JP2012167985A - X線・中性子線イメージングの方法及び装置 - Google Patents

X線・中性子線イメージングの方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】X線反射率法および中性子反射率法において、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜について、表面や界面、特定深さ位置における2次元の電子密度分布および核散乱長密度分布を画像化する方法及びその装置を提供する。
【解決手段】本発明では、微小ビームを作製してXYスキャンを行う方法によらず、通常のX線反射率法および中性子反射率法において用いられるものと同じサイズのビームを用い、数学的な画像再構成のアルゴリズムによって、表面や界面、特定深さ位置における2次元の電子密度分布および核散乱長密度分布の画像が得られる装置を開発した。
【選択図】図2

Description

本発明は、X線反射率法および中性子反射率法に画像情報を付与する方法及びその装置に関するものである。更に詳しくは、X線および中性子線の微小ビームを用いることなく、薄膜・多層膜の表面や界面、特定深さ位置における2次元の電子密度分布および核散乱長密度分布を画像化する方法及びその装置に関するものである。
X線反射率法は、X線を微小角で薄膜・多層膜の表面に入射させた時の反射率、すなわち、反射強度と入射強度の比を測定し、その角度プロファイルから薄膜・多層膜の深さ方向の電子密度分布を精密に決定し、それぞれの膜の厚さ、密度、表面およびそれぞれの界面のラフネス等の構造情報を分析する技術であり、半導体の層間絶縁膜やハードディスク等の磁性材料の多層膜、表示デバイスの多層膜等、多くの産業分野で活用されている。
物質のX線に対する屈折率は1よりわずかに小さい値を持ち、平坦かつ平滑な物質表面に全反射臨界角よりも浅い角度で入射したX線は物質の外部で光学的な全反射を生じる。X線反射率の角度プロファイルは、5〜8桁におよぶログスケールで表わされることが多い。低角度の全反射域では入射X線の強度とほとんど同じ強度のきわめて強い反射が観測されるが、高角度になると何桁も弱くなる。X線反射率の測定は、粉末X線回折法と同じθ/2θ走査によりなされるが、X線反射率の測定で扱う角度は高々0.2〜8°(2θ)と、(粉末X線回折法であれば15〜120°(2θ)であるから)角度範囲が相当に異なり、きわめて浅くかつ範囲も狭い。
また、X線反射率は、表面、界面が平坦かつ平滑でありさえすれば、どんな構造のどんな物質の薄膜・多層膜でも測定可能であり、結晶構造等には依存しない。表面では反射X線とともに、屈折X線が生じる。屈折X線は表面よりも内側に侵入する。この侵入深さは視射角が大きくなるにつれ深くなり、やがて薄膜と基板の界面に到達し、そこで反射し、表面で先に反射したX線との間で干渉が生じる。すなわち、可視光に代表される一般の光学的な現象の取扱いとほとんど同じ現象が生じる。その物理的な関係式は良く理解されており、実験的に得られたX線反射率のプロファイルを解析することにより、薄膜・多層膜試料の各層の密度、厚さ、表面と各界面のラフネスの一部または全部を求めることができる。
中性子反射率も、光の反射・屈折現象を取り扱う光学の式を用いて記述することができ、波長が近いX線領域の反射率と非常に多くの共通点がある。単色の中性子を試料表面に浅い角度で入射させると,臨界角以下で全反射が生じ、臨界角以上の角度では内部に侵入し、界面での多重反射による干渉縞等が観測される。したがって、実験方法および装置はX線反射率法と本質的に同じである。スリット等の部品の材質や検出器をX線用ではなく中性子用のものを使用するといった点以外は同じであると言ってよい。こうして得られる中性子反射率のプロファイルを解析し、薄膜・多層膜試料の各層の密度、厚さ、表面と各界面のラフネスの一部または全部を求めようとするところもX線反射率法と共通する。
中性子反射率法は、電子ではなく原子核による散乱現象を用いており、得られる情報は、薄膜・多層膜の核散乱長密度の深さ方向分布になる。すなわち、X線反射率法で求められる電子密度分布とは必ずしも同一ではないため、X線に対してはあまり敏感ではない水素,炭素,窒素,酸素といった軽元素を主な研究対象とする場合に優位性を発揮しやすい。また、同位体効果を利用して、そのコントラストを大きく変えられることから、例えば、試料中の特定部位の水素を重水素に置換して検討を行うこと等も有望である。また,同じ波長であれば,中性子吸収が非常に大きい元素を大量に含まない限り、透過能がX線よりもはるかに大きくなる点も重要である。各種の反応容器のなかの試料を検討することも可能で、固液界面や固体の接合界面等、X線では測定しにくい対象も視野に入れることができる。更に、磁性体を主対象として、偏極中性子反射率測定により、磁気構造を求めることも広く行われている。このように中性子反射率法は、X線反射率法とほとんど同じ実験方法および装置を用い、同じ原理に基づいて解析することができる技術でありながら、X線反射率法では必ずしも容易には得られない構造情報を得ることができるという利点がある。
