JPH0579343A - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

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JPH0579343A
JPH0579343A JP3266958A JP26695891A JPH0579343A JP H0579343 A JPH0579343 A JP H0579343A JP 3266958 A JP3266958 A JP 3266958A JP 26695891 A JP26695891 A JP 26695891A JP H0579343 A JPH0579343 A JP H0579343A
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JP
Japan
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duty ratio
supercharging pressure
control
valve
engine
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JP3266958A
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English (en)
Inventor
Akira Kotani
彰 小谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目標過給圧に対して制御過給圧を迅速に追従
させる。 【構成】 目標過給圧算出手段60によってエンジン回
転数から目標過給圧を求め、目標過給圧算出手段60に
より求められた目標過給圧に応じたデューティ比の初期
値を初期デューティ比算出手段61によって求め、さら
に、初期デューティ比算出手段61によって求められた
デューティ比の初期値をデューティ比補正手段62によ
って補正することにより、ウェストゲートバルブ31の
開度制御の遅れを小にし、目標過給圧に対して制御過給
圧を迅速に追従させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主ターボチャージャと
副ターボチャージャを有し、低吸入空気量域では主ター
ボチャージャのみで過給し、高吸入空気量域では両ター
ボチャージャを作動させて両ターボチャージャで過給す
る過給機付エンジン、いわゆる2ウェイツインターボエ
ンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン本体に対し、主、副二つのター
ボチャージャを並列に配置し、低吸入空気量域では主タ
ーボチャージャのみ作動させて1個ターボチャージャと
し、高吸入空気量域では両ターボチャージャを作動させ
るようにした、いわゆる2ウェイターボシステムを採用
した過給機付エンジンが知られている。
【0003】この種の過給機付エンジンの構成は、たと
えば図11に示すようになっている。エンジン本体91
に対し、主ターボチャージャ(T/C−1)92と副タ
ーボチャージャ(T/C−2)93が並列に設けられて
いる。副ターボチャージャ93に接続される吸、排気系
には、それぞれ吸気切替弁94、排気切替弁95が設け
られ、副ターボチャージャ93のコンプレッサをバイパ
スする吸気バイパス通路97には、吸気バイパス弁96
が設けられている。低吸入空気量域では吸気切替弁9
4、排気切替弁95をともに全閉とすることにより、主
ターボチャージャ92のみを過給作動させ、高吸入空気
量域では両切替弁94、95をともに全開とし、吸気バ
イパス弁96を閉じることにより、副ターボチャージャ
93にも過給作動を行わせ、2個ターボチャージャ作動
とすることができる。低吸入空気量域から高吸入空気量
域に移行するときには、吸気切替弁95および排気切替
弁94が閉じられているときに排気バイパス弁98を小
開制御し、さらに吸気バイパス弁96を閉じることによ
り副ターボチャージャ93の助走回転数を高め、ターボ
チャージャの切替をより円滑に(切替時のショックを小
さく)行うことが可能になっている。
【0004】2ウェイツインターボに関連する先行技術
として、1個ターボチャージャ時には排気バイパス弁の
開度を、2個ターボチャージャ時にはウェストゲートバ
ルブの開度をそれぞれ制御し、過給圧を目標値に制御す
るようにしたものが知られている(特開平2−1981
7号公報)。ウェストゲートバルブを駆動するアクチュ
