JPH0598981A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH0598981A
JPH0598981A JP3280288A JP28028891A JPH0598981A JP H0598981 A JPH0598981 A JP H0598981A JP 3280288 A JP3280288 A JP 3280288A JP 28028891 A JP28028891 A JP 28028891A JP H0598981 A JPH0598981 A JP H0598981A
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JP
Japan
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turbocharger
valve
exhaust
intake
switching valve
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JP3280288A
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Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
Toshiji Nishiwaki
俊示 西脇
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸気切替弁および排気切替弁が閉弁状態で故
障した場合でも、これに起因する副ターボチャージャの
異常加熱と主ターボチャージャの過回転を防止する。 【構成】 2個ターボチャージャ切替条件検知手段60
により双方のターボチャージャ7、8による過給作動へ
の切替条件が成立したと検知された後、エンジン回転数
センサ50からのエンジン回転数と過給圧検知センサ3
0からの過給圧とに基づいて吸気切替弁18と排気切替
弁17とが閉弁状態で故障であるか否を故障判定手段6
1によって判定し、両切替弁18、17が閉弁状態で故
障であると判定された場合は、故障判定手段61により
排気バイパス弁41を閉弁させるとともに、ウェストゲ
ートバルブ31の制御過給圧に基づく開弁制御を禁止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエ
ンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイツインターボシステム
を採用した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図7に示すようになっている。エンジン本体91に
対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副ター
ボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられてい
る。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系に
は、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設けら
れ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパス
する吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96が
設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁94、
排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主ター
ボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気量域
では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バイパ
ス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ93
にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動とす
ることができる。低吸入空気量域から高吸入空気量域に
移行するときには、吸気切替弁95および排気切替弁9
4が閉じられているときに排気バイパス弁98を小開制
御し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることにより副
ターボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボチャ
ージャの切替をより円滑に(切替時のショックを小さ
く)行うことが可能になっている。
【0004】排気バイパス弁98は、アクチュエータと
連結されており、アクチュエータのダイヤフラム室に導
入される過給気の大気へのブリード量を電磁弁のデュー
ティ制御によって可変させることにより、排気バイパス
弁98の開度が制御されるようになっている。この排気
バイパス弁98の開度制御により、1個ターボチャージ
ャ時の過給圧の制御が行なわれるようになっている。
【0005】主ターボチャージャ92と副ターボチャー
ジャ93の双方が過給作動する2個ターボチャージャ時
