JPH06308659A - コア−シェル乳剤を用いる高スピード直接ポジティブ写真要素 - Google Patents

コア−シェル乳剤を用いる高スピード直接ポジティブ写真要素

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JPH06308659A JP6051532A JP5153294A JPH06308659A JP H06308659 A JPH06308659 A JP H06308659A JP 6051532 A JP6051532 A JP 6051532A JP 5153294 A JP5153294 A JP 5153294A JP H06308659 A JPH06308659 A JP H06308659A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、直接ポジティブ写真要素に関し、
スピード特性が極めて高い改良直接ポジティブ写真要素
を提供することを目的とする。 【構成】 支持体、及び化学増感されたコア及び化学増
感されたシェルを含むコア−シェルハロゲン化銀粒子を
含有するハロゲン化銀乳剤層を含んでなる直接ポジ写真
要素であって、前記コア及び前記シェルの少くとも一方
が一群のドーピング剤を含んでなり、前記ドーピング剤
がヘキサシアノルテニウム(II)であることを特徴とす
る写真要素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、写真に関し、
特に直接ポジティブ写真要素に関する。更に詳細には、
本発明はドーピング化コア−シェルハロゲン化銀粒子含
有高スピード直接ポジティブ写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】露光の際受けた照射と直接関連づけられ
た光学濃度を有する画像を形成する写真要素はネガティ
ブ作動性といわれる。ポジティブ写真画像は、ネガティ
ブ写真画像を形成し次に第1ネガのネガティブである第
2の写真画像、すなわち、ポジティブ画像を形成するこ
とにより形成される。直接ポジティブ画像とは、写真技
術においては、まず第1にネガティブ画像を形成するこ
となしに形成されるポジティブ画像をいうと理解されて
いる。直接ポジティブ写真は、ポジティブ写真画像を得
るための更に直接的なアプローチを提供する点で有利で
ある。
【0003】直接ポジティブ画像を得るための従来のア
プローチは内部潜像画像形成性ハロゲン化銀粒子を用い
る写真要素を使用することである。画像様露光後、ハロ
ゲン化銀粒子を表面現像液、すなわち、ハロゲン化銀粒
子内の潜像部位を実質的に現像しないままで残す現像液
を用いて現像する。同時に、均一光露光によるか又は核
剤を用いることにより、ハロゲン化銀粒子をネガティブ
作動性写真要素のカブリを引き起こすような現像条件に
付す。画像様露光の際、化学光線を受けた内部潜像形成
性ハロゲン化銀粒子は、これらの条件下で、画像様露光
されなかった内部潜像画像形成性ハロゲン化銀粒子と比
較して緩慢な速度で現像する。得られるものは直接ポジ
ティブ銀像である。カラー写真では、銀現像の際生成さ
れる酸化現像液を用いて対応する直接ポジティブ色素画
像を形成する。多色直接ポジティブ写真画像については
画像転写写真と関連して広く研究されている。
【0004】直接ポジティブ内部潜像形成性乳剤は、ハ
ロゲン化物転化タイプ乳剤の形をとることができる。こ
のような乳剤はKnott等の米国特許第2,456,
943号及びDavey等の米国特許第2,592,2
50号に具体的に説明されている。更に最近になって、
直接ポジティブ内部潜像画像形成性乳剤としてコア−シ
ェル乳剤を用いると有利であることが判明した。コア−
シェル乳剤についての初期の教示はPorter等の米
国特許第3,206,313号に見出すことができ、前
記特許では粗粒子単分散化学増感乳剤をより微細な粒子
乳剤と配合している。配合微細粒子はオストワルド熟成
されて化学増感された大粒子となる。シェルがこれによ
りコア粒子の周囲に形成する。粗粒子の化学増感は得ら
れたコア−シェル粒子内のシェルにより埋没する。画像
様露光すると潜像部位が内部増感部位に形成し、したが
ってまた内部に位置する。シェル構造の主な機能は表面
現像液が内部潜像画像部位へ接近するのを防止し、それ
により最少濃度を低くすることである。
【0005】コア乳剤の化学増感は各種方法で行うこと
ができる。1方法は、従来の増感剤、例えば、イオウ及
び金でコア乳剤をその表面で化学増感することである。
Atwell等の米国特許第4,035,185号は、
コア増感のために用いる貴金属増感剤に対する中間コラ
ーゲンの比を調整することによりコア−シェル乳剤によ
り形成されるコントラストを調整することができること
を教示している。使用可能な別法は、金属ドーピング
剤、例えば、イリジウム、ビスマス又は鉛を、コア粒子
が形成される際にコア粒子中に添加することである。
【0006】コア−シェル粒子のシェルは、Porte
