JPH0820818B2 - ロール - Google Patents

ロール

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JPH0820818B2
JPH0820818B2 JP62311685A JP31168587A JPH0820818B2 JP H0820818 B2 JPH0820818 B2 JP H0820818B2 JP 62311685 A JP62311685 A JP 62311685A JP 31168587 A JP31168587 A JP 31168587A JP H0820818 B2 JPH0820818 B2 JP H0820818B2
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roll
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rubber elastic
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和信 橋本
尚利 宮原
博之 江口
寛 田上
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Sumitomo Riko Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
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Sumitomo Riko Co Ltd
Fuji Xerox Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子写真複写機に用いられるロール、特
にシリコンオイル添加式熱定着ロールに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
電子写真複写機は、感光ドラムの表面に原稿像を静電
潜像として形成し、これにトナーを付着させてトナー像
を形成し、このトナー像を複写紙に転写し上下一対のロ
ールの間を通すことにより複写を行うものである。上記
定着ロールは、回転軸となる芯金と、その外周に耐熱性
ゴム弾性層とを形成して構成されていて、その外周面で
トナー像を複写紙に加熱押圧しながら定着するようにな
つている。この場合、上記芯金中には加熱用のニクロム
線等が内蔵されていて、その熱で上記ゴム弾性層を加熱
しトナー像を複写紙に熱定着するようになつている。そ
して、高速機では、トナー像のトナーの離型性をよくす
るため、トナー像に圧接する定着ロール表面のゴム弾性
層上に、外部からシリコンオイルを供給し、その弾性層
の表面にシリコンオイルの膜を形成することが行われて
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のようにシリコンオイルを供給し
て、定着ロール表面のトナー離型性を向上させる場合に
は、長期間の使用により定着ロール表面のゴム弾性層の
上に汚れ膜が形成され、それによつてトナーの離型性が
悪くなり、複写画像が鮮明度を欠くという難点がある。
したがつて、一定期間使用した後は、上記汚れ膜の形成
された定着ロールを新しい定着ロールと交換したり、ま
た、汚れ膜を剥離したりするというようなメンテナンス
を必要としている。
この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、ト
ナーに対する離型性に富み、メンテナンスが不要のロー
ルの提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、このロールは、回転軸と
なる芯金と、その外周に少なくとも表面層を形成するよ
う固着された耐熱性ゴム弾性層と、上記耐熱性ゴム弾性
層中に分散された無機質充填材粒子とを備え、外周面に
外部からシリコンオイルが供給されるロールであつて、
上記無機質充填材粒子が、SiC,TiC,Be2O3からなる群か
ら選択された少なくとも一つの粒子であつて、5.00×10
-2cal/sec.cm.deg以上の熱伝導率を有し、かつチタネー
ト系カツプリング剤およびアルミネートカツプリング剤
の少なくとも一つで表面処理されているという構成をと
る。
〔作用〕
本発明者らは、上記定着ロールのゴム弾性層表面に形
成される汚れ膜の形成機構について研究を重ねた結果、
上記汚れ膜は、つぎのようにして形成されることをつき
