JPS6411944B2 - - Google Patents

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JPS6411944B2
JPS6411944B2 JP55039628A JP3962880A JPS6411944B2 JP S6411944 B2 JPS6411944 B2 JP S6411944B2 JP 55039628 A JP55039628 A JP 55039628A JP 3962880 A JP3962880 A JP 3962880A JP S6411944 B2 JPS6411944 B2 JP S6411944B2
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elastomer
metal
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outer layer
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JP55039628A
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Ei Rentsu Jeemusu
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Publication of JPS6411944B2 publication Critical patent/JPS6411944B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • G03G15/2057Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に加熱溶融部材、複合体及びその
方法、特に溶融操作中基材上で溶融された樹脂を
基礎とした粉末が転移するのを防ぐための改良さ
れた溶融表面及び方法に関する。ここで用いる溶
融表面とは、ロール、ベルト、平坦な表面、又は
他のトナー即ち樹脂を基礎とした粉末像を固定す
るのに適した形のものである。本発明は特に像が
静電的に形成され、トナー或は熱可塑性樹脂粉末
として知られている樹脂質粉末で現像し、然る後
粉末像が転写された紙又は他の基材上で融着即ち
固定するゼログラフの分野で有用である。本発明
の樹脂に基く粉末即ちトナーは熱で軟化すること
ができ、例えば種々の商業的に知られた方法で従
来用いられてきた熱可塑性樹脂を含むトナーによ
つて与えられるものである。
樹脂質粉末又はトナーで形成された像を溶融す
る為には、粉末及び、それを融着する基材を比較
的高い温度、一般に約90℃を越える温度へ加熱す
ることが必要である。之はトナーに用いられる特
定の樹脂の軟化範囲によつて変化するであろう。
一般に約160℃以上の如き一層高い温度が用いら
れることさえある。しかしそのような高い温度で
は基材が変色する傾向があるため、約200℃より
実質的に高く基材温度を上昇させることは望まし
くない。特に基材が紙の場合にはそうである。
粉末像を溶融するための熱を適用する最も速い
最も確実な方法の一つは、加熱されたロールの如
き熱い表面と樹脂を基礎とする粉末とを直接接触
させる方法である事が以前から認められている。
しかしほとんどの場合、粉末像は熱によつて粘稠
になるので、支持材料によつて運ばれる像の一部
が板又はロールの表面にくつつくようになり、そ
のため次のシートがその加熱されたロールに進ん
だ時、前のシートから部分的に取れた粘稠な像が
部分的に次のシートに移り、同時にそのシートか
らの粘稠な像の一部が加熱されたロールへ付着す
る。この過程は一般に「転移(offset)」或「熱
転移(hot offset)」と言われ、この用語は当分
野では今ではよく知られている。
加熱された表面にトナーが転移することから、
トナー像を溶融するための改良された方法及び装
置の改良が行われるようになつてきた。之等の改
良は少なくとも一本が加熱された二本のロールの
間へ像を有するシート、ウエブ又は基材を進める
ことによつてトナー像を溶融することを含んでい
る。像と接触するロールにはトナーの転移を防ぐ
ためにテトラフルオロエチレン樹脂の薄い被覆及
びシリコーンオイル膜の如き不粘着性表面が設け
られている。そのようなロールの外側表面も弗素
化エチレン/プロピレン重合体、共単量体として
ヘキサフルオロプロピレンを含有するエラストマ
ー例えばポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロ
プロピレン)、或はシリコーンオイルで被覆され
たシリコーンエラストマー及び弗素化有機重合体
の如き低表面エネルギー充填剤を含むシリコーン
エラストマー等から作られてきた。之等のロール
はトナーを取り上げる傾向があるため、一般に或
る種の剥離流体を連続的にロールの表面に適用し
て高温転移を防ぐ必要があり、その目的に一般に
知られてたシリコーンオイルがよく用いられてき
た。裸の金属溶融器部材の表面に官能化
(functionalized)重合体剥離剤をつけたものも
当分野ではよく知られている。メルカプト官能ポ
リオルガノシロキサンの如き官能化重合体剥離剤
は、一般に裸の金属溶融器部材の加熱された表面
から熱可塑性樹脂トナーを剥離させるのによく用
いられている。
種々の溶融器剥離剤と一緒に用いられる前記溶
融器部材は、種々の基材に熱可塑性樹脂トナーを
融着させるのに成功裡に用いられてきたが、従来
法の組み合せは夫々種々の欠点をもつてきた。例
えば従来法の装置の多くは高速度で基材にトナー
像を融着させることができなかつた。他のものは
高価な溶融器オイル又は溶融器剥離剤を多量に消
費した。更に他の従来技術による溶融装置は多数
の複写を融着できても複写の品質で妥協しなけれ
ばならなかつた。多くの溶融器部材構造体は高温
での連続操作のため摩耗及び劣化を受けたり、或
は外側層又はエラストマー層は長時間使用できる
ように基礎部材に充分固定されていない。このた
め溶融器部材の取換えが必要であり、それは多数
の機械が含まれている時には全く経費が高くつ
く。更にトナー転移を防ぐためシリコーンオイル
の被覆と共にエラストマー及び樹脂質材料層を有
する多くの溶融器部材は、厚さが厚くて熱伝導の
悪い部分を構成することになり、トナーを固定す
るのに必要な溶融エネルギーを与えるのに、ロー
ルに挾まれている時間を一層長くし、溶融器ロー
ル温度を一層高くしなければならない。亦、ロー
ルの表面温度の制御は、像を有する基材の接触前
及び接触後の温度変化が大きいため問題を与えて
いる。
従つて本発明の主たる目的は、転移或は熱転移
を起すことなく、高速度で樹脂質粉末像を迅速に
固定するための溶融器部材と方法を与えることで
ある。
本発明の他の目的は、エラストマー又は樹脂が
高エネルギー充填剤と共に固められ、特定の官能
剥離剤と共に用いた時、剥離を促進し、転移を防
ぐようにしたエラストマー又は樹脂表面を溶融器
部材に与えることである。
本発明の更に他の目的は、溶融器部材の表面層
が優れた熱伝導度を有する溶融器部材及び溶融法
を与えることである。
本発明の更に他の目的は、溶融器部材のエラス
トマー或は樹脂質表面材料と、その表面に適用さ
れた溶融器剥離剤又は溶融器油との間に相互作用
が存在する溶融器部材及び溶融法を与えることで
ある。
本発明の他の目的は、重合体剥離剤が官能基を
有し、それをエラストマーの作動表面に適用した
時、心即ち基礎部材とエラストマー又は樹脂表面
との間で分離が起きないようになつた、充填剤と
共に固化したエラストマー或は樹脂表面層を有す
る溶融器部材、溶融複合装置及び溶融法を与える
ことである。
本発明の他の目的及び利点は、以下の記述を付
図と共に読むことにより明らかになるであろう。
本発明の上記目的は、基礎部材と、その基礎部
材上の少なくとも一つのエラストマーの基層と、
その基層エラストマーの上に被覆したエラストマ
ーの外側層で、金属含有充填剤が中に分散してい
る外側層エラストマーとからなる溶融器部材の表
面に、官能基を有する重合体剥離剤を適用するこ
とによつて達成される。外側層エラストマー中に
分散させた金属含有充填剤は、溶融器部材の作業
表面上の官能基を有する重合体剥離剤と相互作用
を起させるのに充分な量で存在しなければならな
い。溶融器部材はロール、ベルト、平らな表面、
或は他の適当な形の基材でよいが、官能基を有す
る重合体剥離剤が溶融器部材の作業表面に不粘着
剤層として用いられた型の溶融器複合装置で上昇
させた温度で基材に熱可塑性樹脂粉末像を固定さ
せるのに適した型のものであり、その溶融器部材
は基礎部材と、その基礎部材上の少なくとも一つ
の基層エラストマーで、任意的に金属含有充填剤
が内部に分散された基層エラストマーと、その基
層エラストマー上に被覆された外側層エラストマ
ーで、金属、金属合金、金属塩又は金属酸化物の
如き金属含有充填剤が官能基を有する重合体剥離
剤と相互作用を起すのに充分な量で分散された外
側層エラストマーとを有し、然も前記重合体剥離
剤がエラストマー表面に適用され、熱可塑性樹脂
トナー又は粉末に対して不粘着な表面を与えるよ
うになつている。従つて官能基を有する重合体剥
離剤が溶融器部材の作業表面に適用された型の溶
融器複合体中で基材に熱可塑性樹脂粉末像を固定
するための多層溶融部材が与えられ、それは基礎
部材と、その基礎部材上に被覆された少なくとも
一つの基礎エラストマーと、任意的に金属含有充
填剤が中に分散された基層エラストマーと、作業
表面上に用いられた官能基を有する重合体剥離剤
と相互作用するのに充分な量で金属含有充填剤が
分散された外側層エラストマーとからなる。
基材に熱可塑性樹脂トナー像を融着させる方法
において、(a)溶融器部材の外側エラストマー表面
上に官能基を有する重合体剥離剤の膜を上昇させ
た温度で形成し、然も該溶融部材は基礎部材と、
その基礎部材に接着させた少なくとも一つの基層
エラストマーと、その基層エラストマー上に被覆
した別のエラストマー層とからなり、更に該外側
層エラストマーは官能基を有する重合体剥離剤と
相互作用を起すに充分な量の金属含有充填剤が中
に分散されており、そして任意的に該基層エラス
トマーも金属含有充填剤が中に分散されており、
(b)前記基材上のトナー像を、加熱された被覆エラ
ストマー表面とトナーを軟化させるのに充分な時
間接触させ、そして(c)トナーを冷却させることか
らなるトナー像融着方法も与えられる。熱可塑性
樹脂粉末は、熱可塑性樹脂粉末像を有する基材
と、金属酸化物、金属塩、金属又は金属合金充填
剤を含有し、官能基を有する重合体剥離剤で被覆
された前記外側エラストマーの加熱された表面
と、熱可塑性樹脂粉末を基材に融着させるのに充
分な時間及び温度で接触させることによつて基材
に熱可塑性樹脂粉末を固定する。金属酸化物、金
属塩、金属、金属合金又は他の適当な金属化合物
充填剤が中に分散された外側層エラストマーの表
面は、基材上で溶融された粘稠な融解熱可塑性樹
脂粉末に対して不粘着性を有する。なぜなら金属
酸化物、金属塩、金属、金属合金又は他の適当な
金属化合物充填剤が中に分散された外側層エラス
トマーの表面は、そのエラストマーの金属、金属
合金、金属塩、金属酸化物或は他の適当な金属化
合物充填剤と相互作用を起す官能基を有する重合
体剥離剤の膜を有するからである。金属酸化物、
金属塩、金属合金又は他の適当な金属化合物充填
剤が中に分散された外側層エラストマーと、官能
基を有する重合体剥離剤との間の相乗作用によ
り、優れた剥離と高品質の複写を静電複写機を高
速度で操作しても得ることができる。外側層エラ
ストマーは少なくとも一つの基層エラストマー上
に被覆されており、その基層は基礎部材上に被覆
されており、適当な接着剤でそれに接着されてい
る。この基層エラストマーは外側層エラストマー
