JP3289308B2 - 過給機付エンジンの過給圧制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの過給圧制御装置

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JP3289308B2
JP3289308B2 JP10529392A JP10529392A JP3289308B2 JP 3289308 B2 JP3289308 B2 JP 3289308B2 JP 10529392 A JP10529392 A JP 10529392A JP 10529392 A JP10529392 A JP 10529392A JP 3289308 B2 JP3289308 B2 JP 3289308B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機付エンジンの過
給圧制御装置に関し、とくに高地におけるエンジン出力
の低下および過給圧のオーバーシュートの発生を防止す
ることが可能な過給圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ステージターボシステムを採
用した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、エン
ジン本体に対し、主ターボチャージャと副ターボチャー
ジャが並列に設けられている。副ターボチャージャに接
続される吸、排気系には、それぞれ吸気切替弁、排気切
替弁が設けられ、副ターボチャージャのコンプレッサを
バイパスする吸気バイパス通路には、吸気バイパス弁が
設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁、排気
切替弁をともに全閉とすることにより、主ターボチャー
ジャのみを過給作動させ、高吸入空気量域では両切替弁
をともに全開とし、吸気バイパス弁を閉じることによ
り、副ターボチャージャにも過給作動を行わせ、2個タ
ーボチャージャ作動とすることができる。
【0004】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するときには、吸気切替弁および排気切替弁が閉じられ
ているときに排気バイパス弁を小開制御し、さらに吸気
バイパス弁を閉じることにより副ターボチャージャの助
走回転数を高め、ターボチャージャの切替をより円滑に
(切替時のショックを小さく)行うことが可能になって
いる。この装置では、ウエストゲートバルブおよび排気
バイパス弁によって過給圧の制御が行なわれる。なお、
主ターボチャージャのみの過給時には排気バイパス弁の
みをデューティ制御し、主ターボチャージャおよび副タ
ーボチャージャの双方による過給時にはウェストゲート
バルブのみをデューティ制御することにより、過給圧を
所定の圧力に制御するようにした装置は、特開昭63−
25319号公報に開示されている。
【0005】排気バイパス弁は、ダイヤフラムアクチュ
エータの作動により開閉動作するようになっている。ダ
イヤフラムアクチュエータのダイヤフラム室には、過給
圧が導かれており、ダイヤフラム室内に導かれた過給気
はデューティ制御される電磁弁を介して大気にブリード
されるようになっている。排気バイパス弁は、ダイヤフ
ラムに作用する圧力が高くなると開弁するようになって
おり、ダイヤフラムに作用する圧力が小さい状態では内
蔵されたスプリングの付勢力によって閉弁するようにな
っている。したがって、電磁弁へ出力する制御信号のデ
ューティ値を大にしダイヤフラムアクチュエータに導入
される過給気のブリード量を多くすることにより、排気
バイパス弁の開度が小さくなり、1個ターボチャージャ
時の制御過給圧が高められる。
【0006】ウエストゲートバルブは、排気バイパス弁
と同様にダイヤフラムアクチュエータの作動により開閉
動作するようになっている。ダイヤフラムアクチュエー
タのダイヤフラム室には、過給圧が導かれており、ダイ
ヤフラム室内に導かれた過給気はデューティ制御される
電磁弁を介して大気にブリードされるようになってい
る。ウエストゲートバルブは、ダイヤフラムに作用する
圧力が小さい状態では内蔵されたスプリングの件勢力に
よって閉弁するようになっている。したがって、電磁弁
へ出力する制御信号のデューティ比を大にしダイヤフラ
ム室に導入される過給気のブリード量を多くすることに
より、ウエストゲートバルブの開度が小さくなり、2個
ターボチャージャ時の制御過給圧が高められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、過給圧
は大気圧に対して相関関係にあるので、過給圧の絶対圧
制御においては、制御過給圧は大気圧に対して高地ほど
相対圧差が大きくなり、高地では過給圧が低下する。そ
のため、高地では過給圧がフィードバック開始条件まで
到達することができず、フィードバック制御による過給
圧制御を行なうことができない。したがって、過給圧を
高めることができず、エンジン出力が低下するという問
題が生じる。つまり、高地では図22の矢印αに示すよ
うに、過給圧(絶対圧)は大気圧が低下する分だけ低下
するので、高地での過給圧のフィードバック開始条件を
平地の値Aに設定すると、過給圧はA値まで上がらなく
なり、高地ではエンジン出力が低下する。
