JPH05195798A - 過給機付エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装置

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JPH05195798A
JPH05195798A JP4029068A JP2906892A JPH05195798A JP H05195798 A JPH05195798 A JP H05195798A JP 4029068 A JP4029068 A JP 4029068A JP 2906892 A JP2906892 A JP 2906892A JP H05195798 A JPH05195798 A JP H05195798A
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air
air bypass
bypass valve
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 急減速時におけるエアバイパスバルブの開弁
動作を素早く行ない、開弁遅れによるサージングの発生
を防止する。 【構成】 エアバイパスバルブ62を、ダイヤフラム室
62c内に導かれる過給圧によって閉弁させるようにし
た過給機付エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装置
において、エアバイパスバルブ62に、急減速時にダイ
ヤフラム室62c内の過給気を大気に逃がす正圧逃がし
弁81を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機付エンジンにお
ける減速時のサージングの発生を防止するようにした減
速エアバイパスバルブ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】過給機(ターボチャージャ)を備えたエ
ンジンでは、減速によってスロットル弁が開弁状態から
急激に閉弁状態に切替わった場合は、吸気慣性およびコ
ンプレッサの回転慣性によりスロットル弁の上流側圧力
が急激に上昇する。この急激な圧力上昇は、過給気が圧
力反射によってコンプレッサ側に逆流するサージングを
生じさせ、脈動音が発生するという問題を招く。
【0003】この脈動音を低減する技術の一例として、
実開昭64−58723号公報、実公昭63−983号
公報に開示されている装置が知られている。これらの装
置では、ターボチャージャのコンプレッサの上流側と下
流側を連通するエアバイパス通路にダイヤフラム式のエ
アバイパスバルブが設けられており、急減速時にはエア
バイパスバルブをダイヤフラム室に導かれる圧力によっ
て開弁させ、圧力上昇した過給気の一部がコンプレッサ
上流側にバイパスされる。
【0004】しかしながら、上記公報の装置にもつぎの
ような解決すべき問題が存在した。 (イ)実開昭64−58723号公報では、エンジン回
転数が高いパーシャル条件では、ターボチャージャが十
分回転しているので、エアバイパスバルブが負圧と正圧
とによって開弁してしまい、過給気が再循環を繰返して
吸気温が異常に上昇するという問題がある。吸気温の上
昇は、コンプレッサの耐久信頼性および吸気ダクト関係
のゴムホースの耐久信頼性を低下させるという問題を招
く。 (ロ)実公昭63−983号公報の装置では、ダイヤフ
ラム室に導かれる負圧(差圧)のみでエアバイパスバル
ブの開弁制御するため、減速時のエアバイパスバルブの
開弁タイミングが遅く、減速直後のサージングの発生を
十分に低減することができない。
【0005】そこで、過給気の再循環に起因する吸気温
の上昇を防止でき、しかもサージングの発生を十分に低
減することが可能な過給機付エンジンの減速エアバイパ
スバルブ制御装置が、先に本出願人により提案されてい
る(特願平3−171863号)。この減速エアバイパ
スバルブ制御装置では、エアバイパスバルブの弁体が取
付けられるダイヤフラムの外面側に過給圧が作用するよ
うになっており、過給時にはダイヤフラム室内に導かれ
る過給圧によってエアバイパスバルブは閉弁するように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイヤ
フラム室への過給圧の導入によってエアバイパスバルブ
を閉弁させる構成にした場合は、図7に示すように、ダ
イヤフラム室に導かれた過給気が減速時に圧力伝達通路
を介して抜ける時間だけエアバイパスバルブの開弁遅れ
が生じる。そのため、急減速時にはサージングの発生を
十分に低減することができない。また、熱式エアフロー
メータやカルマン渦エアフローメータを用いたエンジン
では、サージングによる吸入空気量の誤判定が生じ、空
燃比がリッチになるという問題も生じる。
【0007】本発明は、上記の問題に着目し、急減速時
におけるエアバイパスバルブの開弁動作を素早く行な
い、開弁遅れによるサージングの発生を防止することが
可能な減速エアバイパスバルブ制御装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装