r等により教示されるようにオストワルド熟成により形
成する必要はなく、その代り増感されたコア粒子上に直
接沈澱させることにより形成することもできる。Eva
nsの米国特許第3,761,276号、第3,85
0,637号及び第3,923,513号は、写真スピ
ードの更なる増加は、コア−シェル粒子の形成後、それ
らを表面化学増感すれば実現できることを教示してい
る。しかしながら、表面化学増感は、内部潜像画像部位
の形成に有利なように、表面及び内部感度のバランスを
保持するように制限される。
【0007】直接ポジティブ乳剤は、ネガティブ作動性
乳剤と比較した場合当該技術分野で認められている欠点
がある。先に引用したEvansは、内部感度及び表面
感度を適切にバランスをとることにより写真スピードを
高めることができたが、直接ポジティブ乳剤は、より高
感度の表面潜像形成性乳剤に等しい写真スピードを達成
することはできなかった。第2に、直接ポジティブコア
−シェル乳剤はそれらの許容露光ラチチュードが制限さ
れる。露光が長引くと再反転(rereversal)
がおこる。すなわち、露光が長引いた域ではネガティブ
画像が形成される。小型カメラは必らずしも露光条件を
コントールできないので、このことは直接ポジティブ写
真要素のインカメラ用途にとってかなりの制限となる。
例えば、極めて高コントラストのシーンは、ある画像域
では再反転となることがある。
【0008】コア−シェルハロゲン化銀粒子からなりそ
して直接ポジティブ画像を形成するように適合された感
放射線乳剤はまたT.H.Jamesの“The Th
eory Of The Photographic
Process”、第4版、第7章、182〜193
頁、MacMillan Publishing C
o.,(1977年)に詳述されている。
【0009】再反転を減じる目的である種の多価金属イ
オンを、前記のコア−シェルハロゲン化銀粒子中に包含
せしめることはHoyenの米国特許第4,395,4
78号(1983年7月26日発行)に記載されてい
る。特に、Hoyenは、マンガン、銅、亜鉛、カドミ
ウム、鉛、ビスマス及びランタニドからなる群より選ば
れる1種又はそれ以上の多価金属イオンの前記粒子のシ
ェル部分への包含について開示している。このようなド
ーピング剤の使用は、再反転の問題を最少にすることに
よって当該技術において大きな進歩となったが、Hoy
enによる直接ポジティブ写真要素は、特に直接ポジテ
ィブ要素がCOM(コンピューターアウトプットマイク
ロフィルム)の用途に用いられる場合、近年の要求を満
足させるのに必要な高レベルの写真スピードを示さな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が目指す目的
は、スピード特性が極めて高い改良直接ポジティブ写真
要素を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、新規な
直接ポジティブ写真要素は、支持体、並びに化学増感さ
れたコア及び化学増感されたシェルを含むコア−シェル
ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤層を含ん
でなり、前記コア及び前記シェルの少くとも一方が一群
の(a band of)ドーピング剤を含んでなり、
前記ドーピング剤がヘキサシアノルテニウム(II)であ
ることを特徴とする。
【0012】本発明の改良直接−ポジティブ写真要素に
よれば、直接ポジティブ系の多くの利点及び便利さと共
に、優れた写真スピードが得られる。同様の高スピード
は、処理中に追加のジクロメート漂白及び第2の現像工
程を経て反転画像を与えるネガティブ作動性要素の使用
により得ることができるが、ジクロメート漂白及び追加
の処理溶液の使用はコスト及び環境上の見地の両者から
望ましくない。前記の本発明を使用することにより、ハ
ロゲン化銀粒子は、マイクロフィルム画像の品質を損う
ことなく、なお所望の高スピードを達成するのに十分な
程小サイズに保つことができる。比較的大きいサイズの
ハロゲン化銀粒子を使用することにより所望の高スピー
ドを得ようとする試みは、結果として得られる高度の粒
状度がマイクロフィルム画像にとって許容しがたいもの
であるので実施不可能である。
【0013】本発明を実施する際には、ヘキサシアノル
テニウム(II)の適当な塩、例えば、アルカリ金属塩例
えば、式Na4 Ru(CN)6 のナトリウムヘキサシア
ノルテニウム(II)又は式K4 Ru(CN)6 のカリウ
ムヘキサシアノルテニウム(II)を反応混合物中に包含
せしめることにより、ハロゲン化銀粒子の沈澱中にコア
もしくはシェルのいずれか又はその両者にヘキサシアノ
ルテニウム(II)を包含せしめる。
【0014】観測スピード及び最少濃度の両者の観点か
ら安定性を高めるために、そして低照度相反則不軌を低
下させるために、臭化銀乳剤中にドーピング剤としての
ヘキサシアノルテニウム(II)を使用することが、19