上述のX線反射率法および中性子反射率法は、面内の場所的な違いがない、均一な薄膜・多層膜試料の深さ方向の情報(各層の密度、厚さ、表面と各界面のラフネス)を決定しようとするものであり、深さ方向分布が、試料面内のどの位置でも同じであり、均一であるという前提のもとで用いられる。その典型的な面積は、X線反射率法では 10mm×15mm程度、中性子反射率法では、30mm×45mm程度(もしくはもっと広い)である。このような広い面積にわたって均一である場合には、全く問題ないが、産業上での応用においては、もっと微小な試料を評価したい、更には、同じ試料のなかの薄膜・多層膜の構造の違いを画像化したいというニーズは以前からあり、ナノテクノロジー全盛のいま、更にその要求は高まっている。
この課題を解決するための最も単純明快な方法は、微小ビームを用い、試料上の各点を走査するというものである。注目している地点のみにビームを照射して測定を行えば、その場所における情報が得られるし、さらに試料のXYスキャンを行えば、反射率の場所による違いを画像化することができる。
しかし、まず中性子については、十分な強度を持つ微小ビームを得ることが技術的に困難であることから、この方法を用いることは事実上できない。また、X線の場合も、微小ビームを作ったとしても、強い集光を行うことにより平行性が損なわれること、θ/2θ走査に伴い照射面積が大きく変化すること、XYスキャンと組み合わせるとあまりにも測定時間が長くなること等の問題がある。このため、X線反射率法および中性子反射率法は、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜に適用されることがこれまでは困難と考えられていた。
X線反射率法および中性子反射率法の測定において、単色のX線および中性子線ではなく、広い波長領域にわたる白色のX線および中性子線を用いる方法がある。この場合の中性子については、原子炉ではなく高エネルギー加速器による核破砕型のパルス中性子源を用いる。θ/2θ走査の代わりに、角度固定のまま、X線反射スペクトルのエネルギー分析および中性子の飛行時間分析を行うことにより、等価なプロファイルを得ることができる。この技術は、X線反射率法および中性子反射率法を均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜に適用する際の技術的な困難の一部を軽減することができる可能性がある。X線については、角度走査を行うことなく等価な情報を比較的迅速に取得できる技術として1970年代から知られていたが(参考文献4〜8)、X線源のエネルギー範囲の制約や構成元素の吸収端の影響等、データの品質の問題から応用が限られていた。中性子については、測定時間の短縮への貢献が著しいことから、その有用性が認められ、既に広く採用されている。しかし、微小ビームを得ることができないため、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜に適用することは依然困難である。
最近、発明者らは、SPring−8の100keV以上の高エネルギー域に及ぶ広い連続スペクトルの白色X線を用い、この問題を実際に解決した(参考文献9)。長い平行金属板の間隙に高エネルギー白色X線を通すことで、平行性を犠牲にすることなく17μ(横)×5.5μ(縦)の微小ビームが形成されるので、それをサンプルに対し固定角度で入射させ、シリコンドリフト検出器で反射X線スペクトルを測定することができる。10μmオーダーの空間分解能と30秒〜2分程度で測定可能のため、これまで困難とされてきたパターンや分布のある不均一な薄膜・多層膜の3次元解析に道が開けつつある。データから特定の深さの電子密度分布を抽出すれば、各層、各界面についての可視化が可能になる。
上述の技術は優れているが、SPring−8 のような特殊なX線源を必要とし、産業分野への本格的な展開には限界がある。産業分野で広く応用するためには、SPring−8 のような特殊X源ではなく、微小ビームが容易には得られない小型・普及型のX線源でも実施可能な技術が必要とされている。また中性子では、もともと線源強度が弱いため、微小ビームの作製・利用は極めて難しいので、微小ビームによらない他の技術が必要である。
特開2010−266381号 公報
