JP6566839B2 - X線トールボット干渉計及びトールボット干渉計システム - Google Patents
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Description
尚、X線遮蔽部は入射したX線の全てを遮蔽する必要はなく、線源格子を透過したX線がビームスプリッター格子3により回折されることで干渉パターンが形成されれば良い。概ね、X線遮蔽部に対して垂直に入射したX線の80%が遮蔽されれば良い。一般的に、X線遮蔽部はX線の吸収係数が高い重金属で構成され、X線透過部はX線の吸収係数が低いシリコンや樹脂系材料などの軽元素で構成される材料で構成されるか、空隙である。
と書ける。ここで、a0はこの領域における平均X線強度、a1_000、a1_060、a1_120はそれぞれ、x軸方向から反時計回りに0°、60°、120°回転させた方向に沿った周期成分の振幅を表す。xIP、yIPはそれぞれ、xy座標系における干渉パターンの位置を表す。尚、ここでは、対象としている小領域における干渉パターンの平均X線強度や振幅・位相の変化は無視できる程度に小さいと仮定している。尚、周期成分の周期方向とは、その周期成分の位相が位置に対して最も早く変化する方向を指す。
と概ね表せる。ここで、b0はアナライザー格子4の平均透過率(透過率分布の平均値)、b1はアナライザー格子4の透過率分布を構成する3つの周期成分の振幅(3周期成分は同一振幅とする)を表す。xd、ydはそれぞれ、ビームスプリッター格子3の走査量がゼロである時のアナライザー格子4に対する干渉パターンのx、y方向に関する位置ずれ量を表す。xST(k,l)、yST(k,l)はそれぞれ、位相ステッピング法の一連の手順のうちのk,lの2整数により表される検出回における、ビームスプリッター格子3の走査による干渉パターンのx,y方向に関する移動量を表す。
により計算できる。尚、式(5)〜(8)はI(k,l)を2次元フーリエ変換することと基本的に等価であるため、FFT等を用いて計算しても良い。尚、ビームスプリッター格子を2次元走査する場合はビームスプリッター格子の3つの周期方向のうち2つの周期方向のそれぞれと略垂直に交わる2つの軸に沿ってビームスプリッター格子を移動させるが、アナライザー格子を2次元走査しても良い。その場合は、アナライザー格子の3つの周期方向のうち2つの周期方向のそれぞれと略垂直に交わる2つの軸に沿ってアナライザー格子を移動させる。尚、本発明及び本明細書において、略垂直とは垂直±5度程度の誤差である。5度程度であれば2次元走査の際の移動方向がずれていても影響が少ない。好ましくは、誤差は±2度の範囲内であり、更に好ましくは±1度の範囲である。
と書ける。尚ここで*はコンボリューションを表している。この時、ξ、ηをそれぞれx、y方向に関する空間周波数とし、hSC(x,y)の2次元フーリエ変換をHSC(ξ,η)とすれば、畳み込み定理などにより、
の関係がある(但しHSC(0,0)=1と想定している)。このように、規格化ビジビリティV000、V060、V120は、散乱による干渉パターンの変化を表す2次元変調伝達関数|HSC(ξ,η)|のうち、干渉パターンの周期成分の空間周波数座標に相当する6点(独立した情報としては3点)の値を示す。図4(A)(B)はそれぞれ、散乱強度分布hSC(x,y)及び2次元変調伝達関数|HSC(ξ,η)|の例を模式的に表している。図4では、色の濃い部分がそれぞれの関数の値が大きいことを示している。また、図4(B)中に示した6つの点は、V000、V060、V120の測定により値を得ることのできる6つの周波数座標を示している。このように、六角格子パターンを構成する3つの周期成分に関するビジビリティを測定することで、散乱の特徴を表現する変調伝達関数に関して、半径1/dIPの円周上において60°間隔で6点(独立した情報としては3点)の値を取得することが可能となる。
と表現できる。この時、右辺の中の各変数については、Smeanが全方向に関する平均散乱力、VSが散乱の異方性の度合い(散乱異方度)、θSが主散乱方向をそれぞれ表しているとみなせる。Smeanの値はS000、S060、S120を元に、
5 X線検出器
6 演算装置
Claims (12)
- X線を回折して六角格子状の干渉パターンを形成するビームスプリッター格子と、
前記干渉パターンを検出するX線検出器と、
前記X線検出器による検出結果を用いてX線光路中に配置される被検体によるX線散乱に関する情報を算出する演算装置と、を備え、
前記演算装置は前記干渉パターンのうちの周期が等しく周期方向が異なる3周期成分の振幅変化を利用して前記X線散乱に関する情報を算出し、
前記X線散乱に関する情報は散乱の異方性の度合いの情報と主散乱方向の情報の少なくともいずれかを含むことを特徴とするX線トールボット干渉計。 - 前記干渉パターンの一部を遮蔽するアナライザー格子を備え、
前記アナライザー格子は六角格子状のX線透過率分布を有し、前記X線検出器は前記アナライザー格子からのX線を検出することを特徴とする請求項1に記載のX線トールボット干渉計。 - 前記ビームスプリッター格子にX線を照射するX線源と前記ビームスプリッター格子との間にX線の一部を遮蔽する線源格子を備え、
前記線源格子は六角格子状のX線透過率分布を有することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。 - 前記3周期成分は周期方向が60°ずつ異なる3周期成分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。
- 前記ビームスプリッター格子は位相変調格子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。
- 前記位相変調格子は正六角形の単位位相変調パターンが敷き詰められたような格子パターンを有し、前記単位位相変調パターンは位相進行部と位相遅延部とにより構成されることを特徴とする請求項5に記載のX線トールボット干渉計。
- 前記演算装置は、前記線源格子、前記ビームスプリッター格子、前記アナライザー格子のうちの少なくとも一つの格子を第1の方向と第2の方向とに沿って走査しながら取得した複数のX線強度分布を元にした所定の演算により前記周期成分の振幅変化を算出し、
前記第1の方向及び前記第2の方向のそれぞれは、走査する格子の格子パターンの周期方向に略垂直な方向であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。 - 前記演算装置は、
前記X線検出器により検出した前記干渉パターンの局所的なX線の強度分布から前記周期成分の振幅変化を算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。 - 前記演算装置は、
前記X線検出器により検出した、前記干渉パターンと前記アナライザー格子との重畳により形成されるモアレパターンの局所的なX線の強度分布から前記周期成分の振幅変化を算出することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。 - 前記演算装置はX線散乱に関する情報として前記主散乱方向、前記散乱の異方性の度合い、さらに全方向に関する散乱力の平均値である平均散乱力の3値を算出し、これらの値の空間分布を元にカラー画像情報を算出し、前記カラー画像情報は前記主散乱方向を色相、前記散乱の異方性の度合いを彩度、前記平均散乱力を明度により表現したものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計と、前記演算装置が取得した前記X線散乱に関する情報を表示する画像表示装置を備えることを特徴とするX線トールボット干渉計システム。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のX線トールボット干渉計と、前記ビームスプリッター格子にX線を照射するX線源とを備えることを特徴とするX線トールボット干渉計システム。
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