JPH0544481A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH0544481A
JPH0544481A JP3219250A JP21925091A JPH0544481A JP H0544481 A JPH0544481 A JP H0544481A JP 3219250 A JP3219250 A JP 3219250A JP 21925091 A JP21925091 A JP 21925091A JP H0544481 A JPH0544481 A JP H0544481A
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JP
Japan
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valve
turbocharger
engine
exhaust
intake
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Application number
JP3219250A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Isotani
知之 磯谷
Akira Kotani
彰 小谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーシング時における主ターボチャージャの
過回転を確実に防止する。 【構成】 主ターボチャージャ7および副ターボチャー
ジャ8を備えた過給機付エンジンの制御装置において、
過給状態検知手段61によって主ターボチャージャ7の
みの過給状態が検知され、かつ非連結状態検知手段62
によってエンジン1と駆動系との非連結状態が検知され
た時に、過回転防止指令手段63によってウェストゲー
トバルブ用電磁弁44のデューティ値をウェストゲート
バルブ31が主ターボチャージャ7の過給気と排気ガス
の圧力によって容易に開く値に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給機付エンジンの制
御装置に関し、とくにレーシング時の主ターボチャージ
ャの過回転を防止することが可能な制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ステージターボシステムを採
用した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図6に示すようになっている。エンジン本体391
に対し、主ターボチャージャ(T/C−1)392と副
ターボチャージャ(T/C−2)393が並列に設けら
れている。副ターボチャージャ393に接続される吸、
排気系には、それぞれ吸気切替弁394、排気切替弁3
95が設けられ、副ターボチャージャ393のコンプレ
ッサをバイパスする吸気バイパス通路397には、吸気
バイパス弁396が設けられている。低吸入空気量域で
は吸気切替弁394、排気切替弁395をともに全閉と
することにより、主ターボチャージャ392のみを過給
作動させ、高吸入空気量域では両切替弁394、395
をともに全開とし、吸気バイパス弁396を閉じること
により、副ターボチャージャ393にも過給作動を行わ
せ、2個ターボチャージャ作動とすることができる。
【0004】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するときには、吸気切替弁395および排気切替弁39
4が閉じられているときに排気バイパス弁398を小開
制御し、さらに吸気バイパス弁396を閉じることによ
り副ターボチャージャ393の助走回転数を高め、ター
ボチャージャの切替をより円滑に行う(切替時のショッ
クを小さくする)ことが可能になっている。
【0005】主ターボチャージャ392および副ターボ
チャージャ393の双方による過給時には、ウェストゲ
ートバルブ(図示略)のフィードバック制御による開弁
制御によって過給圧制御が行なわれる。ウェストゲート
バルブはダイヤフラムアクチュエータと連結されてお
り、ダイヤフラムアクチュエータのダイヤフラム室内に
は、ウェストゲートバルブを開弁させるための過給気が
導かれている。ダイヤフラム室内に導かれた過給気は、
デューティ制御される電磁弁を介して外部にブリード
(リーク)されるようになっている。
【0006】図7は、ウェストゲートバルブを開閉駆動
するダイヤフラムアクチュエータに供給される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)と過給圧との関係を示
している。ウェストゲートバルブは、ダイヤフラムアク
チュエータのダイヤフラムに作用する圧力が高くなると
開弁するようになっており、ダイヤフラムに作用する圧
力が小さい状態では内蔵されたスプリングの付勢力によ
って閉弁するようになっている。したがって、図7に示
すように、電磁弁へ出力する制御信号のデューティ値を
小にし、ダイヤフラムアクチュエータからの過給気のブ
リード量を少なくすることにより、ウェストゲートバル
ブを開弁させやすくなる。
【0007】2ステージターボシステムにおいては、吸
入空気量が少ない運転領域では排気バイパス弁のフィー
