JPH05214946A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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Publication number
JPH05214946A
JPH05214946A JP4047772A JP4777292A JPH05214946A JP H05214946 A JPH05214946 A JP H05214946A JP 4047772 A JP4047772 A JP 4047772A JP 4777292 A JP4777292 A JP 4777292A JP H05214946 A JPH05214946 A JP H05214946A
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JP
Japan
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engine
valve
temperature
turbocharger
supercharged
Prior art date
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Application number
JP4047772A
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English (en)
Inventor
Mamoru Yoshioka
衛 吉岡
Kunihiko Nakada
邦彦 中田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH05214946A publication Critical patent/JPH05214946A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2ステージツインターボエンジンの低温時に
おけるプラグくすぶりの進行を防止する。 【構成】 エンジンの温度を検知する温度検知手段71
からの信号に基づき、エンジン1の低温時に切替手段7
2によって強制的に主ターボチャージャ7および副ター
ボチャージャ8の双方による過給作動に切替えることに
より、加減速操作を行なった場合でも過給圧の変動を小
に抑える。これにより、燃焼室への過度の燃料流入を抑
制し、エンジン低温時におけるプラグくずぶりの進行を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ステージツインターボ
エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ステージターボシステムを採
用した過給機付エンジンが知られている。2ステージツ
インターボエンジンは、通常のターボチャージャ付エン
ジンの欠点とされていたターボラグを改善できるため、
過給レスポンスを大幅に向上させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2ステ
ージツインターボエンジンは、過給レスポンスが非常に
良い反面、エンジンの低温時にプラグくすぶりが生じや
すいという欠点がある。プラグくすぶりが進行すると、
漏えい電流が増加し、エンジン不調や始動不能という不
具合が生じる。したがって、2ステージツインターボエ
ンジンでは、プラグくすぶりの発生を抑制することが要
求される。
【0004】以下に、プラグくすぶりの発生メカニズム
について説明する。極低温時は、燃焼室内に供給される
燃料の霧化が悪くなるため、常温時よりも空燃比をリッ
チにしないと、安定した燃焼が得られない。したがっ
て、空燃比がリッチとなる極低温時には燃焼室内のカー
ボンの発生量が多くなり、カーボンが点火プラグの発火
部の絶縁碍子に付着し、プラグくすぶりが進行する。
【0005】また、加速時には多量の燃料が噴射される
ので、燃料の霧化が悪い低温時にはとくに燃料が吸気ポ
ートの壁面に多量に付着する。そのため、減速時には吸
気ポートの壁面に付着した燃料が減圧沸騰により霧化さ
れ、燃焼室内には過剰な燃料が流入し、カーボンの発生
量が多くなる。このように、カーボンの発生量は加減速
(負荷変化)の程度が大きいほど多くなり(図7参
照)、過給レスポンスの良い2ステージツインターボエ
ンジンは、低温時のプラグくすぶりの進行に対しては不
利となる。
【0006】本発明は、上記の問題に着目し、低温時に
おける加減速によるプラグくすぶりの進行を抑制するこ
とが可能な2ステージツインターボエンジンを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、低吸入空気量域で
は主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空気
量域では双方のターボチャージャを過給作動させるよう
にした過給機付エンジンの制御装置において、つぎのよ
うに構成されている。
【0008】(1)エンジンの温度を検知する温度検知
手段と、温度検知手段からの信号に基づきエンジンの低
温時に主ターボチャージャおよび副ターボチャージャの
双方による過給作動に切替える切替手段と、を具備した
ものから成る。
【0009】(2)各ターボチャージャのコンプレッサ
の上流側と下流側をエアバイパス通路を介して連通可能
に接続し、該エアバイパス通路に、減速時にコンプレッ
サ下流の過給気をコンプレッサ上流に導くダイヤフラム
式のエアバイパスバルブを設け、該エアバイパスバルブ
を、ダイヤフラム室内に導かれる過給圧によって閉弁さ
