JPH0579342A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH0579342A
JPH0579342A JP3266957A JP26695791A JPH0579342A JP H0579342 A JPH0579342 A JP H0579342A JP 3266957 A JP3266957 A JP 3266957A JP 26695791 A JP26695791 A JP 26695791A JP H0579342 A JPH0579342 A JP H0579342A
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JP
Japan
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valve
opening
turbocharger
engine
opening degree
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JP3266957A
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English (en)
Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
Hiroki Wada
裕樹 和田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メインスロットル弁とサブスロットル弁の作
動を考慮したウェストゲートバルブの開度制御を可能に
し、ウェストゲートバルブの開度制御に起因するターボ
チャージャの過回転および過々給の発生を防止する。 【構成】 2個ターボチャージャ時におけるメインスロ
ットル弁4aの開度とサブスロットル弁4bの開度の少
なくともいずれか一方の開度が所定値よりも小となる状
態を設定開度検知手段60によって検知し、この設定開
度検知手段60からの信号に基づいて作動する開度制御
禁止手段61により、ウェストゲートバルブ31の開度
制御を禁止し、ターボチャージャの過回転および過々給
の発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエ
ンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイターボシステムを採用
した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図5に示すようになっている。エンジン本体91に
対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副ター
ボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられてい
る。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系に
は、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設けら
れ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパス
する吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96が
設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁94、
排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主ター
ボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気量域
では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バイパ
ス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ93
にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動とす
ることができる。低吸入空気量域から高吸入空気量域に
移行するときには、吸気切替弁95および排気切替弁9
4が閉じられているときに排気バイパス弁98を小開制
御し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることにより副
ターボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボチャ
ージャの切替をより円滑に(切替時のショックを小さ
く)行うことが可能になっている。
【0004】2ウェイツインターボに関連する先行技術
として、1個ターボチャージャ時には排気バイパス弁の
開度を、2個ターボチャージャ時にはウェストゲートバ
ルブの開度をそれぞれ制御し、過給圧を目標値に制御す
るようにしたものが知られている(特開平2−1981
7号公報)。ウェストゲートバルブを駆動するアクチュ
エータのダイヤフラム室には過給圧が導かれるようにな
っており、この過給圧によってウェストゲートバルブが
開弁するようになっている。2個ターボチャージャ時に
は、ウェストゲートバルブ用のアクチュエータのダイヤ
フラム室に導かれる過給気のブリード量が可変され、こ
れに伴なうウェストゲートバルブの開度調整により、過
給圧が目標値と一致するように制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2個タ
ーボチャージャ時の過給圧制御をウェストゲートバルブ
の開度制御によって行なう方式の場合は、制御の遅れや
運転条件の変化等により、つぎのような問題を招いてい
た。
【0006】雪道等での発進加速時、過剰な駆動力によ
るホイールスピンを抑え車両の方向安定性、駆動力を確
保するための手段の一つとして、サブスロットル弁(ト
ラクションコントロールバルブ)が採用されている。サ
ブスロットル弁は、アクセルペダルと連動する通常のス
ロットル弁(以下、メインスロットル弁という)の上流
側に設けられており、運転者の意志に関係なく外部環境
条件に基づいて開閉するようになっている。雪道等の滑
りやすい路面の走行時には、吸気通路がサブスロットル
弁によって絞られ、エンジンの出力トルクが低下される
ようになっている。
【0007】メインスロットル弁とサブスロットル弁の
双方を備えたエンジンでは、いずれか一方のスロットル
