JPH0598978A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH0598978A
JPH0598978A JP3287204A JP28720491A JPH0598978A JP H0598978 A JPH0598978 A JP H0598978A JP 3287204 A JP3287204 A JP 3287204A JP 28720491 A JP28720491 A JP 28720491A JP H0598978 A JPH0598978 A JP H0598978A
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JP
Japan
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engine
switching
exhaust
turbocharger
valve
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JP3287204A
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Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気切替弁の開弁制御を改善し、1個ターボ
チャージャ域での過給性能を十分発揮させるとともに、
1個ターボチャージャから2個ターボチャージャへの切
替時の切替えショックを低減する。 【構成】 負荷検知手段60からの負荷の大きさとエン
ジン回転数検知センサ50からのエンジン回転数とに基
づいて排気切替弁17を開弁させる旨の信号を出力する
切替え条件判定手段63を設け、変速比検知センサ56
によって検知される変速比毎に、排気切替弁17の開弁
切替の基準となる判定基準用負荷値を切替基準負荷算出
手段61によって算出するとともに、排気切替弁17の
開弁切替の基準となる判定基準用エンジン回転数を切替
基準回転数算出手段62によって算出することにより、
変速比毎のエンジン回転数の上昇率の変化を加味した排
気切替弁17の開弁制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、主ターボチャージャのみで
の過給と、両ターボチャージャでの過給を行なう過給機
付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエンジンの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイツインターボシステム
を採用した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図7に示すようになっている。エンジン本体91に
対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副ター
ボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられてい
る。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系に
は、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設けら
れ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパス
する吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96が
設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁94、
排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主ター
ボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気量域
では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バイパ
ス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ93
にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動とす
ることができる。
【0004】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するときには、吸気切替弁95および排気切替弁94が
閉じられているときに排気バイパス弁98を小開制御
し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることにより副タ
ーボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボチャー
ジャの切替をより円滑に(切替時のショックを小さく)
行うことが可能になっている。排気切替弁は、2個ター
ボチャージャへの切替時には、コンピュータ内に記憶さ
れたエンジン回転数とエンジン負荷(吸入空気量または
燃料流量)のマップ値に基づいて開弁するようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸入空
気量のみに基づいて2個ターボチャージャへの切替えを
行なう制御の場合は、つぎのような問題が生じる。吸入
空気量のみで2個ターボチャージャへの切替判定を行な
う制御では、一定スロットル開度で加速した場合、変速
機の低速段ほど設定吸入空気量に達する時間が短くな
る。そのため、副ターボチャージャの助走回転を十分に
行なうことができず、2個ターボチャージャへの切替時
のショックが大きくなる。
【0006】2ウェイツインターボエンジンでは、排気
切替弁をダイヤフラムアクチュエータによって開閉する
構成となっているので、排気切替弁が開となるまでには
機械的な遅れがある。また、エンジン回転数の上昇率
は、変速機の変速比が低速段ほど高くなる。この排気切
替弁の開弁遅れから、つぎのような問題が生じる。排気
切替弁の開弁遅れは機械的な遅れであり一定であるの
で、変速機の低速段ほどエンジン回転数の上昇率に対す
る排気切替弁の開弁遅れの影響が大きくなり、排気抵抗
の増加によって1個ターボチャージャ時の過給性能を十
分に発揮することができない。
【0007】本発明に関連する先行技術として、加速時
には2個ターボチャージャへの切替条件をより低吸入空
気量側に変更することにより、2個ターボチャージャへ
の切替時のトルクショックを防止する装置(特開平2−
42123号公報)が知られているが、この装置の場合
も上述と同様に排気切替弁の開弁遅れが問題となる。
【0008】本発明は、上記の問題に着目し、排気切替
弁の開弁制御を改善し、1個ターボチャージャ域での過
給性能を十分発揮させるとともに、1個ターボチャージ
ャから2個ターボチャージャへの切替時の切替えショッ
クを抑制することが可能な過給機付エンジンの制御装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、前記副ターボチャ
ージャのコンプレッサ下流に吸気通路を開閉する吸気切
替弁を設けるとともに、副ターボチャージャのタービン
下流または上流に排気通路を開閉する排気切替弁を設
け、前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させること
により主ターボチャージャのみを過給作動させ、前記吸
気切替弁と排気切替弁とを共に開弁させることにより双
方のターボチャージャを過給作動させるようにした過給
機付エンジンの制御装置において、前記エンジンの負荷
を検知する負荷検知手段と、前記エンジンの回転数を検
知するエンジン回転数検知センサと、前記負荷検知手段
からの負荷の大きさと前記エンジン回転数センサからの
エンジン回転数とに基づいて前記排気切替弁を開弁させ
る旨の信号を出力する切替条件判定手段と、前記エンジ
ンと連結される変速機の変速比を検知する変速比検知手
段と、前記変速比検知手段によって検知される変速比毎
に前記切替条件判定手段での排気切替弁の開弁条件の基
準となる判定基準用負荷値を算出する切替基準負荷算出
手段と、前記変速比検知手段によって検知される変速比
毎に前記切替条件判定手段での排気切替弁の開弁条件の
基準となる判定基準用エンジン回転数を算出する切替基
準回転数算出手段と、を具備したものから成る。
【0010】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、負荷検知手段からの負荷の大きさと、
エンジン回転数センサからのエンジン回転数とに基づい
て、切替条件判定手段から排気切替弁を開弁させる旨の
信号が出力される。この場合、判定基準となる負荷値と
エンジン回転数は、切替基準負荷算出手段および切替基
準回転数算出手段により変速比毎にそれぞれ算出される
ので、変速比毎のエンジン回転数の上昇率の変化を考慮
した排気切替弁の開弁制御が可能となる。
【0011】そのため、副ターボチャージャの助走回転
を十分長く行なうことができ、エンジン回転数の上昇率
に対する排気切替弁の開弁時期を最適化することができ
る。したがって、1個ターボチャージャ域における過給
圧性能を十分発揮できるとともに、2個ターボチャージ
ャへの切替時の切替ショックの低減がはかれる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロット
ル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0013】主ターボチャージャ7は、全運転領域で作
動され、副ターボチャージャ8は低負荷域で停止され
る。双方のターボチャージャ7、8の作動、停止を可能
ならしめるために、副ターボチャージャ8のタービン8
aの下流に排気切替弁17が、コンプレッサ8bの下流
に吸気切替弁18が設けられる。吸、排気切替弁18、
17の両方とも開弁のときは、両方のターボチャージャ
7、8が作動される。副ターボーチャージャ8のタービ
ン8aの下流と主ターボチャージャ7のタービン7aの
下流とは、排気バイパス通路40を介して連通可能とな
っている。排気バイパス通路40には、この排気バイパ
ス通路40を開閉する排気バイパス弁41が設けられて
いる。排気バイパス弁41は、ダイヤフラム式アクチュ
エータ42によって開閉されるようになっている。
【0014】副ターボチャージャ8の吸気通路には、1
個ターボチャージャから2個ターボチャージャへの切替
を円滑にするために、コンプレッサ7bの上流とコンプ
レッサ8bの下流とを連通する吸気バイパス通路13
と、吸気バイパス通路13の途中に配設される吸気バイ
パス弁33が設けられる。吸気バイパス弁33はダイヤ
フラム式のアクチュエータ10によって開閉される。吸
気切替弁18の上流と下流とを連通するバイパス通路に
は、逆止弁12が設けられており、吸気切替弁18の閉
時において副ターボチャージャ8側のコンプレッサ出口
圧力が主ターボチャージャ7側より大になったとき、空
気が上流側から下流側に流れることができるようにして
ある。なお、図中、14はコンプレッサ出口側の吸気通
路、15はコンプレッサ入口側の吸気通路を示す。
【0015】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラム式アクチュエータ16によって開閉されるようにな
っている。ウエストゲートバルブ31は、アクチュエー
タ9によって開閉されるようになっている。
【0016】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51、コンプレッサ出口部14か
らの過給圧またはサージタンク2の負圧とエアフローメ
ータ24の下流からの大気圧とを選択的に切り替えるた
めに、第1、第2、第3、第4、第5、第6の電磁弁2
5、26、27、28、32、44が接続されている。
各電磁弁25、26、27、28、32、44の切替
は、エンジンコントロールコンピュータ29からの指令
に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26へ負圧を
導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許すチェッ
ク弁45が介装されている。
【0017】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0018】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウエストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0019】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0020】本実施例では、吸気バイパス弁33を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、助走回転時
間を長く必要とする登板走行のような走行がほとんど生
じない場合には、とくに吸気バイパス弁33を設ける構
成にしなくともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0021】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ(PMセン
サ)30、スロットル開度検知センサ5、吸入空気量測
定センサとしてのエアフローメータ24、エンジン回転
数検知センサ50、酸素センサ19、変速比検知手段5
6が含まれる。エンジンコントロールコンピュータ29
は、演算をするためのセントラルプロセッサユニット
(CPU)、読み出し専用のメモリであるリードオンリ
メモリ(ROM)、一時記憶用のランダムアクセスメモ
リ(RAM)、入出力インターフェイス(I/Oインタ
ーフェイス)、各種センサからのアナログ信号をディジ
タル量に変換するA/Dコンバータを備えている。
【0022】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、変速比検知手段56、負荷検知
手段60、切替基準負荷算出手段61、切替基準回転数
算出手段62、切替条件判定手段63、過給圧制御手段
64が形成されている。変速比検知手段56、負荷検知