エータのダイヤフラム室には過給圧が導かれるようにな
っており、この過給圧によってウェストゲートバルブが
開弁するようになっている。2個ターボチャージャ時に
は、ウェストゲートバルブ用のアクチュエータのダイヤ
フラム室に導かれる過給気のブリード量が電磁弁のデュ
ーティ制御によって可変され、これに伴なうウェストゲ
ートバルブの開度調整により、過給圧が目標値と一致す
るように制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2個タ
ーボチャージャ時の過給圧制御をウェストゲートバルブ
の開度制御によって行なう方式の場合は、つぎのような
問題がある。以下これについて説明する。
【0006】ウェストゲートバルブによる過給圧制御で
は、目標過給圧がエンジン回転数に基づいて設定されて
いるが、変速機の変速比を1速(ローギヤ)に設定して
加速した場合には、他の変速比に比べてエンジン回転数
の上昇率が高くなり、エンジン回転数の上昇率に対して
ウェストゲートバルブの開度制御の追従性が悪くなる。
そのため、目標過給圧に対して制御過給圧を十分に高め
ることができず、エンジン性能を十分に発揮できない。
【0007】また、諸条件によりウェストゲートバルブ
のデューティ制御を一時的に禁止した場合、禁止条件が
解除された後に一定値でのデューティ制御を行うと、制
御遅れにより上述と同様に目標過給圧に対して制御過給
圧が低下し、エンジン性能を十分に発揮できない。
【0008】このような問題に対し、単にウェストゲー
トバルブのデューティ比を大きくすると、定常状態では
過給圧のハンチング(乱調)が発生する。したがって、
ウェストゲートバルブのデューティ制御による開度制御
においては、制御過給圧を目標過給圧に迅速に追従させ
ることが要求される。
【0009】本発明は、上記の問題に着目し、主ターボ
チャージャおよび副ターボチャージャの双方が過給作動
する2個ターボチャージャ時に、目標過給圧に対して制
御過給圧を迅速に追従させることが可能な過給機付エン
ジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る過給機付エンジンの制御装置は、主ターボチャージ
ャと、副ターボチャージャとを備え、エンジンから排出
される排気ガスの一部を前記主ターボチャージャのター
ビンをバイパスさせて流すウェストゲートバルブを有
し、該ウェストゲートバルブをダイヤフラムアクチュエ
ータのダイヤフラム室内に導かれる過給気の圧力によっ
て開弁可能に構成し、両方のターボチャージャによる過
給作動時に、過給圧制御手段により前記ダイヤフラムア
クチュエータのダイヤフラム室内に導入される過給気を
デューティ制御される電磁弁を介して外部にブリードさ
せ、前記ウェストゲートバルブを開度制御することによ
り制御過給圧を目標過給圧に一致させるようにした過給
機付エンジンの制御装置において、エンジン回転数から
目標過給圧を求める目標過給圧算出手段と、前記目標過
給圧算出手段によって求められた前記目標過給圧に応じ
た前記電磁弁のデューティ比の初期値を求める初期デュ
ーティ比算出手段と、前記デューティ比の初期値に基づ
くウェストゲートバルブの開度制御の開始後、該デュー
ティ比の初期値を補正し制御過給圧を目標過給圧に追従
させるデューティ比補正手段と、を具備したものから成
る。
【0011】
【作用】このように構成された過給機付エンジンの制御
装置においては、エンジン回転数から目標過給圧が目標
過給圧算出手段によって求められる。エンジン運転中
に、諸条件によって一時的にウェストゲートバルブのデ
ューティ制御による開度制御が禁止された場合は、ウェ
ストゲートバルブの開度制御を再開するにあたり、デュ
ーティ比の初期値が初期デューティ比算出手段によって
新たに設定される。つまり、開度制御の再開時にはデュ
ーティ比を適度な値までジャンプさせることができる。
したがって、制御過給圧を目標過給圧に迅速に追従させ
ることが可能となり、従来に比べてエンジン性能を高め
ることができる。
【0012】また、従来では特定の変速比での加速時に
はエンジン回転数の上昇率に対してウェストゲートバル
ブの開度制御の追従性が悪くなっていたが、エンジン回
転数から求められた目標過給圧に応じたデューティ比の
初期値が設定されるので、エンジンの回転数の変化が急
激であってもそれに見合ったデューティ比の初期値を逐
次求めることが可能となり、制御過給圧を目標過給圧に
迅速に追従させることが可能となる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る過給機付エンジンの制