桜井建次;X線反射率法入門(講談社、2009) K.Sakurai, A.Iida, M.Takahashi and Y.Gohshi;Japan Applied Physics,27(1988),L1768−L1771. A.Iida, M.Takahashi, K.Sakurai and Y.Gohshi;Revue Scientic Instrum;60(1989)、2458−2461. Y. Nakano, T. Fukamachi, K. Hayakawa, Jpn, J. Appl. Phys., 17−2, 329−331 (1978). D. H. Bilderback and S. Hubbard, Nucl. Instrum. & Methods, 195, 85−89 (1982); ibid 195, 91−95 (1982). M.Bhattacharya,M.Mukherjee,M.K.Sanyala,Th.Geue,J.Grenzer,and U.Pietsch,J.Appl.Phys.,94,2882−2887 (1993). W.E.Wallace and W.L. Wu,Appl.Phys.Lett.,67,1203 (1995). T.Horiuchi,K.Ishida,K.Hayashi and K. Matsushige,Adv.in X−Ray Anal.,39,171−180(1995). K.Sakurai,M.Mizusawa, M.Ishii,S.Kobayashi and Y.Imai,J. Phys.: Conf.Series83,012001 (2007).
X線反射率法および中性子反射率法において、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜について、表面や界面、特定深さ位置における2次元の電子密度分布および核散乱長密度分布を画像化する方法及びその装置を提供することを課題とする。
本発明では、微小ビームを作製してXYスキャンを行う方法によらず、通常のX線反射率法および中性子反射率法において用いられるものと同じサイズのビームを用い、数学的な画像再構成のアルゴリズムによって、表面や界面、特定深さ位置における2次元の電子密度分布および核散乱長密度分布の画像が得られる装置を開発した。
X線を試料に透過させた際の投影データを多数集めて、数学的な画像再構成のアルゴリズムによって、内部の断層像を得る方法は、X線CTの技術として確立されている。しかし、このようなアプローチは、X線反射率法および中性子反射率法ではまったく用いられていない。発明者らは、X線CT以外の分野である元素イメージングに応用した研究蓄積があり、これを活用し、これまで未開拓であった反射率法の分野での画像化の発明に至ったものである。
発明の第1には、物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布をX線反射率法により取得し画像化する方法であって、一方向に長く他方向には短い線状の単色X線ビームの全反射現象に伴い観測される反射スポット内部に観測されるX線強度プロファイルデータを多数取得し、それらを用いた数値演算による再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布を画像化する方法を採用した。
第2には、物質の特定深さの核散乱長子密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する方法であって、一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子線ビームの全反射現象に伴い観測される反射スポット内部に観測される中性子強度プロファイルデータを多数取得し、それらを用いた数値演算による再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する方法を採用した。
第3には、薄膜・多層膜の表面または特定層の密度の面内の不均一分布を画像化する方法を、第4には、薄膜・多層膜の特定層の膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法を、第5には、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する方法を、第6には、試料を面内回転させ、各角度における1次元の強度プロファイルを多数収集し、投影切断面定理の数式を用いて画像再構成する方法を採用した。
