JPH06175532A - フッ素ゴム表面処理方法 - Google Patents

フッ素ゴム表面処理方法

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JPH06175532A
JPH06175532A JP4328216A JP32821692A JPH06175532A JP H06175532 A JPH06175532 A JP H06175532A JP 4328216 A JP4328216 A JP 4328216A JP 32821692 A JP32821692 A JP 32821692A JP H06175532 A JPH06175532 A JP H06175532A
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JP
Japan
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silicone oil
modified silicone
fluororubber
amino
rubber
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JP4328216A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Okuda
博文 奥田
Naotoshi Miyahara
尚利 宮原
Koji Yamaguchi
浩二 山口
Kazunori Toyama
和徳 遠山
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ素ゴム表面に対するジメチルシリコンオ
イル等のシリコンオイルの濡れ性が良好となり、低コス
トでしかも異臭のないフッ素ゴム表面処理方法を提供す
る。 【構成】 フッ素ゴム表面において、フッ素ゴムとアミ
ノ変性シリコンオイルとを反応させ、アミノ変性シリコ
ンオイルでフッ素ゴム表面を被覆することを要旨とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機,レ
ーザービームプリンターの定着ロール等に用いられるフ
ッ素ゴム表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等は、感光ドラムの外周
面上に形成された静電潜像にトナーを付着させ、このト
ナー像を複写紙に転写したのち、上記トナー像が転写さ
れた複写紙を加熱定着ロールと加圧ロールとの間を通し
て、加熱加圧定着することにより複写を行っている。そ
して、加熱加圧定着後の溶融トナーが定着ロールから完
全に剥離せず、一部定着ロール表面に付着し、この付着
した溶融トナーが複写紙に汚れとして転写されてしまう
現象、すなわちオフセットを防止する目的で、ジメチル
シリコンオイル等のシリコンオイルを定着ロールに供給
することが行われている。ところで、上記のような定着
ロールとして、トナー粒子の圧壊の防止および定着ロー
ル自身の摩耗防止の見地より、適度な弾性を有したフッ
素ゴムにより最外層が形成されたものを使用することが
提案され、一部で実施されている。フッ素ゴムにより最
外層が形成されている定着ロールとしては、(1)軸体
の外周面に、フッ素ゴムからなる弾性体層が円周に沿っ
て密着形成された単層構造のものや、(2)軸体の外周
面に、シリコンゴム製弾性体層が形成され、その上にフ
ッ素ゴム製弾性体層が積層形成された2層構造のものが
知られている。しかしながら、シリコンオイルは、フッ
素ゴムとの親和性が低く、フッ素ゴム表面を濡らしにく
いという性質を有している。したがって、最外層がフッ
素ゴムで形成されている上記(1),(2)の定着ロー
ルに、シリコンオイルを供給しても、上記定着ロールの
表面が均一に濡れにくいため、溶融トナーを完全に剥離
することができず、オフセットが生じる恐れがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ジメチルシリ
コンオイル等のシリコンオイルに、フッ素ゴムに対し親
和性が高いアミノ変性シリコンオイル等の変性シリコン
オイルを混合して使用することが一部で行われている。
ところが、このように変性シリコンオイルを混合使用し
ても充分な効果を得ることができず、そのうえ、上記変
性シリコンオイルは高価であり、コストが高くなるとい
う問題が生じる。さらに、上記変性シリコンオイルは異
臭を有していることから環境面の問題も有している。
【0004】一方、上記フッ素ゴムの、対シリコンオイ
ル親和性を改善するために、フッ素ゴム中に上記変性シ
リコンオイルを含有させる方法が提案されている(特開
平3−285934号)。この方法によれば、シリコン
オイルに対するフッ素ゴムの親和性は改善され、フッ素
ゴム表面にシリコンオイルが均一に付着し濡れるように
なる。そのため、これを上記フッ素ゴム系定着ロールに
応用することにより、溶融トナーの剥離性は向上し、オ
フセットの発生を防止することが可能となる。しかし、
アミノ変性シリコンオイル等の変性シリコンオイルは高
価であり、かつ、異臭を有するため、上記変性シリコン
オイルを含有させたフッ素ゴムにより最外層が形成され
た定着ロールにおいてもまたコストアップの問題および
異臭の問題が生じる。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、対シリコンオイルの濡れ性を向上させ、しか
もコストを高くせず異臭を発することのないフッ素ゴム
表面処理方法の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のフッ素ゴム表面処理方法は、フッ素ゴム
表面において、フッ素ゴムとアミノ変性シリコンオイル