には、ウェストゲートバルブの開度制御によって過給圧
の制御が行なわれるようになっている。ウェストゲート
バルブは、アクチュエータと連結されており、アクチュ
エータのダイヤフラム室に導入される過給気の大気への
ブリード量を電磁弁のデューティ制御によって可変させ
ることにより、ウェストゲートバルブの開度が制御され
るようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2ウェ
イツインターボシステムにおいて、電磁弁等の故障によ
り吸気切替弁および排気切替弁が閉弁状態で故障したま
ま2個ターボチャージャに切替えられた場合は、つぎの
ような問題が生じる。以下これについて説明する。
【0007】2個ターボチャージャ域では、排気バイパ
ス弁用の電磁弁のデューティ比が0%になっているた
め、タービン出口の圧力で排気バイパス弁が開き副ター
ボチャージャが回転するが、故障により吸気切替弁が閉
じていると、副ターボチャージャのコンプレッサ入口に
おける吸気の温度が著しく高くなる。この吸気温度の著
しい上昇は、コンプレッサのインペラ(翼車)の疲労要
因となり、副ターボチャージャの耐久性を低下させる。
この問題は、排気切替弁が閉弁状態で故障した際に、ウ
ェストゲートバルブを低吸入空気量域で開くようにした
特開平2−136516号公報の装置についても同様な
ことが言える。
【0008】また、吸気切替弁および排気切替弁が閉弁
状態で故障すると、つぎのような問題も生じる。2個タ
ーボチャージャ域では、ウェストゲートバルブ用の電磁
弁のデューティ制御によって制御過給圧が目標過給圧と
なるように制御されるが、吸気切替弁および排気切替弁
が閉弁状態で2個ターボチャージャに切替えられると、
吸、排気抵抗が大となり、過給圧が低下する。過給圧が
低下するとウェストゲートバルブ用電磁弁のデューティ
比は大となり、主ターボチャージャのタービン回転数は
高くなるように制御される。主ターボチャージャのター
ビン回転数の著しい上昇は、主ターボチャージャのイン
ペラ(コンプレッサ側の翼車)およびホイール(タービ
ン側の翼車)の疲労要因となる。
【0009】本発明は、上記の問題に着目し、吸気切替
弁および排気切替弁が閉弁状態で故障した場合でも、こ
れに起因する副ターボチャージャの異常加熱と主ターボ
チャージャの過回転を防止することが可能な過給機付エ
ンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、前記副ターボチャ
ージャのコンプレッサ下流に吸気通路を開閉する吸気切
替弁を設けるとともに、副ターボチャージャのタービン
下流または上流に排気通路を開閉する排気切替弁を設
け、低吸入空気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁を
共に閉弁させることにより主ターボチャージャのみを過
給作動させ、高吸入空気量域では前記吸気切替弁と排気
切替弁とを共に開弁させることにより両方のターボチャ
ージャを過給作動させ、主ターボチャージャのみの過給
作動時には副ターボチャージャの下流に設けられた排気
バイパス弁の開弁制御により過給圧の制御を行なうとと
もに副ターボチャージャの助走回転を行ない、双方のタ
ーボチャージャの過給作動時には主ターボチャージャを
バイパスするウェストゲートバルブの開弁制御により過
給圧の制御を行なうようにした過給機付エンジンの制御
装置において、エンジン回転数を検知するエンジン回転
数検知センサと、前記排気バイパス弁とウェストゲート
バルブのいずれか一方により制御される過給圧を検知す
る過給圧検知センサと、前記主ターボチャージャと副タ
ーボチャージャの双方による過給作動への切替条件成立
を検知する2個ターボチャージャ切替条件検知手段と、
前記2個ターボチャージャ切替条件検知手段による前記
切替条件成立の検知後、前記エンジン回転数検知センサ
からのエンジン回転数と前記過給圧検知センサからの過
給圧とに基づいて吸気切替弁と排気切替弁とが閉弁状態
で故障であるか否かを判定し、該吸気切替弁と排気切替
弁とが閉弁状態で故障であると判定した場合は前記排気
バイパス弁を閉弁させるとともに、前記ウェストゲート
バルブの制御過給圧に基づく開弁制御を禁止する故障判
定手段と、を具備したものから成る。
【0011】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、2個ターボチャージャ域で吸気切替弁
および排気切替弁が閉弁状態で故障した場合は、エンジ
ン回転数と過給圧との関係が正常時に比べて変化するの
で、故障判定手段では故障の発生を把握することができ
る。故障判定手段により吸気切替弁と排気切替弁とが閉
弁状態で故障であると判定された場合は、排気バイパス
弁が閉弁され、副ターボチャージャの助走回転数が低下
される。したがって、副ターボチャージャの過給能力は
低下され、吸気切替弁が閉弁状態であっても副ターボチ
ャージャのコンプレッサ入口における吸気温の上昇が抑
制され、コンプレッサの異常加熱が防止される。
【0012】また、故障判定手段によって故障であると
判定された場合は、ウェストゲートバルブの制御過給圧
に基づく開弁制御が禁止されるので、吸、排気切替弁の
故障により過給圧の低下が生じても、これに応じた過給
圧制御が行なわれなくなる。したがって、主ターボチャ
ージャの回転数を著しく上昇させるようなウェストゲー