置は、ターボチャージャのコンプレッサの上流側と下流
側をエアバイパス通路を介して連通可能に接続し、該エ
アバイパス通路に、コンプレッサ下流の過給気をコンプ
レッサ上流に導くダイヤフラム式のエアバイパスバルブ
を設け、該エアバイパスバルブを、ダイヤフラム室内に
導かれる過給圧によって閉弁させるようにした過給機付
エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装置において、
前記エアバイパスバルブに、急減速時に前記ダイヤフラ
ム室内の過給気を大気に逃がす正圧逃がし弁を接続した
ものから成る。
【0009】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの減速
エアバイパスバルブ制御装置においては、エアバイパス
バルブに、正圧逃がし弁が接続されているので、急減速
時にはダイヤフラム室内の過給気を瞬時に大気側に逃が
すことができる。そのため、急減速時におけるエアバイ
パスバルブの開弁動作を素早く行なうことが可能にな
り、開弁遅れによるサージングの発生が防止される。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの減
速エアバイパスバルブ制御装置の望ましい実施例を、図
面を参照して説明する。
【0011】第1実施例 図1ないし図4は、本発明の第1実施例を示しており、
とくに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合
を示している。図2において、1はエンジン、2はサー
ジタンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホー
ルド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜
#6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3a
によって連通されている。7、8は互いに並列に配置さ
れた主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。
ターボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8
aは排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれ
のコンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロッ
トル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0012】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチ
ャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通
路40を介して連通可能となっている。排気バイパス通
路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排気
バイパス弁41が設けられている。排気バイパス弁41
は、ダイヤフラム式アクチュエータ42によって開閉さ
れるようになっている。
【0013】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を
介して排気マフラー(図示せず)に接続される。吸気切
替弁18はアクチュエータ11によって開閉され、排気
切替弁17はダイヤフラム式アクチュエータ16によっ
て開閉されるようになっている。ウエストゲートバルブ
31は、アクチュエータ9によって開閉されるようにな
っている。
【0014】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0015】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を全開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ10を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは吸気バイパス弁33を全閉とするようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0016】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に過給圧を導く第6の電磁弁44も、ON、OF
F制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ比により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流が可変制御され
る。なお、デューティ比は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、デューティ比=A/(A+
