JP2936746B2 - エンジンの蒸発燃料制御装置 - Google Patents

エンジンの蒸発燃料制御装置

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JP2936746B2
JP2936746B2 JP2676691A JP2676691A JP2936746B2 JP 2936746 B2 JP2936746 B2 JP 2936746B2 JP 2676691 A JP2676691 A JP 2676691A JP 2676691 A JP2676691 A JP 2676691A JP 2936746 B2 JP2936746 B2 JP 2936746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の燃料タンクから
発生する蒸発燃料を燃焼室に導き、大気中に放出される
蒸発燃料を規制するようにしたエンジンの蒸発燃料制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料タンクから発生する蒸発燃
料をそのまま大気中に放出させることは大気汚染の原因
となるため、この蒸発燃料をエンジンの吸気通路に導入
し、供給燃料とともに燃焼室内で燃焼させるようにした
装置が知られている。これらの装置では、蒸発燃料は活
性炭などの吸着剤を収納した容器に導かれ、蒸発燃料は
吸着剤に一時的に吸着される。吸着剤に吸着された蒸発
燃料は、エンジン運転時に吸気管負圧によって吸着剤か
ら離脱し、吸気とともに燃焼室内に導入される。
【0003】蒸発燃料制御装置に関する先行技術の一例
として、たとえば実公昭61−23644号公報、特公
昭62−18747号公報が知られている。前者はエン
ジン1回転当りの吸入空気量に応じて電磁弁をデューテ
ィ制御することにより、蒸発燃料のパージ流量を制御す
るようにしたものである。後者は蒸発燃料装置を過給機
付エンジンに適用したもので、吸着燃料を効率よく過給
域で処理するようにしたものである。上述したように、
従来装置では蒸発燃料のパージ量は、パージ通路に配置
された電磁弁デューティ制御することによって調整さ
れ、このデューティ比は、エンジン回転数(NE)とエ
ンジン1回転当りの空気量(GN)の2次元マップから
求められていた
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、蒸発燃料のパ
ージ量を電磁弁のデューティ制御によって行う従来方式
においては、つぎの問題が存在した。スロットル弁の全
閉状態からアクセルを踏込んで加速した場合、エアフロ
ーメータには、エンジン要求分の吸気量と吸気通路の容
積分(吸気管ボリューム分)の吸気量とが瞬時に流れ、
図7に示すように、エンジン1回転当りの吸気量(G
N)が所定値に対して吸気通路の容積分だけオーバーシ
ュートしてしまう。そのため、単にエンジン回転数(N
E)とエンジン1回転当りの吸気量(GN)とに基づい
て蒸発燃料のパージ制御をすると、必要以上にパージ量
が増加してしまう。したがって、空燃比(A/F)が荒
れ、極端な場合はエンジンストールまたは失火を招くと
いう問題が生じる。
【0005】本発明は、加速時における吸気通路の容積
分に相当する吸気量の影響を解消し、エンジンストール
および失火を防止することが可能なエンジンの蒸発燃料
制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明に係るエンジンの蒸発燃料制御装置は、つぎの通りで
ある。燃料タンクから発生する蒸発燃料をスロットル弁
下流の吸気通路に導くパージ通路の途中にパージ用電磁
弁を設け、該パージ用電磁弁の開度をエンジン1回転当
りの吸入空気量に応じてデューティ制御することにより
前記蒸発燃料の吸気通路へのパージ流量を調整するエ
ジンの蒸発燃料制御装置において、前記スロットル弁の
開度変化量を検知するスロットル開度変化量検知手段
と、加速時前記スロットル開度変化量検知手段からの開
度変化量の大きさに応じてパージ増加開始の遅延時間を
設定し該遅延時間経過後に前記パージ用電磁弁の開度を
増大するパージ遅延手段と、を具備したことを特徴とす
るエンジンの蒸発燃料制御装置。
【0007】
【作用】このように構成されたエンジンの蒸発燃料制御
装置においては、加速時には、スロットル弁の開度変化
量がスロットル開度変化量検知手段によって検知され、
この開度変化量信号はパージ遅延手段に入力される。パ
ージ遅延手段は、加速時スロットル弁の開度変化量に応
じて遅延時間の算出を行ない、パージ用電磁弁による蒸
発燃料のパージ増加開始時期が遅延される。そのため、
加速時においては吸気通路の容積分に相当する吸気量の
影響を受けることがなくなり、空燃比の荒れによるエン
ジンストールおよび失火が防止される。
【0008】
【実施例】以下に、本発明に係るエンジンの蒸発燃料制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。このうち、図2は蒸発燃料制御装置を中心
としたエンジンの系統図を示しており、図3は蒸発燃料
制御装置を除いたエンジンの制御系統図を示している。
図3において、1はエンジン、2はサージタンク、3は