とめた。すなわち、上記汚れ膜は、ゴム弾性層中に分散
されているZnO,Al2O3等の無機質充填材粒子と、ロール
面に供給されるシリコンオイル分子のアミノ基等の官能
基とが反応し、シリコンオイルと充填剤粒子とがグラフ
ト重合したような構造となり、このグラフト重合した状
態のシリコンオイル分子の残存アミノ基等に、複写紙表
面に存在する紙粉中のMgOが反応し、上記アミノ基を介
して紙粉がグラフト重合状態のシリコンオイルに結合す
るということにより形成されることをつきとめた。この
ような機構により、長期的にゴム弾性層の表面に汚れ膜
が形成される。そして、一旦表面汚れ膜が形成される
と、その後ロール表面にシリコンオイルを添加しても、
トナーがロール表面から剥離しなくなり、鮮明な複写画
像が得られなくなる。このような現象は、複写枚数2万
枚以上で顕著に現れるようになる。そこで本発明者ら
は、さらに研究を重ねた結果、ゴム弾性層中に分散され
る無機質充填材粒子として特定の熱伝導率を有するもの
を用い、かつこれの粒子表面をカツプリング剤で表面処
理すると、ゴム弾性層の熱伝導性を損なうことなく、ゴ
ム弾性層表面に対する汚れ膜の形成を阻止でき、メンテ
ナンスを不要化できるようになることを見いだし、この
発明に到達した。
この発明のロールは、回転軸となる芯金と、その外周
に少なくとも表面層を形成するよう固着される耐熱性ゴ
ム弾性層と、そのゴム弾性層中に分散される特定の熱伝
導率の無機質充填材粒子と、カツプリング剤等とを用い
て得られる。
上記芯金は特に限定するものではなく、金属製の円筒
状のものであつて内部にニクロム線等の加熱手段等を有
しているもの、ないしは金属製円柱体の内部をくりぬ
き、そのくりぬいた部分にニクロム線等を導入したもの
等が用いられる。
上記芯金の外周面に固着される耐熱性ゴム弾性層は、
フツ素ゴム,フルオロシリコンゴム,シリコンゴム,エ
チレンプロピレンゴム,アクリルゴムないしはそれらの
ブレンドゴムから構成されている。特に好適なのは、耐
熱性シリコンゴムおよびフツ素ゴムである。このような
ゴムからなる耐熱性ゴム弾性層は、熱定着ロールの最外
層の表面層を形成すればよく、芯金と表面層の間に他の
ゴムからなる中間ゴム層が介在していても差し支えはな
い。上記中間ゴム層を構成するゴムとしては、上記ゴム
弾性層を形成するゴムと別種のゴムまたは同種のゴム
(但し最外層ゴムとは異なる)が用いられる。
上記ゴム弾性層中に分散される無機質充填材粒子は、
熱伝導率が5.00×10-2cal/sec.cm.degのものである。こ
のような熱伝導率を備えているものでなければ、この発
明の効果を得ることができない。上記熱伝導率を有する
無機質充填材粒子としては、 SiC 4.0×10-1cal/sec.cm.deg TiC 8.3×10-2cal/sec.cm.deg Be2O3 5.4×10-1cal/sec.cm.deg のものがあげられる。これらは、単独で用いてもよいし
併用しても差支えはない。このような無機質充填材は、
ゴム弾性層を構成するゴム100重量部(以下「部」と略
す)に対して、カツプリング剤で表面処理された状態の
ものを基準にして、50〜150部の割合で使用される。
上記無機質充填材粒子の表面を処理するカツプリング
剤としては、チタネート系カツプリング剤,アルミネー
ト系カツプリング剤があげられ、単独でもしくは併せて
使用される。
上記チタネート系カツプリング剤としては、イソプロ
ピルトリイソステアロイルチタネート,ジイソステアロ
イルエチレンチタネート等があげられる。
アルミネート系カツプリング剤としては、アセトアル
コキシアルミニウムジイソプロピレートがあげられる。
上記のようなカツプリング剤による無機質充填材粒子
の表面処理は、上記カツプリング剤の水溶液ないしはア
ルコール溶液をつくり、これで処理する湿式法と、ヘン
シエル,V形ブレンダー等で混合処理する乾式法ならびに
化学気相蒸着方法(CVD法)の三種類の方法によつて行
うことができる。
この発明のロールは、上記原料を用い、例えばつぎの
ようにして製造することができる。
すなわち、上記特定の熱伝導率を有する無機質充填材
粒子を、上記に示した三種類の方法のうちのいずれかの
方法で表面処理し、これと、フツ素ゴム等のゴムとアミ
ン系加硫剤と他の添加剤(補強剤,カーボンブラツク,
可塑剤等)とを配合してゴム組成物をつくり、これをメ
チルエチルケトン等の溶剤に溶解して特定粘度の溶液と
し、この溶液に芯金を浸漬してデツプコーテイングする
