JPH06284867A - 酵素製剤及び結着成形食品の製造法 - Google Patents

酵素製剤及び結着成形食品の製造法

Info

Publication number
JPH06284867A
JPH06284867A JP5122881A JP12288193A JPH06284867A JP H06284867 A JPH06284867 A JP H06284867A JP 5122881 A JP5122881 A JP 5122881A JP 12288193 A JP12288193 A JP 12288193A JP H06284867 A JPH06284867 A JP H06284867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
meat
transglutaminase
binding
enzyme preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5122881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3353383B2 (ja
Inventor
Takahiko Soeda
孝彦 添田
Katsutoshi Yamazaki
勝利 山崎
Shoji Sakaguchi
正二 坂口
Tomoo Ishii
智穂 石井
Keiko Hondo
恵子 本道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP12288193A priority Critical patent/JP3353383B2/ja
Publication of JPH06284867A publication Critical patent/JPH06284867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3353383B2 publication Critical patent/JP3353383B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は(1)トランスグルタミナーゼ及び
カゼイン類の二者、又はこれに加えて食品用界面活性剤
の三者を含有することを特徴とする結着成形食品用酵素
製剤及び(2)畜肉、魚肉、魚卵、加工食品、野菜、果
実等の食品原材料にトランスグルタミナーゼ及びカゼイ
ン類の二者、又はこれに加えて食品用界面活性剤の三者
を添加、作用させて得られる結着成形食品の製造法に関
する。 【効果】 本発明によれば、上記食品原材料を強度に結
着することができ、得られる結着成形食品は味及び風味
がともに優れた、高い付加価値のものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結着成形食品製造用酵
素製剤及び結着成形食品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品原材料の結着成形に関して、
種々の方法が試みられている。以下、代表的な6つの方
法を例示するとともに、それぞれの欠点について述べ
る。
【0003】例えば、(1)特開昭55−13031に
は、畜肉、魚肉等の小肉片にコンニャク粉を用いて結着
させる方法か、(2)特開昭53−20457には、乳
蛋白、卵蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白等の食品蛋白に、こ
れら蛋白の酵素分解物と食塩を加えて結着させる方法
が、(3)特開昭53−26345には、魚肉の本摺り
身の乾燥粉末を肉片に振りかけてから加熱することで結
着させる方法が、それぞれ、開示されている。
【0004】しかしながら、これらの方法で結着した肉
片や食品蛋白は、例えば、生の状態でブロック肉にした
り、スライス肉にした場合、バラけてしまい、調理加工
するまで十分な結着状態が保たれないといった問題があ
る。
【0005】また、(4)アルギン酸の塩類を肉片に振
りかけてからカルシウム塩類を加えてゲル化させること
により肉片を結着させる方法や、(5)特開平2−26
8665に開示されているように、小麦蛋白質等の熱凝
固性蛋白質と酸化カルシウム、水酸化カルシウム等の水
に溶解させた場合に溶液がアルカリ性を示すアルカリ土
類金属剤とを組み合わせて使用して肉片を結着させる方
法がある。
【0006】しかし、前者(上記(4)の方法)におい
ては結着効果が弱く、添加方法においてもアルギン酸の
塩類を肉片に振りかけた後、カルシウム塩類を加える必
要があるため作業性が悪い。また、一部不溶のカルシウ
ムが残っていたりして外観上好ましくない等の欠点があ
る。一方、後者(上記(5)の方法)においては、結着
効果が弱く、また肉本来の食味からみた場合、後味に苦
味が残ったり、タンパク臭があるなどして好ましいもの
ではない。
【0007】更に、(6)特開平2−79956に開示
されているように、高い結着性を出すため、肉片の表面
に粘性をもたせること、即ち、食塩を加えてから手やタ
ンブラーで機械的に揉む等によってミオシンを溶出させ
て肉片を結着させる方法がある。
【0008】しかし、この方法も使用する食塩の量が多
く必要でそのため塩味を感じること、及び結着には加熱
を必要とすることから、この方法によって結着させた肉
片は食品用途としての範囲が著しく限定されるという欠
点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような背景から、
(1)食塩を併用しないで、かつ、ミオシン等の蛋白質
の溶出による粘性付与の必要がない、(2)しかも未加
熱である生の状態で肉片や食品を高度に結着させ得る、
しかも(3)製品である結着成形食品の味や風味の点で
も問題ないという、結着成形食品の製造用の結着剤及び
結着法が加工食品業界にとって切望されてきた。
【0010】また、前掲特開平2−79956では対象
が畜肉に限定されているが、加工食品業界では畜肉以外
の食品原材料、特に魚の切身、イカ、カニなどの魚介
類、いくら、数の子、すじこ、たらこなどの魚卵類等に
至るまでの食品原材料にも広く有効に適用できる汎用性
の高い食品原材料の結着剤及び結着法の確立が待ち望ま
れている。
【0011】更に、上記技術の確立は社会的にみても天
然資源の有効活用という視点から大きな意義を持つもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記期待に
応えるべく鋭意研究を行った結果、カゼイン類及びトラ
ンスグルタミナーゼの組合せが前記の食品素材に対して
優れた結着効果があることおよびこの結着効果が界面活
性剤によりさらに改善されることを見いだし、このよう
な知見に基いて本発明を完成した。
【0013】以下、本発明を逐次詳細に説明する。
【0014】本発明の具体的態様の第1は、トランスグ
ルタナミーゼ及びカゼイン類を有効成分として含有する
ことを特徴とする食品原材料の結着用酵素製剤に関す
る。
【0015】この酵素製剤は、トランスグルタミナーゼ
およびカゼイン類を必須の有効成分として含有する。
【0016】トランスグルタミナーゼは、周知のよう
に、「アミン導入システム」とも呼ばれ、第1アミン、
アンモニア、ヒドロキシルアミン、ジアミノ酸、モノア
ミノ酸エステル等を、受容体である蛋白質やペプチド、
例えばカゼイン類、β−ラクトグロブリン、インシュリ
ン等に導入する反応を触媒する酵素である。本発明で使
用されるような蛋白質の存在する系では、蛋白質中のリ
ジン残基のε−アミノ基がグルタミンのアミド基と入れ
替わることにより、架橋を形成する反応を触媒すること
が知られている(特公平1−50382、特開平1−2
7471、USPat.No.5156956等参
照)。
【0017】トランスグルタミナーゼはモルモット等の
哺乳動物の肝臓中に活性が高く存在することが知られて
いるほか、いくつかの微生物や植物および魚類中にも存
在することが知られている。
【0018】さて、本発明で使用するトランスグルタミ
ナーゼは、その起源には特別の制限はない。即ち、トラ
ンスグルタミナーゼの酵素活性を有する限り、起源は問
わない。即ち、モルモット肝臓由来のもの(特公平1−
50382)、植物由来のもの、魚類由来のもの(例え
ば、関信夫ら「昭和63年日本水産学会秋期大会講演要
旨集」167頁及び「平成2年度日本水産学会春期大会
講演要旨集」219頁)、微生物由来のもの(前掲特開
平1−27471およびUS Pat.No.5156
956)、遺伝子組換え手法を用いて調製したもの(特
開平1−300889)等のいずれをも用いることがで
きる。
【0019】トランスグルタミナーゼは、カルシウム非
依存性のものとカルシウム依存性のものとに分類するこ
とができる。前者の例としては、上記の微生物由来のも
のを挙げることができる。後者の例としては、上記のモ
ルモット肝臓由来のもの、上記の魚由来のものを挙げる
ことができる。もちろん、どちらのトランスグルタミナ
ーゼも用いることができるが、広範囲な食品への利用の
見地からは好ましくはカルシウム非依存性のものであ
る。
【0020】特に、放線菌ストレプトベルチシリウム
(Streptoverticillium )に属する微生物に由来するト
ランスグルタミナーゼはカルシウム非依存性のものであ
り、そして容易かつ安価に入手できるので特に好ましい
(前掲特開平1−27471およびUS Pat.N
o.5156956参照)。
【0021】本発明の酵素製剤中のトランスグルタミナ
ーゼの含有量は、利用する際の作業性の見地からカゼイ
ン類等を含有する酵素製剤中の蛋白質1g当たり、通常
1〜50,000ユニット、好ましくは10〜5,00
0ユニットである。もちろん、上記含量に限定されるも
のではない。
【0022】また、本発明においては精製度の高いトラ
