JPH06248962A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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Publication number
JPH06248962A
JPH06248962A JP5036781A JP3678193A JPH06248962A JP H06248962 A JPH06248962 A JP H06248962A JP 5036781 A JP5036781 A JP 5036781A JP 3678193 A JP3678193 A JP 3678193A JP H06248962 A JPH06248962 A JP H06248962A
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JP
Japan
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switching
engine
turbocharger
intake
intake air
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Application number
JP5036781A
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English (en)
Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸気温度の変化に伴う吸気効率に起因する2
個ターボチャージャへの切替時の過給圧の低下を防止す
るとともに、タービンホイールおよびインペラの疲労を
低減する。 【構成】 エンジンに導入される吸気の温度を吸気温度
検知手段57によって検知し、検知された吸気温度に基
づき、2個ターボチャージャへの切替条件を切替条件補
正手段58により補正し、吸気効率の変化を加味した2
個ターボチャージャへの切替を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、主ターボチャージャのみで
の過給と、両ターボチャージャでの過給を行なう過給機
付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエンジンの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイツインターボシステム
を採用した過給機付エンジンが知られている。
【0003】これに関連する先行技術の一つとして、加
速時に2個ターボチャージャへの切替条件を低吸入空気
量側に変更することにより、2個ターボチャージャへの
切替時のトルクショックを抑制する装置(特開平2−4
2123号公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2ウェ
イツインターボエンジンにおいては、1個ターボチャー
ジャから2個ターボチャージャへの切替に際し、まだ解
決すべき問題が存在する。
【0005】(1)1個ターボチャージャから2個ター
ボチャージャへの切替時のトルクショックを抑えるに
は、切替時における過給圧の一時的な低下を抑制するこ
とが必要となるが、吸気温度が高い場合は吸気効率が悪
化し、タービンの仕事量が低下する。したがって、吸気
温度が高い場合はタービンの仕事量の低下により、1個
ターボチャージャから2個ターボチャージャへの切替時
に過給圧が低下し、大きなトルクショックが発生する。
【0006】(2)また、吸気温度が低くなると吸気効
率が向上し、タービンの仕事量が増加するが、吸気温度
が高くなりすぎると、タービンの仕事量が必要以上に増
加することになり、ターボチャージャのタービンホイー
ルおよびインペラ(翼車)の疲労が大きくなるという問
題がある。
【0007】本発明は、上記の問題に着目し、吸気温度
の変化に起因する2個ターボチャージャへの切替時の過
給圧の低下を防止するとともに、タービンホイールおよ
びインペラの疲労を低減することが可能な過給機エンジ
ンの制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る過給機付エンジンの制御装置は、主ター
ボチャージャと、副ターボチャージャとを備え、前記副
ターボチャージャのコンプレッサ下流に吸気通路を開閉
する吸気切替弁を設けるとともに、副ターボチャージャ
のタービン下流または上流に排気通路を開閉する排気切
替弁を設け、前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁さ
せることにより主ターボチャージャのみを過給作動さ
せ、前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁させるこ
とにより双方のターボチャージャを過給作動させるよう
にした過給機付エンジンの制御装置において、前記エン
ジンに導入される吸気の温度を検知する吸気温度検知手
段と、前記吸気温度検知手段によって検知された吸気温
度に基づき前記双方のターボチャージャによる過給作動
への切替条件を補正する切替条件補正手段と、を具備し
たものから成る。
【0009】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、エンジンに導入される吸気の温度が吸
気温度検知手段によって検知され、検知された吸気温度