90年6月26日発行のMarchetti等の米国特
許第4,937,180号に記載されている。感度を高
めるために塩化銀乳剤中にドーピング剤としてヘキサシ
アノルテニウム(II)を使用することは1990年7月
31日発行のKeevert等の米国特許第4,94
5,035号に記載されている。しかしながら、これら
特許の両者は、ネガティブ−作動性乳剤へのドーピング
剤の使用に関するものであり、一方、本発明は直接−ポ
ジティブコア−シェル乳剤及び明らかに異なるメカニズ
ムによる機能に関するものである。
【0015】前記の米国特許第4,937,180号及
び第4,945,035号に記載されているように、金
属錯体全体がそのままハロゲン化銀粒子中に包含される
と信じられている。したがって、ルテニウムリガンド及
びシアノリガンドの両者は本発明において一緒に機能し
て、ドーピング作用を及ぼし、直接ポジティブ系におけ
る写真スピードを高めている。
【0016】本発明に用いるドーピング剤、すなわち、
ヘキサシアノルテニウム(II)は、典型的にハロゲン化
銀粒子中の銀の重量に基づいて約10〜約1000重量
ppm(100万部当りの部)の量用いる。好ましい量は
約25〜約400ppm の範囲であり;特に好ましくは約
50〜約200ppm の範囲である。ヘキサシアノルテニ
ウム(II)はコア−シェル粒子のコアもしくはシェルの
いずれかに、又はコア及びシェルの両者に存在させるこ
とができる。
【0017】本発明によるコア−シェル乳剤の形成は任
意の便利な慣用増感コア乳剤を用いて開始することがで
きる。コア乳剤は、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀、臭ヨウ化銀、又は塩臭ヨウ化銀粒子からなること
ができる。粒子は、粗、中位又は微細であることがで
き、任意の結晶面、例えば、100,111又は110
により囲まれることができる。シェル形成に先立ち、コ
ア粒子は単分散であることが好ましい。すなわち、シェ
ル形成前のコア粒子は20%未満の変動係数を示すこと
が好ましく、極めて高いコントラスト用途のためには、
10%未満の変動係数を示すものが最適である。本発明
の好ましい完成コア−シェル乳剤は同程度の変動係数を
示す(本明細書中で変動係数とは粒子直径の標準偏差を
平均粒子直径で割ったものを100倍したものとして定
義する)。コア乳剤の他の増感が可能でありしかも意図
しているが、先に引用したAtwell等により教示さ
れているようにコア乳剤粒子を中間カルコゲン及び貴金
属増感剤を併用して表面化学増感することが好ましい。
さらに、中間カルコゲン又は貴金属増感を単独で用いる
ことができる。イオウ、セレン及び金は好ましい増感剤
である。
【0018】先に引用したPorter等のオストワル
ド熟成法により増感コア乳剤をシェル化することができ
るが、粒子のシェル部を形成するハロゲン化銀はダブル
−ジェット添加法により増感コア粒子上に直接沈澱させ
るのが好ましい。ダブル−ジェット沈澱は、Resea
rch Disclosure,Vol.176、1978
年12月、Item 17643、第I節(引用するこ
とにより本明細書中に包含する)に示されているように
当該技術分野においてよく知られている。Resear
ch Disclosure及びその前任刊行物である
ProductLicensing Indexは、I
ndustrial Opportunities L
td.,Homewell,Havant,Hamps
hire,P09 1EF、英国の刊行物である。粒子
のシェル部のハロゲン化物含有量は、コア乳剤に関し前
記したように任意であることができる。高含有量の塩化
物を含むシェルは、現像性及び低照度相反則不軌にとっ
て有利である。一方、実現できる最高の写真スピード
は、先に引用したEvansにより教示されているよう
に圧倒的に臭化物粒子の場合に得られる。したがって、
コア−シェル粒子のシェル部にとって好ましいハロゲン
化物の具体的選択は、具体的写真要素に依存することに
なるであろう。
【0019】コア−シェル粒子のシェル部を形成するハ
ロゲン化銀は、粒子の増感されたコア部への現像液の接
近を抑制するのに十分なものでなければならない。この
ことは、現像中、粒子のシェル部を溶解する現像剤の能
力と相関して変動するであろう。ハロゲン化銀に対する
溶解度が極めて低い現像液に対しては、2〜3の結晶格
子面ほどのシェル厚さの薄いものが当該技術分野におい
て教示されているが、コア−シェル粒子のシェル部は、
Porter等及びAtwell等により教示されてい
るように、粒子のコア部に対するモル比が約1:4〜
8:1で存在するのが好ましい。ある場合には、1:6
又はそれ以下の更に低い比率が望ましい。
【0020】増感されたコア粒子上へシェル部が沈澱し
てコア−シェル粒子の形成が完了した後、乳剤は望まし
い場合には溶解性塩を除去するため洗浄することができ
る。慣用の洗浄法、例えば、先に引用したResear
ch Disclosure,Item 17643、
