JPH11352787A - 転写ベルト - Google Patents
転写ベルトInfo
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- JPH11352787A JPH11352787A JP16025398A JP16025398A JPH11352787A JP H11352787 A JPH11352787 A JP H11352787A JP 16025398 A JP16025398 A JP 16025398A JP 16025398 A JP16025398 A JP 16025398A JP H11352787 A JPH11352787 A JP H11352787A
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Abstract
用における動的な繰返し変形に対する塗膜の耐久性向上
に寄与し、水系の塗料の塗装性に好適な構成を有する転
写ベルトを提供する。 【解決手段】内層、中間層、及び潤滑性表面層を具備す
る画像形成用の転写ベルトであって、前記内層は導電性
フィラーを含み体積固有抵抗が104 〜1012Ω・cm
の架橋ゴム材料であり、前記中間層は酸素原子、窒素原
子、もしくはハロゲン原子の少なくとも1種を含む柔軟
な極性重合体を含む層である。
Description
おいて潜在画像を普通紙等に転写する工程において使用
される転写ベルトに関するものである。本発明のベルト
は、電子写真の基本原理を使用する他の機器、例えばレ
ーザービームプリンター、ファクシミリ等にも使用可能
であり、複数種のカラートナーを使用するカラー複写機
に使用される中間転写ベルトにも使用することができ
る。
写真方式の複写機は、光導電性を有する感光体上に静電
気的に付着したトナーにより形成された潜在画像を普通
紙、フィルムなどに転写し、転写されたトナー画像を持
つ用紙をベルト等の送紙手段により定着ローラーへと搬
送し、加熱された定着ローラーを通過させて用紙上に定
着させることにより複写画像ないしプリント画像を形成
することを基本原理とするものである。
トナー粒子を付着して形成された潜在画像を普通紙に転
写する際には、帯電して感光体に付着しているトナーと
逆の電荷を用紙等に与える必要が有り、かかる電荷付与
のための手段としては、チャージャー、転写ローラー等
が従来から使用されている。しかし、チャージャーを使
用しても別途ローラー等の用紙等をニッピングする手段
が必要であると共に用紙類を定着装置まで搬送する搬送
ベルトも必要であり、装置の部品点数が多く必要であ
る。そのために部品管理工数や組立工数の増加等の課題
を有する。
光体とローラー間のニップ幅が狭く、転写画像の鮮明さ
が劣ること等の問題を有している。
機能と用紙送り機能を併せ持たせ、転写画像を鮮明にす
ると共に部品点数の減少を図ることを目的として転写ベ
ルトが採用されつつある。
マーを基材である内層として使用した特公平6−645
6号公報記載の転写ベルトが公知である。
る場合もあり、また余分なトナーや複写機内部にて飛散
するトナーが付着する場合もある。従って転写工程に際
しては前の転写の際にベルト表面に付着したトナーのク
リーニングは、用紙の裏面への付着による汚れを防止す
る意味で不可欠である。かかるクリーニングにはポリウ
レタンエラストマー等の弾性体にて形成されるクリーニ
ングブレードが最も多く使用されるが、クリーニングブ
レードによるクリーニングが有効に行われるためには、
ベルト表面の平滑性が高いこと、トナーの剥離性がよい
こと等が要求される。
のために、特公平6−6456号公報記載の転写ベルト
にも記載されているように、熱可塑性エラストマーにて
形成される内層たる弾性ベルト基材の表面に潤滑性の塗
膜を設ける技術が知られている。
公報記載の転写ベルトにおいては内層を構成する熱可塑
性エラストマーは応力を受けた場合の塑性変形の程度が
大きく、一定の張力をもって感光体や他の部材に当接す
ることが要求される転写ベルトとしては、クリープ特性
ないしは応力緩和特性についてはなお改善が要求され
る。使用により内部の温度が高くなる機器においては、
熱可塑性エラストマーにとってクリープ、応力緩和の点
で条件的に特に不利である。
ープ特性ないしは応力緩和特性の点で熱可塑性エラスト
マーより優れており、転写ベルトの内層としては好適で
あるといえる。
ての加工性を考慮すると可塑剤やプロセスオイルの使用
は不可欠であり、これら可塑剤やプロセスオイル等の使
用により、このような可塑剤やプロセスオイルを使用し
ないか、或いは使用しても少量で足りるような熱可塑性
エラストマーと比較して、表面の潤滑層の密着性、水に
対する濡れ性は低い。そのために長期の使用における動
的な繰返し変形に対する耐久性が低いこと、近年環境問
