JPH06258259A - 面内分布測定方法及び装置 - Google Patents
面内分布測定方法及び装置Info
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- JPH06258259A JPH06258259A JP5043946A JP4394693A JPH06258259A JP H06258259 A JPH06258259 A JP H06258259A JP 5043946 A JP5043946 A JP 5043946A JP 4394693 A JP4394693 A JP 4394693A JP H06258259 A JPH06258259 A JP H06258259A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電磁波の照射領域よりも遥かに小さい領域の
分解能で、試料に関する物理量の面内分布を非破壊で測
定する手法及び装置を提供する。 【構成】 電磁波発生源1から出射された電磁波3は、
スリット2により成型された後、試料4に視斜角θで入
射する。試料により反射された電磁波を一次元位置感応
型の電磁波検出器9により測定する。測定した電磁波5
の強度或は波長から適宜な解析処理により、一次元位置
感応型検出器の一素子に入射した電磁波5に対応する試
料上の領域の平均した物理量が得られる。次に試料の注
目している面の法線方向を中心軸として所定角度試料を
回転させ、同様な測定から試料の物理量が得られる。こ
れを試料の回転が180度になるまで繰り返す。これらの
一連の測定から、コンピュータートモグラフィーのアル
ゴリズムにより該物理量の面内分布が得られる。
分解能で、試料に関する物理量の面内分布を非破壊で測
定する手法及び装置を提供する。 【構成】 電磁波発生源1から出射された電磁波3は、
スリット2により成型された後、試料4に視斜角θで入
射する。試料により反射された電磁波を一次元位置感応
型の電磁波検出器9により測定する。測定した電磁波5
の強度或は波長から適宜な解析処理により、一次元位置
感応型検出器の一素子に入射した電磁波5に対応する試
料上の領域の平均した物理量が得られる。次に試料の注
目している面の法線方向を中心軸として所定角度試料を
回転させ、同様な測定から試料の物理量が得られる。こ
れを試料の回転が180度になるまで繰り返す。これらの
一連の測定から、コンピュータートモグラフィーのアル
ゴリズムにより該物理量の面内分布が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶を用いたディスプ
レイ、磁気ファイル、半導体などの分野で基板上にの薄
膜を積層した材料や素子において、これら材料や素子に
関する物理量の面内分布を非破壊的にかつ迅速に測定す
るのに好適な面内分布測定方法及び装置に関する。
レイ、磁気ファイル、半導体などの分野で基板上にの薄
膜を積層した材料や素子において、これら材料や素子に
関する物理量の面内分布を非破壊的にかつ迅速に測定す
るのに好適な面内分布測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体を始め多くの分野で基板上に多数
の薄膜を積層した材料や素子が用いられている。形成さ
れた膜の特性は、材料や素子の機能に影響を与えるた
め、良く制御することが必要であり、そのためには膜特
性を示す物理量の正確な測定や膜面内での分布計測が必
須である。このため従来、いろいろな波長の電磁波によ
るいくつかの膜特性測定法が考案されている。この中の
一例として、電磁波としてX線を用いた膜特性測定法を
以下で説明する。
の薄膜を積層した材料や素子が用いられている。形成さ
れた膜の特性は、材料や素子の機能に影響を与えるた
め、良く制御することが必要であり、そのためには膜特
性を示す物理量の正確な測定や膜面内での分布計測が必
須である。このため従来、いろいろな波長の電磁波によ
るいくつかの膜特性測定法が考案されている。この中の
一例として、電磁波としてX線を用いた膜特性測定法を
以下で説明する。
【0003】図2に従来の測定手法の概要を示す。X線
源1からのX線3をスリット2で適宜成型した後、試料
4に照射する。試料4から反射されたX線5の強度を試
料へのX線の視斜角θの関数としてX線検出器6により
計測する。試料と検出器の位置をθ/2θの関係を保持
して回転走査することにより反射X線プロファイルを測
定している。図3に試料基板上に膜が一層ある場合の反
射プロファイルの模式図を示す。X線の波長と基板或は
膜の物質で決まる全反射角度θcより僅かに大きい角度
領域に振動パターンが生じている。この反射プロファイ
ルから、膜厚、膜の屈折率、膜の密度、膜表面或は、膜
と基板の間のラフネス等の物理量が決定できる。これら
の物理量は、X線に照射された領域の平均値を示してい
る。一方、これら物理量の面内分布の測定は、試料を適
宜並進走査して所望の測定位置毎に反射プロファイルを
測定し試料全体の分布を求めている。
源1からのX線3をスリット2で適宜成型した後、試料
4に照射する。試料4から反射されたX線5の強度を試
料へのX線の視斜角θの関数としてX線検出器6により
計測する。試料と検出器の位置をθ/2θの関係を保持
して回転走査することにより反射X線プロファイルを測
定している。図3に試料基板上に膜が一層ある場合の反
射プロファイルの模式図を示す。X線の波長と基板或は
膜の物質で決まる全反射角度θcより僅かに大きい角度
領域に振動パターンが生じている。この反射プロファイ
ルから、膜厚、膜の屈折率、膜の密度、膜表面或は、膜
と基板の間のラフネス等の物理量が決定できる。これら
の物理量は、X線に照射された領域の平均値を示してい
る。一方、これら物理量の面内分布の測定は、試料を適
宜並進走査して所望の測定位置毎に反射プロファイルを
測定し試料全体の分布を求めている。
【0004】また特開平4−123611号公報におい
て、シート状のX線束を用い、シートの幅広方向に分割
された反射プロファイルから、分割されたX線の照射領
域での物理量を測定する装置が報告されている。
て、シート状のX線束を用い、シートの幅広方向に分割
された反射プロファイルから、分割されたX線の照射領
域での物理量を測定する装置が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】基板上に積層された膜
特性の面内分布は、材料や素子の特性向上、成膜プロセ
スの改良、品質管理、歩留り低下の上でも有用な知見と
なる。さらに微細加工技術や成膜技術の発達に伴い、基
板上に多数の素子形成が可能となることから、膜特性の
面内分布を高位置分解能で迅速に、しかも非破壊的に測
定したいという要求がある。しかし、従来装置では以下
に述べる問題点がある。
特性の面内分布は、材料や素子の特性向上、成膜プロセ
スの改良、品質管理、歩留り低下の上でも有用な知見と
なる。さらに微細加工技術や成膜技術の発達に伴い、基
板上に多数の素子形成が可能となることから、膜特性の
面内分布を高位置分解能で迅速に、しかも非破壊的に測
定したいという要求がある。しかし、従来装置では以下
に述べる問題点がある。
【0006】測定した物理量は、電磁波が照射された領
域の平均値であるため、電磁波の照射領域より小さい領
域の物理量の測定は困難であるという問題がある。ま
た、面内分布の高分解能化のために電磁波の試料への照
射領域を小さく制限した場合は、電磁波の利用効率が低
下し膨大な測定時間が必要となるという問題がある。ま
たシート上の電磁波を分割して物理量を測定する場合に
おいても、分割された電磁波の照射領域より小さい領域
での測定は困難であるという問題がある。
域の平均値であるため、電磁波の照射領域より小さい領
域の物理量の測定は困難であるという問題がある。ま
た、面内分布の高分解能化のために電磁波の試料への照
射領域を小さく制限した場合は、電磁波の利用効率が低
下し膨大な測定時間が必要となるという問題がある。ま