第II節(引用することにより本明細書中に包含する)に
より開示されているような方法を用いることができる。
【0021】本発明のコア−シェル乳剤では、コア及び
シェルの両者を化学増感する。シェルを化学増感するた
めに、先に引用したResearch Disclos
ure,Item 17643、第III 節に開示されて
いるような、対応する表面潜像形成性ハロゲン化銀乳剤
について有用であると知られている任意のタイプの表面
化学増感を用いることができる。先に引用したAtwe
ll等により記載されているような中間カルコゲン及び
/又は貴金属増感が好ましい。イオウ、セレン及び金は
特に好ましい表面増感剤である。
【0022】表面化学増感の程度は、内部潜像形成性乳
剤のスピードを増加させるが、内部増感部位と競合しな
い程度に限定される。したがって、最高スピードが得ら
れるように、しかし内部増感が圧倒的であるようにしな
がら、内部及び表面増感間のバランスをとるのが好まし
い。本発明においては、コア−シェル粒子のシェルの化
学増感を、金−含有化学増感剤及びイオウ−含有化学増
感剤の両者を用いて行い、イオウ−含有化学増感剤に対
する金含有化学増感剤の重量比を少くとも約2:1とす
ることが特に好ましい。イオウ増感剤に対する金増感剤
の前記重量比での使用は、所定の粒子サイズに対する粒
状度を低減させながら写真スピードを増加させるという
知見が予期せざることであるが得られた。
【0023】化学増感剤としての金化合物の使用は当該
技術分野において非常によく知られている(例えば、米
国特許第3,297,446号及び第3,503,74
9号参照)。本発明における化学増感剤として特に有用
な金化合物としては塩化金、硫化金、ヨウ化金、クロロ
金酸カリウム、金チオシアン酸カリウム、クロロ金酸四
水和物、チオ硫酸金等が挙げられる。クロロ金酸カリウ
ムが特に好ましい。
【0024】ナトリウムチオサルフェート(イオウ−含
有化学増感剤として極めて普通に用いられる例である)
は、本発明において、1種又はそれ以上の前記の金−含
有化学増感剤と組み合わせて用いるのが好ましい。本発
明において用いられるコア−シェルハロゲン化銀粒子は
約0.1〜約0.6マイクロメートルの範囲、さらに好
ましくは約0.2〜約0.5マイクロメートルの範囲の
平均粒子サイズを有することが好ましい。ハロゲン化銀
粒子の平均粒子サイズの決定方法は当該技術分野におい
てよく知られている。これらの方法は、例えば、T.
H.JamesのThe Theory Of The
Photographic Process,第4
版、100〜102頁、MacMillan Publ
ishing Co.(1977年)に記載されてい
る。
【0025】本発明のコア−シェル乳剤は、望ましい場
合には、分光増感することができる。多色写真用途で
は、コア−シェル粒子が記録することを意図している可
視スペクトルの部分域次第で、赤色、緑色又は場合によ
り青色分光増感色素を用いることができる。黒白画像形
成用途については、分光増感は必要とされないが、オル
ソクロマチック又はパンクロマチック増感が通常好まし
い。一般に、ネガティブ作動性ハロゲン化銀乳剤につい
て有用であることが知られている任意の分光増感色素又
はそれらの色素の組合せを本発明のコア−シェル乳剤と
共に用いることができる。例示分光増感色素は、先に引
用したResearch Disclosure,It
em 17643、第IV節に開示されているものであ
る。特に好ましい分光増感色素は、Research
Disclosure,Vol.151、1976年11
月、Item 15162(引用することにより本明細
書に包含する)に開示されているものである。乳剤は、
各種の色素で分光増感することができるが、好ましい分
光増感色素はポリメチン色素であって、シアニン、メロ
シアニン、複合シアニン及びメロシアニン(すなわち、
3核型、4核型および多核型、シアニン及びメロシアニ
ン)、オキソノール、ヘミオキソノール、スチリリル、
メロスチリルならびにストレプトシアニン色素が挙げら
れる。シアニン及びメロシアニン色素が特に好ましい。
表面カブリ直接ポジティブ乳剤を増感する分光増感色素
は一般にネガティブ作動性乳剤及び本発明のコア−シェ
ル乳剤の両者を減感するので、したがって本発明の実施
に用いることは通常意図されていない。分光増感は、従
来有用であると知られている任意の乳剤調製工程で行う
ことができる。最も普通には、分光増感は当該技術分野
においては化学増感の完了に続いて行う。しかしなが
ら、分光増感はあるいは化学増感と同時に、又は全く化
学増感に先立って行うことができることが特に認識され
ている。増感は、化学増感及び/又は分光増感の際、p
Ag調整(循環調整も含む)により増強することができ
る。
【0026】本発明のコア−シェル乳剤は、処理の際直
接ポジティブ画像の形成を促進するために核剤を包含す
るのが好ましい。核剤は、処理中乳剤中に包含させるこ
とができるが、好ましくは写真要素の製造中、通常はコ