の基礎部材への接着を促進し、外側層エラストマ
ーと基礎部材との中間のいくつかのエラストマー
層によつて構成してもよい。
他の改良として、基層と外側層のエラストマー
を特別の硬化或は架橋剤又はそれらの方法で硬化
し、少なくとも外側層のエラストマーが本発明に
従つて金属含有充填剤が配合されている場合、多
数の複写の溶融即ち固定即ち改良された剥離を実
現することができるのみならず、従来の硬化或は
架橋剤例えば過酸化物の如き遊離ラジカル開始剤
によつて硬化したエラストマーより、摩耗速度及
び基層エラストマーへの接着の点で優れた実質的
改良が得られる。即ち、弗化エラストマーの如き
エラストマーを求核付加(nucleophilic
addition)硬化或は架橋剤によつて硬化し、少な
くとも外側層弗化エラストマーが金属含有充填剤
を含む場合には、優れた多層溶融器部材及び溶融
法が得られる。
溶融器ロールと支持ロールがトナー像を基材へ
融着するための接触弧を定め、剥離剤が溶融器ロ
ールの表面に適用されてトナーが溶融器ロール上
に転移しないようにしてある静電複写装置でトナ
ー像を固定するための加熱加圧溶融系において、
円筒状基礎部材を有する溶融器ロールと、該基礎
部材に接着された少なくとも一つの基層エラスト
マーで、任意的に金属含有充填剤が中に分散した
基層エラストマーと、その基層エラストマー上に
被覆した外側層エラストマーで、金属含有充填剤
が中に分散された外側層エラストマーとからな
り、然もエラストマーの表面に適用された剥離剤
が金属含有充填剤中の金属と相互作用を起す官能
基を有する重合剥離剤である改良加熱加圧溶融系
が与えられる。
機構は完全には分つていないが、官能基を有す
る或る重合体流体を、金属酸化物、金属塩、金
属、金属合金或は他の適当な金属化合物の充填剤
を中に分散させたエラストマー表面を有する溶融
部材の表面に適用すると、エラストマー中の充填
剤の金属と官能基を有する重合体流体との間に相
互作用が生じ、その結果液体又は流体状の官能基
を有する重合体剥離剤は溶融器部材の表面上に残
る優れた性質をもつと同時に優れた剥離のための
表面を与える。機構とは無関係に、エラストマー
の組成及び、官能基を有する重合体剥離剤の組成
とは異なるエラストマー表面上に膜が形成される
ように見える。しかし形成されたこの膜は、金属
酸化物、金属塩、金属、金属合金又は他の適当な
金属化合物充填剤が中に分散されたエラストマー
に対し、トナーよりも一層大きな親和力を有し、
それによつてエラストマー表面に優れた剥離被覆
を与える。剥離被覆は加熱されたトナーとそれが
適用される基材との間の接着力及びトナーの凝集
力よりも小さな凝集力を有する。エラストマーの
表面上の金属酸化物、金属塩、金属及び金属合金
粒子は通常剥離不全即ちトナーの転移を起すが、
官能基を有する重合体剥離剤を金属酸化物、金属
塩、金属又は金属合金充填剤を含有するエラスト
マーの表面上に使用すると、実質的に転移問題が
少なくなる。この問題はエラストマー或は樹脂質
材料の外側表面を有する溶融器部材を有する従来
法の溶融装置及び方法に共通して起きている問題
である。官能基(重合体剥離剤の)一金属(金属
含有充填剤の)相互作用は金属含有充填剤中の金
属の臨界的高表面エネルギーを全体的低下する結
果をもたらす。
官能基を有する重合体剥離剤は従来技術でよく
知られている。それらは米国特許第4029827号、
第4028285号、第4011362号、第4101686号及び第
4046795号に記載されている。本発明で用いられ
るような官能基をもつ重合体剥離剤は、室温で固
体か又は液体であり、操作温度で流体である。
“重合体(polymeric)”という言葉は主軸
(backbone)として二つ以上の単量体単位を意味
し、化学反応性官能基がそれについているか又は
重合体の主軸の側鎖及び分岐鎖に付いている。重
合体についた反応性官能基は液融器部材のエラス
トマー表面に分散した充填剤の金属と相互作用を
及ぼすことができなければならない。更に、官能
基を有する重合体剥離剤は、溶融器部材の表面上
に膜又は障壁を形成できなければならず、その障
壁又は膜は操作温度でトナーの表基エネルギーよ
り小さな表面エネルギーを有する。ここで用いる
金属含有充填剤とは、エラストマー中に配合する
ことができ、且つ官能基を有する重合体剥離剤と
相互作用を及ぼすことができる金属、金属合金、
金属酸化物、金属塩或は他の金属化合物を意味す
る。エラストマーの外側層(ここでは剥離層エラ
ストマーとも呼ぶ)中の金属含有充填剤の金属
は、重合体剥離剤の官能基と相互作用を及ぼさな
ければならないので、反応性金属含有充填剤とし
て定義してもよい。金属含有充填剤には、金属、
金属合金、金属酸化物及び金属塩が含まれる。
本発明の方法及び装置において、重合体剥離剤
が溶融器部材表面のエラストマー又は樹脂質材料
の外側層中に分散された金属含有充填剤と相互作
用を及ぼす官能基(化学的反応性官能基も呼ぶ)
を有し、熱可塑性樹脂トナーを剥離し、熱可塑性
樹脂トナーがエラストマー材料自身と接触しない
ように働く熱安定性膜を形成することが非常に重
要である。亦、溶融器部材表面上のエラストマー
又は樹脂の少なくとも外側層に分散させた金属酸
化物、金属塩、金属、金属合金又は他の適当な金
属化合物充填剤は、重合体剥離剤の官能基と相互
作用を働かせることができる金属酸化物、金属
塩、金属、金属合金又は他の適当な金属化合物で
あることも非常に重要である。そのような金属含
有充填剤材料は、官能基を有する重合体、剥離剤
のゲル化を起したり、それに悪影響を及ぼしては
ならない。
本発明の溶融器の具体例は、加熱ロール溶融器
を用いたどのようなゼロゲラフ複写機に用いるこ
ともできる。自動ゼログラフ複写機の例は米国特
許第3937637号に記載された機械である。そこに
は適当な光導電性材料で外周が被覆されたドラム
状像記録用部材を用いた複写機が例示されてい
る。光導電性材料の一つの種類は米国特許第
2970906号に記載されている。光導電性ドラムは
軸によつて機械の枠内で回転できるように軸受け
されており、その軸は回転して像をもつ表面が多
数のゼログラフ処理位置を通過できるようになつ
ている。適当な駆動部材が種々の共働する機械部
品を動かし、その動きを統合するために配備され
ており、それによつて入れた原画情報の忠実な再
生像が紙等のような最終的支持材料のシート上に
記録される。
ゼログラフの実施の仕方は当分野でよく知られ
ているので、原画の複写をつくるための種々の処
理位置は位置A〜Eとして表わされている。最初
にドラムは光導電性表面を動かして荷電位置Aに
通す。荷電位置Aでは静電荷が像を形成させるた
めのドラム外周の光導電性表面上に均一に形成さ
れる。荷電は適当なコロナ発生装置で行うことが
できる。然る後、ドラムを回転して位置Bに曝
し、そこで荷電された光導電性表面が入れた原画
情報の光像に当てられ、それによつて光に当つた
区域の電荷が選択的に消失し、静電潜像の形で原
画が記録される。適当な露光装置を当業者によつ
て配備することができる。
露出後、光導電性ドラムは光導電性表面に記録
された静電潜像を現像位置C迄回転させ、そこで
従来の現像剤混合物を光導電性表面に適用し、潜
像を可視化する。適当な現像位置にはキヤリアー
粒子と、染料又は顔料からの着色剤及び静電写真
用樹脂からなるトナーとを有する磁化可能の現像
剤混合物を用いた磁気ブラシ現像系が含まれてい
る。現像剤混合物は或る方向の磁束によつて連続
的に運ばれ、そのブラシを形成する。光導電性表
面上に記録された静電潜像は、現像剤混合物のブ
ラシをそれと接触させることによつて現像する。
光導電性表面上の現像された像を次に転写位置D
で最終的支持材料であるシートと接触させ、トナ
ー像を光導電性表面から最終的支持シートの接触
側へ転写する。最終的な支持材料は平らな紙、ガ
ム付ラベル或はポリカーボネート、ポリスルホ
ン、マイラー(Mylar)等の如き透明物でもよ
い。マイラーはE.I.デユポン社の商標名である。
トナー像を基材とここでは呼んでいる最終的支
持材料のシートへ転写した後、像を有するシート
又は基材を適当な溶融器複合装置迄進め、そこで
転写粉末像をそこに融着する。溶融工程後、最終
的支持材料を一連のロールによつて複写紙箱迄送
り、次いで機械操作によつてそこから取り除く。
ほとんどのトナー粉末は最終的支持材料即ち基材
に転写されるが、トナー粉末像を基材へ転写した
後も光導電性表面上にいくらかの残留トナーが残
つている。転写操作後光導電性表面に残つている
残留トナー粒子は、バイアスをかけた弾性ナイフ
ブレードと一緒に用いられる清浄用コロナ発生装
置を含むよく知られたいくつかの清浄化手段の一
つによつてドラムから除去される。今迄述べてき
たことは、本発明の溶融器部材及び方法を用いる
ことができる好ましい自動ゼログラフ複写機の一
般的操作を例示する本願の目的にとつて充分であ
ろうと考えられる。
本発明によれば上昇させた温度で基材に熱可塑
性樹脂粉末像を固定或は融着するための表面は、
ロール、平坦な表面、ベルト或は他の適当な形状
のものでよい。しかし、本発明によれば、溶融器
部材は少なくとも二つのエラストマー層を上に有
する基礎部材を有し、エラストマーの外側即ち剥
離層は金属酸化物、金属塩、金属、金属合金、又
は他の適当な金属化合物充填剤が中に分散されて
いなければならない。エラストマーの基層及び他
のエラストマーの層が金属含有充填剤を含有する
ことは任意である。少なくとも外側エラストマー
層(剥離層エラストマー)中の金属含有充填剤は
溶融操作中粘稠化トナーに対して不粘着な表面を
与え、そこから融解熱可塑性樹脂粉末を剥離させ
るため、溶融器部材表面に適用された官能基を有
する重合体剥離材と相互作用を及ぼすことができ
るものでなければならず、作業表面上の外側層
(剥離層)エラストマー中に分散させた金属含有
充填剤は、官能基を有する重合体剥離剤と相互作
用するのに充分な量で存在しなければならない。
本発明は熱可塑性樹脂粉末像を基材に固定即ち融
着させるのに用いることができるほとんどどのよ
うな種類の表面にでも適用することができるが、
便宜上ここでの記述は実質的に形状が円筒状であ
る溶融器ロール部材について行なう。
溶融器部材は全体がエラストマー層から構成さ
れていてもよいが、最も外側即ち剥離層は金属含
有充填剤が中に分散しており、中間的内部又は基
層中に金属含有充填剤が分散しているか否かは任
意であるが、好ましい具体例としてはロール構造
体は、銅、アルミニウム、鋼等の如き中空円筒状
金属心又は、銅、鋼、アルミニウム等の金属被覆
層をもつものから作られた基礎部材に、少なくと
も二層のエラストマーを被覆したものからなり、
その少なくとも外側層エラストマー中には金属酸
化物、金属塩、金属又は金属合金の如き金属含有
充填剤が分散している。基礎部材は基層エラスト
マーが接着された適当な材料でよく、設計は何ら
特定の金属、非金属又は複合体に限定されるもの
ではない。
本発明による溶融器部材の層に用いられるエラ
ストマーは、熱可塑性樹脂粉末を基材に融着即ち
固定するのに望ましい温度により一般に約90℃〜
約200℃或はそれ以上の上昇させた温度に耐える
ことができる熱安定性エラストマー或は樹脂材料
でなければならない。本発明の種々の層、特に外
側層エラストマーに用いられるエラストマーは、
溶融器部材表面から融解した或は粘稠になつた熱
可塑性樹脂粉末又はトナーが剥離するのを促進す
るために用いられる官能基を有する特定の重合体
剥離剤による侵食或は劣化に対する抵抗性をもつ
ものでなければならない。本発明により層状の溶
融部材中に用いることができるエラストマーの例
には、フルオロシリコーンエラストマー、シリコ
ンカーボレーンエラストマー、種々の他のシリコ
ーンゴム、フルオロエラストマー、弗化ビニリデ
ンを基にしたエラストマー、種々の有機ゴム例え
ばエチレン/プロピレンジエンゴム、溶融温度で