御装置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。
図1ないし図10は、本発明の一実施例を示しており、
とくに車両に搭載される6気筒エンジンに適用した場合
を示している。図2において、1はエンジン、2はサー
ジタンク、3は排気マニホールドを示す。排気マニホー
ルド3は排気干渉を伴わない#1〜#3気筒群と#4〜
#6気筒群の2つに集合され、その集合部が連通路3a
によって連通されている。7、8は互いに並列に配置さ
れた主ターボチャージャ、副ターボチャージャである。
ターボチャージャ7、8のそれぞれのタービン7a、8
aは排気マニホールド3の集合部に接続され、それぞれ
のコンプレッサ7b、8bは、インタクーラ6、スロッ
トル弁4を介してサージタンク2に接続されている。
【0014】主ターボチャージャ7は、低吸入空気量域
から高吸入空気量域まで作動され、副ターボチャージャ
8は低吸入空気量域で停止される。副ターボチャージャ
8の作動、停止を可能ならしめるために、副ターボチャ
ージャ8のタービン8aの下流に排気切替弁17が、コ
ンプレッサ8bの下流に吸気切替弁18が設けられる。
吸、排気切替弁18、17の両方とも開弁のときは、両
方のターボチャージャ7、8が作動される。副ターボー
チャージャ8のタービン8aの下流と主ターボチャージ
ャ7のタービン7aの下流とは、排気バイパス通路40
を介して連通可能となっている。排気バイパス通路40
には、この排気バイパス通路40を開閉する排気バイパ
ス弁41が設けられている。排気バイパス弁41は、ダ
イヤフラム式アクチュエータ42によって開閉されるよ
うになっている。
【0015】低吸入空気量域で停止される副ターボチャ
ージャ8の吸気通路には、1個ターボチャージャから2
個ターボチャージャへの切替を円滑にするために、コン
プレッサ7bの上流とコンプレッサ8bの下流とを連通
する吸気バイパス通路13と、吸気バイパス通路13の
途中に配設される吸気バイパス弁33が設けられる。吸
気バイパス弁33はダイヤフラム式のアクチュエータ1
0によって開閉される。吸気切替弁18の上流と下流と
を連通するバイパス通路には、逆止弁12が設けられて
おり、吸気切替弁18の閉時において副ターボチャージ
ャ8側のコンプレッサ出口圧力が主ターボチャージャ7
側より大になったとき、空気が上流側から下流側に流れ
ることができるようにしてある。なお、図中、14はコ
ンプレッサ出口側の吸気通路、15はコンプレッサ入口
側の吸気通路を示す。
【0016】吸気通路15はエアフローメータ24を介
してエアクリーナ23に接続される。排気通路を形成す
るフロントパイプ20は、排気ガス触媒21を介して排
気マフラーに接続される。吸気切替弁18はアクチュエ
ータ11によって開閉され、排気切替弁17はダイヤフ
ラム式アクチュエータ16によって開閉されるようにな
っている。ウエストゲートバルブ31は、アクチュエー
タ9によって開閉されるようになっている。
【0017】アクチュエータ9、10、11、16、4
2は、過給圧または負圧の導入によって作動するように
なっている。各アクチュエータ9、10、11、16、
42には、正圧タンク51からの過給圧または負圧とエ
アフローメータ24の下流からの大気圧とを選択的に切
り替えるために、第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電磁弁25、26、27、28、32、44が接続さ
れている。各電磁弁25、26、27、28、32、4
4の切替は、エンジンコントロールコンピュータ29か
らの指令に従って行なわれる。なお、第2の電磁弁26
へ負圧を導入する通路には、負圧の一方の流れのみを許
すチェック弁45が介装されている。
【0018】第1の電磁弁25のONは、吸気切替弁1
8を弁開とするようにアクチュエータ11を作動させ、
OFFは吸気切替弁18を全閉とするようにアクチュエ
ータ11を作動させる。第4の電磁弁28のONは、排
気切替弁17を全開とするようにアクチュエータ16を
作動させ、OFFは排気切替弁17を全閉するようにア
クチュエータ16を作動させる。第3の電磁弁27のO
Nは、吸気バイパス弁33を全閉するようにアクチュエ
ータ10を作動させ、OFFは吸気バイパス弁33を全
開するようにアクチュエータ10を作動させる。
【0019】排気バイパス弁41を作動させるアクチュ
エータ42にかかる過給圧を大気にブリードさせる第5
の電磁弁32は、ON、OFF制御でなく、デューティ
制御される。同様に、ウエストゲートバルブ31を作動