ドバック制御による開度調整によって過給圧制御が行な
われ、この状態では加速性を高めるためにウェストゲー
トバルブは閉弁状態に保たれる。吸入空気量が増加する
と、主ターボチャージャと副ターボチャージャとの双方
による過給作動に切替えられ、排気バイパス弁は閉じら
れる。この2個ターボチャージャ時には、ウェストゲー
トバルブの開度調整がフィードバック制御によって行な
われ、過給圧は所定値になるよう制御される。
【0008】なお、上述したように、主ターボチャージ
ャのみの過給時には排気バイパス弁のみをデューティ制
御し、主ターボチャージャおよび副ターボチャージャの
双方による過給時にはウェストゲートバルブのみをデュ
ーティ制御することにより、過給圧を所定の圧力に制御
するようにした装置は、特開昭63−25319号公報
に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】車両が停車している無
負荷状態での運転時に、不注意によりアクセルペダルを
最大限に踏込んだ場合は、スロットルバルブの開度が大
となり、エンジン回転数が急上昇する。無負荷レーシン
グ時は、エンジン回転数の上昇が非常に早く、一瞬のう
ちに1個ターボチャージャから2個ターボチャージャ条
件に切り替わる。
【0010】しかしながら、図8に示すように、2個タ
ーボチャージャの切替時には、排気切替弁の切替の計算
タイミング等による切替制御信号の遅れや、排気切替弁
用アクチュエータ(たとえばダイヤフラムアクチュエー
タ)への圧力の伝達遅れ等が生じるため、2個ターボチ
ャージャへの切替条件は成立しているにもかかわらず、
実際には2個ターボチャージャに切り替わらず1個ター
ボチャージャのまま高速域まで運転されてしまう。その
ため、常時作動の主ターボチャージャの回転数が許容値
を超え、主ターボチャージャがオーバラン(過回転)に
よって破損するおそれがある。
【0011】本発明に関する先行技術として、無負荷レ
ーシング時に、スロットルバルブ下流の吸気管負圧をウ
ェストゲートバルブ駆動用アクチュエータのダイヤフラ
ム下室に導いて、ウェストゲートバルブを強制的に開く
ことにより、主ターボチャージャのオーバランを防止す
るようにした装置が、先に本出願人により提案されてい
る(特願平2−25082号)。
【0012】この装置ではレーシング初期にはダイヤフ
ラムアクチュエータに導かれる吸気管負圧によってウェ
ストゲートバルブが開かれるが、その後、スロットルバ
ルブの開弁によってダイヤフラムアクチュエータに吸気
管負圧が導かれなくなり、ウェストゲートバルブが閉じ
られる。したがって、ウェストゲートバルブを介して排
気ガスを十分にバイパスさせることができず、ターボチ
ャージャのオーバラン対策としては不十分である。
【0013】本発明は、上記の問題に着目し、主、副の
2つのターボチャージャを有する過給機付エンジンにお
いて、レーシングによる主ターボチャージャの過回転を
確実に防止することが可能な過給機付エンジンの制御装
置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、前記副ターボチャ
ージャのコンプレッサ下流に吸気通路を開閉する吸気切
替弁を設けるとともに、副ターボチャージャのタービン
下流または上流に排気通路を開閉する排気切替弁を設
け、低吸入空気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁を
共に閉弁させることにより主ターボチャージャのみを過
給作動させ、高吸入空気量域では前記吸気切替弁と排気
切替弁とを共に開弁させることにより双方のターボチャ
ージャを過給作動させ、主ターボチャージャのみの過給
時には副ターボチャージャの下流に設けられた排気バイ
パス弁のデューティ制御による開弁制御により過給圧制
御を行ない、主ターボチャージャおよび副ターボチャー
ジャの双方による過給時には、ウェストゲートバルブと
連結されるダイヤフラムアクチュエータのダイヤフラム
室内に導入される過給気をデューティ制御されるウェス
トゲートバルブ用電磁弁を介して外部にブリードさせる
ことにより前記ウェストゲートバルブの開度を調整し過
給圧制御を行なうようにした過給機付エンジンの過給圧
制御装置において、前記主ターボチャージャのみの過給
状態を検知する過給状態検知手段と、前記エンジンと駆
動系との非連結状態を検知する非連結状態検知手段と、
前記過給状態検知手段によって主ターボチャージャのみ
の過給状態が検知され、かつ前記非連結状態検知手段に
よってエンジンと駆動系との非連結状態が検知された時
に、前記ウェストゲートバルブ用電磁弁のデューティ値
を前記ウェストゲートバルブが主ターボチャージャの過
給気と排気ガスの圧力によって容易に開く値に設定する
過回転防止指令手段と、を具備したものから成る。
【0015】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、過給状態検知手段により主ターボチャ
ージャのみの過給状態であるか否かが検知され、非連結
状態検知手段によりエンジンと駆動系との非連結状態で
あるか否かが検知される。ここで、主ターボチャージャ
のみによる過給状態であると検知され、かつエンジンと
駆動系とが非連結状態であると検知された場合は、過回
転防止指令手段によってウェストゲートバルブ用電磁弁