とを反応させ、アミノ変性シリコンオイルでフッ素ゴム
表面を被覆することを特徴とするフッ素ゴム表面処理方
法をその要旨とする。
【0007】
【作用】すなわち、この発明のフッ素ゴム表面処理方法
は、これまでのように、変性シリコンオイルを単に物理
的にフッ素ゴムの表面に付着して濡らすだけでなく、フ
ッ素ゴム表面において、フッ素ゴム自身とアミノ変性シ
リコンオイルとを化学反応させ、その状態でフッ素ゴム
表面をアミノ変性シリコンオイルで被覆する。そのた
め、フッ素ゴム表面に上記アミノ変性シリコンオイルか
ら導かれる−Si−O−Si−O−結合構造が導入され
ることとなり、これによって、フッ素ゴム表面がシリコ
ンオイルに対して親和性に富んだ状態となり、例えば、
溶融トナーを剥離するのに用いられる、ジメチルシリコ
ンオイル等の親和性が著しく向上する。したがって、最
外層がフッ素ゴムにより形成されている定着ロール表面
を、この発明の方法により処理すれば、ジメチルシリコ
ンオイル等の対シリコンオイル濡れ性が向上し、溶融ト
ナーの完全剥離を実現できるようになる。また、上記ア
ミノ変性シリコンオイルは、フッ素ゴム表面に対して化
学結合により固定されていて消費されないため、高価な
アミノ変性シリコンオイルの使用量を抑制でき、低コス
ト化を実現できる。また、上記化学結合により、異臭の
発生を防止することもできるようになる。
【0008】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
【0009】この発明のフッ素ゴム表面処理方法は、例
えば、軸体の外周面に、内層としてシリコンゴムからな
る弾性体層を円周に沿って密着形成し、最外層として、
上記シリコンゴムにより形成された内層の外周面に、フ
ッ素ゴムからなる弾性体層を円周に沿って積層形成した
2層構造の定着ロールの表面に対して行われる。
【0010】上記軸体は、特に限定するものではなく、
金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくりぬい
た金属製の円筒体が使用される。
【0011】上記軸体の外周面に、内層として形成され
る弾性体層の形成材料のシリコンゴムは特に制限される
ものではなく、従来公知のものが用いられる。
【0012】上記内層として形成される弾性体層の形成
材料には、上記シリコンゴム以外に、必要に応じてエチ
レンプロピレンゴム,アクリルゴム,フロロシリコンゴ
ム等の耐熱性ゴムを用いることができる。
【0013】上記定着ロールの最外層として形成される
弾性体層の形成材料として用いられるフッ素ゴムは、特
に制限されるものではなく、従来公知のものが用いられ
る。このようなフッ素ゴムとして、例えば、二元フッ化
ビニリデン系ゴム,三元フッ化ビニリデン系ゴム,テト
ラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム,フルオロホス
ファゼン系ゴム等があげられ、単独あるいは2種類以上
の併用が行われる。
【0014】上記最外層として形成される弾性体層の形
成材料としては、上記フッ素ゴム以外に加硫剤,加硫促
進剤,受酸剤,充填剤等の従来からフッ素ゴムに用いら
れる各種公知の添加剤が適宜使用される。
【0015】上記加硫剤は、例えば、ビスフェノールA
F等のポリオール系加硫剤、N,N’ジシンナミリデン
−1,6−ヘキサンジアミン等のアミン系加硫剤等があ
げられる。上記加硫剤の配合割合は、フッ素ゴム100
重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜7部の範囲
に設定することが好ましい。
【0016】上記加硫促進剤は、必要に応じて適宜配合
され、例えば、有機ホスホニウム塩等があげられる。
【0017】上記受酸剤は、例えば、MgO,PbO,
Ca(OH)2 ,ZnO等があげられ、単独あるいは2
種類以上を併せて用いられる。その配合割合はフッ素ゴ
ム100部に対して2〜20部の範囲に設定することが
好ましい。
【0018】上記充填剤は、例えば、カーボンブラック
があげられる。その配合割合はフッ素ゴム100部に対
し0〜50部の範囲に設定することが好ましい。
【0019】上記フッ素ゴムの表面処理に用いられるア
ミノ変性シリコンオイルは、ポリシロキサンの側鎖,両
末端,片末端,側鎖および両末端にアミノ基が導入され
た下記の一般式(1)〜(4)で表されるアミノ変性シ
リコンオイルのうち少なくとも一つが用いられる。
【化5】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
R’NH2 (R,R’はアルキル基)、m,nは1以上
の整数。〕
【0020】
【化6】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
R’NH2 (R,R’はアルキル基)、nは1以上の整
数。〕
【0021】
【化7】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
R’NH2 (R,R’はアルキル基)、nは1以上の整
数。〕
【0022】
【化8】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
R’NH2 (R,R’はアルキル基)、m,nは1以上
の整数。〕
【0023】フッ素ゴムの表面処理において、フッ素ゴ
ムとの反応に直接関与するのは、上記ポリシロキサンの
側鎖,両末端,片末端、側鎖および両末端に導入された
アミノ基であり、これらのアミノ基は、フッ素ゴムと高
い反応性を有する。
【0024】上記アミノ変性シリコンオイルは、アミノ
基の量が、アミノ変性シリコンオイル全体の0.05〜
8%のものを使用することが好ましい。すなわち、0.
