JPH06324590A - 定着ロール - Google Patents

定着ロール

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JPH06324590A
JPH06324590A JP11292993A JP11292993A JPH06324590A JP H06324590 A JPH06324590 A JP H06324590A JP 11292993 A JP11292993 A JP 11292993A JP 11292993 A JP11292993 A JP 11292993A JP H06324590 A JPH06324590 A JP H06324590A
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JP
Japan
Prior art keywords
fixing roll
weight
parts
fluororubber
carbon black
Prior art date
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Pending
Application number
JP11292993A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotoshi Miyahara
尚利 宮原
Hirobumi Okuda
博文 奥田
Koji Yamaguchi
浩二 山口
Kazunori Toyama
和徳 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP11292993A priority Critical patent/JPH06324590A/ja
Publication of JPH06324590A publication Critical patent/JPH06324590A/ja
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写紙,OHPシート等の離型性および溶融
トナーの剥離性に優れた定着ロールを提供する。 【構成】 軸体の外周にn層からなる弾性体層(nは1
以上の整数)が形成された定着ロールであって、上記弾
性体層の少なくとも最外層が、受酸剤の配合割合がフッ
素系ゴム100重量部に対して5重量部以下であり、か
つカーボンブラックの配合割合がフッ素ゴム100重量
部に対して5重量部以下であるアミン加硫のなされたフ
ッ素系ゴム組成物により形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機,プ
リンター等に使用される定着ロールに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等は、感光ドラムの外周
面上に形成された静電潜像にトナーを吸着させ、このト
ナーを複写紙あるいはオーバーヘッドプロジェクター用
シート(以下「OHPシート」と略す)等に転写した
後、上記トナー像が転写された複写紙等を、その中心部
にヒーターが配置された加熱定着ロールと加圧ロールと
の間を通して、上記トナーを加熱加圧定着することによ
り複写を行っている。上記定着ロールは、通常、トナー
粒子の圧壊の防止および定着ロール自身の摩耗防止の見
地から、適度な弾性を有し、耐摩耗性に優れたフッ素系
ゴム組成物により最外層が形成されている。この種の定
着ロールにおいて、最外層のフッ素系ゴム組成物は、ア
ミン系加硫剤、ポリオール系加硫剤によって加硫される
のが一般的であり、この加硫の際、フッ化水素が副生し
加硫を阻害するため、上記フッ素系ゴム組成物には、M
gO,Ca(OH)2 等の受酸剤を配合し、このフッ化
水素を吸収することが行われている。
【0003】しかし、このようなフッ素系ゴム組成物で
最外層が形成された定着ロールは、複写紙等に対する離
型性が悪いという問題を有する。すなわち、複写紙やO
HPシートの定着ロールへの巻き付きが発生する。ま
た、このような定着ロールは、その表面から加熱加圧定
着後の溶融トナーが完全に剥離しないという問題を有す
る。すなわち、定着ロール表面から加熱加圧定着後の溶
融トナーが完全に剥離せず、その一部が付着し、この付
着した溶融トナーが、再度複写を行う際に複写紙等に汚
れとして転写されてしまうというオフセット現象が生じ
る。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、最外層がフッ素系ゴム組成物により形成され
た定着ロールであって、複写紙,OHPシート等の離型
性および溶融トナーの剥離性に優れた定着ロールを提供
することをその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、軸体の外周にn層からなる弾性体層
(nは1以上の整数)が形成された定着ロールであっ
て、上記弾性体層の少なくとも最外層が、受酸剤の配合
割合がフッ素系ゴム100重量部に対して5重量部以下
であり、かつカーボンブラックの配合割合がフッ素系ゴ