ンスグルタミナーゼを用いるのが好ましいのは言うまで
もない。
【0023】本発明の酵素製剤における他の有効成分で
あるカゼイン類は、いわゆるカゼイン類の形態の他に、
カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカ
リウム等のカゼインの塩類、及びカゼイン類を含有する
粉乳の形態であってもよく、さらにはこれらを酵素、酸
又はアルカリで加水分解したものの形態であってもよ
い。本発明においては、カゼイン類はこれらのいずれの
形態のものを用いても良いが、結着性、操作性、経済
性、入手容易性、及び水に対する優れた溶解性等の観点
からカゼインナトリウムを用いるのが好ましい。もちろ
ん、カゼイン類、カゼインナトリウム、カゼインカルシ
ウム、カゼインカリウム、粉乳等から選ばれた2種以上
のものを組み合わせて用いてもよい。
【0024】また、本発明の酵素製剤中のカゼイン類の
含有量は、機能発現の見地から本発明の酵素製剤100
重量部中、通常20〜99重量部、好ましくは70〜9
0重量部である。
【0025】一般に、カゼイン類、カゼインナトリウム
等のカゼイン類は加工食品の乳化性の点で改質剤として
既に使用されている。しかしながら、食品原材料の結着
剤としてトランスグルタミナーゼと併用することは知ら
れていない。しかして、併用の効果は、次に説明するよ
うに極めて顕著である。
【0026】牛合わせ肉を作成する際に、結着剤を使用
しないで結着させようとしても肉片そのもの間では全く
結着できないことは周知のところである。この肉片に対
して、1%カゼインナトリウムのみ(A)、肉1g当り
1ユニットに相当するトランスグルタミナーゼのみ
(B)、1%カゼインナトリウム及び肉1g当り1ユニ
ットのトランスグルタミナーゼ(C)を各々加え混合
後、常温で30分間放置して合わせ肉試作品A、B及び
Cを得た。各試作品について、不動工業(株)製レオメ
ータにより引張り強度(g/cm2 )を測定した。
【0027】測定した引張り強度(g/cm2 )は、3
種の試作品について、それぞれ、A=25、B=41、
C=185であり、トランスグルタミナーゼとカゼイン
類の相乗効果が顕著にみられた。通常、引張り強度が1
00g/cm2 以上ないと素材同士が結着したとはみな
せなく、調理加工時の適性も有しないといえる。
【0028】この点から、優れた結着性はトランスグル
タミナーゼとカゼイン類とを組み合わせることにより、
初めて発現されるものである。かかる相乗効果から発現
される結着性は、合わせ肉の加工時の操作に対しても各
肉片が生状態で相互に剥がれることもなく、十分に耐え
得るものである。
【0029】なお、現在市販されている2〜3種の結着
剤を処方箋通りに使用して、上記と同様の評価をしてみ
た結果は、引張り強度は30〜70g/cm2 の範囲に
あり、100g/cm2 を越えるものはみられなかっ
た。この結果からも本発明は極めて優れた技術であるこ
とが裏付けられている。
【0030】さて、本発明の酵素製剤は、必須有効成分
としてのトランスグルタミナーゼ及びカゼイン類の他
に、これらに加えて、種々の任意成分を含有することが
できる。
【0031】このような任意成分の1つは、食品用賦形
剤である。食品用賦形剤としては、一般的な食品用賦形
剤が使用できる。例えば、乳糖、蔗糖、マルチトール、
マンニトール、ソルビトール、デキストリン、分岐デキ
ストリン、サイクロデキストリン、グルコース、馬鈴薯
澱粉等の澱粉類、多糖類、ガム類、乳化剤、ペクチン、
油脂等、食品用賦形剤であれば特に限定されるものでは
ないが、中でもトランスグルタミナーゼ及びカゼイン類
による食品原材料の結着効果に影響を及ぼさないこと及
び味、臭いのないという理由から、馬鈴薯澱粉等の澱粉
類、及び分岐デキストリンが好ましい。念のため述べる
と、これら食品用賦形剤は単独で用いてもよいし、又2
種類以上組み合わせて用いてもよい。これらの食品用賦
形剤は、食品に、特に結着能以外で要求される特性、例
えばジューシー感、喉ごし性、冷めた時でもソフトな食
感等を付与するのに有効である。
【0032】更に、本発明の酵素製剤は、分岐デキスト
リン等の上記食品用賦形剤のほかに、他の任意成分とし
て、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、抽出大豆蛋白、脱脂
大豆蛋白などの大豆蛋白;小麦グルテンなどの小麦蛋白
及び小麦蛋白を含有する小麦粉;とうもろこし蛋白;卵
白、卵白アルブミンなど卵蛋白;等のカゼイン類以外の
他の蛋白質を含有することができる。これらの蛋白質は
結着機能の効果を奏する。
【0033】更なる任意成分を適宜使用するとよいこと
は、以下に説明する通りである。
【0034】本発明の酵素製剤は、対象食品原材料に対
して、そのまま振りかけたり、水に溶解分散させた後こ
れと混合する、等の方法により利用される。特に、水に
溶解分散させた後、混合使用する場合において、溶解分
散時の水溶液のpHがトランスグルタミナーゼの安定p
H域をはずれていたり、また水溶液のイオン強度がトラ
ンスグルタミナーゼの安定イオン強度域をはずれていた
りする場合、トランスグルタミナーゼの変性による活性
の一部失活が起こりうる。
【0035】前者については、本酵素製剤に重曹、クエ
ン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどのpH調製剤を
溶解後の水溶液の最終pHがトランスグルタミナーゼの
安定pH域となるように配合しておくことによりトラン
スグルタミナーゼの変性を防ぐことができる。また、後
者については、本酵素製剤に塩化ナトリウム、塩化カリ
ウムなどの電解質を、溶解後の水溶液の最終イオン強度
がトランスグルタミナーゼの安定イオン強度域となるよ
うに配合することによりトランスグルタミナーゼの変性
を防ぐことができる。とりわけ、酵素製剤中のトランス
グルタミナーゼの変性防止の観点から、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等の電解質を予め配合させておくのが
好ましい。
【0036】本発明の酵素製剤には、さらにまた、所望
により、調味料、砂糖、着色料、発色剤、アスコルビン
酸及びその塩類、乳化剤、油脂などを、また塩化カルシ
ウム、亜硫酸ナトリウム、重曹などの酵素安定化剤(特
開平4−207194)を適宜に含有せしめても差し支
えない。
【0037】本発明の酵素製剤は、トランスグルタミナ
ーゼ及びカゼイン類を主成分として、更に所望によりそ
の他の食品用賦形剤、電解質等の成分を通常の方法によ
り均一に混合して得ることができる。
【0038】その形状としては、粉末状、顆粒状、液体
状、カプセル状等のいずれでもよく特に限定されるとこ
ろはない。
【0039】最後に、このような酵素製剤を使用して製
造される結着成形食品及びその原材料について説明す
る。
【0040】この原材料には、蛋白性食品原材料、例え
ば、牛肉、豚肉、馬肉、めん羊肉、山羊肉、家兎肉、鶏
肉等いわゆる畜肉;いわゆる生物分類学上の魚種、即
ち、硬骨魚類、軟骨魚類などの魚のみならず、甲殻類、
軟体動物、貝類等、即ち、スケトウダラ、サンマ、ア
ジ、イワシ、カツオ、サケ、ハモ、タイ、シタビラメ、
カレイなどの硬骨魚類、サメ、エイなどの軟骨魚類、エ
ビ、カニ、ロブスターなどの甲殻類、イカ、タコなどの
軟体動物、ホタテ、アワビなどの貝類等の魚介類;イク
ラ、スジコなどの魚卵類;等の食品素材そのもの、並び
にハム、ハンバーグ、ソーセージ、蒲鉾、竹輪、はんぺ
ん、つみれなどの、畜肉、スケトウタラ、イカ、鰯など
の練り製品用原料を用いて加工製造される練り製品、チ
ーズ、豆腐、麺類、海苔などの加工食品が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0041】蛋白性加工食品そのものが本発明に係わる
結着成形食品の原材料となり得る実例は、後出実施例3
2に見られる。ここでは、加工食品のチーズ及びハムが
原材料として使用されている。
【0042】なお、同実施例には、きゅうりのスライス
が原材料の一つとして使用されているが、きゅうり、人
参、キャベツ、コンニャクなどが単独で本発明の結着成
形食品の原材料とされてもよい。しかしながら、野菜及
び果物も他の蛋白性原材料と併用される場合が多く、付
加価値も生じ、本発明に係わる結着成形食品の原材料と
なり得る。
【0043】更に、豆類、ビスケット、クラッカー、キ
ャラメル、チョコレート、ケーキ、ライススナック、ポ
テトチップス、クッキー、パイ、キャンデー等固形食品
であれば、いずれも、本発明の結着成形食品の原材料と
することができる。
【0044】さて、これらの原材料から製造される結着
成形食品には、ステーキになり得る、鳥、獣、魚などの
合わせ肉、ハム、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボー
ル、蒲鉾、竹輪、はんぺん等の他に、従来は知られてい
ない、例えば後出実施例32に見られるような新規な構
造の結着成形食品が包含される。
【0045】本発明の具体的態様の第2は、トランスグ
ルタミナーゼ、カゼイン類及び食品用界面活性剤を有効
成分として含有することを特徴とする食品原材料の結着
用酵素製剤に関する。
【0046】本発明の第2の具体的態様に係わる酵素製
剤は、上に説明した本発明の第1の具体的態様に係わる
酵素製剤とは、必須の有効成分において異なり、食品用
界面活性剤をも必須の有効成分とする。
【0047】先に説明したように、本発明の第1の具体
的態様による酵素製剤は、トランスグルタミナーゼとカ
ゼイン類との併用使用による、食品原材料に対する非常
に強い結着効果を有し、さらに無味、無臭といった性質
からも画期的な食品用結着剤であり、十分工業化可能な
技術であるが、更なる改善の望まれることは、次の通り
である。
【0048】すなわち、この酵素製剤は、少量の添加で