05%未満であると、アミノ基とフッ素ゴムとの反応が
不充分となりアミノ変性シリコンオイルの被覆効果が得
られ難くなり、フッ素ゴムのシリコンオイルに対する親
和性が低下し、濡れ性に問題を生じるようになる。ま
た、8%を超えると過剰のアミノ基のため、溶融トナー
のオフセットが生起するようになる。また、シリコンオ
イルの凝集力が強まり、フッ素ゴムの均一な表面処理が
困難となる。
【0025】上記定着ロールのフッ素ゴム表面に対する
表面処理は、上記の原料を用いて定着ロールを製造する
際に、例えば、つぎのようにして行うことができる。す
なわち、まず、金属製の軸体(芯金)の外周面にシリコ
ンゴムを用い押出成形し内層を形成する。つぎに、フッ
素ゴムに加硫剤,加硫促進剤,受酸剤,充填剤等を加え
て、ロール,ニーダ等で混練し、この混合物に溶剤を加
えて混合,攪拌しフッ素ゴムのコーティング液を調製す
る。得られたコーティング液を従来公知の方法、例え
ば、ディップ法,ロールコート法,スプレーコーティン
グ法等により、上記内層として形成された弾性体層の外
周面に均一に塗工して乾燥させる。つぎに、加熱加硫さ
せることにより、図1に示すような2層構造の定着ロー
ルを得ることができる。図において、1は芯金、2は内
層、3は最外層である。ついで、アミノ変性シリコンオ
イルを溶剤で希釈し、得られた定着ロール表面上にコー
ティングし、焼付してアミノ変性シリコンオイルとフッ
素ゴムとを反応させることにより表面処理を行い、目的
とするフッ素ゴム表面がアミノ変性シリコンオイルで被
覆された定着ロールを得ることができる。
【0026】上記フッ素ゴムの表面処理は、フッ素ゴム
の加熱加硫後に行う方法に限定されず、例えば、フッ素
ゴムが半加熱加硫状態で上記溶剤で希釈されたアミノ変
性シリコンオイルをコーティングし、焼付後、フッ素ゴ
ムを完全に加熱加硫してもよい。
【0027】また、フッ素ゴムとアミノ変性シリコンオ
イルとを反応させる方法は、上記のように上記定着ロー
ル表面にアミノ変性シリコンオイルの希釈液をコーティ
ングしたのち焼付を行う方法の他、上記定着ロールをア
ミノ変性シリコンオイルの希釈液に浸漬し加熱してもよ
い。すなわち、アミノ変性シリコンオイルのアミノ基と
フッ素ゴムとは加熱により容易に反応するからである。
【0028】上記アミノ変性シリコンオイルの希釈の際
に用いる溶剤としては、エタノール,イソプロピルアル
コール,メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブ
チルケトン(MIBK),トルエン等があげられる。上
記希釈濃度は1〜30重量%の範囲に設定することが好
ましい。
【0029】上記定着ロールは、2層構造に限定され
ず、それ以外に例えば、芯金の外周面にフッ素ゴムから
なる弾性体層が形成された単層構造のものがあげられ
る。
【0030】この発明のフッ素ゴム表面処理方法は、定
着ロール表面の処理に限定されるものでなく、例えば、
加圧ロールの表面処理にも適用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明のフッ素ゴム表
面処理方法は、フッ素ゴム表面において、フッ素ゴム自
身とアミノ変性シリコンオイルとを化学反応させ、−S
i−O−Si−O−結合構造をその表面に導入する。し
たがって、この方法を、例えば、最外層がフッ素ゴムに
より形成されている定着ロールに適用すれば、ジメチル
シリコンオイル等の対シリコンオイル濡れ性が向上し、
溶融トナーの完全剥離を実現できるようになり、このた
め、オフセットの発生を防止することができるようにな
る。また、上記アミノ変性シリコンオイルは、フッ素ゴ
ム表面に対して物理的にではなく、化学結合により固定
されているため、その効果は長く持続するようになる。
そして、上記化学結合により、高価なアミノ変性シリコ
ンオイルが消費されないため、その使用量を抑制でき、
低コスト化を実現できるようになる。さらに、蒸散しな
いため、異臭の発生を防止することも可能となる。ま
た、この発明のフッ素ゴム表面処理方法は簡単であるた
め、煩雑な工程を経ることなく上記定着ロールのフッ素
ゴム表面を処理することが可能となる。
【0032】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0033】
【実施例1〜4】軸体として、アルミニウム製芯金を用
いた。上記アルミニウム製芯金の外周面に内層として、
押出成形により厚み3mmのシリコンゴム層を形成し
た。
【0034】最外層であるフッ素ゴム層は、前記の方法
に従い形成した。すなわち、まず、フッ素ゴム100部