させるアクチュエータ9にかかる過給圧を大気にブリー
ドさせる第6の電磁弁44は、ON、OFF制御でな
く、デューティ制御される。デューティ制御は、周知の
通り、デューティ値により通電時間を制御することであ
り、デジタル的に通電、非通電の割合を変えることによ
り、アナログ的に平均電流が可変制御される。なお、デ
ューティ値は、1サイクルの時間に対する通電時間の割
合であり、1サイクル中の通電時間をA、非通電時間を
Bとすると、デューティ値=A/(A+B)×100
(%)で表わされる。
【0020】排気バイパス弁41の開度は、アクチュエ
ータ42のダイヤフラム室42aに導入される過給気の
大気へのブリード量(リーク量)を第5の電磁弁32の
デューティ制御によって可変させることにより可変可能
となっている。ウェストゲートバルブ31の開度は、ア
クチュエータ9のダイヤフラム室9aに導入される過給
気の大気へのブリード量(リーク量)を第6の電磁弁4
4のデューティ制御によって可変させることにより可変
可能となっている。
【0021】ウェストゲートバルブ31は、図3に示す
ように、排気下流側に開くスイングアーム弁から構成さ
れている。ウェストゲートバルブ31と連結されるダイ
ヤフラムアクチュエータ9には、ダイヤフラム室9aが
形成されている。ダイヤフラム室9aはダイヤフラム9
cによって区画されており、ダイヤフラム室9aの反対
側の室9bにはダイヤフラム9cをダイヤフラム室9a
側に押圧するスプリング9dが収納されている。ダイヤ
フラム室9aには、コンプレッサ7b下流から過給圧が
導かれるようになっている。ダイヤフラム室9aに導か
れた過給気は、上述したように第6の電磁弁44を介し
て大気側にリークされるようになっている。
【0022】エンジン運転中は、ウェストゲートバルブ
31の弁体31aには排気ガスの排圧Paが作用してお
り、この排圧Paによって弁体31aにかかる力と、ウ
ェストゲートバルブ31と連結されるダイヤフラムアク
チュエータ9のダイヤフラム室9a内に作用する過給圧
によって生じる力との和が一定値を超えることによって
ウェストゲートバルブ31は開弁される。ウェストゲー
トバルブ31の閉弁動作は、スプリング9dの付勢力に
よって行なわれる。
【0023】エンジンコントロールコンピュータ29
は、エンジンの各種運転条件検出センサと電気的に接続
され、各種センサからの信号が入力される。エンジン運
転条件検出センサには、吸気管圧力センサ30、スロッ
トル開度センサ5、吸入空気量測定センサとしてのエア
フローメータ24、エンジン回転数センサ50、および
酸素センサ19が含まれる。エンジンコントロールコン
ピュータ29は、演算をするためのセントラルプロセッ
サユニット(CPU)、読み出し専用のメモリであるリ
ードオンリメモリ(ROM)、一時記憶用のランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力インターフェイス(I
/Oインターフェイス)、各種センサからのアナログ信
号をディジタル量に変換するA/Dコンバータを備えて
いる。
【0024】エンジンコントロールコンピュータ29に
は、図1に示すように、目標過給圧算出手段60、初期
デューティ比算出手段61、デューティ比補正手段62
が形成されている。目標過給圧算出手段60、初期デュ
ーティ比算出手段61、デューティ比補正手段後62に
は、エンジンコントロールコンピュータ29内に格納さ
れるプログラムから構成される。
【0025】目標過給圧算出手段60は、エンジン回転
数NEから目標過給圧PMCTを求める機能を有してい
る。目標過給圧PMCTは、図4に示すマップM1 によ
ってエンジン回転数NE毎に求められる。目標過給圧算
出手段60からの信号は、初期デューティ比算出手段6
1に入力されている。
【0026】初期デューティ比算出手段61は、目標過
給圧算出手段60によって求められた目標過給圧PTC
Tに応じた第6の電磁弁44のデューティ比の初期値D
UTYTを求める機能を有している。デューティ比の初
期値DUTYTは、図5に示すマップM2 によって目標
過給圧PMCT毎に求められる。初期デューティ比算出
手段61からの信号は、過給圧制御手段63に入力可能
となっている。
【0027】過給圧制御手段63には、デューティ比補
正手段62からの信号が入力されている。デューティ比
補正手段62は、デューティ比の初期値DUTYTに基
づくウェストゲートバルブ31の開度制御の開始後、デ
ューティ比初期値DUTYTを補正し、これに基づくウ
ェストゲートバルブ31の開度制御により制御過給圧P