に基づき、2個ターボチャージャへの切替条件が切替条
件補正手段により補正される。たとえば、エンジン回転
数を基準にして切替条件を決定する場合においては、低
吸気温時には切替基準となるエンジン回転数は低くなる
ように補正され、高吸気温時には切替基準となるエンジ
ン回転数は高くなるように補正される。
【0010】このように、吸気温度が高い場合は、2個
ターボチャージャへの切替基準用エンジン回転数を高く
補正することにより、1個ターボチャージャでの過給領
域を拡大することが可能となり、タービンの仕事量の低
下による過給圧の低下を抑制することができる。これに
より、2個ターボチャージャへの切替時における過給圧
の大きな低下がなくなり、トルクショックが低減され
る。
【0011】また、吸気温度が低い場合は、2個ターボ
チャージャへの切替基準用エンジン回転数を低く補正す
ることにより、2個ターボチャージャでの過給領域を拡
大することが可能となる。したがって、吸入効率の高く
なる低吸気温時には、主ターボチャージャおよび副ター
ボチャージャの双方で過給することができ、タービンの
仕事量の過度の増加によるタービンホイールやインペラ
の疲労が低減される。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。
【0013】図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロット
ル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0014】主ターボチャージャ7は、全運転領域で作
動され、副ターボチャージャ8は低負荷域で停止され
る。双方のターボチャージャ7、8の作動、停止を可能
ならしめるために、副ターボチャージャ8のタービン8
aの下流に排気切替弁17が、コンプレッサ8bの下流
に吸気切替弁18が設けられる。吸、排気切替弁18、
17の両方とも開弁のときは、両方のターボチャージャ
7、8が作動される。副ターボチャージャ8のタービン
8aの下流と主ターボチャージャ7のタービン7aの下
流とは、排気バイパス通路40を介して連通可能となっ
ている。排気バイパス通路40には、この排気バイパス
通路40を開閉する排気バイパス弁41が設けられてい
る。排気バイパス弁41は、ダイヤフラム式アクチュエ
ータ42によって開閉されるようになっている。
【0015】吸気切替弁18の上流と下流とを連通する
バイパス通路には、逆止弁12が設けられており、吸気
切替弁18の閉時において副ターボチャージャ8側のコ
ンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7側より大に
なったとき、空気が上流側から下流側に流れることがで
きるようにしてある。なお、図中、14はコンプレッサ
出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口側の吸気通
路を示す。
【0016】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラムアクチュエータ16によって開閉されるようになっ
ている。ウエストゲートバルブ31は、ダイヤフラムア
クチュエータ9によって開閉されるようになっている。
【0017】ダイヤフラムアクチュエータ9、11、1
6、42は、過給圧または負圧の導入によって作動する
ようになっている。各アクチュエータ9、11、16、
42には、正圧タンク51、コンプレッサ出口部14か
らの過給圧またはサージタンク2の負圧とエアフローメ
ータ24の下流からの大気圧とを選択的に切り替えるた
めに、第1、第4、第5、第6の電磁弁25、28、3
2、44が接続されている。各電磁弁25、28、3
2、44の切替は、エンジンコントロールコンピュータ
29からの指令に従って行なわれる。
【0018】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。
【0019】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウエストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0020】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0021】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ(PMセン
サ)30、スロットル開度検知センサ5、吸入空気量測
定センサとしてのエアフローメータ24、エンジン回転
数検知センサ50、酸素センサ19、変速比検知手段5
6、吸気温度検知手段57が含まれる。
【0022】エンジンコントロールコンピュータ29
は、演算をするためのセントラルプロセッサユニット
(CPU)、読み出し専用のメモリであるリードオンリ
メモリ(ROM)、一時記憶用のランダムアクセスメモ
リ(RAM)、入出力インターフェイス(I/Oインタ
ーフェイス)、各種センサからのアナログ信号をディジ
タル量に変換するA/Dコンバータを備えている。
【0023】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、切替条件補正手段58、負荷検
知手段60、切替基準負荷算出手段61、切替基準回転
数算出手段62、切替条件判定手段63、過給圧制御手
段64が形成されている。切替条件補正手段58、負荷