耐劣化性の強化有機ゴム、種々の共重合体、ブロ
ツク共重合体、共重合体及びエラストマー混合器
等である。本発明により溶融器部材の層に用いら
れるエラストマー又は樹脂は、熱酸化安定性即ち
溶融器部材の操作温度での耐熱劣化性をもたなけ
ればならない。溶融器部材の操作温度で耐劣化性
の有機ゴムは、溶融器部材の層のどの一つ又は全
ての層に用いることができる。之等にはクロロプ
レンゴム、ニトリルゴム、クロロブチルゴム、エ
チレンプロピレンジエン三元重合体ゴム
(EPDM)、ブタジエンゴム、エチレン/プロピ
レンゴム、ブチルゴム、ブタジエン/アクリロニ
トリルゴム、エチレンアクリルゴム、スチレン/
ブタジエンゴム等、或は少なくとも溶融器部材の
操作温度でゴムを熱的に安定化する添加剤で強化
した前述のゴム等が含まれる。ほとんどの溶融器
部材は約90℃〜約200℃の温度で操作されるが、
それより高い或は低い温度もトナーの軟化点或は
融点によつては利用される。前述の性質を有する
樹脂も本発明により用いることができる。例えば
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、弗素化
エチレン―プロピレン共重合体(FEP)及びポ
リフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレ
ン(PFA テフロン)も本発明により用いられ
てよい。之等のエラストマーのどのような組み合
せでも、少なくとも二つのエラストマー層が存在
し、作業表面として用いられる外側層エラストマ
ーが金属含有充填剤を含有する限り、種々の層に
用いることができる。
本発明の溶融器部材の層に用いるのに好ましい
エラストマーはフルオロエラストマーで、最も好
ましいフルオロエラストマーは共単量体としてヘ
キサフルオロプロピレンを含む弗化ビニリデンを
基にしたフルオロエラストマーである。二種類の
最も好ましいフルオロエラストマーは、(1)弗化ビ
ニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合
体の種類で商業的にビトン(Viton)Aとして知
られているもの及び(2)弗化ビニリデン、ヘキサフ
ルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレンの
三元重合体の種類で、ビトンBとして商業的に知
られているものである。ビトンA及びビトンB及
び他の名称はE.I.デユポン社の商標名である。他
の商業的に入手できる材料にはフルオレル
(Fluorel)2170、フルオレル2174、フルオレル
2176、フルオレル2177、フルオレルLVS76、ビ
トンB90、ビトンGH、ビトンE60C及びビトン
E430が含まれる。フルオレルは3M社の商標名で
ある。前述の弗化ビニリデンを基にしたフルオロ
エラストマーと、テトラフルオロエチレン、シリ
コーンゴム、フルオロシリコーンゴム等との混合
物も配合してよい。適当な耐熱性エラストマー或
は樹脂も、剥離剤として用いられる官能基を有す
る特定の重合体剥離剤による物理的及び化学的劣
化に対し抵抗性がある限り、又官能基を有する重
合体剥離剤と相互作用を生ずる特定の金属酸化
物、金属塩、金属、金属合金或は他の金属化合物
充填剤(一種又は多種)を、その金属酸化物、金
属塩、金属、金属合金又は他の金属化合物と官能
基を有する重合体剥離剤との間で化学反応を生ず
るの充分な量で少なくとも外側層エラストマー中
に分散することができる限り、本発明による溶融
器部材の層として用いることができる。ここで用
いるエラストマーという語は樹脂に置き換えるこ
とができるものとして用いられている。本発明を
実施する際、分子量の範囲は約1000の低い値から
約200000の高い値まで変ることは特に必要な条件
ではないが、最も好ましい具体例である弗化ビニ
リデンに基づくフルオロエラストマーは約50000
〜約100000の分子量範囲を有し、商業的に入手で
きるビトンE430の分子量は約75000である。
本発明による金属、金属合金、金属塩、金属酸
化物或は他の金属化合物を有する最も好ましいエ
ラストマー特に弗化エラストマー、或は基礎部材
と外側層エラストマーとの間にある基層又は他の
内部即ち中間層に用いられる任意的に金属含有充
填剤を含む弗化エラストマーは、架橋剤(一種又
は多種)の求核付加硬化によつて硬化することが
できるエラストマーである。塩基性求核剤(求核
付加)で架橋することは当分野ではよく知られて
いるが、金属、金属合金、金属塩、金属酸化物又
は他の金属化合物充填剤が分散したエラストマー
或はそれらを含まないエラストマーで塩基性求核
剤で硬化されたものは改良された溶融器部材を与
える。之等の好ましいエラストマーを有する溶融
器部材は摩耗速度が10分の1に減じ、金属、金属
合金、金属塩或は金属酸化物充填外側層エラスト
マーを溶融器部材の作動表面に用いた場合、本発
明の改良された剥離を示す。同時に金属、金属合
金、金属塩又は金属酸化物充填剤或はそれらの混
合物を含有する外側エラストマー層(剥離層エラ
ストマー)は、少なくとも一つの他のエラストマ
ー層(任意的に金属含有充填剤が中に分散されて
いてもよい基層エラストマー)と一緒になつて、
1時間当り7000の複写のような高速度でさえも複
写の品質を改良する適合した表面を与える。
塩基性求核硬化剤系は種々の雑誌及び論文に論
述されており、その中にはW.W.Schmiegelによ
つて書かれ、Dentsche Kautschuk Und
Gummi Gesellschaffによる1977年4月28〜29日
の南ドイツ会議で与えられた“VITON
FLUOROE LASTOMER CROSSLINKING
BY BISPHENOLS”という表題の論文が含ま
れる。求核付加硬化剤系の一例は有機ホスホニウ
ム塩促進剤と一緒にしたビスフエノール架橋剤で
ある。ホスホニウム塩は次にように例示してもよ
い。
φ3 PCH2 Cl φ ここでφはフエニル基を表す。ビスフエノール
は次のように表わされる: 求核付加硬化剤系の他の例は一般にDIAK1と
して知られているジアミンカルバメート型硬化剤
による架橋である。次の三つの反応を示す式は、
硬化或は架橋剤としてジアミンカルバメートによ
るポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピ
レン)の硬化を表わしている。
ここで工程1は塩基の存在下でHFが失われる
ことを示している。工程2はジアミンカルバメー
ト剤の加入を示している。そして工程3は熱の存
在による後硬化を示している。この機構は架橋又
は硬化系として当分野ではよく知られている。ジ
アミンカルバメート硬化系の例はDIAKNo.1とし
て商業的に知られているヘキサメチレンジアミン
カルバメート及びDIAKNo.3として商業的に知ら
れているNN′―ジシナミリデン―1,6―ヘキ
サンジアミンである(DIAKはE.I.デユポン社の
商標名である)。
他の普通の硬化或は架橋系例えば過酸化物硬化
系の如き遊離基開始剤も本発明で有用なエラスト
マー及び樹脂を硬化するのに用いることができる
が、求核付加系が発明で特に弗化エラストマーに
対する好ましい硬化系である。求核付加硬化系と
は、一般に共重合体の塩基性脱弗化水素化に続き
熱を適用することにより形成された共有結合架橋
網目重合体を生成させるように、ビスフエノール
又はジアミンカルバメートの如き二官能剤を使用
することを意味している。求核付加系で硬化でき
る市販の弗化エラストマー重合体のいくつかを挙
げると、ビトンE60C、ビトンB910、ビトン
E430、ビトンA、ビトンB、フルオレル2170、
フルオレン2174、フルオレル2176等である。ビト
ンはE.I.DuPont de Nemours&Companyの商標
名であり、フルオレルは3M社の商標名である。
本発明により外側層エラストマー中に用いら
れ、基層エラストマー或は他の内部即ち中間的層
には任意的に用いられる金属酸化物、金属塩、金
属、金属合金又は他の金属化合物充填剤は、溶融
器複合装置で剥離剤として用いられる官能基を有
する特定の重合体剥離剤によつて変るであろう。
金属含有充填剤は適当なやり方でエラストマー中
に分散させてよいが、好ましい具体例としては、
金属含有充填剤はエラストマー層、被覆又は本体
全体に均一に分散される。或る場合には、特に溶
融器部材が外部から加熱され、エラストマー層の
厚さが1mm以上の場合には、金属含有充填剤は溶
融部材の外側層エラストマーの作業表面近辺のみ
に分散或は配置されてもよく、或は希望に応じ官
能基を有する重合体剥離剤と相互作用を生ずる表
面又はその近くのみに金属を与えるように、溶融
器部材の最も外側の層にのみ分散或は配置しても
よい。エラストマー層に分散させた金属含有充填
剤の金属は、金属、金属合金、金属酸化物、金属
塩或は他の金属化合物の如き金属含有充填剤をエ
ラストマーに入れて試験することにより余計な実
験をしなくても容易に当業者によつて選択するこ
とができる。本発明に適用できる一般的種類の金
属には、周期律表の第1b、2a、2b、3a、3b、4a、
4b、5a、5b、6b、7b、8族及び希土類元素の金
属が含まれる。金属含有充填剤には、前記周期律
表の群の金属の酸化物、塩及び合金が含まれる。
或る場合、特に塩及び合金の場合には、周期律表
1a族の或る金属も本発明による金属含有充填剤
として含まれる。
外側層エラストマー或は基層或は外側層と基層
との間の他の内部層中に分散される金属酸化物充
填剤は、エラストマー或は官能基を有する重合体
剥離剤に悪影響を与えることなく、エラストマー
中に配合することができるどのような金属酸化物
でもよい。明らかに官能基を有する重合体剥離剤
の剥離特性は、特定の金属酸化物と特定の官能基
との間の相互作用の動力学により外側層エラスト
マー中に分散された特定の金属酸化物充填剤によ
つて変り、それは亦エラストマー材料自身にも依
存するであろう。本発明は或は好ましい金属酸化
物が用いられた場合、優れた剥離を生ずるであろ
う。例えば本発明の利点は、エラストマー層中に
分散させた金属酸化物充填剤がアルミニウム、
銅、錫、亜鉛、鉛、鉄、白金、金、銀、アンチモ
ン、ビスマス、亜鉛、イリジウム、ルテニウム、
タングステン、マンガン、カドミウム、水銀、バ
ナジウム、クロム、マグネシウム及びニツケル及
びそれらの合金の酸化物である場合に得られる。
当業者は金属酸化物を含有する種々のエラストマ
ーの剥離を比較して最適金属酸化物或はその組み
合せ及びその濃度を決定することができる。例え
ば重合体剥離剤がメルカプト官能(チオ官能)基
を有するものである場合、金属酸化物の如き最も
好ましい金属含有充填剤は、メルカプト官能基中
の硫黄と反応して金属硫化物を形成するものであ
る。熱伝導性が重要な具体例、特に基層エラスト
マー或は他の内部即ち中間層エラストマーの場合
には、好ましい金属酸化物充填剤は一層大きな熱
伝導度を有するものである。例えばエラストマー
材料中に分散される一層望ましい金属酸化物充填
剤は銅、銀、金、鉛等からなつていてもよい。
金属充填剤をエラストマーに配合する場合、エ
ラストマー或は官能基を有する重合体剥離剤に悪
影響を与えない限り、又外側層エラストマー中の
金属或は金属合金が重合体剥離剤の官能基(一種
又は多種)と相互作用する限り、どのような安定
な金属或は金属合金でも使用できる。一般に、好
ましい金属は元素周期律表中のそれらの位置に関
して上で論じてある。或る金属又は金属合金充填
剤は、外側層エラストマーに配合した時、他の金
属或は金属合金より優れた剥離を生じ、当業者は
本発明により作られた種々の溶融器部材の剥離を
比較して、どの金属或は金属合金が最適結果を生
ずるかを決定することができる。本発明で有用な
金属或は金属合金充填剤の例は、アルミニウム、
真鍮、銅、錫、亜鉛、鉛、ベリリウム、ベリリウ
ム/銅、鋼、鉄、白金、金、銀、ブロンズ、モネ
