JPH0579341A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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Publication number
JPH0579341A
JPH0579341A JP3266954A JP26695491A JPH0579341A JP H0579341 A JPH0579341 A JP H0579341A JP 3266954 A JP3266954 A JP 3266954A JP 26695491 A JP26695491 A JP 26695491A JP H0579341 A JPH0579341 A JP H0579341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
valve
engine
supercharging pressure
turbocharger
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Application number
JP3266954A
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English (en)
Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
Hiroki Wada
裕樹 和田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主ターボチャージャおよび副ターボチャージ
ャの双方により過給作動が行なわれる2個ターボチャー
ジャ時に、スロットル弁が開の状態で変速動作が行なわ
れた場合でも、制御過給圧のオーバーシュートの発生を
確実に防止する。 【構成】 エンジン1と連結される自動変速機55の変
速動作を検知する変速動作検出手段60からの信号に基
づき、変速動作後から所定時間だけ制御過給値の値に基
づくウェストゲートバルブ31の開度制御を開度制御禁
止手段61によって禁止することにより、変速動作に伴
なう過給圧のオーバーシュートの発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエ
ンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイターボシステムを採用
した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図6に示すようになっている。エンジン本体91に
対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副ター
ボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられてい
る。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系に
は、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設けら
れ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパス
する吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96が
設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁94、
排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主ター
ボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気量域
では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バイパ
ス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ93
にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動とす
ることができる。低吸入空気量域から高吸入空気量域に
移行するときには、吸気切替弁95および排気切替弁9
4が閉じられているときに排気バイパス弁98を小開制
御し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることにより副
ターボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボチャ
ージャの切替をより円滑に(切替時のショックを小さ
く)行うことが可能になっている。
【0004】2ウェイツインターボに関連する先行技術
として、1個ターボチャージャ時には排気バイパス弁の
開度を、2個ターボチャージャ時にはウェストゲートバ
ルブの開度をそれぞれ制御し、過給圧を目標値に制御す
るようにしたものが知られている(特開平2−1981
7号公報)。ウェストゲートバルブを駆動するアクチュ
エータのダイヤフラム室には過給圧が導かれるようにな
っており、この過給圧によってウェストゲートバルブが
開弁するようになっている。2個ターボチャージャ時に
は、ウェストゲートバルブ用のアクチュエータのダイヤ
フラム室に導かれる過給気のブリード量が可変され、こ
れに伴なうウェストゲートバルブの開度調整により、過
給圧が目標値と一致するように制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2個タ
ーボチャージャ時の過給圧の制御をウェストゲートバル
ブの開度制御によって行なう方式の場合は、エンジンの