【0008】逆に、高地のままの過給圧フィードバック
開始条件を平地に用いると、図22のC点からフィード
バックが開始されるので、平地でのフィードバック制御
圧であるD点に達する時は、過給圧制御用の電磁弁から
の過給気のブリード量が過剰となってしまう。したがっ
て、平地におけるフィードバック制御開始時には、図2
2に示すように過給圧のオーバシュートが生じる。
【0009】本発明は、上記の問題に着目し、高地での
エンジン出力の低下を防止するとともに、過給圧制御用
の電磁弁からの過給気の大気への過剰ブリードによる過
給圧のオーバーシュートの発生を防止することが可能な
過給機付エンジンの過給圧制御装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの過給圧制御装置は、主ターボチ
ャージャと、副ターボチャージャを備え、低吸入空気量
域では主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入
空気量域では双方のターボチャージャを過給作動させ、
過給圧の制御を行なう過給圧制御弁をアクチュエータの
ダイヤフラム室内に導かれる過給気の圧力によって開弁
可能に構成し、該アクチュエータのダイヤフラム室内に
導入される過給気をデューティ制御される電磁弁を介し
て外部にブリードさせることにより、前記過給圧制御弁
の開度を調整し過給圧のフィードバック制御を行なう過
給機付エンジンの過給圧制御装置において、つぎのよう
に構成されている。
【0011】(1) 大気圧を検知する大気圧検出手段
と、前記大気圧検出手段によって検知される大気圧が低
いほどフィードバック開始エンジン回転数を高め、フィ
ードバック開始エンジン回転数未満では過給圧制御用の
電磁弁からの過給気の大気へのブリードを禁止する第1
のフィードバック条件補正手段と、を具備したものから
成る。
【0012】(2) 大気圧を検知する大気圧検出手段
と、大気圧が低いほどフィードバック開始過給圧値を低
下させ、フィードバック開始過給圧値未満では過給圧制
御弁用の電磁弁からの過給圧の大気へのブリードを禁止
する第2のフィードバック条件補正手段と、を具備した
ものから成る。
【0013】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、つぎのような作用が行なわれる。
【0014】上述の(1)の構成においては、高地の場
合は、第1のフィードバック条件補正手段により、高地
でのフィードバック開始エンジン回転数が平地の場合よ
りも高められる。そのため、過給圧が低くてもエンジン
回転数によってフィードバック制御開始条件を成立させ
ることができ、フィードバック制御による過給圧制御が
可能となる。したがって、高地では過給圧制御弁用の電
磁弁のデューティ比を高めることができ、過給圧制御弁
の開度が小とされることにより過給圧が上昇し、エンジ
ン出力の低下が防止される。また、フィードバック開始
エンジン回転数に達しない領域では、過給圧制御弁用の
電磁弁による過給気の大気へのブリードが禁止されるた
め、過剰ブリードによる1個および2個ターボチャージ
ャ時の過給圧のオーバーシュートの発生が防止される。
【0015】上述の(2)の構成においては、第2のフ
ィードバック条件補正手段により、高地でのフィードバ
ック開始過給圧条件が平地の場合よりも低下されるの
で、過給圧が低くてもフィードバック制御開始条件を成
立させることができる。そのため、フィードバック制御
による過給圧制御が可能となり、高地では過給圧制御弁
用の電磁弁のデューティ比を高くすることができ、高地
におけるエンジン出力の低下が防止される。また、フィ
ードバック開始過給圧値に達しない領域では、過給圧制
御弁用の電磁弁による過給気の大気へのブリードが禁止
されるため、過剰ブリードによる1個ターボチャージャ
および2個ターボチャージャ時の過給圧のオーバーシュ
ートの発生が防止される。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの過
給圧制御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明
する。
【0017】第1実施例 図1ないし図16は、本発明の第1実施例を示してお
り、とくに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した
場合を示している。図2において、1はエンジン本体、
2はサージタンク、3は排気マニホールドを示す。排気
マニホールド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群
と#4〜#6気筒群の2つに集合され、その集合部が連
通路3aによって連通されている。7、8は互いに並列
に配置された主ターボチャージャ、副ターボチャージャ
である。ターボチャージャ7、8のそれぞれのタービン
7a、8aは排気マニホールド3の集合部に接続され、
それぞれのコンプレッサ7b、8bは、インタクーラ
6、スロットル弁4を介してサージタンク2に接続され
ている。
【0018】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチ
ャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通