トバルブの制御は行なわれなくなり、主ターボチャージ
ャの過回転によるインペラおよびタービンホイールの疲
労発生が防止される。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図6は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロット
ル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0014】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。副ターボチャージャ
8の作動、停止を可能ならしめるために、副ターボチャ
ージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁17が、コ
ンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設けられる。
吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のときは、両
方のターボチャージャ7、8が作動される。副ターボチ
ャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチャージャ
7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通路40を
介して連通可能となっている。排気バイパス通路40に
は、この排気バイパス通路40を開閉する排気バイパス
弁41が設けられている。排気バイパス弁41は、ダイ
ヤフラム式アクチュエータ42によって開閉されるよう
になっている。
【0015】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、16はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。
【0016】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラム式アクチュエータ16によって開閉されるようにな
っている。ウェストゲートバルブ31は、アクチュエー
タ9によって開閉されるようになっている。
【0017】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0018】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0019】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウェストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0020】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲーとバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0021】本実施例では、吸気バイパス弁33を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、助走回転時
間を長く必要とする登坂走行のような走行がほとんど生
じない場合には、とくに吸気バイパス弁33を設ける構
成にしなくともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0022】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、過給圧検知センサ(吸気管圧力
センサ)30、スロットル開度センサ5、吸入空気量測
定センサとしてのエアフローメータ24、エンジン回転
数検知センサ50、酸素センサ19が含まれる。エンジ
ンコントロールコンピュータ29は、演算をするための
セントラルプロセッサユニット(CPU)、読み出し専
用のメモリであるリードオンリメモリ(ROM)、一時
記憶用のランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力イ
ンターフェイス(I/Oインターフェイス)、各種セン
サからのアナログ信号をディジタル量に変換するA/D
コンバータを備えている。
【0023】本実施例では、メインスロットル弁4aの
上流にサブスロットル弁4bが配置されている。メイン
スロットル弁4aは、図示されていアクセルペダルと連
動しており、運転者によるアクセルペダルの踏込みによ
って開度が変化するようになっている。サブスロットル
弁4bは、運転者の意志に関係なく外部環境条件(気象
条件)に基づいて開閉するようになっている。
【0024】サブスロットル弁4bは、トラクションコ
ントロールバルブと呼ばれており、エンジンコントロー
ルコンピュータ29からの信号に基づいて開閉するよう
になっている。サブスロットル弁4bは、通常の路面走
行時は全開状態となっており、雪道等の滑りやすい路面
の走行時には閉じ側に作動し吸気通路を絞るようになっ
ている。これにより、エンジン出力が適度に低下され、
雪道等での発進加速時、過剰な駆動力によるホイールス
ピンが抑えられ、車両の方向安定性、駆動力が確保され
る。
【0025】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、2個ターボチャージャ切替条件