弁が閉じ側に動くと、吸入空気量が抑制され、出力が抑
えられる。ここで、メインスロットル弁の開度のみを検
知して過給圧の制御を行なうと、2個ターボチャージャ
時にサブスロットル弁の閉じ制御によって吸気通路が絞
られた場合、目標過給圧よりも制御過給圧が小さくな
る。
【0008】過給圧が低下すると、過給圧を高めるため
にウェストゲートバルブ用の電磁弁のデューティ比が大
とされるが、これに伴なってターボチャージャの回転数
が著しく上昇してしまう。そのため、ターボチャージャ
のインペラ(コンプレッサ側の翼車)およびタービン
(タービン側の翼車)が疲労しやすくなり、ターボチャ
ージャの耐久性に影響を及ぼす。
【0009】また、過給圧制御をウェストゲートバルブ
のデューティ制御により行なう方式では、つぎのような
問題も存在する。サブスロットル弁の閉じ制御時にウェ
ストゲートバルブのデューティ制御が行なわれると、過
給圧の低下によりデューティ比が大きくなる。その後、
サブスロットル弁が開側に制御されるとウェストゲート
バルブの要求デューティ比が小さくなるが、サブスロッ
トル弁の開閉スピードに対してウェストゲートバルブの
デューティ制御の追従性が悪いため、その後の運転状態
によってはウェストゲートバルブに対して不必要な開度
制御を行なうことになり、過々給状態が生じる。過々給
の発生は、ノッキングやプレイグの発生を招き、エンジ
ンに悪影響を与える。
【0010】このように、メインスロットル弁とサブス
ロットル弁とを備えたエンジンでは、各スロットル弁の
作動とウェストゲートバルブの開度制御との関係が重要
であり、各スロットル弁の作動を考慮したウェストゲー
トバルブの開度制御が必要となる。
【0011】本発明は、上記の問題に着目し、メインス
ロットル弁とサブスロットル弁の作動を考慮したウェス
トゲートバルブの開度制御を可能にし、ウェストゲート
バルブの開度制御に起因するターボチャージャの過回転
および過々給の発生を防止することのできる過給機付エ
ンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、エンジンから排出
される排気ガスの一部を前記主ターボチャージャのター
ビンをバイパスさせて流すウェストゲートバルブを有
し、該ウェストゲートバルブをダイヤフラムアクチュエ
ータのダイヤフラム室内に導かれる過給気の圧力によっ
て開弁可能に構成し、両方のターボチャージャによる過
給作動時に、過給圧制御手段により前記ダイヤフラムア
クチュエータのダイヤフラム室内に導入される過給気を
デューティ制御される電磁弁を介して外部にブリードさ
せ、前記ウェストゲートバルブを開度制御することによ
り過給圧を目標過給圧に一致させるようにした過給機付
エンジンの制御装置において、前記主ターボチャージャ
および副ターボチャージャの双方による過給作動時にア
クセルペダルと連動するメインスロットル弁の開度と外
部環境情報に基づいて開閉するサブスロットル弁の開度
の少なくともいずれか一方の開度が所定値よりも小とな
る状態を検知する設定開度検知手段と、前記設定開度検
知手段からの信号に基づいて前記ウェストゲートバルブ
の開度制御を禁止する開度制御禁止手段と、を具備した
ものから成る。
【0013】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、メインスロットル弁とサブスロットル
弁の少なくともいずれか一方の開度が所定値よりも小と
なる状態が設定開度検知手段によって検知可能となる。
設定開度検知手段によって双方のスロットル弁の開度の
うち一方のスロットル弁の開度が所定値よりも小である
と検知された場合は、その旨の信号が開度制御禁止手段
に入力され、開度制御禁止によってウェストゲートバル
ブの開度制御が禁止される。そのため、ウェストゲート
バルブの不必要な開弁制御が行なわれなくなり、これに
起因するターボチャージャの過回転および過々給の発生
が防止される。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図4は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、メインス
ロットル弁4aおよびサブスロットル弁4bを介してサ
ージタンク2に接続されている。
【0015】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。副ターボチャージャ
8の作動、停止を可能ならしめるために、副ターボチャ
ージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁17が、コ
ンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設けられる。
吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のときは、両
方のターボチャージャ7、8が作動される。副ターボー
チャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチャージ
ャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通路40
を介して連通可能となっている。排気バイパス通路40
には、この排気バイパス通路40を開閉する排気バイパ
ス弁41が設けられている。排気バイパス弁41は、ダ
イヤフラム式アクチュエータ42によって開閉されるよ
うになっている。
【0016】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。
【0017】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラム式アクチュエータ16によって開閉されるようにな
っている。ウエストゲートバルブ31は、アクチュエー
タ9によって開閉されるようになっている。
【0018】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0019】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0020】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウエストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0021】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0022】ウェストゲートバルブ31は、図3に示す