検知手段60、切替基準負荷算出手段61、切替基準回
転数算出手段62、切替条件判定手段63、過給圧制御
手段64は、エンジンコントロールコンピュータ29内
に格納されるプログラムから構成される。
【0024】負荷検知手段60は、エンジン負荷を検知
する機能を有している。本実施例ではエンジン負荷は、
電磁式燃料噴射弁(図示略)から各気筒の燃焼室内に噴
射される燃料の流量QFUを測定することにより、間接
的に求めるようになっているが、他の手段によってエン
ジン負荷を求める構成としてもよい。
【0025】負荷検知手段60からの信号と、エンジン
回転数検知センサ50からの信号は、切替条件判定手段
63に入力されている。切替条件判定手段63は、負荷
検知手段60からの負荷の大きさ(燃料流量QFU)と
エンジン回転数センサ50からのエンジン回転数NEと
に基づいて排気切替弁17を開弁させる旨の信号を出力
する機能を有している。この排気切替弁17の開弁させ
るための判定は、後述する切替基準負荷算出手段61か
らの判定基準用負荷値(燃料流量QFU0 )と、切替基
準回転数算出手段63からの判定基準用エンジン回転数
NE0 との比較に基づいて行なわれる。
【0026】変速比検知手段56は、エンジン1と連結
される変速機55の変速比を検知する機能を有してい
る。変速比検知手段56は、変速機55が自動変速機か
ら構成される場合は、変速機55のシフト位置(1速、
2速、3速、4速)を検知することにより変速比を検知
し、変速機55が手動変速機から構成される場合は車速
とエンジン回転数との比を算出することによって変速比
を検知するようになっている。変速比検知手段56から
の信号は、切替基準負荷算出手段61と切替基準回転数
設定手段62にそれぞれ入力されるようになっている。
【0027】切替基準負荷算出手段61は、変速比検知
手段56によって検知される変速比毎に排気切替弁17
の開弁条件の基準となる負荷値(燃料流量QFU)を算
出する機能を有している。切替基準負荷算出手段61か
らの信号は、切替条件判定手段63に入力されている。
【0028】切替基準回転数算出手段62は、変速比検
知手段56によって検知される変速比毎に排気切替弁1
7の開弁条件の基準となるエンジン回転数を、図4に示
すマップM1 に基づいて算出する機能を有している。切
替基準回転数算出手段62からの信号は、切替条件判定
手段63に入力されている。
【0029】切替基準回転数算出手段62ら切替条件判
定手段63に入力される判定基準用エンジン回転数NE
0 は、切替条件補正手段58によって補正されるように
なっている。切替条件補正手段58は、図5に示すマッ
プM2 を有しており、吸気温度検知手段57によって検
知された吸気温度Tに基づき2個ターボチャージャへの
切替条件である判定基準用エンジン回転数NE0 を補正
するようになっている。
【0030】上述したように、切替条件判定手段63で
は、負荷検知手段60からの負荷値(燃料流量QFU)
と切替基準負荷算出手段61によって算出された判定基
準用燃料流量QFU0 との比較が行なわれる。同様に、
切替条件判定手段63では、エンジン回転数センサ50
からのエンジン回転数NEと切替基準回転数算出手段6
2によって算出された判定基準用エンジン回転数NE0
との比較が行なわれる。
【0031】切替条件判定手段63において、負荷検知
手段60からの燃料流量QFUおよびエンジン回転数検
知センサ50からのエンジン回転数NEが、判定基準用
燃料流量QFU0 および判定基準用エンジン回転数NE
0 を共に超えていると判断されると、切替条件が成立
し、排気切替弁17を開弁させる旨の信号が過給圧制御
手段64に出力される。過給圧制御手段64は、切替条
件判定手段63からの開弁指令信号が入力されると、第
4の電磁弁28がONとされ、第4の電磁弁28は開弁
される。これにより、アクチュエータ16のダイヤフラ
ム室に過給圧が導かれ、排気切替弁17はアクチュエー
タ16の駆動力によって開弁される。
【0032】つきに、本実施例の作用について説明す
る。吸気切替弁18と排気切替弁17がともに開かれる
と、主、副ターボチャージャ7、8が駆動され、十分な
過給空気量が得られ、エンジン出力が向上される。吸気
切替弁18と排気切替弁17がともに閉じられると、吸
気バイパス弁33が開かれ、主ターボチャージャ7のみ
が駆動される。低負荷域で1個ターボチャージャとする
理由は、低負荷域では1個ターボチャージャ過給特性が
2個ターボチャージャ過給特性より優れているからであ
る。1個ターボチャージャとすることにより、過給圧、
トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速となる。
【0033】1個ターボチャージャから2個ターボチャ
ージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18およ
び排気切替弁17が閉じられているときに排気バイパス
弁41をデューティ制御により小開制御し、副ターボチ
ャージャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切
替をより円滑(切替時のショックを小さく)に行うこと
が可能になる。
【0034】従来装置のように、吸入空気量のみに基づ
いて2個ターボチャージャへの切替を行なう場合は、変
速比に対するエンジン回転数の上昇率の変化を考慮して
いないため、1個ターボチャージャ域における過給圧特
性を十分発揮できないとともに、2個ターボチャージャ