路40を介して連通可能となっている。排気バイパス通
路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排気
バイパス弁41が設けられている。排気バイパス弁41
は、ダイヤフラム式アクチュエータ42によって開閉さ
れるようになっている。
【0019】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。
【0020】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラム式アクチュエータ16によって開閉されるようにな
っている。ウエストゲートバルブ31は、アクチュエー
タ9によって開閉されるようになっている。
【0021】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧と大気圧とを選
択的に切り替えるために、第1、第3、第4、第5、第
6の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続
されている。各電磁弁25、27、28、32、44の
切替は、エンジンコントロールコンピュータ29からの
指令に従って行なわれる。なお、第1の電磁弁25、第
3の電磁弁27、第4の電磁弁28の大気ポートには、
エアフィルタ26がそれぞれ取り付けられている。
【0022】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0023】主ターボチャージャ7のコンプレッサ7b
の下流に位置する吸気通路と、副ターボチャージャ8の
コンプレッサ8bの下流に位置する吸気通路とが合流す
る吸気通路14の合流部の近傍には、コンプレッサ7
b、8b下流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流に
導くエアバイパス通路61が接続されている。エアバイ
パス通路61には、開弁時にコンプレッサ7b、8b下
流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流に流すエアバ
イパス弁62が設けられている。
【0024】エアバイパス弁62のダイヤフラム室内
は、センシング通路63を介してスロットル弁4の下流
と連通されている。エンジンの軽負荷域では、センシン
グ通路63を介してエアバイパス弁62のダイヤフラム
室内に吸気管負圧が導かれ、エアバイパス弁62が開弁
するようになっている。エンジンの高負荷域では、セン
シング通路63を介してエアバイパス弁62のダイヤフ
ラム室内に過給圧が導かれ、エアバイパス弁62が閉弁
するようになっている。
【0025】排気バイパス弁41は、図4に示すよう
に、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成されて
いる。排気バイパス弁41と連結されるダイヤフラムア
クチュエータ42には、ダイヤフラム室42aが形成さ
れている。ダイヤフラム室42aはダイヤフラム42c
によって区画されており、ダイヤフラム室42aの反対
側の室42bにはダイヤフラム42cをダイヤフラム室
42a側に押圧するスプリング42dが収納されてい
る。ダイヤフラム室42aには、正圧タンク51から過
給圧が導かれるようになっている。ダイヤフラム室42
aに導かれた過給気は、第5の電磁弁32を介して大気
側にリークされるようになっている。
【0026】エンジン運転中は、排気バイパス弁41の
弁体41aには排気ガスの排圧が作用しており、この排
圧Pによって弁体41aにかかる力と、排気バイパス弁
41と連結されるダイヤフラムアクチュエータ42のダ
イヤフラム室42a内に作用する過給圧によって生じる
力との和が一定値を超えることによって排気バイパス弁
41は開弁される。排気バイパス弁41の閉弁動作は、
スプリング42dの付勢力によって行なわれる。
【0027】ウェストゲートバルブ31は、図3に示す
ように、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成さ
れている。ウェストゲートバルブ31と連結されるダイ
ヤフラムアクチュエータ9には、ダイヤフラム室9aが
形成されている。ダイヤフラム室9aはダイヤフラム9
cによって区画されており、ダイヤフラム室9aの反対
側の室9bにはダイヤフラム9cをダイヤフラム室9a
側に押圧するスプリング9dが収納されている。ダイヤ
フラム室9aには、正圧タンク51から過給圧が導かれ
るようになっている。ダイヤフラム室9aに導かれた過
給気は、第6の電磁弁44を介して大気側にリークされ
るようになっている。
【0028】エンジン運転中は、ウェストゲートバルブ
31の弁体31aには排気ガスの排圧Paが作用してお
り、この排圧Paによって弁体31aにかかる力と、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるダイヤフラムアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内に作用する過給圧
によって生じる力との和が一定値を越えることによって
ウェストゲートバルブ31は開弁される。ウェストゲー
トバルブ31の閉弁動作は、スプリング9dの付勢力に
よって行なわれる。