十分な結着効果を出すためには、対象とする食品原材料
に容易かつ均一に混合させる必要がある。この場合の添
加法として、そのまま対象食品原材料にまぶす方法及び
水等に分散溶解してから添加する方法がある。
【0049】両方法を比較すると、結着効果から判断し
て、後者の水等に分散溶解した後に食品原材料に添加す
る方法が好ましい。しかしながら、この酵素製剤は水に
分散溶解させた場合、分散溶解後ただちにトランスグル
タミナーゼがカゼイン類に対して反応を開始するため、
食品原材料に対する十分な結着効果を得るには、この酵
素製剤を短時間で分散溶解し、対象食品原材料には素早
く添加混合して適用する必要がある。
【0050】ところが、この酵素製剤は、分散溶解時、
カゼイン類はダマ状の塊になりやすく均一分散しにくい
といった問題が生じる。生じたダマを高速撹拌等の方法
により強制的に破壊分散することは可能であるが、この
場合同時に高速撹拌による表面張力の急激な変化による
トランスグルタミナーゼの失活が起こり、結果として食
品原材料の結着効果の低下をきたすという新たな問題が
生じることにもなりかねない。
【0051】本発明者は、このような問題を解決するた
め鋭意研究を行った。その結果、トランスグルタミナー
ゼ及びカゼイン類に食品用界面活性剤を加えることによ
り、本発明の第1の具体的態様による酵素製剤の有する
食品原材料の結着効果を落とすことなく、しかも迅速か
つ容易に水に分散溶解が可能となることを見いだし、本
発明の第2の具体的態様に係わる酵素製剤を発明するに
至った。
【0052】この酵素製剤における第3の必須成分であ
る食品用界面活性剤としては、モノグリセリド及びその
誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセ
リンエステル、ポリソルベート等を挙げることができ、
食品添加物として適当なものであればいずれの界面活性
剤も使用でき、特に限定されるものではない。しかし、
その中でも水分散性改善効果の大きさ、水に対する溶解
性、及び無味、無臭であるといったことから、HLB値
8以上の、蔗糖脂肪酸エステル、ポリグリセリンエステ
ル、及びポリソルベートが好ましい。
【0053】また、この酵素製剤には、上記食品用界面
活性剤を単独で配合してもよいが、又2種類以上併用し
て配合してもよい。
【0054】なおまた、この酵素製剤における界面活性
剤の含有量は、要するに、これを配合したことによる効
果が奏される量ということになるが、この量は、通常酵
素製剤当り、0.01〜15%である。
【0055】この酵素製剤は、先に述べたように、本発
明の第1の具体的態様に係わる酵素製剤とは、食品用界
面活性剤を使用する点でのみ異なる。換言すれば、それ
以外の含有せしむべき任意成分、酵素製剤の製法、剤形
等に関しては異なるところがないので、これらに関して
これ以上説明することは不要であろう。
【0056】なお、一般に、カゼイン類、カゼインナト
リウム等のカゼイン類が加工食品の改質剤として使用さ
れていることは、先に述べた通りである。しかしなが
ら、食品原材料の結着剤として、トランスグルタミナー
ゼ及び食品用界面活性剤と併用することは知られていな
い。しかして、このような併用の効果は次に説明するよ
うに極めて顕著である。
【0057】牛合わせ肉を作成する際に、肉片そのもの
の間では全く結着できないことは、周知のところであ
る。この肉片に対して、1重量%カゼインナトリウム、
0.05重量%のHLB値16の蔗糖脂肪酸エステル、
及び肉1kg当り1,000ユニットのトランスグルタ
ミナーゼとなるように本発明の酵素製剤を調製し、更に
この酵素製剤を3倍重量の水に分散溶解した後、牛モモ
肉に添加混合し、常温で30分間放置することによって
合わせ肉の試作品を得た。この試作品について、先に述
べたと同じ不動工業(株)製レオメータにより引張り強
度(g/cm2 )を測定した。
【0058】測定した引張り強度(g/cm2 )は、1
95であり、このものは十分に結着しており、加工時の
操作に対しても生状態で剥がれることもなく、十分に耐
え得るものであった。先に述べたように、引張り強度が
100g/cm2 以上ないと素材同士が結着したとはみ
なせなく、調理加工時の適性も有しないといえる。
【0059】なお、現在市販されている4〜5種の結着
剤を処方箋通りに使用して、上記と同様の評価をしてみ
た結果、引張り強度は30〜65g/cm2 の範囲にあ
り、100g/cm2 を越えるものはみられなかった。
この結果からも本発明は極めて優れた技術であることが
裏付けられている。
【0060】本発明の具体的態様の第3は、食品原材料
に本発明の第1又は第2の具体的態様に係わる酵素製剤
を添加作用させることを特徴とする結着成形食品の製造
法に関する。
【0061】この製造方法における本発明の酵素製剤の
使用量は、要するに、本発明の酵素製剤を使用したこと
により、そうでない場合に比べて結着効果の改善される
量である。
【0062】このような観点から、本発明の酵素製剤の
畜肉、魚肉、魚介類、魚卵類、野菜、果物、加工食品等
の1種又は2種以上からなる食品原材料に対する添加量
は、特に制限はないが、通常、このような原材料1kg
当り、トランスグルタミナーゼについては5〜20,0
00ユニット、好ましくは100〜5,000ユニッ
ト、カゼイン類については0.1〜50g、好ましくは
1〜30g、そして食品用界面活性剤については0.0
1〜10g、好ましくは0.1〜5gである。そしてこ
のような添加量となるようにトランスグルタミナーゼ及
びカゼイン類、またこの両者に加えて食品用界面活性剤
を適宜配合して本発明の酵素剤を調製することは当業者
であれば極めて容易である。
【0063】詳述すると、トランスグルタミナーゼは、
添加量が、肉1kg当り5ユニット以下では結着効果が
認められない。一方、20,000ユニット以上では、
例えば成形ステーキでは結着性が低下し、かつ歯ごたえ
がゴム的で均一的な食感になってしまい好ましくなくな
る。
【0064】カゼイン類は、0.1g以下の添加量では
トランスグルタミナーゼを単独に使用した場合の結着効
果と変わりがなく、一方、50g以上では50g以下に
比べ、明らかに結着力が低下し、かつカゼイン類特有の
粘りや呈味の発現等の理由により不適である。
【0065】また、食品用界面活性剤は、0.01g以
下の添加量ではカゼイン類に対する水分散性改善効果が
不十分であり、10g以上では添加量によらず添加効果
はほぼ一定となり、不経済である。
【0066】従って、上記の数値範囲での使用が好まし
いわけである。もちろん、上記数値は一つの目安であ
り、これに拘束されるものではない。
【0067】食品原材料に本発明酵素製剤を添加作用さ
せることには、特別の困難はなく、単に食品原材料に本
発明の酵素製剤を添加混合し、その後、トランスグルタ
ミナーゼの作用が奏される条件で放置することで行なえ
る。このような条件は、通常0〜60℃、好ましくは5
〜40℃で、5分間〜48時間、好ましくは10分間〜
24時間の放置である。なお、この反応条件は一応の目
安であり、使用する原料等により適宜変更を加えてもよ
い。
【0068】なお、若干付言する。スライスした生人参
を結着するには、本発明の酵素製剤を水溶きしてスライ
ス面に塗布して2枚以上くっつけるとよい。ボイルした
スライス人参を結着するには、本発明の酵素製剤を、水
溶きせずに、そのまますなわち、粉末状態で使用すると
よい。スライスしたタマネギを結着するには、本発明の
酵素製剤を水溶きし、スライス面に塗布してくっつける
とよい。煮豆を結着するには、本発明の酵素製剤を粉の
まままぶして2粒以上をくっつけるとよい。スライスし
た果実は、一般に本発明の酵素製剤を粉のまままぶすと
よい。菓子類(ビスケット、クラッカー、チョコレー
ト、ポテトチップ、クッキー、パイ等)は、本発明の酵
素製剤を水溶きし、接着面に塗布してくっつけるとよ
い。
【0069】また、本発明の酵素製剤の結着成形食品製
造中における添加時期は、特別に制限されるところはな
いが、最も強い結着効果を出すためには、成形直前に添
加混合することが好ましい。また、添加方法としては、
そのまま食品原材料に直接振りかけてもよく、又水、調
味液等に溶かして添加することもできる。
【0070】結着性の発現という観点からは、トランス
グルタミナーゼ及びカゼイン類の両者を、又はトランス
グルタミナーゼ、カゼイン類および食品用界面活性剤の
三者を同時添加するのが好ましく、これが製剤化の1つ
の大きな理由でもある。
【0071】しかしながら、これらの有効成分は必ずし
も予め酵素製剤の形に調製してから使用しなければなら
ないわけではない。かくして、本発明の具体的態様の第
4は、食品原材料にトランスグルタミナーゼ及びカゼイ
ン類を、又はこれらに加えて食品用界面活性剤を併用し
て、添加作用させることを特徴とする結着成形食品の製
造法に関する。
【0072】本発明の酵素製剤を使用せずに、例えば、
トランスグルタミナーゼとカゼイン類を別々に購入して
使用する場合はできる限り、両者が同時に添加できるよ
うに製造工程上のフローを工夫するほうが好ましい。
【0073】もちろん、トランスグルタミナーゼとカゼ
イン類を同時添加しなくてもよい。しかし、同時添加で
ない場合は、トランスグルタミナーゼは食品原材料の肉
蛋白質及びカゼイン類のいずれか一方に偏って作用する
ために結着効果は若干弱くなる。一方、トランスグルタ
ミナーゼとカゼイン類の同時添加の場合は、肉蛋白質−
カゼイン−肉蛋白質の形態でカゼインを効率よく機能さ
せ得る為に十分な結着効果を発現し得るものと考えられ
る。
【0074】本発明のこの態様の製造法におけるトラン
スグルタミナーゼ、カゼイン類及び食品用界面活性剤の
使用量及びトランスグルタミナーゼの作用条件は、先に
説明した、本発明の具体的態様の第3に係わる結着成形
食品の製造法におけると同様である。また、本発明のこ