また、第7には、 物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布をX線反射率法により取得し画像化する装置であって、一方向に長く他方向には短い線状の単色X線ビームを供給するX線源およびモノクロメータ、試料上で全反射現象を生じさせ、その反射率を測定することを可能とするためのθ/2θゴニオメータおよびスリットおよび付属調整機構、試料を面内回転させる回転ステージ、反射スポット内部の強度プロファイルを測定することのできる位置敏感型X線検出器、及び、記録・集積された強度プロファイルを用いて画像再構成演算を行う演算装置により構成されることを特徴とする、物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布を画像化する装置を提供する。
更に、第8には、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する装置であって、(一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子ビームを供給する中性子源およびモノクロメータ、試料上で全反射現象を生じさせ、その反射率を測定することを可能とするためのθ/2θゴニオメータおよびスリットおよび付属調整機構、試料を面内回転させる回転ステージ、反射スポット内部の強度プロファイルを測定することのできる位置敏感型中性子検出器、及び、記録・集積された強度プロファイルを用いて画像再構成演算を行う演算装置により構成されることを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する装置を提供する。
第9には、読み取り装置内蔵型イメージングプレートを検出器として用いる装置を、第10には、薄膜・多層膜の表面または特定層の密度の面内の不均一分布を画像化する装置を、第11には、薄膜・多層膜の特定層の膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置を、第12には、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する装置を提供する。
本発明により、従来のX線反射率法および中性子反射率法によっては分析、評価ができなかった、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜の分析、評価を行う方法及び装置が提供される。
その画像化に際し、線源の強度の制約等の理由により微小ビームを得ることが難しい場合にも、本発明により、微小ビーム走査を行って得られる画像に相当する画像を得ることがはじめて可能になる。特に、中性子については、微小ビーム走査による画像化は事実上不可能であるため、本発明による画像化が唯一の方法および装置である。
反射スポットの強度分布(均一な薄膜・多層膜の場合)。 反射スポットの強度分布(均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜の場合)。 装置構成例(垂直回転軸の場合)。 装置構成例(水平回転軸の場合)。 面内回転と反射強度の1次元プロファイルの関係。 試料例。 反射強度1次元プロファイルの例 (面内角度が0度と90度の場合を示す)。 画像再構成例。
本発明は、上記の通りの特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
既に説明した通り、通常のX線反射率法および中性子反射率法では、面内の場所的な違いがない、均一な薄膜・多層膜試料を取り扱うため、図1に示すように試料と入射X線および入射中性子線の間のなす角(視射角)を走査するとき、そのそれぞれの角度において測定される反射X線および反射中性子線は、その内部の強度分布は一様である。このため、通常、空間分解能をもたない検出器が用いられ、その全強度をその角度におけるデータとして取得する。ところが、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜の場合には、図2に示すように、反射X線および反射中性子線は、一様ではなく、試料の不均一さに対応する1次元的な強度分布を持つ。
したがって、空間分解能を持つ検出器を用いて、どのような強度分布であるかを測定することにより、試料の不均一さに関する情報の一部を取り出すことができる。試料を面内回転させることにより、反射X線および反射中性子線の1次元的な強度分布は変化するので、1次元の反射強度プロファイルを面内回転角の関数としてデータを収集する。その全部のデータを用い、数学的な逆演算により、試料の面内の各点からの反射率の分布を知ることができる。もとより視射角を走査して得られる反射率のプロファイルから深さ方向の電子密度分布および核散乱長密度分布が求められるから、上述のデータ処理をすべての視射角について行うことにより、電子密度分布および核散乱長密度分布の面内の2次元分布を得ることができる。
