板状コロイド銀は、黒
色コロイド銀に比較して被覆力が高くより小量の銀量で
同等のハレーション防止効果を出すことが可能であるこ
とがわかる。
【0208】III.多層カラー感光材料の作成 前述の黒色コロイド銀を使用して、以下に示すような組
成の各層を塗布し、多層カラー感光材料である試料10
1を作成した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2 単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0209】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.11 ExF−1 3.4×10-3 HBS−1 0.16
【0210】第2層(中間層) ExC−2 0.055 UV−1 0.011 UV−2 0.030 UV−3 0.053 HBS−1 0.05 HBS−2 0.02 ポリエチルアクリレートラテックス8.1 ×10-2 ゼラチン 1.75
【0211】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.46 ExS−1 5.0×10-4 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 5.0×10-4 ExC−1 0.11 ExC−3 0.045 ExC−4 0.07 ExC−5 0.0050 ExC−7 0.001 ExC−8 0.010 Cpd−2 0.005 HBS−1 0.090 ゼラチン 0.87
【0212】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 0.70 ExS−1 3.0×10-4 ExS−2 1.2×10-5 ExS−3 4.0×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.055 ExC−4 0.085 ExC−5 0.0070 ExC−8 0.0090 Cpd−2 0.036 HBS−1 0.11 ゼラチン 0.70
【0213】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 1.62 ExS−1 2.0×10-4 ExS−2 1.0×10-5 ExS−3 3.0×10-4 ExC−1 0.125 ExC−3 0.040 ExC−8 0.014 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.60
【0214】第6層(中間層) Cpd−1 0.07 HBS−1 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.19 ゼラチン 2.30
【0215】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.24 沃臭化銀乳剤B 銀 0.10 沃臭化銀乳剤C 銀 0.14 ExS−4 4.0×10-5 ExS−5 1.8×10-4 ExS−6 6.5×10-4 ExM−1 0.005 ExM−2 0.30 ExM−3 0.09 ExY−1 0.015 HBS−1 0.26 HBS−3 0.006 ゼラチン 0.80
【0216】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 0.94 ExS−4 2.0×10-5 ExS−5 1.4×10-4 ExS−6 5.4×10-4 ExM−2 0.16 ExM−3 0.045 ExY−1 0.008 ExY−5 0.030 HBS−1 0.14 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.90
【0217】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 1.29 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.011 ExM−1 0.016 ExM−4 0.046 ExM−5 0.023 Cpd−3 0.050 HBS−1 0.20 HBS−2 0.08 ポリエチルアクリレートラテックス 0.26 ゼラチン 1.57
【0218】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.010 Cpd−1 0.10 HBS−1 0.055 ゼラチン 0.70
【0219】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤C 銀 0.25 沃臭化銀乳剤D 銀 0.10 ExS−7 8.0×10-4 ExY−1 0.010 ExY−2 0.70 ExY−3 0.055 ExY−4 0.006 ExY−6 0.075 ExC−7 0.040 HBS−1 0.25 ゼラチン 1.60
【0220】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤F 銀 1.30 ExS−7 3.0×10-4 ExY−2 0.15 ExY−3 0.06 HBS−1 0.070 ゼラチン 1.13
【0221】第13層(第1保護層) UV−2 0.08 UV−3 0.11 UV−5 0.26 HBS−1 0.09 ゼラチン 2.40
【0222】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 H−1 0.37 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.75
【0223】さらに、各層に適宜、保存性、処理性、圧
力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくす
るために、W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、
F−1ないしF−17及び鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
イリジウム塩、パラジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0224】
【表1】
【0225】表1において、 (1)乳剤A〜Fは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Fは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。
【0226】
【化82】
【0227】
【化83】
【0228】
【化84】
【0229】
【化85】
【0230】
【化86】
【0231】
【化87】
【0232】
【化88】
【0233】
【化89】
【0234】
【化90】
【0235】
【化91】
【0236】
【化92】
【0237】
【化93】
【0238】
【化94】
【0239】
【化95】
【0240】
【化96】
【0241】
【化97】
【0242】試料101に対し第1層のコロイド銀を変
更、第1、2、6、10、13、14層のゼラチン塗布
量を調節し膜厚を変更、第5層に漂白促進剤放出化合物
を添加、第1層に漂白促進化合物を添加することによ
り、表−Aに記す多層カラー感光材料102〜107を
作成した。