ル、イリジウム、ルテニウム、タングステン、バ
ナジウム、カドミウム、クロム、マンガン、マグ
ネシウム、亜鉛、ビスマス、アンチモン、ニツケ
ル、及びそれら金属の合金である。
金属塩も本発明によるエラストマー中の金属含
有充填剤として配合してもよい。重合体剥離剤の
官能基(一種又は多種)と相互作用を生ずること
ができる、元素周期律表中の位置に関して前述し
た金属のどのような安定な塩(一種又は多種)
を、エラストマー或は官能基を有する重合体剥離
剤に悪影響を与えない限り、外側層エラストマー
充填剤として用いることができる。例えば、重合
体剥離剤の官能基がメルカプト或はチオ基である
時、金属塩はメルカプト或はチオ基中の硫黄と相
互作用を起して金属硫化物相互作用生成物を形成
することができなければならない。例えば炭酸
鉛、沃化鉛或は弗化鉛の如き金属塩は、メルカプ
ト或はチオ基中の硫黄と相互作用を生じて硫化鉛
相互作用生成物を形成するのであろう。重合体剥
離剤の官能基がアミノ基である時、金属塩はアミ
ノ基中の窒素と相互作用を生じて金属―窒素相互
作用生成物を形成しなければならない。重合体剥
離剤の官能基がヒドロキシル基である時には、金
属塩はヒドロキシル基中の酸素と相互作用を生じ
て金属―酸素相互作用生成物を形成する。本発明
の金属塩のいくつかの例はリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、鉄、ニツケル、銅、
亜鉛、アルミニウム、カドミウム、銀、鉛、錫、
金、クロム、タングステン等の酢酸塩、ハロゲン
化物(塩化物、弗化物、沃化物及び臭化物)、炭
酸塩、硫化物、硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩等であ
る。最も好ましい金属塩は高度に可溶性の塩を形
成する重金属の塩で、官能基を有する重合体剥離
剤に溶解してゲル化の如き悪影響を生ずる傾向の
少ないものである。あまり好ましくない金属塩は
官能基を有する重合体剥離剤に可溶性のものであ
る。なぜならそのような塩は時間、溶解度及び使
用の関数としてエラストマーの表面域から失われ
ていき、それによつて金属と重合体剥離剤の官能
基(一種又は多種)との間の相互作用を減ずるか
らである。
或る具体例では一種以上の金属、一種以上の金
属合金、一種以上の金属酸化物、或は一種以上の
金属塩を層のエラストマーに用いることができ、
或は前述のいずれかの混合物例えば一種以上の金
属と一種以上の金属酸化物、或は一種以上の金属
酸と一種以上の金属塩、又は一種以上の金属合金
と一種以上の金属等々を本発明によりエラストマ
ー中に用いてもよい。
或る例では、特定の金属、金属合金、金属酸化
物、金属塩、或は他の金属化合物は官能基を有す
るエラストマー或は重合体剥離剤に悪影響を有す
る。例えば外側層中の酸化カドミウムはメルカプ
ト官能ポリオルガノシロキサンのゲル化を起すこ
とが決定されており、従つて熱可塑性樹脂トナー
の剥離に有害である。他の場合として、或る金属
含有充填剤は、それらが重合体剥離剤に可溶性
で、エラストマーの作業表面から浸出されたり或
は他の仕方で枯渇したりするような時の如く、エ
ラストマーの有効寿命を減ずることがある。之等
の状態が起きる時には、別の充填剤、エラストマ
ー及び(又は)重合体剥離剤を用いて最適結果を
生ずるようにすべきである。
本発明によれば、溶融器部材上に少なくとも二
つの層があり、一つの層は基層エラストマーであ
り、他の層は溶融器部材の作業表面としての外側
層即ち剥離層エラストマーである。他の中間的或
は内部エラストマー層が外側層エラストマーと基
層エラストマーとの間に用いられてもよく、之等
はここでは「少なくとも一つの基層」という言葉
で表現されている。同じ金属含有充填剤が中に分
散された同じエラストマー材料を全ての層中に用
いてもよく、或は異なつた金属含有充填剤が中に
分散された同じエラストマー材料を溶融器部材上
に被覆する層に用いてもよく、或は同じ金属含有
充填剤が分散された異なつたエラストマー材料を
溶融器部材上に被覆する層に用いてもよく、或は
異なつた金属含有充填剤が中に分散された異なる
エラストマー材料を溶融器部材の層中に用いても
よい。しかし、上で論じた如く、内部層(単数又
は複数)及び(又は)基層に用いられるエラスト
マーは、任意的に金属含有充填剤を含んでいても
よい。即ち状況により、例えば熱伝導性、強度、
時効安定性を促進するため、硬化開始を促進する
等のため、金属含有充填剤を基層及び他の内部層
(単数又は複数)のエラストマー中に配合しても
よく、或はそれからから除いてもよい。金属含有
充填剤は外側層即ち剥離層エラストマー中に配合
しなければならない。金属含有充填剤は基層及び
内部層(単数又は複数)に希望により(任意的
に)、エラストマーの機械的(熱的)安定性の増
大、外側層への接着の促進及び熱伝導性の改善の
ため用いてもよい。ここで用いられる「任意的に
金属含有充填剤が中に分散されている」という言
葉は、金属含有充填剤が含まれていない場合、金
属含有充填剤が微量(エラストマーの重量に基き
1重量%より少ない)含まれている場合、及び実
質的多量例えば約1重量%より多く、一層好まし
くは100部当り約1〜約95部の量で金属含有充填
剤が中に含まれているエラストマーを指す。
金属含有充填剤は、適当な或は普通の形及び方
法でエラストマー材料中に分散させることができ
る。金属含有充填剤は粉末、薄片、回転楕円体、
繊維、又は適当な粒状体の形でよい。例えばエラ
ストマーがゴム状の時、エラストマーの配合中エ
ラストマー中に粒状金属、金属酸化物或は金属塩
又はそれらの混合物をゴムの硬化前にゴム中にミ
ルにかけて混入し、エラストマーを形成すること
により均一に分散させるのが好ましい。一般に、
金属含有充填剤は、選択した粒状金属、金属合
金、金属酸化物、金属塩或は他の金属化合物或は
それらの混合物をエラストマーゴム又は他のエラ
ストマー化合物のミル掛け可能な形のものと、基
礎部材或は他の表面の下の被覆に適用する前の溶
液或は均質化前に混合することによつてエラスト
マー層に分散させる。金属含有充填剤は、当業者
に知られた従来の方法により、例えば粒状金属、
金属合金、金属酸化物、金属塩又は一般に粉末状
又は薄片状の他の金属化合物を溶解したエラスト
マー、均質化エラストマー或はガム中に撹拌或は
混和の適当な手段によりエラストマー中に分散さ
せることができる。この分散を行なつた後、金属
含有充填剤及び硬化剤を中に分散させたエラスト
マーガムを次に基礎部材例えば円筒状溶融器ロー
ル、或は従来の方法で溶融器部材を作るのに用い
られる適当な表面上に被覆する。従来のゴム配合
剤及び溶剤は当業者によつて選択され、特定のエ
ラストマーに依存する。例えば弗化ビニリデン共
重合体はケトン、アセテート等の如き極性酸素化
溶剤中に溶解することができる。有機ゴムはトル
エンの如き溶剤に可溶である。金属含有充填剤が
中に分散しているエラストマー層の表面は、基材
上の熱可塑性樹脂粉末像と接触するように配置し
なければならない。それらの像は上昇させた温度
でその基材上に融着即ち固定させる。本発明によ
れば、金属含有充填剤が中に分散したエラストマ
ー層の表面には、当分野でよく知られた手段によ
つて、熱可塑性樹脂粉末像又はトナー像が上昇さ
せた温度にある溶融器表面と接触した時、熱可塑
性樹脂粉末樹脂又はトナーが溶融器表面にくつつ
いて転移するのを防ぐための官能基を有する重合
体剥離剤が配備されている。
本発明の溶融器部材上の種々のエラストマー層
は、エラストマーで被覆しようとする表面に各層
を一度に或は連続的に薄いエラストマの被覆(単
数又は複数)を適用することにより製造するのが
好ましい。被覆は、充填含有エラストマーの溶液
又は均質な懸濁物を噴霧、浸漬等によつて最も簡
単に遂行できる。成形、押し出し、巻き付けも、
本発明による溶融器部材を作るのに用いられる別
の方法である。溶解又は均質化したエラストマー
を被覆しようとする表面に連続的に適用する時、
一般に膜被覆表面をその膜中に含まれる溶剤を除
去するのに充分な温度へ加熱する必要がある。例
えば、溶融器ロールは金属含有充填剤が中に分散
されたエラストマー層で被覆する時、金属含有充
填剤が中に分散したエラストマーを薄い被覆とし
てロールに連続的に適用し、各適用の間にその膜
被覆ロール中の溶媒を少なくとも約25℃〜約90℃
或はそれ以上の温度で行い、膜中に含まれる溶媒
のほとんどを分散させるようにする。蒸発温度は
用いる溶媒系に依存する。希望の厚さの被覆が得
られた時、被覆を硬化し、それによつてその下の
層に融着させる。エラストマーはロールに套管と
して、或は平板或は他の適当な表面に対してはマ
ツトとして適用してもよい。当分野で知られてい
る従来の方法は本発明による層を与えるのに用い
ることができ、米国特許第3435500号に記載の
Aserその他により教示されているローラー被覆
法を用いてもよい。
金属被覆充填剤は官能基を有する重合体剥離剤
と相互作用を生ずるのに充分な量で外側層エラス
トマー又はゴム中に存在していなければならな
い。之は一般にエラストマーの体積に基いて約
0.05体積%より大きい量を占める。金属含有充填
剤或は金属含有充填剤の混合物は、エラストマー
の体積に基いて約1.0〜約1.5体積%の量で存在す
るのが好ましい。最も好ましい範囲は約2.0体積
%〜約8.0体積%である。層のエラストマー中に
分散される金属含有充填剤の粒径は、約1〜約10
ミクロンの大きさであるのが好ましいが、粒径は
限定条件ではない。但し粒径は、例えば金属含有
充填剤が繊維、薄片又は平らな板の形でエラスト
マー中に分散している時のように、エラストマー
被覆の厚さより小さな一つの方向を粒子がもたな
い限り、エラストマー層又は被覆の厚さより大き
くなるはずはない。
本発明の溶融器ロール部材はエラストマーの層
から全て構成されていてもよいが、好ましい具体
例としてはロール構造体は、銅、アルミニウム、
鋼等の中空円筒状心に少なくとも二つのエラスト
マー層を被覆したものからなり、その少なくとも
外側層のエラストマーは金属含有充填剤が中に分
散されている。之等の具体例ではエラストマー層
は同じ厚さでも、或は異なつた厚さでもよい。エ
ラストマーの各層は一般に少なくとも0.5ミルの
厚さであり、一層好ましくは約1.5ミル〜約6ミ
ルの厚さである。溶融操作のための最も有効な層
の厚さを与えるために考慮しなければならない多
くの変数があり、之等には溶融用表面の硬度、熱
伝導度、圧力、ロール又は接触速度、加える熱
量、熱源及びその位置等の如き変数が含まれる。
之等の変数の選択及び均衡は当分野ではよく知ら
れており、特定のエラストマーの選択、エラスト
マー層の数、エラストマー層の厚さ、特定の金属
含有充填剤及び溶融工程及び装置で用いられる官
能基を有する特定の重合体剥離剤の選択に影響を
与えるであろう。或る場合には、複合体(即ち全
てのエラストマー層)は順応する圧力又は支持ロ
ールでは約3〜10ミルであり、硬い圧力或は支持
ロールでは70〜100ミルでよい。もし溶融器ロー
ルが内部から加熱され、厚いエラストマー被覆が
用いられる場合には、金属含有充填剤或は他の添
加物を熱伝導度をよくするために用いるのが好ま
しい。
金属含有充填剤は直接エラストマー中に配合或
は分散してもよいが、別の具体例として、金属含
有充填剤はエラストマー中へ分散させる前に完全
に洗い、処理してもよい。好ましい方法の一つは
金属含有充填剤を、溶融器複合体で用いる官能基
を有する特定の重合体剥離剤で、金属含有材料を
エラストマー中に充填剤として分散させる前に洗
い或は処理することを含む。この方法は金属、金
属合金、金属塩、金属酸化物或は他の金属化合物
充填剤をエラストマー中へ分散させるのを助け、
金属、エラストマー、外側層エラストマーの表面
に適用される官能基を有する剥離剤との間の相互
作用を調節する手段としても用いられる。更にそ