ム100重量部に対して5重量部以下に設定されている
アミン加硫のなされたフッ素系ゴム組成物により形成さ
れているという構成をとる。
【0006】
【作用】すなわち、本発明者らは、上記問題を解決する
ため、フッ素系ゴム組成物の組成を中心に一連の研究を
重ねた。その過程で、上記定着ロールの問題は、フッ素
系ゴム組成物中に配合されているMgO等の受酸剤およ
びカーボンブラックに起因することを突き止めた。そこ
で、この受酸剤およびカーボンブラックの配合割合につ
いてさらに研究を重ねた。その結果、上記受酸剤および
カーボンブラックの配合割合を特定の範囲に設定すれ
ば、複写紙等の離型性および溶融トナーの剥離性の問題
が解決されることを見出しこの発明に到達した。
【0007】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
【0008】この発明の定着ロールは、受酸剤およびカ
ーボンブラックの配合割合が特定の範囲に設定されてい
るフッ素系ゴム組成物で最外層が形成されている定着ロ
ールであって、例えば、軸体の外周面に、内層としてシ
リコーンゴムからなる弾性体層が円周に沿って密着形成
され、その内層の外周面に、最外層として受酸剤および
カーボンブラックの配合割合が特定の範囲に設定されて
いるフッ素系ゴム組成物からなる弾性体層が形成された
2層構造の定着ロールがあげられる。
【0009】上記定着ロールの軸体としては、特に限定
するものではなく、金属製の中実体からなる芯金や、内
部を中空にくりぬいた金属製の円筒体が用いられる。
【0010】上記内層の形成材料のシリコーンゴムも特
に制限されるものではなく、従来公知のものが用いられ
る。
【0011】また、上記内層の形成材料には、シリコー
ンゴム以外に、必要に応じて、エチレンプロピレンゴ
ム,アクリルゴム,フロロシリコーンゴム等の耐熱性ゴ
ムを用いることができる。
【0012】上記最外層の形成材料のフッ素系ゴム組成
物は、その母材となるフッ素系ゴム,アミン系加硫剤,
受酸剤およびカーボンブラック等により構成されてい
る。
【0013】上記フッ素系ゴムは、2元フッ化ビニリデ
ン系ゴム,3元フッ化ビニリデン系ゴム,テトラフルオ
ロエチレン−プロピレン系ゴム,フルオロホスファゼン
系ゴム等があげられ、単独であるいは2種類以上併せて
用いられる。
【0014】上記アミン系加硫剤としては、N,N′−
ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミンカルバメート等があげられる。
【0015】上記受酸剤としては、MgO,CaO,P
bO,ZnO,二塩基性亜リン酸塩(DLP)等があげ
られる。この受酸剤の配合割合は、フッ素系ゴム100
部に対し、5部以下に設定する必要がある。すなわち、
5部を超えると、複写紙等の定着ロールへの巻き付き
や、溶融トナーの付着が起こるからである。
【0016】また、上記カーボンブラックの配合割合
は、フッ素系ゴム100部に対し、5部以下に設定する
必要がある。すなわち、5部を超えると、複写紙等の定
着ロールへの巻き付きや、溶融トナーの付着が起こるか
らである。
【0017】上記フッ素系ゴム組成物は、上記フッ素系
ゴム,アミン系加硫剤,受酸剤,カーボンブラックの他
に、必要に応じて、加硫促進剤等の従来からフッ素系ゴ
ム組成物に用いられる各種公知の添加剤が適宜使用され
る。
【0018】上記のような受酸剤およびカーボンブラッ
クの配合割合が特定の範囲に設定されてアミン加硫のな
されたフッ素系ゴム組成物で最外層が形成された2層構
造の定着ロールは、上記原料を用いて、例えば、つぎの
ようにして作製することができる。
【0019】すなわち、まず、金属製の軸体(芯金)の
外周にシリコーンゴムを用いて押出成型により内層を形
成する。この内層の厚みは、1〜5mmの範囲に設定す
ることが好ましく、特に3mmに設定することが好まし
い。
【0020】つぎに、フッ素系ゴムにアミン系加硫剤,
受酸剤,カーボンブラック,加硫促進剤等を配合し、ロ
ール,ニーダー等で混練し、この混合物に溶剤を加えて
混合,攪拌し、フッ素系ゴム組成物コーティング液を調
製する。この場合、フッ素系ゴム組成物コーティング液
を調製する際に用いる溶剤としては、メチルエチルケト
ン(MEK),メチルイソブチルケトン(MIBK),
酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸イソアミル等があげら
れ、単独であるいは2種類以上混合して使用される。上
記コーティング液は、5〜50重量%(以下「%」と略
す)の範囲に設定することが好ましい。
【0021】ついで、上記フッ素系ゴム組成物コーティ
ング液を上記シリコーンゴム内層の外周面に均一に塗工
して乾燥させる。このフッ素系ゴム組成物コーティング
液を塗工する方法は、ディップ法,スプレーコーティン
グ法,ロールコート法等があげられる。
【0022】これらのコーティング法のいずれかを用い
て、シリコーンゴム内層の外周面に塗工されたフッ素系
ゴム組成物弾性体層を加熱加硫して一体化して、目的と
する図1に示すような2層構造の定着ロールを得ること