装置構成例として図3、図4を示す。図3はゴニオメータの回転面が垂直の場合で、図4では水平となっている。いずれの場合においても、回転面は線状ビームに対して平行を保持している。通常のX線反射率法および中性子反射率法と比較すると、試料の面内回転機構と十分な位置分解能を有する1次元または2次元の検出器を備える点が大きな差異になる。これらは、通常のX線反射率法および中性子反射率法においては特に必要なものではないが、本発明においては必須である。入射X線および入射中性子の持つ角度発散や線源、試料、位置敏感型検出器の間の相互の距離等の条件によっては、図中のソーラースリット(9)を省略できる場合もある。また、線源(5)と試料(2)の間にもソーラースリットを入れることが推奨される場合もある。
X線または中性子反射率の測定では、一方向に長く他方向には短い線状のビームが用いられる。空間分解能を持たせ、得られる情報の画像化を行うためには、通常は、ビーム形状を変更し、いずれの方向にも小さな微小ビームを作製し、使用するのが一般的な考え方である。本発明は、そのような微小ビームの作製が困難で、通常の線状のビームを用いるしかない場合でも情報の画像化を可能とするものである。
試料は、θ/2θゴニオメータ上に取り付けられ、通常のX線又は中性子反射率の測定を行うことのできる状態にある。θ/2θゴニオメータは、視射角(入射するX線又は中性子が表面となす角度)と脱出角(反射するX線又は中性子が表面となす角度)が等しい関係を保つように角度走査を行うことのできる機構を具備するものであれば、これに置き換えることができる。
試料の面内回転は、自動回転ステージ等を用いて行う。走査範囲は0度から180度まで、角度刻みは1度から5度程度である。1/100度程度の精度を持ち、偏心の小さい、ステッピングモータ駆動の自動回転ステージ等の使用が望ましい。
反射X線および反射中性子線の1次元的な強度分布の測定は、1次元または2次元の位置分解能を持つ検出器により行う。本来、1次元の分布は1次元の検出器で十分測定可能であるが、中性子の場合には、十分な位置分解能を持つ良い1次元の検出器が容易には製作できないため、中性子イメージングプレートのような2次元検出器を用いることが有望である。X線の場合も、散漫散乱など、θ/2θの関係を満足しない場所に現れる散乱X線の影響を見積もる等の観点から、2次元で測定しておく方が有用である場合も少なくない。X線イメージングプレートも利用できるし、さらに迅速な測定を行う観点からはX線CCDカメラ、X線CMOSカメラまたはX線ピクセル検出器の使用も望ましい。1次元の検出器としては、位置敏感型比例係数管やX線フォトダイオードアレイなどが用いられる。
X線および中性子イメージングプレートは、露光の都度、専用のスキャナーで読み出しを行い、消去した後に新たな測定に供することができるものである。毎回イメージングプレートを測定装置から外してスキャナーに持って行く作業を繰り返すことは、多くの1次元強度プロファイルを次々に記録していく目的に対してあまり現実的とは言えない。そこで、スキャナー内蔵型の装置を反射率計のカウンターアームに搭載して用いることが望まれる。本発明を中性子反射率に適用する場合には、現状では、中性子イメージングプレートを用いる方法が最善と考えられるので、スキャナー内蔵型装置の使用は有望である。X線の場合にも、同様のスキャナー内蔵型装置を用いることが出来る。また、イメージングプレートは予備手段として用い、CCDカメラ、CMOSカメラ、ピクセル検出器等を主な検出器として用いることも有望である。
ある視射角で反射が生じている条件下で、この検出器により、1次元の強度プロファイルを測定し、試料の面内回転を0度から180度まで細かい刻みで行い、その都度、この1次元強度プロファイルの測定を繰り返す。X線コンピュータトモグラフィ(X線CT)等の応用で知られる画像再構成のアルゴリズムを用い、得られた全データを処理することにより、試料の面内の情報を画像化することができる。
図5に、均一ではない分布を持つ試料が、面内回転により、反射率に1次元プロファイルを与える原理を示す。
不均一な試料では、同じ角度で入射したX線・中性子に対する反射率が、試料の地点ごとに異なっている。その違いを画像データとして得ることが本願発明技術の目的である。円盤状の試料を仮定し、円盤の中心を原点とする座標を描き、任意の点(x, y) における反射率がR(x,y) であるとするとき、本願発明技術は、(x,y) の地点を1点ずつ微小ビームで調べることにより R(x,y)の画像を得るのではなく、大きな面積を照射しつつも、最終的に同等のR(x,y)の画像を得ようとするものである。