れは外側層エラストマー中に剥離剤の内部源を与
え、或は場合には官能基を有する重合体剥離剤を
外部から適用する必要をなくしている。
他の助剤及び充填剤を、それらがエラストマー
の一体性及び金属含有充填剤と官能基を有する重
合体剥離剤との間の相互作用に影響を与えない限
り、本発明に従つてエラストマー又はゴムに配合
してもよい。着色剤、カーボンブラツクの如き補
強充填剤、架橋剤、処理助剤、促進剤及び重合開
始剤を含めたエラストマー及びゴムの配合に通常
見出されるそのような充填剤を用いてもよい。
本発明は熱可塑性樹脂トナー像を基材に融着さ
せる方法において、(a)官能基を有する重合体剥離
剤の膜を溶融器部材の外側エラストマー表面上に
上昇させた温度で形成し、然も該溶融器部材は基
礎部材と、その基礎部材上に被覆されたエラスト
マーの少なくとも一つの基層と、その基層上に被
覆したエラストマーの外側層とからなり、後外側
層エラストマーは官能基を有する重合体剥離剤の
膜と相互作用を生ずるのに充分な量で中に分散さ
れた金属含有充填剤を有しており、前記基層エラ
ストマーは任意的に金属含有充填剤がその中に分
散されており、(b)前記基材上のトナー像を加熱し
た被覆エラストマー表面とトナーを軟化するに充
分な時間接触させ、そして(c)トナーを冷却させる
ことからなるトナー像融着方法にも関する。官能
基を有する重合体剥離剤は、溶融熱可塑性樹脂ト
ナーの剥離を持続し、転移を防ぐように、必要に
応じ断続的に或は連続的に適用することができ
る。官能基を有する重合体剥離剤の膜の厚さは特
に限定する必要はないが、好ましい具体例として
は膜は約0.1〜約2ミクロンの厚さに維持される。
本発明により溶融器部材の作業表面は金属含有
充填剤中に分散された外側層エラストマーであ
る。ここで溶融器部材の「作業表面」というの
は、トナーと接触してトナーを基材に融着させ、
その上に永久的に固定させる働きをする表面を言
う。剥離剤はトナー特に加熱された融解又は粘稠
化トナーの転移を防ぐため「作業表面」、金属含
有充填剤が中に分散された外側層エラストマー表
面に適用する。本発明に従い、之等の剥離材料即
ち剥離剤は当業者にはよく知られた官能基を有す
る重合体剥離剤であり、反応性官能基を有し、溶
融器部材の作業表面中の金属含有充填剤と反応す
る重合体剥離材料が含まれる。官能基或は反応性
官能基を有する之等の重合体剥離材料の典型的な
ものは、参考としてここに記載する米国特許第
4101686号に記載の官能基を有する重合体剥離剤
である。その記載によれば、規定された官能基を
有する好ましい重合体材料を静電複写装置中の加
熱された溶融器部材に適用し、その部材上に静電
付着熱可塑性樹脂トナーに対し優れたトナー剥離
性をもつ熱安定性の層を形成する。ポリオルガノ
シロキサン流体及び官能基を有する他の重合体流
体は、金属の溶融器部材と、その裸の金属の溶融
器部材の表面に界面障壁を形成するような仕方で
相互作用を起し、同時に未反応の低表面エネルギ
ー剥離流体を外側層或は膜として残している。他
の剥離材料も当分野ではよく知られており、溶融
器部材の金属又は金属合金表面と反応し、酸化す
る重合体剥離材料が含まれ、その例は米国特許第
3937637号及び米国特許第4028285号に記載され、
特許請求されている。官能基を有する他の重合体
剥離剤の例は、米国特許第4046795号、第4029827
号及び4011362号に記載されている。ここで用い
る如く、溶融器部材の作業面表上の金属含有充填
剤が中に分散された外側層エラストマーに適用さ
れた重合体剥離剤又は材料の特性で「反応性官能
基」と呼ぶものは、前の記述で定義されており、
酸化して官能基を形成する重合体が含まれ、その
官能基は溶融器部材表面中の金属充填剤と反応或
は相互作用を生じ、希望のトナー剥離層を形成す
るものであり、或は溶融器部材表面中の充填剤の
金属と反応或は相互作用を起して希望のトナー剥
離層を形成する官能基(単数又は複数)を有する
重合体が含まれる。
本発明の典型的な溶融器部材を第1図に示した
溶融器複合装置に関連して記述する。第1図中数
字1は溶融器ロールを示し、それはエラストマー
表面2で、金属含有充填剤が中に分散した外側層
即ち剥離層エラストマーとしてここでは述べてい
るエラストマー表面を有する。エラストマー表面
2は、ここでは基層エラストマーとして述べてい
るエラストマー層3の上に配置されており、それ
は適当な基礎部材4上に沈着或は接着されてい
る。基礎部材4はアルミニウム、陽極酸化アルミ
ニウム、鋼、ニツケル、銅、等の如き適当な金属
から作られた中空円筒或は心であり、円筒と同じ
長さのその中空部分中に配置された適当な加熱加
熱部材6を有する。エラストマー層3は任意的に
金属含有充填剤を含有する。支持即ち加圧ロール
8は溶融器ロール1と共働してニツプ即ち接触弧
10を形成し、そこを通つて複写紙又は他の基材
12が通過し、その上のトナー像14が溶融器ロ
ール1のエラストマー表面2と接触する。第1図
に示した如く、支持ロール8は堅い鋼心16をも
ち、その上にエラストマー表面或は層18がつい
ている。ため20には重合体剥離剤22が入つて
おり、それは反応性官能基を有し、その官能基は
エラストマー表面2中に分散させた金属含有充填
剤と相互作用を生ずることができる。官能基を有
する重合体剥離剤22は、室温で固体でも液体で
もよいが、操作温度では液体である。好ましい具
体例として、ため20中の重合体剥離剤22の化
学反応性基は、メルカプト、カルボキシ、ヒドロ
キシ、イソシアネート、エポキシ及びアミノであ
る。本発明に従つて用いられる官能基を有する最
も好ましい重合体剥離剤は、メルカプト官能ポリ
オルガノシロキサンである。
第1図に示した具体例において、重合体剥離剤
22を外側層エラストマー或はエラストマー表面
2へ適用するために、好ましくは従来の非膨潤性
ゴムからなる計量刃24を従来のやり方でため2
0に取り付け、その縁26がエラストマー表面2
に接触して化学的反応性基を有する剥離剤22が
液体又は流体状のまま溶融器部材1に適用される
計量手段として働くようにする。
そのような計量刃の使用により、重合体剥離剤
流体22の層が、1ミクロン以下の厚さから数ミ
クロンの厚さの調節された厚さの剥離剤流体をエ
ラストマー2に適用することができる。例えば計
量装置24により約0.1〜2ミクロン或はそれ以
上の厚さの剥離流体をエラストマー2の表面に適
用することができる。図示した具体例において、
例えばスポンジゴムの一対の末端シール28を取
り付け、剥離剤材料22をため20中に入れる。
一つ以上のストリツパーフインガー30を取りつ
け、エラストマー2の表面から基材12を確実に
外すようにする。
第2図に関し、溶融器部材表面の薄い層を示す
ため第1図に示した部材について拡大し、本発明
の溶融器部材の一部を断片的に示してある。第2
図中、エラストマー層が適用されている基礎部材
或は他の固体構造体が数字70で示してある。エ
ラストマー68は基礎部材70上に適当な方法、
例えば基礎部材70上で直接エラストマー68を
硬化させるとか、或は好ましくは基礎部材70に
エラストマー68を接着させる接着剤を用いると
か、或は基礎部材70にエラストマー68の套管
を適当な手段で適合させるとか、或は他の希望の
やり方で付着させる。第2図に示した具体例で
は、エラストマー68に配合させた或は分散させ
た金属含有充填剤は存在しない。エラストマー6
8はここでは基層エラストマー又はエラストマー
の基層と記載されている。エラストマー層64
は、適当な手段、好ましくは金属含有充填剤66
を含むエラストマー64を直接エラストマー層6
8上で硬化させることにより、或は金属充填剤6
6を含むエラストマー64をエラストマー層68
に接着させる種々の接着材料を用い、或は金属充
填剤66含有エラストマー64の套管をエラスト
マー層68に適当な手段で適合させることによ
り、或は他の希望の仕方によりエラストマー層6
8上に付着させる。ここではエラストマー層64
は外側層エラストマー、エラストマーの外側層或
は剥離層エラストマーとして記述されている。上
述の如く、基礎部材70は金属であるのが好まし
いが、ガラス或は他の適当な材料でもよく、或は
前述の如く全溶融器部材が金属含有充填剤を含む
エラストマーからなつていてもよく、加熱部材が
内部ではなく外部(図示されていない)にあつて
もよい。第2図に示した金属含有充填剤粒子66
は、不規則な形をしているものとして示されてい
るが、どんな形の金属でもエラストマー64に用
いることができ、それらには粉末、薄片、ペレツ
ト、回転楕円体、繊維、卵形粒子等が含まれる。
官能基を有する重合体剥離剤の膜は、エラストマ
ー64の表面に描かれており、数字60で示して
ある。中間層(単数又は複数)即ち内部層(単数
又は複数)(図示してない)がエラストマー層6
4とエラストマー層68の間に用いられてもよ
い。之等は別に「少なくとも一つの基層エラスト
マー」として述べてある。中間層(単数又は複
数)は本発明に従い任意的に金属含有充填剤が中
に分散されていてもよい。之等の中間層は上述の
方法のいずれかにより基層エラストマー68の上
に付着させてよい。中間即ち内部層は、任意的
に、支持即ち加圧ロールと一緒に用いられた時強
度及び順応性或は圧縮性をよくするため用いても
よい。好ましい具体例としては、金属含有充填剤
66はエラストマー64100部当り金属含有充填
剤66約1.0〜約15.0部の濃度でエラストマー6
4中に分散させる。第2図の具体例では、ほんの
微量の金属含有充填剤、例えばエラストマー100
部当り約0.5部より少ない金属含有充填剤がエラ
ストマー68中に用いられるであろう。同じ濃度
の金属含有充填剤を、中間即ち内部層にも適用で
きる。
第3図に関し、そこには溶融器部材表面上の薄
い層を示すために、第1図に示した部材を拡大し
て、本発明の溶融器部材の一部を部分的に示して
ある。第3図では、エラストマーの層が適用され
た基礎部材又は他の固体構造体が数字70で示し
てある。エラストマー68は適当な方法、例えば
基礎部材70上で直接エラストマー68を硬化す
るとか、或は第2図に関連して上述した別法のい
ずれかにより基礎部材70上に付着されている。
第3図に示した具体例では、金属含有充填剤はエ
ラストマー68中に配合又は分散されている。エ
ラストマー68中に配合又は分散された金属含有
充填剤は、数字72で示されている。金属含有充
填剤72は、エラストマー層64中に数字66で
示した充填剤と同じ金属含有充填剤でも或は異な
つた金属含有充填剤でもよい。第3図のエラスト
マー68はここでは基層エラストマー或はエラス
トマーの基礎として記述されている。エラストマ
ー64は適当な方法、好ましくは金属含有充填剤
66を含むエラストマー64を直接エラストマー
層68上で硬化するか又は第2図のエラストマー
層について記述した他の方法によりエラストマー
層68上に付着させる。第2図の場合の如く、中
間層(単数又は複数)(図示してない)が、エラ
ストマー層64とエラストマー層68との間に用
いられてもよい。中間層(単数又は複数)は任意
的に本発明により金属含有充填剤が中に分散され
ていてもよい。第2図の場合の如く、中間層は上
述の如き方法のいずれかにより基層エラストマー
68上に付着させることができる。之等の中間層
即ち内部層は、任意的に、支持即ち加圧ロールと
一緒に用いられる時、強度及び順応性或は圧縮性
をよくするために用いてもよい。
エラストマー層の厚さは本発明を実施する際特
に限定するようなことではない。一般に溶融器部
材が内部手段により加熱される場合には、エラス
トマー層は溶融器部材内部から金属充填剤含有エ
ラストマーの最外層へ放射される熱に対する熱的
障壁が最小になるような厚さであるのが好まし
い。推奨される各層の厚さは、一般に0.00127cm
(0.5ミル)より大きいが、0.0025cm(1ミル)〜