ーティングの前に包含する。こうすると、核剤の必要量
を低減させることができる。核剤の必要量は、写真要素
中での核剤の移動性を限定することによっても低減させ
ることができる。少くともある程度までバラスト機能を
達成することができる大きい有機置換基が通常用いられ
る。ハロゲン化銀粒子の表面への吸着を促進する1個又
はそれ以上の基を含む核剤は極めて低濃度で有効である
ことが判明している。
【0027】用語「核剤」は、当該技術分野で認められ
ている用法で用いられており、像様露光により形成され
る内部潜像を有するハロゲン化銀粒子の現像に優先し
て、像様露光されていない内部潜像形成性ハロゲン化銀
粒子を選択的に現像することができるカブリ剤を意味す
る。芳香族ヒドラジド及びN−置換シクロアンモニウム
第四塩の両者をはじめとする、本発明において有用な核
剤は、1983年7月26日発行のHoyenの米国特
許第4,395,478号に記載されている。
【0028】本発明に用いるのに特に好ましい核剤は以
下の式の化合物である:
【0029】
【化1】
【0030】前記式中、Zは、アゾリウム環又はアジニ
ウム環から構成される複素環式第四アンモニウム核を完
成する原子を表し;R1 は、水素又はメチルであり;R
2 は、水素又は炭素原子数1〜8個のアルキル置換基で
あり;R3 は、水素、又はハメットシグマ値による電子
吸引性が−0.2より更にポジティブな置換基であり;
Xは、電荷バランスをとるための対イオンであり;そし
てnは0又は1であり;そしてZ又はR3 はチオアミド
吸着促進成分を含む。
【0031】前記式の核剤はParton等の1984
年9月11日発行の米国特許第4,471,044号に
記載されている。沈澱操作により、コア−シェル乳剤を
形成し、洗浄し、前記のように増感してから、前記の核
剤及び通常の写真添加物を場合により包含させることに
より、それらの調製物を完成させることができ、それら
は銀像の形成が求められる写真用途、例えば、通常の黒
白写真に応用することができ有用である。
【0032】コア−シェル乳剤は、コア−シェル粒子が
分散する分散媒体から構成される。写真要素のコア−シ
ェル乳剤層及び他の層の分散媒体は、各種コロイドを単
独で又はビヒクル(バインダー及び解膠剤の両者を含
む)としての組合わせで含有することができる。好まし
い解膠剤は親水性コロイドでありこれらは単独で、又は
疎水性材料と組合わせて用いることができる。好ましい
解膠剤はゼラチン、例えば、アルカリ処理ゼラチン(牛
の骨又は獣ゼラチン)及び酸処理ゼラチン(ブタ皮ゼラ
チン)並びにゼラチン誘導体、例えば、アセチル化ゼラ
チン、フタル化ゼラチン等である。有用なビヒクルの例
は先に引用したResearch Disclosur
,Item 17643、第IX節(引用することによ
り本明細書に包含する)に開示されている。架橋性コロ
イドを含有する写真要素層、特にゼラチン−含有層は、
先に引用したResearch Disclosur
,Item 17643、第X節により例示されるよ
うに各種の有機硬化剤及び無機硬化剤により硬化するこ
とができる。
【0033】直接ポジティブ乳剤塗布物の最高濃度を低
下させる非安定性は、コーティングに先立って乳剤及び
その近接層に安定剤、カブリ防止剤、潜像安定剤及び同
様の添加物の添加により防止することができる。各種の
これら添加物は、先に引用したResearch Di
sclosure,Item 17643、第VI節に開
示されている。
【0034】本発明の高スピード直接ポジティブ写真要
素は、写真技術分野において用いることが知られている
任意の支持体材料を用いることができる。有用なポリマ
ーフィルム支持体の代表的なものは、硝酸セルロース及
びセルロースエステル、例えば、セルローストリアセテ
ート及びジアセテート、ポリスチレン、ポリアミド、塩
化ビニルのホモ−及びコ−ポリマー、ポリ(ビニルアセ
タール)、ポリカーボネート、オレフィンのホモ−及び
コ−ポリマー、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレ
ン及び二価アルコールと二塩基性芳香族カルボン酸のポ
リエステル、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)
のフィルムである。
【0035】ポリエステルフィルム、例えば、ポリエチ
レンテレフタレートは、多くの優れた利点、例えば、優
れた強度及び寸法安定性を有するので、本発明の支持体
として用いるのに特に有利なものである。本発明を、以
下の実施例により更に説明する。これらの実施例におい
て、コア−シェル粒子の平均粒子サイズはマイクロメー
トルで表し、適切な場合は、ドーピング剤のヘキサシア
ノルテニウム(II)の濃度はドーピング化コア又はドー
ピング化シェル中の銀重量に基づいて100万重量部当
りの重量部(ppm )で表し、核剤濃度はコア−シェル粒
子中の銀の総モル当りのミリモルで表す。例において、
粒状度として報告した値は、T.H.Jamesの“T