排気マニホールドを示す。排気マニホールド3は排気干
渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#6気筒群の2
つに集合され、その集合部が連通路3aによって連通さ
れている。7、8は互いに並列に配置された主ターボチ
ャージャ、副ターボチャージャである。ターボチャージ
ャ7、8のそれぞれのタービン7a、8aは排気マニホ
ールド3の集合部に接続され、それぞれのコンプレッサ
7b、8bは、インタクーラ6、スロットル弁4を介し
てサージタンク2に接続されている。
【0009】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。
【0010】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21、
22を介して排気マフラーに接続される。吸気切替弁1
8はアクチュエータ11によって開閉され、排気切替弁
17はダイヤフラム式アクチュエータ16によって開閉
されるようになっている。ウエストゲートバルブ31
は、アクチュエータ9によって開閉されるようになって
いる。
【0011】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0012】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁
33を全開するようにアクチュエータ10を作動させ
る。
【0013】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に負圧を導く第6の電磁弁44は、ON、OFF
制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ比により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流が可変制御され
る。なお、デューティ比は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、デューティ比=A/(A+
B)×100(%)で表わされる。本実施例では、第5
の電磁弁32と第6の電磁弁44をデューティ制御する
ことにより、これらの電磁弁の開口量を可変させること
が可能となっている。
【0014】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9bに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0015】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0016】図2は、蒸発燃料制御装置を中心としたエ
ンジンの系統図を示している。図中、61は車両に搭載
される燃料タンクを示している。燃料タンク61で発生
した蒸発燃料は、通路62を介してチャコールキャニス
タ63に導かれるようになっている。チャコールキャニ
スタ63は、周知の通り活性炭が収納された蒸発燃料の
吸着容器であり、燃料タンク61からの蒸発燃料は、こ
のチャコールキャニスタ63の活性炭に一旦吸着される
ようになっている。チャコールキャニスタ63には、メ
インパージ通路64とサブパージ通路65の2系統のパ
ージ通路が接続されている。
【0017】サブパージ通路65の下流端は、主ターボ
チャージャ7のコンプレッサ7b上流に接続されてい
る。サブパージ通路65には、第1のバキュームコント
ロールバルブ(VCV1)66が介装されている。第1
のバキュームコントロールバルブ66は、ダイヤフラム
式のアクチュエータ66aによって開閉駆動されるよう
になっている。アクチュエータ66aのダイヤフラム室
には、通路67を介してコンプレッサ7b下流側の過給
圧が導かれるようになっている。メインパージ通路64
の下流端は、サージタンク2に接続されている。メイン
パージ通路64には、第2のバキュームコントロールバ
ルブ(VCV2)69とパージ用電磁弁70が介装され
ている。第2のバキュームコントロールバルブ69とパ
ージ用電磁弁70とは、直列に接続されている。第2の
バキュームコントロールバルブ69は、ダイヤフラム式
のアクチュエータ69aによって開閉駆動されるように
なっている。アクチュエータ69aには、スロットル全
閉時に通路71を介してスロットル弁4の直下流の負圧
が導かれ、第2のバキュームコントロールバルブ69が
閉じるようになっている。パージ用電磁弁70は、エン
ジンコントロールコンピュータ29によるデューティ比
の変化によってメインパージ通路64を流れる蒸発燃料
のパージ量を制御する機能を有する。
【0018】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、GN検知手段81、デューティ
制御手段82、スロットル開度変化量検知手段83、パ
ージ遅延手段84とが形成されている。GN検知手段8
1は、エアフローメータ24およびエンジン回転数セン
サ50からの信号によりエンジン1回転当りの吸入空気
量(GN)を算出する機能を有している。デューティ制
御手段82は、エンジン回転数NEとエンジン1回転当
