JPH06225719A - 低カロリー食品素材およびその製造方法 - Google Patents

低カロリー食品素材およびその製造方法

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JPH06225719A
JPH06225719A JP5015358A JP1535893A JPH06225719A JP H06225719 A JPH06225719 A JP H06225719A JP 5015358 A JP5015358 A JP 5015358A JP 1535893 A JP1535893 A JP 1535893A JP H06225719 A JPH06225719 A JP H06225719A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、化工澱粉等の澱粉と、澱粉の重量
に対して0〜20倍のデキストリン、0.003〜7倍
のコンニャクマンナン等のゲル化剤、0.03〜20倍
の粉末セルロース等の白濁剤からなる乾燥粒状物の低カ
ロリーの食品素材およびその製造方法を提供する。 【効果】 本発明によれば、加水により米飯とと同等の
外観、性状を有する米様食品となる新規な食品素材が提
供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低カロリー食品素材お
よびその製造方法、さらに詳しくは、水を加えると炊飯
米様の性状および外観を有する低カロリーで、しかも高
食物繊維の米様食品となる、いわゆる、新しいタイプの
人造米素材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国においては、肥満、それに
伴う成人病、また若い女性を中心とするダイエット等に
より、食生活の変化がみられ、米の消費が低下する傾向
にあるが、米は今なお主食である。しかし、米はカロリ
ーが高く、知らぬ間に量を多くとったり、また、ダイエ
ット中にもう少し米食により満足感を味わいたいとき
に、カロリーのとりすぎによるジレンマに陥る。さら
に、アレルギー疾患患者や腎疾患患者では米の摂取が好
ましくない場合もある。
【0003】一方、人造米は戦後、まず強化米として、
米に不足するビタミンB1を強化したものが作られた
が、色等の点で不人気であった。さらに、食管法の弊害
として古米、古々米ができ、これらの米をおいしく食す
るために表面にゲル化処理が行なわれたり、簡便性の追
及による即席米やレトルト米が作られた。しかし、これ
らは表面がつるつるしたり、歯ごたえが悪い等の食感の
点で問題があった。
【0004】特公平3−70461号には、コンニャク
精粉と澱粉とを含む水分散ゾルを加熱してゲル化させ、
生じた含水ゲルを乾燥して得られた粒状の乾燥ゲルが開
示されている。この乾燥ゲルは水を加えて煮沸すること
により、コンニャク類似の物性と米飯類似の食性を兼ね
備えた含水ゲルにすることができるとされているが、米
様食品として使用するには、外観や食感上、人造米とは
言いがたい。なお、特公昭63−66180号にも、コ
ンニャクマンナンと、澱粉等を混練し、ゲル化させ、生
じたゲルを凍結、解凍ついで乾燥する乾燥ゲルの製造方
法が開示されているが、これは乾燥させたコンニャクに
ほかならず、これも人造米ではない。このように、人造
米で食感および外観において、天然米と比べて遜色のな
いものは現在においても、未だ見当たらない。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明は、かかる事情に鑑
み、天然米と差のない食感および外観を呈し、しかも天
然米に比べて低カロリーで、高食物繊維の新しい人造米
およびその製造方法を提供することを目的とするもの
で、本発明者らによる鋭意研究の結果、澱粉、デキスト
リン、ゲル化剤および白濁剤を適宜の割合で用いること
により、上記目的に合致する新しい人造米となる食品素
材を得ることに成功し、完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、澱粉と、澱粉
の重量に対して、0〜20倍のデキストリン、0.00
3〜7倍のゲル化剤および0.03〜20倍の白濁剤と
を含有する乾燥粒状物であることを特徴とする低カロリ
ー食品素材を提供するものである。
【0007】また、本発明は、澱粉1〜30重量%、デ
キストリン20重量%以下、ゲル化剤0.1〜7重量
%、白濁剤1〜20重量%および水分40〜97重量%