せるようにした過給機付エンジンの制御装置において、
前記エンジンの温度を検知する温度検知手段と、前記エ
アバイパスバルブのダイヤフラム室内に導かれる過給気
の流量を絞る正圧遅延弁と、前記温度検知手段からの信
号に基づきエンジンの低温時に前記正圧遅延弁をバイパ
スするバイパス通路に設けられた閉弁遅延用電磁弁を閉
弁させ該バイパス通路をしゃ断するバイパス通路開閉手
段と、を具備したものから成る。
【0010】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、つぎのような作用が行なわれる。上述
の(1)の構成においては、エンジンの温度が温度検知
手段によって検知され、エンジンが低温状態にあるとき
は、切替手段によって1個ターボチャージャであっても
2個ターボチャージャへの切替が強制的に行なわれる。
そのため、加減速操作を行なっても過給圧(吸気管圧
力)の変動を小に抑えることが可能となる。したがっ
て、エンジン低温時には燃料噴射量が抑制され、燃料の
吸気ポート壁面付着量の低減により、カーボンの発生に
よるプラグくずふりの進行が抑制される。
【0011】また、2個ターボチャージャ状態は1個タ
ーボチャージャ状態よりも過給レスポンスが低下するの
で、加減速の頻度も少なくなり、吸気ポート壁面に付着
した燃料の燃焼室への温度の流入が防止され、カーボン
の発生によるプラグくすぶりの進行が抑制される。
【0012】上述の(2)の構成においては、エンジン
が低温状態にあるときは、バイパス通路開閉手段によっ
て閉弁遅延用電磁弁が閉弁される。したがって、正圧遅
延弁をバイパスするバイパス通路がしゃ断され、減速時
のサージングの発生を防止するエアバイパスバルブは、
正圧遅延弁によって温間時よりもゆっくり閉弁される。
【0013】そのため、加速時の過給圧の上昇がゆっく
りとなり、過給レスポンスが低下される。したがって、
吸気ポート壁面に付着した燃料の燃焼室への過剰流入が
防止され、カーボンの発生によるプラグくすぶりの進行
が抑制される。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
【0015】第1実施例 図1ないし図3は、本発明の第1実施例を示しており、
とくに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合
を示している。図2において、1はエンジン、2はサー
ジタンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホー
ルド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜
#6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3a
によって連通されている。7、8は互いに並列に配置さ
れた主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。
ターボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8
aは排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれ
のコンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロッ
トル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0016】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチ
ャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通
路40を介して連通可能となっている。排気バイパス通
路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排気
バイパス弁41が設けられている。排気バイパス弁41
は、ダイヤフラム式アクチュエータ42によって開閉さ
れるようになっている。
【0017】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を
介して排気マフラー(図示せず)に接続される。吸気切
替弁18はアクチュエータ11によって開閉され、排気
切替弁17はダイヤフラム式アクチュエータ16によっ
て開閉されるようになっている。ウエストゲートバルブ
31は、アクチュエータ9によって開閉されるようにな
っている。
【0018】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0019】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ10を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは吸気バイパス弁33を全閉とするようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。吸気切
替弁18を駆動するアクチュエータ11のばね室11b
と、吸気バイパス弁33を駆動するアクチュエータ10
のばね室10bと、排気切替弁17を駆動するアクチュ
エータ16のばね室16bには、第2の電磁弁26を介
して負圧が導かれるようになっている。
【0020】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に過給圧を導く第6の電磁弁44も、ON、OF