たシート上の電磁波を分割して物理量を測定する場合に
おいても、分割された電磁波の照射領域より小さい領域
での測定は困難であるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、電磁波の照射領域よりも
遥かに小さい領域の分解能で物理量の面内分布を非破壊
で測定する方法及び装置を提供することにある。
遥かに小さい領域の分解能で物理量の面内分布を非破壊
で測定する方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明に係る面内分布測定方法は、相互の位置関係が特
定されている多数の方向から電磁波を試料に対して入射
すること、前記多数の入射電磁波に対応して前記試料か
ら反射した多数の反射電磁波を検出手段により一連に測
定すること、前記検出手段により検出された多数の反射
電磁波及び前記入射電磁波の相互位置関係に基づいてデ
ータ演算解析処理により前記電磁波の照射領域より小さ
い領域に対応する試料の物理量を求め、且つ試料の被測
定領域全面にわたって前記小領域毎に前記物理量を求め
ることにより該物理量の試料の面内分布を得ることを特
徴とするものである。
本発明に係る面内分布測定方法は、相互の位置関係が特
定されている多数の方向から電磁波を試料に対して入射
すること、前記多数の入射電磁波に対応して前記試料か
ら反射した多数の反射電磁波を検出手段により一連に測
定すること、前記検出手段により検出された多数の反射
電磁波及び前記入射電磁波の相互位置関係に基づいてデ
ータ演算解析処理により前記電磁波の照射領域より小さ
い領域に対応する試料の物理量を求め、且つ試料の被測
定領域全面にわたって前記小領域毎に前記物理量を求め
ることにより該物理量の試料の面内分布を得ることを特
徴とするものである。
【0009】また、試料に電磁波を照射することにより
該試料から多数方向に出射された多数の電磁波をその相
互の位置関係と共に検出手段により一連に測定するこ
と、前記検出手段により検出された多数の出射電磁波及
びその相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理によ
り前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する試料
の物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわたって
前記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物理量
の試料の面内分布を得ることを特徴とする面内分布測定
方法である。
該試料から多数方向に出射された多数の電磁波をその相
互の位置関係と共に検出手段により一連に測定するこ
と、前記検出手段により検出された多数の出射電磁波及
びその相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理によ
り前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する試料
の物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわたって
前記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物理量
の試料の面内分布を得ることを特徴とする面内分布測定
方法である。
【0010】また、上記本発明方法を実現する本発明の
面内分布測定装置は、試料を保持する試料保持手段と、
電磁波を前記試料に入射させる電磁波発生源と、前記入
射電磁波に対応して前記試料から反射した反射電磁波を
を検出する検出手段と、前記入射電磁波の試料への入射
方向を相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機構
と、前記入射電磁波の各入射方向に対応して前記検出手
段により検出された一連の多数の反射電磁波及び前記入
射電磁波の相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理
により前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する
試料の物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわた
って前記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物
理量の試料の面内分布を得る面内分布演算処理手段とを
備えたことを特徴とするものである。
面内分布測定装置は、試料を保持する試料保持手段と、
電磁波を前記試料に入射させる電磁波発生源と、前記入
射電磁波に対応して前記試料から反射した反射電磁波を
を検出する検出手段と、前記入射電磁波の試料への入射
方向を相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機構
と、前記入射電磁波の各入射方向に対応して前記検出手
段により検出された一連の多数の反射電磁波及び前記入
射電磁波の相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理
により前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する
試料の物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわた
って前記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物
理量の試料の面内分布を得る面内分布演算処理手段とを
備えたことを特徴とするものである。
【0011】また、試料を保持する試料保持手段と、電
磁波を前記試料に照射させる電磁波発生源と、前記照射
電磁波に対応して前記試料から出射された出射電磁波を
検出する検出手段と、前記試料と前記検出手段の相対位
置をその相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機
構と、前記検出手段により前記各位置毎に検出された一
連の多数の反射電磁波及びその相互位置関係に基づいて
データ演算解析処理により前記電磁波の照射領域より小
さい領域に対応する試料の物理量を求め、且つ試料の被
測定領域全面にわたって前記小領域毎に前記物理量を求
めることにより該物理量の試料の面内分布を得る面内分
布演算処理手段とを備えたことを特徴とする面内分布測
定装置である。
磁波を前記試料に照射させる電磁波発生源と、前記照射
電磁波に対応して前記試料から出射された出射電磁波を
検出する検出手段と、前記試料と前記検出手段の相対位
置をその相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機
構と、前記検出手段により前記各位置毎に検出された一
連の多数の反射電磁波及びその相互位置関係に基づいて
データ演算解析処理により前記電磁波の照射領域より小
さい領域に対応する試料の物理量を求め、且つ試料の被
測定領域全面にわたって前記小領域毎に前記物理量を求
めることにより該物理量の試料の面内分布を得る面内分
布演算処理手段とを備えたことを特徴とする面内分布測
定装置である。
【0012】前記の面内分布測定装置において、前記位
置変更機構は、前記試料保持手段が試料の着目する面の
法線方向を中心に試料を回転する機構にて形成されたこ
とを特徴とするもの、又は試料の着目する面の法線方向
を中心に前記電磁波発生源と前記電磁波検出手段を回転
する機構にて形成されたことを特徴とするが挙げられ
る。ここで前記試料保持手段は、前記電磁波発生源から
出射される電磁波の進行方向と直交方向に試料を移動す
る機構を具備したものがよい。又は前記電磁波発生源及
び/又は前記電磁波検出手段は、試料の着目する面の法
線方向直交方向に移動する機構を具備したことを特徴と
するものがよい。