のデューティ値が可変され、ウェストゲートバルブは排
気ガスの圧力によって容易に開きやすい状態にされる。
【0016】デューティ値の可変設定によりウェストゲ
ートバルブが開きやすくなっている状態では、無負荷状
態での運転時に、不注意等によってアクセルペダルを最
大限に踏込んだ場合でも、ウェストゲートバルブを介し
て多量の排気ガスをバイパスさせることが可能となる。
したがって、主ターボチャージャのタービンに流入する
排気ガス量を抑制することができ、主ターボチャージャ
の過回転(オーバラン)が防止される。
【0017】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施例を示しており、と
くに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を
示している。図2において、1はエンジン、2はサージ
タンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホール
ド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#
6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aに
よって連通されている。7、8は互いに並列に配置され
た主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。タ
ーボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8a
は排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれの
コンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロット
ル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0018】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチ
ャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通
路40を介して連通可能となっている。排気バイパス通
路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排気
バイパス弁41が設けられている。排気バイパス弁41
は、ダイヤフラム式アクチュエータ42によって開閉さ
れるようになっている。
【0019】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。なお、吸気バイパス弁33は、
主ターボチャージャ7のみの過給作動時における副ター
ボチャージャ側コンプレッサの熱害を防止する目的から
設けたものであるが、他の手段によって熱害を防止する
ことができれば、吸気バイパス通路13、吸気バイパス
弁33、アクチュエータ10および第3の電磁弁27を
省略することも可能である。
【0020】吸気切替弁18の上流と下流とを連通する
バイパス通路には、逆止弁12が設けられており、吸気
切替弁18の閉時において副ターボチャージャ8側のコ
ンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7側より大に
なったとき、空気が上流側から下流側に流れることがで
きるようにしてある。なお、図中、14はコンプレッサ
出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口側の吸気通
路を示す。吸気通路15はエアフローメータ24を介し
てエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成する
フロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排気
マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエー
タ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフラ
ム式アクチュエータ16によって開閉されるようになっ
ている。ウエストゲートバルブ31は、アクチュエータ
9によって開閉されるようになっている。
【0021】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0022】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0023】ウェストゲートバルブ31は、図3に示す
ように、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成さ
れている。ウェストゲートバルブ31と連結されるダイ
ヤフラムアクチュエータ9には、ダイヤフラム室9aが
形成されている。ダイヤフラム室9aはダイヤフラム9
cによって区画されており、ダイヤフラム室9aの反対
側の室9bにはダイヤフラム9cをダイヤフラム室9a
側に押圧するスプリング9dが収納されている。ダイヤ
フラム室9aには、正圧タンク51から過給圧が導かれ
るようになっている。ダイヤフラム室9aに導かれた過