he TheoryOf The Photograp
hic Process”、第4版、619頁、Mac
Millan Publishing Co.(197
7年)に記載されているように粒状度値の二乗平均であ
る。例において用いられる核剤は以下の式を有する核剤
N−A:
【0036】
【化2】
【0037】及び以下の式を有する核剤N−Bである:
【0038】
【化3】
【0039】例1〜4 乳剤Aと称せられ、対照として用いられるコア−シェル
乳剤を以下のようにして調製した。
【0040】コアの沈澱 不活性ゼラチン70g、線状エチレングリコール界面活
性剤0.225g及び臭化ナトリウム3.7gを含有す
る水溶液(溶液G)4.5リットルを20℃でpH2.0
に調整し次いで反応容器に添加した。温度を70℃まで
上昇させ、次いで臭化ナトリウム1099gを含有する
水溶液(溶液R)3.56リットルから滴加することに
よりpAgを8.36に調整した。使用した銀含有溶液
は、硝酸銀917.3g及び硝酸1.13gを含有する
水溶液(溶液A)1.8リットルであった。溶液A及び
Rを迅速撹拌しながら同時添加した。溶液Rの添加流を
最初の2分間は8.36のpAgに維持し、次の5分間
は8.36のpAgから7.16のpAgまで変動さ
せ、残り時間は7.16のpAgを維持した。全部で溶
液Aの92.5重量%を添加した。溶液Rの残りは以降
の使用まで取っておいた。得られた生成物は平均粒子サ
イズ0.23マイクロメートルの立方形臭化銀コア乳剤
であった。
【0041】コアの増感 迅速撹拌乳剤を40℃に保ちながら不活性ゼラチン13
0gを含有する水溶液(溶液L)1.5リットルを添加
し、次いでpAgを8.25に調整するように溶液Rを
滴加した。化学増感するために、ナトリウムチオサルフ
ェート五水和物15mg及びカリウムクロロオーレート1
2mgを続けて添加し、次いで30分間温度を70℃まで
上昇させることにより化学増感反応をおこさせた。
【0042】シェルの沈澱 残りの溶液R、及び硝酸銀917.3gを含有する水溶
液(溶液B)1.8リットルを70℃で26.8分かけ
て迅速撹拌しながら同時添加することによりシェル化し
た。得られたコア−シェル乳剤は0.290マイクロメ
ートルの平均粒子サイズを有した。コア−シェル乳剤を
洗浄して過剰の塩を除去し次いで不活性ゼラチン200
gを含有する水溶液(溶液M)1.5リットルを添加し
た。
【0043】シェルの増感 銀1モル当りナトリウムチオサルフェート五水和物2.
8mg及びクロロ金酸カリウム5.6mgを逐次添加するこ
とによりコア−シェル乳剤のシェル増感を行った。化学
増感反応は、30分間温度を70℃まで上昇させること
により行った。乳剤A′と称され、対照として用いられ
るコア−シェル乳剤を、コア−シェル乳剤粒子の平均粒
子サイズが対照乳剤Aについての0.290マイクロメ
ートルと比較して0.393マイクロメートルであるよ
うにする量の1,8−ジヒドロキシ−3,6−ジチアオ
クタン、ハロゲン化銀熟成剤をコア沈澱の際に添加した
以外は対照乳剤Aと同様の方法で調製した。
【0044】乳剤A″と称され、対照として用いられる
コア−シェル乳剤を、コア−シェル乳剤粒子の平均粒子
サイズが対照乳剤Aについての0.290マイクロメー
トルと比較して0.423マイクロメートルであるよう
にする量の1,8−ジヒドロキシ−3,6−ジチアオク
タンをコア沈澱中に添加した以外は対照乳剤Aと同様の
方法で調製した。
【0045】熟成剤を用いて調製したコア−シェル乳剤
では、コアの化学増感量は、前記のイオウ及び金増感剤
量に熟成化コア乳剤のECD(有効円直径)当り0.2
3の比(0.23/ECD)を掛け合せることにより低
減するように調整した。同様に、シェルについての化学
増感剤レベルも、前記量に、熟成化乳剤のECD当り
0.29の比(0.29/ECD)を掛け合せることに
より低減するように調整した。
【0046】乳剤Bと称されそしてシェル中にドーピン
グ剤ヘキサシアノルテニウム(II)を包含せしめたコア
−シェル乳剤は、臭化ナトリウム14.88g及びカリ
ウムヘキサシアノルテニウム(II)0.1084gを含
有する水溶液(溶液S)1.45リットルを一定流速で
添加(シェル沈澱の開始後2.87分で開始しそしてシ
ェル沈澱の完了前4.85分で停止)した以外は、乳剤
A′と同様に調製した。
【0047】乳剤B′と称されそしてシェル中にドーピ
ング剤ヘキサシアノルテニウム(II)を包含せしめたコ
ア−シェル乳剤は、溶液Sを一定流速で添加(シェル沈
澱開始後2.87分で開始しそしてシェル沈澱完了前
4.85分で停止)した以外は乳剤A″と同様に調製し
た。乳剤Cと称されそしてコア中にドーピング剤ヘキサ
シアノルテニウム(II)を包含せしめたコア−シェル乳
剤は、臭化ナトリウム14.88g及びカリウムヘキサ
シアノルテニウム(II)0.119gを含有する水溶液
(溶液T)1.59リットルを一定流速で添加(コア沈
澱開始後3.00分で開始しそしてコア沈澱完了後4.