F制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ比により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流が可変制御され
る。なお、デューティ比は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、 デューティ比=A/(A+B)×100(%)で表わさ
れる。本実施例では、第5の電磁弁32と第6の電磁弁
44をデューティ制御することにより、これらの電磁弁
の開口量を可変させることが可能となっている。
【0021】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室に導入ささる過給圧の大気へ
のブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32のデュー
ティ制御によって可変させることにより可変可能となっ
ている。ウェストゲートバルブ31の開度は、アクチュ
エータ9のダイヤフラム室に導入される過給圧の大気へ
のブリード量(リーク量)を第6の電磁弁44のデュー
ティ制御によって可変させることにより可変可能となっ
ている。
【0022】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0023】主ターボチャージャ7のコンプレッサ7b
の下流に位置する吸気通路14aと、副ターボチャージ
ャ8のコンプレッサ8bの下流に位置する吸気通路14
bとが合流する合流部14cの近傍には、コンプレッサ
7b、8b下流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流
に導くエアバイパス通路61が接続されている。エアバ
イパス通路61には、開弁時にコンプレッサ7b、8b
下流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流に流すエア
バイパスバルブ62が設けられている。
【0024】エアバイパスバルブ62は、弁体62aが
設けられるダイヤフラム62bに作用する過給圧とダイ
ヤフラム室62cに作用する過給圧との差圧によって開
弁可能に構成されている。ダイヤフラム室62cには、
ダイヤフラム62bを閉弁方向に付勢する圧縮コイルス
プリング62dが配設されている。ダイヤフラム室62
cに負圧が導かれた状態では、ダイヤフラム62bが圧
縮コイルスプリング62d側に変位し、エアバイパスバ
ルブ62は開弁するようになっている。
【0025】エンジン1には、エンジン1の温度を検知
する温度検知手段としての冷却水温センサ71が取付け
られている。エンジンコントロールコンピュータ29に
は、切替手段72が形成されている。切替手段72に
は、冷却水温センサ71からの信号が入力されている。
【0026】切替手段72は、冷却水温センサ71から
の信号に基づきエンジンの低温時には主ターボチャージ
ャ7のみによる過給作動条件が成立していても強制的に
主ターボチャージャ7および副ターボチャージャ8の双
方による過給作動に切替える機能を有している。切替手
段72は、エンジンコントロールコンピュータ29内に
格納されるプログラムから構成されている。
【0027】切替手段72によってエンジン1の温度が
0℃よりも低いと判断された場合は、切替手段72の出
力信号により第2の電磁弁26が開弁しアクチュエータ
10、26のばね室10b、26bに負圧が導かれる。
これによって、吸気切替弁18と排気切替弁17が強制
的に開弁され、1個ターボチャージャから2個ターボチ
ャージャへの切替が行なわれるようになっている。
【0028】つぎに、第1実施例における作用について
説明する。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに開かれ、吸気バイパス弁33が閉じ
られる。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆
動され、十分な過給空気量が得られ、出力が向上され
る。低速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開
かれる。これによって1個のターボチャージャ7のみが
駆動される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャと
する理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ
過給特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れてい
るからである。1個ターボチャージャとすることによ
り、過給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが
迅速となる。
【0029】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0030】減速直後は、スロットル弁4の閉弁により
スロットル弁上流の圧力が急上昇し、この急上昇した圧
力はエアバイパスバルブ62のダイヤフラム62bに作
用する。ダイヤフラム62bは、この圧力によって圧縮
コイルスプリング62d側に変位し、ダイヤフラム62
bの変位に伴なう弁体62aの移動により、エアバイパ
スバルブ62が開弁される。したがって、圧力上昇した
過給気の一部がエアバイパスバルブ62を介してコンプ
レッサ7b、8bの上流側にバイパスされ、サージング
の発生が防止される。
【0031】図3は、プラグくずぶりの進行を抑制する
ための制御手順を示している。図3に示すように、ステ