の態様の製造法において、本発明の具体的態様の第1に
関連して先に説明した種々の任意成分を適宜使用するこ
とのできることはもちろんである。
【0075】本発明によれば、本発明の具体的態様の第
3および第4による製造法において、例えば、牛肉、豚
肉、鶏肉、魚、イカ、タコなどの各細切り肉を1種類又
は複数組み合わせて原材料として使用できる。また、本
発明の酵素製剤を使用するとき、又はトランスグルタミ
ナーゼ、カゼイン類及び食品用界面活性剤を予め酵素製
剤を調製することなく、これらを別々に添加するときの
添加時期は特に制限はないが、通常、魚肉すり身、畜肉
挽肉を主原材料とする魚肉畜肉練り製品及び惣菜の場合
は、原料のすり身や挽肉混合時に直接添加すればよく、
食塩添加時期に何ら左右されることはない。
【0076】本発明の製造法によって製造される結着成
形食品には、そのまま食に供し得るものがある。そし
て、例えば、魚卵、貝類、野菜、果物等の食品素材は本
発明の結着処理後そのまま喫食できる場合が、畜肉等に
比べて多い。
【0077】また、本発明による結着成形後加熱、凍
結、冷蔵、レトルト処理等を施す必要のある場合があり
(例えば、レトルトハンバーグ、冷凍トンカツ)、また
所望によりこれらの処理を施しても良い場合がある(例
えば、フライ物)。もちろん、上記加熱、凍結等の処理
が複数組み合わされる場合もある。即ち、加熱後凍結処
理を行ってもよい場合もあるし、トレルト処理後、凍結
処理を行ってもよい場合もあるわけである。より詳しく
述べると、例えば畜魚肉等の食品原材料をステーキ状、
トンカツ状、スライス状等に成形した後、レトルト用包
材に収容してレトルト処理したもの、更にこれらの成形
食品に衣を付けてフライしたり、煮たりしたものであ
る。また、これらの加工処理後に冷凍して冷凍食品とし
てもよい。
【0078】最後にトランスグルタミナーゼの活性測定
法について記載する。本発明で言うトランスグルタミナ
ーゼの活性単位は、次のようにして測定され、かつ定義
される。即ち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタ
ミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応
を行い、生成したヒドロキサム酸をトリクロル酢酸存在
下で鉄錯体を形成させた後、525nmの吸光度を測定
し、ヒドロキサム酸の量を検量線により求め、活性を産
出する(特開昭64−27471およびUSPat.N
o.5156956公報参照)。
【0079】
【作用】本発明によれば、本発明は畜肉は言うに及ば
ず、魚、甲殻類、軟体動物、貝類、魚卵類、野菜、果
物、及び加工食品等の食品原材料の単独もしくは2種以
上を組み合わせたものの結着成形において、最終製品に
塩味が発現するような量の食塩の使用を必要とせず、か
つ蛋白質の溶出による粘りを発現させることなく、トラ
ンスグルタミナーゼとカゼイン類を併用し、又はこれら
に加えて食品用界面活性剤をも併用することによって、
従来の技術にみられない食品原材料の結着成形を可能と
し、さらにこれらの成形物を調理加工したり、レトルト
処理をしたり、冷凍しても何ら外観、食感及び味、風味
において通常の食品と同等の品質を提供し得るものであ
る。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。もちろん、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0081】実施例1 本発明の酵素製剤4種類を下記第1表に示すレシピー
(a)〜(d)で配合することにより、調製した。な
お、トランスグルタミナーゼとしては放線菌ストレプト
ベルチシリュウムに属する微生物(Streptovertcillium
mobaraense IFO 13819 )起源のトランスグルタミナー
ゼ(カルシウム非依存性、比活性1.0ユニット/m
g)を用いた。
【0082】
【表1】
【0083】いずれの酵素製剤ともタラの摺身に添加、
混合し、常温(25℃)で約1時間放置すると、結着力
の優れた製品タラ摺身が得られた。
【0084】また、上記各酵素製剤は、25℃で1年
間、暗所で保存してもほとんどの比活性の低下はなく、
また1年後に摺身に添加使用してもいずれも優れた結着
効果を呈した。
【0085】実施例2 豚モモ肉の小片(約2cm角の屑肉)1,000gにカ
ゼインナトリウム10g、及び実施例1で使用したのと
同じ放線菌ストレプトベルチシリュウム属(Streptover
tcillium mobaraense IFO 13819 )起源のトランスグル
タミナーゼ(カルシウム非依存性、比活性1.0ユニッ
ト/mg)を屑肉1g当り(1)0ユニット、(2)
0.4ユニット、(3)1ユニット、(4)5ユニッ
ト、(5)10ユニット又は(6)20ユニットを加
え、ニーダで混合しながら均一に加えた。
【0086】この後、折幅75mmのケーシングチュー
ブに充填し、常温で1時間放置することにより、酵素レ
ベルの異なる6種類の生合わせ肉を試作した。
【0087】また、これとは別に上と同様にして得た6
種類の生合わせ肉をそれぞれケーシングチューブに充填
したまま、−25℃の冷凍庫内で1昼夜保管した後、解
凍することにより酵素レベルの異なる6種類の冷凍解凍
合わせ肉を試作した。
【0088】これらの計12種の合わせ肉試作品をケー
シングからはがし、それぞれを約9mm厚さに包丁でス
ライスしてから結着性を10名の習熟したパネルを用い
て官能評価した。評価基準は10点法を採用した。即
ち、10点を強く結着している場合、5点を一応結着し
ているが引張ると容易に分離する場合、1点を全く結着
していない場合として評価した。
【0089】その結果は以下の通りである。即ち、生合
わせ肉の場合の結着スコアは(1)2.3、(2)5.
8、(3)9.1、(4)7.0、(5)5.6及び
(6)4.1点であった。一方、凍結解凍合わせ肉の場
合の結着スコアは、それぞれ、(1)2.9、(2)
6.0、(3)9.8、(4)7.8、(5)5.9及
び(6)3.9点であった。
【0090】これらの結果からも、トランスグルタミナ
ーゼをカゼイン類と併用するとコントロール(トランス
グルタミナーゼ不使用)に比較して効果が生じ、またト
ランスグルタミナーゼの添加量が0.4〜10ユニット
でとりわけ優れた効果を呈することも確認できた。
【0091】なお、スライス片の残りを使用してグリル
試験を行なった結果は、生合わせ肉及び凍結解凍合わせ
肉の試料番号(2)、(3)、(4)及び(5)ついて
は、フライパン内でグリルした後でも縮みがなく、1枚
の肉片をグリルした場合と外観上は差がなかった。
【0092】上述の6種類の生合わせ肉について、不動
工業(株)製レオメータによる引張り試験による引張り
強度を測定したところ、それぞれ、(1)25g/cm
2 、(2)120g/cm2 、(3)191g/c
2 、(4)127g/cm2 、(5)105g/cm
2 及び55g/cm2 であった。
【0093】これらの結果からも、トランスグルタミナ
ーゼをカゼイン類と併用するとコントロールに比較して
結着力が生じ、またトランスグルタミナーゼの添加量が
0.4〜10ユニットでとりわけ優れた結着効果を呈す
ることも判る。
【0094】実施例3 鶏モモ肉の小片(約2cm角のもの)1,000gにカ
ゼインナトリウム5gと実施例1におけると同じトラン
スグルタミナーゼを肉1g当り、5ユニットを加えて混
合し、冷蔵庫内(5℃)で1時間放置することでチルド
鶏合わせ肉を試作した(試料1)。
【0095】また、この試料1の合わせ肉の一部を更
に、−25℃の冷凍庫内で1週間凍結後、解凍すること
で凍結解凍鶏合わせ肉を試作した(試料2)。
【0096】両試料を実施例1で記載した方法により結
着性スコア測定したところ、試料1及び2とも8.2で
あり、よく結着していた。
【0097】実施例4 実施例1におけると同じトランスグルタミナーゼ5,0
00ユニット及びカゼインナトリウム5gを混合して本
発明の結着成形食品用酵素製剤を調製した。
【0098】この酵素製剤を鶏モモ肉の小片(約2cm
角のもの)1,000gに全量加え、混合した。その
後、冷蔵庫内(5℃)で1時間放置することでチルド鶏
合わせ肉を試作した。この試作品を実施例1に記載した
方法により結着性スコアを測定すると8.3であり、よ
く結着していた。
【0099】実施例3とほぼ同じ結果が得られたが、本
実施例におけるように酵素製剤を用いるほうが簡便であ
るという利点がある。
【0100】また、このようにして得たチルド鶏合わせ
肉を加熱して食すると、風味、食感とも優れたものであ
った。
【0101】実施例5 牛バラ肉の小片(約5cm角の屑肉)1,000gにカ
ゼインナトリウム15gと実施例1におけると同じトラ
ンスグルタミナーゼを肉1g当り1ユニット加え、冷蔵
庫内(5℃)で1時間放置することにより、チルド牛合
わせ肉(ステーキ肉)を試作した(試料1)。試料1の
一部を更に−25℃の冷凍庫内で1昼夜凍結後、解凍す
ることで凍結解凍牛合わせ肉を試作した(試料2)。
【0102】これら2試料とも、実施例1で記載した方
法による結着性スコアは9〜10点を有し、よく結着し
ていた。また、試料1及び2ともにグリル後食に供する
と、ソフトな歯ごたえとジューシー感を有しており、高
い商品化値があると考えられる。
【0103】実施例6 実施例1のトランスグルタミナーゼ1,000ユニット
及びカゼインナトリウム15gを混合して本発明の結着
成形食品用酵素製剤を調製した。
【0104】この酵素製剤を牛バラ肉の小片(約5cm
角の屑肉)1,000gに全量添加、混合し、その後、
冷蔵庫(5℃)に1時間放置することにより、チルド牛
合わせ肉(ステーキ肉)を試作した。
【0105】この試作品の実施例1で記載した方法によ
る結着性スコアは9〜10点であり、よく結着してい