B)×100(%)で表わされる。本実施例では、第5
の電磁弁32と第6の電磁弁44をデューティ制御する
ことにより、これらの電磁弁の開口量を可変させること
が可能となっている。
【0017】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室に導入ささる過給圧の大気へ
のブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32のデュー
ティ制御によって可変させることにより可変可能となっ
ている。ウェストゲートバルブ31の開度は、アクチュ
エータ9のダイヤフラム室に導入される過給圧の大気へ
のブリード量(リーク量)を第6の電磁弁44のデュー
ティ制御によって可変させることにより可変可能となっ
ている。
【0018】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0019】主ターボチャージャ7のコンプレッサ7b
の下流に位置する吸気通路14aと、副ターボチャージ
ャ8のコンプレッサ8bの下流に位置する吸気通路14
bとが合流する合流部14cの近傍には、コンプレッサ
7b、8b下流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流
に導くエアバイパス通路61が接続されている。エアバ
イパス通路61には、開弁時にコンプレッサ7b、8b
下流の過給気をコンプレッサ7b、8b上流に流すエア
バイパスバルブ62が設けられている。
【0020】エアバイパスバルブ62は、弁体62aが
設けられるダイヤフラム62bに作用する過給圧とダイ
ヤフラム室62cに作用する過給圧との差圧によって開
弁可能に構成されている。ダイヤフラム室62cには、
ダイヤフラム62bを閉弁方向に付勢する圧縮コイルス
プリング62dが配設されている。ダイヤフラム室62
cに負圧が導かれた状態では、ダイヤフラム62bが圧
縮コイルスプリング62d側に変位し、エアバイパスバ
ルブ62は開弁するようになっている。
【0021】エアバイパスバルブ62のダイヤフラム室
62cは、第1の圧力導入通路63を介して吸気通路1
4の合流部14c近傍と連通可能になっている。第1の
圧力導入通路63には、エアバイパスバルブ62のダイ
ヤフラム室62cに過給圧を遅延させて導入させる正圧
遅延弁64が介装されている。正圧遅延弁64は、通路
としてのチェックバルブ64aと絞り部64bが並列に
配置されている。チェックバルブ64aは、エアバイパ
スバルブ62のダイヤフラム室62c側から合流部14
c側への吸気の流れのみを許す機能を有する。絞り部6
4bは、合流部14c側からダイヤフラム室62c側へ
流入する吸気の流量を一定量に絞り、ダイヤフラム室6
2c内の圧力が過給気の導入によって急激に上昇するの
を阻止する機能を有している。
【0022】エアバイパスバルブ62には、過給状態か
らの急減速時にダイヤフラム室62c内の過給気を大気
に逃がす正圧逃がし弁81が接続されている。正圧逃が
し弁81は、本実施例では2方電磁弁である第7の電磁
弁(DSV7)から構成されている。正圧逃がし弁81
は、エンジンコントロールコンピュータ29からの出力
信号により、急減速時に開弁するようになっている。過
給時にエアバイパスバルブ62のダイヤフラム室62c
内に導かれた過給気は、急減速時には正圧逃がし弁81
を介して、エアフローメータ24の下流に位置する吸気
通路15内に排出されるようになっている。本実施例で
は、ダイヤフラム室62c内の過給気を吸気通路15内
に排出させているが、エアフィルタ等を介してそのまま
大気に逃がす構成としてもよい。
【0023】つぎに、第1実施例における作用について
説明する。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに開かれ、吸気バイパス弁33が閉じ
られる。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆
動され、十分な過給空気量が得られ、出力が向上され
る。低速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気
切替弁17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開
かれる。これによって1個のターボチャージャ7のみが
駆動される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャと
する理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ
過給特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れてい
るからである。1個ターボチャージャとすることによ
り、過給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが
迅速となる。低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0024】減速直後は、スロットル弁4の閉弁により
スロットル弁上流の圧力が急上昇し、この急上昇した圧
力はエアバイパスバルブ62のダイヤフラム62bに作
用する。ダイヤフラム62bは、この圧力によって圧縮
コイルスプリング62d側に変位し、ダイヤフラム62
bの変位に伴なう弁体62aの移動により、エアバイパ
スバルブ62が開弁される。ここで、ダイヤフラム室6
2cにも急上昇した圧力が第1の圧力導入通路63を介
して導かれるが、第1の圧力導入通路63には正圧遅延
弁64が介装されているので、ダイヤフラム室62c内
の圧力が導入される過給気によって急上昇することは阻
止される。そのため、減速直後は急上昇した過給圧によ
って容易にダイヤフラム62bを変化させることがで
き、エアバイパスバルブ62の開弁は迅速に行なわれ
る。したがって、圧力の高い吸気はエアバイパスバルブ
62を介してコンプレッサ7b、8bの上流側へバイパ
スされる。
【0025】なお、スロットル弁4の開度がアイドリン
グと全開との間に位置するいわゆるパーシャル時は、エ
アバイパスバルブ62のダイヤフラム室62cには、過
給気が導かれるので、エアバイパス通路61はダイヤフ
ラム62bの変位に伴なう弁体62aの移動によって閉
塞される。したがって、エアバイパス通路61による過
給気の再循環は確実に防止され、吸気温の上昇が防止さ
れる。
【0026】図4は、第1実施例における正圧逃がし弁
81の制御処理手順を示している。図4に示すように、
ステップ101において制御ルーチンが開始され、ステ
ップ102に進んで過給圧PMが取り込まれる。つぎ
に、ステップ103に進み、過給圧PMが360mmH
gabsを超えているか否かの判断が行なわれる。すな
わち、ステップ103では、軽負荷か高負荷かの判断が
行なわれる。
【0027】ステップ103において、過給圧PMが3
60mmHgabsを超えていると判断された場合は、
ステップ104に進み、スロットル開度TAが取り込ま
れる。つぎにステップ105に進み、スロットル開度T
Aが20°(deg)を超えているか否かが判断され
る。ここで、スロットル弁4の開度TAが20°を超え
ていると判断された場合は、ステップ106に進み、第
7の電磁弁(VSV7)からなる正圧逃がし弁81がO
FFとされ、正圧逃がし弁81は閉弁状態とされる。
【0028】ステップ105において、スロットル開度
TAが20°よりも小さいと判断された場合は、ステッ
プ107に進み、スロットル弁4の閉弁速度△TAが取
り込まれる。つぎに、ステップ108に進み、閉弁速度
△TAが−0.7deg/8msを超えているか否かが
判断される。ここで、△TA>−0.7deg/8ms
と判断された場合は、ステップ106に進む。
【0029】ステップ103においてPM>360mm
Hgabsでないと判断された場合、すなわちステップ
103で軽負荷であると判断された場合は、ステップ1
09に進む。同様にステップ108において△TA<−
0.7deg/8msであると判断された場合、すなわ
ちステップ108で急減速であると判断された場合は、
ステップ109に進む。ステップ109では、第7の電
磁弁(VSV7)からなる正圧逃がし弁81がエンジン
コントロールコンピュータ29からの指令によって開弁
される。ステップ106およびステップ109の処理が
終了すると、ステップ110に進んで、処理のリターン
が行なわれる。
【0030】このように、急減速によってエアバイパス
バルブ62が開弁する際は、正圧逃がし弁81も開弁さ
れ、ダイヤフラム室62c内の過給気を素早く大気側に
逃がすことが可能となる。したがって、図7に示すよう
に、急減速時におけるエアバイパスバルブ62の開弁動
作が素早くなり、開弁遅れによるサージング(吸気脈
動)の発生が防止される。その結果、熱式エアフロメー
タやカルマン渦エアフローメータを用いたエンジンの場
合でも、サージングの発生による吸入空気量の誤判定が
防止され、空燃比がオーバリッチになるという問題もな
くなる。
【0031】第2実施例 図5および図6は、本発明の第2実施例を示している。
本実施例が第1実施例と異なるところは、エアバイパス
バルブの作動構成のみであり、その他の部分は第1実施
例に準じるので、準じる部分に第1実施例と同一の符号
を付すことにより準じる部分の説明を省略し、異なる部
分について説明する。
【0032】第1実施例においては、正圧遅延弁64を
介してコンプレッサ7b、8b下流の過給圧をダイヤフ
ラム室62cに導く構成としたが、本実施例は正圧遅延
弁64を使用しない構成となっている。図5において、
ダイヤフラム室62cは、第2の圧力導入通路71を介
してスロットル弁4近傍に配置されたポート72と連通
可能になっている。ポート72は、スロットル弁4の全
閉時に負圧となる位置に配置されている。第2の圧力導
入通路71を介してダイヤフラム室62cに負圧が導か
れた状態では、ダイヤフラム62bが圧縮コイルスプリ
ング62d側に変位し、エアバイパスバルブ62は開弁
するようになっている。
【0033】エアバイパスバルブ62には、過給状態か
