JP2817446B2 - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents
過給機付エンジンの制御装置Info
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Description
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ステージツインターボ
エンジンの制御装置に関する。
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャ運
転とし、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動
させて2個ターボチャージャ運転とする、いわゆる2ス
テージターボシステムを採用した過給機付エンジンが知
られている。この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図10に示すようになっている。エンジン本体91
に対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副タ
ーボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられて
いる。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系
には、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設け
られ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパ
スする吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96
が設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁9
4、排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主
ターボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気
量域では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バ
イパス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ
93にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動
とすることができる。低吸入空気量域から高吸入空気量
域に移行するときには、吸気切替弁95および排気切替
弁94が閉じられているときに排気バイパス弁98を小
開制御し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることによ
り副ターボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボ
チャージャの切替をより円滑に(切替時のショックを小
さく)行うことが可能になっている。
先行技術として、1個ターボチャージャ時には排気バイ
パス弁を、2個ターボチャージャ時にはウェストゲート
バルブをそれぞれ制御し、所定の過給圧を維持するよう
にしたものが知られている(特開昭63−25319号
公報)。通常、排気バイパス弁を駆動するアクチュエー
タのダイヤフラム室には過給圧が導かれ、この過給圧に
よってアクチュエータが作動し、排気バイパス弁が開弁
するようになっている。同様に、ウェストゲートバルブ
を駆動するアクチュエータのダイヤフラム室には過給圧
が導かれ、この過給圧によってアクチュエータが作動
し、ウェストゲートバルブが開弁するようになってい
る。
弁とウェストゲートバルブのアクチュエータの制御圧が
ほぼ同じ場合は、1個ターボチャージャ域でウェストゲ
ートバルブが先に開いてしまったり、双方とも開いてし
まうことがある。そのため、図4に示すように副ターボ
チャージャの助走回転数が低下し、1個ターボチャージ
ャから2個ターボチャージャへの切替時に、図4の特性
P2 に示すように、過給圧の低下が大きくなり、切替時
のトルクショックが大きくなるという問題が生じる。
トバルブよりも先に開弁させ、1個ターボチャージャか
ら2個ターボチャージャへの切替時の過給圧の低下を抑
制する過給機付エンジンの制御装置を提供することを目
的とする。ただし、排気バイパス弁をウェストゲートバ
ルブよりも先に開弁させることは電気的制御によっても
行なうことは可能であろうが、電気的制御の場合は制御
が複雑化し、故障多発の原因となるので、排気バイパス
弁を純機械的な制御によってウェストゲートバルブより
も先に開弁する装置であることを前提とする。
明はつぎの通りである。 (1) 主ターボチャージャと、副ターボチャージャと
を備え、1個ターボチャージャ運転における過給圧の制
御を排気制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、
2個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を前記
ウェストゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ
運転から2個ターボチャージャ運転への切替時の副ター
ボチャージャの助走を前記排気制御弁にて行うように構
成し、前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に