りの吸入空気量(GN)とに基づき、図5に示すデュー
ティ比マップM1 からパージ用電磁弁70のデューティ
比を求め、パージ用電磁弁70のデューティ制御を行な
う機能を有している。スロットル開度変化量検知手段8
3は、スロットル開度センサ5からの信号に基づき、ス
ロットル弁4の時間に対する開度変化量を求める機能を
有する。すなわち、スロットル開度変化量検知手段83
は、スロットル弁4の開弁速度を求める機能を有する。
遅延手段84は、スロットル開度変化量検知手段83か
らの開度変化量信号に基づき、図6に示すマップM2
ら遅延時間を求めパージ用電磁弁70のパージ開始時期
を遅延させる機能を有する。以上の各手段81、82、
83、84は、エンジンコントロールコンピュータ29
に格納されるプログラムから構成されている。
【0019】つぎに、上記のエンジンの蒸発燃料制御装
置における作用について説明する。高吸入空気量域で
は、吸気切替弁18と排気切替弁17がともに開かれ、
吸気バイパス弁10が閉じられる。これによって2個タ
ーボチャージャ7、8が駆動され、十分な過給空気量が
得られ、出力が向上される。低速域でかつ高負荷時に
は、吸気切替弁18と排気切替弁17がともに閉じら
れ、吸気バイパス弁33が開かれる。これによって1個
のターボチャージャ7のみが駆動される。低吸入空気量
域で1個ターボチャージャとする理由は、低吸入空気量
域では1個ターボチャージャ過給特性が2個ターボチャ
ージャ過給特性より優れているからである。1個ターボ
チャージャとすることにより、過給圧、トルクの立上り
が早くなり、レスポンスが迅速となる。低吸入空気量域
から高吸入空気量域に移行するとき、つまり1個ターボ
チャージャから2個ターボチャージャ作動へ切り替える
ときには、吸気切替弁18および排気切替弁17が閉じ
られているときに排気バイパス弁41をデューティ制御
により小開制御し、さらに吸気バイパス弁33を閉じる
ことにより副ターボチャージャ8の助走回転数を高め、
ターボチャージャの切替をより円滑(切替時のショック
を小さく)に行うことが可能になる。
【0020】車両をスロットル弁4の全閉状態から加速
した場合は、エアフローメータ24には、エンジン要求
分の吸気量と吸気通路(エアクリーナ23からスロット
ル弁4までの間の吸気通路)の容積分に相当する吸気量
が瞬時に流れる。したがって、単にエンジン回転数(N
E)とエンジン1回転当りの吸気量(GN)とに基づい
て蒸発燃料のパージ制御をすると、必要以上にパージ量
が増加してしまうので、本実施例では図4に示す制御処
理を実行することにより、これに対処している。図4の
ステップ100においてパージ流量制御ルーチンが開始
され、ステップ101に進んでエンジン始動後状態か否
かが判断される。ここで、エンジン始動後状態でないと
判断された場合は、ステップ110に進み、パージ用電
磁弁70のデューティ比が0%とされ、パージ用電磁弁
70は閉弁される。したがって、この状態では、チャコ
ールキャニスタ63からの蒸発燃料のサージタンク2へ
のパージは行なわれない。ステップ101において、エ
ンジン始動後状態であると判断された場合は、ステップ
102に進み、スロットル弁4が開弁しているか否か判
断される。すなわち、エンジンがアイドル運転状態か否
かが判断される。ここで、スロットル弁4が開弁してい
ないと判断された場合は、ステップ110に進み、パー
ジ用電磁弁70は閉弁され、蒸発燃料のパージは行なわ
れない。
【0021】ステップ102において、スロットル弁4
が開弁していると判断された場合は、ステップ103に
進み、エンジン回転数(NE)がエンジンコントロール
コンピュータ29に取込まれる。この処理が終了する
と、ステップ104に進み、エンジン1回転当りの吸入
空気量(GN)がエンジンコントロールコンピュータ2
9に取込まれる。この処理が終了すると、ステップ10
5に進み、エンジン回転数(NE)およびエンジン1回
転当りの吸入空気量(GN)に基づいてデューティ比マ
ップM1 からデューティ比が求められる。デューティ比
が求められると、ステップ106に進み、スロットル開
度変化量検知手段83によって時間に対するスロットル
弁4の開度変化量ΔTAが算出される。
【0022】ステップ106においてスロットル弁4の
開度変化量ΔTAが算出されると、図6に示すマップM
2 を有する遅延手段84によってパージ用電磁弁70の
パージ開始時期が算出される。この処理が終了すると、
ステップ108に進み、ステップ107で算出された遅
延時間経過後にパージ用電磁弁70によるパージが開始
される。パージ用電磁弁70によるパージが開始される
と、ステップ109に進み、図5のマップに基づくパー
ジ用電磁弁70のデューティ制御が行なわれる。この処
理が完了すると一連の処理は完了したことになり、ステ
ップ111に進んでリターンする。
【0023】上述の処理過程では、スロットル弁4が開
弁されると第2のバキュームコントロールバルブ69の
アクチュエータ69aには、スロットル弁4の直上流の
大気圧または正圧が導かれ、スプリング力により第2の
バキュームコントロールバルブ69は開弁状態となる。
したがって、サージタンク2内が負圧の場合は、チャコ
ールキャニスタ63に吸着されていた蒸発燃料は、メイ