Mを目標過給圧PMCTに追従させる機能を有してい
る。
【0028】本実施例では、吸気バイパス弁18を設け
て助走回転時におけるコンプレッサ8bによる吸気温度
の上昇を抑制する機能も付加されているが、助走回転時
間を長く必要とする登板走行のような走行がほとんど生
じない場合には、とくに吸気バイパス弁18を設ける構
成にしなくともよく、装置の簡素化がはかれる。
【0029】つぎに、本実施例の作用について説明す
る。高吸入空気量域では、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに開かれ、吸気バイパス弁10が閉じられ
る。これによって2個ターボチャージャ7、8が駆動さ
れ、十分な過給空気量が得られ、出力が向上される。低
速域でかつ高負荷時には、吸気切替弁18と排気切替弁
17がともに閉じられ、吸気バイパス弁33が開かれ
る。これによって1個のターボチャージャ7のみが駆動
される。低吸入空気量域で1個ターボチャージャとする
理由は、低吸入空気量域では1個ターボチャージャ過給
特性が2個ターボチャージャ過給特性より優れているか
らである。1個ターボチャージャとすることにより、過
給圧、トルクの立上りが早くなり、レスポンスが迅速と
なる。
【0030】低吸入空気量域から高吸入空気量域に移行
するとき、つまり1個ターボチャージャから2個ターボ
チャージャ作動へ切り替えるときには、吸気切替弁18
および排気切替弁17が閉じられているときに排気バイ
パス弁41をデューティ制御により小開制御し、さらに
吸気バイパス弁33を閉じることにより副ターボチャー
ジャ8の助走回転数を高め、ターボチャージャの切替を
より円滑(切替時のショックを小さく)に行うことが可
能になる。
【0031】エンジン1に連結される変速機55の変速
比を1速(ローギヤ)に設定した場合は、変速比をたと
えば5速に設定した場合に比べてエンジン回転数NEの
上昇率が著しく高くなる。そのため、変速比を1速にし
て加速した場合は、エンジン回転数NEの上昇率に対す
るウェストゲートバルブ31の開度制御の追従性が悪く
なり、目標過給圧に対して制御過給圧を十分に高めるこ
とができなくなる。また、諸条件によりウェストゲート
バルブ31のデューティ制御を一時的に禁止し、デュー
ティ比を0%に設定した場合は、禁止条件が解除された
後にデューティ比0%から開度制御を開始すると、制御
遅れが目標制御圧に対し制御過給圧が低くなってしま
う。
【0032】このように、ウェストゲートバルブの開度
制御の追従性が悪いと、制御過給圧を目標過給圧に対し
て迅速に追従させることができず、エンジン機能を十分
に発揮することができない。本実施例では、これに対処
するために、図6ないし図8の制御が行なわれる。
【0033】図6ないし図8は、ウェストゲートバルブ
31の開度制御の追従性を高めるための制御の処理手順
を示している。図6のステップ101においてウェスト
ゲートバルブ31の開度ルーチンに入り、ステップ10
2でマップM1 がレジスタYに記憶され、ステップ10
3に進む。ステップ103では、目標過給圧算出手段6
0のマップM1 に基づいてエンジン回転数NEに対応す
る目標過給圧PMCTが算出される。
【0034】ステップ103の処理が終了すると、ステ
ップ104に進み、マップM2 がレジスタDに記憶され
る。つぎに、ステップ105に進み、初期デューティ比
算出手段61のマップM2 に基づいて目標過給圧PMC
Tに対応するデューティ比の初期値DUTYTが算出さ
れる。初期値DUTYTが算出されると、ステップ10
7に進み、レジスタAに初期値DUTYTが記憶され
る。
【0035】ステップ107の処理が終了すると、ステ
ップ108に進み、制御過給圧PMと目標過給圧PMC
T+不感帯値αとの比較が行なわれる。ここで不感帯値
αとは、制御過給圧PMが目標過給圧PMCTに対して
一定範囲内にあればフィードバック制御による補正を行
なわなくともよいうという場合のその許容範囲をいう。
本実施例では、不感帯値αはコンピュータの分解能に対
応して目標過給圧PMCTから上限+7.8mmHg、
下限−7.8mmHgに設定されている。
【0036】ステップ108において、制御過給圧PM
が目標過給圧PMCTと不感帯値αとを加算した値より
も大きいと判断された場合は、ステップ109に進む。
ステップ109では、レジスタAにデューティ比の補正
値DUTYCが記憶される。つぎに、ステップ110に
進み、目標過給圧PMCTに対して制御過給圧PMが高
い場合のデューティ比の減算が不成立であるか否かが判