【0029】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に負圧を導く第6の電磁弁44は、ON、OFF
制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ値により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流が可変制御され
る。なお、デューティ値は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、デューティ値=A/(A+
B)×100(%)で表わされる。
【0030】排気バイパス弁41を駆動するダイヤフラ
ムアクチュエータ42のダイヤフラム室42a内の圧力
は、ダイヤフラム室42a内に導入された過給気をデュ
ーティ制御される第5の電磁弁32を介して大気にブリ
ード(リーク)させることにより可変されるようになっ
ている。このダイヤフラム室42aの圧力調整によって
排気バイパス弁41の開度が制御され、1個ターボチャ
ージャ域における過給圧制御が行なわれる。
【0031】ウェストゲートバルブ31を駆動するアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内の圧力は、ダイヤ
フラム室9a内に導入された過給気をデューティ制御さ
れる第6の電磁弁44を介して大気にブリードさせるこ
とにより可変されるようになっている。ウェストゲート
バルブ31は、ダイヤフラム室9aの圧力調整によって
開度が制御され、2個ターボチャージャ域における過給
圧制御が行なわれる。
【0032】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェース(I
/Oインターフェース)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0033】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図2に示すように、大気圧検出手段としての大気圧
センサ71が接続されている。大気圧センサ70は、検
出した大気圧の値を電気信号に変換し、エンジンコント
ロールコンピュータ29に入力する機能を有する。エン
ジンコントロールコンピュータ29には、図1に示すよ
うに、第1のフィードバック条件補正手段72が形成さ
れている。第1のフィードバック条件補正手段72は、
エンジンコントロールコンピュータ29内に格納される
プログラムから構成されている。第1のフィードバック
条件補正手段71は、大気圧が低いほどフィードバック
開始エンジン回転数NE1 、NE2 を高め、フィードバ
ック開始エンジン回転数NE1 、NE2 未満では、第5
の電磁弁32および第6の電磁弁44からの過給圧の大
気へのブリードを禁止する機能を有している。なお、N
1 は1個ターボチャージャ時におけるフィードバック
開始エンジン回転数を示し、NE2 は2個ターボチャー
ジャ時におけるフィードバック開始エンジン回転数を示
している。
【0034】つぎに、上記の過給機付エンジンの過給圧
制御における作用について説明する。高吸入空気量域で
は、吸気切替弁18は排気切替弁17がともに開かれ、
吸気バイパス弁10が閉じられる。これによって2個タ
ーボチャージャ7、8が駆動され、十分な過給空気量が
得られ、出力が向上される。低速域でかつ高負荷時に
は、吸気切替弁18と排気切替弁17がともに閉じら
れ、吸気バイパス弁33が開かれる。これによって主タ
ーボチャージャ7のみが駆動される。低吸入空気量域で
1個ターボチャージャとする理由は、低吸入空気量域で
は1個ターボチャージャ過給特性が2個ターボチャージ
ャ過給特性より優れているからである。1個ターボチャ
ージャとすることにより、過給圧、トルクの立上りが早
くなり、レスポンスが迅速となる。
【0035】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0036】つぎに、1個ターボチャージャ時における
排気バイパス弁のデューティ制御を、図5ないし図8の
フローチャートに基づいて説明する。この制御ルーチン
は、たとえば8msごとに行なわれる。図5において、
ステップ100で排気バイパス弁41のデューティ制御
ルーチンに入り、ステップ101でエンジン回転数(N
E)が取り込まれる。つぎに、ステップ102に進み、
エンジン回転数が4000rpm以上であるか否かが判
断される。ここで、エンジン回転数が4000rpmよ
りも高い場合は、ステップ103に進み、吸入空気量Q
が取り込まれる。この吸入空気量Qは、エアフローメー
タ24からの信号である。ステップ103で吸入空気量
Qが取り込まれると、ステップ104に進み、吸入空気
量Qが、たとえば4000l/minよりも大であるか
否かが判断される。ここで、吸入空気量Qが4000l
/minよりも大である場合は、ステップ107に進
む。
【0037】ステップ102において、エンジン回転数
が4000rpmよりも低いと判断された場合は、ステ
ップ105に進み、エンジン回転数NEが取り込まれ
る。エンジン回転数NEは、エンジン回転数センサ50
からの信号である。ステップ105でエンジン回転数N
Eが取り込まれると、ステップ130に進み、エンジン
回転数NEが図9に示す予め設定されたマップM1 のフ