開くスイングアーム弁から構成するとともに、前記ウェ
ストゲートバルブをポートを開閉する排気下流側に開く
スイングアーム弁から構成し、前記排気制御弁に連結さ
れるダイヤフラム式アクチュエータと前記ウェストゲー
トバルブに連結されるダイヤフラム式アクチュエータを
ほぼ同一過給圧にて駆動させた過給機付エンジンの制御
装置であって、前記排気制御弁が開閉するポート径を前
記ウェストゲートバルブが開閉するポート径より大とす
る構成、前記排気制御弁のバルブ径を前記ウェストゲー
トバルブのバルブ径より小とする構成、前記排気制御弁
を駆動するアクチュエータのダイヤフラムを付勢するス
プリングの強さを前記ウェストゲートバルブを駆動する
アクチュエータのダイヤフラムを付勢するスプリングの
強さより小とする構成、前記排気制御弁を駆動するアク
チュエータのダイヤフラム径を前記ウェストゲートバル
ブを駆動するアクチュエータのダイヤフラム径より大と
する構成、のいずれか少なくとも1つにより、前記排気
制御弁を前記ウェストゲートバルブよりも先に開弁させ
るようにした過給機付エンジンの制御装置。 (2) 主ターボチャージャと、副ターボチャージャと
を備え、1個ターボチャージャ運転における過給圧の制
御を排気制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、
2個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を前記
ウェストゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ
運転から2個ターボチャージャ運転への切替時の副ター
ボチャージャの助走を前記排気制御弁にて行うように構
成し、前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に
開くスイングアーム弁から構成するとともに、前記ウェ
ストゲートバルブをポートを開閉する排気下流側に開く
スイングアーム弁から構成し、前記排気制御弁に連結さ
れるダイヤフラム式アクチュエータと前記ウェストゲー
トバルブに連結されるダイヤフラム式アクチュエータを
ほぼ同一過給圧にて駆動させる、過給機付エンジンの制
御装置であって、前記排気制御弁が受ける排気ガス圧に
よる力の大きさを前記ウェストゲートバルブが受ける排
気ガス圧による力の大きさより大きくして前記排気制御
弁を前記ウェストゲートバルブよりも先に開弁させるよ
うにした過給機付エンジンの制御装置。 (3) 主ターボチャージャと、副ターボチャージャと
を備え、1個ターボチャージャ運転における過給圧の制
御を排気制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、
2個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を前記
ウェストゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ
運転から2個ターボチャージャ運転への切替時の副ター
ボチャージャの助走を前記排気制御弁にて行うように構
成し、前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に
開くスイングアーム弁から構成するとともに、前記ウェ
ストゲートバルブをポートを開閉する排気下流側に開く
スイングアーム弁から構成し、前記排気制御弁に連結さ
れるダイヤフラム式アクチュエータと前記ウェストゲー
トバルブに連結されるダイヤフラム式アクチュエータを
ほぼ同一過給圧にて駆動させる、過給機付エンジンの制
御装置であって、前記排気制御弁に連結されるダイヤフ
ラム式アクチュエータの開弁力を前記ウェストゲートバ
ルブに連結されるダイヤフラム式アクチュエータの開弁
力より小さくして前記排気制御弁を前記ウェストゲート
バルブよりも先に開弁させるようにした過給機付エンジ
ンの制御装置。
利用した先行開弁構成によって純機械的に排気制御弁を
ウェストゲートバルブよりも先に開弁させるようにして
いるので、各アクチュエータに導かれる制御圧(過給
圧)がほぼ同一であっても、確実に排気制御弁を先に開
弁させることが可能となる。したがって、副ターボチャ
ージャの助走回転数を十分に高めることができ、1個タ
ーボチャージャから2個ターボチャージャへの切替時の
過給圧の低下が低減される。 上記(2)の過給機付エンジンの制御装置は、排気制御
弁が受ける排気ガス圧による力の大きさをウェストゲー
トバルブが受ける排気ガス圧による力の大きさより大き
くすることにより排気制御弁をウェストゲートバルブよ
り先に開弁させるようにしたもので、以下に説明する本
発明の第1、第2、第3実施例に対応する。 上記(3)の過給機付エンジンの制御装置は、排気制御
弁に連結されるダイヤフラム式アクチュエータの開弁力
をウェストゲートバルブに連結されるダイヤフラム式ア
クチュエータの開弁力より小さくすることにより排気制
御弁をウェストゲートバルブより先に開弁させるように
したもので、以下に説明する本発明の第4、第5実施例
に対応する。
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
に車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合を示
している。図1において、1はエンジン、2はサージタ
ンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホールド
3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜#6