スロットル弁が開の状態で変速動作が行なわれると、制
御の過給圧が目標過給圧に対してオーバシュート(過々
給)することがあり、ノッキングやプレイグの発生を招
くという問題がある。これについて以下に説明する。
【0006】自動変速機を搭載した車両の場合は、手動
変速機を搭載した車両と異なり、アクセルペダルを踏込
んだ状態で変速動作が行なわれることがある。アクセル
ペダルと連動するスロットルバルブが開状態でシフトダ
ウンやシフトアップの変速動作が行なわれると、エンジ
ン回転数が急変し、吸入空気量の急激な変化により、過
給圧が著しく変動する。通常の過給圧の変化に対して
は、ウェストゲートバルブの開度制御で十分対処できる
のであるが、変速動作に伴なう急激な過給圧の低下に対
しては、デューティ制御の追従性が悪いため、その後の
運転状態によっては不必要な開度制御を行なうことにな
り、目標過給圧に対して制御過給圧がオーバーシュート
してしまう。また、手動変速機を搭載した車両の場合で
も、誤操作や故意によりアクセルペダルを踏込んだ状態
で変速動作を行なうと、上述と同様な問題が生じる。
【0007】本発明は、上記の問題に着目し、2個ター
ボチャージャ時にスロットル弁が開の状態で変速動作が
行なわれた場合でも、制御過給圧のオーバーシュートの
発生を確実に防止することが可能な過給機付エンジンの
制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、エンジンから排出
される排気ガスの一部を前記主ターボチャージャのター
ビンをバイパスさせて流すウェストゲートバルブを有
し、該ウェストゲートバルブをダイヤフラムアクチュエ
ータのダイヤフラム室内に導かれる過給気の圧力によっ
て開弁可能に構成し、両方のターボチャージャによる過
給作動時に、過給圧制御手段により前記ダイヤフラムア
クチュエータのダイヤフラム室内に導入される過給気を
デューティ制御される電磁弁を介して外部にブリードさ
せ、前記ウェストゲートバルブを開度制御することによ
り過給圧を目標過給圧に一致させるようにした過給機付
エンジンの制御装置において、前記エンジンと連結され
る変速機の変速動作を検知する変速動作検出手段と、前
記変速動作検出手段からの信号に基づいて変速動作後か
ら所定時間だけ前記ウェストゲートバルブの開度制御を
禁止する開度制御禁止手段と、を具備したものから成
る。
【0009】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、変速機の変速動作が変速動作検出手段
によって検知される。変速動作検知手段によって変速動
作が検知されると、この変速動作検知信号に基づいて開
度制御禁止手段が作動し、変速動作後から所定時間だけ
制御過給圧の値に基づくウェストゲートバルブの開度制
御が禁止される。そのため、変速動作に伴なう急激な過
給圧の低下が生じても、制御遅れに起因するウェストゲ
ートバルブの不必要な開弁制御が行なわれなくなり、目
標過給圧に対する制御過給圧のオーバーシュートの発生
が防止される。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロット
ル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0011】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。副ターボチャージャ
8の作動、停止を可能ならしめるために、副ターボチャ
ージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁17が、コ
ンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設けられる。
吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のときは、両
方のターボチャージャ7、8が作動される。副ターボー
チャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチャージ
ャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通路40
を介して連通可能となっている。排気バイパス通路40
には、この排気バイパス通路40を開閉する排気バイパ
ス弁41が設けられている。排気バイパス弁41は、ダ
イヤフラム式アクチュエータ42によって開閉されるよ
うになっている。
【0012】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を
介して排気マフラーに接続される。吸気切替弁18はア
クチュエータ11によって開閉され、排気切替弁17は
ダイヤフラム式アクチュエータ16によって開閉される
ようになっている。ウエストゲートバルブ31は、アク
チュエータ9によって開閉されるようになっている。
【0013】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0014】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0015】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウエストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0016】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0017】ウェストゲートバルブ31は、図3に示す
ように、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成さ