置変更機構は、前記試料保持手段が試料の着目する面の
法線方向を中心に試料を回転する機構にて形成されたこ
とを特徴とするもの、又は試料の着目する面の法線方向
を中心に前記電磁波発生源と前記電磁波検出手段を回転
する機構にて形成されたことを特徴とするが挙げられ
る。ここで前記試料保持手段は、前記電磁波発生源から
出射される電磁波の進行方向と直交方向に試料を移動す
る機構を具備したものがよい。又は前記電磁波発生源及
び/又は前記電磁波検出手段は、試料の着目する面の法
線方向直交方向に移動する機構を具備したことを特徴と
するものがよい。
【0013】また前記の面内分布測定装置において、電
磁波検出手段は、細隙を介して電磁波を検出する電磁波
検出器を用い、前記試料からの電磁波の発生領域を制限
したことを特徴とするものがよい。また電磁波検出手段
は、一次元位置感応型検出器であるもの、又は二次元位
置感応型検出器であるものが挙げられる。また前記検出
手段は位置分解能を可変にする機構を具備したものがよ
い。また前記電磁波発生源と前記試料の間に、該電磁波
発生源から出射された電磁波の幅を拡大する機構を具備
したものがよい。また前記電磁波発生源と前記検出手段
の間に、該電磁波発生源から出射された電磁波の波長を
限定する又は波長を走査する機構を具備したものがよ
い。
磁波検出手段は、細隙を介して電磁波を検出する電磁波
検出器を用い、前記試料からの電磁波の発生領域を制限
したことを特徴とするものがよい。また電磁波検出手段
は、一次元位置感応型検出器であるもの、又は二次元位
置感応型検出器であるものが挙げられる。また前記検出
手段は位置分解能を可変にする機構を具備したものがよ
い。また前記電磁波発生源と前記試料の間に、該電磁波
発生源から出射された電磁波の幅を拡大する機構を具備
したものがよい。また前記電磁波発生源と前記検出手段
の間に、該電磁波発生源から出射された電磁波の波長を
限定する又は波長を走査する機構を具備したものがよ
い。
【0014】
【作用】本発明によれば、次の作用により上記目的が達
成される。最初に、本発明による面内分布測定装置の構
成を図1に示し、本発明の作用を説明する。電磁波発生
源1から出射された電磁波3は、スリット2により成型
された後、試料4に視斜角θで入射する。試料により反
射された電磁波5を一次元位置感応型の電磁波検出器6
で測定する。測定した電磁波5の強度或は波長から適宜
なデータ解析処理により、一次元位置感応型検出器の一
素子に入射した電磁波5に対応する試料上の領域の平均
した物理量が得られる。例えば、電磁波としてX線を用
い、視斜角θを変数とした反射X線プロファイル(図3
参照)から試料照射領域で平均した膜厚d、屈折率n、
密度ρ、ラフネスσ等の物理量が得られる。これを試料
基板上に膜が一層ある場合について図4を参照しながら
説明する。図4でn1、n2及びn3は空気、薄膜及び基
板の屈折率である。
成される。最初に、本発明による面内分布測定装置の構
成を図1に示し、本発明の作用を説明する。電磁波発生
源1から出射された電磁波3は、スリット2により成型
された後、試料4に視斜角θで入射する。試料により反
射された電磁波5を一次元位置感応型の電磁波検出器6
で測定する。測定した電磁波5の強度或は波長から適宜
なデータ解析処理により、一次元位置感応型検出器の一
素子に入射した電磁波5に対応する試料上の領域の平均
した物理量が得られる。例えば、電磁波としてX線を用
い、視斜角θを変数とした反射X線プロファイル(図3
参照)から試料照射領域で平均した膜厚d、屈折率n、
密度ρ、ラフネスσ等の物理量が得られる。これを試料
基板上に膜が一層ある場合について図4を参照しながら
説明する。図4でn1、n2及びn3は空気、薄膜及び基
板の屈折率である。
【0015】試料に波長λのX線が入射した時のX線反
射強度Rは、ジェイ.エイチ.アンダーウッド(J.
H.Underwood)とティー.ダブリュ.バービー(T.
W.Barbee)のエーアイーピー コンフェレンス プロ
シーディング,ロー エナジーX-レイ ダイアゴノステ
ィックス-1981,アメリカン インスティテュート オブ
フィジックス,ニューヨーク 1981(AIP Conferenc
e Proceeding,Low Energy X-ray Diagonostics-1
981,American Institute of Physics,NewYork 1
981)やビー.バイダル(B.Vidal)とピー.ビンセン
ト(P.Vivcent)(Appl.Oot.23巻 1794頁 1984
年)に記載されている数式をもとに計算すると以下のよ
うになる。ここで、dは膜厚、σ1及びσ2は各々空気と
膜及び膜と基板との界面のラフネスである。
射強度Rは、ジェイ.エイチ.アンダーウッド(J.
H.Underwood)とティー.ダブリュ.バービー(T.
W.Barbee)のエーアイーピー コンフェレンス プロ
シーディング,ロー エナジーX-レイ ダイアゴノステ
ィックス-1981,アメリカン インスティテュート オブ
フィジックス,ニューヨーク 1981(AIP Conferenc
e Proceeding,Low Energy X-ray Diagonostics-1
981,American Institute of Physics,NewYork 1
981)やビー.バイダル(B.Vidal)とピー.ビンセン
ト(P.Vivcent)(Appl.Oot.23巻 1794頁 1984
年)に記載されている数式をもとに計算すると以下のよ
うになる。ここで、dは膜厚、σ1及びσ2は各々空気と
膜及び膜と基板との界面のラフネスである。
【0016】
【数1】
【0017】また、δ2及びδ3は膜及び基板での屈折率
nの実部の1からのずれの量を表し次式で与えられる。
ここで、reは古典電子半径、N0はアボガドロ数、Zは
原子番号、Aは原子量、ρは密度である。
nの実部の1からのずれの量を表し次式で与えられる。
ここで、reは古典電子半径、N0はアボガドロ数、Zは
原子番号、Aは原子量、ρは密度である。
【0018】
【数2】
【0019】式(数1)においては、屈折率の虚部βの
Rへの寄与を無視したこと、R≪1という近似を用い
た。式(数1)からRはθに関するd、δ、σの関数で
あることがわかる。特に図3のθcより大きな角度での
X線反射強度の振動は、式(数1)の(1)式の第3項
の cos 成分であるd2とδ2に依存している。以上か
ら、測定したX線反射強度Rから式(数1)を用いるこ
とにより、膜厚d、ラフネスσ、δ等の物理量を求める
ことができる。また式(数2)より膜の密度ρも求める
ことができる。以上までが従来法による物理量の求め方
である。しかし、得られた物理量はX線が照射された広
い領域(X線の入射角が小さいため、X線の入射方向に
長く伸びた領域)のものである。そこで、上記で得られ
た物理量はX線の照射領域での平均値と考えることと、
従来から用いられているコンピュータートモグラフィー
(CT)の手法を用いることにより、上記物理量の面内
分布をX線の試料照射利用域よりも遥かに小さい分解能
で求めることが、本発明のポイントである。次にこの測
定法と求め方について説明する。
Rへの寄与を無視したこと、R≪1という近似を用い
た。式(数1)からRはθに関するd、δ、σの関数で
あることがわかる。特に図3のθcより大きな角度での
X線反射強度の振動は、式(数1)の(1)式の第3項
の cos 成分であるd2とδ2に依存している。以上か
ら、測定したX線反射強度Rから式(数1)を用いるこ
とにより、膜厚d、ラフネスσ、δ等の物理量を求める
ことができる。また式(数2)より膜の密度ρも求める
ことができる。以上までが従来法による物理量の求め方
である。しかし、得られた物理量はX線が照射された広
い領域(X線の入射角が小さいため、X線の入射方向に
長く伸びた領域)のものである。そこで、上記で得られ
た物理量はX線の照射領域での平均値と考えることと、
従来から用いられているコンピュータートモグラフィー