の組成を有する半固形物を押出しおよびカッティングし
て粒状に成型し、必要に応じてデキストリンを溶出させ
た後、ゲル化させ、ついで乾燥することを特徴とする該
低カロリー食品素材の製造方法も提供するものである。
【0008】本発明の食品素材は、水を加えるだけで米
飯と同様なテクスチャー(歯触り、噛ごこち等)を呈す
る。しかも、本発明の食品素材には、天然の米にはない
食物繊維を含有させることもでき、かつ低カロリーであ
るという独特の特徴を有している。
【0009】本発明において用いる澱粉は特に限定する
ものではなく、従来より食用に供されている天然澱粉、
化工澱粉を含め、各種のものいずれもが利用できる。例
えば、米澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉、大麦澱粉、
ワキシーコーンスターチ、甘薯澱粉、馬鈴薯澱粉等の天
然澱粉類、これらの澱粉を含有する穀粉、ハイアミロー
ス澱粉、架橋澱粉、置換澱粉、シンボイリング澱粉、ア
セテート変性澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、α化澱
粉、これらの化工処理を組み合わせた化工澱粉等の化工
澱粉を単独で、あるいは適宜組み合わせて使用できる。
特に、架橋結合澱粉、置換澱粉、シンボイリング澱粉、
アセテート変性澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉等の、澱
粉の有するカルボキシル基をエステル化やエーテル化等
により化学処理して得られる、化工澱粉が好適であり、
該化工澱粉の内でも特にブラベンダー粘度(Brender V
iscosity、ブラベンダー社製粘度計による)のピーク粘
度が600〜800Buのものが最も好ましい。本発明
における澱粉の使用量は加水して得られる米様食品の所
望の外観、形状、性状等により適宜選択できるが、通
常、水を加えた際の粒中の澱粉含量、すなわち、添加水
を含めた該米様食品の製造原料の全量に対する澱粉の使
用量が1〜30重量%程度、好ましくは10〜20重量
%程度となるようにする。
【0010】デキストリンとしては、水に可溶なものな
らいずれでもく、通常、デキストロース当量(DE)が1
0〜40程度、好ましくは20〜30程度のものが好適
である。該デキストリンは、用いる澱粉の重量に対して
20倍以下、好ましくは約0.16〜10倍程度の範囲
で使用される。デキストリンは、本発明の素材製造の際
に、粒より溶出させて多孔質構造を形成させ、水を加え
た際に、より天然の米飯に近似させるために用いるもの
で、必ずしも使用の必要はなく、使用せずとも本発明の
人造米素材そのものの品質には影響はない。
【0011】ゲル化剤も特に限定するものではなく、食
品分野で使用されているものならいずれでも使用でき
る。これには2価の陽イオンによりゲル化するゲル化剤
および加熱によりゲル化するゲル化剤の両者が包含さ
れ、これらはその何れかを単独であるいは両者を組み合
わせて使用することができる。上記2価の陽イオンによ
りゲル化するゲル化剤としては、例えば、ペクチン酸、
ペクチン酸アルカリ塩、カラゲーナン、アルギン酸、ア
ルギン酸アルカリ金属塩、低メトキシペクチン酸および
そのアルカリ塩類等が挙げられる。また、加熱によりゲ
ル化するゲル化剤としては、例えば、ゼラチン、卵白、
コンニャク精粉、コンニャクマンナン、カゼイン、ジェ
ランガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビー
ンガム、寒天等が挙げられる。本発明においては、ゲル
化剤として、特にコンニャク精粉またはコンニャクマン
ナンと他のゲル化剤を併用することが好適であり、この
際、コンニャク精粉またなコンニャクマンナンは全ゲル
化剤の50重量%以上とすることが望ましい。ゲル化剤
は用いる澱粉の重量に対して、0.003〜7倍、好ま
しくは0.01〜3倍程度の範囲で使用される。特に好
適なコンニャクマンナンを用いる場合は、澱粉の重量に
対して0.003〜7倍、好ましくは0.1〜3倍程度
とする。
【0012】上記2価の陽イオンによりゲル化するゲル
化剤を用いる場合、本発明で得られる米様食品は、2価
金属イオンを更に含むものとなる。該2価陽イオンとし
ては、食品衛生上問題なく、かつゲル化剤と共にゲルを
形成するものであればよく、例えば、カルシウム、マグ
ネシウム等のイオンが味の点から好ましい。2価金属イ