に対し、加硫剤3部,受酸剤15部,カ−ボンブラック
20部を配合し、ロール,ニーダー等を用いて混練し
た。この混合物に濃度が15重量%になるようにMEK
/MIBK混合溶剤〔混合割合(重量比)8/2〕を加
え混合,攪拌し、フッ素ゴムコーティング液を調製し
た。そして、上記シリコンゴム層が形成された芯金を、
得られたコーティング液に浸漬してコーティングした
後、引き上げて乾燥させ、ついで加熱加硫して厚み20
μmのフッ素ゴム層を形成し、2層構造の定着ロールを
作製した。
【0035】つぎに、下記の一般式(5)で表されるポ
リシロキサンの両末端に下記の表1に示す官能基割合に
なるようにアミノ基を導入したアミノ変性シリコンオイ
ルを、MEKで5重量%に希釈して、アミノ変性シリコ
ンオイル希釈液を調製した。得られたアミノ変性シリコ
ンオイル希釈液を上記定着ロールに塗布した後、焼付
し、アミノ変性シリコンオイルのアミノ基とフッ素ゴム
とを反応させ、フッ素ゴム表面がアミノ変性シリコンオ
イルで被覆された定着ロールを得た。
【0036】
【化9】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0037】
【実施例5〜8】2層構造の定着ロールを実施例1〜4
と同様の方法により作製した。
【0038】つぎに、下記の一般式(6)で表されるポ
リシロキサンの側鎖に下記の表1に示す官能基割合にな
るようにアミノ基を導入したアミノ変性シリコンオイル
を用いた他は、実施例1〜4と同様の操作を行い、フッ
素ゴム表面がアミノ変性シリコンオイルで被覆された定
着ロールを得た。
【0039】
【化10】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0040】
【実施例9〜12】2層構造の定着ロールを実施例1〜
4と同様の方法により作製した。
【0041】つぎに、下記の一般式(7)で表されるポ
リシロキサンの片末端に下記の表2に示す官能基割合に
なるようにアミノ基を導入したアミノ変性シリコンオイ
ルを用いた他は、実施例1〜4と同様の操作を行い、フ
ッ素ゴム表面がアミノ変性シリコンオイルで被覆された
定着ロールを得た。
【0042】
【化11】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0043】
【比較例1】2層構造の定着ロールを実施例1〜4と同
様の方法により作製した。
【0044】つぎに、下記の一般式(8)で表されるポ
リシロキサンの両末端に下記の表3に示す官能基割合に
なるようにアルコール基を導入したアルコール変性シリ
コンオイルを、MEKで5重量%に希釈して、アルコー
ル変性シリコンオイル希釈液を調製した。得られたアル
コール変性シリコンオイル希釈液を上記定着ロールに塗
布した後、焼付し、アルコール変性シリコンオイルのア
ルコール基とフッ素ゴムとを反応させ、フッ素ゴム表面
がアルコール変性シリコンオイルで被覆された定着ロー
ルを得た。
【0045】
【化12】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0046】
【比較例2】2層構造の定着ロールを実施例1〜4と同
様の方法により作製した。
【0047】つぎに、下記の一般式(9)で表されるポ
リシロキサンの側鎖に下記の表3に示す官能基割合にな
るようにアルコール基を導入したアルコール変性シリコ
ンオイルをMEKで5重量%に希釈して、アルコール変
性シリコンオイル希釈液を調製した。得られたアルコー
ル変性シリコンオイル希釈液を上記定着ロールに塗布し
た後、焼付し、アルコール変性シリコンオイルのアルコ
ール基とフッ素ゴムとを反応させ、フッ素ゴム表面がア
ルコール変性シリコンオイルで被覆された定着ロールを
得た。
【0048】
【化13】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0049】
【比較例3】2層構造の定着ロールを実施例1〜4と同
様の方法により作製した。
【0050】つぎに、下記の一般式(10)で表される
ポリシロキサンの両末端に下記の表3に示す官能基割合
になるようにビニル基を導入したビニル変性シリコンオ
イルをMEKで5重量%に希釈して、ビニル変性シリコ
ンオイル希釈液を調製した。得られたビニル変性シリコ
ンオイル希釈液を上記定着ロールに塗布した後、焼付
し、ビニル変性シリコンオイルのビニル基とフッ素ゴム
とを反応させ、フッ素ゴム表面がビニル変性シリコンオ
イルで被覆された定着ロールを得た。
【0051】
【化14】 (上記式において、Rはアルキル基である。)