への切替時の切替ショックが大きくなる。また、吸気温
度による吸気効率を考慮しないと、高吸気温時には切替
時における過給圧が低下し、トルクショックが大になる
とともに、低吸温時にはタービンの仕事量が必要以上に
増加し、タービンホイールやインペラの疲労が問題とな
る。本実施例では、これに対処するため図3の制御が行
なわれる。
【0035】図3は、2個ターボチャージャへの切替条
件成立の判定処理手順を示している。図3のステップ1
01において、制御処理が開始され、ステップ102で
変速機55の変速比が求められる。自動変速機から構成
される変速機55の場合の変速比は、上述した変速比検
知手段56からの信号によってシフト位置SFTが検知
されることによって把握される。つぎに、ステップ10
3に進み、変速比に基づく判定基準用エンジン回転数N
0 が切替基準回転数設定手段62のマップM 1 に基づ
いて算出される。
【0036】ステップ103における処理が終了する
と、ステップ103aに進み、判定基準用エンジン回転
数NE0 が切替条件補正手段58によって補正される。
切替条件補正手段58では、吸気温度検知手段57によ
って検知された吸気温度Tに対応する補正値が図4のマ
ップM2 から求められ、判定基準用エンジン回転数NE
0 が補正される。ここでは、吸気温度Tが低い場合に
は、判定基準用エンジン回転数NE0 は低くなるように
補正され、吸気温度Tが高い場合は、判定基準用エンジ
ン回転数NE0 は高くなるように補正される。
【0037】ステップ103における処理が完了する
と、ステップ104に進み、エンジン回転数検知センサ
50からのエンジン回転数NEと、切替基準回転数算出
手段62によって算出された判定基準用エンジン回転数
NE0 との比較が行なわれる。ここで、実際のエンジン
回転数NEが判定基準用エンジン回転数NE0 以上であ
ると判断された場合は、ステップ105に進み、エンジ
ン回転数に対する切替条件が成立した旨のフラグが立て
られる。この処理が終了すると、ステップ106に進
む。
【0038】ステップ104において、実際のエンジン
回転数NEが判定基準用エンジン回転数NE0 に達して
いないと判断される場合は、ステップ109に進み、エ
ンジン回転数の切替条件が成立した旨のフラグが立てら
れているか否かが判断される。ここで、切替条件が成立
した旨のフラグが立てられていないと判断された場合
は、ステップ111に進み、フラグXV4NEのリセッ
トが行なわれる。
【0039】ステップ109において、エンジン回転数
の切替条件が成立した旨のフラグが立てられていると判
断された場合は、ステップ110に進み、判定の補正が
行なわれる。ここでは、実際のエンジン回転数NEが、
判定基準用エンジン回転数NE0 から補正値(ヒステリ
シス)を減算した値と同じかまたは大きいか否かが判断
される。
【0040】ここで、判定基準となるエンジン回転数N
0 が補正されるのは、切替条件成立後、2個ターボチ
ャージャへ即切り替えると、切替え直後に生じるトルク
低下により切替条件が不成立となってしまうからであ
る。そのため、排気切替弁17が閉じてしまい、その
後、切替条件が再び成立し、この繰返しによって過給圧
のハンチング(乱調)が生じる。このように、ステップ
110では、切替条件にヒステリシスとしての補正値を
加味することにより、ハンチングの発生を防止するよう
にしている。
【0041】ステップ110において、実際のエンジン
回転数NEが、判定基準用エンジン回転数NE0 から補
正値を減算した値と同じかまたは大きいと判断された場
合は、ステップ106に進む。逆に実際のエンジン回転
数NEが、判定基準用エンジン回転数NE0 から補正値
を減算した値よりも低いと判断された場合は、ステップ
111に進み、フラグXV4NEのリセットが行なわれ
る。
【0042】ステップ106では、負荷検知手段60に
よって燃料流量QFUが算出される。すなわち、本実施
例ではエンジン負荷は、図示されない電磁式燃料噴射弁
からエンジン1の各気筒の燃焼室内に噴射される燃料の
流量を測定することにより、間接的に求められる。
【0043】ステップ106における処理が完了する
と、ステップ107に進み、負荷検知手段60からの負
荷値としての燃料流量QFUと切替基準負荷算出手段6
1によって算出された判定基準用燃料流量QFU0 との
比較が行なわれる。ここで、実際の燃料流量QFUが判
定基準用燃料流量QFU0 以上であると判断された場合
は、ステップ108に進み、負荷に対する切替条件が成
立した旨のフラグが立てられる。この処理が終了する
と、ステップ115に進み、処理のリターンが行なわれ
る。
【0044】ステップ107において、実際の燃料流量
QFUが判定基準用燃料流量QFUに達していないと判
断された場合は、ステップ112に進み、燃料流量の切
替条件が成立した旨のフラグが立てられているか否かが
判断される。ここで、切替条件が成立した旨のフラグが
立てられていないと判断された場合は、ステップ114
に進み、フラグXV4QFUのリセットが行なわれる。
【0045】ステップ112において、負荷としての燃
料流量に対する切替条件が成立した旨のフラグが立てら
れていると判断された場合は、ステップ113に進み、
判定の補正が行なわれる。ここでは、実際の燃料流量Q
FUが、判定基準用燃料流量QFU0 から補正値を減算
した値と同じかまたは大きいか否かが判断される。
【0046】ここで、判定基準となる燃料流量QFU0
が補正されるのは、上述したのと同様に、切替条件成立
後、2個ターボチャージャへ即切り替えると、切替え直