約0.5cm(200ミル)でよく、最も好ましい範囲は
約0.0025cm(1ミル)〜約0.015cm(6ミル)で
ある。好ましい厚さは溶融部材の形状及び溶融部
材と共に用いられる特定の支持又は加圧部材(硬
質或は順応性をもつもの)に依存する。最も好ま
しい二層溶融部材(二つのエラストマー層)は、
約0.015cm(6ミル)の厚さの基層エラストマー
と、約0.005cm(2ミル)の厚さの外側層エラス
トマーとからなる。この具体例では、基層エラス
トマーの厚さは外側層エラストマーの厚さの2〜
3培である。最も好ましい基層エラストマーは、
エラストマーの100重量部当り酸化マグネシウム
の如き金属含有充填剤を約5.0〜約20.0部含有し、
外側層エラストマーはエラストマー100重量部当
り酸化鉛の如き金属含有充填剤を約1.0〜約95部
含有する。
剥離剤は適当な手段によつて適用してよい。図
にはためが例示されているが、官能基を有する重
合体剥離剤は、ジエツト又は他の孔からの噴霧、
平坦な形をした或は他の形をした織物、スポン
ジ、フエルト又は他の適当な材料から作られたパ
ツドによるパデイング(padding)、一本の適用
ローラー或は一連の適用ローラーによる計量、或
はベルトによる方法、溶融器部材に対して剥離剤
材料を拭う固体棒又は刃、或は他の適当な適用手
段又は装置により適用することができる。金属含
有充填剤が中に分散されたエラストマー表面を有
する適用ロール又は適用ベルトも、官能基を有す
る重合体剥離剤を適用するのに用いてもよい。
基礎部材へのエラストマーの接着、例えば基礎
部材の金属へのエラストマーの接着を促進するた
めの基礎部材上の接着剤或はプライマー
(primer)層は特に限定するようなものではな
い。当業者であれば特定のエラストマー或は樹脂
を基材に接着させるための多くのよく知られた商
業的接着剤或はプライマーから一つを選択するこ
とは容易にできる。例えばシリコーンゴムは屡々
ビニルトリメトキシシラン、γ―メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン及びビニルトリス
(t―ブチルペルオキシ)シラン及びそれらの部
分的に加水分解生成物の如きプライマーで基材に
接着される。有機ゴムは、金属心に適用できるチ
エムロツク(Chemlok)205/236の如きプライ
マー/ゴム接着剤系によつて心材料へ接着するこ
とができる。チエムロツク205は重合体、有機化
合物及び充填剤をメチルイソブチルケトン溶剤系
に入れた混合物である。チエムロツク220及び236
は、結合が害のある環境条件に対し特に抵抗性を
もたなければならない時、チエムロツク205と共
に用いてもよい。チエムロツク220もニトリルエ
ラストマーを結合するために単一の被覆接着剤と
しても用いられる。キシレン及びペルクロロエチ
レン溶剤系中に溶解した有機重合体及び分散させ
た充填剤を、加硫中金属へ未硬化エラストマーを
結合するのに用いてもよい。このプライマーの一
つの商業的具体例は、チエムロツク220として知
られている。チエムロツク608及び他のよく知ら
れた溶解シラン重合体は、弗化エラストマーに対
する優れたプライマーである。チエムロツクは
Hughson Chemical Co.の商標名である。市販の
エポキシ化合物もエラストマーを金属、プラスチ
ツク及びガラス基材に結合するのに優れている。
エポキシ系接着剤或はセメントの一つは、シクソ
ン(Thixon)という商標名で商業的に知られて
いる。シクソン300はビトンエラストマーの如き
弗化エラストマーを金属へ結合するのに非常に適
したエポキシ樹脂である。シクソンはDayton
Chemical Products Laboratoriesの商標名であ
る。
多層具体例において、エラストマー及び(又
は)樹脂の層は相溶性でなければならない。即
ち、それらは互にしつかりと結合し、それらがゼ
ログラフ装置中で存在する長い期間に亘つて互に
分離することがないようでなければならない。一
般に与えられた溶融器部材中多層の弗化エラスト
マー、或は多層のシリコーンゴム、或は多層の有
機ゴムを有するのが好ましいが、当業者は容易に
どのエラストマー及び樹脂が多層として用いるこ
とができるかを決定することができる。
次の実施例は本発明により作られた溶融器ロー
ルを更に詳しく記述し、本発明の好ましい具体例
を例示するものである。ただし、実施例6、7、
8および9は比較例である。
実施例 1 シリコーン樹脂とトルエンとを混合することに
よりシリコーンエラストマーの溶液を調製した。
約50gのミクロン粒径の酸化アルミニウム粒子を
トルエンで洗滌し乾燥した。乾燥した酸化アルミ
ニウム粒子をシリコーンエラストマーのトルエン
溶液中に分散させ、粒子が溶液全体に均一に分散
した後、その溶液をチエムロツク608と同じシラ
ン接着剤で被覆したアルミニウム円筒の表面に噴
霧した。酸化アルミニウム粒子対シリコーンエラ
ストマーの比は約5体積%であつた。充分に溶解
したシリコーンエラストマー溶液を接着剤被覆円
筒上に噴霧して、乾燥した層が0.015cmの厚さに
なるようにした。エラストマーは90℃で真空中で
乾燥し、それから溶剤を除去した。n―ヘキサン
溶剤中のシリコーン樹脂溶液に樹脂の重量に基づ
き1.5重量%のミクロン粒径の銀粉末を均一に分
散させたものを、酸化アルミニウム粒子を含有す
る乾燥シリコーンエラストマー層上に噴霧した。
充分なシリコーン樹脂溶液をその上に噴霧して約
0.025cm(1ミル)厚の乾燥層を形成した。n―
ヘキサンを60℃で蒸発させた。得られたロールは
第3図に示したものと同様な形状をしていた。前
述の手順でつくつたロールを第1図に示したよう
な溶融器複合装置中に置き、約14000の分子量と、
約0.17重量%(メルカプト官能ポリオルガノシロ
キサンの重量を基とする)のメルカプト(―SH)
濃度を有するメルカプト官能ポリオルガノシロキ
サン剥離剤と共に用いた。溶融器ロールの寿命は
優れており、熱可塑性樹脂トナーの剥離は優れて
いることが観察されたが、この場合前述の溶融器
ロールはシリコーン樹脂の外側層中に銀粒子が分
散されていた。この溶融器ロールを180℃に加熱
してトナー像を紙に固定するのに用いたが、熱転
移は全く観察されなかつた。
実施例 2 実施例1に従つて溶融器部材を調製したが、但
し両方のエラストマー層が分子量75000でビトン
GHと同じポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオ
ロプロピレン)共重合体であつた。両層を過酸化
物硬化系で硬化した。両層はメチルエチルケトン
中の分散分として付着させた。ビトンGHの基層
即ち第1層は約0.10mmの厚さで、ビトンGHの外
側層即ち第2層は約0.05mmの厚さであつた。ビト
ンGHの基層はエラストマーの硬化を助けるた
め、平均粒径2ミクロンの酸化鉛粒子をビトン
GHの重量に基づき約3重量部含んでいた。平均
粒径約2ミクロンの銀粒子がポリ(弗化ビニリデ
ン―ヘキサフルオロプロピレン)の外側層中、エ
ラストマーの体積に基づき約1.5体積%の濃度で
存在している場合、優れた剥離性が得られた。こ
の場合溶融器ロールは第1図に示した溶融器複合
装置と同様な形状のものを用い、ポリジメチルシ
ロキサンと混合したメルカプト官能ポリオルガノ
シロキサン剥離剤を用い、然もその混合物は約
11500の分子量と約0.17重量%のメルカプト含有
量をもつていた。
実施例 3 溶融器ロールを実施例2に記載の溶融器ロール
と同様につくつた。但しエラストマーの層は分子
量が100000で、ビトンBの商標名で知られている
ポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピレ
ン―テトラフルオロエチレン)三元重合体で、ビ
スフエノール硬化系を用いた。ビトンB100部当
り約45部のミクロン粒径の銅粒子を外側層中に用
い、3重量部の酸化鉛を基層中に用いた場合、優
れた剥離と優れた摩耗速度が得られた。実施例1
のメルカプト官能ポリオルガノシロキサンを第1
図に示したものと同じ溶融器複合装置中の剥離剤
として用いた時、熱可塑性樹脂トナーの優れた剥
離と改善された摩耗とが観察された。
実施例 4 実施例3に従い溶融器部材を調製した。但し基
層エラストマーはビトンE60Cとして商業的に知
られているポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオ
ロプロピレン)であり、外側層エラストマーはビ
トンE430として商業的に知られているポリ(弗
化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピレン)であ
つた。(ビトンはE.I.dupont de Nemours and
Co.の商標名)。シクソン300として商業的に知ら
れているエポキシ接着剤を金属心上に用いた。両
方のエラストマーをViton Curative20及び30と
して商業的に知られている求核付加硬化剤、ビス
フエノールで硬化した。ビトンE60Cの基層は
0.015cm(6.0ミル)厚で、ビトンE430の外側層は
0.0025―0.005cm(1.5―2.0ミル)厚であつた。外
側層エラストマーはエラストマー100重量部当り
45重量部の酸化鉛を含有していた。内部層はビト
ンE60C100重量部当り30重量部のカーボンブラツ
クと15重量部の酸化マグネシウムを含んでいた。
ポリシロキサンの重量に基き0.10重量%のメルカ
プト含有量を有するメルカプト官能ポリオルガノ
シロキサン剥離剤をウイツク(wick)により溶
融器ロール上に計量して使用し、ゼロツクス9200
複写機(ゼロツクス及び9200はゼロツクス・コー
ポレーシヨンの商標名)で500000を越える複写を
固定した。100K複写当り0.05ミルのほんのわず
かな摩耗が溶融器ローラ表面に観察された。
実施例 5 実施例4に従い同じエラストマーを用い溶融器
部材を調製した。但しビスフエノールA硬化剤に
よりエラストマーを硬化した。エラストマー100
部当り約6重量部の炭酸鉛をゴムミルで混合し、
然る後メチルエチルケトンに溶解し、実施例4と
同じ基層を有する溶融器円筒上に噴霧し、そして
硬化することにより外側層エラストマー中に分散
させた。メルカプト官能ポリオルガノシロキサン
を実施例4と同様なゼロツクス9200溶融器複合装
置中の剥離剤として用いた時、熱可塑性樹脂の適
切な剥離が得られた。
実施例 6 シクソン300として商業的に知られているエポ
キシ接着剤を表面に有するアルミニウム円筒を、
脂肪族過酸化物硬化剤を含有するビトンGHの溶
液で被覆することにより溶融器ロールをつくつ
た。ほんの微量(エラストマーの重量に基づき1
重量部より少ない)の金属含有充填剤を、硬化を
助けるため、ビトンGHとして知られているポリ
(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピレン)
三元重合体中に配合或は分散させた。エラストマ
ーは232℃で24時間で硬化させ、第1図に示した
ものと同様な溶融器複合装置中に置いた。250セ
ンチストークスのポリオルガノシロキサン溶融器
油(ポリジメチルシロキサン)を剥離剤として用
いた。この系を用い、剥離不全が起きる前に融着
できた複写は1000より少なかつた。
実施例 7 実施例6の溶融器ロールと同様な溶融器ロール
を、硬化を助けるため、ほんの微量の金属含有充
填剤を用いてつくつた。実施例6で剥離剤として
用いた直鎖ポリジメチルシロキサン(シリコーン
オイル)の代りに、約250センチストークスの粘
度を有する分岐鎖シリコーンオイル(シロキサン
主鎖が分岐している分岐鎖ポリジメチルシロキサ
ン)を用いた。従来のシリコーンオイルを剥離剤
として用いた時、融着された複写の数にほんのわ
ずかな改善が見られただけであつた。