れている。ウェストゲートバルブ31と連結されるダイ
ヤフラムアクチュエータ9には、ダイヤフラム室9aが
形成されている。ダイヤフラム室9aはダイヤフラム9
cによって区画されており、ダイヤフラム室9aの反対
側の室9bにはダイヤフラム9cをダイヤフラム室9a
側に押圧するスプリング9dが収納されている。ダイヤ
フラム室9aには、コンプレッサ7b下流から過給圧が
導かれるようになっている。ダイヤフラム室9aに導か
れた過給気は、上述したように第6の電磁弁44を介し
て大気側にリークされるようになっている。
【0018】エンジン運転中は、ウェストゲートバルブ
31の弁体31aには排気ガスの排圧Paが作用してお
り、この排圧Paによって弁体31aにかかる力と、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるダイヤフラムアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内に作用する過給圧
によって生じる力との和が一定値を超えることによって
ウェストゲートバルブ31は開弁される。ウェストゲー
トバルブ31の閉弁動作は、スプリング9dの付勢力に
よって行なわれる。
【0019】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0020】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、変速動作検出手段60、開度制
御禁止手段61が形成されている。この変速動作検出手
段60および開度制御禁止手段61は、エンジンコント
ロールコンピュータ29内に格納されるプログラムから
構成される。変速動作検出手段60は、エンジン1と連
結される自動変速機55の変速動作を検知する機能を有
している。すなわち、運転席に配置されるシフトレバー
(図示略)のシフト操作によるシフトダウンやシフトア
ップの変速動作が変速動作検出手段60によって検出さ
れるようになっている。本実施例では、自動変速機55
の変速ギヤの位置変化により、変速動作を検知するよう
になっている。
【0021】変速動作検出手段60からの信号は、開度
制御禁止手段61に入力されている。開度制御禁止手段
61からの禁止信号は、過給圧制御手段63に入力可能
となっている。開度制御禁止手段61は、変速動作検出
手段60からの信号に基づき、変速動作後から所定時間
Tだけ制御過給圧の値に基づくフィードバック制御によ
るウェストゲートバルブ31の開度制御を禁止する機能
を有している。
【0022】本実施例では、所定時間T内におけるウェ
ストゲートバルブ31の開度制御用の第6の電磁弁44
のデューティ値は0%に固定される。この状態では、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるアクチュエータ9
からの過給気の大気へのブリード量はゼロとされ、ウェ
ストゲートバルブ31は、過給圧を高める方向には制御
されない。なお、上記の所定時間Tにおいて、制御過給
圧の値に基づかない独自の開度制御は可能であり、この
場合は、第6の電磁弁44のデューティ値を制御過給圧
がオーバシュートしない程度に設定することが必要とな
る。
【0023】本実施例では、吸気バイパス弁18を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、助走回転時
間を長く必要とする登板走行のような走行がほとんど生
じない場合には、とくに吸気バイパス弁18を設ける構
成にしなくともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0024】つぎに、本実施例の作用について説明す
る。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じられ
る。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆動さ
れ、十分な過給空気量が得られ、出力が向上される。低
速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開かれ
る。これによって1個のターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。
【0025】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0026】図5に示すように、自動変速機55による
1速から2速への変速動作が行なわれると、エンジン回
転数NEが急変し、吸入空気量の変化によって制御過給
圧PMが著しく低下する。変速動作に伴なう急激な制御
過給圧の低下に対しては、デューティ制御の追従性が悪
いため、その後の運転状態によってはウェストゲートバ
ルブ31に対して不必要な開度制御を行なうことにな
り、目標過給圧に対して制御過給圧がオーバーシュート
する。本実施例では、この制御過給圧のオーバーシュー
トの発生を防止するため、図4に示す制御が行なわれ
る。
【0027】図4は、変速動作に伴なう制御過給圧のオ
ーバーシュートを防止するための制御処理手順を示して
いる。図4のステップ101においてウェストゲートバ
ルブ31の開度制御ルーチンに入り、ステップ102で
自動変速機55における先回のギヤ段(変速ギヤ位置)
SFT0がレジスタAに記憶される。つぎに、ステップ
103に進み、自動変速機55における今回のギヤ段S
FT1がレジスタBに記憶される。ステップ103の処
理が終了すると、ステップ104に進み、レジスタAと
レジスタBとの比較が行なわれる。すなわち、ここでは
先回検知した変速比と今回検知した変速比とが同じであ
るか否かが判断される。
【0028】ステップ104において、先回のギヤ段と