ことにより製造することができる。このようにして製造
されたシリコンオイル添加式熱定着ロールを第1図およ
び第2図に示す。これらの図において、2aがその熱定着
ロール、2dが耐熱性ゴム弾性層、2eが芯金である。この
芯金2eは内部にニクロム線等からなる加熱手段(図示せ
ず)を有している。
したがつて、上記のように構成される熱定着ロール2a
は、ロール表面に表面汚れ膜が形成されないため、トナ
ーに対する離型性に富み、鮮明な画像を形成しうるよう
になる。しかも、長期間使用しても、熱定着ロール2aの
表面に表面汚れ膜が形成されないため、メンテナンスを
不要化できるようになる。
つぎに、実施例について説明する。
〔実施例〕
後記の第1表に示す無機質充填材を準備し、チタネー
ト系カツプリング剤を用い、つぎのようにして表面処理
を行つた。
〈チタネート系カツプリング剤による表面処理〉 (処理1) トルウエン溶液に、イソプロピルトリイソステアロイ
ルチタネートを添加して3%溶液とした。この溶液中に
無機質充填材粒子を混合し、30分間攪拌処理した後、50
℃で減圧乾燥した(湿式法)。
つぎに、上記のようにして表面処理した無機質充填材
粒子と、他のゴム材料を前記の第1表に示すように、下
記の割合で配合した。
フツ素ゴム 100部 MgO 2部 アミン系加硫剤 5部 金属酸化物 80部 つぎに、上記ゴム組成物を溶剤に溶かし溶液とし、ス
プレー,デイツプ等により芯金表面にコーテイングし
た。この被膜を加熱硬化して耐熱性ゴム弾性層を有する
熱定着ロールをつくつた。
なお、対照用として、表面処理のなされていない無機
質充填材粒子を用いた外は、上記と同様にして得られた
熱定着ロールを準備した。
つぎに、上記のようにして得られた熱定着ロールを実
際の電子写真複写機に組み込み、離型性,画質性および
ロール表面の汚染度を評価した。その結果を第2表に示
す。
上記の表から明らかなように、実施例品では熱定着ロ
ールの離型性,画質性およびロール表面の汚染度につい
て良好な性能が得られていることがわかる。すなわち、
本発明のロールは、未処理品に比較して特に寿命が大幅
に延びており、メンテナンスフリー化の実現に好適であ
ることがわかる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明のロールは、熱伝導率が特定
の無機質充填材粒子をカツプリング剤で表面処理し、こ
れを耐熱性ゴム弾性層に分散しているため、長期間使用
してもロール表面に表面汚染膜が生成せず、したがって
殆どメンテナンスを行うことなく鮮明な複写画像を長期
に渡つて実現しうるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の正面図、第2図はその側
面図である。 2a…熱定着ロール、2d…耐熱性ゴム層、2e…芯金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 博之 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内 (72)発明者 田上 寛 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−252457(JP,A) 特開 昭62−255982(JP,A) 特開 昭59−91046(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸となる芯金と、その外周に少なくと
    も表面層を形成するよう固着された耐熱性ゴム弾性層
    と、上記耐熱性ゴム弾性層中に分散された無機質充填材
    粒子とを備え、外周面に外部からシリコンオイルが供給
    されるロールであつて、上記無機質充填材粒子が、SiC,
    TiC,Be2O3からなる群から選択された少なくとも一つの
    粒子であつて、5.00×10-2cal/sec.cm.deg以上の熱伝導
    率を有し、かつチタネート系カツプリング剤およびアル
    ミネートカツプリング剤の少なくとも一つで表面処理さ
    れていることを特徴とするロール。
JP62311685A 1987-12-09 1987-12-09 ロール Expired - Fee Related JPH0820818B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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