検知手段60、故障判定手段61が形成されている。2
個ターボチャージャ切替条件検知手段60、故障判定手
段61は、エンジンコントロールコンピュータ29内に
格納されるプログラムから構成される。
【0026】エンジン回転数検知センサ50からの回転
数信号、過給圧検知センサ30からの圧力信号は、故障
判定手段61にそれぞれ入力されている。2個ターボチ
ャージャ切替条件検知手段60は、エンジンの吸入空気
量が所定値に達した時に、主ターボチャージャ7および
副ターボチャージャ8の双方による過給作動に切替える
条件が成立した旨を検知する機能を有している。
【0027】2個ターボチャージャ切替条件検知手段6
0からの信号は、故障判定手段61に入力されている。
故障判定手段61は、2個ターボチャージャ切替条件検
知手段60によって双方のターボチャージャ7、8によ
る過給作動への切替条件が成立したと検知された後、エ
ンジン回転数検知センサ50からのエンジン回転数NE
と過給圧検知センサ30からの制御過給圧PMとの関係
を示すマップM1 、M2 に基づいて吸気切替弁18と排
気切替弁17とが閉弁状態で故障であるか否かを判定す
る機能を有している。
【0028】本実施例では、エンジン1と連結される変
速機55の変速比によって適用されるマップが異なって
おり、1速では図3に示す第1のマップM1が用いら
れ、2速ないし4速では図4に示す第2のマップM2
用いられる。変速比の検知は、変速比検知センサ56に
よって行なわれるようになっている。変速比検知センサ
56からの信号は、故障判定手段61に入力されるよう
になっている。
【0029】故障判定手段61は、吸気切替弁18と排
気切替弁17とが閉弁状態で故障であると判定した場合
は、排気バイパス弁41を閉弁させるとともに、制御過
給圧の値に基づくフィードバック制御によるウェストゲ
ートバルブ31の開弁制御を禁止する機能を有してい
る。本実施例では、故障判定手段61により排気バイパ
ス弁41用の第5の電磁弁32のデューティ比が85%
に設定されるとともに、ウェストゲートバルブ31用の
第6の電磁弁44のデューティ比がたとえば0%に設定
される。この状態では排気バイパス弁41はアクチュエ
ータ42内のスプリングの付勢力によって閉弁状態とさ
れる。したがって、ウェストゲートバルブ31と連結さ
れるアクチュエータ9に供給される過給気の大気へのブ
リード量はゼロとされ、ウェストゲートバルブ31は、
主ターボチャージャ7の回転数を高める方向には制御さ
れない。
【0030】つぎに、本実施例の作用について説明す
る。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じられ
る。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆動さ
れ、十分な過給空気量が得られ、出力が向上される。低
速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開かれ
る。これによって1個のターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。
【0031】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0032】図2に示す装置では、第1の電磁弁25の
故障に起因する吸気切替弁18の全閉状態での故障が生
じたり、第4の電磁弁28の故障に起因する排気切替弁
17の全閉状態での故障が生じたりすることがある。吸
気切替弁18および排気切替弁17が全閉状態で故障す
ると、副ターボチャージャ8のコンプレッサ8b入口の
吸気温度の著しい上昇によってコンプレッサが異常加熱
されたり、主ターボチャージャ7が過回転するという問
題が生じる。本実施例では、これらを防止するために、
図5に示す制御が行なわれる。
【0033】図5は、副ターボチャージャ8のコンプレ
ッサ8b入口の吸気温度の上昇と、主ターボチャージャ
7の過回転を防止するための処理手順を示している。ス
テップ101で処理が開始され、ステップ102に進ん
で、メインスロットル弁4aのスロットル開度TAMが
60°以上であるか否かが判断される。ステップ102
でメインスロットル弁4aのスロットル開度TAMが6
0°以上であると判断された場合は、ステップ103に
進む。ステップ103では、サブスロットル弁4bのス
ロットル開度TASが60°以上であるか否かが判断さ
れる。ステップ103でサブスロットル弁4bのスロッ
トル開度TASが60°以上であると判断された場合
は、ステップ104に進む。
【0034】ステップ104では、ウェストゲートバル
ブ31のフィードバック制御による開度制御を行なうた
めの条件が成立したか否かが判断される。つまり、ステ
ップ104では、主ターボチャージャ7と副ターボチャ
ージャ8の双方による過給作動への切替条件が2個ター
ボチャージャ切替条件検知手段60によって検知された
か否かが判断される。ここで、2個ターボチャージャへ
の切替条件が検知されたと判断された場合は、ステップ
105に進む。
【0035】ステップ102でメインスロットル弁4a
の開度が60°よりも小さいと判断された場合、または
ステップ103でサブスロットル弁4bの開度が60°
よりも小さいと判断された場合は、ステップ113に進
む。また、ステップ104で2個ターボチャージャへの