(CT)の手法を用いることにより、上記物理量の面内
分布をX線の試料照射利用域よりも遥かに小さい分解能
で求めることが、本発明のポイントである。次にこの測
定法と求め方について説明する。
【0020】上記の手順によれば、X線のある照射領域
での物理量が得られる。次に試料の注目している面の法
線方向を中心軸として所定角度試料を回転させ、同様な
測定から試料の物理量が得られる。これを試料の回転が
180度或は360度になるまで繰り返す。これらの一連の測
定から、以下に述べる解析処理により該物理量の面内分
布が得られる。
での物理量が得られる。次に試料の注目している面の法
線方向を中心軸として所定角度試料を回転させ、同様な
測定から試料の物理量が得られる。これを試料の回転が
180度或は360度になるまで繰り返す。これらの一連の測
定から、以下に述べる解析処理により該物理量の面内分
布が得られる。
【0021】図5に面内分布を求める原理図を示した。
今注目している物理量の面内分布をd(x,y)とし、
実験室に固定した座標系x’−y’と試料に固定した座
標系x−yとのなす角度をφとする。上記測定におい
て、試料の角度φ、一次元位置感応型検出器の位置x’
の素子の測定から得られた物理量D(x’,φ)は、X
線の照射領域での平均値であるため、次式のように表さ
れる。
今注目している物理量の面内分布をd(x,y)とし、
実験室に固定した座標系x’−y’と試料に固定した座
標系x−yとのなす角度をφとする。上記測定におい
て、試料の角度φ、一次元位置感応型検出器の位置x’
の素子の測定から得られた物理量D(x’,φ)は、X
線の照射領域での平均値であるため、次式のように表さ
れる。
【0022】
【数3】
【0023】次に、次式(数4)で示すP(x’,φ)
により、式(数3)は次の式(数5)ようになる。
により、式(数3)は次の式(数5)ようになる。
【0024】
【数4】
【0025】
【数5】
【0026】式(数5)から、一般のコンピュータトモ
グラフィー(CT)のアルゴリズムの手法を用いること
により、d(x,y)を求めることができる。以下に一
般のCTで用いられているフィルター逆投影法の結果だ
けを示す。
グラフィー(CT)のアルゴリズムの手法を用いること
により、d(x,y)を求めることができる。以下に一
般のCTで用いられているフィルター逆投影法の結果だ
けを示す。
【0027】
【数6】
【0028】式(数4)乃至(数6)を用いることで、
測定により得られた物理量D(x’,φ)からd(x,
y)を求めることができる。また得られるd(x,y)
の領域は、試料を回転する回数をN、一次元位置感応型
検出器の素子の数をMとすると、図1で示したX線の照
射領域の1/(N・M)という小さな領域である。以上
に述べた測定及び解析手法により電磁波の照射領域より
も遥かに小さい領域の分解能で物理量の面内分布を非破
壊で測定することが可能となる。
測定により得られた物理量D(x’,φ)からd(x,
y)を求めることができる。また得られるd(x,y)
の領域は、試料を回転する回数をN、一次元位置感応型
検出器の素子の数をMとすると、図1で示したX線の照
射領域の1/(N・M)という小さな領域である。以上
に述べた測定及び解析手法により電磁波の照射領域より
も遥かに小さい領域の分解能で物理量の面内分布を非破
壊で測定することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1に、本発明を適用してなる一実施例の面内分布測定
装置の構成図を示す。本実施例においては、電磁波とし
てX線を使用した。図示のように、X線源1から出射さ
れたX線3は、スリット2により成型された後、試料4
に入射する。試料4により反射されたX線5をX線検出
器6により測定する。
図1に、本発明を適用してなる一実施例の面内分布測定
装置の構成図を示す。本実施例においては、電磁波とし
てX線を使用した。図示のように、X線源1から出射さ
れたX線3は、スリット2により成型された後、試料4
に入射する。試料4により反射されたX線5をX線検出
器6により測定する。
【0030】X線源1には、Cuをターゲットに用いた
通常のX線管球を使用した。スリット2には、x’及び
z’方向のX線の角度発散を抑制するソーラースリット
を使用した。スリット2を通過したX線は、x’方向に
10mm、z’方向に0.1mm、角度発散は数mrad
程度に制限されている。またX線源1とスリット2に間
にNiフィルターを挿入することにより、Cu−Kβ線
を抑制し、Cu−Kα線による準単色光を実現してい
る。円盤状の試料4は、試料保持台7上に固定される。
試料保持台7には、x’,y’,z’方向の並進と
x’,y’,z’軸を中心とする回転機構を備えてお
り、これによって試料4の位置が調整できるようになっ
ている。X線検出器6には、二次元位置感応型検出器で
あるX線撮像管を使用した。X線撮像管は検出器台8上
に固定される。検出器台8には、x’,y’,z’方向
の並進機構とx’軸を中心とする回転機構を備えてお
り、これによって試料4の位置が調整できるようになっ
ている。検出器6、試料保持台7及び検出器台8は制御
部9により制御される。制御部9は、試料保持台7や検
出器台8の駆動機構用のドライバー、ドライバーコント
ローラや、X線撮像管のコントローラ、検出した画像処
理部及び、計算機等で構成されている。
通常のX線管球を使用した。スリット2には、x’及び
z’方向のX線の角度発散を抑制するソーラースリット
を使用した。スリット2を通過したX線は、x’方向に
10mm、z’方向に0.1mm、角度発散は数mrad
程度に制限されている。またX線源1とスリット2に間
にNiフィルターを挿入することにより、Cu−Kβ線
を抑制し、Cu−Kα線による準単色光を実現してい
る。円盤状の試料4は、試料保持台7上に固定される。
試料保持台7には、x’,y’,z’方向の並進と
x’,y’,z’軸を中心とする回転機構を備えてお
り、これによって試料4の位置が調整できるようになっ
ている。X線検出器6には、二次元位置感応型検出器で
あるX線撮像管を使用した。X線撮像管は検出器台8上
に固定される。検出器台8には、x’,y’,z’方向
の並進機構とx’軸を中心とする回転機構を備えてお
り、これによって試料4の位置が調整できるようになっ
ている。検出器6、試料保持台7及び検出器台8は制御
部9により制御される。制御部9は、試料保持台7や検
出器台8の駆動機構用のドライバー、ドライバーコント
ローラや、X線撮像管のコントローラ、検出した画像処
理部及び、計算機等で構成されている。
【0031】次に、このように構成される実施例装置を
用いて試料内の物理量の面内分布を測定する方法につい
て説明する。試料は、Si基板上に蒸着された厚み約1
00ÅのNi膜であり、X線反射プロファイルによる膜
厚、屈折率、ラフネスから、本発明に従ってこれらの面
内分布を求める。
用いて試料内の物理量の面内分布を測定する方法につい
て説明する。試料は、Si基板上に蒸着された厚み約1
00ÅのNi膜であり、X線反射プロファイルによる膜
厚、屈折率、ラフネスから、本発明に従ってこれらの面
内分布を求める。
【0032】スリット2を通過したX線3を直接、X線
撮像管で検出できるように検出器台8を調整し、試料と
X線撮像管の距離をRとする。次に試料保持台7によ
り、試料4のx’軸回りの回転軸が試料表面と一致する
ように調整する。同様にX線3と試料4の表面が平行
に、またX線3のx’方向の幅の中心と試料4のz’軸
回りの回転中心とが一致するように調整する。調整終了
後に試料4をx’軸を回転中心にして初期角度θ1(本
実施例においては0.1度)だけ回転させる。試料4に
より反射されたX線5の強度I(x’,z’)を、X線
撮像管により検出する。z’方向の強度はX線3の試料
4に対する視斜角θの関数であり、z’=Rtan2θの
関係がある。これからX線撮像管の検出位置z’から視
斜角θに変換できる。次に試料4を微小角度δθ回転さ