給気は、第6の電磁弁44を介して大気側にリークされ
るようになっている。
【0024】エンジン運転中は、ウェストゲートバルブ
31の弁体31aには排気ガスの排圧Paが作用してお
り、この排圧Paによって弁体31aにかかる力と、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるダイヤフラムアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内に作用する過給圧
によって生じる力との和が一定値を超えることによって
ウェストゲートバルブ31は開弁される。ウェストゲー
トバルブ31の閉弁動作は、スプリング9dの付勢力に
よって行なわれる。
【0025】排気バイパス弁41は、図4に示すよう
に、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成されて
いる。排気バイパス弁41と連結されるダイヤフラムア
クチュエータ42には、ダイヤフラム室42aが形成さ
れている。ダイヤフラム室42aはダイヤフラム42c
によって区画されており、ダイヤフラム室42aの反対
側の室42bにはダイヤフラム42cをダイヤフラム室
42a側に押圧するスプリング42dが収納されてい
る。ダイヤフラム室42aには、正圧タンク51から過
給圧が導かれるようになっている。ダイヤフラム室42
aに導かれた過給気は、第5の電磁弁32を介して大気
側にリークされるようになっている。
【0026】エンジン運転中は、排気バイパス弁41の
弁体41aには排気ガスの排圧が作用しており、この排
圧Pbによって弁体41aにかかる力と、排気バイパス
弁41と連結されるダイヤフラムアクチュエータ42の
ダイヤフラム室42a内に作用する過給圧によって生じ
る力との和が一定値を超えることによって排気バイパス
弁41は開弁される。排気バイパス弁41の開弁動作
は、スプリング42dの付勢力によって行なわれる。
【0027】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に大気圧を導く第6の電磁弁44は、ON、OF
F制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、周知の通り、デューティ値により通電時間を制御す
ることであり、デジタル的に通電、非通電の割合を変え
ることにより、アナログ的に平均電流に可変制御され
る。なお、デューティ値は、1サイクルの時間に対する
通電時間の割合であり、1サイクル中の通電時間をA、
非通電時間をBとすると、デューティ値=A/(A+
B)×100(%)で表わされる。
【0028】ウェストゲートバルブ31を駆動するダイ
ヤフラムアクチュエータ9のダイヤフラム室9a内の圧
力は、ダイヤフラム室9a内に導入された過給気をデュ
ーティ制御される第6の電磁弁44を介して大気にブリ
ード(リーク)させることにより可変されるようになっ
ている。このダイヤフラム室9aの圧力調整によってウ
ェストゲートバルブ31の開度が制御され、双方のター
ボチャージャ7、8による過給作動時、すなわち2個タ
ーボチャージャ域における過給圧制御が行なわれる。排
気バイパス弁41の開度制御は、アクチュエータ42の
ダイヤフラム室42aに導入される過給気の大気へのブ
リード量(リーク量)を第5の電磁弁32のデューティ
制御によって可変させることにより行なわれる。
【0029】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0030】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、過給状態検知手段61、非連結
状態検知手段62、過回転防止指令手段63が形成され
ている。過給状態検知手段61、非連結状態検知手段6
2、過回転防止指令手段63は、エンジンコントロール
コンピュータ29内に格納されるプログラムから構成さ
れている。
【0031】過給状態検知手段61は、主ターボチャー
ジャ7のみの過給状態を検知する機能を有しており、た
とえば排気切替弁17の閉弁信号に基づいて主ターボチ
ャージャ7のみの過給作動を検知するようになってい
る。過給状態検知手段61からの出力信号は、過回転防
止指令手段63に入力されるようになっている。
【0032】非連結状態検知手段62は、エンジン1と
駆動系としてのトランスミッション60との非連結状態
を検知する機能を有している。具体的には、自動変速機
を搭載した車両(A/T車)においては、非連結状態検
知手段62は、ニュートラルレンジ(Nレンジ)または
パーキングレンジ(Pレンジ)を検知するようになって
いる。手動変速機を搭載した車両(M/T車)において
は、非連結状態検知手段62は、ニュートラルレンジ
(Nレンジ)またはクラッチの断状態を検知するように
なっている。非連結状態検知手段62からの出力信号
は、過回転防止指令手段63に入力されるようになって
いる。
【0033】過回転防止指令手段63は、過給状態検知
手段61によって主ターボチャージャ7のみ過給状態が
検知され、かつ非連結状態検知手段62によってエンジ
ン1と駆動系としてのトランスミッション60の非連結
状態が検知された時に、ウェストゲートバルブ用電磁
弁、すなわち第6の電磁弁44のデューティ値をたとえ
