JP5825602B2 - 中性子線イメージングの方法及び装置 - Google Patents
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Description
式中、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。
第3には、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法において、前記試料には別の薄膜が保護層として蒸着されており、前記試料と入射中性子線の間のなす角を変更して、反射率のコントラストが得られ、当該保護層の下がよく見える角度にあわせることを特徴とする。
第4には、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法において、前記試料はその場所により膜厚が異なる場合には、前記試料と入射中性子線の間のなす角を、特定の膜厚の場所での反射率が高く、他の部分では低いものを選んで、膜厚の違いを画像化することを特徴とする。
第5には、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する方法を採用した。
式中、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。 第8には、読み取り装置内蔵型イメージングプレートを検出器として用いる装置を提供する。
第9には、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置において、前記試料には別の薄膜が保護層として蒸着されており、前記試料と入射中性子線の間のなす角を変更して、反射率のコントラストが得られ、当該保護層の下がよく見える角度にあわせるように構成された装置を提供する。
第10には、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置において、前記試料と入射中性子線の間のなす角を、特定の膜厚の場所での反射率が高く、他の部分では低いものを選んで、膜厚の違いを画像化するように構成された装置を提供する。
第11には、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する装置を提供する。
不均一な試料では、同じ角度で入射した中性子に対する反射率が、試料の地点ごとに異なっている。その違いを画像データとして得ることが本願発明技術の目的である。円盤状の試料を仮定し、円盤の中心を原点とする座標を描き、任意の点(x,y)における反射率がR(x,y)であるとするとき、本願発明技術は、(x,y)の地点を1点ずつ微小ビームで調べることによりR(x,y)の画像を得るのではなく、大きな面積を照射しつつも、最終的に同等のR(x,y)の画像を得ようとするものである。
のように書ける。
である。位置分解能のあるX線検出器により反射強度の場所依存性を測定する、すなわち、Xの関数として反射強度のプロファイルを測定することにすると、得られるデータは
のように表現される。角度θを0度から180度まで少しずつ変化させながら、このような1次元プロファイルを収集する。
であれば、よく知られたフィルター補正逆投影法により
のようにして画像再構成を行うことができる。ここで、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。フィルター関数としては、例えば、Ramachandran 関数などが用いられる。
X線と中性子では、反射率の測定に用いることのできるビームの強度や大きさが異なり、また利用可能な位置敏感型の検出器のタイプも異なるが、この発明では、X線反射率の場合も、中性子反射率の場合も、同じ原理により画像化を行うことができる。中性子反射率の通常の測定に用いているのと同じ程度のサイズの中性子をそのまま用い、通常用いられるHe3検出器の代わりに、中性子イメージングプレートを置いて、反射中性子のスポット内部の1次元プロファイルを測定すればよい。
2 試料
3 位置敏感型検出器
4 面内回転ステージ
5 単色X線源又は単色中性子源
6 入射スリット
7 θ回転ステージ
8 2θ回転ステージ
9 ソーラースリット
Claims (11)
- 物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する方法であって、
一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子線ビームの全反射現象が生じている条件で、試料の一次元の強度プロファイルを測定すると共に、前記試料の面内回転を0度から180度まで細かい刻みで行い、その都度前記一次元の強度プロファイルの測定を繰り返して、前記試料で観測される反射スポット内部に観測される中性子強度プロファイルデータを多数取得し、
当該中性子強度プロファイルデータを用いたフィルター補正逆投影法による再構成を行うと共に、
前記試料は金属部分と基板部分を有し、前記試料と入射中性子線の間のなす角を前記金属部分と前記基板部分のそれぞれの臨界角の中間に選ぶことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する方法。 - 前記フィルター補正逆投影法は、次式により画像再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する請求項1に記載の画像化方法。
式中、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。 - 請求項1又は2に記載の画像化方法であって、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法において、
前記試料には別の薄膜が保護層として蒸着されており、
前記試料と入射中性子線の間のなす角を変更して、反射率のコントラストが得られ、当該保護層の下がよく見える角度にあわせることを特徴とする、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法。 - 請求項1又は2に記載の画像化方法であって、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法において、
前記試料と入射中性子線の間のなす角を、特定の膜厚の場所での反射率が高く、他の部分では低いものを選んで、膜厚の違いを画像化することを特徴とする、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する方法。 - 請求項1又は2に記載の画像化方法であって、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する方法。
- 物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を中性子反射率法により取得し画像化する装置であって、
一方向に長く他方向には短い線状の単色中性子ビームを供給する中性子源およびモノクロメータ、
試料上で全反射現象を生じさせ、その反射率を測定することを可能とするためのθ/2θゴニオメータおよびスリットおよび付属調整機構、
試料を面内回転させる回転ステージ、
反射スポット内部の強度プロファイルを測定することのできる位置敏感型中性子検出器、及び、
記録・集積された強度プロファイルを用いて画像再構成演算を行う演算装置
により構成されると共に、前記θ/2θゴニオメータによって前記試料の面内回転を0度から180度まで細かい刻みで行い、その都度前記位置敏感型中性子検出器によって前記一次元の強度プロファイルの測定を繰り返して、前記試料で観測される反射スポット内部に観測される中性子強度プロファイルデータを多数取得すると共に、
前記演算装置によって、当該中性子強度プロファイルデータを用いたフィルター補正逆投影法による再構成を行うと共に、前記試料は金属部分と基板部分を有し、前記試料と入射中性子線の間のなす角を前記金属部分と前記基板部分のそれぞれの臨界角の中間に選ぶように構成されたことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する装置。 - 前記フィルター補正逆投影法は、次式により、画像再構成を行うことを特徴とする、物質の特定深さの核散乱長密度について面内の不均一分布を画像化する請求項6に記載の画像化装置。
式中、q(X,θ)は、実験的に得られたP(X,θ)に対し、フィルター関数をコンボリューションして得られる補正データである。 - 請求項6又は7に記載の画像化装置であって、読み取り装置内蔵型イメージングプレートを検出器として用いる装置。
- 請求項6又は7に記載の画像化装置であって、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置において、前記試料には別の薄膜が保護層として蒸着されており、前記試料と入射中性子線の間のなす角を変更して、反射率のコントラストが得られ、当該保護層の下がよく見える角度にあわせるように構成されたことを特徴とする、薄膜・多層膜の特定層の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置。
- 請求項6又は7に記載の画像化装置であって、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置において、前記試料と入射中性子線の間のなす角を、特定の膜厚の場所での反射率が高く、他の部分では低いものを選んで、膜厚の違いを画像化するように構成されたことを特徴とする、薄膜・多層膜の表面の密度又は膜厚の面内の不均一分布を画像化する装置。
- 請求項6又は7に記載の画像化装置であって、薄膜・多層膜の表面または特定界面のラフネスの不均一分布を画像化する装置。
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