断される。ここでは、その旨のフラグXV4ADD=0
であるか否かによって判断される。
【0037】ステップ110において、減算不成立であ
ると判断された場合は、ステップ111に進み、フラグ
の更新が行なわれる。ステップ112では、スキップ値
βの減算が行なわれ、ステップ123に進む。ステップ
110において、減算成立であると判断された場合はス
テップ113に進み、フラグの更新が行なわれる。つぎ
に、ステップ114に進んで積分値β´の減算が行なわ
れ、その後ステップ123に進む。
【0038】ステップ108において、制御過給圧PM
が目標過給圧PMCTと不感帯値αとを加算した値より
も小さいと判断された場合は、ステップ115に進む。
ステップ115では、制御過給圧PMが目標過給圧PM
CTから不感帯値αを減算した値よりも小さいか否かが
判断される。ここで、制御過給圧PMが目標過給圧PM
CTから不感帯値αを減算した値よりも小さいと判断さ
れた場合は、ステップ116に進み、デューティ比補正
手段62によって求められたデューティ比の補正値DU
TYCがレジスタAに記憶される。
【0039】ステップ116の処理が終了すると、ステ
ップ117に進み、目標過給圧PMCTに対して制御過
給圧PMが低い場合のデューティ比の加算を行なう必要
があるか否かが判断される。ここでは、その旨のフラグ
XV6ADD=1であるか否かによって判断される。
【0040】ステップ117において、加算成立である
と判断された場合は、ステップ118に進み、フラグの
更新が行なわれる。ステップ119では、スキップ値γ
の加算が行なわれ、ステップ123に進む。ステップ1
17において、加算成立しないと判断された場合はステ
ップ121に進み、フラグの更新が行なわれる。つぎ
に、ステップ122に進んで積分値γ´の加算が行なわ
れ、その後ステップ123に進む。
【0041】ステップ123においては、初期デューテ
ィ比算出手段61によって算出されたデューティ比の初
期値DUTYTがレジスタBに記憶される。ステップ1
23での処理が終了すると、ステップ124に進み、レ
ジスタAに記憶されたデューティ比とレジスタBに記憶
されたデューティ比とが加算され、この値がレジスタA
に記憶される。なお、ステップ115において、制御過
給圧PMが目標過給圧PMCTから不感帯値αを減算し
た値よりも小でないと判断された場合は、ステップ12
0に進み、デューティ比がレジスタAに記憶される。
【0042】ステップ120およびステップ124にお
ける処理が終了すると、ステップ125に進み、レジス
タAから求められたデューティ比による過給圧のフィー
ドバック制御が行なわれ、制御過給圧PMが目標過給圧
PMCTに追従するようにウェストゲートバルブ31の
開度制御が行なわれる。ステップ125の処理が終了す
ると、ステップ126に進み、処理のリターンが行なわ
れる。
【0043】図10は、デューティ比の初期値DUTY
Tの補正値DUTYCによる加算、減算の手法を示して
いる。上述したように初期デューティ比算出手段61に
よって求められたデューティ比の初期値DUTYTは、
デューティ比補正手段62からの補正値DUTYCによ
って補正される。この補正は、つぎのように行なわれ
る。減算条件から加算条件になったときは、図10に示
すようにスキップ値γ(DSA6)が加算され、加算条
件が継続して加算される。加算条件から減算条件になっ
たときは、図10に示すように、スキップ値β(DSD
6)が減算され、減算条件が継続して成立している場合
は、積分値β´(DID6)が減算される。
【0044】図9は、ウェストゲートバルブの開度制御
におけるデューティ比の変化を示している。図9に示す
ように、フィードバック制御によるウェストゲートバル
ブ31の開度制御が行なわれているとき、何らかの条件
でウェストゲートバルブの開度制御が禁止され、第6の
電磁弁44のデューティ比が0%に固定される場合があ
る。一定時間後に、フィードバック制御が再開された場
合は、従来では特性(イ)のようにデューティ比が変化
するが、本実施例では特性(ロ)に示すように、目標過
給圧PMCTに応じたデューティ比の初期値DUTYT
が設定されるので、デューティ比の立上がりがよくなり
制御過給圧PMを目標過給圧PMCTに迅速に追従させ
ることが可能となる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、目標過給圧算出手段に
よってエンジン回転数から目標過給圧を求め、目標過給
圧算出手段により求められた目標過給圧に応じたデュー
ティ比の初期値を初期デューティ比算出手段によって求