気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3aによ
って連通されている。7、8は互いに並列に配置された
主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。ター
ボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8aは
排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれのコ
ンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロットル
弁4を介してサージタンク2に接続されている。
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。双方のターボチャー
ジャ7、8の作動、停止を可能ならしめるために、副タ
ーボチャージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁1
7が、コンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設け
られる。吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のと
きは、両方のターボチャージャ7、8が作動される。副
ターボーチャージャ8のタービン8aの下流と主ターボ
チャージャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス
通路40を介して連通可能となっている。排気バイパス
通路40には、この排気バイパス通路40を開閉する排
気制御弁の一例としての排気バイパス弁41が設けられ
ている(排気制御弁は小開制御される排気切替弁17で
あってもよい)。排気バイパス弁41は、ダイヤフラム
式アクチュエータ42によって開閉されるようになって
いる。
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。吸気通路15はエアフローメータ
24を介してエアクリーナ23に接続される。排気通路
を形成するフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を
介して排気マフラーに接続される。吸気切替弁18はア
クチュエータ11によって開閉され、排気切替弁17は
ダイヤフラム式アクチュエータ16によって開閉される
ようになっている。ウエストゲートバルブ31は、アク
チュエータ9によって開閉されるようになっている。
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁
33を全開するようにアクチュエータ10を作動させ
る。
エータ42に大気圧を導入する第5の電磁弁32は、O
N、OFF制御でなく、デューティ制御される。同様
に、ウエストゲートバルブ31を作動させるアクチュエ
ータ9に負圧を導く第6の電磁弁44は、ON、OFF
制御でなく、デューティ制御される。デューティ制御
は、デューティ比により通電時間を制御することであ
り、ディジタル的に通電、非通電の割合を変えることに
より、アナログ的に平均電流が可変とされる。なお、デ
ューティ比は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ比=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。本実施例では、第5の電磁弁32
と第6の電磁弁44をデューティ制御することにより、
これらの電磁弁の開口量を可変とする。
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算を実行するセントラルプロセッサ
ユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリー
ドオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムアク
セスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I/
Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信号
をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えてい
る。
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって変化させることにより可変とな
っている。ウェストゲートバルブ31の開度は、アクチ
ュエータ9のダイヤフラム室9bに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁44の
デューティ制御によって変化させることにより可変とな
っている。
ており、図3はウェストゲートバルブ31の断面を示し
ている。図2に示すように、排気バイパス弁41は、弁
体41aよりも支点41bが上流側に位置し弁体41a
が排気下流側に開くスイングアーム弁から構成されてい
る。ウェストゲートバルブ31は、弁体31aよりも支
点31bが上流側に位置し弁体31aが排気下流側に開
くスイングアーム弁から構成されている。図2に示すよ
うに、排気バイパス弁41が配置される排気バイパス通
路40のポート(排気バイパス弁41が開閉するポー
ト)40aの内径はD1 に設定されている。ポート40
aを塞ぐ排気バイパス弁41の弁体41aの外径は、d
1 に設定されている。図3に示すように、ウェストゲー
トバルブ31が配置される排気通路60のポート60a