932分で停止)した以外は乳剤Aと同様に調製した。
【0048】乳剤C′と称されそしてコア中にドーピン
グ剤ヘキサシアノルテニウム(II)を包含せしめたコア
−シェル乳剤は、溶液Tを一定流速で添加(コア沈澱の
開始後3.00分で開始しそしてコア沈澱の完了前4.
932分で停止)した以外は乳剤A″と同様に調製し
た。各乳剤A,A′,A″,B,B′,C及びC′を7
−ミル(mil)セルロースアセテート支持体上に塗布
して試験フィルムを製造した。ハロゲン化銀乳剤を含有
する溶融物を1平方メートル当り40℃溶融物69.9
gで塗布した。塗布に先立って増感色素、追加の不活性
ゼラチン及び核剤を溶融物に添加した。使用した増感剤
(色素S−1と称す)は、ナフト(1,2−d)チアゾ
リウム−1−(3−スルホプロピル)−2−〔(3−ス
ルホプロピル)−2(3H)−ベンゾチアゾリリデン〕
メチルヒドロキシド内部塩のトリエチルアミン複合体で
あった。使用した核剤は核剤N−Aであった。溶融物の
pH値及びpAg値はそれぞれ5.6及び8.0であっ
た。乳剤層中の不活性ゼラチンの被覆量は一平方メート
ル当り2.69gであった。硬化剤1,1′−メチレン
ビス(スルホニル)−ビス−エテン2.1重量%で硬化
したゼラチンオーバーコートを、1平方メートル当り
0.915gのゼラチン被覆量で施こした。
【0049】前記の試験フィルムをXenonフラッシ
ュセンシトメーターを用いフィルターパックを介して1
/14000秒露光したが(David A.Core
の“Sensitometric Simulatio
n Of the Spectral Emissio
n Of Standard Phosphors”,
Photographic Science And
Engineering,Vol.13,No. 1、18〜2
3頁1969年参照)、これはマイクロフィルム用の典
型的COM装置に用いられる陰極線のP22Bリンから
の露光をシミュレートするものである。20個の個々に
目盛られた濃度のステップタブレットを用いて試験フィ
ルム細片に一定範囲の露光を与えた。処理フィルム細片
の可視写真濃度を既知露光強度対数に対してプロットし
て、対数露光曲線に対する特性濃度を得た。各特性曲線
から、最少濃度(Dmin )、最高濃度(Dmax )及びD
mi n より0.1濃度単位上の点での脚スピードを算出し
た。これらのスピードは、対照乳剤のスピードからのス
ピード増加分であるデルタスピードとして報告する。
【0050】すべての試験フィルムを、現像時間30
秒、定着及び洗浄時間30秒の改良KODAK PRO
STAR PROCESSOR中93℃でEASTMA
N KODAK MX−1550現像液を用いて処理し
た。乳剤特性及び写真パラメーターを以下の第I表に要
約する。
【0051】
【表1】
【0052】第I表のデータに示されているように、コ
ア又はシェルのいずれかにドーピング剤ヘキサシアノル
テニウム(II)を包含すると、同様の粒子サイズでドー
ピング化されない乳剤と比較して、匹敵するDmin 値及
びDmax 値を示しながら写真スピードを有意に改良す
る。すなわち、例1及び対照2は同様の粒子サイズを有
するが例1はシェル中にドーピング剤が存在するために
デルタ脚スピードが22である。同様の結果は、例2と
対照3の比較、例3と対照1の比較及び例4と対照3の
比較においても認められる。
【0053】例5〜13 イオウ及び金増感剤の使用量を変えた以外は乳剤C′と
同様に、乳剤D,E,F及びGを調製した。各乳剤D,
E,F及びGにおいて、平均粒子サイズは0.416マ
イクロメートルであり、ヘキサシアノルテニウム(II)
は60ppm の量コア中に包含され、そして核剤N−Aの
量はAg 1モル当り0.011ミリモルであった。
【0054】イオウ及び金増感剤の使用量を変えた以外
は乳剤Bと同様に乳剤H,I,J,K及びLを調製し
た。各乳剤H,I,J,K及びLにおいて、平均粒子サ
イズは0.396マイクロメートルであり、ヘキサシア
ノルテニウム(II)はシェル中に100ppm の量包含さ