ィードバック開始エンジン回転数NE1 よりも大である
か否かが判断される。ここで、エンジン回転数NEがマ
ップM1 のフィードバック開始エンジン回転数NE1
りも低いと判断された場合は、図8のステップ126に
進む。ステップ130において、エンジン回転数NEが
フィードバック開始エンジン回転数NE1 よりも高いと
判断された場合は、ステップ131に進み、Xイニシャ
ルがセットされているか否かが判断される。ここで、X
イニシャルがリセットされていると判断された場合は、
ステップ106に進む。ステップ131でXイニシャル
がセットされていると判断された場合は、ステップ13
2に進み、図10に示すマップM2 の初期デューティ値
1 が補正される。つぎに、ステップ133に進み、X
イニシャルがリセットされた後、ステップ115に進
む。
【0038】図5のステップ106においては、たとえ
ば吸気管圧力PMが1300mmHgabsよりも大で
あるか否かが判断される。ここで、吸気管圧力PMが1
300mmHgabsよりも大である場合は、図6のス
テップ107に進む。ステップ106で吸気管圧力PM
が1300mmHgabsよりも低いと判断された場合
は、後述するステップ118に進む。ステップ107で
は、スキップ制御がONであるか否かが判断される。つ
まり、このステップでは、スキップ制御と積分制御のい
ずれかを選択すべきかの判断が行なわれる。ここで、積
分制御とは、上述した積分定数によりデューティ比の補
正制御を意味する。スキップ制御は、排気バイパス弁4
1における開弁開始時の駆動力と介弁終了時の駆動力に
差があるために必要な制御である。すなわち、排気バイ
パス弁41の駆動力にはヒステリシスが存在し、これに
対応するためにデューティ比を積分定数値によって補正
するスキップ制御が行なわれる。
【0039】ステップ107において、スキップ制御で
あると判断された場合は、ステップ109に進み、デュ
ーティ比にスキップ値S(デューティ比5%)が付加さ
れる。つぎに、ステップ114に進み、スキップONが
リセットされる。ステップ107において、スキップ制
御でないと判断された場合は、ステップ108に進み、
デューティ比が50%を越えているか否かが判断され
る。ここで、デューティ比が50%を越えていれば、ス
テップ110に進み、デューティ比に大きな積分整数値
2 (たとえばデューティ比2%)が付加され、ステッ
プ115に至る。
【0040】ステップ108において、デューティ比が
50%を越えていないと判断された場合は、ステップ1
11に進み、デューティ比に小さな積分定数値K1 (た
とえばデューティ比1%)が付加され、ステップ115
に至る。ステップ115では、スキップ制御のOFFが
セットされ、ステップ116に進む。ステップ116で
は、デューティ比が100%以上に設定されているかを
判断し、100%以上であると判断された場合は、ステ
ップ117に進み、デューティ比は100%に設定(修
正)される。ステップ116において、デューティ比が
100%以下に設定されている場合は、ステップ127
に進む。このように、ステップ107ないしステップ1
17は、吸気管圧力または吸入空気量が設定値以上にな
った場合の制御を示し、この場合は、デューティ比を増
加させ、排気バイパス弁41を開く方向に作動させる。
【0041】図5のステップ104で吸入空気量が40
00l/minよりも少ないと判断された場合、または
ステップ106で吸気管圧力が1300mmHgabs
よりも低いと判断された場合は、ステップ118へ進
む。ステップ118では、スキップ制御がOFFにセッ
トされているか否かが判断される。つまり、ステップ1
18では、スキップ制御と積分制御のいずれかを選択す
べきかの判断が行なわれる。ステップ118において、
スキップ制御であると判断された場合は、ステップ12
0に進み、デューティ比からスキップ値S(デューティ
比5%)が減算される。つぎに、ステップ123に進
み、スキップ制御のOFFがリセットされる。
【0042】ステップ118において、積分制御である
と判断された場合は、ステップ119に進み、デューテ
ィ比が50%を越えているか否かが判断される。ここ
で、デューティ比が50%を越えていると判断された場
合は、ステップ121に進み、デューティ比から積分定
数値K2 (たとえばデューティ比2%)が減算され、ス
テップ124に進む。ステップ119では、デューティ
比が50%よりも小さいと判断された場合は、ステップ
122に進み、デューティ比から積分定数値K1(たと
えばデューティ比2%)が減算され、ステップ124に
進む。ステップ124においては、スキップ制御がON
セットされ、図8のステップ125に進む。
【0043】ステップ125においては、デューティ比
がゼロよりも小であるか否かが判断される。ここで、デ
ューティ比がゼロよりも小であると判断された場合は、
ステップ126に進み、デューティ比はゼロに修正され
る。そして、ステップ126に進んでデューティ比はゼ
ロにセットされ、ステップ134でXイニシャルがセッ
トされる。この処理が終了すると、つぎにステップ12
7に進んで第5の電磁弁32のデューティ制御が行なわ
れる。このステップ127からは、上述した各バルブ制
御が開始され、2個ターボチャージャへの切替えが可能
となる。
【0040】つぎに、2個ターボチャージャ時における