今回のギヤ段とが同じであると判断された場合は、変速
動作が行なわれなかったものとみなしてステップ106
に進む。ステップ106では、CPU内のカウンタCS
FTCHGがクリアされ、ステップ106に進んでレジ
スタBの更新が行なわれる。
【0029】ステップ104において、先回検知された
ギヤ段と今回検知されたギヤ段とが異なると判断された
場合は、変速動作が行なわれたとみなし、ステップ10
7に進む。ステップ107では、レジスタBの更新が行
なわれる。つぎに、ステップ108に進み、カウンタC
SFTCHGによる計測時間が500msec経過した
か否かが判断される。ここで、計測時間が500mse
c経過していると判断された場合は、ステップ111に
進み、他の要件によってウェストゲートバルブ31のデ
ューティ比をどのように設定するかの処理が行なわれ
る。
【0030】ステップ108でカウンタによる計測時間
が500msecを経過していないと判断された場合
は、ステップ109に進み、レジスタAがクリアされ、
ステップ110にてウェストゲートバルブ31のデュー
ティ比が0%に固定される。すなわち、変速動作後50
0msec間は、開度制御禁止手段61からの信号によ
り、ウェストゲートバルブ31を制御する第6の電磁弁
44のデューティ比が0%に固定され、フィードバック
制御に基づくウェストゲートバルブ31の開度制御は禁
止される。ステップ110、111の処理が終了する
と、ステップ112に進み、つぎの制御処理に移行され
る。
【0031】図5に示すように、変速動作後の500m
sec間は、制御過給圧PMに基づくウェストゲートバ
ルブ31の開度制御を行なう第6の電磁弁44のデュー
ティ値が0%とされることにより、この時間内Tはウェ
ストゲートバルブ31は制御過給圧を高める方向には作
動しなくなり、制御過給圧PMのオーバーシュートの発
生は防止される。なお、デューティ値を0%とせず、こ
れに近いデューティ値に制限した場合も、同様にオーバ
ーシュートの発生は防止される。
【0032】本実施例では、自動変速機を搭載した車両
についての適用を説明したが、手動変速機を搭載した車
両においても誤操作や故意によりアクセルペダルを踏込
んだ状態で変速動作を行なうこともありうるので、同様
に2個ターボチャージャ時における変速動作に伴なう過
給圧のオーバーシュートの発生が問題となる。したがっ
て、本発明は自動変速機による変速動作に限らず手動変
速機による変速動作にも適用可能となる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンと連結される
変速機の変速動作を検知する変速動作検出手段からの信
号に基づき、変速動作後から所定時間だけ制御過給値の
値に基づくウェストゲートバルブの開度制御を開度制御
禁止手段によって禁止するようにしたので、変速動作に
伴なう過給圧のオーバーシュート(過々給)の発生を防
止することができる。したがって、主ターボチャージャ
および副ターボチャージャの双方により過給作動が行な
われる2個ターボチャージャ時の過々給に起因するノッ
キングやプレイグの発生を防止することができ、エンジ
ンの耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの系
統図である。
【図3】図2の装置におけるウェストゲートバルブ近傍
の拡大断面図である。
【図4】図1の装置におけるウェストゲートバルブの開
度制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】2ウェイツインターボエンジンにおける変速動
作時の過給圧の変化を示す特性図である。
【図6】従来の過給機付エンジンの概略系統図である。
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 31 ウェストゲートバルブ 55 自動変速機 60 変速動作検出手段 61 開度制御禁止手段 63 過給圧制御手段 PM 制御過給圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、エンジンから排出される排気ガスの一部
    を前記主ターボチャージャのタービンをバイパスさせて
    流すウェストゲートバルブを有し、該ウェストゲートバ
    ルブをダイヤフラムアクチュエータのダイヤフラム室内
    に導かれる過給気の圧力によって開弁可能に構成し、両
    方のターボチャージャによる過給作動時に、過給圧制御
    手段により前記ダイヤフラムアクチュエータのダイヤフ
    ラム室内に導入される過給気をデューティ制御される電
    磁弁を介して外部にブリードさせ、前記ウェストゲート
    バルブを開度制御することにより過給圧を目標過給圧に
    一致させるようにした過給機付エンジンの制御装置にお
    いて、 前記エンジンと連結される変速機の変速動作を検知する
    変速動作検出手段と、 前記変速動作検出手段からの信号に基づいて変速動作後
    から所定時間だけ前記ウェストゲートバルブの開度制御
    を禁止する開度制御禁止手段と、を具備したことを特徴
    とする過給機付エンジンの制御装置。
JP3266954A 1991-09-19 1991-09-19 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0579341A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102748122A (zh) * 2012-07-16 2012-10-24 上海中船三井造船柴油机有限公司 一种船用柴油机增压器运转状态的控制装置

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