【0243】 表−A 第5層漂白促進 第1層 試料No 膜厚( μm) ハレーション防止層銀 剤放出カプラー 漂白促進剤 備考 101 26 黒色コロイド銀 なし なし 比較例 102 26 平板状コロイド銀 なし なし 比較例 103 24 平板状コロイド銀 なし なし 本発明 104 24 黒色コロイド銀 なし なし 比較例 105 20 平板状コロイド銀 なし なし 本発明 106 20 平板状コロイド銀 なし B−5 本発明 0.07 g/m2 107 20 平板状コロイド銀 EXC−6 B−6 本発明 0.04 g/m2 0.07 g/m2
【0244】
【化98】
【0245】
【化99】
【0246】上記記載の試料101を35mm幅に裁断
加工し、カメラで撮影したのち、自動現像機を用い以下
に記載の方法で(現像液の累積補充量がそのタンク容量
の3倍になるまで)処理した。ランニング終了後、試料
101〜107を35mm幅に裁断加工し、色温度48
00K、1000CMSのグレー露光を与え、下記処理
工程と処理液で処理を行った。
【0247】 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 補充量 タンク容量 発色現像 3分15秒 38℃ 45ミリリットル 10リットル 漂 白 30秒 38℃ 20ミリリットル 4リットル 漂白液オーバーフローは 漂白定着液タンクに全量流入 漂白定着 2分30秒 38℃ 30ミリリットル 8リットル 水 洗(1) 40秒 35℃ (2) から(1) へ 4リットル の向流配管方式 水 洗(2) 1分00秒 35℃ 30ミリリットル 4リットル 安 定 40秒 38℃ 20ミリリットル 4リットル 乾 燥 1分15秒 55℃ *補充量は35mm巾1.1m長さ当たり(24枚撮り1本相当)
【0248】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.7 ヨウ化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 5.5 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.10
【0249】 (漂白液) タンク液、補充液共通(単位 g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム 二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005 モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2 ・2HCl アンモニア水(27%) 15.0 ミリリットル 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0250】 (漂白定着液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄 アンモニウム二水塩 50.0 − エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700 g/リットル) 240.0 ミリリットル 400.0 ミリリットル アンモニア水(27%) 6.0 ミリリットル − 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 7.2 7.3
【0251】(水洗液) タンク液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続い
て二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リット
ルと硫酸ナトリウム0.15g/リットルを添加した。
この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0252】 (安定液) タンク液、補充液共通(単位 g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニル フェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール− 1−イルメチル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5
【0253】上記方法で処理された感光材料について、
下記に示す方法により、残留銀量を求めた。 残留銀量: 蛍光X線分析法により、感光材料中の10
0CMS露光部に残存存している銀量を測定した。 上記方法で得られた結果を表2に示す。
【0254】
【表2】
【0255】表2の結果より、ハレーション防止層銀が
平板状コロイド銀である感材が、膜厚25μm以下にな
ることによって、脱銀不良が大幅に改善できることがわ
かる。また、漂白促進剤及び/又は漂白促進剤放出カプ
ラーを感材中に含有することによって、さらに脱銀不良
が改善できることがわかる。
【0256】実施例2 本願実施例1と同様の感光材料を35mm巾に裁断し、カ
メラで撮影したものを1日1m2 ずつ15日間にわたり
下記に示す処理工程と処理液で富士写真フイルム社製自
動現像機FP−560Bにより処理を行なった。ランニ
ング終了後、本願実施例1と同様に加工、露光し、下記
処理工程と処理液で処理を行った。
【0257】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分 5秒 38.0℃ 23ミリリットル 17リットル 漂 白 30秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 漂白定着 50秒 38.0℃ − 5リットル 定 着 50秒 38.0℃ 16ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 34ミリリットル 3.5リットル 安 定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安 定(2) 20秒 38.0℃ 20ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水
のオーバーフロー液は全て定着浴へ導入した。漂白定着
浴への補充は、自動現像機の漂白槽の上部並びに定着槽
の上部に切りかきを設け、漂白槽、定着槽への補充液の
供給により発生するオーバーフロー液の全てが漂白定着
浴に流入されるようにした。尚、現像液の漂白工程への
持ち込み量、漂白液の漂白定着工程への持ち込み量、漂
白定着液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工
程への持ち込み量は感光材料35mm巾1.1m当たり
それぞれ2.5ミリリットル、2.0ミリリットル、2.0ミリリットル、
2.0ミリリットルであった。また、クロスオーバーの時間は
いずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包
含される。
【0258】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン− 1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.1 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)アミノ〕 アニリン硫酸塩 4.5 6.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05 10.15