らの急減速時にダイヤフラム室62c内の過給気を大気
に逃がす正圧逃がし弁81が接続されている。正圧逃が
し弁81は、本実施例では2方電磁弁である第7の電磁
弁(VSV7)から構成されている。正圧逃がし弁81
は、エンジンコントロールコンピュータ29からの出力
信号により、減速時に開弁するようになっている。エア
バイパスバルブ62のダイヤフラム室62c内の過給気
は、正圧逃がし弁81を介して、エアフローメータ24
の下流に位置する吸気通路15内に排出されるようにな
っている。
【0034】エアバイパスバルブ62と正圧逃がし弁8
1との間の通路には、チェック弁82が介装されてい
る。チェック弁82は、ダイヤフラム室62cへ導かれ
た過給気を大気側へ逃がす方向のみの流れを許す機能を
有している。
【0035】このように構成された第2実施例において
は、減速直後は、スロットル弁4上流の過給気の圧力が
急上昇し、この急上昇した過給圧によってエアバイパス
バルブ62のダイヤフラム62bが開弁方向に変位す
る。また、この状態では、スロットル弁4の全閉時に負
圧となるポート72からの負圧が第2の圧力導入通路7
1を介してダイヤフラム室62cに導かれる。そのた
め、エアバイパスバルブ62は、ダイヤフラム62b側
に作用する過給圧(正圧)とダイヤフラム室62cに導
かれる負圧とによって素早く開弁する。つまり、過給圧
のみによる開弁動作よりも、負圧を利用することによっ
てダイヤフラム62bの変位が早くなり、開弁動作は著
しく応答性が高められる。したがって、第1実施例より
もさらにエアバイパスバルブ62の開弁動作が早くな
り、スロットル弁4の急閉によって上昇した過給圧は瞬
時にコンプレッサ7b、8b上流側にバイパスされ、サ
ージングによる脈動音の発生が確実に防止される。
【0036】なお、上記各実施例は1個のエンジンに対
して2個のターボチャージャが設けられる2ステージツ
インターボエンジンについて説明したが、1個のエンジ
ンに対して1個のターボチャージャが設けられるエンジ
ンに対しても勿論適用可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、つぎのような効果が得
られる。ダイヤフラム室に導かれる過給圧によって閉弁
するエアバイパスバルブに、急減速時にダイヤフラム室
内の過給気を大気に逃がす正圧逃がし弁を接続するよう
にしたので、急減速時にはエアバイパスバルブを素早く
開弁させることができ、開弁遅れによるサージングの発
生を防止することができる。その結果、熱式エアフロー
メータやカルマン渦エアフローメータを用いたエンジン
の場合でも、サージングによる吸入空気量の誤判定が防
止され、空燃比がオーバリッチになるという問題も解消
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る過給機付エンジンの
減速エアバイパスバルブ制御装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの系統図
である。
【図3】図1の装置におけるエアバイパスバルブの動作
時の吸気の流れを示す拡大断面図である。
【図4】図1の装置における正圧逃がし弁の制御処理手
順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例に係る過給機付エンジンの
減速エアバイパスバルブ制御装置の概略構成図である。
【図6】図5の装置を備えた過給機付エンジンの系統図
てある。
【図7】従来の過給機付エンジンの急減速時におけるエ
アバイパスバルブの開弁特性を示す特性図である。
【符号の説明】
4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 7b コンプレッサ 8 副ターボチャージャ 8b コンプレッサ 61 エアバイパス通路 62 エアバイパスバルブ 62a 弁体 62c ダイヤフラム室 64 正圧遅延弁 72 スロットル弁の全閉時に負圧となるポート 81 正圧逃がし弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターボチャージャのコンプレッサの上流
    側と下流側をエアバイパス通路を介して連通可能に接続
    し、該エアバイパス通路に、コンプレッサ下流の過給気
    をコンプレッサ上流に導くダイヤフラム式のエアバイパ
    スバルブを設け、該エアバイパスバルブを、ダイヤフラ
    ム室内に導かれる過給圧によって閉弁させるようにした
    過給機付エンジンの減速エアバイパスバルブ制御装置に
    おいて、前記エアバイパスバルブに、急減速時に前記ダ
    イヤフラム室内の過給気を大気に逃がす正圧逃がし弁を
    接続したことを特徴とする過給機付エンジンの減速エア
    バイパスバルブ制御装置。
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Cited By (5)

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