せて反射X線強度を測定する。この走査を予め設定して
おいた角度θ2(本実施例においては1.2度)まで繰
り返し、この一連の操作をx’を変えて繰り返すことに
より、各x’毎に図3で示したような反射X線プロファ
イルが得られる。このプロファイルとX線反射のフレネ
ルの式及び反射面を多層にした場合のシュミレーション
から、試料上のNi膜の膜厚、屈折率、密度、ラフネス
が得られる。今注目する物理量の一例として膜厚dをと
ると、反射X線プロファイルからd(x’)が得られ
る。
撮像管で検出できるように検出器台8を調整し、試料と
X線撮像管の距離をRとする。次に試料保持台7によ
り、試料4のx’軸回りの回転軸が試料表面と一致する
ように調整する。同様にX線3と試料4の表面が平行
に、またX線3のx’方向の幅の中心と試料4のz’軸
回りの回転中心とが一致するように調整する。調整終了
後に試料4をx’軸を回転中心にして初期角度θ1(本
実施例においては0.1度)だけ回転させる。試料4に
より反射されたX線5の強度I(x’,z’)を、X線
撮像管により検出する。z’方向の強度はX線3の試料
4に対する視斜角θの関数であり、z’=Rtan2θの
関係がある。これからX線撮像管の検出位置z’から視
斜角θに変換できる。次に試料4を微小角度δθ回転さ
せて反射X線強度を測定する。この走査を予め設定して
おいた角度θ2(本実施例においては1.2度)まで繰
り返し、この一連の操作をx’を変えて繰り返すことに
より、各x’毎に図3で示したような反射X線プロファ
イルが得られる。このプロファイルとX線反射のフレネ
ルの式及び反射面を多層にした場合のシュミレーション
から、試料上のNi膜の膜厚、屈折率、密度、ラフネス
が得られる。今注目する物理量の一例として膜厚dをと
ると、反射X線プロファイルからd(x’)が得られ
る。
【0033】次に試料4をz’軸を中心に微小角度δφ
(本実施例では0.5度)だけ回転させ、同様の測定か
らd(x’,δφ)を求める。この走査を試料4の回転
角度が180度になるまで繰り返す。これらの一連の測
定からd(x’,φ)が得られる。最後に、d(x’,
φ)のデータ群から、作用の項で記述したコンピュータ
トモグラフィーのアルゴリズム(本実施例ではフィルタ
ー逆投影法)を用いてNi膜の膜厚d(x,y)の面内
分布を求めることができる。これは図1の制御部9内の
計算機により行われる。
(本実施例では0.5度)だけ回転させ、同様の測定か
らd(x’,δφ)を求める。この走査を試料4の回転
角度が180度になるまで繰り返す。これらの一連の測
定からd(x’,φ)が得られる。最後に、d(x’,
φ)のデータ群から、作用の項で記述したコンピュータ
トモグラフィーのアルゴリズム(本実施例ではフィルタ
ー逆投影法)を用いてNi膜の膜厚d(x,y)の面内
分布を求めることができる。これは図1の制御部9内の
計算機により行われる。
【0034】本実施例において、X線撮像管のx’方向
の位置分解能は20μmとし、x’方向に512点測定
した。試料4のz’軸に関する回転数は360点であ
る。これから試料内での面内分布の分解能は約20μm
程度であり、これは試料の照射領域10mm×10mmに比
べ遥かに小さい分解能でしかも非破壊で測定できること
を示している。
の位置分解能は20μmとし、x’方向に512点測定
した。試料4のz’軸に関する回転数は360点であ
る。これから試料内での面内分布の分解能は約20μm
程度であり、これは試料の照射領域10mm×10mmに比
べ遥かに小さい分解能でしかも非破壊で測定できること
を示している。
【0035】本実施例において、一般に利用されている
コンピュータトモグラフィーのアルゴリズムや、高速フ
ーリエ変換専用のハードプロセッサーの利用が可能とな
ることから、物理量の面内分布の計算が高速化が可能と
なる効果がある。
コンピュータトモグラフィーのアルゴリズムや、高速フ
ーリエ変換専用のハードプロセッサーの利用が可能とな
ることから、物理量の面内分布の計算が高速化が可能と
なる効果がある。
【0036】本実施例において、X線検出器6に二次元
位置感応型検出器であるX線撮像管を用いたため、反射
X線プロファイルの測定の際に、x’方向のプロファイ
ルが同時に測定できると共に、視斜角θの走査に伴い検
出器6を移動させる必要がないため、プロファイル測定
が容易となる効果がある。またX線撮像管は、入射した
X線によりX線感光面に生成した電子−ホール対を電子
銃からの電子ビームにより、二次元的に読み見出すこと
によりX線画像の計測が可能となっている。この構造か
ら、読み出し電子ビームの走査範囲は任意に変更可能で
あるため、読み出すX線画像の位置分解能を、測定に即
して容易に変更できる。これから試料面上の注目物理量
の面内分布の位置分解能を試料の大きさに合わせて容易
に変更できるという効果がある。即ち、X線検出器6
に、検出位置分解能を可変にする機構を備えることによ
り、上述の効果を得ることができる。
位置感応型検出器であるX線撮像管を用いたため、反射
X線プロファイルの測定の際に、x’方向のプロファイ
ルが同時に測定できると共に、視斜角θの走査に伴い検
出器6を移動させる必要がないため、プロファイル測定
が容易となる効果がある。またX線撮像管は、入射した
X線によりX線感光面に生成した電子−ホール対を電子
銃からの電子ビームにより、二次元的に読み見出すこと
によりX線画像の計測が可能となっている。この構造か
ら、読み出し電子ビームの走査範囲は任意に変更可能で
あるため、読み出すX線画像の位置分解能を、測定に即
して容易に変更できる。これから試料面上の注目物理量
の面内分布の位置分解能を試料の大きさに合わせて容易
に変更できるという効果がある。即ち、X線検出器6
に、検出位置分解能を可変にする機構を備えることによ
り、上述の効果を得ることができる。
【0037】本実施例において、スリット2にソーラー
スリットを用いることにより、X線3の発散角を抑制
し、高い精度で反射X線プロファイル測定が可能となる
効果がある。
スリットを用いることにより、X線3の発散角を抑制
し、高い精度で反射X線プロファイル測定が可能となる
効果がある。
【0038】本実施例において、試料4に対しX線3を
多数方向から入射させる機構に、試料4を回転させる方
式を採用したため、試料保持台7の構造が簡単となり、
測定装置全体を小型化できるという効果がある。
多数方向から入射させる機構に、試料4を回転させる方
式を採用したため、試料保持台7の構造が簡単となり、
測定装置全体を小型化できるという効果がある。
【0039】次に、図1実施例の変形例について幾つか
説明する。最初に、図1の実施例に代えて、X線検出器
6として一次元位置感応型検出器であるフォトダイオー
ドアレイ(PDA)を用いることができる。PDAの入
射窓にX線−可視光の蛍光膜を用いることによりX線検
出器6として使用できる。この場合、反射X線プロファ
イル測定には、試料の視斜角θの走査に同期させて検出
器6の位置z’をz’=Rtan2θの関係を保ちつつ駆
動させる必要がある。この他の測定手順は図1の実施例
と同様であり、試料内の注目物理量の面内分布の測定が
可能である。本変形例においては、X線検出器6に一次
元検出器を用いることにより、検出器からの信号処理系
が簡便になるという効果がある。また一次元検出器の採
用によりx’方向に関する反射X線プロファイルを同時
に測定できるため、計測時間を短縮できるという効果が
ある。
説明する。最初に、図1の実施例に代えて、X線検出器
6として一次元位置感応型検出器であるフォトダイオー
ドアレイ(PDA)を用いることができる。PDAの入
射窓にX線−可視光の蛍光膜を用いることによりX線検
出器6として使用できる。この場合、反射X線プロファ
イル測定には、試料の視斜角θの走査に同期させて検出
器6の位置z’をz’=Rtan2θの関係を保ちつつ駆
動させる必要がある。この他の測定手順は図1の実施例
と同様であり、試料内の注目物理量の面内分布の測定が