ウェストゲートバルブのデューティ制御を、図11およ
び図12のフローチャートに基づいて説明する。
【0045】図11のステップ200において、ウェス
トゲートバルブ31の開度制御が開始され、ステップ2
01で1個ターボチャージャから2個ターボチャージャ
への切替の検知が行なわれる。2個ターボチャージャへ
の切替検知は、第4の電磁弁28の開弁信号に基づいて
行なわれる。つぎに、ステップ202に進み、第4の電
磁弁28がオンになってT秒経過したか否かが判断され
る。すなわち、ここでは排気切替弁17が開弁し1個タ
ーボチャージャから2個ターボチャージャへの切替が行
なわれてからT秒経過したか否かが判断される。本実施
例では、T秒はたとえば1秒に設定されている。ステッ
プ202において、切替後T秒経過していないと判断さ
れた場合は、ステップ223に進んでYイニシャルをセ
ットした後ステップ210に進み、第6の電磁弁44の
デューティ値が0%とされ、制御過給圧に基づくウェス
トゲートバルブ31の開度制御は禁止される。この処理
が完了すると、ステップ216に進みリターンする。
【0046】ステップ202において、切替後T秒経過
していると判断された場合は、ステップ211に進み、
スロットル開度TAが60degよりも大であるか否か
が判断される。ここで、スロットル開度TAが60de
gよりも大であると判断された場合は、ステップ21に
進み、エンジン回転数NEが取り込まれる。つぎに、ス
テップ222に進み、エンジン回転数NEが図13に示
すマップM3 のフィードバック開始エンジン回転数値N
2 と比較される。ここで、エンジン回転数NEがフィ
ードバック開始エンジン回転数NE2 よりも高いと判断
された場合は、ステップ203に進む。
【0047】ステップ203においては、制御過給圧が
1300mmHgabsを越えているか否かが判断され
る。ステップ203において、制御過給圧が1300m
mHgabsを越えていると判断された場合は、ステッ
プ204に進んで第6の電磁弁44のデューティ値を小
さくし、ステップ205に進む。ステップ205では、
第6の電磁弁44のデューティ値が0%よりも小である
か否かが判断される。ここで、デューティ値が0%より
も小であると判断された場合は、ステップ206に進ん
でデューティ値は0%に修正され、ステップ216に進
んでリターンする。ステップ205でデューティ値が0
%よりも大である場合は、ステップ216に進んでリタ
ーンする。
【0048】ステップ211において、スロットル開度
TAが60degよりも小であると判断された場合は、
ステップ212に進み、Yイニシャルセットが行なわれ
る。Yイニシャルセットが行なわれると、ステップ21
0に進み、デューティ値が0%とされ、その後、ステッ
プ216に進んでリターンする。
【0049】ステップ203において、制御過給圧が1
300mmHgabsよりも低いと判断された場合は、
ステップ213に進み、Yイニシャルセットが行なわれ
たか否かが判断される。ここで、Yイニシャルセットが
行なわれていると判断された場合は、ステップ214に
進み、Yイニシャルセットのリセットが行なわれる。Y
イニシャルセットのリセットが行なわれると、ステップ
215に進み、第6の電磁弁44の初期デューティ値S
2 が図14に示すマップM4 によって補正される。第6
の電磁弁44の初期デューティ値が補正されると、ステ
ップ216に進み、リターンする。
【0050】ステップ213において、Yイニシャルセ
ットが行なわれていないと判断された場合は、ステップ
207に進み、第6の電磁弁44のデューティ値を大き
くしてステップ208に進む。ステップ208では、第
6の電磁弁44のデューティ値が100%よりも大であ
るか否かが判断される。ここで、デューティ値が100
%よりも大であると判断された場合は、ステップ209
に進んでデューティ値は100%に修正され、ステップ
216に進んでリターンする。ステップ208出デュー
ティ値が100%よりも小であると判断された場合は、
ステップ216に進んでリターンする。
【0051】図15は、第1実施例におけるスロットル
開度の変化に対するフィードバック開始回転数の変化お
よびデューティ比の変化を示している。図15に示すよ
うに、本実施例の場合は、第1のフィードバック条件補
正手段72により、1個ターボチャージャ時における高
地でのフィードバック開始回転数値NE1bは、平地での
フィードバック開始回転数値NE1aよりも高く設定され
る。したがって、図16に示すように過給圧が低くても
エンジン回転数によってフィードバック制御開始条件を
成立させることが可能となり、各電磁弁32、34のデ
ューティ比を高めることができる。その結果、高地で
は、各電磁弁32、44による過給気の大気へのブリー
ドが多くなり、過給圧の上昇によってエンジン出力の低
下が防止される。
【0052】また、第1のフィードバック条件補正手段
72は、フィードバック開始回転数NE1 、NE2 に満
たない条件の場合は、デューティ比を0%にして各電磁
弁32、44による過給気の大気へのブリードを禁止す
るので、過剰なブリードはなくなり、過給圧のオーバー
シュートは確実に防止される。
【0053】第2実施例 図17ないし図23は、本発明の第2実施例を示してい
る。第2実施例が第1実施例と異なるところは、フィー