【0052】実施例品1〜12,比較例品1〜3につい
て、変性シリコンオイルで被覆されていない定着ロール
表面への変性シリコンオイルの濡れ性、変性シリコンオ
イルで被覆された定着ロール表面へのジメチルシリコン
オイルの濡れ性およびオフセット性について評価した。
その結果を下記の表1,表2および表3に示す。なお、
上記特性は下記の方法にしたがって評価した。
【0053】〔変性シリコンオイルの濡れ性〕変性シリ
コンオイル処理液を変性シリコンオイルで被覆されてい
ない定着ロール表面に塗布したときの濡れ方で判定し
た。定着ロール表面が一様に濡れるものを○、変性シリ
コンオイルのはじきが生じ、定着ロール表面が一様に濡
れないもの(定着ロール表面に均一な表面処理が行えな
いもの)を×で示した。
【0054】〔ジメチルシリコンオイルの濡れ性〕図2
に示すように、変性シリコンオイルで被覆された定着ロ
ール4と加圧ロール5をニップし、ロール温度160℃
で容器6からジメチルシリコンオイル7を供給する。そ
の際のジメチルシリコンオイルの濡れ方で判定した。定
着ロール表面が一様に濡れるものを○、ジメチルシリコ
ンオイルのはじきが生じ、定着ロール表面が一様に濡れ
ないものを×で示した。
【0055】〔オフセット性〕図3に示すように、定着
ロール4と加圧ロール5をニップし、複写紙8を用いて
通紙試験を行い、定着ロール4への複写紙8の巻き付き
程度を判定した。通紙した際複写紙が、まっすぐでてき
たものを○、図4に示すように、複写紙8が定着ロール
4側へ1/8周以上持ち上げられてでてきたものを×で
示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】上記表1および表2より、実施例品1〜1
2の定着ロールは、変性シリコンオイルおよびジメチル
シリコンオイルの双方に対して良好な濡れ性を示すこと
がわかる。また、オフセット性についても良好であり、
溶融トナーの剥離性に優れている。これに対し上記表3
より、比較例品1〜3の定着ロールは、変性シリコンオ
イルに対する濡れ性が悪く、定着ロール表面に均一な表
面処理を行うことができなかった。そのため、ジメチル
シリコンオイルの濡れ性およびオフセット性が悪く、溶
融トナーの剥離性に問題を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の使用態様の一例の断面図である。
【図2】ジメチルシリコンオイルの濡れ性の判定方法の
説明図である。
【図3】オフセット性の判定方法の説明図である。
【図4】オフセット性の判定方法の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠山 和徳 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素ゴム表面において、フッ素ゴムと
    アミノ変性シリコンオイルとを反応させ、アミノ変性シ
    リコンオイルでフッ素ゴム表面を被覆することを特徴と
    するフッ素ゴム表面処理方法。
  2. 【請求項2】 アミノ変性シリコンオイルが下記の一般
    式(1)〜(4)で表されるアミノ変性シリコンオイル
    のうちの少なくとも一つである請求項1記載のフッ素ゴ
    ム表面処理方法。 【化1】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
    R’NH2 (R,R’はアルキル基)、m,nは1以上
    の整数。〕 【化2】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
    R’NH2 (R,R’はアルキル基)、nは1以上の整
    数。〕 【化3】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
    R’NH2 (R,R’はアルキル基)、nは1以上の整
    数。〕 【化4】 〔上記式においてXは、−RNH2 または、−RNH
    R’NH2 (R,R’はアルキル基)、m,nは1以上
    の整数。〕
  3. 【請求項3】 フッ素ゴムが、定着ロールの最外層を形
    成している請求項1または2記載のフッ素ゴム表面処理
    方法。
JP4328216A 1992-12-08 1992-12-08 フッ素ゴム表面処理方法 Pending JPH06175532A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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