オンを含む化合物としては、例えば、塩化カルシウム、
乳酸カルシウム、焼成卵殻カルシウム、焼成カキ殻カル
シウム等のカルシウム塩、塩化マグネシウム、乳酸マグ
ネシウム等の水溶性マグネシウム塩等の水溶性2価金属
塩の少なくとも1種を使用することができる。該2価金
属イオンの使用量は、通常、用いる澱粉の重量に対し
て、2価金属塩として1倍以下、好ましくは約0.00
6〜0.5倍の範囲とする。
【0013】白濁剤は、米様の白濁した外観を得る目的
および食物繊維としての目的で添加されるが、特に、物
理的、化学的手法により微粉末としたものが好ましく、
例えば、平均重合度100〜300で、約60メッシュ
の金網を通過する粉末セルロースや、重合度が100以
下の粉末セルロース(特開昭57−212231号公
報、特開昭59−219333号公報、特開昭61−2
11342号公報、特開昭62−138538号公報、
特開昭62−240302号公報、特開平3−1521
30号公報、特開平3−163135号公報、特公昭6
0−19921号公報、特公昭62−30220号公
報、特公昭63−44763号公報、特公平2−124
94号公報等参照)等が好適である。これらの好適な粉
末セルロースは、上記白濁した外観を付与する効果およ
び食物繊維としての効果を奏する他に、得られる本発明
の食品素材の保水性を良好なものとし、加水した際の粒
子からの離水を長期に亘って回避し、これによって米飯
の噛みこごちや歯触り等を炊飯米特有のものとする効果
を有する。また、上記白濁剤には、該セルロースの他
に、例えば骨粉、絹、タルク、カオリン等も包含され
る。
【0014】上記白濁剤の使用量は、用いる澱粉の重量
に対して、0.03〜20倍、好ましくは約0.06〜5
倍程度の範囲とする。ただし、澱粉として化工澱粉およ
びゲル化剤としてコンニャク精粉またはコンニャクマン
ナンを用い、白濁剤として粉末セルロースを用いる場合
は、該粉末セルロースはコンニャク精粉またはコンニャ
クマンナンに対して重量比で1.0を超える割合、好ま
しくは、約1.5倍以上とする必要があり、これが該重
量比を満たさない場合は、その特有の上記の特性付与効
果、すなわち、炊飯米特有の外観と食感およびテクスチ
ャー付与効果は奏しがたくなる。
【0015】本発明の食品素材は、以上の各成分の他
に、その外観、食感、呈味等に悪影響を与えない限りに
おいて、必要に応じて、従来より食用に供されることの
知られている各種の可食性物質を、適宜添加配合するこ
とができる。これらの物質には、ビタミン類、ミネラル
類、香料、増粘剤、着色剤、フレーバー、食物繊維等が
包含され、されに可食性材料としてよく知られている各
種の蛋白質、ペプチド、油脂、調味料(砂糖、塩、醤油
等)もまた必要に応じて適宜添加配合することができ
る。
【0016】以下、本発明の食品素材の製造方法につい
て説明する。まず、上記各成分(但し2価金属塩を用い
る場合これは除く)の所定量を所定量の水と共に、混
合、撹拌、練り合わせて、澱粉1〜30重量%、デキス
トリン20重量%以下、ゲル化剤0.1〜7重量%、白
濁剤1〜20重量%および水分40〜97重量%の組成
を有する半固形状の生地を調製する。この混合、撹拌、
練り合わせは常法に従って適当な回転釜、ミキサー、そ
の他の混練手段を用いて実施できる。また上記で得られ
る生地の粘度を上昇させるために、必要に応じて2価金
属塩の一部を添加したり、適当な加熱を施しもよい。得
られる生地の粘度は、引き続く押出工程での作業性を考
慮して適宜決定できるが、通常約10,000〜100,
000cps程度の範囲とするのが好ましい。すなわち、
押出機で成型できる流動性と成型後の保形性を持ち得る
状態であるのが適当である。
【0017】かくして得られる生地を適当な押出機に入
れ、任意の速度で押出し、ダイ吐出口近傍にてカッティ
ングしてペレットを得る。ここで、押出機としては、通
常の各種の押出機のいずれをも用いることができ、ま
た、通常のエクストルーダー等を使用することもでき
る。該エクストルーダーの利用は、特に生地製造をエク
ストルーダー内で一工程で行なうことができ、便利であ
る。
【0018】本発明においては、特に、上記押出機のダ
イおよびノズルの形状を適宜選択することによって、得
られる食品素材に水を加えると、炊飯米粒の大きさおよ
び形状に近いものが得られるようにすることができる。
例えば、ダイとしては添付図面に示される如き形状のも
のを好ましく利用できる。
【0019】ここで、図1は本発明方法に従う食品素材