可能である。本変形例においては、X線検出器6に一次
元検出器を用いることにより、検出器からの信号処理系
が簡便になるという効果がある。また一次元検出器の採
用によりx’方向に関する反射X線プロファイルを同時
に測定できるため、計測時間を短縮できるという効果が
ある。
【0040】次に、図1の実施例に代えて、X線検出器
6として位置検出機能がないシンチレーションカウンタ
ーを用いることができる。この場合、装置の構成として
例えば図2のようになる。本実施例における反射X線プ
ロファイル測定には、前述のX線検出器のz’方向の走
査に加えて、試料4をx’方向に走査する必要がある。
これらの走査により試料の注目物理量が、x’とφの関
数として得られ、これ以降の測定手順は図1の実施例と
同じである。本変形例においては、検出器6として非常
に簡便な検出器を用いることにより、検出器6からの信
号処理系が非常に簡便になるという効果がある。また本
変形例においては、スリット2による非常に狭いビーム
であるX線3を使用できるので、試料上の注目物理量の
面内分布を数μmの高分解能で測定できるという効果が
ある。
6として位置検出機能がないシンチレーションカウンタ
ーを用いることができる。この場合、装置の構成として
例えば図2のようになる。本実施例における反射X線プ
ロファイル測定には、前述のX線検出器のz’方向の走
査に加えて、試料4をx’方向に走査する必要がある。
これらの走査により試料の注目物理量が、x’とφの関
数として得られ、これ以降の測定手順は図1の実施例と
同じである。本変形例においては、検出器6として非常
に簡便な検出器を用いることにより、検出器6からの信
号処理系が非常に簡便になるという効果がある。また本
変形例においては、スリット2による非常に狭いビーム
であるX線3を使用できるので、試料上の注目物理量の
面内分布を数μmの高分解能で測定できるという効果が
ある。
【0041】次に、図1の実施例に代えて、X線源1に
高強度・連続波長のX線の放射が可能なX線光源を用
い、X線源1と試料4の間にX線3の波長の走査が可能
な結晶分光器を設けることができる。結晶分光器として
は、Si(111)のチャンネルカット分光器を用い、
波長走査の際に分光器を並進駆動させることにより、分
光器から出射されるX線3の出射位置を一定とすること
ができる。この場合、反射X線プロファイルの測定は、
X線波長に対する反射X線強度の測定となる。このX線
波長に対する反射X線プロファイルから図1の実施例と
同様なシュミレーションから試料上の膜の膜厚、屈折
率、密度、ラフネス等の物理量が得られる。本実施例に
おいては、反射X線プロファイルの測定にX線の波長を
走査するために、X線検出器6の試料の視斜角θについ
ての駆動走査が不要となり、検出器台8の構造が簡便に
なるという効果がある。また本実施例においては、注目
元素のX線吸収端波長を含む波長範囲で走査することに
より、試料上の膜の特定元素のみの情報を得ることがで
きるという効果がある。
高強度・連続波長のX線の放射が可能なX線光源を用
い、X線源1と試料4の間にX線3の波長の走査が可能
な結晶分光器を設けることができる。結晶分光器として
は、Si(111)のチャンネルカット分光器を用い、
波長走査の際に分光器を並進駆動させることにより、分
光器から出射されるX線3の出射位置を一定とすること
ができる。この場合、反射X線プロファイルの測定は、
X線波長に対する反射X線強度の測定となる。このX線
波長に対する反射X線プロファイルから図1の実施例と
同様なシュミレーションから試料上の膜の膜厚、屈折
率、密度、ラフネス等の物理量が得られる。本実施例に
おいては、反射X線プロファイルの測定にX線の波長を
走査するために、X線検出器6の試料の視斜角θについ
ての駆動走査が不要となり、検出器台8の構造が簡便に
なるという効果がある。また本実施例においては、注目
元素のX線吸収端波長を含む波長範囲で走査することに
より、試料上の膜の特定元素のみの情報を得ることがで
きるという効果がある。
【0042】また、図1の実施例に代えて、X線源1と
試料4の間にX線源1から出射されるX線3のx’方向
の幅を広げる非対称反射結晶を設けることができる。本
発明によれば、試料4に入射するX線の幅は試料の口径
と同程度であれば、高い効率で面内分布の測定が可能で
ある。試料の口径がX線源1から出射されるX線の幅よ
りも遥かに大きい場合、本実施例によるX線幅の拡大は
有効である。図6に非対称反射結晶によるX線幅を拡大
する原理図を示した。非対称反射結晶として、Si(1
11)のチャンネルカット結晶を使用した。結晶は、図
6のように第1結晶と第2結晶の表面が非平行になるよ
うに切り出したもので、第1結晶と第2結晶のX線を反
射する格子面は平行であり、第2結晶が非対称反射結晶
となっている。チャンネルカット結晶に入射したX線3
は第1及び第2結晶により回折した後、分光されたX線
がチャンネルカット結晶より出射される。この時、第2
結晶に対するX線の入射角と出射角とが異なることによ
り、チャンネルカット結晶から出射されたX線の幅Wou
tは、入射X線の幅Winに比べ拡大される。本実施例に
おいては、第1結晶と第2結晶とのなす角度を11.5
度とし、X線源1からのCu−Kα線に対して、X線の
入射幅に対する出射幅の拡大率を9倍とした。本実施例
における測定手順は図1実施例と同様である。本実施例
において、チャンネルカット結晶からの出射X線の発散
角度幅は、入射X線の受光角度幅にくらべ3倍小さくな
る。これは、試料4に入射するX線の平行性が高くなる
ことを示しており、試料4からの反射X線の角度広がり
によるぼけが抑制されることから、試料上の物理量の面
内分布の測定精度が高くなるという効果がある。
試料4の間にX線源1から出射されるX線3のx’方向
の幅を広げる非対称反射結晶を設けることができる。本
発明によれば、試料4に入射するX線の幅は試料の口径
と同程度であれば、高い効率で面内分布の測定が可能で
ある。試料の口径がX線源1から出射されるX線の幅よ
りも遥かに大きい場合、本実施例によるX線幅の拡大は
有効である。図6に非対称反射結晶によるX線幅を拡大
する原理図を示した。非対称反射結晶として、Si(1
11)のチャンネルカット結晶を使用した。結晶は、図
6のように第1結晶と第2結晶の表面が非平行になるよ
うに切り出したもので、第1結晶と第2結晶のX線を反
射する格子面は平行であり、第2結晶が非対称反射結晶
となっている。チャンネルカット結晶に入射したX線3
は第1及び第2結晶により回折した後、分光されたX線
がチャンネルカット結晶より出射される。この時、第2
結晶に対するX線の入射角と出射角とが異なることによ
り、チャンネルカット結晶から出射されたX線の幅Wou
tは、入射X線の幅Winに比べ拡大される。本実施例に
おいては、第1結晶と第2結晶とのなす角度を11.5
度とし、X線源1からのCu−Kα線に対して、X線の
入射幅に対する出射幅の拡大率を9倍とした。本実施例
における測定手順は図1実施例と同様である。本実施例
において、チャンネルカット結晶からの出射X線の発散
角度幅は、入射X線の受光角度幅にくらべ3倍小さくな
る。これは、試料4に入射するX線の平行性が高くなる
ことを示しており、試料4からの反射X線の角度広がり
によるぼけが抑制されることから、試料上の物理量の面
内分布の測定精度が高くなるという効果がある。
【0043】図7に、本発明を適用してなる別の実施例
の面内分布測定装置の構成図を示す。試料4にX線波長
1.24Åの幅広X線3を照射する。試料4からのCu
−K線の蛍光X線(励起線)の全反射角度に出射される
X線をソーラースリット12を経てX線検出器6で計測
する。ソーラースリット12は、試料4からの蛍光X線
の出射角度を制限すると共に、試料4におけるx’方向
の発光領域を制限する。X線検出器6にはCharge Cou
pled Device(CCD)を使用した。このCCDは、二
次元位置感応型検出器であると共に、測定X線の波長を
高分解能で測定できる。本測定では、試料からのCu−