ば0%に設定する機能を有している。第6の電磁弁44
のデューティ値が0%に設定された状態では、ウェスト
ゲートバルブ31が主ターボチャージャ7の過給気と排
気ガスの圧力によって容易に開弁され、アクセルペダル
の踏込みによる主ターボチャージャ7の過回転(オーバ
ラン)が防止されるようになっている。
【0034】このように、レーシング時には過回転防止
指令手段63によって予め第6の電磁弁44のデューテ
ィ値が0%に設定されるので、エンジン回転数が急上昇
し、排気ガス量が急激に増加しても、主ターボチャージ
ャ7のタービン7aに流入する排気ガスの流量が制限さ
れ、主ターボチャージャ7の過回転は確実に防止され
る。
【0035】つぎに、上記過給機付エンジンの制御装置
における作用について説明する。高吸入空気量域では、
吸気切替弁18は排気切替弁17がともに開かれ、吸気
バイパス弁10が閉じられる。これによって2個ターボ
チャージャ7、8が駆動され、十分な過給空気量が得ら
れ、出力が向上される。低速域でかつ高負荷時には、吸
気切替弁18と排気切替弁17がともに閉じられ、吸気
バイパス弁33が開かれる。これによって主ターボチャ
ージャ7のみが駆動される。低吸入空気量域で1個ター
ボチャージャとする理由は、低吸入空気量域では1個タ
ーボチャージャ過給特性が2個ターボチャージャ過給特
性より優れているからである。1個ターボチャージャと
することにより、過給圧、トルクの立上りが早くなり、
レスポンスが迅速となる。
【0036】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑に行う(切替時のショックを小さくする)こと
が可能になる。
【0037】車両が停車している無負荷状態での運転時
に、不注意等によってアクセルペダルを最大限に踏込ん
だ場合は、スロットル弁4の開度が大となり、エンジン
回転数が急上昇する。これによって、エンジンの過給作
動も1個ターボチャージャから2個ターボチャージャに
切替わろうとするが、排気切替弁17の切替制御信号の
遅れや、アクチュエータ9による伝達遅れ等により、1
個ターボチャージャのまま高速域まで運転されてしま
う。そのため、主ターボチャージャ7の回転数が許容値
を超えてしまい、過回転によって主ターボチャージャ7
が破損してしまうおそれがある。
【0038】そこで、本実施例においては、主ターボチ
ャージャ7の過回転(オーバラン)を防止するために、
レーシング時には、ウェストゲートバルブ用電磁弁、す
なわち第6の電磁弁44のデューティ制御が行なわれ
る。以下、第6の電磁弁44によるウェストゲートバル
ブの制御を、図5のフローチャートを参照して説明す
る。
【0039】図5において、ステップ101でウェスト
ゲートバルブ31のデューティ制御ルーチンに入り、ス
テップ102で過給状態検知手段61からの信号に基づ
いて1個ターボチャージャか否かが判断される。ここ
で、1個ターボチャージャでなく2個ターボチャージャ
であると判断された場合は、ステップ105に進み、フ
ィードバック制御によるウェストゲートバルブ31の開
弁調整により過給圧制御が行なわれる。ステップ105
の処理が終了すると、ステップ107に進み、リターン
する。
【0040】ステップ102において、1個ターボチャ
ージャであると判断された場合は、ステップ103に進
み、非連結状態検知手段61からの信号に基づいて、エ
ンジンと駆動系とが非連結状態であるか否かが判断され
る。ここで、エンジン1と駆動系とが非連結状態でない
と判断された場合は、ステップ106に進む。具体的に
は、たとえば手動変速機を搭載した車両において、ステ
ップ103でエンジン1とトランスミッション60がク
ラッチ(図示略)を介して機械的に連結されていると判
断された場合は、ステップ106に進む。
【0041】ステップ106では、第6の電磁弁44の
デューティ値は100%に設定され、ウェストゲートバ
ルブ31は全閉状態に維持される。つまり、エンジン1
とトランスミッション60とがクラッチを介して連結さ
れている状態ではダイヤフラムアクチュエータ9に導か
れる過給気がすべて大気側にブリードされ、ウェストゲ
ートバルブ31はダイヤフラムアクチュエータ9のスプ
リング9dの付勢力によって閉弁される。ステップ10
6の処理が終了すると、ステップ107に進み、リター
ンされる。
【0042】ステップ103において、エンジン1と駆
動系とが非連結状態であると判断された場合は、ステッ
プ104に進む。具体的には、たとえば手動変速機を搭
載した車両において、エンジン1とトランスミッション
60がクラッチ(図示略)を介して機械的に連結されて
いないとステップ103で判断された場合は、ステップ
104に進む。ステップ104では、第6の電磁弁44
のデューティ値が0%に設定され、ウェストゲートバル
ブ31は主ターボチャージャ7の過給気と排気ガスの圧
力によって容易に開きやすい状態とされる。
【0043】第6の電磁弁44のデューティ値が0%に
設定された状態では、無負荷状態での運転時に不注意に
よでアクセルペダルを最大限に踏込んだ場合でも、ウェ
ストゲートバルブ31を介して多量の排気ガスをバイパ
スさせることが可能となる。したがって、主ターボチャ
ージャ7のタービン7aに流入する排気ガス量が大幅に
抑制され、主ターボチャージャ7の過回転の発生が防止
される。