の製造に適したダイの正面図を、図2は同ダイの側面断
面図を、図3は図1の一部拡大図を、図4は図2の一部
拡大図をそれぞれ示す。
【0020】上記好ましいダイは、図4に示すように、
その中間部を細く絞ったノズル形状とするのがよく、か
かる絞りにより、押出し時に脈流をかけることにより、
ペレット表面にフラクチャーが形成され、ペレット表面
に横方向に凹凸が形成される。またノズルの形状を真円
ではなくて波形円状とすることにより(図3参照)、ペレ
ット表面の縦方向にも凹凸を形成させることができ、か
くしてペレットにより米粒に近似した外観を付与するこ
とができる。さらに、ノズル吐出口を押出し方向に対し
て若干傾けることにより、カッティングの際にペレット
を菱形円筒状形態とする(図2及び4参照)こともでき、
かくして、加水により、より米粒に近似した外観を付与
することができる。
【0021】本発明方法では、上記ペレットをさらに水
浴に投入し、必要に応じてペレット中のデキストリンを
溶出させた後、ゲル化させる。上記デキストリンの溶出
は、ペレット表面に限定されることなく、ペレット内部
にまで及ぼすことができ、これによれば、ペレットにポ
ーラスな部分を形成させることができ、水を加えて摂食
に供する際に、表面をより米に近似させることができ
る。上記水浴でのデキストリンの溶出は、生地のカッテ
ィング後、できるだけ速やかに行なわれるのが望まし
い。該水浴による溶出操作は、水浴温度約0〜100℃
にて、約1〜60分間程度で行なわれるのが好適であ
り、また上記溶出操作は水浴を用いることなく流水下に
行なうことも可能である。
【0022】上記溶出に引続くゲル化操作は、例えば、
2価金属イオン濃度約10〜1000mEq/リットル、
好ましくは約300〜800mEq/リットルとなる2価
金属イオン濃度範囲にて、約5〜30分間を要して行な
うのがよい。また、ゲル化剤の選択によって上記2価金
属イオンによるゲル価に替えて、加熱によるゲル化も採
用できる。これはゲル化剤がゲル化する温度以上に加熱
することにより実施でき、該加熱は温水、熱水、水蒸
気、熱風等の適宜の加熱手段を利用して行なうことがで
きる。上記ゲル化は、摂食に際して、そのテクスチャー
が天然米と同等のものとなるように行なわれるのがよ
い。
【0023】得られたゲルは、乾燥に付される。乾燥方
法は特に限定するものではなく、公知の方法、例えば、
熱風乾燥、熱風流動乾燥、真空乾燥等が採用できる。乾
燥は、通常、ゲル化した粒子の水分含量が30重量%以
下、好ましくは、25重量%以下、さらに好ましくは1
5重量%以下となる程度に行う。
【0024】本発明により得られる食品素材は、加水に
より食用に供することができるが、通常一般には、炊飯
と同様に、本発明の素材1重量部に体して、好ましくは
8重量部程度の水を添加し、20〜40分間蒸煮して摂
食に供する。また、加熱殺菌可能な缶詰、耐熱性プラス
チック容器、レトルスパウチ等の適当な容器に水と共に
充填し、常法に従って加熱殺菌処理して製品とすること
ができる。
【0025】また、例えば、本発明の素材1重量部に対
して、精白米10重量部および水20重量部程度を加
え、20〜40分間蒸煮すると、本発明素材由来の米様
食品と精白米が重量比約1:2の割合で混合した、好適
な摂食状態の炊飯とすることができる。このようにして
得られる米様食品は、その外観、食感等において、天然
米と実質的に区別できない優れた品質を有しており、人
造米として天然米に代替して、食品工業分野で、例えば
炊飯米として、また、お茶づけ用、おにぎり用、寿司用
等の各種用途に有効利用できる。勿論、これは上記のご
とく天然米と併用して、各種用途に利用することもでき
る。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 下記原料の所定量を、混合機(株式会社三英製作所製、
機名:20DMW)により、均質混合した。 1.デンプン 22重量部 2.セルロース 2重量部 3.ペクチン 2重量部 4.デキストリン 20重量部 5.水 54重量部 均質混合されたペースト状混合物を、出口に直径3〜4
mmの穴のあいたスクリュー押出し機(FMI製、PX3
0)を用いて円筒状に押出すと共に、押出されたペース
トを長さ約6〜10mm切断して、ペレットを得た。
【0027】得られたペレット(平均直径3mm×長さ5m
m)を、約30分間水中に放置し、その後、塩化カルシウ
ムを2%混合液となるように水中に投入して、約20〜