ように、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成さ
れている。ウェストゲートバルブ31と連結されるダイ
ヤフラムアクチュエータ9には、ダイヤフラム室9aが
形成されている。ダイヤフラム室9aはダイヤフラム9
cによって区画されており、ダイヤフラム室9aの反対
側の室9bにはダイヤフラム9cをダイヤフラム室9a
側に押圧するスプリング9dが収納されている。ダイヤ
フラム室9aには、コンプレッサ7b下流から過給圧が
導かれるようになっている。ダイヤフラム室9aに導か
れた過給気は、上述したように第6の電磁弁44を介し
て大気側にリークされるようになっている。
【0023】エンジン運転中は、ウェストゲートバルブ
31の弁体31aには排気ガスの排圧Paが作用してお
り、この排圧Paによって弁体31aにかかる力と、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるダイヤフラムアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内に作用する過給圧
によって生じる力との和が一定値を超えることによって
ウェストゲートバルブ31は開弁される。ウェストゲー
トバルブ31の閉弁動作は、スプリング9dの付勢力に
よって行なわれる。
【0024】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5a、5b、吸入空気量測定センサとし
てのエアフローメータ24、エンジン回転数センサ5
0、および酸素センサ19が含まれる。エンジンコント
ロールコンピュータ29は、演算をするためのセントラ
ルプロセッサユニット(CPU)、読み出し専用のメモ
リであるリードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用の
ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力インターフ
ェイス(I/Oインターフェイス)、各種センサからの
アナログ信号をディジタル量に変換するA/Dコンバー
タを備えている。
【0025】本実施例では、メインスロットル弁4aの
上流にサブスロットル弁4bが配置されている。メイン
スロットル弁4aは、図示されないアクセルペダルと連
動しており、運転者によるアクセルペダルの踏込みによ
って開度が変化するようになっている。サブスロットル
弁4bは、運転者の意志に関係なく外部環境条件(気象
条件)に基づいて開閉するようになっている。
【0026】サブスロットル弁4bは、トラクションコ
ントロールバルブと呼ばれており、エンジンコントロー
ルコンピュータ29からの信号に基づいて開閉するよう
になている。サブスロットル弁4bは、通常の路面走行
時は全開状態なっており、雪道等の滑りやすい路面の走
行時には閉じ側に作動し吸気通路を絞るようになってい
る。これにより、エンジン出力が適度に低下され、雪道
等での発進加速時、過剰な駆動力によるホイールスピン
が抑えられ、車両の方向安定性、駆動力が確保される。
【0027】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、設定開度検知手段60、開度制
御禁止手段61が形成されている。この設定開度検知手
段60および開度制御禁止手段61は、エンジンコント
ロールコンピュータ29内に格納されるプログラムから
構成される。設定開度検知手段60は、主ターボチャー
ジャ7および副ターボチャージャ8の双方によって過給
作動が行なわれる2個ターボチャージャ時において、メ
インスロットル弁4aのスロットル開度TAMとサブス
ロットル弁4bのスロットル開度TASの少なくともい
ずれか一方の開度が所定値よりも小となる状態を検知す
る機能を有している。
【0028】メインスロットル弁4aの開度は、一方の
スロットル開度センサ5aによって検知され、サブスロ
ットル弁4bの開度は、他方のスロットル開度センサ5
bによって検知されている。本実施例では、少なくとも
メインスロットル弁4aの開度が60°よりも小である
とき、サブスロットル弁4bの開度が60°よりも小で
あるときに、設定開度検知手段60から開度禁止手段6
1に信号が出力されるようになっている。
【0029】開度制御禁止手段61は、設定開度検知手
段60からの信号に基づき、制御過給圧の値に基づくフ
ィードバック制御によるウェストゲートバルブ31の開
度制御を禁止する機能を有している。本実施例では、開
度制御禁止手段61が動作すると、ウェストゲートバル
ブ31の開度制御用の第6の電磁弁44のデューティ値
は0%に固定される。この状態では、ウェストゲートバ
ルブ31と連結されるアクチュエータ9からの過給気の
大気へのブリード量はゼロとされ、ウェストゲートバル
ブ31は、過給圧を高める方向には制御されない。
【0030】なお、開度制御禁止手段61が動作した場
合において、制御過給圧の値に基づかない独自の開度制
御は可能であり、この場合は、第6の電磁弁44のデュ
ーティ値をターボチャージャの過回転や過々給が生じな
い程度に設定することが必要となる。
【0031】本実施例では、吸気バイパス弁18を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、助走回転時
間を長く必要とする登板走行のような走行がほとんど生
じない場合には、とくに吸気バイパス弁18を設ける構
成にしなくともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0032】つぎに、本実施例の作用について説明す
る。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じられ
る。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆動さ
れ、十分な過給空気量が得られ、出力が向上される。低
速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開かれ
る。これによって1個のターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。
【0033】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0034】メインスロットル弁4aとサブスロットル