実施例 8 ジアミンカルバメート硬化剤系(DIAKNo.1)
で硬化したビトンAのエラストマー被覆を有し、
硬化を助けるため、ほんの微量の金属含有充填剤
(ビトンA100部当り0.5重量部より少ない酸化鉛)
を含有する、実施例6の溶融器ロールと同様な溶
融器ロールを用いた。粘度約250センチストーク
ス、分子量約11500及びメルカプト含有量約0.06
%(ポリオルガノシロキサンの重量に基づく)の
メルカプト官能ポリオルガノシロキサン流体を剥
離剤として用いた。この例の溶融器部材及び剥離
剤を用いて、実施例7の溶融器部材及び剥離剤を
用いた場合より実質的に多い複写が融着できた
が、希望より依然として少なかつた。
実施例 9 実施例6と同様なアルミニウム円筒に、45重量
部の酸化鉛を含有する0.015cm(6ミル)のビト
ンE430で被覆し、ビスフエノール硬化剤で硬化
した。ビトンE430エラストマーを適用する前に、
従来のビトン接着剤を用いてアルミニウム円筒を
被覆した。一つの円筒にはチエムロツク608と
して商業的に知られているシラン接着剤即ちプラ
イマーを被覆し、他の円筒にはシクソン300と
して商業的に知られているエポキシ接着剤即ちプ
ライマーを被覆した。それらのロールをSH濃度
が0.1で250センチストークスのメルカプト官能ポ
リオルガノシロキサン剥離剤を用いてゼロツクス
9200複写機の溶融器複合装置中で試験した。剥離
剤をウイツクにより溶融器ロール上へ計量して付
与した。わずか約50000の複写を行なつた後、ビ
トンE430の酸化鉛含有層はプライム付アルミニ
ウム表面から分離した。
実施例 10 実施例6の手順及びロールと同様に、金属含有
充填剤を含むビトンE430の1.5ミル層を有する溶
融器ロールをアルミニウムロール上に置いた。但
しエポキシ被覆アルミニウムロール上に被覆した
ビトンE60Cの6.0ミルの中間層が存在していた。
全ての条件は実施例6の条件と同じであつた。但
し金属含有充填剤、酸化鉛を、ビスフエノール硬
化系で硬化する前にビトンE430として知られて
いるポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロ
ピレン)共重合体へ配合した。酸化鉛はビトン
E430の100重量部当り約45部(7.5体積%)であつ
た。複合装置に用いた剥離剤は実施例3で用いた
剥離剤と同じであつた。この溶融器部材及びメル
カプト官能ポリオルガノシロキサン剥離剤を用い
て、剥離不全が観察されるようになる迄ほぼ
1000000の複写が融着された。溶融器部材は機械
的に悪いところはなかつた(基礎部材からの分離
或は接着剤のはがれはなかつた)。
実施例 11 実施例3に従つて、ビトンE60Cとして商業的
に知られているポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフ
ルオロプロピレン)の基層エラストマーを有する
溶融器部材をつくつた。外側層エラストマーはビ
トンE430として商業的に知られているポリ(弗
化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピレン)であ
つた。両方のエラストマーをViton Curative20
及び30として商業的に知られているビスフエノー
ル硬化系で硬化した。ビトンE60Cの基層は6ミ
ル厚で、ビトンE430の外側層は1.5ミル厚であつ
た。ビトンE60Cの基層はビトンE60C100部当り
15部の酸化マグネシウム及び30部のカーボンブラ
ツクを含んでいた。ビトンE430の外側層はビト
ンE430 100重量部当り15部の酸化鉛を含んでい
た。前記エラストマー層を有する溶融器部材をゼ
ロツクス9200複写機の溶融器複合装置中に入れ
た。実施例8及び10で用いたのと同じ剥離剤を用
いてその溶融器部材により剥離不全を起すことな
く500000を越える複写が融着された。極めてわず
かな摩耗しか観察されず、エラストマー被覆が分
離する傾向はほとんど或は全くなかつた。
実施例6から実施例11迄の結果を比較すると、
金属含有充填剤を溶融器部材の表面被覆として用
いたエラストマー中に配合した場合に本発明の顕
著な改善が得られることが分る。この場合紙の如
き基材に熱可塑性樹脂トナー像を融着させるため
の剥離剤として官能基を有する重合体剥離剤を用
いた時には、前記表面被覆はエラストマーの基層
の上に付着されている。エラストマー中に金属含
有充填剤を入れたものを用いた融着できた複写の
数は、官能基を有する同じ重合体剥離剤と一緒に
装置を用いた時でさえも、エラストマー中に充填
剤を全く或はほんの微量しか含んでいない同じ溶
融器部材を用いた場合の数百倍〜数千倍大きい。
基礎部材(金属円筒)からエラストマー層が分離
する傾向及び摩耗速度は実質的に改善されてい
る。
実施例 12 ゼロツクス9200複写機(ゼロツクス及び9200は
ゼロツクス・コーポレーシヨンの商標名)からと
つた7.58cm(2.984in)の径のアルミニウム円筒溶
融器ロールに砂を吹きつけ、脱脂し、シクソン
300として商業的に知られているエポキシプライ
マーを塗布した。ビトンE60Cとして商業的に知
られている弗化エラストマー、ポリ(弗化ビニリ
デン―ヘキサフルオロプロピレン)共重合体に、
ビトンE60C100重量部当り15部の酸化マグネシウ
ム充填剤を、ビトンE60C100重量部当り3.6部の
カーボンブラツク充填剤と共に混合したものをメ
チルエチルケトン溶剤中に溶解し、18%の溶液を
つくつた。この弗化エラストマーのための硬化剤
又は架橋剤は弗素化ビスフエノールAであつた。
溶液を、脱脂してプライマーを塗布したアルミニ
ウム基礎部材即ち心の上にくり返し噴霧し、
0.015―0.02cm(6.0―8.0ミル)の最終的厚さにし
た。弗化エラストマーを165℃で1時間加熱して
硬化した。層を冷却し、砂でみがいた。みがいた
ロールの最終的厚さは約0.13―0.18mm(5.0―7.0
ミル)であつた。
ビトンE430として知られている別の弗化エラ
ストマー、ポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオ
ロプロピレン)共重合体に、ビトンE430の100重
量部当り15部の酸化鉛充填剤を混和したものをメ
チルエチルケトン溶剤に溶解し、10%溶液を形成
した。溶液を、前に硬化した層の上にくり返し噴
霧し、外側層即ち剥離層を形成した。噴霧工程を
充分くり返すことにより、約0.003―0.004cm(2.0
―2.5ミル)の外側層エラストマーの最終的厚さ
を形成した。弗化エラストマー被覆(外側層)を
232℃で16―24時間加熱することにより硬化した。
この層の表面は0.03―0.04mm(1.0―1.5ミル)に
研摩した。このロールをノーマン研摩器
(Norman Abrader)中に入れ、摩耗データーを
記録した。上述のものと同様につくられた別のロ
ールを、ウイツク剥離剤適用器を備えたゼロツク
ス9200複写機(ゼロツクス及び9200はゼロツク
ス・コーポレーシヨンの商標名)中に置き、摩耗
データー及び剥離について試験した。実施例8の
重合体剥離剤を用いたゼロツクス複写機でそのロ
ールにより1000000を越える複写が融着された。
ゼロツクス複写機が得られた摩耗データーは、
100000の複写当り摩耗は0.05ミルより少ないこと
を示しており、ノーマン研摩機では40サイクル当
り摩耗は40ミクロインチであることを示してい
た。アルミニウム円筒上に付着させた弗化エラス
トマーの二つの層は、円筒から、或は互に分離す
る傾向は全く示していなかつた。
実施例 13 実施例12に記載のものと同じ二本のロールをこ
の実験ではつくつた。但しロールは実施例12の如
く基層エラストマーで被覆し、脂肪族過酸物系で
著しく硬化性を増大した共重合硬化位置単量体
(copolymerized cure site monomer)を有する
弗化エラストマー、ポリ(弗化ビニリデン―ヘキ
サフルオロプロピレン―テトラフルオロエチレ
ン)三元重合体で更に上に被覆した。弗化エラス
トマーは、弗化エラストマー100重量部当り45重
量部の酸化鉛を含有していた。ビトンGH(E.I.デ
ユポン社の商標名)として市販されている弗化エ
ラストマーを普通の脂肪族過酸化物硬化剤で硬化
した。之等のロールもノーマン研摩機及びゼロツ
クス9200複写機(ゼロツクス及び9200はゼロツク
ス・コーポレーシヨンの商標名)で試験した。複
写機で100000の複写当りビトンGH0.4ミルの摩耗
速度が観察されたが、実施例10のメルカプト官能
ポリオルガノシロキサン溶融器剥離剤を用いた複
写機中では500000の複写が融着された。脂肪族過
酸化物硬化剤で硬化したビトンGHについて修正
した紙摩耗定着(ノーマン研摩機)で観察された
摩耗速度は40サイクル当り900ミクロインチの摩
耗であつた。
本発明は好ましい具体例について記述してきた
が、本発明の精神及び範囲を離れることなく或る
修正及び変化を行えることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図はゼログラフ複写機のための溶融器系の
典型的な側面図である。第2図は本発明の溶融器
部材の一具体例の部分的断面図である。第3図は
本発明の溶融器部材の他の具体例の部分的断面図
である。 1…溶融器ロール、14…トナー像、2…エラ
ストマー表面、22…剥離剤、18,64,68
…エラストマー層、66,72…充填剤。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶融器部材の作業表面上の不粘着剤層として
    官能基を有する重合体剥離剤を用いた型の溶融器
    複合装置中で、上昇させた温度で静電付着トナー
    像を溶融するための溶融器部材において、基礎部
    材と、該基礎部材上の少なくとも一つのエラスト
    マー基層と、該エラストマー基層上に被覆された
    外側エラストマー層からなり、然も該外側エラス
    トマー層の中には前記作業表面上に用いられた官
    能基を有する重合体剥離剤と相互作用を起こすの
    に充分な量の金属含有充填剤が分散されており、
    そして任意的に前記エラストマー基層の中にも金
    属含有充填剤が分散されている溶融器部材。 2 エラストマー基層と外側エラストマー層の金
    属含有充填剤が、金属、金属合金、金属酸化物及
    び金属塩からなる群から選択される前記第1項に
    記載の溶融器部材。 3 金属が銅、錫、銀、亜鉛、アルミニウム、
    鉄、鉛、モリブデン、白金、金、ベリリウム、ニ
    ツケル、クロム、イリジウム、ルテニウム、タン
    グステン、カドミウム及びバナジウムからなる群
    から選択される前記第2項に記載の溶融器部材。 4 金属合金が銅、錫、銀、亜鉛、アルミニウ
    ム、鉄、鉛、モリブデン、カドミウム、白金、
    金、ベリリウム、クロム、イリジウム、ルテニウ
    ム、タングステン、マンガン及びバナジウムの合
    金からなる群から選択される前記第2項に記載の
    溶融器部材。 5 金属酸化物が銅、錫、マグネシウム、マンガ
    ン、銀、亜鉛、アルミニウム、鉛、モリブデン、
    白金、金、ベリリウム、カドミウム、ニツケル、
    クロム、イリジウム、ルテニウム、タングステ
    ン、バナジウム、カリウム及びナトリウム及びそ
    れらの合金の酸化物からなる群から選択される前
    記第2項に記載の溶融器部材。 6 金属塩が炭酸鉛、酢酸鉛、沃化鉛、塩化鉛、
    弗化鉛、硫化鉛、硫酸鉛、硝酸鉛、酢酸亜鉛、塩
    化亜鉛、弗化ナトリウム、酢酸ナトリウム、沃化
    ナトリウム、酢酸銅、塩化銀、塩化銀、硝酸銀、
    硫化銀、塩化クロム、弗化カリウム及び塩化カリ
    ウムからなる群から選択される前記第2項に記載