ドバック条件補正手段の構成のみであり、その他の部分
は、第1実施例に準じるので、準じる部分に同一の符号
を付すことにより説明を省略し、異なる部分についての
み説明する。
【0054】図17に示すように、エンジンコントロー
ルコンピュータ29には、第2のフィードバック条件補
正手段73が形成されている。第2のフィードバック条
件補正手段73は、大気圧が低いほどフィードバック開
始過給圧値PM1 、PM2 を低下させ、フィードバック
開始過給圧値PM1 、PM2 未満では各電磁弁32、4
4からの過給気の大気へのブリードを禁止する機能を有
している。なお、PM1 は1個ターボチャージャ時にお
けるフィードバック開始過給圧値を示し、PM2 は2個
ターボチャージャ時におけるフィードバック開始過給圧
値を示している。
【0055】図18は、1個ターボチャージャ時におけ
る排気バイパス弁の制御処理の一部を示している。図1
8は、ステップ105a、106bを除き既に説明した
図5の処理に準じるので、この異なるステップにおける
処理内容についてのみ説明し、これ以外の処理内容につ
いての説明は省略する。
【0056】図18のステップ105aにおいては、過
給圧PMが取り込まれる。過給圧PMが取り込まれる
と、ステップ130aに進み、過給圧PMと図19のマ
ップM5 から求められたフィードバック開始過給圧値P
1 との比較が行なわれる。ここで、過給圧PMがフィ
ードバック開始過給圧値PM1 よりも高いと判断された
場合は、ステップ131に進み、第1実施例と同様の処
理が行なわれる。
【0057】図20は、2個ターボチャージャ時におけ
るウェストゲートバルブの制御処理の一部を示してい
る。図20は、ステップ221a、222aを除き既に
説明した図11の処理に準じるので、この異なるステッ
プにおける処理内容についてのみ説明し、これ以外の処
理内容についての説明は省略する。
【0058】図20のステップ221aにおいては、過
給圧PMが取り込まれる。過給圧PMが取り込まれる
と、ステップ222aに進み、過給圧PMと図21のマ
ップM6 から求められたフィードバック開始過給圧値P
2 との比較が行なわれる。ここで、過給圧PMがフィ
ードバック開始過給圧値PM2 よりも高いと判断された
場合は、ステップ203に進み、逆に過給圧PMがフィ
ードバック開始過給圧値PM2 よりも低いと判断された
場合は、ステップ210に進み、第1実施例と同様な処
理が行なわれる。
【0059】このように、第2実施例においては、図2
2、23に示すように、第2のフィードバック条件補正
手段73により、高地でのフィードバック開始過給圧値
PM1 、PM2 が平地の場合よりも高められるので、過
給圧が低い場合でもフィードバック制御が可能となる。
これにより、高地での第5の電磁弁32および第6の電
磁弁44のデューティ比が大とされ、過給圧制御弁であ
る排気バイパス弁41およびウェストゲートバルブ31
の開度が小とされる。したがって、高地でも過給圧を上
昇させることができ、高地でのエンジン出力低下が防止
される。
【0060】また、フィードバック開始過給圧未満で
は、各電磁弁32、44のデューティ比が0%に固定さ
れるので、各電磁弁32、44から過給気の過剰な大気
へのブリードが阻止され、1個および2個ターボチャー
ジャ時の過給圧のオーバーシュートの発生が防止され
る。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、つぎのような効果が得
られる。
【0062】請求項1の過給圧制御装置においては、大
気圧検出手段によって検出される大気圧が低いほどフィ
ードバック開始エンジン回転数を高める第1のフィード
バック条件補正手段を設けるようにしたので、過給圧が
低い場合でもフィードバック制御開始条件が成立し、高
地では過給圧制御用の電磁弁のデューティ比を高くする
ことができ、過給圧制御弁の開度が小とされる。したが
って、高地でも過給圧を十分高めることができ、エンジ
ン出力の低下が防止される。
【0063】また、第1のフィードバック条件補正手段
は、フィードバック開始条件未満では過給圧制御弁用の
電磁弁からの過給気の大気へのブリードを禁止するの
で、過剰ブリードによる1個および2個ターボチャージ
ャ時の過給圧のオーバーシュートを確実に防止すること
ができる。
【0064】請求項2の過給圧制御装置においては、大
気圧検出手段によって検出される大気圧側低いほどフィ
ードバック開始過給値を低下させる第2のフィードバッ
ク条件補正手段を設けるようにしたので、請求項1と同
様に過給圧が低くなる高地でもフィードバック制御開始
条件が成立し、高地でのエンジン出力の低下が防止され
る。
【0065】第2のフィードバック条件補正手段は、フ
ィードバック開始過給圧値未満では過給圧制御弁用の電
磁弁からの過給圧の大気へのブリードを禁止するので、
1個ターボチャージャおよび2個ターボチャージャ時の
過給圧のオーバーシュートを確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る過給気付エンジン過
給圧制御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を有する過給機付エンジンの制御系
統図である。
【図3】図2の装置におけるウェストゲートバルブ近傍