ップ101において制御ルーチンが開始され、ステップ
102に進んで、冷却水温センサ71によってエンジン
1の温度、すなわち冷却水温THWが取り込まれる。つ
ぎに、ステップ103に進み、冷却水温THWが0℃を
超えているか否かが判断される。
【0032】ステップ103において、冷却水温THW
が0℃を超えていると判断された場合は、ステップ10
4に進み、第2の電磁弁26はOFFとされる。ステッ
プ103において、冷却水温THWが0°よりも低いと
判断された場合は、プラグくすぶりが生じやすい状態で
あるとみなし、ステップ105に進んで、第2の電磁弁
26がONとされる。第2の電磁弁26がONとされる
と、アクチュエータ10とアクチュエータ16のばね室
10b、16bにそれぞれ負圧が導かれ、吸気切替弁1
8と排気切替弁17が開弁される。ステップ104、1
05の処理が終了すると、ステップ106に進み、処理
のリターンが行なわれる。
【0033】このように、エンジン1が極低温状態にな
っている場合は、1個ターボチャージャでの過給条件が
成立しているにもかかわらず、強制的に2個ターボチャ
ージャへの切替が行なわれる。そのため、図4に示すよ
うに、加減速操作を行なっても過給圧の変動が小さくな
り、燃料の吸気ポート壁面への付着量も低減され、カー
ボンの発生によるプラグくすぶりの進行が抑制される。
【0034】また、2個ターボチャージャ状態は1個タ
ーボチャージャ状態よりも過給レスポンスが低下するの
で、加減速の頻度も少なくなり、カーボンの発生による
プラグくすぶりの進行が抑制される。
【0035】なお、本実施例では第2の電磁弁26を利
用して2個ターボチャージャへの切替を行なうようにし
ているが、温度検知手段71からの信号に基づきエンジ
ンの低温時に吸入空気量により決定される切替特性を変
更(スライド)し、2個ターボチャージャへ切替える構
成としてもよい。また、本実施例はエアバイパスバルブ
を備えた過給機付エンジンに適用した例を示したが、エ
アバイパスバルブを有していない過給機付エンジンにも
勿論適用可能である。
【0036】第2実施例 図5ないし図8は、本発明の第2実施例を示している。
本実施例が第1実施例と異なるところは、エアバイパス
バルブの遅延機能の有無でありその他の部分は第1実施
例に準じるので、準じる部分に第1実施例と同一の符号
を付すことにより、準じる部分の説明を省略し、異なる
部分についてのみ説明する。
【0037】図6に示すように、エアバイパスバルブ6
2のダイヤフラム室62cは、圧力導入通路63を介し
て吸気通路14の合流部14c近傍と連通可能になって
いる。圧力導入通路63には、エアバイパスバルブ62
のダイヤフラム室62cに過給圧を遅延させて導入させ
る正圧遅延弁64が介装されている。正圧遅延弁64
は、通路としてのチェックバルブ64aと絞り部64b
が並列に配置されている。チェックバルブ64aは、エ
アバイパスバルブ62のダイヤフラム室62c側から合
流部14c側への吸気の流れのみを許す機能を有する。
絞り部64bは、合流部14c側からダイヤフラム室6
2c側へ流入する吸気の流量を一定量に絞り、ダイヤフ
ラム室62c内の圧力が過給気の導入によって急激に上
昇するのを阻止する機能を有している。
【0038】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、バイパス通路開閉手段73が形成されている。バイ
パス通路開閉手段73には、エンジン1の温度を検知す
る温度検知手段としての冷却水温センサ71からの信号
が入力されている。圧力導入通路63には、正圧遅延弁
64をバイパスするバイパス通路75が接続されてお
り、バイパス通路75には、閉弁遅延用電磁弁(VSV
7)74が設けられている。閉弁遅延用電磁弁74は、
バイパス通路開閉手段73によって開閉制御されるよう
になっている。
【0039】バイパス通路開閉手段73は、冷却水温セ
ンサ71からの信号に基づき冷却水温THWが0℃より
も低い場合は閉弁遅延用電磁弁74を閉弁させ、正圧遅
延弁64によってエアバイパスバルブ62をゆっくり閉
弁させる機能を有している。バイパス通路開閉手段73
は、エンジンコントロールコンピュータ29内に格納さ
れるプログラムから構成されている。
【0040】つぎに、第2実施例における作用について
説明する。図7は、プラグくすぶりの進行を抑制するた
めのエンジンコントロールコンピュータにおける制御処
理手順を示している。図7のステップ111において、
制御ルーチンが開始され、ステップ112に進んで冷却
水温THWが取り込まれる。つぎに、ステップ113に
進み、冷却水温THWが0℃を超えているか否かが判断
される。
【0041】ステップ113において、冷却水温THW
が0℃を超えていると判断された場合は、ステップ11
4に進み、スロットル弁4の開度TAが取り込まれる。
つぎに、ステップ115に進み、スロットル開度TAが
50°(deg)を超えているか否かが判断される。こ
こで、スロットル開度TAが50degを超えていると
判断された場合は、ステップ116に進み、閉弁遅延用
電磁弁(VSV7)74がONとされ、閉弁遅延用電磁
弁74は開弁される。
【0042】ステップ115において、スロットル開度
TAが50degよりも小さいと判断された場合は、ス
テップ117に進み、スロットル弁4の開弁速度△TA
が取込まれる。つぎに、ステップ118に進み、開度速
度△TAが0.7deg/8msを超えているか否かが
判断される。ここで、開弁速度△TAが0.7deg/
8msを超えていると判断された場合は、ステップ11
6に進む。
【0043】ステップ113において、冷却水温THW
が0℃よりも低いと判断された場合は、ステップ119