手段60、切替基準負荷算出手段61、切替基準回転数
算出手段62、切替条件判定手段63、過給圧制御手段
64は、エンジンコントロールコンピュータ29内に格
納されるプログラムから構成される。
【0023】負荷検知手段60は、エンジン負荷を検知
する機能を有している。本実施例ではエンジン負荷は、
電磁式燃料噴射弁(図示略)から各気筒の燃焼室内に噴
射される燃料の流量QFUを測定することにより、間接
的に求めるようになっているが、他の手段によってエン
ジン負荷を求める構成としてもよい。
【0024】負荷検知手段60からの信号と、エンジン
回転数検知センサ50からの信号は、切替条件判定手段
63に入力されている。切替条件判定手段63は、負荷
検知手段60からの負荷の大きさ(燃料流量QFU)と
エンジン回転数センサ50からのエンジン回転数NEと
に基づいて排気切替弁17を開弁させる旨の信号を出力
する機能を有している。この排気切替弁17の開弁させ
るための判定は、後述する切替基準負荷算出手段61か
らの判定基準用負荷値(燃料流量QFU0 )と、切替基
準回転数算出手段63からの判定基準用エンジン回転数
NE0 との比較に基づいて行なわれる。
【0025】変速比検知手段56は、エンジン1と連結
される変速機55の変速比を検知する機能を有してい
る。変速比検知手段56は、変速機55が自動変速機か
ら構成される場合は、変速機55のシフト位置(1速、
2速、3速、4速)を検知することにより変速比を検知
し、変速機55が手動変速機から構成される場合は車速
とエンジン回転数との比を算出することによって変速比
を検知するようになっている。変速比検知手段56から
の信号は、切替基準負荷算出手段61と切替基準回転数
設定手段62にそれぞれ入力されるようになっている。
【0026】切替基準負荷算出手段61は、変速比検知
手段56によって検知される変速比毎に排気切替弁17
の開弁条件の基準となる負荷値(燃料流量QFU)を、
図3に示すマップM1 に基づいて算出する機能を有して
いる。切替基準負荷算出手段61からの信号は、切替条
件判定手段63に入力されている。
【0027】切替基準回転数算出手段62は、変速比検
知手段56によって検知される変速比毎に排気切替弁1
7の開弁条件の基準となるエンジン回転数を、図4に示
すマップM2 に基づいて算出する機能を有している。切
替基準回転数算出手段62からの信号は、切替条件判定
手段63に入力されている。
【0028】上述したように、切替条件判定手段63で
は、負荷検知手段60からの負荷値(燃料流量QFU)
と切替基準負荷算出手段61によって算出された判定基
準用燃料流量QFU0 との比較が行なわれる。同様に、
切替条件判定手段63では、エンジン回転数センサ50
からのエンジン回転数NEと切替基準回転数算出手段6
2によって算出された判定基準用エンジン回転数NE0
との比較が行なわれる。
【0029】切替条件判定手段63において、負荷検知
手段60からの燃料流量QFUおよびエンジン回転数検
知センサ50からのエンジン回転数NEが、判定基準用
燃料流量QFU0 および判定基準用エンジン回転数NE
0を共に超えていると判断されると、切替条件が成立
し、排気切替弁17を開弁させる旨の信号が過給圧制御
手段64に出力される。過給圧制御手段64は、切替条
件判定手段63からの開弁指令信号が入力されると、第
4の電磁弁28がONとされ、第4の電磁弁28は開弁
される。これにより、アクチュエータ16のダイヤフラ
ム室に過給圧が導かれ、排気切替弁17はアクチュエー
タ16の駆動力によって開弁される。
【0030】つぎに、本実施例の作用について説明す
る。吸気切替弁18と排気切替弁17がともに開かれる
と、吸気バイパス弁33が閉じられる。これによって、
主、副ターボチャージャ7、8が駆動され、十分な過給
空気量が得られ、エンジン出力が向上される。吸気切替
弁18と排気切替弁17がともに閉じられると、吸気バ
イパス弁33が開かれ、主ターボチャージャ7のみが駆
動される。低負荷域で1個ターボチャージャとする理由
は、低負荷域では1個ターボチャージャ過給特性が2個
ターボチャージャ過給特性より優れているからである。
1個ターボチャージャとすることにより、過給圧、トル
クの立上りが早くなり、レスポンスが迅速となる。
【0031】1個ターボチャージャから2個ターボチャ
ージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18およ
び排気切替弁17が閉じられているときに排気バイパス
弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに吸気
バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャージャ
8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替をより