め、さらに、初期デューティ比算出手段によって求めら
れたデューティ比の初期値をデューティ比補正手段によ
って補正するようにしたので、ウェストゲートバルブの
開度制御の遅れが小さくなり、目標過給圧に対して制御
過給圧を迅速に追従させることができる。
【0046】したがって、加速時のエンジン回転数の上
昇率が高い場合でも、目標過給圧に対して制御過給圧を
十分に高めることが可能となり、エンジン性能を十分に
発揮させることができる。また、諸条件によりウェスト
ゲートバルブの開度制御を一時的に禁止した場合でも、
開度制御の再開時にはデューティ比を適度な値にジャン
プさせることができる。これにより、目標過給圧に対し
て制御過給圧を十分高めることができ、上述と同様にエ
ンジン性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの制
御装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る過給機付エンジンの系
統図である。
【図3】図2の装置におけるウェストゲートバルブ近傍
の拡大断面図である。
【図4】図2の装置におけるエンジン回転数から目標過
給圧を求めるためのマップである。
【図5】図2の装置における目標過給圧からデューティ
比の初期値を求めるマップである。
【図6】図2の装置におけるウェストゲートバルブの開
度制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】図7に続くフローチャートである。
【図9】図2の装置のウェストゲートバルブの開度制御
が一時的に禁止された場合のデューティ比の変化を示す
特性図である。
【図10】図1の初期デューティ比算出手段によって算
出されたデューティ比の初期値を補正する際の信号の波
形図である。
【図11】従来の過給機付エンジンの概略系統図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 7 主ターボチャージャ 8 副ターボチャージャ 17 排気切替弁 18 吸気切替弁 29 エンジンコントロールコンピュータ 31 ウェストゲートバルブ 60 目標過給圧算出手段 61 デューティ比算出手段 62 デューティ比補正手段 63 過給圧制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ターボチャージャと、副ターボチャー
    ジャとを備え、エンジンから排出される排気ガスの一部
    を前記主ターボチャージャのタービンをバイパスさせて
    流すウェストゲートバルブを有し、該ウェストゲートバ
    ルブをダイヤフラムアクチュエータのダイヤフラム室内
    に導かれる過給気の圧力によって開弁可能に構成し、両
    方のターボチャージャによる過給作動時に、過給圧制御
    手段により前記ダイヤフラムアクチュエータのダイヤフ
    ラム室内に導入される過給気をデューティ制御される電
    磁弁を介して外部にブリードさせ、前記ウェストゲート
    バルブを開度制御することにより制御過給圧を目標過給
    圧に一致させるようにした過給機付エンジンの制御装置
    において、 エンジン回転数から目標過給圧を求める目標過給圧算出
    手段と、 前記目標過給圧算出手段によって求められた前記目標過
    給圧に応じた前記電磁弁のデューティ比の初期値を求め
    る初期デューティ比算出手段と、 前記デューティ比の初期値に基づくウェストゲートバル
    ブの開度制御の開始後、該デューティ比の初期値を補正
    し制御過給圧を目標過給圧に追従させるデューティ比補
    正手段と、を具備したことを特徴とする過給機付エンジ
    ンの制御装置。
JP3266958A 1991-09-19 1991-09-19 過給機付エンジンの制御装置 Pending JPH0579343A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019100213A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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JP2019100213A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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