の内径はD2 に設定されている。ポート(ウェストゲー
トバルブ31が開閉するポート)60aを塞ぐウェスト
ゲートバルブ31の弁体31aの外径はd2 に設定され
ている。ここで、排気バイパス弁41が開閉するポート
40aの径D1 は、ウェストゲートバルブ31が開閉す
るポート60aの径D2 よりも大とされている。また、
ウェストゲートバルブ31の弁体31の外径d2 は、排
気バイパス弁41の弁体41aの外径d1 と、ほぼ同一
とされている。すなわち、本実施例では、排気バイパス
弁41が開閉するポート40aの径D1 をウェストゲー
トバルブ31が開閉するポート60aの径D2 よりも大
とした構成が、排気バイパス弁41をウェストゲートバ
ルブ31よりも先に開弁させる純機械的な先行開弁構成
となっている。これによって、弁体41aのうち排圧H
1 が作用する部分の面積が、弁体31aのうち排圧H1
が作用する部分の面積よりも大となり、アクチュエータ
の径が同一であれば排気バイパス弁41はウェストゲー
トバルブ31よりも確実に先に開弁する。
る。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じられ
る。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆動さ
れ、十分な過給空気量が得られ、出力が向上される。低
速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開かれ
る。これによって1個のターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行すると
き、つまり1個ターボチャージャから2個ターボチャー
ジャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18および
排気切替弁17が閉じられているときに排気バイパス弁
41をデューティ制御により開制御し、さらに吸気バイ
パス弁33を閉じることにより副ターボチャージャ8の
助走回転数を高め、ターボチャージャの切替をより円滑
(切替時のショックを小さく)に行うことが可能にな
る。
ージャへの切替え過程においては、排気バイパス弁41
がまず開弁され、副ターボチャージャが助走回転され
る。2個ターボチャージャ運転ではウェストゲートバル
ブ31が開弁され、このウェストゲートバルブ31の開
度制御によって高吸入空気量域における過給圧制御が行
なわれる。排気バイパス弁41とウェストゲートバルブ
31は、各アクチュエータ42、9に作用するコンプレ
ッサ圧(過給圧)による力と、弁体41a、9a自体に
作用する排圧による力との和によって開弁するので、ア
クチュエータ42、9の大きさが同じで、かつ各アクチ
ュエータ42、9へ導かれる制御圧が同一の場合は、1
個ターボチャージャ域でウェストゲートバルブ31が先
に開いたり、双方のバルブが開くという問題が生じる。
しかし、本実施例では、排気バイパス弁41側のポート
内径D1 がウェストゲートバルブ31側のポート側のポ
ート内径D2 よりも大になっているので、排圧によって
弁体41aを開方向に押圧する力は、弁体31a側より
も大となり、排気バイパス弁41は、図4の特性K1に
示すように、確実にウェストゲートバルブ31よりも先
に開弁される。2個ターボチャージャ運転への切替え
後、図の特性K4 に示すように、ウェストゲートバルブ
31が開弁される。したがって、副ターボチャージャ8
の助走回転数を十分に高めることができ、図4の特性P
1 に示すように、1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャへの切替時における過給圧の低下は抑制され
る。
第2実施例が第1実施例と異なるところは、先行開弁構
成のみであり、その他の部分は第1実施例に準じるの
で、準じる部分に第1実施例と同一の符号を付すことに
より、準じる部分の説明を省略し、異なる部分について
のみ説明する。後述する他の実施例も同様とする。
り、弁体の外径をほぼ同一とした構成としたが、本実施
例においては、弁体の外径を異ならせ、ポート内径を同
一とした構成となっている。すなわち、排気バイパス弁
41が開閉するポートの径D1 とウェストゲートバルブ
31が開閉するポートの径D2 は、同一となっている。
そして、排気バイパス弁41の弁体41aの外径d
1 は、ウェストゲートバルブ31の弁体31aの外径d
2 よりも小となっている。すなわち、本実施例では、排
気バイパス弁41の弁体41aの外径d1 をウェストゲ
ートバルブ31の弁体31aの外径d2 よりも小とした
構成が、排気バイパス弁41をウェストゲートバルブ3
1よりも先に開弁させる純機械的な先行開弁構成となっ
ている。これにより、排圧H2 が作用する弁体41aの
面積が排圧H2 が作用する弁体31aの面積よりも小と
なり、アクチュエータの径が同一であれば排気バイパス
弁41はウェストゲートバルブ31よりも確実に先に開
弁される。
本実施例は、第1実施例の構成と第2実施例の構成とを
合体させたものであり、ポートの径D1 、D2および弁
体d1 、d2 の関係はつぎのようになっている。まず、
ポートの径の関係は、D1 >D2 となっており、弁体の
外径の関係は、d1 <d2 となっている。したがって、
排気バイパス弁41は、第1実施例および第2実施例の
場合よりも開弁しやすい構造となり、排気バイパス弁4
1をウェストゲートバルブ31よりも確実に先に開弁さ
せることができる。したがって、本実施例では、D1 >
D2 、かつd1 <d2 とした構成が先行開弁構成となっ
ている。本発明の第1〜第3実施例では、先行開弁構成
が、排気制御弁が受ける排気ガス圧による力の大きさを