ここで、円盤状試料に外接する正方形を考え、奇数の整数Nを用い、試料内に格子点(i,j) (i=1,2, .. N, j:=1,2, ..N) を考えると、

のように書ける。
図5のように、円盤状試料を角度θだけ回転させると、検出器が固定されている座標系(X,Y) との関係は、

である。位置分解能のあるX線検出器により反射強度の場所依存性を測定する、すなわち、Xの関数として反射強度のプロファイルを測定することにすると、得られるデータは

のように表現される。角度θを0度から180度まで少しずつ変化させながら、このような1次元プロファイルを収集する。
X線吸収法による断層撮像(トモグラフィ、CT)の分野では、透過の投影像の1次元フーリエ変換が現画像(吸収係数分布)の2次元フーリエ変換に等しいという関係、いわゆる投影切断面定理が用いられる。本願発明では、吸収ではなく、X線および中性子の反射を扱うので、測定原理も物理的意味も異なるが、吸収係数を反射係数と置き換え、反射において生じる界面での多重反射の効果等を織り込んだものとみなすことにより、類似した数学的な取り扱いを行うことができる。
すなわち、

であれば、よく知られたフィルター補正逆投影法により

のようにして画像再構成を行うことができる。ここで、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。フィルター関数としては、例えば、Ramachandran 関数などが用いられる。
画像再構成は、その逆演算である。X線CTは、X線の吸収・透過現象に着目し、透過したX線強度の1次元プロファイル(投影)を蓄積し、断面像を再構成するものであるが、本発明は、X線・中性子の全反射現象に着目するものである。
<実施例1>図6に、均一ではない、面内の場所ごとに異なる構造を持つ薄膜・多層膜試料の例として、平坦・平滑な基板(例えばシリコンやガラス基板)上の特定部分に金属(例えば金やニッケル)を付着させパターン薄膜としたものを示す。このような試料では、金属が付着している部分とそうでない部分では、反射率が異なる。そのため、反射スポット内部の強度分布は一様にはならない。反射率は臨界角よりも低角側では100%に近い高い値を持つが、臨界角より高角側ではきわめて小さな値になる。その臨界角は物質によって異なるので、視射角を金属部分と基板部分のそれぞれの臨界角の中間に選ぶと、それぞれの部分の反射率は非常に異なる。
そこで、位置分解能を持つ検出器によって、反射の内部の強度分布を測定すると図7のような1次元プロファイルが得られる。このようなプロファイルは面内回転させると変わってゆく。ここでは、0度の場合と90度の場合を示したが、0度から180度まで細かい角度ステップで同様のプロファイルを収集する。
このような多数のプロファイルを用いて画像再構成の演算を行う。図8はフィルター補正逆投影法によって得られた画像である。もとのパターンである図6に対応していることが確かめられる。図6の例は表面をコーティングしている物質の分布の画像であるため、単純には肉眼や光学顕微鏡などにより、色の違いとして見ることも可能ではあるが、別の薄膜が保護層として蒸着されているような場合には、そのような観察はできないであろう。そのような場合でも、本願発明の技術では、視射角を変更し、反射率のコントラストが得られ、その保護層の下がよく見える角度にあわせることで、同様の画像を得ることができる。また、試料内の場所により膜厚が異なる場合は、それぞれの場所での反射率の干渉縞の周期が異なるので、視射角を選ぶと、特定の膜厚の場所での反射率が高く、他の部分では低いということが生じる。その条件では、膜厚の違いを画像化することができる。
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部に付いては様々な態様が可能であることは言うまでもない。
X線と中性子では、反射率の測定に用いることのできるビームの強度や大きさが異なり、また利用可能な位置敏感型の検出器のタイプも異なるが、この発明では、X線反射率の場合も、中性子反射率の場合も、同じ原理により画像化を行うことができる。中性子反射率の通常の測定に用いているのと同じ程度のサイズの中性子をそのまま用い、通常用いられるHe3検出器の代わりに、中性子イメージングプレートを置いて、反射中性子のスポット内部の1次元プロファイルを測定すればよい。
半導体集積回路デバイス、磁気デバイス、表示デバイス等に用いられるパターン化された薄膜・多層膜の製品の検査・評価技術としての応用が期待される。密度、膜厚、表面・界面ラフネスの場所による違いを画像化することにより、製品が設計通りであるかどうかを確認し、あるいは性能が不良である場合の原因を検討することにより、製品の品質向上に役立てることができる。