後に生じるトルク低下により切替条件が不成立となって
しまうからである。そのため、排気切替弁17が閉じて
しまい、その後、切替条件が再び成立し、この繰返しに
よって過給圧のハンチング(乱調)が生じる。このよう
に、ステップ113では、切替条件にヒステリシスとし
ての補正値を加味することにより、ハンチングの発生を
防止するようにしている。
【0047】ステップ113において、実際の燃料負荷
QFUが、判定基準用燃料負荷QFU0 から補正値を減
算した値と同じかまたは大きいと判断された場合は、ス
テップ115に進み、処理のリターンが行なわれる。逆
に実際の燃料負荷QFUが、判定基準用燃料負荷QFU
0 から補正値を減算した値よりも低いと判断された場合
は、ステップ114に進み、フラグXV4QFUのリセ
ットが行なわれる。
【0048】このように、本実施例においては、排気切
替弁17の開弁条件を判定する判定基準用負荷値(燃料
流量QFU0 )および判定基準用エンジン回転数NE0
を変速比毎に設定するので、エンジン回転数の上昇率の
変化を考慮した排気切替弁17の開弁制御が可能とな
る。さらに、本実施例では判定基準用エンジン回転数N
0 が吸気温度Tの変化により補正されるので、吸気効
率を加味した2個ターボチャージャへの切替えが可能と
なる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、つぎの効果が得られ
る。
【0050】(1)エンジンに導入される吸気の温度を
吸気温度検知手段によって検知し、検知された吸気温度
に基づき、2個ターボチャージャへの切替条件を切替条
件補正手段により補正するようにしたので、吸気効率の
変化を加味した2個ターボチャージャへの切替えが可能
となる。
【0051】(2)これにより、吸気温度が高い場合
は、2個ターボチャージャへの切替条件を補正(たとえ
ば切替基準用エンジン回転数を高く補正)することによ
り、1個ターボチャージャでの過給領域を拡大すること
が可能となり、タービンの仕事量の低下による過給圧の
低下を抑制することができる。したがって、2個ターボ
チャージャへの切替時における過給圧の低下を抑制する
ことができ、切替時のショックの発生を低減することが
できる。
【0052】(3)また、吸気温度が低い場合は、2個
ターボチャージャへの切替基準エンジン回転数を低く補
正することにより、2個ターボチャージャでの過給領域
を拡大することが可能となる。したがって、低吸気温時
には主ターボチャージャと副ターボチャージャの双方に
より過給することができ、タービンの仕事量の過度の増
加によるタービンホイールおよびインペラ(翼車)の疲
労を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの系統図
である。
【図3】図2の装置における2個ターボチャージャへの
切替条件成立の判定処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】図1の切替基準回転数算出手段における変速比
と判定基準用エンジン回転数との関係を示すマップであ
る。
【図5】図2のエンジンに導入される吸気の温度と判定
基準用エンジン回転数を補正する補正値との関係を示す
マップである。
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 50 エンジン回転数検知センサ 57 吸気温度検知手段 58 切替条件補正手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、前記吸気切替弁と
    排気切替弁を共に閉弁させることにより主ターボチャー
    ジャのみを過給作動させ、前記吸気切替弁と排気切替弁
    とを共に開弁させることにより双方のターボチャージャ
    を過給作動させるようにした過給機付エンジンの制御装
    置において、 前記エンジンに導入される吸気の温度を検知する吸気温
    度検知手段と、 前記吸気温度検知手段によって検知された吸気温度に基
    づき前記双方のターボチャージャによる過給作動への切
    替条件を補正する切替条件補正手段と、を具備したこと
    を特徴とする過給機付エンジンの制御装置。
JP5036781A 1993-02-25 1993-02-25 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH06248962A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012225179A (ja) * 2011-04-15 2012-11-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 過給機システム、内燃機関及び過給機システムの制御方法
CN117307313A (zh) * 2023-11-27 2023-12-29 中国船舶集团有限公司第七一一研究所 相继增压系统、控制方法、计算机可读介质、内燃机

Cited By (3)

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CN117307313B (zh) * 2023-11-27 2024-01-30 中国船舶集团有限公司第七一一研究所 相继增压系统、控制方法、计算机可读介质、内燃机

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