た。また、この試作品をグリル後食に供すると、ソフト
な歯ごたえとジューシー感を有し、食感的にも優れてい
た。
【0106】実施例7 繊維がばらばらになった毛ガニの屑肉1,000gに粉
乳3g及び実施例1に記載のトランスグルタミナーゼを
屑肉1g当り3ユニット加え、食品包装用のポリ塩化ビ
ニリデン製ラップフイルムにくるんで、カニの足肉状に
成形し、冷蔵庫(5℃)で1夜放置した。このものは完
全に繊維同士が結着し、カニ足の筋肉とみなされた。
【0107】一方、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを添加しなかったことを除いて、同一の条件で調製
したものは、結着性が十分でなかった。
【0108】実施例8 数の子のバラ子1,000gに、カゼインナトリウム1
5gを均一にニーダで混合処理し、その後、実施例1記
載のトランスグルタミナーゼを数の子1gあたり10ユ
ニットになるように均一に添加し、常温で1時間放置し
た。これを箱型トレー(サイズ:10cm×15cm×
3cm)に入れ、16時間冷蔵した後、成形数の子を得
た。
【0109】このものを、一定の形にスライスし、寿司
だねとして食したところ、通常寿司だねとして食される
数の子と同じ食感を有していた。
【0110】一方、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを添加しなかったことを除いては同一の条件で調製
したものは、もろくて食感的にも劣るものであった。
【0111】実施例9 銀ダラの切身(サイズ:約3cm×約3cm×約2c
m)1,000gにカゼインナトリウム10gを5ml
の水に溶解したものを均一にまぶし、箱型トレー(サイ
ズ:20cm×30cm×5cm)に並べた。更に、実
施例1記載のトランスグルタミナーゼ1.5gを10m
lの水溶液に懸濁したものをこれに噴霧した。トランス
グルタミナーゼの添加量は切身1gあたり約1.5ユニ
ットであった。こののち、冷蔵庫(5℃)で一夜放置し
た。
【0112】ついで、これを約20mmの厚みにスライ
スしてから、衣をつけて170〜180℃でフライする
ことにより、魚のフライ品を得た。このものは、1枚の
切身のフライ品と同じ品質を有し、バラケなかった。
【0113】また、さわら、まぐろ等の切身や屑肉に対
しても、カゼイン類とトランスグルタミナーゼの併用に
より同様の効果が得られた。
【0114】実施例10 トランスグルタミナーゼ1,500ユニット、カゼイン
ナトリウム9g、及び分離大豆蛋白1gをよく混合して
本発明の酵素製剤を調製した。
【0115】この酵素製剤を水10mlに溶かした後、
実施例9におけると同様の銀ダラの切身1,000gを
実施例9におけると同じ箱型トレーに並べたものに均一
にまぶして加えた。こののち、冷蔵庫(5℃)で一夜放
置した。
【0116】ついで、これを約20mmの厚みにスライ
スしてから、衣をつけて170〜180℃でフライする
ことにより、魚のフライ品を得た。このものは、1枚の
切身のフライ品と同じ品質を有し、バラケなかった。ま
た、風味、食感とも極めて良好であった。
【0117】実施例11 牛豚挽肉470gにカゼインナトリウム15g及び実施
例1のトランスグルタミナーゼを肉1g当り1ユニット
相当量を均一になるように練り込み、ついで、食塩6
g、砂糖4g、グルタミン酸ナトリウム4g、こしょう
1g、ジンジャー1g及びナツメグ0.1gを加えて混
合した。このものに生卵白120g、みじん切りした玉
葱230g、パン粉79g及び牛乳80gを加え、再び
混合してから、ハンバーグ状に成形した。
【0118】このものを常温で30分放置後、フライパ
ンを用いて加熱することによってハンバーグを試作した
(試作品A−1)。比較のために、この試作品A−1と
はカゼインナトリウム及びトランスグルタミナーゼを使
用しなかった以外は全く同様にしてさらにハンバーグを
試作した(試作品A−2)。
【0119】これら2つの試作品の一部を、それぞれ、
さらにレトルト用包材に充填してから、F0 =6にてレ
トルト処理することにより、試作品A−1及びA−2の
レトルト品を得た(試作品B−1及びB−2)。
【0120】さらに試作品A−1及びA−2の他の一部
を、それぞれ、−18℃の冷蔵庫内で1昼夜冷凍保管し
て、冷凍ハンバーグを得た(試作品C−1及びC−
2)。
【0121】以上6種のハンバーグ試作品の官能評価結
果は、まず試作品A−2がホモジニアスで肉粒環のない
歯ごたえであるのに対して、試作品A−1はハンバーグ
特有のヘテロ感とジューシー感を有し良好であった。次
に、レトルト処理品については、試作品B−2が全体的
にまとまりのないべちゃっとした食感であるのに対し
て、試作品B−1は試作品A−1に比べて若干ジューシ
ー感は低下するものの、肉粒感は残り、ほぼレトルト前
の品質に近く良好てあった。さらに、冷凍品について
は、試作品C−2が水っぽくやわらかい食感に対して、
試作品C−1は肉特有の弾力とジューシー感を有し、ほ
とんど冷凍前の食感を有し好ましいものであった。
【0122】実施例12 豚もも肉500g及び豚頭肉500gに、カゼインナト
リウム30g及び実施例1記載のトランスグルタミナー
ゼを肉1g当り1ユニット相当量を加え、フードカッタ
ーにて約3分間混合し、これにグルタミン酸ナトリウム
3.1g、ビーフエキス3.5g、砂糖20g、ペッパ
ー2.9g、セイジ1g、オールスパイス1g、及び氷
水150gを加えてから、さらに1〜2分間混合してウ
インナーソーセージの生地を得た。
【0123】このものを折幅2.5cmのコラーゲン製
可食性人工ケーシングチューブに充填し、スモークチャ
ンバーを用いて55℃で15分間乾燥(この間にトラン
スグルタミナーゼが作用する)した後、60℃で5分間
のくん煙処理、ついで80℃で30分間の蒸煮処理を行
うことによってウインナーソーセージを得た(試作品A
−1)。
【0124】また、比較のために、試作品A−1とはカ
ゼインナトリウム及びトランスグルタミナーゼを使用し
なかった以外は全く同様の処理によってさらにウインナ
ーソーセージを得た(試作品A−2)。
【0125】これら両試作品の官能評価結果は、試作品
A−2にくらべて試作品A−1は結着性に優れ、歯で噛
みきる際のぱちんと切れる歯切れ良さを有した。また、
風味的にも良好なものであった。
【0126】実施例13 実施例1記載のトランスグルタミナーゼ1,000gユ
ニット、カゼインナトリウム25g、小麦グルテン5
g、及びマンニトール0.3gを混合して本発明の結着
成形食品用酵素製剤を調製した。
【0127】この酵素製剤を豚もも肉500g及び豚頭
肉500gに全量加え、フードカッターにて約3分間混
合し、これにグルタミン酸ナトリウム3.1g、ビーフ
エキス3.5g、さとう20g、ペッパー2.9g、セ
イジ1g、オールスパイス1g及び氷水150gを加え
てから、さらに1〜2分間混合してウインナーソーセー
ジの生地を調製した。
【0128】このものを実施例12におけると同様の可
食性人工ケーシングに充填した後、同実施例におけると
全く同様の乾燥(この間にトランスグルタミナーゼが作
用する)、くん煙、及び蒸煮処理に付することによって
ウインナーソーセージを得た(試作品A−1)。
【0129】また、比較のために、本酵素製剤を使用し
なかった以外は試作品A−1と全く同様の処理によって
さらにウインナーソーセージを得た(試作品A−2)。
【0130】これら両試作品の官能評価結果は、試作品
A−2に比べて試作品A−1は、結着性に優れ、歯で噛
みきる際のぱちんと切れる歯切れ良さを有した。また、
風味的にも良好なものであった。
【0131】実施例14 生いかの切身(サイズ:10mm×50mm×5mm)
500gにカゼインナトリウム10gを均一にニーダで
混合し、次いで実施例1に記載のトランスグルタミナー
ゼ0.5gを均一に添加し、常温で1時間放置した。ト
ランスグルタミナーゼの添加量は、生いかの切身1g当
り約0.5ユニットであった。
【0132】これを実施例9におけると同サイズの箱型
トレーを用いて、一層に成形してシート状とした。この
ものを一夜冷蔵することによって成形いかを得た。この
ものは生の状態、即ち冷蔵庫からだした直後で既に一枚
のいかシート化していた。
【0133】このシートは、そのまま煮込んだり、また
衣を付けてフライしたものは、いずれも、通常の生のい
か肉と同等の食感を有していた。
【0134】実施例15 実施例1記載のトランスグルタミナーゼ500ユニッ
ト、カゼインナトリウム9g及び澱粉1gを混合して本
発明の結着成形食品製造用酵素製剤を調製した。
【0135】この酵素製剤の全量を実施例14における
と同じサイズの生のいかの切身500gに均一にニーダ
で混合し、常温で1時間放置した。その後同実施例にお
けると全く同様に処理して成形いかを得た。このもの
は、前実施例におけると同様に、生の状態、即ち冷蔵庫
から出した直後で既に一枚のいかシート化していた。
【0136】このシートはそのまま煮込んだ後、官能評
価に付したところ、通常の生いか肉と同等の食感を有す
ることが示された。
【0137】実施例16 冷凍スケトウすり身を冷凍状態のままフレーク状に解砕
した解砕すり身1000gに対して食塩30g及び氷水
350gを加えサイレントカッターにて3,000rp
mで5分間混合した。ついで、これに澱粉(味の素
(株)製「銀玲」)100g、卵白(太陽化学(株)製
「卵白粉末」)15g、みりん40g、調味料11g
(味の素(株)製「調味ベースKE」3g及び「調味ベ
ースI−7」8g)、カニフレーバ(小川香料(株)製
「カニフレーバCS」)8g、及びソルビタン酸カリウ
ム1.5gを添加後サイレントカッターにて3,000
rpmで1分間混合することによって練り生地を得た。
最終練り生地の品温は約8℃であった。
【0138】ついで、得られた生地をクリアランス1.