題を重視するために使用することが要求される水系の塗
料の塗装性がよくないこと等の点において大きな問題を
有し、解決が要求される。
ナーの微粒子化に伴い、ベルト表面のクリーニング性が
より一層重要になりつつあり、表面平滑度の特に高い表
面層が要求される。
に良好であって、潤滑性表面層と内層の密着性が良好で
あり、長期の使用における動的な繰返し変形に対する塗
膜の耐久性向上に寄与し、水系の塗料の塗装性にも好適
な構成を有する転写ベルトを提供することにある。
及び潤滑性表面層を具備する画像形成用の転写ベルトに
関するものであって、この転写ベルトは、前記内層は導
電性フィラーを含み体積固有抵抗が104 〜1012Ω・
cmの架橋ゴム材料であり、前記中間層は酸素原子、窒
素原子、もしくはハロゲン原子の少なくとも1種を含む
柔軟な極性重合体を含む層であることを特徴とする。
し、ベルトとしての基本的物理特性を備えた内層に架橋
ゴム材料を使用することによってクリープ特性ないしは
応力緩和特性が大きく改善される。そして中間層として
酸素原子、窒素原子、もしくはハロゲン原子の少なくと
も1種を含む柔軟な極性重合体を使用することにより、
表面層の密着性、平滑性が、内層の電気的特性や物理的
特性を損なうことなく実現できる。
4 〜1012Ω・cmの範囲にあることが必要である。1
04 Ω・cm未満の場合にはベルトにチャージされた電
荷が逃げやすく、転写に必要な電位を確保することが難
しい。また1012Ω・cmを超えると帯電により発生し
た電荷を除去することが難しくなり、トナーが静電気の
作用により付着する結果ベルト表面のクリーニングが困
難となる。
はプロセスオイルや可塑剤を含む架橋ゴム材料に対する
密着力がよく、かつ塗料のベース重合体として一般的に
使用されるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂
等との密着性にも優れ、中間層として好適である。
はハロゲン化ポリオレフィンを含むものであることが、
重合体それ自体が柔軟性を有し、内層と表面層の密着
力、表面層の平滑性に与える効果が優れている点で、極
めて好適である。ハロゲン化ポリオレフィンを単独で使
用してもよく、他の重合体を併用してもよい。また必要
に応じて接着性改良のために反応性の架橋剤を併用する
ことも好適な実施態様である。
は1万〜30万である。分子量が1万未満の場合には凝
集力が弱いために表面層の密着が不十分となり、10万
を超えると溶液粘度が高くなり、取り扱いが難しくな
る。
ることが好適である。中間層の厚さが2μm未満の場合
には内層表面の凹凸をカバーすることが困難になり、表
面層の平滑性が十分得られなくなる。また、20μmを
超えると表面層において内層が有し、転写ベルトとして
要求される電気特性が十分発揮されなくなる。特に3〜
10μmの範囲において密着性、表面性が良好であっ
て、しかも塗装が容易であり、しかもベルトの柔軟性に
与える影響も少なく好適である。
性と上記厚さによって、内層が主として発揮するベルト
全体としての電気特性が損なわれることもない。
記架橋ゴム材料はポリクロロプレンゴムを含有するもの
であることが、導電性の調整が比較的容易に行える点や
複写機やプリンター等に要求される難燃性をクリアでき
る点で好適である。
チレン微粉末を含有する水系塗料を塗布して形成された
塗膜層であることが好適である。
り、表面層の潤滑性が高くなると共にトナーの剥離性が
向上し、クリーニングブレード等を使用したクリーニン
グが容易に行えるという効果が得られる。
層を構成する架橋ゴム材料としては、使用する材料とし
ては以下のものが例示される。
ジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、ポリクロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム
(アクリロニトリル−ブタジエンゴム;NBR)、エチ
レン−プロピレンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン
−プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム(IIR)、
アクリルゴム(ACM,ANM)、ウレタンゴム
(U)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンゴ
ム等の非ジエン系合成ゴム並びに天然ゴムは単独でもし
くは2種以上を混合して使用することができる。
ムを使用することが上述の理由により好適である。
塑剤やプロセスオイル、補強充填材、老化防止剤等のゴ
ム加工において周知の添加剤を添加してバンバリーミキ
サー等の公知の混練装置により混練し、さらに所定の加