ができる。図1において、1は芯金、2は内層、3は最
外層である。
【0023】なお、最外層の厚みは10〜50μmの範
囲に設定することが好ましく、特に好ましくは30μm
に設定することが最適である。すなわち、加熱加圧定着
の際の熱伝導性の見地より、フッ素系ゴム組成物により
形成される最外層は、薄膜に形成することが好ましいか
らである。
【0024】また、上記定着ロールは、2層構造に限定
されず、例えば、芯金の外周面に受酸剤およびカーボン
ブラックの配合割合が特定の範囲に設定されてアミン加
硫のなされたフッ素系ゴム組成物からなる弾性体層が形
成された単層構造のものがあげられる。また、芯金の外
周面にシリコーンゴム,フロロシリコーンゴムが2層形
成されたロールの最外層に、受酸剤およびカーボンブラ
ックの配合割合が特定の範囲に設定されてアミン加硫さ
れたフッ素系ゴム組成物からなる弾性体層が形成された
3層構造のもの等もあげられる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、この発明の定着ロール
は、受酸剤およびカーボンブラックの配合割合が特定の
範囲に設定されてアミン加硫のなされたフッ素系ゴム組
成物により最外層が形成されているため、上記定着ロー
ルへの複写紙およびOHPシートの巻き付き、並びに上
記定着ロール表面への溶融トナーの付着が生じない。こ
のため、定着ロール表面が汚れず、メインテナンス等の
維持管理の負担の軽減が実現できるうえ、溶融トナーが
完全に複写紙に転写されるので、高画質の複写画像を得
ることができる。特に、この効果は、カラー複写画像に
おいて著しい。
【0026】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0027】
【実施例1〜5、比較例1〜3】軸体としてアルミニウ
ム製芯金を用いた。このアルミニウム製芯金の外周面に
シリコーンゴムを用いて押出成型により厚み3mmの内
層を形成した。
【0028】つぎに、下記の表1に示す原料および配合
割合により前記の方法にしたがって最外層を形成した。
すなわち、まず、フッ素系ゴム,アミン系加硫剤,受酸
剤,カーボンブラックを同表に示す割合で配合し、ロー
ル,ニーダー等を用いて混練した。この混合物に、濃度
が10%となるようにMEK/MIBK混合溶剤〔混合
割合(重量比)8/2〕を加え、混合,攪拌して、フッ
素系ゴム組成物コーティング液を調製した。そして、上
記シリコーンゴム内層の外周面に、ディップ法により、
上記コーティング液を塗工した後、乾燥させ、ついで加
熱加硫して、厚み30μmの最外層を形成し、目的とす
る定着ロールを得た。
【0029】
【表1】
【0030】このようにして得られた実施例品1〜5、
比較例品1〜3の各定着ロールについて、OHPシート
の通紙特性,オフセット性について調べた。その結果
を、下記の表2および表3に示す。なお、上記特性の測
定、評価方法は、下記の方法にしたがって、測定、評価
した。
【0031】〔OHPシート通紙特性〕電子写真複写機
に定着ロールを組み込み、OHPシートを送紙して、目
視により巻き付き性および定着画像を観察した。巻き付
きがあるものを×、巻き付きがないものを○で示した。
また、得られた定着画像に乱れおよび抜けがあるものを
×、乱れおよび抜けがないものを○で示した。
【0032】〔オフセット性〕電子写真複写機に定着ロ
ールを組み込み、複写紙を用いて複写を行い、オフセッ
トが起こるまでの複写紙の枚数を測定し、オフセット耐
久枚数として示した。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】上記表2の結果から、実施例品は、定着ロ
ールのOHPシートの巻き付き性,定着画像およびオフ
セット性において優れていることがわかる。一方、上記
表3の結果から、比較例品は定着ロールのOHPシート
の巻き付き性,定着画像およびオフセット性に劣ってい
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の定着ロールの断面図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 遠山 和徳 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周にn層からなる弾性体層(n
    は1以上の整数)が形成された定着ロールであって、上
    記弾性体層の少なくとも最外層が、受酸剤の配合割合が
    フッ素系ゴム100重量部に対して5重量部以下であ
    り、かつカーボンブラックの配合割合がフッ素系ゴム1
    00重量部に対して5重量部以下に設定されているアミ
    ン加硫のなされたフッ素系ゴム組成物により形成されて
    いることを特徴とする定着ロール。
JP11292993A 1993-05-14 1993-05-14 定着ロール Pending JPH06324590A (ja)

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