【0259】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 130 195 臭化アンモニウム 70 105 硝酸アンモニウム 14 21 ヒドロキシ酢酸 50 75 酢酸 40 60 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.4 4.4
【0260】(漂白定着タンク液)上記漂白タンク液と
下記定着タンク液の15対85(容量比)混合液。(p
H7.0)
【0261】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) 亜硫酸アンモニウム 19 57 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700 g/リットル) 280 ミリリットル 840 ミリリットル イミダゾール 15 45 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 7.4 7.45
【0262】(水洗水)本願実施例1と同様の組成を使
用した。
【0263】(安定液)本願実施例1と同様の組成を使
用した。
【0264】上記方法で処理された感光材料について、
本願実施例1と同様に、残留銀量を求めた。本願実施例
1と同様に、本発明態様である感材は比較態様の感材と
比べ脱銀不良が改善できる結果が得られた。
【0265】実施例3 本願実施例1に記載の試料102、103を35mm幅
に裁断加工し、色温度4800K、100CMSのグレ
ー露光を与え、下記処理工程と処理液でシネ式自動現像
機により処理を行った。尚、漂白液は下記に示す8つを
調液し、順次交換して行った。
【0266】(処理方法) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 2分00秒 38℃ 水 洗 30秒 24℃ 定 着 3分00秒 38℃ 水 洗(1) 30秒 24℃ 水 洗(2) 30秒 24℃ 安 定 30秒 38℃ 乾 燥 4分20秒 55℃
【0267】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05
【0268】 (漂白液) (単位モル) 表3記載のキレート剤 0.10 塩化第二鉄 0.07 臭化カリウム 1.5 硝酸カリウム 0.2 酢酸 0.2 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硝酸にて調製) 5.0
【0269】 (定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 亜硫酸アンモニウム 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700 g/リットル) 295.0 ミリリットル 酢酸(90%) 3.3 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調製) 6.7
【0270】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニル フェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール− 1−イルメチル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5
【0271】上記方法で処理された感光材料について、
本願実施例1と同様に、残留銀量を求めた。結果を表3
に示す。
【0272】
【表3】
【0273】表3の結果より、環境汚染負荷低減のため
に漂白剤の濃度を低減した場合、1,3−PDTAの第
二鉄錯塩のような公知の漂白剤を使用すると、本発明態
様である感材でも十分な脱銀性能が得られない場合があ
る。しかし、本発明の一般式(A)〜(D)で表される
漂白剤は、希薄な濃度においても十分な脱銀性能を得る
ことができる。
【0274】実施例4 本実施例1記載の試料105に対し、第一層のコロイド
銀を平板状コロイド銀から黒色コロイド銀に変更した試
料108を作成した。上記記載の試料108を35mm
幅に裁断加工し、カメラで撮影したのち、自動現像機を
用い以下に記載の方法で、(現像液の累積補充量がその
タンク容量の3倍になるまで)処理した。ランニング終
了後、試料105、108を35mm幅に裁断加工し、
色温度4800K、100CMSのグレー露光を与え、
下記処理工程と処理液で処理を行った。尚、漂白液は下
記に示す7つを調液し、順次交換して行った。処理工程
及び処理液組成を以下に示す。
【0275】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 1分00秒 50.0℃ 3.9ミリリットル 1リットル 漂 白 20秒 48.0℃ 3.0ミリリットル 1リットル 定 着 40秒 48.0℃ 30ミリリットル 1リットル 水 洗(1) 15秒 48.0℃ − 1リットル 水 洗(2) 15秒 48.0℃ − 1リットル 水 洗(3) 15秒 48.0℃ 30ミリリットル 1リットル 安 定 15秒 48.0℃ 30ミリリットル 1リットル 乾 燥 1分00秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24枚撮り1本相当) (水洗は(3)から(1)への3タンク向流方式とした。)
【0276】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 4.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 3.3 3.3 亜硫酸ナトリウム 3.9 6.5 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 7.0 − 沃化カリウム 1.3 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4.5 2−メチル−4−〔N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)アミノ〕 アニリン硫酸塩 15.0 24.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05 10.25
【0277】 (漂白液) タンク液(モル) 補充液(モル) 表4記載のキレート剤 0.33 0.50 硝酸第二鉄九水和物 0.30 4.5 臭化アンモニウム 0.80 1.20 硝酸アンモニウム 0.20 0.30 酢酸 0.67 1.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0 リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.5 4.0
【0278】 (定着液) タンク液、補充液共通(g) 亜硫酸アンモニウム 28 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 280 ミリリットル イミダゾール 15 エチレンジアミン四酢酸 15 水を加えて 1.0 リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 5.8