円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可能に
なる。
【0032】従来装置のように、吸入空気量のみに基づ
いて2個ターボチャージャへの切替を行なう場合は、変
速比に対するエンジン回転数の上昇率の変化を考慮して
いないため、1個ターボチャージャ域における過給圧特
性を十分発揮できないとともに、2個ターボチャージャ
への切替時の切替ショックが大きくなる。本実施例で
は、これに対処するため図5および図6の制御が行なわ
れる。
【0033】図5は、2個ターボチャージャへの切替条
件成立の判定処理手順を示している。図5のステップ1
01において、制御処理が開始され、ステップ102で
変速機55の変速比が求められる。自動変速機から構成
される変速機55の場合の変速比は、上述した変速比検
知手段56からの信号によってシフト位置SFTが検知
されることによって把握される。つぎに、ステップ10
3に進み、変速比に基づく判定基準用エンジン回転数N
0 が切替基準回転数設定手段62によって算出され
る。
【0034】ステップ103における処理が完了する
と、ステップ104に進み、エンジン回転数検知センサ
50からのエンジン回転数NEと、切替基準回転数算出
手段62によって算出された判定基準用エンジン回転数
NE0 との比較が行なわれる。ここで、実際のエンジン
回転数NEが判定基準用エンジン回転数NE0 以上であ
ると判断された場合は、ステップ105に進み、エンジ
ン回転数に対する切替条件が成立した旨のフラグが立て
られる。この処理が終了すると、ステップ106に進
む。
【0035】ステップ104において、実際のエンジン
回転数NEが判定基準用エンジン回転数NE0 に達して
いないと判断された場合は、ステップ109に進み、エ
ンジン回転数の切替条件が成立した旨のフラグが立てら
れているか否かが判断される。ここで、切替条件が成立
した旨のフラグが立てられていないと判断された場合
は、ステップ111に進み、フラグXV4NEのリセッ
トが行なわれる。
【0036】ステップ109において、エンジン回転数
の切替条件が成立した旨のフラグが立てられていると判
断された場合は、ステップ110に進み、判定の補正が
行なわれる。ここでは、実際のエンジン回転数NEが、
判定基準用エンジン回転数NE0 から補正値(ヒステリ
シス)を減算した値と同じかまたは大きいか否かが判断
される。
【0037】ここで、判定基準となるエンジン回転数N
0 が補正されるのは、切替条件成立後、2個ターボチ
ャージャへ即切り替えると、切替え直後に生じるトルク
低下により切替条件が不成立となってしまうからであ
る。そのため、排気切替弁17が閉じてしまい、その
後、切替条件が再び成立し、この繰返しによって過給圧
のハンチング(乱調)が生じる。このように、ステップ
110では、切替条件にヒステリシスとしての補正値を
加味することにより、ハンチングの発生を防止するよう
にしている。
【0038】ステップ110において、実際のエンジン
回転数NEが、判定基準用エンジン回転数NE0 から補
正値を減算した値と同じかまたは大きいと判断された場
合は、ステップ106に進む。逆に実際のエンジン回転
数NEが、判定基準用エンジン回転数NE0 から補正値
を減算した値よりも低いと判断された場合は、ステップ
111に進み、フラグXV4NEのリセットが行なわれ
る。
【0039】ステップ106では、負荷検知手段60に
よって燃料流量QFUが算出される。すなわち、本実施
例ではエンジン負荷は、図示されない電磁式燃料噴射弁
からエンジン1の各気筒の燃焼室内に噴射される燃料の
流量を測定することにより、間接的に求められる。
【0040】ステップ106における処理が完了する
と、ステップ107に進み、負荷検知手段60からの負
荷値としての燃料流量QFUと切替基準負荷算出手段6
1によって算出された判定基準用燃料流量QFU0 との
比較が行なわれる。ここで、実際の燃料流量QFUが判
定基準用燃料流量QFU0 以上であると判断された場合
は、ステップ108に進み、負荷に対する切替条件が成
立した旨のフラグが立てられる。この処理が終了する
と、ステップ115に進み、処理のリターンが行なわれ
る。
【0041】ステップ107において、実際の燃料流量
QFUが判定基準用燃料流量QFUに達していないと判
断された場合は、ステップ112に進み、燃料流量の切
替条件が成立した旨のフラグが立てられているか否かが
判断される。ここで、切替条件が成立した旨のフラグが
立てられていないと判断された場合は、ステップ114
に進み、フラグXV4QFUのリセットが行なわれる。
【0042】ステップ112において、負荷としての燃
料流量に対する切替条件が成立した旨のフラグが立てら