5mmのシート成形ノズルを通して、薄膜状(厚み約
1.5mm)に成形した。このシートの上部片面に実施
例1記載のトランスグルタミナーゼを水1ml中に10
ユニットを含む8%カゼインナトリウム水溶液約90g
噴霧塗布した。
【0139】ついで、2mmの間隔を持つ線切りローラ
ーを通し、素麺状に切断した後、約100本ほどを束
ね、長さ約10mmにナイフで切断した。このものを4
5℃20分間放置後、蒸し器にて15分間加熱して酵素
失活及び殺菌を行なってかに風味蒲鉾を得た(試作品
A)。
【0140】また、比較のために、試作品Aとは上記の
工程の中でトランスグルタミナーゼを含まない8%カゼ
インナトリウム水溶液を用いた以外は全く同一条件とし
てさらにかに風味蒲鉾を得た(試作品B)。
【0141】これら2種類の試作品を官能評価した結
果、試作品Bがまとまりに欠けて、かつ食感が蒲鉾的で
あるのに対して、トランスグルタミナーゼ処理の試作品
Aはきちっと保形し、かつ噛みごたえのある天然のかに
肉的な食感であった。
【0142】実施例17 豚モモブロック肉2,000g及び豚モモ屑肉1,00
0gに対し、下記第2表に示すピックル液25重量%注
入して全量を3,750gとした。
【0143】
【表2】
【0144】ついで、カゼインナトリウム30gを添加
して混合後、更にトランスグルタミナーゼを肉1gに対
して1ユニット相当量を均一に添加した後、タンブラー
により常温で30分間タンブリングし、これを折幅12
5mmのポリ塩化ビニリデン製の非可食性ケーシングチ
ューブに充填後、真空スタッファーに脱気した。このも
のを室温にて1時間放置した後、−40℃の冷凍庫にて
表面のみを半凍結し、直ちに約3mm厚さにスライスし
た。このものをレトルトパウチに充填、シール後、レト
ルト装置にてレトルト処理(123℃、8分、F0 値約
7)を行うことによってトランスグルタミナーゼで処理
されたチャーシューを得た(試作品A)。
【0145】比較のために、上記製法においてピックル
液中に及びタンブリング時に全くトランスグルタミナー
ゼを用いなかった以外は同様の処理を行うことによって
さらにチャーシューを得た(試作品B)。
【0146】これら2種の試作品の品質を評価した結
果、試作品Aは通常のチャーシューチルド品と同等の歯
ごたえと風味を有したのに対して、試作品Bはジューシ
ー感がなくボソボソの食感を呈し、喉ごしが悪くチャー
シューとはいい難かった。
【0147】また、レトルト後の歩留まりについても、
試作品Aについては約80%であったのに対して、試作
品Bの場合は約72%となり、歩留まりの点でも試作品
Aは優れ、トランスグルタミナーゼの効果は顕著であっ
た。
【0148】更に実施例を掲げる。以下の実施例におい
て使用したトランスグルタミナーゼは、特に記載のない
限り、放線菌ストレプトベルチシリュウムに属する微生
物(Streptoverticillium mobaraense IFO 13819)起源
のもの(比活性1.0ユニット/mg)である。
【0149】実施例18 本発明の酵素製剤6種類を下記第3表に示すレシピー
(a)〜(f)で配合することにより調製した。
【0150】
【表3】
【0151】いずれの酵素製剤とも水に分散させた後、
スケトウタラ小片切身又は豚モモ肉小片にそれぞれ添
加、混合し、常温(25℃)で約1時間放置すると、いず
れも結着力の優れた製品合わせ肉が得られた。添加に際
しては、酵素製剤は泡立て器を用いて3〜5倍量の水に
溶解分散させて使用したが、いずれの酵素製剤とも瞬時
に溶解分散することができた。
【0152】また、上記各酵素製剤は25℃で1年間、
暗所で保存してもほとんどの比活性の低下はなく、また
1年後にスケトウタラ小片切身及び豚モモ肉小片に添加
してもいずれも優れた結着効果を示した。
【0153】実施例19 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル1g、及びトランスグルタミナーゼ(1)0ユ
ニット、(2)400ユニット、(3)1,000ユニ
ット、(4)5,000ユニット、(5)10,000
ユニット又は(6)20,000ユニットをよく混合し
て6種類の酵素製剤を調製した。
【0154】各酵素製剤をそれぞれ3倍量の水に分散溶
解させた後、豚モモ肉の小片(約2cm角の屑肉)1,
000gに加え、均一に混合した。その後、折幅75m
mのケーシングチューブに充填し、常温で1時間放置す
ることにより、酵素添加量の異なる6種類の生合わせ肉
を試作した。
【0155】また、これとは別に上と同様にして得た6
種類の生合わせ肉をそれぞれケーシングチューブに充填
したまま、−25℃の冷凍庫内で1昼夜保管した後、解
凍することにより酵素レベルの異なる6種類の凍結解凍
合わせ肉を試作した。
【0156】これらの計12種の合わせ肉試作品につい
て、実施例2におけると同様にして官能評価した。その
結果は、以下の通りである。即ち、生合わせ肉の場合の
結着スコアは(1)1.8、(2)6.8、(3)9.
3、(4)7.4、(5)5.8及び(6)5.0点で
あった。一方、凍結解凍合わせ肉の場合の結着スコアは
それぞれ、(1)2.0、(2)7.0、(3)9.
8、(4)7.9、(5)6.0及び(6)5.2点で
あった。
【0157】これらの結果からも、トランスグルタミナ
ーゼをカゼイン類及び界面活性剤と併用することによ
り、併用しないもの(コントロール)に比べ顕著に結着
効果が現われている。また、トランスグルタミナーゼの
添加量が400〜10,000ユニットのものでとりわ
け強い結着効果の生ずることも確認できた。
【0158】なお、スライス片の残りを使用してグリル
試験を行なった結果、トランスグルタミナーゼを併用し
た生合わせ肉及び凍結解凍合わせ肉の試作品の中、試料
(2)、(3)、(4)及び(5)は、フライパンでグ
リルした場合でも縮みがなく、1枚の肉片をグリルした
場合と外観上は差がなかった。
【0159】上述の6種類の生合わせ肉について、実施
例2におけると同様にして引張り強度を測定したとこ
ろ、それぞれ、(1)17g/cm2 、(2)125g
/cm2 、(3)189g/cm2 、(4)136g/
cm2 、(5)110g/cm2 及び(6)58g/c
2 であった。
【0160】これらの結果からも、トランスグルタミナ
ーゼを併用することにより、併用しないもの(1)に比
べ顕著に結着効果が現われている。また、トランスグル
タミナーゼの添加量が400〜10,000ユニットの
ものでとりわけ結着効果を示すことも確認できた。
【0161】実施例20 カゼイン類酵素分解物5g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル1g、塩化ナトリウム0.1g及びトランスグ
ルタミナーゼ2,000ユニットを混合して酵素製剤を
調製した。
【0162】この酵素製剤を3倍重量の水に溶解分散さ
せた後、鶏モモ肉の小片(約2cm角のもの)1,00
0gに混合しながら均一に加えた。その後、折幅75m
mのケーシングチューブに充填し、冷蔵庫内(5℃)で
1時間放置することによりチルド鶏合わせ肉を試作し
た。
【0163】また、上で得られたチルド鶏合わせ肉試作
品の一部をケーシングに充填したまま、更に−25℃の
冷凍庫内で1週間凍結保存した後、解凍することにより
凍結解凍鶏合わせ肉を試作した。
【0164】両試作品を実施例19に記載した方法によ
り、結着性スコアを測定したところ、両試作品とも8.