    の溶融器部材。 7 金属含有充填剤が元素周期律表の1a、1b、
    2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6b、7b、8
    族及び希土類元素からなる群から選択される前記
    第1項に記載の溶融器部材。 8 基層のエラストマーが求核付加硬化剤で硬化
    されている前記第1項に記載の溶融器部材。 9 外側層のエラストマーが求核付加硬化剤で硬
    化されている前記第1項に記載の溶融器部材。 10 求核付加硬化剤がビスフエノール架橋剤で
    ある前記第8又は9項に記載の溶融器部材。 11 求核付加硬化剤が更に有機ホスホニウム塩
    促進剤を含む前記第10項に記載の溶融器部材。 12 求核付加硬化剤がジアミンカルバメートで
    ある前記第8又は9項に記載の溶融器部材。 13 基層エラストマーと、外側層エラストマー
    とが少なくとも約0.025mmの複合厚さを有する前
    記第1項に記載の溶融器部材。 14 基層エラストマーが約0.10mm〜約0.20mmの
    厚さを有し、外側層エラストマーが約0.05mm〜約
    0.15mmの厚さを有する前記第1項に記載の溶融器
    部材。 15 金属含有充填剤がエラストマーの体積に基
    いて約0.05体積%より大きなエラストマー中濃度
    で存在する前記第1項に記載の溶融器部材。 16 金属含有充填剤がエラストマーの体積に基
    いて約1.0体積%〜約15.0体積%の濃度でエラス
    トマー中に存在する前記第1項に記載の溶融器部
    材。 17 基層エラストマーが基層エラストマーの
    100部当り金属含有充填剤を約1.0〜約20.0部含有
    し、外側層エラストマーの金属含有充填剤が外側
    層エラストマー100部当り金属含有充填剤を約
    0.25〜約95.0部の濃度で存在する前記第1項に記
    載の溶融器部材。 18 基層エラストマーと外側層エラストマーが
    弗化エラストマーである前記第1項に記載の溶融
    器部材。 19 弗化エラストマーがポリ(弗化ビニリデン
    ―ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(弗化ビニ
    リデン―ヘキサフルオロプロピレン―テトラフル
    オロエチレン)及びフルオロシリコーンゴムから
    なる群から選択される前記第19項に記載の溶融
    器部材。 20 作業表面上に用いられた官能基を有する重
    合体剥離剤の官能基が、ヒドロキシ、エポキシ、
    カルボキシ、アミノ、イソシアネート及びメルカ
    プトからなる群から選択される前記第1項に記載
    の溶融器部材。 21 作業表面上に用いられた官能基を有する重
    合体剥離剤が、メルカプト官能ポリオルガノシロ
    キサンからなる前記第1項に記載の溶融器部材。 22 溶融器部材の作業表面上の不粘着剤層とし
    てメルカプト官能ポリオルガノシロキサン剥離剤
    を用いた型の溶融器複合装置中で、上昇させた温
    度で静電付着トナー像を溶融するための溶融器部
    材において、基礎部材と、該基礎部材上のポリ
    (弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロピレン)
    及びポリ(弗化ビニリデン―ヘキサフルオロプロ
    ピレン―テトラフルオロエチレン)からなる群か
    ら選ばれた弗化エラストマーからなる少なくとも
    一つの基層で、その基層弗化エラストマー100部
    当り金属含有充填剤を0〜約15.0部有する基層弗
    化エラストマーと、該基層弗化エラストマー上に
    被覆された弗化エラストマーからなる外側層で、
    その中に、作業表面上に用いられたメルカプト官
    能ポリオルガノシロキサン剥離剤と相互作用を起
    すように外側層エラストマー100部当り金属含有
    充填剤を約0.25〜約95.0部分散させた外側層弗化
    エラストマーとからなる溶融器部材。 23 基材に熱可塑性樹脂トナー像を融着させる
    方法において、 (a) 溶融器部材の外側エラストマー作業表面上で
    官能基を有する重合体剥離剤の膜を上昇させた
    温度で形成し、然も該溶融部材は基礎部材と、
    該基礎部材に接着させた少なくとも一つの基層
    エラストマーと、該基層エラストマー上に被覆
    したエラストマーからなる外側層で、前記官能
    基を有する重合体剥離剤の膜と相互作用を起す
    のに充分な量で金属含有充填剤が中に分散され
    た外側層エラストマーとからなり、そして任意
    的に前記基層エラストマーも金属含有充填剤が
    中に分散しており、 (b) 前記基材上のトナー像を、加熱された被覆エ
    ラストマー表面とそのトナー像を軟化するのに
    充分な時間接触させ、 (c) トナーを冷却させる、 ことからなるトナー像融着させる方法。 24 金属含有充填剤を有する外側層エラストマ
    ーの表面上に、官能基を有する重合体剥離剤を連
    続的に付着させることを含む前記第23項に記載
    の方法。 25 官能基を有する重合体剥離剤の膜の厚さが
    約0.1〜約2ミクロンに維持される前記第23項
    に記載の方法。 26 金属含有充填剤が金属、金属合金、金属酸
    化物及び金属塩からなる群から選択される前記第
    23項に記載の方法。 27 銅、錫、銀、亜鉛、アルミニウム、金、
    鉄、鉛、モリブデン、白金、ベリリウム、ニツケ
    ル、クロム、イリジウム、ルテニウム、タングス
    テン、カドミウム及びバナジウムからなる群から
    選択される前記第26項に記載の方法。 28 金属合金がブロンズ、真鍮、モネル、ベリ
    リウム/銅及び鋼からなる群から選択される前記
    第26項に記載の方法。 29 銅、錫、銀、亜鉛、アルミニウム、鉄、
    鉛、モリブデン、カドミウム、白金、金、ベリリ
    ウム、クロム、イリジウム、ルテニウム、タング
    ステン、マンガン、マグネシウム及びバナジウム
    の合金からなる群から選択される前記第26項に
    記載の方法。 30 金属酸化物が銅、錫、マグネシウム、マン
    ガン、銀、亜鉛、アルミニウム、鉄、鉛、モリブ
    デン、白金、金、ベリリウム、カドミウム、ニツ
    ケル、クロム、イリジウム、ルテニウム、タング
    ステン、バナジウム、カリウム及びナトリウム及
    びそれらの合金の酸化物からなる群から選択され
    る前記第26項に記載の方法。 31 金属塩が炭酸鉛、酢酸鉛、沃化鉛、塩化
    鉛、弗化鉛、硫化鉛、硫酸鉛、硝酸鉛、酢酸亜
    鉛、塩化亜鉛、弗化ナトリウム、酢酸ナトリウ
    ム、酢酸銅、塩化銅、塩化銀、硝酸銀、硫化銀、
    塩化クロム、塩化カリウム及び弗化カリウムから
    なる群から選択される前記第26項に記載の方
    法。 32 金属含有充填剤が元素周期律表の第1a、
    1b、2a、2b、3a、3b、4a、4b、5a、5b、6b、
    7b、8族及び希土類元素からなる群から選択さ
    れる前記第23項に記載の方法。 33 基層エラストマーが求核付加硬化剤で硬化
    される前記第23項に記載の方法。 34 外側層エラストマーが求核付加硬化剤で硬
    化される前記第23項に記載の方法。 35 求核付加硬化剤がビスフエノールである前
    記第33及び34項のいずれかに記載の方法。 36 求核付加硬化剤がジアミンカーバメートで
    ある前記第33及び34項のいずれかに記載の方
    法。 37 基層エラストマーと外側層エラストマーが
    少なくとも約0.025mmの複合厚さを有する前記第
    23項に記載の方法。 38 基層エラストマーが約0.10mm〜約0.20mmの
    厚さを有し、外側層エラストマーの厚さが約0.05
    mm〜約0.15mmである前記第23項に記載の方法。 39 金属含有充填剤がエラストマーの体積に基
    いて約0.05体積%より大きな濃度で存在している
    前記第23項に記載の方法。 40 金属含有充填剤がエラストマーの体積に基
    いて約1体積%〜約15体積%の濃度で存在してい
    る前記第23項に記載の方法。 41 基層エラストマーがエラストマー100部当
    り約1.0〜約15.0部の金属含有充填剤を含み、外
    側層エラストマーの金属含有充填剤が外側層エラ
    ストマー100部当り約0.25〜約95部の濃度で存在
    する前記第23項に記載の方法。 42 基層エラストマーと外側層エラストマーが
    弗化エラストマーである前記第23項に記載の方
    法。 43 弗化エラストマーがポリ(弗化ビニリデン
    ―ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(弗化ビニ
    リデン―ヘキサフルオロプロピレン―テトラフル
    オロエチレン)及びフルオロシリコーンゴムから
    なる群から選択される前記第42項に記載の方
    法。 44 エラストマー中の金属含有充填剤と相互作
    用を起す官能基を有する重合体剥離剤がメルカプ
    ト官能ポリオルガノシロキサンからなる前記第2
    3項に記載の方法。 45 溶融器ロールと支持ロールとがトナー像を
    基材に融着するための接触弧を定め、剥離剤が該
    溶融器ロールの作業表面に適用されていて、トナ
    ーがその溶融器ロール上で転移するのを防ぐよう
    になつている静電複写装置において、トナー像を
    溶融するための加熱加圧溶融装置において、円筒
    状基礎部材と、該基礎部材に接着された少なくと
    も一つの基層エラストマーで、任意的に金属含有
    充填剤が中に分散した基層エラストマーと、該基
    層エラストマー上に被覆された外側層エラストマ
    ーで、金属含有充填剤が中に分散した外側層エラ
    ストマーとを有する溶融器ロールを有し、然も外
    側層エラストマーの作業表面上に適用された剥離
    剤が、金属含有充填剤中の金属と相互作用する官
    能基を有する重合体剥離剤である改良加圧溶融装
    置。 46 エラストマー中に分散された金属含有充填
    剤が金属、金属合金、金属酸化物及び金属塩から
    なる群から選択される前記第45項に記載の加圧
    溶融装置。 47 エラストマーが求核付加硬化剤で硬化され
    ている前記第45項に記載の加圧溶融装置。 48 求核付加硬化剤がビスフエノールである前
    記第47項に記載の加圧溶融装置。 49 求核付加硬化剤がジアミンカルバメートで
    ある前記第47項に記載の加圧溶融装置。 50 官能基を有する重合体剥離剤がメルカプト
    官能ポリオルガノシロキサンである前記第45項
    に記載の加圧溶融装置。 51 エラストマーが弗化エラストマーである前
    記第45項に記載の加圧溶融装置。 52 弗化エラストマーが、ポリ(弗化ビニリデ
    ン―ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(弗化ビ
    ニリデン―ヘキサフルオロプロピレン―テトラフ
    ルオロエチレン)及びフルオロシリコーンゴムか
    らなる群から選択される前記第51項に記載の加
    圧溶融装置。 53 金属含有充填剤が、エラストマーの体積に
    基いて0.05体積%より大きい濃度で存在している
    前記第45項に記載の加圧溶融装置。
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