れていると判断された場合は、ステップ113に進み、
判定の補正が行なわれる。ここでは、実際の燃料流量Q
FUが、判定基準用燃料流量QFU0 から補正値を減算
した値と同じかまたは大きいか否かが判断される。
【0043】ここで、判定基準となる燃料流量QFU0
が補正されるのは、上述したのと同様に、切替条件成立
後、2個ターボチャージャへ即切り替えると、切替え直
後に生じるトルク低下により切替条件が不成立となって
しまうからである。そのため、排気切替弁17が閉じて
しまい、その後、切替条件が再び成立し、この繰返しに
よって過給圧のハンチング(乱調)が生じる。このよう
に、ステップ113では、切替条件にヒステリシスとし
ての補正値を加味することにより、ハンチングの発生を
防止するようにしている。
【0044】ステップ113において、実際の燃料負荷
QFUが、判定基準用燃料負荷QFU0 から補正値を減
算した値と同じかまたは大きいと判断された場合は、ス
テップ115に進み、処理のリターンが行なわれる。逆
に実際の燃料負荷QFUが、判定基準用燃料負荷QFU
0 から補正値を減算した値よりも低いと判断された場合
は、ステップ114に進み、フラグXV4QFUのリセ
ットが行なわれる。
【0045】図6は、図5の判定条件に基づく排気切替
弁の開弁制御の処理手順を示している。図6のステップ
121において制御処理が開始され、ステップ122に
進む。ステップ122では、排気バイパス弁41の開閉
制御する第5の電磁弁32の制御開始のカウントCV5
FBが比較される。すなわち、ここでは、第5の電磁弁
32がONとなってからの経過時間(カウント値)と予
め設定された時間αmsecとの比較が行なわれる。
【0046】ステップ122で、第5の電磁弁32がO
Nとなってからのカウント値が予め設定された時間αm
sec以上であると判断された場合は、ステップ123
に進み、エンジン回転数に対する切替条件が成立してい
る旨のフラグXV4NE=1が立てられているか否かが
判断される。ここで、その旨のフラグXV4NE=1が
立てられていると判断された場合は、ステップ124に
進む。
【0047】ステップ124では、負荷としての燃料流
量QFUに対する切替条件が成立している旨のフラグX
V4QFU=1が立てられているか否かが判断される。
ここで、その旨のフラグXV4QFU=1が立てられて
いると判断された場合は、ステップ125に進む。ステ
ップ122において、第5の電磁弁32の制御開始のカ
ウントCV5FBが予め設定時間αmsecに達してい
ない場合、ステップ123およびステップ124におい
て切替条件が成立した旨のフラグXV4NE1=1、X
V4QFU=1が立てられていない場合は、それぞれス
テップ127に進み、レジスタAのリセットが行なわれ
る。
【0048】ステップ125においては、レジスタAに
排気切替弁17を開閉制御する第4の電磁弁28に開弁
指令を行なう時間を遅延させる遅延時間CV4DLYが
記憶される。つぎに、ステップ126に進み、レジスタ
AがCV4DLY+1とされる。ステップ126におよ
びステップ127の処理が終了すると、ステップ128
に進み、レジスタAに記憶された遅延時間CV4DLY
が加味された排気切替弁17の開弁指令が行なわれ、第
4の電磁弁28がONとされ、第4の電磁弁28が開弁
される。これにより、アクチュエータ16のダイヤフラ
ム室に過給圧が導かれ、排気切替弁17はアクチュエー
タ16の駆動力によって開弁される。
【0049】ステップ128の処理が終了すると、ステ
ップ129に進み、遅延時間CV4DLYが予め設定さ
れた遅延時間β(8カウント)よりも大であるか否かが
判断される。本実施例では図6の処理を32msecル
ーチンで行なっているので、実際の設定時間βは、32
msec×8=256msとなる。ステップ129で実
際の遅延時間CV4DLYが設定遅延時間βを超えてい
る場合は、ステップ130に進み、遅延により排気切替
弁17の開弁指令が行なわれた旨のフラグXCV4DL
Yが立てられる。
【0050】ステップ129で実際の遅延時間CV4D
LYが設定遅延時間βよりも小さい場合は、131に進
み、遅延による排気切替弁17の開弁指令が行なわれな
かった旨のフラグ処理、すなわち、フラグXCV4DL
Yのリセットが行なわれる。ステップ130、131の
処理が終了すると、ステップ132に進み、処理のリタ
ーンが行なわれる。
【0051】このように、本実施例においては、図3お
よび図4に示すように、排気切替弁17の開弁条件を判
定する判定基準用負荷値(燃料流量QFU0)および判
定基準用エンジン回転数NE0 を変速比毎に設定するの
で、エンジン回転数の上昇率の変化を考慮した排気切替
弁17の開弁制御が可能となる。
【0052】本実施例では、負荷条件として各気筒の燃
料噴射弁(図示略)から噴射される燃料の流量を利用し
たが、他の方法(たとえば吸入空気量)によって負荷状