に進む。ステップ118において、スロットル開度TA
が0.7deg/8msよりも小さいと判断された場合
は、同様にステップ119に進む。ステップ119で
は、閉弁遅延用電磁弁(VSV7)74がOFFとさ
れ、閉弁遅延用電磁弁74は閉弁される。
【0044】閉弁遅延用電磁弁74が閉弁した状態で
は、正圧遅延弁64を介してエアバイパスバルブ62の
ダイヤフラム室62cに過給圧が導かれるので、ダイヤ
フラム室62c内の圧力が急激に上昇することはなくな
る。つまり、エンジン1が低温状態にある場合は、エア
バイパスバルブ62は温間時よりもゆっくり閉弁するこ
とになる。そのため、図4に示すように、加速時の過給
圧の上昇が緩やかになり、過給レスポンスが低下され
る。したがって、吸気ポート壁面に付着した燃料の燃焼
室への過剰流入が防止され、カーボンの発生によるプラ
グくすぶりの進行が抑制される。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、つぎのような効果が得
られる。
【0046】請求項1の過給機付エンジンの制御装置に
おいては、エンジンの温度を検知する温度検知手段から
の信号に基づき、エンジンの低温時に主ターボチャージ
ャおよび副ターボチャージャの双方による過給作動に切
替えるようにしたので、加減速操作を行なった場合でも
過給圧の変動を小さくすることができる。したがって、
燃料の吸気ポート壁面付着量が低減されるとともに、吸
気ポート壁面に付着した燃料の燃焼室への過度の流入も
防止される。その結果、燃焼室におけるカーボンの発生
量が著しく抑制され、エンジン低温時におけるプラグく
すぶりの進行を防止することができる。
【0047】請求項2の過給機付エンジンの制御装置に
おいては、温度検知手段からの信号に基づきエンジンの
低温時にバイパス通路開閉手段により閉弁遅延用電磁弁
を閉弁させ、正圧遅延弁をバイパスするバイパス通路を
しゃ断するようにしたので、正圧遅延弁によってエアバ
イパスバルブを温間時よりもゆっくり閉弁させることが
できる。したがって、加速時の過給圧の上昇を緩かにす
ることができ、エンジンの低温時には過給レスポンスを
低下させることができる。その結果、燃料の燃焼室への
過剰流入が抑制され、カーボンの発生によるエンジン低
温時のプラグくすふりの進行を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る過給機付エンジンの
制御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの制御系
統図である。
【図3】図1の装置における制御の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】図1の装置を用いた場合の過給レスポンスの変
化を示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る過給機付エンジンの
制御装置のブロック図である。
【図6】図5の装置を用いた過給機付エンジンの概略構
成図である。
【図7】図5の装置を備えた過給機付エンジンの制御系
統図である。
【図8】図5の装置における制御の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 7b コンプレッサ 8 副ターボチャージャ 8b コンプレッサ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 61 エアバイパス通路 62 エアバイパスバルブ 62c ダイヤフラム室 64 正圧遅延弁 71 温度検知手段 72 切替手段 73 バイパス通路開閉手段 74 閉弁遅延用電磁弁 75 バイパス通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、低吸入空気量域では主ターボチャージャ
    のみを過給作動させ、高吸入空気量域では双方のターボ
    チャージャを過給作動させるようにした過給機付エンジ
    ンの制御装置において、 前記エンジンの温度を検知する温度検知手段と、 前記温度検知手段からの信号に基づきエンジンの低温時
    に主ターボチャージャおよび副ターボチャージャの双方
    による過給作動に切替える切替手段と、を具備したこと
    を特徴とする過給機付エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、低吸入空気量域では主ターボチャージャ
    のみを過給作動させ、高吸入空気量域では双方のターボ
    チャージャを過給作動させ、各ターボチャージャのコン
    プレッサの上流側と下流側をエアバイパス通路を介して
    連通可能に接続し、該エアバイパス通路に、減速時にコ
    ンプレッサ下流の過給気をコンプレッサ上流に導くダイ
    ヤフラム式のエアバイパスバルブを設け、該エアバイパ
    スバルブを、ダイヤフラム室内に導かれる過給圧によっ
    て閉弁させるようにした過給機付エンジンの制御装置に
    おいて、 前記エンジンの温度を検知する温度検知手段と、 前記エアバイパスバルブのダイヤフラム室内に導かれる
    過給気の流量を絞る正圧遅延弁と、 前記温度検知手段からの信号に基づきエンジンの低温時
    に前記正圧遅延弁をバイパスするバイパス通路に設けら
    れた閉弁遅延用電磁弁を閉弁させ該バイパス通路をしゃ
    断するバイパス通路開閉手段と、を具備したことを特徴
    とする過給機付エンジンの制御装置。
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