切替条件が成立していないと判断された場合は、同様ス
テップ113に進む。ステップ113では、ウェストゲ
ートバルブ31の開度制御を行なう第6の電磁弁44の
カウント値のリセットが行なわれる。
【0036】ステップ105では、ウェストゲートバル
ブ31のフィードバック制御による開弁制御が開始され
る旨の条件が成立した後、2秒経過したか否かが判断さ
れる。これは、第6の電磁弁44の作動時間を計測する
コンピュータ内のカウンタCV6FBTCのカウント値
から判断される。ステップ105において、切替条件成
立から2秒経過していると判断された場合は、ステップ
106に進み、変速機55の変速比が1速になっている
か否かが判断される。
【0037】本実施例では、吸気切替弁18と排気切替
弁17との閉弁状態での故障の判定は、2つのマップM
1 、M2 に基づいて行なわれる。これは、変速比を1速
にした場合と4速にした場合とでは、エンジン回転数の
上昇率が異なり、これが過給圧の立ち上がりの変化とな
って表われるからである。したがって、変速比が1速の
場合のみ第1のマップM1 が用いられ、他の変速比の場
合は第2のマップM2 が用いられる。
【0038】ステップ106において、変速比検知セン
サ56からの信号により変速比が1速であると判断され
た場合は、ステップ107に進み、図6に示すように、
制御過給圧PMが第1のマップM1 の基準値S以下であ
るか否かが判断される。ステップ106において変速比
が1速以外であると判断された場合は、ステップ112
に進み、制御過給圧PMが第2のマップM2 の基準値S
以下であるか否かが判断される。
【0039】ステップ107およびステップ108のい
ずれにおいても制御過給圧PMが各マップM1 、M2
基準値Sよりも低いと判断された場合は、ステップ10
8に進む。ステップ108では、レジスタAにデューテ
ィ比0%が記憶され、ステップ109に進む。ステップ
109では、レジスタAに記憶されたデューティ比に基
づいてウェストゲートバルブ31用の第6の電磁弁44
のデューティ比が0%に固定され、ウェストゲートバル
ブ31の開度制御が禁止される。
【0040】ステップ109の処理が終了すると、ステ
ップ110に進み、レジスタBにデューティ比85%が
記憶される。つぎに、ステップ111に進み、レジスタ
Bに記憶されたデューティ比に基づいて排気バイパス弁
41用の第5の電磁弁32のデューティ比が85%に設
定される。これにより、アクチュエータ42に供給され
る過給気の大部分が大気にブリードされ、排気バイパス
弁41は、アクチュエータ42内のスプリングの付勢力
によって閉弁される。
【0041】ステップ109において、ウェストゲート
バルブ31用の第6の電磁弁44のデューティ比が0%
が固定されフィードバック制御による開度制御が禁止さ
れると、アクチュエータ9に導かれる過給気の大気への
ブリード量がゼロとなり、ウェストゲートバルブ31は
素早く開弁される。そのため、主ターボチャージャ7の
タービン7aに流入する排気ガス量が著しく抑制され、
主ターボチャージャ7の回転数が低下される。
【0042】このように、吸、排気切替弁18、17の
閉弁状態での故障時には吸、排気抵抗が大となり、通常
は過給圧の低下を補正するために主ターボチャージャ7
の回転数が上昇するのであるが、本実施例では制御過給
圧PMに基づく過給圧制御が禁止されるので、主ターボ
チャージャ7の過回転が確実に防止される。
【0043】ステップ111において、排気バイパス弁
41用の第5の電磁弁32のデューティ比が85%に設
定されると、上述したように排気バイパス弁41は閉弁
される。これにより、排気バイパス通路40から流出す
る排気ガスが抑制され、副ターボチャージャ8の助走回
転が低下される。したがって、吸気切替弁18が閉じて
いても、副ターボチャージャ8の過給能力は小さくなる
ので、コンプレッサ8b入口における吸気温度が著しく
高くなることはなくなり、コンプレッサ8bの異常加熱
が防止される。
【0044】ステップ107およびステップ112のい
ずれにおいても制御過給圧PMが各マップM1 、M2
基準値よりも高いと判断された場合は、ステップ114
に進む。ステップ113の処理が終了すると、同様にス
テップ114に進む。ステップ114は、吸気切替弁1
8および排気切替弁17が閉弁状態での故障が生じてい
ない場合の処理であり、この場合は過給制御圧を目標過
給圧に追従させるようにウェストゲートバルブ31用の
第6の電磁弁44のデューティ比が設定される。ステッ
プ111およびステップ114の処理が終了すると、ス
テップ115に進み、処理のリターンが行なわれる。
【0045】本実施例では、吸気バイパス弁33を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、吸気バイパ
ス弁33を備えていない装置でも上述したような制御処
理を行なうことにより、吸、排気切替弁18、17が故
障した際のコンプレッサ8b入口の吸気温度の上昇を抑
えることが可能となる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、2個ターボチャージャ
切替条件検知手段により双方のターボチャージャによる
過給作動への切替条件が成立したと検知された後、エン
ジン回転数センサからのエンジン回転数と過給圧検知セ
ンサからの過給圧とに基づいて吸気切替弁と排気切替弁