態を検知する構成としてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、負荷検知手段からの負
荷の大きさとエンジン回転数検知センサからのエンジン
回転数とに基づいて排気切替弁を開弁させる旨の信号を
出力する切替条件判定手段を設け、変速比検知手段によ
って検知される変速比毎に、排気切替弁の開弁条件の基
準となる判定基準用負荷値を切替基準負荷算出手段によ
って算出するとともに、排気切替弁の開弁条件の基準と
なる判定基準用エンジン回転数を切替基準回転数算出手
段によって算出するようにしたので、変速比毎のエンジ
ン回転数の上昇率の変化を加味した排気切替弁の開弁制
御を行なうことができる。
【0054】したがって、副ターボチャージャの助走回
転を十分長く行なうことができ、エンジン回転数の上昇
率に対する排気切替弁の開弁時期を最適化することがで
きる。その結果、1個ターボチャージャ域における過給
圧性能を十分発揮することができ、かつ2個ターボチャ
ージャへの切替時の切替ショックを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの系統図
である。
【図3】図1の切替基準負荷算出手段における変速比と
判定基準用負荷値との関係を示すマップである。
【図4】図1の切替基準回転数算出手段における変速比
と判定基準用エンジン回転数との関係を示すマップであ
る。
【図5】図2の装置における2個ターボチャージャへの
切替条件成立の判定処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】図5の判定処理に基づく排気切替弁の開弁制御
の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】従来の過給機付エンジンの系統図である。
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 50 エンジン回転数検知センサ 56 変速比検知手段 60 負荷検知手段 61 切替基準負荷算出手段 62 切替基準回転数算出手段 63 切替条件判定手段 64 過給圧制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、前記吸気切替弁と
    排気切替弁を共に閉弁させることにより主ターボチャー
    ジャのみを過給作動させ、前記吸気切替弁と排気切替弁
    とを共に開弁させることにより双方のターボチャージャ
    を過給作動させるようにした過給機付エンジンの制御装
    置において、 前記エンジンの負荷を検知する負荷検知手段と、 前記エンジンの回転数を検知するエンジン回転数検知セ
    ンサと、 前記負荷検知手段からの負荷の大きさと前記エンジン回
    転数センサからのエンジン回転数とに基づいて前記排気
    切替弁を開弁させる旨の信号を出力する切替条件判定手
    段と、 前記エンジンと連結される変速機の変速比を検知する変
    速比検知手段と、 前記変速比検知手段によって検知される変速比毎に前記
    切替条件判定手段での排気切替弁の開弁条件の基準とな
    る判定基準用負荷値を算出する切替基準負荷算出手段
    と、 前記変速比検知手段によって検知される変速比毎に前記
    切替条件判定手段での排気切替弁の開弁条件の基準とな
    る判定基準用エンジン回転数を算出する切替基準回転数
    算出手段と、を具備したことを特徴とする過給機付エン
    ジンの制御装置。
JP3287204A 1991-08-02 1991-10-08 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0598978A (ja)

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JP3287204A JPH0598978A (ja) 1991-10-08 1991-10-08 過給機付エンジンの制御装置
US07/924,551 US5313798A (en) 1991-08-02 1992-07-31 Charging control apparatus for an internal combustion engine with a dual turbocharger system
US08/178,536 US5351486A (en) 1991-08-02 1994-01-06 Charging control apparatus for an internal combustion engine with a dual turbocharger system

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