40分間放置してゲル化させた。ペレットを水中より取
出して、白色粒子形状のゲルを得た。得られたゲルをベ
ルト式熱風乾燥機で105℃にて60分間乾燥し、水分
含量約10重量%の粒状(平均直径1mm×長さ4mm)の本
発明発明の食品素材を得た。
【0028】得られた食品素材試料1重量部に対して8
重量部の水を加え、これを天然炊飯米とを所定の比率で
混合して作成した各試験品につき、炊飯米100%を対
照として、それに対する違和感を感じるパネル者数を、
10名のパネルを用いて計数した。なお、各パネルへの
各試験品の提供(試食)は、本発明試料の配合量の少ない
ものから順次行なった。得られた結果を、表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】上記結果から、本発明試料の加水物を単純
に炊飯米に混合した場合、米の過半数量を置き換えて
も、違和感を感じる者は過半数に至らず、このことか
ら、本発明の食品素材は炊飯米に非常に類似する食感の
米様食品を与えるものであることが判った。また、上記
試験は炊飯米を対照としたものであるが、別に対照を設
定することなく、本発明食品素材試料の加水物を通常の
米と適宜混合して、実際の食事の場で提供して、各パネ
ルに試食させ、各試料が米と違和感を感じるか否かを試
験した。食事の提供方法は上記と同じであり、パネル数
は10名とした。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2に示すごとく、通常の食事の中で、試
料と米とを混合して米飯として提供した場合、違和感を
感じるパネル数は上記表1の場合に比べて、さらに減少
している。このことから、本発明の食品素材は実用上、
炊飯米に酷似する食感を有する米様食品を与えることが
判る。したがって、特に、たき込み御飯等として味付け
等を行なったり、野菜類や揚物等と混ぜて食することに
よって、天然米と区別できない品質良好なものとなると
期待できる。
【0033】実施例2 下記原料の所定量を、混合機により、均質混合した。 1.デンプン 5重量部 2.セルロース 5重量部 3.コンニャク精粉 2重量部 4.デキストリン 5重量部 5.水 82.5重量部 6.水酸化カルシウム 0.5重量部 均質混合されたペースト状混合物を、出口に直径3mmの
穴のあいたスクリュー押出し機(FMI製、PX30)を
用いて円筒状に押出すと共に、押出されたペーストを長
さ約5mm切断して、ペレットを得た。
【0034】得られたペレット(平均直径3mm×長さ5m
m)を、約30分間水中に放置し、その後水温を90〜1
00℃に昇温して約30分間保持してペレットをゲル化
させた。これを水中より取出して、白色粒子形状のゲル
を得た。
【0035】得られたゲルをベルト式熱風乾燥機で、1
05℃にて60分間乾燥し、水分含量10重量%の粒状
(平均直径1mm×長さ4mm)の本発明の食品素材を得た。
このものは上記実施例1に記載の試験に従うパネルテス
トによって、実施例1で得た本発明食品素材と同様の評
価が得られた。
【0036】実施例3 化工澱粉として、ブラベンダーピーク粘度が600のワ
キシーコーンスターチ由来の化工澱粉(市販品)を用いる
共に下記各原料を用い、以下の通り本発明の食品素材を
製造した。 1.化工澱粉 185重量部 2.粉末セルロース 40重量部 3.コンニャクマンナン 20重量部 4.ローカストビーンガム 15重量部 5.デキストリン 20重量部 6.水 1210重量部 7.0.6%水酸化カルシウム液 100重量部 まず、上記デキストリン20重量部、化工澱粉60重量
部およびローカストビーンガム15重量部を水450重
量部に加えてホモミキサーにて10000rpm、10分
間混合して各成分を水に分散させ、ついで、この分散液
に、化工澱粉125重量部およびコンニャクマンナン2
0重量部を冷水400重量部に分散させた液を加えて混
合分散させた。上記混合分散後、さらに得られた分散液
中に粉末セルロース40重量部および水260重量部の
混合液を加えて混合し、混合物を室温で60分間膨潤さ
せた後、これに0.6%水酸化カルシウム液100重量
部を加えて混合して、ゲル化させた。かくして得られた
ペースト状均質混合物を、目皿プレートより押出しなが
ら長さ約5mmに切断し、該切断ペレットを造粒して、直
径約3mm×長さ約5mmの造粒物を得た。これを85℃で
30分間加熱後、水洗し、水切りし、上記実施例1と同
様に乾燥して、水分含量10重量%の本発明の食品素材
を得た。