ウェストゲートバルブが受ける排気ガス圧による力の大
きさより大きくした構成が、排気制御弁をウェストゲー
トバルブよりも先に開弁させる先行開弁構成となってい
る。
は、弁体およびポートの関係ではなく、排気バイパス弁
41およびウェストゲートバルブ31を開弁させるアク
チュエータの構成によって、目的を達成している。図9
は、ウェストゲートバルブ31を開閉駆動させるアクチ
ュエータ9を示している。図に示すように、アクチュエ
ータ9は、ダイヤフラム9aによって区画されるダイヤ
フラム室9bとばね室9cとを有している。ばね室9c
には、ダイヤフラム9aをダイヤフラム室9b側に付勢
するスプリング9eが配設されており、ダイヤフラム9
aには、ロッド9dが連結されている。ダイヤフラム室
9bには、コンプレッサ圧(過給圧)Pが導かれてい
る。ここで、アクチュエータ9の開弁力をF、ダイヤフ
ラム9aの面積をA、スプリング9eのばね力をSとす
ると、F=P×A−Sとなる。したがって、コンプレッ
サ圧Pが同じ場合は、ダイヤフラム9aの面積が大きい
ほど開弁力は大で、スプリング9eのばね力Sが小さい
ほど開弁力Fは大きくなる。排気バイバス弁41のアク
チュエータ42についても同じことがいえる。本実施例
では、排気バイパス弁41をウェストゲートバルブ31
の開弁よりも先に開弁させるため、アクチュエータ42
のスプリング42aのばね力をアクチュエータ9のスプ
リング9eのばね力よりも小に設定している。この構成
が、本実施例の先行開弁構成である。これによって、ア
クチュエータに同一の同じコンプレッサ圧を導入した場
合でも、ウェストゲートバルブ31は開弁しにくくな
り、確実に排気バイパス弁41の開弁を先行させること
ができる。
力を異ならせることにより、排気バイパス弁41の開弁
を先行させるようにしたが、本実施例においては、アク
チュエータ9のダイヤフラム9aの外径を変える(アク
チュエータ42のダイヤフラム径をアクチュエータ9の
ダイヤフラム径より大とする)ことにより、排気バイパ
ス弁41の先行開弁を確保している。この構成が、本実
施例では、先行開弁構成となっている。本発明の第4、
第5実施例では、排気制御弁に連結されるダイヤフラム
式アクチュエータの開弁力をウェストゲートバルブに連
結されるダイヤフラム式アクチュエータの開弁力より小
さくした構成が、排気制御弁をウェストゲートバルブよ
りも先に開弁させる先行開弁構成となっている。
によれば、排気制御弁が開閉するポート径をウェストゲ
ートバルブが開閉するポート径より大とする構成、排気
制御弁のバルブ径をウェストゲートバルブのバルブ径よ
り小とする構成、排気制御弁を駆動するアクチュエータ
のダイヤフラムを付勢するスプリングの強さをウェスト
ゲートバルブを駆動するアクチュエータのダイヤフラム
を付勢するスプリングの強さより小とする構成、排気制
御弁を駆動するアクチュエータのダイヤフラム径をウェ
ストゲートバルブを駆動するアクチュエータのダイヤフ
ラム径より大とする構成、のいずれか少なくとも1つに
より、排気制御弁をウェストゲートバルブよりも先に開
弁させるようにしたので、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替過程における副ターボチャ
ージャの助走回転数を高めることができる。したがっ
て、1個ターボチャージャから2個ターボチャージャへ
の切替時の過給圧の著しい低下を抑制することができ、
切替時のトルクショックを低減することができる。ま
た、先行開弁構成は純機械的なものであるから、電気的
制御による開弁構成に比べ装置の信頼性を高めることが
できる。請求項2の過給機付エンジンの制御装置によれ
ば、排気制御弁が受ける排気ガス圧による力の大きさを
ウェストゲートバルブが受ける排気ガス圧による力の大
きさより大きくしたので、排気制御弁をウェストゲート
バルブよりも先に開弁させることができる。請求項3の
過給機付エンジンの制御装置によれば、排気制御弁に連
結されるダイヤフラム式アクチュエータの開弁力をウェ
ストゲートバルブに連結されるダイヤフラム式アクチュ
エータの開弁力より小さくしたので、排気制御弁をウェ
ストゲートバルブよりも先に開弁させることができる。
制御装置の系統図である。
である。
断面図である。
とウェストゲートバルブの開弁作動に対する過給圧の変
化を示す特性図である。
制御装置における排気バイパス弁近傍の拡大断面図であ
る。
制御装置におけるウェストゲートバルブ近傍の拡大断面
図である。
制御装置における排気バイパス弁近傍の拡大断面図であ
る。
制御装置におけるウェストゲートバルブ近傍の拡大断面
図である。
制御装置におけるウェストゲートバルブ駆動用アクチュ
エータの拡大断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
ジャとを備え、 1個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を排気
制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、2個ター
ボチャージャ運転における過給圧の制御を前記ウェスト
ゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ運転から
2個ターボチャージャ運転への切替時の副ターボチャー
ジャの助走を前記排気制御弁にて行うように構成し、 前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に開くス
イングアーム弁から構成するとともに、前記ウェストゲ
ートバルブをポートを開閉する排気下流側に開くスイン