硫剤、加硫促進剤等を添加して無端ベルト状に成形さ
れ、内層が構成される。内層の厚みは対象となる複写機
やプリンターに応じて決定されるが、一般的には0.3
〜2mm程度である。
スファー成形法、押出成形法等の周知の成形法により行
う。厚みを調整するために研磨ないしは切削加工を行っ
て所定の厚みに仕上げることは好適な実施態様である。
材は、ゴム・エラストマー材料に導電性を付与するため
に一般的に使用される導電材料は限定なく使用可能であ
り、具体的には銅粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉
末等の金属材料、カーボンブラック、炭素繊維の微粉
末、導電処理された酸化チタン、インジウム・スズ酸化
物等が例示され、単独でもしくは2種以上が混合して使
用される。
しくはハロゲン原子の少なくとも1種を含む柔軟な極性
重合体としては、可塑剤を添加することなく柔軟である
重合体が好適であり、表面層に水系塗料を塗布する際に
ハジキ等の現象を抑制することができる。
ル、アクリル酸やそのエステル類、メタクリル酸やその
エステル類、マレイン酸エステル類、ポリエステル樹
脂、ポリウレタンエラストマー、ハロゲン化ポリオレフ
ィン等の単独重合体又は共重合体が例示され、上述のよ
うに特にハロゲン化ポリエチレン、ブロモ化ポリエチレ
ン等のハロゲン化ポリオレフィンの使用が好適である。
これらの重合体は単独で使用してもよく、2種以上を併
用してもよい。
あり、本発明の中間層としては好ましくないが、酢酸ビ
ニル等との共重合体は柔軟であり、使用可能である。ま
た剛直なポリ塩化ビニルと他の柔軟な樹脂との相溶混合
物も使用可能である。
て内層の表面に塗布することが好適であり、コーターを
利用したコーティング、スプレー塗装等の公知の塗装方
法が使用可能である。
付着しにくいこと、ベルトの変形に追随する可とう性を
有すること、転写特性に好適な電気的特性を有するこ
と、耐摩耗性がよいこと等が必要な特性として要求さ
れ、これらの特性を有するものは特に限定なく使用可能
である。
材料、例えば窒化ホウ素等のセラミックス類、ポリ四フ
ッ化エチレン等の高分子化合物、グラファイト等をポリ
ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂等
に分散した材料が使用可能であり、有機溶剤の溶液型塗
料ないしは水系のエマルジョン型塗料として塗布するこ
とにより潤滑性を有する表面層を形成することが好まし
い。
四フッ化エチレン微粉末を含有する塗膜が表面層として
好適であり、作業環境や火災の危険を考慮すると水系の
塗料を使用して塗布・乾燥して形成された塗膜が最も好
適である。表面層の厚さは特に限定されるものではない
が、ベルト全体としての柔軟性、ベルト全体としての厚
さ等を考慮すると3〜100μmの範囲であることが好
ましく、特に5〜20μmの範囲にあることが塗装の容
易さ等をも考慮すると好適である。
化エチレン微粉末をポリウレタンエマルジョン、ポリエ
ステルエマルジョン等の水系樹脂に、必要に応じて界面
活性剤等を使用して分散したものを使用してもよく、市
販の塗料を使用してもよい。このような塗料としては、
特に好適なものとしてエムラロン−345(日本アチソ
ン社製)が例示できる。塗料には必要に応じて顔料や導
電性調整剤を添加することは自由である。
り周長320mm、幅360mm、厚さ1.5mmの無
端ベルトを成形し、表面を研磨して厚さが0.5mmの
内層を作成した。内層のゴム材料の体積固有抵抗は平均
値にて5.0×109 Ω・cmであった。
ソー(株)社製)30%トルエン溶液を、上記(1)で
作成した内層にスプレー法にて塗布し、厚さ約5μmの
中間層を形成した。
ン345(日本アチソン社製)を使用し、スプレー塗装
法により膜厚約10μmの表面層を作成した。塗料の希
釈、乾燥等の条件はメーカーの標準仕様により行った。
両端をカットして幅340mmの転写ベルトを得た。
様に作成した。
製)に装着し、10万枚の連続複写テストを行った後に
表面を実態顕微鏡にて観察した。
表面に残存するトナーが極めて少なく、かつ表面の微細
なクラックも認められなかった。これに対し、中間層を
設けなかったベルトは比較的多くトナーが残存し、これ
らの結果より特定の中間層を設けた本発明の転写ベルト
が表面平滑性、耐久性が優れており、好ましいものであ
ることが分かった。
Claims (5)
- 【請求項1】内層、中間層、及び潤滑性表面層を具備す
る画像形成装置用の転写ベルトであって、 前記内層は導電性フィラーを含み体積固有抵抗が104
〜1012Ω・cmの架橋ゴム材料であり、前記中間層は
酸素原子、窒素原子、もしくはハロゲン原子の少なくと
も1種を含む柔軟な極性重合体を含む層である転写ベル