5点であり、よく結着していた。
【0165】また、このようにして得たチルド鶏合わせ
肉試料を加熱して食すると、風味、食感とも優れたもの
であった。
【0166】実施例21 カゼインナトリウム15g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル1g、塩化ナトリウム0.1g及びトランスグ
ルタミナーゼ1,000ユニットを混合して酵素製剤を
調製した。
【0167】酵素製剤を4倍重量の水に分散溶解させた
後、牛バラ肉小片(約3cm角)1,000gに混合し
ながら均一に加え、常温で1時間放置することによりチ
ルド牛合わせ肉(ステーキ用肉)を試作した(試料
1)。試料1の一部を更に−25℃の冷凍庫内で1昼夜
凍結後、解凍することにより凍結解凍牛合わせ肉を試作
した(試料2)。
【0168】これら2試料とも、実施例19に記載した
方法による結着性スコアは9〜10点を有し、よく結着
していた。
【0169】また、試料1及び2はともにグリル後、食
に供すると、ソフトな歯ごたえとジューシー感を有して
おり、高い商品価値があると考えられる。
【0170】実施例22 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル1g、塩化ナトリウム0.1g、分岐デキスト
リン20g及びトランスグルタミナーゼ1,000ユニ
ットを混合して酵素製剤を調製した。
【0171】この酵素製剤を牛バラ肉の小片(約3cm
角)1,000gに混合しながら均一に加え、型枠(サ
イズ:20cm×30cm×5cm)に充填し、常温で
1時間放置後、冷凍庫に入れ、半解凍の状態で2〜3m
mの厚さにスライスした。これをそのまましゃぶしゃぶ
用の肉として煮立ったお湯の中に入れて、また、焼肉用
の肉として鉄板上で焼いて食した。これらの結果、いず
れも結着部は剥がれることなく、かつ、一枚肉と同様の
食感を有していた。
【0172】一方、比較のためにトランスグルタミナー
ゼを使用しなかったことを除いては同一の条件で調製し
たものは、結着せず、スライス時や湯通し時に身割れし
てしまった。
【0173】この他に畜肉及び魚介類の種類(鶏、豚、
マトン、いのしし、鴨、いか、マグロ等)や部位(モ
モ、肩、ロース等)をいろいろ替えて、例えば、牛モモ
肉−豚モモ肉−鶏ムネ肉、鶏モモ肉−鶏ムネ肉、等の組
み合せにより上記と同様の操作で得られた結着肉(合わ
せ肉)は、結着部が全く剥がれることもなく、かつ、歯
ごたえは一枚肉と遜色がなかった。
【0174】実施例23 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル1g、塩化ナトリウム0.1g及びトランスグ
ルタミナーゼ1,000ユニットを混合して酵素製剤を
調製した。
【0175】酵素製剤を4倍重量の水に分散溶解させた
後、約5cm角の小片からなる、牛ヒレ肉対豚ヒレ肉比
率が1対1の牛豚混合ヒレ肉1,000gに混合しなが
ら均一に加え、常温で1時間放置することにより牛豚混
合合わせ肉(ステーキ用肉)を試作した(試料1)。試
料1の一部を更に−25℃の冷凍庫内で1昼夜凍結後、
解凍することにより凍結解凍牛合わせ肉を試作した(試
料2)。
【0176】これら2試料とも実施例19に記載した方
法による結着性スコアは9点以上を有していて、よく結
着していた。試料1及び2はともにグリル後、食に供す
ると、ソフトな歯ごたえとジューシー感を有し、また牛
及び豚を一度に楽しめるという点で高い商品価値がある
と考えられる。
【0177】また、上記酵素製剤を水に分散溶解せずに
牛豚混合ヒレ肉に直接振りかけて使用した場合において
も、上記と同様、よく結着している牛豚混合合わせ肉が
得られた。
【0178】実施例24 カゼインナトリウム5g、HLB値16の蔗糖脂肪酸エ
ステル0.3g、塩化ナトリウム0.1g、分岐デキス
トリン10g及びトランスグルタミナーゼ3,000ユ
ニットを混合して酵素製剤を調製した。
【0179】この酵素製剤を4倍重量の水に分散溶解さ
せた後、繊維がばらばらなった毛ガニの屑肉1,000
gに混合しながら均一に加え、食品包装用のラップフイ
ルムにくるんでカニの足肉状に成形し、冷蔵庫(5℃)
で1昼夜放置した。このものは完全に繊維同士が結着
し、カニの足の筋肉様とみなされた。また、実施例7で
得られたものに比較すると、よりよく結着していた。
【0180】一方、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを使用しなかったことを除いては同一の条件で調製
したものは、結着しなかった。
【0181】実施例25 カゼインナトリウム15g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル0.5g、塩化ナトリウム0.1g、馬鈴薯澱
粉4g及びトランスグルタミナーゼ5,000ユニット
を混合して酵素製剤を調製した。
【0182】この酵素製剤を3倍重量の水に分散溶解さ
せた後、数の子のバラ子1,000gに混合しながら均
一に加え、実施例8におけると同じ箱型トレーに入れ成
形してから、常温で1時間放置した。これをさらに冷蔵
し、成形数の子を得た。
【0183】このものを一定の形にスライスし、寿司だ
ねとして食したところ、通常寿司だねとして食される数
の子と同じ食感を有していた。また、実施例8で得られ
たものと比較すると、若干結着性は劣ったが、食品とし
て食するには問題はなかった。
【0184】一方、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを使用しなかったことを除いては同一の条件で調製
したものは、もろくて食感的にも劣るものであった。
【0185】実施例26 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル0.2g、塩化ナトリウム0.1g及びトラン
スグルタミナーゼ1,500ユニットを混合して酵素製
剤を調製した。
【0186】この酵素製剤を3倍重量の水に分散溶解さ
せた後、実施例9におけると同じサイズの銀ダラの切身
1,000gに混合しながら均一に加え、同実施例にお
けると同じサイズの箱型トレーに並べた後、冷蔵庫(5
℃)で1夜放置した。
【0187】次いで、これを15mmの厚みにスライス
してから、衣をつけて170〜180℃でフライするこ
とにより魚のフライ品を得た。このものは、1枚の魚切
身のフライ1同じ品質を有し、バラケるようなことはな
かった。
【0188】また、さわら、まぐろ等の切身や屑肉に対
しても、この酵素製剤は同様の効果を示した。
【0189】実施例27 カゼインナトリウム15g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル0.5g、塩化ナトリウム0.1g及びトラン
スグルタミナーゼ1,500ユニットを混合して酵素製
剤を調製した。
【0190】この酵素製剤を3倍重量の水に分散溶解さ
せた後、ホタテ貝柱1,000gに混合しながら均一に
加え、実施例26におけると同じサイズの箱型トレーに
入れ成形してから、常温で1時間放置した。これをさら
に冷蔵し、結着成形ホタテ肉を得た。
【0191】このものを、一定の形にスライスし、しゃ
ぶしゃぶ用ホタテ肉として湯通しして食したところ、バ
ラケることなく良好な食感を有していた。
【0192】一方、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを添加しなかったことを除いては同一の条件で調製
したものは、結着せず、スライス時や湯通し時に身割れ
してしまった。
【0193】また、上記酵素製剤を水に分散溶解せずに
ホタテ貝柱に直接振りかけて使用した場合においても、
上記と同様によく結着しているしゃぶしゃぶ用ホタテ肉
が得られた。
【0194】実施例28 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル0.2g、塩化ナトリウム0.1g及びトラン
スグルタミナーゼ1,000ユニットを混合して酵素製
剤を調製した。
【0195】この酵素製剤を3倍重量の水に分散溶解さ
せた後、牛モモ肉500g及びさわらの白身500gに
混合し、実施例26におけると同じサイズの箱型トレー
にこれらを順次積み重ねて入れて成形してから、常温で
1時間放置し、更に冷凍庫で半凍結の状態にした後、1
〜2cmの厚さでスライスした。
【0196】これを鉄板上で焼いてビーフとフィッシュ
ステーキとして食した。その結果、結着部が全く剥がれ
ることもなく、かつ、歯ごたえは一枚肉と遜色がなかっ
た。
【0197】また、これを2〜3mmにスライスして、
しゃぶしゃぶ用肉として、煮立ったスープに6〜7秒間
加熱して食した。この場合も、上記と同様に、結着部が
全く剥がれることもなく、かつ、一枚肉と同様の食感を
有していた。
【0198】実施例29 カゼインナトリウム10g、HLB値16の蔗糖脂肪酸
エステル3.0g、塩化ナトリウム0.5g及びトラン
スグルタミナーゼ12,000ユニットを混合して酵素
製剤を調製した。この酵素製剤を4倍重量の水に分散溶
解させて酵素製剤水溶液を得た。
【0199】スライスしたチーズ300g、スライスし
たきゅうり200g及びスライスした豚ロースハム50
0gの表面にこの酵素製剤水溶液をヘラで塗り付け、箱
型トレー(サイズ:20cm×30cm×5cm)にこ
れらを順次積み重ねて入れて成形してから、常温で1時
間放置した。これをさらに冷蔵し、一定の形にスライス
してチーズ、きゅうり及びハムからなるオードブル用食
品を得た。
【0200】このものはバラケることなく、また、味、
外観も素晴らしいものであった。このように本発明の酵
素製剤を用いることにより、あらゆる食品同士の結着が
可能であることがわかる。
【0201】また、比較のために、トランスグルタミナ
ーゼを使用しなかったことを除いて、同一の条件で調製
したものは結着せず、スライス時に身割れしてしまっ
た。
【0202】実施例30 カゼインナトリウム5g、HLB値16の蔗糖脂肪酸エ
ステル1g、塩化ナトリウム0.1g及びトランスグル
タミナーゼ2,000ユニットをそれぞれ別々に3倍重
量の水に分散溶解させた後、鶏モモ肉の小片(約2cm
角)1,000gに混合しながら均一に加えた。
【0203】この後、折幅75mmのケーシングチュー
ブに充填し、冷蔵庫内(5℃)で1時間放置することに
よりチルド鶏合わせ肉を試作した。本試作品の結着性は
良好であった。
【0204】また、このようにして得たチルド鶏合わせ
肉を加熱して食すると、風味及び食感はともに優れたも
のであった。
【0205】従って、酵素製剤の形態としてではなくて
も、必須成分を個々別々に使用しても十分結着効果が得
られることが確認できた。ただ、手数的にやや煩雑であ
った。
【0206】
【発明の効果】本発明により(1)牛、豚、鶏、魚等の
原料処理工程等や鳥獣肉加工、水産加工食品業界等の加
工工程等から生じる屑肉を強く結着させ得るところとな
り、延いては天然資源を有効に活用した新規な結着成形
食品を得るところとなり、また(2)畜肉、魚介類、野
菜、果物、加工食品等を1種のみを又は2種以上強く結
着させることにより、例えば同じ牛ヒレ肉同士を結着さ
せた場合は天然に存在しない様な大型の牛ヒレステーキ
肉ができたり、また、異種の食品同士を結着させること
により従来考えられなかったような機能をもつ新規な結
着成形食品を容易に与えることができるようになった。
【0207】このようにして得られた結着成形食品は優
れた食感及び風味を有しており、更に調理加工等の加工
適性にも優れ、極めて実用性の高いものである。
【0208】また、本発明の酵素製剤を用いると、結着
成形食品の製造現場でトランスグルタミナーゼ、カゼイ
ン類、食品用界面活性剤等をそれぞれ計量する必要がな
く、簡便に目的とする結着成形食品を得ることができる
というメリットもある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 智穂 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 本道 恵子 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社食品総合研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスグルタミナーゼ及びカゼイン類
    を有効成分として含有することを特徴とする食品原材料
    の結着用酵素製剤。
  2. 【請求項2】 有効成分としてトランスグルタミナーゼ
    及びカゼイン類に加えて更に食品用界面活性剤をも含有
    することを特徴とする請求項1記載の食品原材料の結着
    用酵素製剤。
  3. 【請求項3】 食品用賦形剤又は/及び電解質を更に含
    有することを特徴とする請求項1又は2記載の食品原材
    料の結着用酵素製剤。
  4. 【請求項4】 食品原材料に請求項1〜3のいずれかに
    記載の酵素製剤を添加作用させることを特徴とする結着
    成形食品の製造法。
  5. 【請求項5】 食品原材料にトランスグルタミナーゼ及
    びカゼイン類を添加作用させることを特徴とする結着成
    形食品の製造法。
  6. 【請求項6】 食品原材料に、トランスグルタミナーゼ
    及びカゼイン類に加えて、食品用界面活性剤をも添加作
    用させることを特徴とする請求項5記載の結着成形食品
    の製造法。
  7. 【請求項7】 食品原材料に、食品用賦形剤又は/及び
    電解質をも添加することを特徴とする請求項5又は6記
    載の結着成形食品の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の方法で
    製造された結着成形食品。
JP12288193A 1992-06-02 1993-05-25 酵素製剤及び結着成形食品の製造法 Expired - Lifetime JP3353383B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12288193A JP3353383B2 (ja) 1992-06-02 1993-05-25 酵素製剤及び結着成形食品の製造法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14169392 1992-06-02