の概略断面図である。
【図4】図2の装置における排気バイパス弁近傍の概略
断面図である。
【図5】図1の装置における排気バイパス弁の制御の処
理手順の一部を示すフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】図7に続くフローチャートである。
【図9】大気圧とエンジン回転数との関係を示すマップ
である。
【図10】大気圧と排気バイパス弁用電磁弁のデューテ
ィ比との関係を示すマップである。
【図11】図1の装置におけるウェストゲートバルブの
制御の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図12】図11に続くフローチャートである。
【図13】大気圧とエンジン回転数との関係を示すマッ
プである。
【図14】大気圧とウェストゲートバルブ用電磁弁のデ
ューティ比との関係を示すマップである。
【図15】図1の装置におけるフィードバック開始エン
ジン回転数と電磁弁のデューティ比との関係を示す特性
図である。
【図16】平地と高地におけるフィードバック開始エン
ジン回転数の特性を示す特性図である。
【図17】本発明の第2実施例に係る過給機付エンジン
の過給圧制御装置のブロック図である。
【図18】図17の装置における排気バイパス弁の制御
の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図19】図18のステップ130aにおける大気圧と
過給圧との関係を示すマップである。
【図20】図17の装置におけるウェストゲートバルブ
の制御の処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図21】図20のステップ222aにおける大気圧と
過給圧との関係を示すマップである。
【図22】図17の装置におけるフィードバック開始過
給圧と電磁弁のデューティ比との関係を示す特性図であ
る。
【図23】平地と高地におけるフィードバック開始エン
ジン回転数の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 9 アクチュエータ 29 エンジンコントロールコンピュータ 31 ウェストゲートバルブ(過給圧制御弁) 32 第5の電磁弁(排気バイパス弁用電磁弁) 41 排気バイパス弁(過給圧制御弁) 42 アクチュエータ 44 第6の電磁弁(ウェストゲートバルブ用電磁弁) 71 大気圧検出手段 72 第1のフィードバック条件補正手段 73 第2のフィードバック条件補正手段 NE1 1個ターボチャージャ時におけるフィードバック
開始エンジン回転数 NE2 2個ターボチャージャ時におけるフィードバック
開始エンジン回転数 PM1 1個ターボチャージャ時におけるフィードバック
開始過給圧値 PM2 2個ターボチャージャ時におけるフィードバック
開始過給圧値

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、低吸入空気量域では主ターボチャージャ
    のみを過給作動させ、高吸入空気量域では双方のターボ
    チャージャを過給作動させ、過給圧の制御を行なう過給
    圧制御弁をアクチュエータのダイヤフラム室内に導かれ
    る過給気の圧力によって開弁可能に構成し、該アクチュ
    エータのダイヤフラム室内に導入される過給気をデュー
    ディ制御される電磁弁を介して外部にブリードさせるこ
    とにより、前記過給圧制御弁の開度を調整し過給圧のフ
    ィードバック制御を行なう過給機付エンジンの過給圧制
    御装置において、 大気圧を検知する大気圧検出手段と、 前記大気圧検出手段によって検知される大気圧が低いほ
    どフィードバック開始エンジン回転数を高め、フィード
    バック開始エンジン回転数未満では過給圧制御弁用の電
    磁弁からの過給気の大気へのブリードを禁止する第1の
    フィードバック条件補正手段と、を具備したことを特徴
    とする過給機付エンジンの過給圧制御装置。
  2. 【請求項2】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、低吸入空気量域では主ターボチャージャ
    のみを過給作動させ、高吸入空気量域では双方のターボ
    チャージャを過給作動させ、過給圧の制御を行なう過給
    圧制御弁をアクチュエータのダイヤフラム室内に導かれ
    る過給気の圧力によって開弁可能に構成し、該アクチュ
    エータのダイヤフラム室内に導入される過給気をデュー
    ティ制御される電磁弁を介して外部にブリードさせるこ
    とにより、前記過給圧制御弁の開度を調整し過給圧のフ
    ィードバック制御を行なう過給機付エンジンの過給圧制
    御装置において、 大気圧を検知する大気圧検出手段と、 前記大気圧検出手段によって検知される大気圧が低いほ
    どフィードバック開始過給圧値を低下させ、フィードバ
    ック開始過給圧値未満では過給圧制御弁用の電磁弁から
    の過給圧の大気へのブリードを禁止する第2のフィード
    バック条件補正手段と、を具備したことを特徴とする過
    給機付エンジンの過給圧制御装置。
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