【0044】このように、1個ターボチャージャ時に
は、原則的には排気バイパス弁41のみ開弁制御によっ
て過給圧の制御が行なわれ、ウェストゲートバルブ31
は閉じたままとなっているが、1個ターボチャージャ時
でも非連結状態検知手段62によってエンジン1と駆動
系との非連結状態が検知された場合は、過回転防止指令
手段63からの指令によってウェストゲートバルブ31
は開弁可能な状態とされる。これによって、レーシング
時の主ターボチャージャ7の過回転が確実に防止され
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る過給
機付エンジンの制御装置によるときは、過給状態検知手
段によって主ターボチャージャのみの過給状態が検知さ
れ、かつ非連結状態検知手段によってエンジンと駆動系
との非連結状態が検知された時に、過回転防止指令手段
によってウェストゲートバルブ用電磁弁のデューティ値
をウェストゲートバルブが主ターボチャージャの過給気
と排気ガスの圧力によって容易に開く値に設定したの
で、車両が停止している無負荷状態での運転時に、不注
意によってアクセルペダルを最大限に踏込んだ場合で
も、主ターボチャージャのタービンに流入する排気ガス
量を抑制することができ、主ターボチャージャの過回転
(オーバラン)を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】図1の装置を備えた過給機付エンジンの制御系
統図である。
【図3】図2の装置におけるウェストゲートバルブ近傍
の拡大断面図である。
【図4】図2の装置における排気バイパス弁近傍の概略
断面図である。
【図5】図1の装置におけるウェストゲートバルブによ
る過給圧制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】従来の過給機付エンジンの概略構成図である。
【図7】図6の装置におけるウェストゲートバルブを開
閉駆動するダイヤフラムアクチュエータに供給される過
給気のブリード量と過給圧との関係を示す特性図であ
る。
【図8】図8は従来の過給機付エンジンにけるレーシン
グ時の各特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 9 ダイヤフラムアクチュエータ 29 エンジンコントロールコンピュータ 31 ウェストゲートバルブ 41 排気バイパス弁 44 ウェストゲートバルブ用電磁弁としての第6の電
磁弁 60 駆動系としてのトランスミッション 61 過給状態検知手段 62 非連結状態検知手段 63 過回転防止指令手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、前記副ターボチャージャのコンプレッサ
    下流に吸気通路を開閉する吸気切替弁を設けるととも
    に、副ターボチャージャのタービン下流または上流に排
    気通路を開閉する排気切替弁を設け、低吸入空気量域で
    は前記吸気切替弁と排気切替弁を共に閉弁させることに
    より主ターボチャージャのみを過給作動させ、高吸入空
    気量域では前記吸気切替弁と排気切替弁とを共に開弁さ
    せることにより双方のターボチャージャを過給作動さ
    せ、主ターボチャージャのみの過給時には副ターボチャ
    ージャの下流に設けられた排気バイパス弁のデューティ
    制御による開弁制御により過給圧制御を行ない、主ター
    ボチャージャおよび副ターボチャージャの双方による過
    給時には、ウェストゲートバルブと連結されるダイヤフ
    ラムアクチュエータのダイヤフラム室内に導入される過
    給気をデューティ制御されるウェストゲートバルブ用電
    磁弁を介して外部にブリードさせることにより前記ウェ
    ストゲートバルブの開度を調整し過給圧制御を行なうよ
    うにした過給機付エンジンの過給圧制御装置において、 前記主ターボチャージャのみの過給状態を検知する過給
    状態検知手段と、 前記エンジンと駆動系との非連結状態を検知する非連結
    状態検知手段と、 前記過給状態検知手段によって主ターボチャージャのみ
    の過給状態が検知され、かつ前記非連結状態検知手段に
    よってエンジンと駆動系との非連結状態が検知された時
    に、前記ウェストゲートバルブ用電磁弁のデューティ値
    を前記ウェストゲートバルブが主ターボチャージャの過
    給気と排気ガスの圧力によって容易に開く値に設定する
    過回転防止指令手段と、を具備したことを特徴とする過
    給機付エンジンの制御装置。
JP3219250A 1991-08-06 1991-08-06 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0544481A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223613A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008223613A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置

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