K線のみ信号を処理した。この測定により、試料からの
Cu−K線のX線強度I(x’,φ)が得られる。ここ
でI(x’,φ)は試料の表面上にあるCu元素量に比
例する。次に試料4をz’軸を中心に微小角度δφ(本
実施例では0.5度)だけ回転させ、同様の測定からI
(x’,δφ)を求める。この走査を試料4の回転角度
が180度になるまで繰り返す。これらの一連の測定か
らI(x’,φ)が得られる。最後に、I(x’,φ)
のデータ群から、作用の項で記述したコンピュータトモ
グラフィーのアルゴリズム(本実施例ではフィルター逆
投影法)を用いて試料上のI(x,y)、即ち試料表面
上に分布するCu元素量の面内分布を求めることができ
る。
の面内分布測定装置の構成図を示す。試料4にX線波長
1.24Åの幅広X線3を照射する。試料4からのCu
−K線の蛍光X線(励起線)の全反射角度に出射される
X線をソーラースリット12を経てX線検出器6で計測
する。ソーラースリット12は、試料4からの蛍光X線
の出射角度を制限すると共に、試料4におけるx’方向
の発光領域を制限する。X線検出器6にはCharge Cou
pled Device(CCD)を使用した。このCCDは、二
次元位置感応型検出器であると共に、測定X線の波長を
高分解能で測定できる。本測定では、試料からのCu−
K線のみ信号を処理した。この測定により、試料からの
Cu−K線のX線強度I(x’,φ)が得られる。ここ
でI(x’,φ)は試料の表面上にあるCu元素量に比
例する。次に試料4をz’軸を中心に微小角度δφ(本
実施例では0.5度)だけ回転させ、同様の測定からI
(x’,δφ)を求める。この走査を試料4の回転角度
が180度になるまで繰り返す。これらの一連の測定か
らI(x’,φ)が得られる。最後に、I(x’,φ)
のデータ群から、作用の項で記述したコンピュータトモ
グラフィーのアルゴリズム(本実施例ではフィルター逆
投影法)を用いて試料上のI(x,y)、即ち試料表面
上に分布するCu元素量の面内分布を求めることができ
る。
【0044】本実施例において、CCDのx’方向の位
置分解能は20μmとし、x’方向に512点測定し
た。試料4のz’軸に関する回転数は360点である。
これから試料内での面内分布の分解能は約20μm程度
であり、これは試料の照射領域に比べ遥かに小さい分解
能で、しかも非破壊で測定できることを示している。本
実施例において、試料4からの全反射角度で取り出した
蛍光X線を測定しているため、試料の表面から数Å程度
の深さの元素の分布量が測定できるという効果がある。
またこの取り出し角度を大きくするにつれて試料の注目
する深さを変えることができる。そこでCCDからの信
号を多波長、二次元的に処理I(x’,φ,z’,E)
することにより、多元素でしかも、深さ方向も含んだ面
内分布の測定が可能となるという効果がある。
置分解能は20μmとし、x’方向に512点測定し
た。試料4のz’軸に関する回転数は360点である。
これから試料内での面内分布の分解能は約20μm程度
であり、これは試料の照射領域に比べ遥かに小さい分解
能で、しかも非破壊で測定できることを示している。本
実施例において、試料4からの全反射角度で取り出した
蛍光X線を測定しているため、試料の表面から数Å程度
の深さの元素の分布量が測定できるという効果がある。
またこの取り出し角度を大きくするにつれて試料の注目
する深さを変えることができる。そこでCCDからの信
号を多波長、二次元的に処理I(x’,φ,z’,E)
することにより、多元素でしかも、深さ方向も含んだ面
内分布の測定が可能となるという効果がある。
【0045】以上述べた実施例においては、電磁波とし
てX線を用いたが、本発明はラジオ波、赤外線、可視
光、紫外線、軟X線、γ線等の電磁波に適用できる。そ
の場合、各々の電磁波と物質との相互作用が異なるた
め、得られる物理量の面内分布は異なる。例えば、赤外
線の場合、試料上の分子配向の面内分布が、可視光のレ
ーザー光線の場合、試料の膜厚、密度が、また軟X線で
は、試料の軽元素に関する膜厚、屈折率、密度等の面内
分布が得られる。
てX線を用いたが、本発明はラジオ波、赤外線、可視
光、紫外線、軟X線、γ線等の電磁波に適用できる。そ
の場合、各々の電磁波と物質との相互作用が異なるた
め、得られる物理量の面内分布は異なる。例えば、赤外
線の場合、試料上の分子配向の面内分布が、可視光のレ
ーザー光線の場合、試料の膜厚、密度が、また軟X線で
は、試料の軽元素に関する膜厚、屈折率、密度等の面内
分布が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料に対し多数方向から電磁波を入射して該試料から反
射した電磁波を測定し、或は試料に電磁波を照射して試
料から多数方向に出射された電磁波の一連の測定から、
電磁波と物質の相互作用の基づいた試料の物理量の面内
分布を電磁波の試料照射領域に比べ遥かに小さい分解能
でしかも、非破壊で測定できるという効果がある。
試料に対し多数方向から電磁波を入射して該試料から反
射した電磁波を測定し、或は試料に電磁波を照射して試
料から多数方向に出射された電磁波の一連の測定から、
電磁波と物質の相互作用の基づいた試料の物理量の面内
分布を電磁波の試料照射領域に比べ遥かに小さい分解能
でしかも、非破壊で測定できるという効果がある。
【0047】また、試料からの電磁波の測定から注目物
理量の面内分布を求める計算処理において、一般に利用
されているコンピュータトモグラフィーのアルゴリズム
や、高速フーリエ変換専用のハードプロセッサーの利用
が可能となることから、物理量の面内分布の計算が高速
化が可能となる効果がある。
理量の面内分布を求める計算処理において、一般に利用
されているコンピュータトモグラフィーのアルゴリズム
や、高速フーリエ変換専用のハードプロセッサーの利用
が可能となることから、物理量の面内分布の計算が高速
化が可能となる効果がある。
【0048】また、本発明の面内分布測定装置によれ
ば、試料に対し電磁波を多数方向から照射する機構或
は、試料から多数方向に反射或は、励起された電磁波を
検出する機構を設けることにより、簡単に本発明を実現
できる。また、上記の機構を組み込むだけでよいことか
ら、既存の装置に簡単に適用できる。
ば、試料に対し電磁波を多数方向から照射する機構或
は、試料から多数方向に反射或は、励起された電磁波を
検出する機構を設けることにより、簡単に本発明を実現
できる。また、上記の機構を組み込むだけでよいことか
ら、既存の装置に簡単に適用できる。
【図1】本発明の試料に対し多数方向から電磁波(X
線)を照射する機構を備えた一実施例の面内分布測定装
置の全体構成図である。
線)を照射する機構を備えた一実施例の面内分布測定装
置の全体構成図である。
【図2】電磁波としてX線を用いた従来法による膜厚測
定装置である。
定装置である。
【図3】反射X線プロファイルの例を示す模式図であ
る。
る。
【図4】基板上に1層の薄膜がある場合のX線反射強度
計算のための計算モデルの図である。
計算のための計算モデルの図である。
【図5】試料に対し多数方向から電磁波を照射し、試料
から反射した電磁波の一連の測定から試料に関する物理
量の面内分布を求める原理を示す図である。
から反射した電磁波の一連の測定から試料に関する物理
量の面内分布を求める原理を示す図である。
【図6】非対称反射結晶によるX線幅を拡大する原理を
示す図である。
示す図である。
【図7】本発明の試料から多数方向に励起された電磁波
(蛍光X線)を検出する機構を備えた一実施例の面内分
布測定装置の構成図である。
(蛍光X線)を検出する機構を備えた一実施例の面内分
布測定装置の構成図である。
1 X線源(電磁波発生源) 2 スリット 3 入射X線(電磁波) 4 試料 5 出射或は励起X線(電磁波) 6 X線検出器(電磁波検出器) 7 試料保持台 8 検出器台 9 制御器 10 チャンネルカット結晶 11 蛍光X線 12 ソーラースリット
Claims (14)