弁4bとを備えたエンジンでは、各スロットル弁4a、
4bの作動とウェストゲートバルブ31の開度制御との
関係が重要であり、この関係を考慮しないで過給圧制御
を行なうと、ターボチャージャの過回転や過々給の発生
を招くことになる。本実施例では、これらの発生を防止
するために、図4に示す制御が行なわれる。
【0035】図4は、ウェストゲートバルブの開度制御
に起因するターボチャーの過回転および過々給の発生を
防止するための制御処理手順を示している。図4のステ
ップ101においてウェストゲートバルブ31の開度制
御ルーチンに入り、ステップ102で主ターボチャージ
ャ7および副ターボチャージャ8の双方によって過給作
動が行なわれる2個ターボチャージャ域が否かの判断が
行なわれる。ここで、2個ターボチャージャでなく1個
ターボチャージャであると判断された場合は、ウェスト
ゲートバルブ31の開度制御は不要であるので、ステッ
プ107に進み、レジスタAにデューティ比100%が
記憶される。つぎに、ステップ108に進んで第6の電
磁弁44のデューティ比が100%とされ、ステップ1
09に進み、処理のリターンが行なわれる。
【0036】ステップ102において、2個ターボチャ
ージャであると判断された場合は、ステップ103に進
み、メインスロットル弁4aのスロットル開度TAMが
600°以下であるか否かが判断される。ここで、スロ
ットル開度TAMが60°以上であると判断された場合
は、ステップ104に進む。ステップ103でスロット
ル開度TAMが60°よりも小さいと判断された場合
は、ステップ106に進み、レジスタAに0%が記憶さ
れる。つぎに、ステップ108に進んで、ウェストゲー
トバルブ31用の第6の電磁弁44のデューティ比が0
%とされ、ウェストゲートバルブ31の開度制御が禁止
される。
【0037】ステップ104においては、サブスロット
ル弁4bのスロットル開度TASが60°以下であるか
否かが判断される。ここで、スロットル開度TASが6
0°以上であると判断された場合は、ステップ105に
進み、他の条件を考慮したデューティ比αがレジスタA
に記憶される。ステップ104でスロットル開度TAS
が60°よりも小さいと判断された場合は、メインスロ
ットルバルブ4aの場合と同様にステップ106に進
み、レジスタAに0%が記憶され、ステップ108でウ
ェストゲートバルブ31の開度制御が禁止される。この
処理が終了すると、ステップ109に進み、処理のリタ
ーンが行なわれる。
【0038】こうして、メインスロットル開度TAMと
サブスロットル開度TASのいずれか一方が60°より
も小さい状態では、ウェストゲートバルブ31の開度制
御が禁止されると共に第6の電磁弁44のデューティ比
が0%とされるため、アクチュエータ9への過給気の大
気へのブリードがゼロとなり、ウェストゲートバルブ3
1は過給圧によって容易に開く。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、2個ターボチャージャ
時におけるメインスロットル弁の開度とサブスロットル
弁の開度の少なくともいずれか一方の開度が所定値より
も小となる状態を設定開度検知手段によって検知し、こ
の設定開度検知手段からの信号に基づいて作動する開度
制御禁止手段により、ウェストゲートバルブの開度制御
を禁止するようにしたので、ターボチャージャの過回転
および過々給の発生を防止することができる。
【0040】したがって、過回転によるターボチャージ
ャのインペラおよびタービンの疲労が抑制され、ターボ
チャージャの耐久性を高めることができる。また、過々
給の発生が防止されることにより、ノッキングやプレイ
グの発生がなくなり、エンジンの耐久性を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの系
統図である。
【図3】図2の装置におけるウェストゲートバルブ近傍
の拡大断面図である。
【図4】図1の装置におけるウェストゲートバルブの開
度制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】従来の過給機付エンジンの概略系統図である。
【符号の説明】
1 エンジン 4a メインスロットル弁 4b サブスロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 31 ウェストゲートバルブ 60 設定開度検知手段 61 開度制御禁止手段 63 過給圧制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、エンジンから排出される排気ガスの一部
    を前記主ターボチャージャのタービンをバイパスさせて
    流すウェストゲートバルブを有し、該ウェストゲートバ
    ルブをダイヤフラムアクチュエータのダイヤフラム室内
    に導かれる過給気の圧力によって開弁可能に構成し、両
    方のターボチャージャによる過給作動時に、過給圧制御
    手段により前記ダイヤフラムアクチュエータのダイヤフ
    ラム室内に導入される過給気をデューティ制御される電
    磁弁を介して外部にブリードさせ、前記ウェストゲート
    バルブを開度制御することにより過給圧を目標過給圧に
    一致させるようにした過給機付エンジンの制御装置にお
    いて、 前記主ターボチャージャおよび副ターボチャージャの双
    方による過給作動時にアクセルペダルと連動するメイン
    スロットル弁の開度と外部環境情報に基づいて開閉する
    サブスロットル弁の開度の少なくともいずれか一方の開
    度が所定値よりも小となる状態を検知する設定開度検知
    手段と、 前記設定開度検知手段からの信号に基づいて前記ウェス
    トゲートバルブの開度制御を禁止する開度制御禁止手段
    と、を具備したことを特徴とする過給機付エンジンの制
    御装置。
JP3266957A 1991-09-19 1991-09-19 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0579342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10704475B2 (en) 2017-09-28 2020-07-07 Subaru Corporation Engine control device

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