【0279】(水洗水)本願実施例1記載の水洗水と同
じ組成のものを使用した。
【0280】(安定液)本願実施例1記載の安定液と同
じ組成のものを使用した。
【0281】上記方法で処理された感光材料について、
本願実施例1と同様に、残留銀量を求めた。結果を表4
に示す。
【0282】
【表4】
【0283】表4の結果より、低補充、迅速処理をした
場合、1,3−PDTAの第二鉄錯塩のような公知の漂
白剤を使用すると、本発明態様である感材でも十分な脱
銀性能が得られない場合がある。しかし、本発明の一般
式(A)〜(D)で表される漂白剤は、低補充、迅速処
理においても十分な脱銀性能を得ることができる。
【0284】実施例5 本願実施例4に記載の試料105、108を35mm幅
に裁断加工し、色温度4800Kで連続階調ウェッジ露
光を与え、下記処理工程と処理液でシネ式自動現像機に
より処理を行った。尚、漂白定着液は下記に示す5つを
調液し、順次交換して行った。
【0285】(処理工程) 処理工程 温度 時間 発色現像 45℃ 60秒 漂白定着 45℃ 60秒 水 洗(1) 40℃ 15秒 水 洗(2) 40℃ 15秒 水 洗(3) 40℃ 15秒 安 定 40℃ 15秒 乾 燥 80℃ 60秒 (水洗は(3)から(1)への3タンク向流方式とし
た。)
【0286】各処理液の組成は以下の通りである。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 40.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシ ブチル)アミノ〕−2−メチルアニリン 硫酸塩 7.0 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05
【0287】 (漂白定着液) (単位モル) 表5記載のキレート剤 0.17 硝酸第二鉄九水和物 0.15 チオ硫酸アンモニウム 1.25 亜硫酸アンモニウム 0.10 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.05 水を加えて 1.0 リットル pH(酢酸とアンモニアで調製) 5.8 (水洗水)本願実施例1記載の水洗水と同じ組成のもの
を使用した。
【0288】(安定液)本願実施例1記載の安定液と同
じ組成のものを使用した。
【0289】上記方法で処理された試料は、復色性を評
価するため、シアン濃度の最大発色濃度部(Dmax )を
測定後、フジカラーネガティブフィルム用処理剤CN−
16X N2X−Rにて再度処理し、シアン濃度の復色
不良を測定した。復色不良を下式に示すとおりに算出し
た。 復色不良(%)=(処理後のDmax )/(再ブリーチ後
のDmax )
【0290】結果を表5に示す。
【0291】
【表5】
【0292】表5の結果から明らかなように、本発明態
様である感材が復色性が改良されることがわかる。ま
た、本発明態様である感材と本発明の漂白剤を組み合わ
せることによって、さらに復色性が改良されることがわ
かる。
【0293】実施例6 特願平1−335854号実施例4に記載のカラー写真
感光材料試料401(膜厚27μm)に対し、本発明の
実施例1に記載したのと同様な変更を行い本発明に該当
する感光材料を作成し、実施例1と同様な評価を行った
ところ、実施例1と同様に本発明の効果が確認された。
【0294】実施例7 特願平3−265535号実施例1に記載のカラー写真
感光材料試料101(膜厚26.5μm)に対し、本発
明の実施例1に記載したのと同様な変更を行い本発明に
該当する感光材料を作成し、実施例1と同様な評価を行
ったところ、実施例1と同様に本発明の効果が確認され
た。
【0295】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材
料は、迅速な脱銀処理が可能であり、これを用いれば全
体の処理時間を非常に短縮することができる。また本発
明の処理方法によれば脱銀処理を迅速化できるばかりで
なく、低補充量での迅速処理が達成でき、さらにシアン
色素のロイコ化を生じ難くさせるという優れた作用効果
を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層、緑感性層ハロゲン化銀乳剤層、青感性ハロゲン化銀
    乳剤層の少なくとも1層が設けられており、かつ支持体
    と感光性乳剤層の間に挿入された着色ハレーション防止
    層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、
    該ハレーション防止層が、コロイド媒体に分布させた約
    0.02μm以下の厚さを有する銀小板を含有し、かつ感光
    性乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和
    が25μm以下であることを特徴とするハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写
    真感光材料を発色現像後、漂白能を有する処理液で処理
    する方法において、該漂白能を有する処理液が、下記一
    般式(A)、一般式(B)、一般式(C)または一般式
    (D)で表わされる有機酸又はその塩の第二鉄錯塩から
    選ばれる少なくとも1種を漂白剤として含有することを
    特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
    法。 一般式(A) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはヒドロキシ基を表わし、n
    は1または2を表わし、xは1、2または3を表わし、
    yは0、1または2を表わす。但しxとyの合計は3で
    ある。) 一般式(B) 【化2】 (式中、Y1 はアリーレン基又は二価の複素環基を形成
    するのに必要な非金属原子群を表わす。Rは置換基を表
    わす。nは0〜4の整数を表わす。nが2〜4の整数を
    表わす場合にはRは同じであってもよく異なっていても
    よい。X1 は水素原子又は−L1 −A2 を表わす。X2
    は−L2 −A3 又は 【化3】 を表わす。X3 は水素原子、ヒドロキシアルキル基又は
    −L4 −A4 を表わす。A1 及びA5 はそれぞれ水素原
    子、カルボキシ基、スルホ基、カルバモイル基、アシル
    アミノ基、アルキルスルホンアミド基、スルファモイル
    基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
    オ基、−Z1 −L5 −COOH又は 【化4】 を表わす。Z1 は酸素原子又は硫黄原子を表わす。A2
    はカルボキシ基、スルホ基、アルキルスルホンアミド基
    又はホスホノ基を表わす。A3 及びA4 はそれぞれカル
    ボキシ基、スルホ基又はアルキルスルホンアミド基を表
    わす。L2 、L4、L5 、L6 及びL7 はそれぞれアル
    キレン基を表わす。L1 及びL3 はそれぞれアルキレン
    基又はアリーレン基を表わす。W1 は二価の連結基を表
    わす。) 一般式(C) 【化5】 (式中、X4 はカルボキシ基、アルキルスルホンアミド