- 【請求項1】 相互の位置関係が特定されている多数の
方向から電磁波を試料に対して入射すること、前記多数
の入射電磁波に対応して前記試料から反射した多数の反
射電磁波を検出手段により一連に測定すること、前記検
出手段により検出された多数の反射電磁波及び前記入射
電磁波の相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理に
より前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する試
料の物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわたっ
て前記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物理
量の試料の面内分布を得ることを特徴とする面内分布測
定方法。 - 【請求項2】 試料に電磁波を照射することにより該試
料から多数方向に出射された多数の電磁波をその相互の
位置関係と共に検出手段により一連に測定すること、前
記検出手段により検出された多数の出射電磁波及びその
相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理により前記
電磁波の照射領域より小さい領域に対応する試料の物理
量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわたって前記小
領域毎に前記物理量を求めることにより該物理量の試料
の面内分布を得ることを特徴とする面内分布測定方法。 - 【請求項3】 試料を保持する試料保持手段と、電磁波
を前記試料に入射させる電磁波発生源と、前記入射電磁
波に対応して前記試料から反射した反射電磁波をを検出
する検出手段と、前記入射電磁波の試料への入射方向を
相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機構と、前
記入射電磁波の各入射方向に対応して前記検出手段によ
り検出された一連の多数の反射電磁波及び前記入射電磁
波の相互位置関係に基づいてデータ演算解析処理により
前記電磁波の照射領域より小さい領域に対応する試料の
物理量を求め、且つ試料の被測定領域全面にわたって前
記小領域毎に前記物理量を求めることにより該物理量の
試料の面内分布を得る面内分布演算処理手段とを備えた
ことを特徴とする面内分布測定装置。 - 【請求項4】 試料を保持する試料保持手段と、電磁波
を前記試料に照射させる電磁波発生源と、前記照射電磁
波に対応して前記試料から出射された出射電磁波を検出
する検出手段と、前記試料と前記検出手段の相対位置を
その相互の位置関係を特定しつつ変える位置変更機構
と、前記検出手段により前記各位置毎に検出された一連
の多数の反射電磁波及びその相互位置関係に基づいてデ
ータ演算解析処理により前記電磁波の照射領域より小さ
い領域に対応する試料の物理量を求め、且つ試料の被測
定領域全面にわたって前記小領域毎に前記物理量を求め
ることにより該物理量の試料の面内分布を得る面内分布
演算処理手段とを備えたことを特徴とする面内分布測定
装置。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載の面内分布測定装
置において、前記位置変更機構は、前記試料保持手段が
試料の着目する面の法線方向を中心に試料を回転する機
構にて形成されたことを特徴とする面内分布測定装置。 - 【請求項6】 請求項3又は4に記載の面内分布測定装
置において、前記位置変更機構は、試料の着目する面の
法線方向を中心に前記電磁波発生源と前記電磁波検出手
段を回転する機構にて形成されたことを特徴とする面内
分布測定装置。 - 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の面内分
布測定装置において、前記試料保持手段は、前記電磁波
発生源から出射される電磁波の進行方向と直交方向に試
料を移動する機構を具備したこと特徴とする面内分布測
定装置。 - 【請求項8】 請求項3〜6のいずれかに記載の面内分
布測定装置において、前記電磁波発生源及び/又は前記
電磁波検出手段は、試料の着目する面の法線方向直交方
向に移動する機構を具備したことを特徴とする面内分布
測定装置。 - 【請求項9】 請求項3〜8のいずれかに記載の面内分
布測定装置において、電磁波検出手段は、細隙を介して
電磁波を検出する電磁波検出器を用い、前記試料からの
電磁波の発生領域を制限したことを特徴とする面内分布
測定装置。 - 【請求項10】 請求項3〜9のいずれかに記載の面内
分布測定装置において、電磁波検出手段は、一次元位置
感応型検出器であることを特徴とする面内分布測定装
置。 - 【請求項11】 請求項3〜9のいずれかに記載の面内
分布測定装置において、電磁波検出手段は、二次元位置
感応型検出器であることを特徴とする面内分布測定装
置。 - 【請求項12】 請求項10又は11に記載の面内分布
測定装置において、前記検出手段は位置分解能を可変に
する機構を具備したことを特徴とする面内分布測定装
置。 - 【請求項13】 請求項3〜12のいずれかに記載の面
内分布測定装置において、前記電磁波発生源と前記試料
の間に、該電磁波発生源から出射された電磁波の幅を拡
大する機構を具備したことを特徴とする面内分布測定装
置。 - 【請求項14】 請求項3〜12のいずれかに記載の面
内分布測定装置において、前記電磁波発生源と前記検出
手段の間に、該電磁波発生源から出射された電磁波の波
長を限定する又は波長を走査する機構を具備したことを
特徴とする面内分布測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5043946A JP2821585B2 (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 面内分布測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5043946A JP2821585B2 (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 面内分布測定方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06258259A true JPH06258259A (ja) | 1994-09-16 |
JP2821585B2 JP2821585B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=12677878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5043946A Expired - Lifetime JP2821585B2 (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | 面内分布測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2821585B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08304310A (ja) * | 1995-04-28 | 1996-11-22 | Nec Corp | 液晶配向膜検査法および検査装置 |
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-
1993
- 1993-03-04 JP JP5043946A patent/JP2821585B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2821585B2 (ja) | 1998-11-05 |
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