JP5-18541 1993-02-05
JP1854193 1993-02-05
JP4-141693 1993-02-05
JP12288193A JP3353383B2 (ja) 1992-06-02 1993-05-25 酵素製剤及び結着成形食品の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06284867A true JPH06284867A (ja) 1994-10-11
JP3353383B2 JP3353383B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=27282252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12288193A Expired - Lifetime JP3353383B2 (ja) 1992-06-02 1993-05-25 酵素製剤及び結着成形食品の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3353383B2 (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245418A (ja) * 1995-03-09 1996-09-24 Behringwerke Ag 安定なトランスグルタミナーゼ製剤およびそれらを製造する方法
JPH10295286A (ja) * 1997-04-28 1998-11-10 Kanebo Ltd 成形食品
JPH11196823A (ja) * 1998-01-19 1999-07-27 Ajinomoto Co Inc 酵素製剤及び水産練り製品又は畜肉練り製品の製造法
JP2000050844A (ja) * 1998-08-10 2000-02-22 Ajinomoto Co Inc 食品接着用酵素製剤及び接着成形食品の製造方法
JP2000060431A (ja) * 1998-06-09 2000-02-29 Ajinomoto Co Inc 新規酵素処理蛋白質含有食品、その製造方法及びそれに使用する酵素製剤
JP2002510473A (ja) * 1998-04-08 2002-04-09 ヌトレコ・アクアカルチャー・リサーチ・センター・エーエス 形状の安定性を達成するための加工成形飼料ペレット、ボール等におけるタンパク質構造の修飾方法、および当該方法により製造された飼料塊
KR100377812B1 (ko) * 2000-07-10 2003-03-26 김영찬 다미 혼합육의 제조방법
JP2005519581A (ja) * 2001-07-16 2005-07-07 ダニスコ エイ/エス 架橋酵素およびヒドロコロイドを含むタンパク質含有食料品
WO2006080607A1 (en) * 2005-01-27 2006-08-03 Mea Company Co., Ltd. The tteokgalbi and manufacturing method of that
JP2009027964A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Toyo Reizo Co Ltd 甘えびの寿司種の製造方法
JP2009284885A (ja) * 2008-05-26 2009-12-10 Seiwa Technics:Kk 食品用結着剤
WO2010035856A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 味の素株式会社 接着成形食品用酵素製剤及び接着成形食品の製造方法
JP2011518206A (ja) * 2008-04-21 2011-06-23 ノボ ノルディスク ヘルス ケア アーゲー 乾燥トランスグルタミナーゼ組成物
JP2012105571A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Fuji Oil Co Ltd 練製品及びその製造法
JP2013179921A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Tottori Institute Of Industrial Technology 魚肉接着方法
JP2015027293A (ja) * 2013-06-27 2015-02-12 日清フーズ株式会社 スパイスミックス及び揚げ物用衣材
JP2018000085A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 千葉製粉株式会社 接着成形食品の製造方法、接着成形食品用の接着成分分散液、および、接着成形食品
WO2022044736A1 (ja) * 2020-08-24 2022-03-03 不二製油グループ本社株式会社 塊肉様食品の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5093228B2 (ja) 2007-03-29 2012-12-12 味の素株式会社 接着用酵素製剤及び接着成形食品の製造方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245418A (ja) * 1995-03-09 1996-09-24 Behringwerke Ag 安定なトランスグルタミナーゼ製剤およびそれらを製造する方法
JPH10295286A (ja) * 1997-04-28 1998-11-10 Kanebo Ltd 成形食品
JPH11196823A (ja) * 1998-01-19 1999-07-27 Ajinomoto Co Inc 酵素製剤及び水産練り製品又は畜肉練り製品の製造法
JP2002510473A (ja) * 1998-04-08 2002-04-09 ヌトレコ・アクアカルチャー・リサーチ・センター・エーエス 形状の安定性を達成するための加工成形飼料ペレット、ボール等におけるタンパク質構造の修飾方法、および当該方法により製造された飼料塊
JP2000060431A (ja) * 1998-06-09 2000-02-29 Ajinomoto Co Inc 新規酵素処理蛋白質含有食品、その製造方法及びそれに使用する酵素製剤
JP2000050844A (ja) * 1998-08-10 2000-02-22 Ajinomoto Co Inc 食品接着用酵素製剤及び接着成形食品の製造方法
KR100377812B1 (ko) * 2000-07-10 2003-03-26 김영찬 다미 혼합육의 제조방법
JP2005519581A (ja) * 2001-07-16 2005-07-07 ダニスコ エイ/エス 架橋酵素およびヒドロコロイドを含むタンパク質含有食料品
WO2006080607A1 (en) * 2005-01-27 2006-08-03 Mea Company Co., Ltd. The tteokgalbi and manufacturing method of that
JP2009027964A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Toyo Reizo Co Ltd 甘えびの寿司種の製造方法
JP2011518206A (ja) * 2008-04-21 2011-06-23 ノボ ノルディスク ヘルス ケア アーゲー 乾燥トランスグルタミナーゼ組成物
US10391062B2 (en) 2008-04-21 2019-08-27 Novo Nordisk Healthcare Ag Dry transglutaminase composition
JP2009284885A (ja) * 2008-05-26 2009-12-10 Seiwa Technics:Kk 食品用結着剤
US8192770B2 (en) 2008-09-25 2012-06-05 Ajinomoto Co., Inc. Enzyme preparation for adhesion-molded foods and method for producing adhesion-molded food
WO2010035856A1 (ja) * 2008-09-25 2010-04-01 味の素株式会社 接着成形食品用酵素製剤及び接着成形食品の製造方法
JP2012105571A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Fuji Oil Co Ltd 練製品及びその製造法
JP2013179921A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Tottori Institute Of Industrial Technology 魚肉接着方法
JP2015027293A (ja) * 2013-06-27 2015-02-12 日清フーズ株式会社 スパイスミックス及び揚げ物用衣材
JP2018000085A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 千葉製粉株式会社 接着成形食品の製造方法、接着成形食品用の接着成分分散液、および、接着成形食品
WO2022044736A1 (ja) * 2020-08-24 2022-03-03 不二製油グループ本社株式会社 塊肉様食品の製造方法
JP7040689B1 (ja) * 2020-08-24 2022-03-23 不二製油株式会社 塊肉様食品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3353383B2 (ja) 2002-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5658605A (en) Process for producing bound-formed food
JP3353383B2 (ja) 酵素製剤及び結着成形食品の製造法
JP3043070B2 (ja) 加工畜類肉及びそれを用いた畜類肉食材、及び加工畜類肉の製造方法
US5939112A (en) Method for producing a processed meat product by treatment with a salt and/or alkali solution and product
RU2498638C9 (ru) Масляная композиция для маслосодержащих пищевых продуктов
EP2179662B1 (en) Method for production of processed livestock meat food or processed sea food, and enzyme preparation for improvement of processed livestock meat food or processed sea food
US6248383B1 (en) Agent for improving water binding capacity of meat and method of making
JPH0767587A (ja) 蛋白食品素材の製造方法及びその方法によって得られた蛋白食品素材及びそれを用いた蛋白食品
KR100884828B1 (ko) 아귀 양념프라이 및 아귀 프라이의 제조방법
JP4108124B2 (ja) 気泡入り畜肉加工食品
JP2829312B2 (ja) 加工魚肉及びそれを用いた魚肉食材、及び加工魚肉の製造方法
EP0784939A1 (en) Process for producing unblanched pasty protein food material, protein food material produced thereby, and protein food produced therefrom
JP3585072B2 (ja) 加工動物性蛋白食材の製造方法
JP3163816B2 (ja) 練製品の製造方法
JP3163339B2 (ja) 食用蛋白の改質
CN106659211A (zh) 风味改良的食用肉和肉制品及其制造方法
CN100333667C (zh) 鱼肉蒸制肠
JP2003125738A (ja) 魚肉ハンバーグ及び魚肉メンチカツ
JP2777611B2 (ja) 無晒ねり状蛋白食品素材の製造方法及びその方法によって得られた蛋白食品素材及びそれを用いた蛋白食品
EP3603413B1 (en) Breaded nugget product containing peeled shrimp or other peeled shell-bearing catch pieces and product production method
CZ10296A3 (en) Process for producing a foodstuff article
FOOD United States Patent po
JPH09266770A (ja) エビ肉入り練り製品の製造方法
JPH04112757A (ja) 食品の製造法及び製造された食品
JP2022078897A (ja) 食肉加工品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110927

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110927

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120927

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120927

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130927

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term