れ、そして核剤N−Aの量はAg 1モル当り0.02
2ミリモルであった。
【0055】イオウ(ナトリウムチオサルフェート五水
和物)及び金(クロロ金酸カリウム)増感のレベル並び
に写真パラメーターは第II表に要約する。
【0056】
【表2】
【0057】第II表のデータに示されているように、所
定の粒子サイズにおいて、金増感剤のイオウ増感剤に対
する重量比はスピード及び粒状性の両者に影響を与え
る。最適比では、許容しうるDmax 及びDmin 値をなお
保持しながらスピード増加及び粒状度低下が達成され
る。
【0058】例14〜18 核剤N−Aの量を変えた以外は対照乳剤Aと同様に乳剤
M,N,O,P及びQを調製した。各乳剤M,N,O,
P及びQにおいて、平均粒子サイズは0.290マイク
ロメートルであり、ドーピング剤は使用せず、イオウ増
感剤レベルは2.0mg/moleAgであり、金増感剤レベル
は4.0mg/moleAgであった。
【0059】核剤N−Aの量を変えた以外は乳剤Bと同
様に乳剤R,S,T,U及びVをも調製した。各乳剤
R,S,T,U及びVにおいて、平均粒子サイズは0.
396マイクロメートルであり、ヘキサシアノルテニウ
ム(II)はシェル中に100ppm の量包含され、イオウ
増感剤レベルは2.0mg/moleAgであり、金増感剤レベ
ルは4.0mg/moleAgであった。
【0060】核剤の使用濃度及び写真パラメーターを第
III 表に要約する。
【0061】
【表3】
【0062】第III 表のデータに示されているように、
ドーピング化されていない対照乳剤の写真スピード及び
max は、本発明により調製されたドーピング化乳剤の
写真スピード及びDmax と比較して、核剤レベルの変化
によりはるかに大巾に変化する。したがって、ドーピン
グ化乳剤については核剤濃度の正確な調整の重要性はは
るかに少ない。
【0063】例19〜25 核剤N−Aの性能を核剤N−Bの性能と比較するため
に、乳剤(a),(b),(c),(d),(e),
(f)及び(g)を調製した。各乳剤(a),(b),
(c),(d),(e),(f)及び(g)において、
平均粒子サイズは0.424マイクロメートルであり、
ヘキサシアノルテニウム(II)はシェル中に100ppm
の量包含され、イオウ増感剤レベルは2.0mg/moleAg
でありそして金増感剤レベルは4.0mg/moleAgであっ
た。
【0064】核剤の使用濃度及び写真パラメーターを第
IV表に要約する。
【0065】
【表4】
【0066】第IV表のデータにより示されるように、核
剤N−Aでは、核剤N−Bと比較して匹敵するスピード
を保ちながら有意に良好なDmax が得られる。前記例の
すべてのデータを考察すると、ヘキサシアノルテニウム
(II)は直接ポジティブコア−シェル乳剤にとって極め
て効果的なドーピング剤であることが明らかである。本
ドーピング剤によれば、現像された粒状度レベルがCO
M用途に十分許容されうるような十分に少サイズのハロ
ゲン化銀粒子の使用を可能にしながら優れた写真スピー
ドが得られる。またDmin 及びDmax についても十分に
許容可能な値が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、並びに化学増感されたコア及び
    化学増感されたシェルを含むコア−シェルハロゲン化銀
    粒子を含有するハロゲン化銀乳剤層を含んでなる直接ポ
    ジ写真要素であって、前記コア及び前記シェルの少くと
    も一方が一群のドーピング剤を含んでなり、前記ドーピ
    ング剤がヘキサシアノルテニウム(II)であることを特
    徴とする直接ポジティブ写真要素。
  2. 【請求項2】 前記シェルが、金−含有化学増感剤及び
    イオウ−含有化学増感剤の両者で化学増感され、そして
    前記のイオウ−含有化学増感剤に対する前記の金−含有
    化学増感剤の重量比が少くとも約2:1である請求項1
    記載の直接ポジティブ写真要素。
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