1 X線又は中性子
2 試料
3 位置敏感型検出器
4 面内回転ステージ
5 単色X線源又は単色中性子源
6 入射スリット
7 θ回転ステージ
8 2θ回転ステージ
9 ソーラースリット

Claims (12)

  1. 物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布をX線反射率法により取得し画像化する方法であって、一方向に長く他方向には短い線状の単色X線ビームの全反射現象に伴い観測される反射スポット内部に観測されるX線強度プロファイルデータを多数取得し、それらを用いた数値演算による再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布を画像化する方法。
  2. 物質の特定深さの核散乱長子密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する方法であって、一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子線ビームの全反射現象に伴い観測される反射スポット内部に観測される中性子強度プロファイルデータを多数取得し、それらを用いた数値演算による再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する方法。
  3. 請求項1または2の方法であって、薄膜・多層膜の表面または特定層の密度の面内の不均一分布を画像化する方法。
  4. 請求項1または2の方法であって、薄膜・多層膜の特定層の膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法。
  5. 請求項1または2の方法であって、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する方法。
  6. 請求項1または2の方法であって、試料を面内回転させ、各角度における1次元の強度プロファイルを多数収集し、投影切断面定理の数式を用いて画像再構成する方法。
  7. 物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布をX線反射率法により取得し画像化する装置であって、
    一方向に長く他方向には短い線状の単色X線ビームを供給するX線源およびモノクロメータ、
    試料上で全反射現象を生じさせ、その反射率を測定することを可能とするためのθ/2θゴニオメータおよびスリットおよび付属調整機構、
    試料を面内回転させる回転ステージ、
    反射スポット内部の強度プロファイルを測定することのできる位置敏感型X線検出器、
    及び、
    記録・集積された強度プロファイルを用いて画像再構成演算を行う演算装置
    により構成されることを特徴とする、物質の特定深さの電子密度について面内の不均一分布を画像化する装置。
  8. 物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する装置であって、
    一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子ビームを供給する中性子源およびモノクロメータ、
    試料上で全反射現象を生じさせ、その反射率を測定することを可能とするためのθ/2θゴニオメータおよびスリットおよび付属調整機構、
    試料を面内回転させる回転ステージ、
    反射スポット内部の強度プロファイルを測定することのできる位置敏感型中性子検出器、
    及び、
    記録・集積された強度プロファイルを用いて画像再構成演算を行う演算装置
    により構成されることを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する装置。
  9. 請求項7または8の装置であって、読み取り装置内蔵型イメージングプレートを検出器として用いる装置。
  10. 請求項7または8の装置であって、薄膜・多層膜の表面または特定層の密度の面内の不均一分布を画像化する装置。
  11. 請求項7または8の装置であって、薄膜・多層膜の特定層の膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置。
  12. 請求項7または8の装置であって、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する装置。
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