    基、−S−L10−A7 又は 【化6】 を表わす。X5 及びX6 はそれぞれ水素原子又は−L13
    −COOHを表わす。A7 は水素原子又はカルボキシ基
    を表わす。A6 及びA8 はそれぞれ複素環基、カルボキ
    シ基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ヒドロキサム
    酸基又は−S−L14−COOHを表わし、A6 及びA8
    は互いに結合して環を形成してもよい。a及びbはそれ
    ぞれ0又は1を表わす。R1 及びR2 はそれぞれ水素原
    子、脂肪族基又は互いに結合してアリール基若しくは複
    素環基を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。L
    8 、L9 、L10、L11、L12、L13及びL14はそれぞれ
    アルキレン基を表わす。但し、a=b=0のときにA6
    及びA8 が同時にカルボキシ基であることはなく、ま
    た、X4 がカルボキシ基のときにA6 がカルボキシ基で
    あることはない。) 一般式(D) 【化7】 (式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれ
    ぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を
    表わす。Eは炭素原子を含む二価の連結基を表わす。M
    1 、M2 、M3 及びM4 はそれぞれ水素原子又はカチオ
    ンを表わす。)
JP16652293A 1993-06-11 1993-06-11 ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 Pending JPH06347947A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652293A JPH06347947A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652293A JPH06347947A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06347947A true JPH06347947A (ja) 1994-12-22

Family

ID=15832881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16652293A Pending JPH06347947A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06347947A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106544504A (zh) * 2016-10-25 2017-03-29 济南大学 一种高效富集环境中微量铜离子的新型萃取剂
CN106565515A (zh) * 2016-10-25 2017-04-19 济南大学 一种高效富集环境中微量镍离子的新型萃取剂

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106544504A (zh) * 2016-10-25 2017-03-29 济南大学 一种高效富集环境中微量铜离子的新型萃取剂
CN106565515A (zh) * 2016-10-25 2017-04-19 济南大学 一种高效富集环境中微量镍离子的新型萃取剂
CN106565515B (zh) * 2016-10-25 2019-02-19 济南大学 一种高效富集环境中微量镍离子的新型萃取剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0244355A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2835648B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の処理組成物及びそれを用いた処理方法
JP2670902B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の処理組成物及び処理方法
JPH05333506A (ja) 写真用処理組成物及び処理方法
JP2565726B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH06347947A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法
JPH06214354A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法
JP2893101B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び写真用定着能組成物
JP2672211B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH0764260A (ja) ハロゲン化銀写真用処理組成物及びそれを用いた処理方法
JPH0580452A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH05289262A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH03251843A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06148841A (ja) 写真用カラー現像組成物およびそれを用いた処理方法
JPH0772571A (ja) 新規な配位子化合物、それを含有したハロゲン化銀写真感光材料、写真用処理組成物及び処理方法
JP3442193B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2715335B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH0833647B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH0854717A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH06332092A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤、その製造方法およびそれを用いた感光材料
JPH07134384A (ja) カラー画像形成方法
JPH0244347A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH0651455A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び写真用定着能組成物
JPH095964A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH095965A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法