グアーム弁から構成し、 前記排気制御弁に連結されるダイヤフラム式アクチュエ
ータと前記ウェストゲートバルブに連結されるダイヤフ
ラム式アクチュエータをほぼ同一過給圧にて駆動させ
る、 過給機付エンジンの制御装置であって、 前記排気制御弁が開閉するポート径を前記ウェストゲー
トバルブが開閉するポート径より大とする構成、前記排
気制御弁のバルブ径を前記ウェストゲートバルブのバル
ブ径より小とする構成、前記排気制御弁を駆動するアク
チュエータのダイヤフラムを付勢するスプリングの強さ
を前記ウェストゲートバルブを駆動するアクチュエータ
のダイヤフラムを付勢するスプリングの強さより小とす
る構成、前記排気制御弁を駆動するアクチュエータのダ
イヤフラム径を前記ウェストゲートバルブを駆動するア
クチュエータのダイヤフラム径より大とする構成、のい
ずれか少なくとも1つにより、前記排気制御弁を前記ウ
ェストゲートバルブよりも先に開弁させるようにした過
給機付エンジンの制御装置。 - 【請求項2】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
ジャとを備え、 1個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を排気
制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、2個ター
ボチャージャ運転における過給圧の制御を前記ウェスト
ゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ運転から
2個ターボチャージャ運転への切替時の副ターボチャー
ジャの助走を前記排気制御弁にて行うように構成し、 前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に開くス
イングアーム弁から構成するとともに、前記ウェストゲ
ートバルブをポートを開閉する排気下流側に開くスイン
グアーム弁から構成し、 前記排気制御弁に連結されるダイヤフラム式アクチュエ
ータと前記ウェストゲートバルブに連結されるダイヤフ
ラム式アクチュエータをほぼ同一過給圧にて駆動させ
る、 過給機付エンジンの制御装置であって、 前記排気制御弁が受ける排気ガス圧による力の大きさを
前記ウェストゲートバルブが受ける排気ガス圧による力
の大きさより大きくして前記排気制御弁を前記ウェスト
ゲートバルブよりも先に開弁させるようにした過給機付
エンジンの制御装置。 - 【請求項3】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
ジャとを備え、 1個ターボチャージャ運転における過給圧の制御を排気
制御弁またはウェストゲートバルブで行ない、2個ター
ボチャージャ運転における過給圧の制御を前記ウェスト
ゲートバルブで行ない、1個ターボチャージャ運転から
2個ターボチャージャ運転への切替時の副ターボチャー
ジャの助走を前記排気制御弁にて行うように構成し、 前記排気制御弁をポートを開閉する排気下流側に開くス
イングアーム弁から構成するとともに、前記ウェストゲ
ートバルブをポートを開閉する排気下流側に開くスイン
グアーム弁から構成し、 前記排気制御弁に連結されるダイヤフラム式アクチュエ
ータと前記ウェストゲートバルブに連結されるダイヤフ
ラム式アクチュエータをほぼ同一過給圧にて駆動させ
る、 過給機付エンジンの制御装置であって、 前記排気制御弁に連結されるダイヤフラム式アクチュエ
ータの開弁力を前記ウェストゲートバルブに連結される
ダイヤフラム式アクチュエータの開弁力より小さくして
前記排気制御弁を前記ウェストゲートバルブよりも先に
開弁させるようにした過給機付エンジンの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3111232A JP2817446B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 過給機付エンジンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3111232A JP2817446B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 過給機付エンジンの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04241734A JPH04241734A (ja) | 1992-08-28 |
JP2817446B2 true JP2817446B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=14555912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3111232A Expired - Lifetime JP2817446B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | 過給機付エンジンの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2817446B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-10 JP JP3111232A patent/JP2817446B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04241734A (ja) | 1992-08-28 |
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