とが閉弁状態で故障であるか否を故障判定手段によって
判定し、両切替弁が閉弁状態で故障であると判定された
場合は、故障判定手段により排気バイパス弁を閉弁させ
るとともに、ウェストゲートバルブの開弁制御を禁止す
るようにしたので、つぎのような効果が得られる。
【0047】故障判定手段により排気バイパス弁が閉弁
されるので、副ターボチャージャの助走回転数が低下さ
れ、吸気切替弁が閉弁状態であっても副ターボチャージ
ャのコンプレッサ入口における吸気温の著しい上昇を防
止することができる。したがって、異常加熱による副タ
ーボチャージャのインペラ(コンプレッサ側の翼車)の
疲労を低減することができ、副ターボチャージャの耐久
性を高めることができる。
【0048】故障判定手段によりウェストゲートバルブ
の制御過給圧に基づく開弁制御が禁止されるので、吸、
排気切替弁の閉弁状態での故障による過給圧の低下が生
じても、低下した過給圧に基づく過給圧制御は行なわれ
なくなる。そのため、主ターボチャージャの回転数を異
常に上昇させるようなウェストゲートバルブの制御は行
なわれなくなり、主ターボチャージャの過回転が防止さ
れる。したがって、主ターボチャージャのインペラ(コ
ンプレッサ側の翼車)およびタービンホイール(タービ
ン側の翼車)の疲労要因が低減でき、主ターボチャージ
ャの耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの系統図
である。
【図3】図1の装置の故障判定手段で用いられる第1の
マップの概念図である。
【図4】図1の装置の故障判定手段で用いられる第2の
マップの概念図である。
【図5】図2の装置における吸気切替弁および排気切替
弁の故障発生の際の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】図2の装置におけるエンジン回転数と制御過給
圧との関係を示す特性図である。
【図7】従来の過給機付エンジンの系統図である。
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコンロールコンピュータ 30 過給圧検知センサ 31 ウェストゲートバルブ 41 排気バイパス弁 50 エンジン回転数検知センサ 56 変速比検知センサ 60 2個ターボチャージャ切替条件検知手段 61 故障判定手段 M1 第1のマップ M2 第2のマップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、低吸入空気量域で
    は前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させることに
    より主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空
    気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁さ
    せることにより両方のターボチャージャを過給作動さ
    せ、主ターボチャージャのみの過給作動時には副ターボ
    チャージャの下流に設けられた排気バイパス弁の開弁制
    御により過給圧の制御を行なうとともに副ターボチャー
    ジャの助走回転を行ない、双方のターボチャージャの過
    給作動時には主ターボチャージャをバイパスするウェス
    トゲートバルブの開弁制御により過給圧の制御を行なう
    ようにした過給機付エンジンの制御装置において、 エンジン回転数を検知するエンジン回転数検知センサ
    と、 前記排気バイパス弁とウェストゲートバルブのいずれか
    一方により制御される過給圧を検知する過給圧検知セン
    サと、 前記主ターボチャージャと副ターボチャージャの双方に
    よる過給作動への切替条件成立を検知する2個ターボチ
    ャージャ切替条件検知手段と、 前記2個ターボチャージャ切替条件検知手段による前記
    切替条件成立の検知後、前記エンジン回転数検知センサ
    からのエンジン回転数と前記過給圧検知センサからの過
    給圧とに基づいて吸気切替弁と排気切替弁とが閉弁状態
    で故障であるか否かを判定し、該吸気切替弁と排気切替
    弁とが閉弁状態で故障であると判定した場合は前記排気
    バイパス弁を閉弁させるとともに、前記ウェストゲート
    バルブの制御過給圧に基づく開弁制御を禁止する故障判
    定手段と、を具備したことを特徴とする過給機付エンジ
    ンの制御装置。
JP3280288A 1991-10-02 1991-10-02 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0598981A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010229903A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toyota Motor Corp 過給機付内燃機関の異常判定装置
CN111980792A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 卡明斯公司 分流式通道排气歧管上的排气歧管压力管理系统

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