ト。 - 【請求項2】前記極性重合体はハロゲン化ポリオレフィ
ンを含むものである請求項1に記載の転写ベルト。 - 【請求項3】前記中間層は厚さが1〜20μmである請
求項1又は2に記載の転写ベルト。 - 【請求項4】前記架橋ゴム材料はポリクロロプレンゴム
を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の
転写ベルト。 - 【請求項5】前記潤滑性表面層はポリ四フッ化エチレン
微粉末を含有する水系塗料を塗布して形成された塗膜層
である請求項1〜4のいずれかに記載の転写ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16025398A JP4172664B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 転写ベルト及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16025398A JP4172664B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 転写ベルト及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11352787A true JPH11352787A (ja) | 1999-12-24 |
JP4172664B2 JP4172664B2 (ja) | 2008-10-29 |
Family
ID=15711017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16025398A Expired - Fee Related JP4172664B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 転写ベルト及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4172664B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002072698A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-03-12 | Hokushin Ind Inc | 転写ベルト |
US6778802B2 (en) | 2002-03-20 | 2004-08-17 | Ricoh Company, Ltd. | Image transferring and sheet separating device and image forming apparatus including the same |
JP2007225969A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Oki Data Corp | ベルトユニット及びこれを有する画像形成装置 |
JP2011197121A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Oki Data Corp | ベルト及び画像形成装置 |
-
1998
- 1998-06-09 JP JP16025398A patent/JP4172664B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002072698A (ja) * | 2000-08-28 | 2002-03-12 | Hokushin Ind Inc | 転写ベルト |
US6778802B2 (en) | 2002-03-20 | 2004-08-17 | Ricoh Company, Ltd. | Image transferring and sheet separating device and image forming apparatus including the same |
JP2007225969A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Oki Data Corp | ベルトユニット及びこれを有する画像形成装置 |
JP2011197121A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-06 | Oki Data Corp | ベルト及び画像形成装置 |
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---|---|
JP4172664B2 (ja) | 2008-10-29 |
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