ンパージ通路64を介してサージタンク2に導かれ、こ
の時の蒸発燃料のパージ量はパージ用電磁弁70のデュ
ーティ制御によって制御される。このように、メインパ
ージ通路64は、低、中吸入空気量域でのみパージを行
なう機能を有する。また、スロットル弁4の全閉状態か
ら加速する場合の過渡時には、スロットル弁4の開度変
化量ΔTAに応じてマップM2 から遅延時間が求められ
るので、パージ用電磁弁70による蒸発燃料のパージ開
始が遅延される。そのため、吸気通路の容積分に相当す
る吸気量の影響を受けることがなくなる。したがって、
パージ用電磁弁70のデューティ比の増加による蒸発燃
料のパージ量の増加は解消され、エンジンストールおよ
び失火の発生が防止される。なお、メインパージ通路6
4において、バキュームコントロールバルブ69をパー
ジ用電磁弁70に対して直列に設けたのは、パージ用電
磁弁70が開弁状態で故障した場合には、スロットル全
閉時に蒸発燃料がパージされて空燃比がオーバリッチに
なることが考えられるからである。このように、バキュ
ームコントロールバルブ69は、フェイルセーフとして
機能している。
【0024】サージタンク2内が正圧になった場合は、
第2のバキュームコントロールバルブ69の閉弁により
メインパージ通路64は閉じられる。この状態では、第
1のバキュームコントロールバルブ66のアクチュエー
タ66aには正圧が導かれ、第1のバキュームコントロ
ール66の開弁によりサブパージ通路65は開かれる。
サブパージ通路65が開かれると、チャコールキャニス
タ63に吸着されていた蒸発燃料は、サブパージ通路6
5を介して主ターボチャージャ7のコンプレッサ7bの
直上流に導かれ、蒸発燃料のパージが行なわれる。この
ように、サブパージ通路65は、高吸入空気量域のみで
蒸発燃料のパージを行なう機能を有する。なお、本実施
例では蒸発燃料装置を2ステージツインターボエンジン
に適用した例を示したが、過給機付きのエンジンまたは
過給機なしのエンジンにも適用することも勿論可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】発明に係るエンジンの蒸発燃料制御装
置によれば加速時スロットル弁の開度変化量を検知す
るスロットル開度変化検知手段からの開度変化量に応じ
パージ用電磁弁によるパージ増加開始時期を遅延さ
ので、加速時でも、吸気通路の容積分に相当する吸気
量の影響を受けることはなくなる。したがって、必要以
上に蒸発燃料のパージ量が増加することは解消され、空
燃比の荒れによるエンジンストールおよび失火の発生を
防止することができる。また、空燃比の荒れが解消され
ることにより、排気ガス浄化性能が向上でき、ドライバ
ビリティの向上もはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るエンジンの蒸発燃料制
御装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係るエンジンの蒸発燃料制
御装置の系統図である。
【図3】図2のエンジンの制御系統図である。
【図4】図2の装置による蒸発燃料制御の処理手順を示
すフローチャートである。
【図5】図2の装置におけるパージ用電磁弁のデューテ
ィ比を求めるマップ図である。
【図6】図2の装置におけるパージ用電磁弁のパージ遅
延時間を求めるマップ図である。
【図7】従来装置におけるスロットル開度とパージ用電
磁弁のデューティ比との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 サージタンク 5 スロットル開度センサ 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 24 エアフローメータ 29 エンジンコントロールコンピュータ 50 エンジン回転数センサ 61 燃料タンク 63 チャコールキャニスタ 64 メインパージ通路 65 サブパージ通路 70 パージ用電磁弁 81 GN検知手段 82 デューティ制御手段 83 スロットル開度変化量検知手段 84 パージ遅延手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 25/08 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクから発生する蒸発燃料をスロ
    ットル弁下流の吸気通路に導くパージ通路の途中にパー
    ジ用電磁弁を設け、該パージ用電磁弁の開度をエンジン
    1回転当りの吸入空気量に応じてデューティ制御するこ
    とにより前記蒸発燃料の吸気通路へのパージ流量を調整
    るエンジンの蒸発燃料制御装置において、 前記スロットル弁の開度変化量を検知するスロットル開
    度変化量検知手段と、加速時 前記スロットル開度変化量検知手段からの開度変
    量の大きさに応じてパージ増加開始の遅延時間を設定
    し該遅延時間経過後に前記パージ用電磁弁の開度を増大
    するパージ遅延手段と、 を具備したことを特徴とするエンジンの蒸発燃料制御装
    置。
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