【0037】このものは上記施列1に記載の試験に従う
パネルテストによって、実施例1で得た本発明食品素材
と同様に、天然炊飯米との違和感を感じることなく優れ
た食感を有する米様食品を与えるものであるとの評価が
得られた。
【0038】実施例4 下記原料の所定量を、混合機(株式会社三英製作所製、
機名:20DMW)により、均質混合した。 1.糯米粉 22重量部 2.セルロース 10重量部 3.カードラン 8重量部 4.デキストリン 2重量部 5.水 58重量部 均質混合されたペースト状混合物を、出口に直径3〜4
mmの穴のあいたスクリュー押出し機(FMI製、PX3
0)を用いて円筒状に押出すと共に、押出されたペース
トを長さ約6〜10mm切断して、ペレットを得た。
【0039】得られたペレット(平均直径3mm×長さ5m
m)を、約30分間、80〜95℃の水中に放置してゲル
化させた。ペレットを水中より取出して、白色粒子形状
のゲルを得た。得られたゲルをベルト式熱風乾燥機で1
05℃にて60分間乾燥し、水分含量約10重量%の粒
状(平均直径1mm×長さ4mm)の本発明発明の食品素材を
得た。
【0040】実施例5および6 化工澱粉としてブラベンダーピーク粘度が700のタピ
オカスターチ由来の化工澱粉(市販品)およびブラベンダ
ーピーク粘度が800のコーンスターチ由来の化工澱粉
(市販品)のそれぞれを用いる以外は前記実施例3と同様
にして、本発明の食品素材を製造した。得られた各素材
は、いずれも上記実施例1に記載の試験に従うパネルテ
ストによって、実施例1で得た本発明の食品素材と同様
に、天然炊飯米との違和感を感じることなく優れた食感
を有する米様食品を与えるものであるとの評価が得られ
た。
【0041】実施例7および8 実施例3において、粉末セルロースの配合量を40重量
部から30重量部および60重量部に変化させる以外は
同様にして、本発明の食品素材を製造した。得られた各
素材は、いずれも上記実施例1に記載の試験に従うパネ
ルテストによって、実施例1で得た本発明の食品素材と
同様に、天然炊飯米との違和感を感じることなく優れた
食感を有する米様食品を与えるものであるとの評価が得
られた。なお、これらの対比では、粉末セルロースの配
合量を30重量部にしたものの方が60重量部にしたも
のに比べて、やや白濁感が不足し、その外観上天然米と
識別できる場合のあることが判った。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、加水により天然の米飯
と同等の外観、性状を有する米様食品となる新規な低カ
ロリーの食品素材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の食品素材の製造に適した押出し機の
ダイの正面図である。
【図2】 本発明の食品素材の製造に適した押出し機の
ダイの側面断面図である。
【図3】 図1に示すダイの一部拡大図である。
【図4】 図2に示すダイの一部拡大図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉と、澱粉の重量に対して、0〜20
    倍のデキストリン、0.003〜7倍のゲル化剤および
    0.03〜20倍の白濁剤とを含有する乾燥粒状物であ
    ることを特徴とする低カロリー食品素材。
  2. 【請求項2】 水分含量が30重量%以下である請求項
    1記載の低カロリー食品素材。
  3. 【請求項3】 澱粉が化工澱粉である請求項1記載の低
    カロリー食品素材。
  4. 【請求項4】 ゲル化剤としてコンニャク精粉またはコ
    ンニャクマンナンと他のゲル化剤を併用する請求項1記
    載の低カロリー食品素材。
  5. 【請求項5】 白濁剤として粉末セルロースを用い、コ
    ンニャク精粉またはコンニャクマンナン重量に対する粉
    末セルロースの重量が1.0を超える請求項4記載の低
    カロリー食品素材。
  6. 【請求項6】 澱粉1〜30重量%、デキストリン20
    重量%以下、ゲル化剤0.1〜7重量%、白濁剤1〜2
    0重量%および水分40〜97重量%の組成を有する半
    固形物を押出しおよびカッティングして粒状に成型し、
    必要に応じてデキストリンを溶出させた後、ゲル化さ
    せ、ついで乾燥することを特徴とする低カロリー食品素
    材の製造方法。
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